ノワール(キラキラ☆プリキュアアラモード)

登録日:2021/04/23 Fri 18:04:37
更新日:2024/03/17 Sun 21:11:43
所要時間:約 4 分で読めます




その思いがある限り、わたしはお前の力となろう…


ノワールは『キラキラ☆プリキュアアラモード』に登場するキャラクター。

CV:塩屋翼

概要

本作の敵のキラキラルをうばう存在の黒幕。
ジュリオやビブリーがキラキラルを捧げている存在であり、ピカリオが闇に堕ちた元凶。
黒いローブを着込んだ人型を模したエネルギー体のようなシルエットに白い仮面が張り付いた不気味な外見。ハンペンとか言わない
純粋な人型ではないのか、身体のあらゆる場所から腕が伸び、背丈も常人の数倍という怪物みたいな存在。
他者のキラキラルを闇で侵食し「しもべ」に仕立て上げることが可能。

作中でも謎の多い首領であったが、46話にてようやくその正体があかされた。


人物

首領格としては終盤まで本拠地に籠りきりにならず、非常にフットワークが軽いのが最大の特徴。
あらゆる場所から染み出るかのように出現しており、人間界であろうとプリキュアの目の前であろうと何の躊躇もなく姿を見せ、憎悪や復讐、妬みなどの強い負の感情を好む。
負が強い配下から力を求められれば惜しみなく力を与える気前の良さを持つ。

反面、希望や夢などといった感情を「光」と呼んで忌み嫌い、闇に堕ちても光の側に戻る場合は「偽りの闇」と呼んで蔑み、例えスカウトした相手でも闇を振り払い光の側へ向かうなら躊躇なく直接殺しにかかる冷酷さも備える。


ルミエルによると「ノワールの甘言に乗って闇に染まった場合、最終的には潰れてしまう」とのこと。
つまりノワールの配下になった時点で、その者は遅かれ早かれ破滅することが明言されている。やっぱり救いのないブラック企業だった。
なおノワールが配下に行ってきた救済方法はルミエルがかつて自分にしてくれた施しとほぼ同じやり方だったりと、ルミエルへの歪んだ思い出や未練が感じられる。


正体



エリシオ…100年もの間よく私の手足となって働いてくれた。後は私がやろう

お前の集めたキラキラルを使い。すべてを闇に…染めよう。

さあ、心の無い抜け殻のエリシオよ……いまこそ、再び一つに……!!


その正体は戦場で生まれ育ち数多くの許されない罪を犯しながらも戦場から逃げ出し、放浪していた元人間
最終盤では、エリシオの髪を黒く染めたような仮面の下の素顔を露にするとエリシオを吸収し、完全体となってプリキュアの前に姿を見せた。
尚人間時代の外見上の特徴は、若干癖のある黒い短めの髪を持つエリシオに酷似した外見の青年。


私の心は暗くて深い闇に染まっている……。それでも、わたしを笑顔にしたいというのなら……!
わたしだけに…スイーツを作れ

それは…ごめんなさい

ッ!…そうか。ならば……この町もろとも闇に染まれ!!

ノワール!

100年前世界を彷徨う最中、いちご坂に偶然訪れるも行き倒れ、その時ルミエルに発見された。
客人として寝床や食事でもてなし、親身になってスイーツ作りを教えてくるルミエルの愛情、夢と希望に感動して惚れ込み、「他人ではなく自分のためだけにスイーツを作ってくれ」という今どき珍しいくらいにド直球なプロポーズをするも承諾されず拒絶されてしまう。
なおこの回想。BGMも相まって昼ドラ感満載である。

自身の愛を拒まれ絶望したノワールは、復讐とばかりにルミエルと幸せや愛情という感情に憎悪を抱き、世界を憎しみや悲しみで満たすべく暴走。
ノワールの悪意と精神は今までのハンペン思念体のような『ノワール』となり、残った肉体は『エリシオ』として仕立てあげ現代で暗躍するようになる。
つまりノワールの行動原理は極端な話、好きな相手に振られた腹いせという昼ドラの如き理由。
愛や大好きといった感情を侮蔑し嫌悪していたのも、元々世界に絶望していた上で、更にルミエルに己の愛を拒まれたが故の絶望の感情によるところが大きい。

一見しょうもない理由であるが、失恋したことによる絶望だけで強大な悪意の思念体と化すほど能力的ポテンシャルは高く、失恋時の絶望だけで世界征服を目論み、数多の人間を甘言で闇に落とし、エリシオを介して彼らの未来を奪っていたことを考えると、とんでもなくドス黒い人物である。
と、しょうもない理由と書いたが真面目に考察すれば戦場という命を奪い合う地獄の中で生まれ育ち心身共にボロボロになっていた所で命を心を救われたのである。
生まれた時から地獄というどうしようもない人生で初めて得た光がルミエルでありその育ち故、まさに彼にとって最後の希望だったのだろう。
その為、上記の最後の希望とばかりに縋ろうとしたルミエルに拒絶された結果、一気に絶望に振り切れ、その絶望は世界を覆う程のものになってしまったのだろう。

と解説されているが、シリーズ構成の田中仁がオフィシャルコンプリートブックのインタビューでノワールが悪に染まった理由について尋ねられた際に、
「ノワールが求めていたのは恋ではなく、おそらく愛」「慈愛の人であるルミエルにも拒絶されたことで、誰も自分を救ってはくれないと衝撃を受けたのだと思います」
などと回答しており、100年前のノワールとルミエルについては「絶対に交わることができない状態で出会ってしまったふたり」ともコメントしている。


末路

ルミエルへの憎悪を原動力に世界を闇で覆うほどの圧倒的な闇の力で圧倒し続けたノワールであったが、2人の過去を知りノワールもルミエルも救わんと奮い立ったプリキュア達に圧され始め隙を見せた瞬間、突如残されたエリシオが明確な自我を得て叛逆。
抵抗もできず人形とみなしていたエリシオへの怨嗟を叫びながらルミエル諸共カードに封じられ、エリシオが望む「からっぽの世界」を生み出す素材にされてしまう。
その後、考えを変えたエリシオの手でカードから解放され海の彼方へ消えていった。



余談

「ノワール」はフランス語で「黒」を意味する単語である。


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最終更新:2024年03月17日 21:11