一之瀬みのり/キュアパパイア

登録日:2021/03/28 Sun 00:00:07
更新日:2024/02/20 Tue 00:05:22
所要時間:約 11 分で読める





何度読んでも、綺麗で切ないお話...


一之瀬みのりとは、『トロピカル~ジュ!プリキュア』の登場キャラクターである。

CV:石川由依
誕生日:11月21日

概要

あおぞら中学校2年2組に在籍しており、夏海まなつ涼村さんごの先輩にあたる。
その為、二人からは愛称もかねて「みのりん先輩」と呼ばれている。

茶色がかった金髪のボブヘアーで、丸眼鏡をかけている。
眼鏡をかけたプリキュアの登場は『スイートプリキュア♪』の調辺アコ以来10年ぶりで、また奇しくも彼女と同じ黄キュアである。

第4話にて、図書館にいた所をプリキュアや人魚のことを調べようと本を探していたまなつさんごと初対面を果たす。
その時、丁度探していた人魚姫伝説の本を持っていたことから彼女達に興味を持たれ、紆余曲折を経てローラとも対面。
一度は心の弱さから変身できなかったものの、まなつの屈託の無い好意とローラの激励によって自信に目覚めて変身、本作3人目のプリキュアとなったのだった。


人物像

一人称は「私」
落ち着いていて理知的な雰囲気を漂わせている。他のメンバーに比べて表情の変化に乏しく、感情の起伏はあまり無いが、自分の好きな物を語る際には表情が和らいだり、疲れた時はちゃんと疲労の表情を見せる等決して無感情では無い*1
また、洒落の通じないタイプというわけでもなく、他のメンバーに混じって軽口を叩いたりする等ユーモアのセンスはそれなりに持ち合わせている(表情も声色も変わらないまま淡々とボケるため、まなつ達に伝わっているのかは怪しいところだが)。
初期のさんごとは別の意味であまり自己主張しないタイプで、そのせいでローラからは「頼りない」と辛口な評価を下されていた。
成績優秀で、国語は学年トップという秀才でもある。
また、読書によって豊かな知識と感性を持っており、時にそれに裏打ちされた人の心を読んでいるかのような的確過ぎる推理力と洞察力も見せる。反面運動はさんごと同じくあまり得意ではない模様*2
加えて、どこか真面目や合理的が行き過ぎている節もあり、そこから来る天然ボケ的な言動はかなり多い。
自前の弁当にモロヘイヤ・納豆・まぐろの目玉・卵の殻をミキサーにかけて作った健康面だけを重視した謎のミンチボールが入っていた*3*4り、あすかがくるるんのキャラ弁である「くるるん弁当」を提案した際にはてっきりくるるんをそのまま弁当に詰めると勘違いしていた。
基本的に大人びた態度ではあるものの、根っこは中学2年生の子供の為、読書好きも相俟って本に影響されやすい面もある。
実際、「きらりん探偵」という推理本にハマった際には星型レンズのサングラスをかけた上に不自然に時代がかった口調でノリノリに探偵ごっこに乗り出していた。
…までは良かったものの、探偵になりきるあまり普段の洞察力を疎かにしてしまい、そのせいでトロピカる部に過去最大の不和を齎してしまった。
大好物はコロッケで、幼い頃は食べ過ぎでお腹が「俵コロッケ」になってしまったという恥ずかしい過去があることが、後述する母の口から語られている。

特に人魚姫伝説の本を愛読しており、その儚く悲しい物語がお気に入り。
そこから人魚の存在に憧れるようになり、また過去には文芸部に所属していたこともあって、そんな人魚が登場する『マーメイド物語』を文芸部の部誌に投稿したこともある。
そのストーリーは「海でおぼれたドジな人魚と助けた人間の女の子が凶悪なドラゴンから世界を守る為に7つの海を巡る冒険に出る」といったもの。ちなみにドラゴンの目的は「世界中のフルーツを食べつくすこと」だとか。凶悪、かな……?

