グーニーズ

登録日:2021/05/25(火) 12:22:20
更新日:2024/02/18 Sun 00:37:09
所要時間:約 6 分で読めます





スピルバーグ
アドベンチャーは
夢と驚きのスペクタクル!
莫大な財宝の秘密を追って

いま《86年=冒険時代》の幕があく!!




『グーニーズ』(原題:“The Goonies”)は1985年に制作された、アメリカ映画。
配給はワーナー・ブラザーズ。
アメリカでは6月7日に、日本では12月7日に公開された。
監督は『リーサル・ウェポン』シリーズのリチャード・ドナー、脚本は『グレムリン』のクリス・コロンバス。

港町の少年グループ「グーニーズ」が、海賊ウィリーの宝探しをする冒険映画。
子供たちが海賊の仕掛けた罠を潜り抜けつつ洞窟を進んでいく冒険小説的な楽しさや、コミカルな面もあるギャングのフラッテリー一家に追われて命を狙われるハラハラ展開など、終始飽きさせない作りになっている。
シンディ・ローパーの名曲『The Goonies 'R' Good Enough(グーニーズはグッドイナフ)』 と共に大ヒットした。


あらすじ

舞台はオレゴン州アストリアの海沿いにある町グーン・ドックス。この町にある留置場からギャングのジェイク・フラッテリーが脱獄し、弟や母と共にカーレースに紛れ込んで警察から逃げおおせた。
その頃、町に暮らす少年マイキーやその友人達「グーニーズ」は立ち退きを明日に迫られる中、最後の一日を派手に過ごそうと計画していた。
そこで彼らは、マイキーの父が誰も入れさせなかった屋根裏部屋に入り込み、片目の海賊ウィリーの宝の地図と髑髏をかたどった鍵のような物を発見する。
最初は「どうせ偽物だ」と周りは信用しなかったが、探検家のチェスター・コパーポットが過去この近くで行方不明になった新聞記事などもあり、このままでは明日には町を追い出されるからと、宝を求めて地図に示された地点を目指すことに。
そして海岸近くの廃墟同然のレストランが地図の場所だと判り、そのレストランを目指す「グーニーズ」。
だが、レストランはフラッテリー一家の隠れ家になっており、しかも今まさに中ではFBIの捜査官が撃ち殺されたところで……。


登場人物


【グーニーズ】

  • マイケル・ウォルシュ
(演:ショーン・アスティン、吹替:藤田淑子(TBS版)/浪川大輔(ソフト版))
愛称は「マイキー」。
屋根裏に入る時も父に怒られると皆を止めるなど優等生的な面もあるが、地図を額縁から取り出せないと見るやチャンクを利用して額縁を壊す、という悪ガキらしい一面もある。
子供ながら現実的なところもあり、地下洞窟から宝を諦めて脱出できそうな場面では、ここで脱出したら明日には家を追い出される心境を明かし皆を引き留めた。
一方、実は喘息もち。喘息用の手持ち型吸入器が手放せず、事ある毎に吸入器で気を落ち着かせている。

  • クラーク・デヴリュー
(演:コリー・フェルドマン、吹替:野沢雅子(TBS版)/飯泉征貴(ソフト版))
愛称は「マウス」。
愛称(まんま「口」という意味)の通り口から先に生まれたようなおしゃべり人間。余計なことを言う場面も多く、悪戯好きで終始軽口を叩いている。気の強いステフとは言い合いになることも多い。
レストランでフラッテリー一家に遭遇した時も、皆が命の危険を感じてビビっている中で高級料理を注文して相手をいらだたせ、危うく舌を切り落とされそうになった。
スペイン語の読み書きができるが、マイキーの母が引っ越しのために雇ったメキシコ人の女性に通訳する際は、家に麻薬があるなど酷い嘘を混ぜていた。
しかしそのスペイン語の知識のおかげで宝の地図の文章も読めたので、要所要所では彼の翻訳が冒険の役に立つこととなった。

