未知の結末を見る(Dies irae)

登録日:2012/03/14(水) 22:02:56
更新日:2023/12/31 Sun 10:08:11
所要時間:約 6 分で読めます


タグ一覧
Acta est fabula Atziluth Dies irae Vive memor mortis Acta est fabula ちゃぶ台返し アクタ・エスト・ファーブラ アティルト ウィーウェ・メモル・モルティス=アクタ・エスト・ファーブラ エレメンタリーパーティクル・タイムパラドックス オメガ・エイヴィヒカイト カール・クラフト=メルクリウス グランドクロス グレート・アトラクター チート ニーチェ ブラックホール リセットボタン ループ 並行世界 円環の理 占星術(物理) 多元宇宙 太極 既知感 暗黒天体創造 未知の結末を見る 正田崇 水銀 水銀の蛇 永劫回帰 永劫水銀回帰 流出 流出位階 無限ループ 生と死の刹那に未知の結末を見る 神座 神座万象シリーズ 第四神座 素粒子間時間跳躍・因果律崩壊 芝居は終わりだ 覇道 覇道型 超新星爆発 \(≖‿ゝ○)/




あなたに恋をした、あなたに跪かせて頂きたい、花よ




未知の結末を見る
Acta est fabula




未知の結末を見る(アクタ・エスト・ファーブラ)」とは Dies Irae -Acta est Fabula-に登場する異能。
コンシューマ版付属本で正式名称が「生と死の刹那に未知の結末を見る(ウィーウェ・メモル・モルティス=アクタ・エスト・ファーブラ)」と判明。


元ネタはラテン語の格言「Acta est fabula.」で、
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの臨終の言葉として有名。



※以下、Dies iraeの根幹に関わる重大なネタバレ




























ゆえに嫌だ。


ゆえに認めぬ。


我はこんな死に方などしたくない







カール・クラフト=メルクリウスの能力。流出位階、覇道型。

そして、「Dies irae」の世界の絶対法である神が作り、流れ出させている現行のルール。
神座全体の歴史からは「永劫水銀回帰」と称されている。

同時に、彼の最期の言葉でもある(正確には、「芝居は終わりだ(Acta est fabula)」)


メルクリウスの持つ渇望は「自分が望む最高の結末以外は認めない」
即ち「マリィに抱きしめられて死ぬ以外の結末は認めない」によって生まれた世界法則は「何度も同じ人生を繰り返す」

つまり、何度生まれ変わろうとも同じ様な運命を辿るという事になる。
これは言ってみれば、不幸な人は来世でも永遠に不幸のままと恐ろしい世界。
そのため、「牢獄(ゲットー)」と表現されている。

(≖‿ゝ○)「マルグリットかわいいよマルグリット」

元々、メルクリウスは長大な人生を歩み「既知」に苦しんでいた。しかしマリィと出会い恋した事を『唯一愛した既知』と表現し、彼女を次代の神にするまで何度も世界をやり直すことを決意。
言ってみれば、「マリィを次の神様にプロデュースすること」が彼の究極の目的。








◆詠唱

武器も言葉も(人を)傷つける
Et arma et verba vulnerant Et arma

順境は友を与え、欠乏は友を試す
Fortuna amicos conciliat inopia amicos probat Exempla

運命は、軽薄である 運命は、与えたものをすぐに返すよう求める
Levis est fortuna id cito reposcit quod dedit

運命は、それ自身が盲目であるだけでなく、常に助ける者たちを盲目にする
Non solum fortuna ipsa est caeca sed etiam eos caecos facit quos semper adiuvat

僅かの愚かさを思慮に混ぜよ、時に理性を失うことも好ましい
Misce stultitiam consiliis brevem dulce est desipere in loc

食べろ、飲め、遊べ、死後に快楽はなし
Ede bibe lude post mortem nulla voluptas




未知の結末を見る
Acta est fabula


「女神の地平を生む礎となれ」







◆技一覧


「正直荒事は苦手だが……ああ、心配はいらん」


○超新星爆発

無数の星を掌大にまで凝縮して弾け飛ばし、宇宙規模の大熱波を発生させる。
三代目の神サタナイルはこれで瞬殺された。

◆詠唱
怒りは短い狂気である
Ira furor brevis est.