しかし、自信作だったその『マーメイド物語』を部の先輩に見せたところ、その先輩から「描写もありがち、キャラも物語そのものも、みんなどこかで読んだことのある借り物で、私自身が経験したことが何1つはいってない、頭でっかちなお話」と酷評されてしまう。後に書きあげた興奮が去って、改めて読んでみたところ、すべて先輩が言っていたとおりであったため、どうして自分で気づかなかったのかと思うようになり、そのせいで人魚を夢見ながらも「空想の存在」として遠ざけるようになった。
その上自分の作品も「つまらないただのおとぎ話」と卑下するようになって自信を失い、文芸部もやめてしまっていた。

そうして自分の気持ちを素直に受け入れられなくなっていたみのりだったが、自分の作品に感激し、「続きが読みたい」とまで言ってくれたまなつと出会ったことで心境が変わり始めた。
そして、博物館の人魚展にてまなつ達と再会し、加えて本物の人魚であるローラとも出会う。
しかしそこへヤラネーダが襲来。果敢に立ち向かうも苦戦を強いられるキュアサマーとキュアコーラルの姿を目の当たりにしたみのりは彼女達を助けたい、という思いに目覚める。
それでもまだ自信の無さから踏ん切りがつかなかったが、ローラにずっと空想だと思っていた人魚に会えたことを指摘され、更に「もっと自分を信じたらどうなの?最初からできないなんて決めつけてないでやってみなさいよ!」「勇気を持って前に踏み出せば何だってできる!その脚は何のためについてるの?」と背中を押されたことでプリキュアの資質を開花させ変身。先に戦っていた二人に加勢し、勝利に貢献できた。
以降、プリキュアやトロピカる部の一員として様々な経験をしていく中で、自分自身の感性を養い、明るい性格を取り戻していった。

また、その日々の情景や気持ちについて日記やポエムを記してもいるのだが、これは他人に読まれて気持ちの良いものではないらしく、ひょんなことからその日記帳を(自身の身体の)ローラに読まれた際には、それまでに彼女に部屋を物色されていたのも相俟って「これ以上勝手に何か読んだらただじゃおかない!」普段の無表情さが嘘のように思える程(ローラの身体で)顔を真っ赤にして怒っていた。

ちなみに鉛筆は鉛筆削りではなくカッターナイフで削る派。


家族構成

長らく不明だったが、第15話にて母親がいることが判明した。

  • 母親:一之瀬なるみ
CV:高橋美佳子
娘と同様に眼鏡をかけている。


キュアパパイア



プリキュア、トロピカルチェンジ!

レッツメイク、キャッチ!

チーク!

リップ!

ヘアー!

アイズ!

ドレス!

ひらめく果実(フルーツ)!キュアパパイア!


一之瀬みのりがトロピカルパクトで変身した姿。

髪はオレンジ色になって2段に盛られており、段の境目にはネックレスのような装飾品が巻かれている他、後ろ髪からポニーテールを垂らしている。
変身前までかけていた眼鏡は変身バンクの最中に外しており、代わりに黄緑色のマスカラが印象に残りやすくなっている。両耳には4分割したキウイを思わせるピアスを付けている。
トップスはキュアサマーと同じくセーラー服調だが、ボトムスはバルーンスカートになっており、縁にはオレンジのリボンが結ばれている。
両腕には黄色い指ぬきのロンググローブを付け、両足には同じ色のルーズソックスとオレンジのショートブーツを履いている。

固有能力として、ピアスのキウイの部分を切り離して巨大化させて両目の前に置くことで、そこから黄色いビームを放つことが可能。
しかも、断面の形から、まるで巨大な釣り目になっているようにも見える。
こちらと違って失明の心配はない。