  • ローレンス・コーエン
(演:ジェフ・コーエン、吹替:坂本千夏(TBS版)/岩淵健(ソフト版))
愛称は「チャンク」。
肉塊」(チャンク)なんて名前を付けられる通りの太った子供で、とにかく食べることが大好き。また、おっちょこちょいな性格ですぐに周りの物を壊してしまう。
過去には劇場で大勢に大迷惑をかけた事もあり、グーニーズの仲間にも嘘ばっかり言っていたりと周囲からは嘘ばかりついている人間と思われている。
そのせいで町民からの信用は低く、警察にフラッテリー一家のことを通報した際にもまたイタズラだと思われた。
感情のままに動く素直な面も強く、フラッテリー一家に捕まった後には監禁されていたスロースと仲良くなり、これが後に仲間を救出するきっかけとなった。

  • リッキー・ワン
(演:キー・ホイ・クワン、吹替:菅谷政子(TBS版)/藤田哲也(ソフト版))
愛称は「データ」。
発明家の息子で自身も数々の発明をしているが、当たり外れが激しく子供らしい失敗が多い。
発明のおかげで追ってくるフラッテリー一家を撃退する場面もあったが、逆に発明のせいでピンチに陥る場面も。


【グーニーズと共に行動した面々】

  • ブランドン・ウォルシュ
(演:ジョシュ・ブローリン、吹替:古谷徹(TBS版)/菊池英博(ソフト版))
愛称は「ブランド」。マイキーの兄で高校生ぐらい。「グーニーズ」のお目付け役。
マイキーが病弱なこともあって、弟のことは非常に大事にしている。
未使用のシーンでは「マイキーを殴っていいのは自分だけだ」と、トロイに殴られそうになった弟をかばうシーンもあった。
「グーニーズ」がブランドを椅子に縛り上げて冒険に出たため、家へ連れ戻すために追いかけ、宝探しに巻き込まれることに。
アンディとはお互いに好きあっているものの関係は進んでいなかったが、宝探しの冒険の中で進展していく。

演じたのは中年期以降に活躍が増え、近年では宇宙最大の巨悪とかDCユニバースからの刺客等で有名なジョシュ・ブローリン。
彼はこの『グーニーズ』がデビュー作で、子供たちに振り回される良き兄貴分、という現在の印象とはかなり違う姿を見ることができる。

  • アンドレア・カーマイケル
(演:ケリー・グレーン、吹替:富沢美智恵(TBS版)/井上喜久子(ソフト版))
愛称は「アンディ」。チアリーダーをやっておりブランドのことが好き。
ステフと共にトロイのドライブに突き合わされているが、彼がルームミラーの角度を変えて胸をのぞき込んでくることに嫌気がさしたのでステフと一緒に逃げ出し、ブランドを追いかけグーニーズと合流する。
子供の頃にピアノを習っていたのが洞窟の謎解きに一役買った。

  • ステファニー・スタインブレンナー
(演:マーサ・ブリンブトン、吹替:岡本麻弥(TBS版)/玉川紗紀子(ソフト版))
愛称は「ステフ」。アンディの友人で年相応の女子高生といった性格。
軽口を叩くマウスとは相性が悪く、口喧嘩が絶えない。
眼鏡を外すと周囲がよく見えない程に目が悪く、洞窟で早々に眼鏡が割れたせいで、歩くのに最初だけ難儀していた。


【フラッテリー一家】

  • ママ
(演:アン・ラムジー、吹替:遠藤晴(TBS版)/片岡富枝(ソフト版))
フラッテリー一家を取り仕切る皆の母親。名前は不明。子供たちが言うことを聞かないと銃で脅すなど、残虐な性格。スロースの顔が醜く歪んでいたのも虐待を続けたせい。

  • ジェイク・フラッテリー
(演:ロバート・デヴィ、吹替:徳丸完(TBS版)/石塚運昇(ソフト版))
物語冒頭、刑務所から脱獄したフラッテリー一家の長男。
母同様、すぐに銃をぶっ放す危ない人間で、弟のフランシスと喧嘩になった際も銃を取り出して脅していた。
歌が大好きでいきなり歌い出す場面もある……が、洞窟に入ってからは歌っている余裕が無かったからか、そうしたシーンがあるのは序盤のみ。