変身すると普段のポーカーフェイスぶりはなりを潜め、勇ましい表情を度々見せるようになる。


変身アイテム・武器

トロピカルパクト
詳しくはキュアサマーの項目を参照。

ハートクルリング
トロピカルパクトの鍵になる指輪型アイテム。
パパイアのものは黄色の雫型になっている。

ハートルージュロッド
必殺技の発動に使われるロッド状の武器。
キュアサマーの持つリップから分裂する形で生み出されており、こちらも黄色になっている。


必殺技

  • プリキュアぱんぱかパパイアショット
ハートルージュロッドで唇をなぞった後、口からハート形の光弾をフーセンガムの要領で膨らませて作り出し、それと一体化。
一度自分の顔が書かれた大きなパパイアとなった後、中身を割いて登場し、飛び散った果実を敵に目掛けて一斉に発射する。
因みに、毎度技が決まった後の「ビクトリー!」の掛け声を上げる際は、普段の冷静ぶりが嘘のように消えて他のメンバーに負けず劣らずのはっちゃけた表情を見せる。


余談

◆演じる石川氏は、前々作の映画作品『映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』において敵キャラクターのハイドロを演じた経験がある。

◆普段の振る舞いはまごうこと無き真面目なもの。だが、まなつの想像では空手家にされ、奇声と共に瓦を割るシーンや、ビーム攻撃のインパクト、決め顔のはっちゃぶり等、非日常では何かと弾けた姿が多く見受けられることから、登場早々にネタ要素がプッシュされている。しかも、一部では二重人格疑惑まで持たれている。

◆歴代眼鏡キュアの例にもれず変身後は眼鏡を外しているが、彼女の場合は変身バンクに眼鏡を外して放り投げる動作がわざわざ組み込まれている。つまり彼女は変身する度に眼鏡を投げ捨てていることに……親御さんのお財布が心配だ。一応、本作のプリキュアは変身する際にメイクを手動で施す必要があるため、メイクの邪魔になる眼鏡を外す事自体必要な動作ではあるのだが。

◆名前の表記は「キュアパパイヤ」ではなく「キュアパパイア」だが、これは「パパ嫌」という風に受け取られないようにするための製作スタッフの意図的な配慮であることが公式で明言されている。

1週違いで始まった1時間後の世界では、石川氏がヒロイン役で有名な『進撃の巨人』にて主人公を演じていることで知られる梶裕貴氏がみのりと同じ黄色キャラで出演しており、
「『進撃』の主人公とヒロインが、同アニメ放送と同時期にイメージカラーが同じ色のキャラ役でニチアサに出演している」として話題になっている。さらに余談だが『進撃』の方にはキュアマーチ声の幼馴染もいる。

◆それまで主人公と接点が無く、2話以降で初登場、なおかつ初登場エピソード=初変身エピソードという条件を全て満たすキャラは、みのりがプリキュアシリーズ史上初である。

◆果物の名前を持つプリキュアの登場は『フレッシュプリキュア!』以来12年ぶり。

◆上記の多重人格要素に加え、「ショートボブの髪型」「物静かで運動が苦手」「過去の出来事で自分を受け入れられなくなったが、友達と出会ったことで心境が変わり始める」など、『美少女戦士セーラームーン』の土萠ほたる/セーラーサターンとの類似点が多い。ポジションは亜美ちゃんだが。

◆他のメンバーが私服姿の時サンダルを履いているのに対し、彼女のみ靴を履いている。

◆台詞付きでの客演は2024年1月現在、『映画デリシャスパーティ・プリキュア 夢見る・お子さまランチ』の同時上映『わたしだけのお子さまランチ』のみとなっている。


追記修正ビクトリー!

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  • ポーカーフェイス←変身前
  • ポエマー
  • 読書家
  • 土萠ほたるの後継者
  • 結構暗い過去持ち
  • 元文芸部
  • パパイアエアプ勢
  • 過去作のOBが演じたプリキュア
  • 努力家

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最終更新:2024年02月20日 00:05

*1 明確に笑顔を見せたのは第20話と第28話のみ。

*2 一方で、南乃島で体験した太極拳だけは性に合ったらしく、マスターしたいと自分から言い出すほど適応してみせた

*3 みのり本人は普通に食べているが、とある理由で食べたまなつは戻しこそしなかったが、悶絶していた。

*4 ただしこれはみのりの創作料理ではなく、レシピ本に従って作ったもの。とは言え、数あるメニューから態々それを選ぶみのりのセンスは特殊かもしれない。