  • フランシス・フラッテリー
(演:ジョー・パントリアーノ、吹替:納谷六朗(TBS版)/堀内賢雄(ソフト版))
フラッテリー一家の次男。
やはり残虐な性格で、兄が脱獄した際には刑務所の入口にガソリンを撒いて火を点け、慌てふためく警察官を見て笑っていた。

  • スロース/ロトニー・フラッテリー
(演:ジョン・マトゥザック、吹替:郷里大輔(TBS版)/島香裕(ソフト版))
フラッテリー一家の末っ子。スロースは「のろま」という意味の蔑称で、本名はロトニー。
非常に体が大きくとんでもない怪力の持ち主だが、精神的には幼く片言でしか喋れない。
それ故か両手に鎖を付けられTVだけがある地下牢に監禁されており、家族からの虐待のせいで目の位置がずれる程に顔が大きく変形してしまっている
同じ部屋に監禁されたチャンクとチョコレートバーを通じて仲良くなり、一緒に洞窟の奥へと向かった。
ちなみに、ソフト版での中の人は「アッヒョ」の鳴き声(?)でお馴染みのあのキャラを演じていた。

【その他の登場人物】

  • エルギン・パーキンス
(演:カーティス・ハンソン、吹替:稲葉実(TBS版)/西村知道(ソフト版))
ゴルフ場を経営する資産家。マイキーたち「グーニーズ」の家を担保に借金を負わせ、更には彼らを立ち退かせてゴルフ場にしようとしている。

  • トロイ・パーキンス
(演:スティーブ・アンティン、吹替:小野健一(TBS版)/関俊彦(ソフト版))
ブランドたちの学友で上記のエルギンとは親子。
アンディやステフらを乗せてオープンカーを乗り回すドラ息子で、やむなく子供用の自転車でマイキー達を追いかけるブランドを発見した際には、彼の腕を掴んで逃げられないようにしたまま車を走らせ*1、カーブで手を離してブランドを山の中へと飛ばした。
緩い坂道程度の傾斜しかなく、ブランドもこれといった怪我をせずに済んだとはいえ、一歩間違えば死亡事故になっている。
なお、未使用シーンでは父親の威を借りてマイキーたちを脅す場面もあった。


余談

物語のラストでデータがタコの話をするが、作中タコが出てくるシーンは無い
これはタコに襲われる場面がカットされてしまったからで、ソフト化した際の未使用シーンの中にはステフとマウスが巨大タコに襲われるシーンが入っている。

海賊船は実際に登場する場面まで子供たちには秘密にされており、発見シーンでいきなり見せる事で驚かせて撮影するつもりだったが、ブランド(役の人)が「Holy,Shit!!」とか、いわゆるFワードを叫んでしまったせいで使えなくなってしまったとか。

日本語吹き替えは1988年のTBS版とソフト用の吹き替え(VHS版発売当時の若手・子役がメインの吹き替えを担当)の2種類がある。
TBS版のキャスティングが特に評価が高く、2010年に発売された25周年記念のコレクターズ・エディション版にはTBS版も収録されるとして話題になった。だが、短縮カット版を元に作ったために一部字幕になったり、別の吹き替え部分が流用されたりと残念な出来だった。
そのため、長らくTBS版の完全なソフト化が行われていなかったが、2020年に一般から当時のビデオを募集までして『吹替の力』から35周年記念の4K UHD+HDリマスター版ブルーレイが発売された。

本作を題材にしたゲームはコナミがリリースしたFC版が有名。マイキーがグーニーズの面々を救出しつつ、宝を回収し出口に向かうという面クリア型アクションゲームで、作品自体のクオリティも高く続編も製作された。のちに同社のクロスオーバー作『コナミワイワイワールド』にもマイキーが参戦(移植版では版権の都合で別キャラに差し替えられてしまったが…)。なおMSX版ではなんとスロースが主役を務めており、そのリメイク版『The Goonies:20th anniversary edition』がWindows用フリーゲームとしてプレイ可能。

追記・修正は、海賊の宝を見つけ出してからお願いします。

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最終更新:2024年02月18日 00:37

*1 アンディとステフは必死で止めたがトロイは手を離さなかった。