自然に従え
Sequere naturam.




○グレート・アトラクター

銀河面吸収帯の大激突。

◆詠唱
このようにして星に行く
Sic itur ad astra.

(これは)厳しい法であるが、それでも法である(だから従わないといけない)
Dura lex sed lex.





○グランドクロス

文字通り皆大好きグランドクロス。ただし、規模が異常。
多次元平行宇宙にまで干渉し、平行宇宙の配列と内部の天体の位置を移動させるチート技。
発生するエネルギーによって、神格でさえ内部沸騰させ、粉砕する。

◆詠唱
神を知る者は、神を敬う
Deum colit qui novit.

黄金の中庸
Aurea mediocritas.





○素粒子間時間跳躍・因果律崩壊<エレメンタリーパーティクル・タイムパラドックス>

自身と世界を素粒子化させ、多元宇宙ごと過去の時間軸へ跳躍。
その際に、現在の多元宇宙と過去の多元宇宙が同一座標にあるという矛盾が発生する。
その結果、矛盾の解消のために二つの多元宇宙は互いに消滅を命じる宇宙単位の世界抑止力を起こし、最終的に鬩ぎ合いに負けた過去の多元宇宙が消滅する。
そして、この現象に敵を巻き込むことで相手は始まりから無かったことになり、全平行世界の根源から消滅する。また、その性質上、自滅因子相手に特攻の威力を発揮する。
最早インフレというレベルを超越している。というかこの世界に抑止力とかあったのか。


◆詠唱
終わりから始まりまで
Ab ovo usque ad mala.

時はすべてを運び去る
Omnia fert aetas.





○暗黒天体創造

メルクリウスの切り札であり、代名詞。
自身が掌握する座の全ての魂を使用し、多元宇宙総ての星を凝縮させることで規格外の規模のブラックホールを創り出す。
ここまで来ると、ビッグクランチである。
おそらく、単純威力では彼の技の中でも断トツで高いと思われる。

◆詠唱
恐れは望みの後ろからついてくる
Spem metus sepuitur.

喜んで学べ
Disce libens.











そして、彼の真の能力は「全平行宇宙とそれを掌握する座も含めて全て振り出しに戻す」。解り易く言うと多元宇宙規模のリセットボタン
万策尽きた後の最終手段であり、星を操る数々の術妓もこのおまけに過ぎない。また、現状では完全に消滅した神格を蘇生できる唯一の手段でもある。


「女神以外に私が殺せるものか」


ゆえに、メルクリウスに勝てるのはマリィだけ。
何せ素の実力が桁違いな上に、何とか倒しても死の瞬間に「こんな結末は認めない」という渇望が最大限に高まり既に座を支配して世界に法を流出させているはずの彼が再び流出を行い世界がリセットされるのだから

通常このような事はあり得ず、神咒神威神楽では「あり得ない。意味がわからない」ドン引き評されていた。

この特異性が最も現れたのが玲愛√。
上記の状況とは少々異なるが、そもそもマリィ√の果てに第五天が生まれた際に、様々な事情からメルクリウスが消えなかったことはともかくとしても、
黄昏防衛戦の後、唯一生き残った彼が再び座に就いたことでリセットされた結果、第五天が無かったことになってるのだから。


ただし、前述にあった「同じ人生をやり直す」という世界観から相手が復活する可能性もあるので、「完全なる勝利」には手間がかかる様子。
(実際、玲愛√では波旬の発生因子を潰すことに気を取られ過ぎたせいで、蓮が玲愛とくっ付いた。)

しかし、流石に弱体化していない第六天波旬には効かない様子。

…と思われたが、後に最強モードの波旬にも天文学的な確率とは言え成功する可能性があると正田氏が明言した。
そも神座万象シリーズ自体、割と格上に格下が勝てないのがほぼ絶対的な世界観なので、そういう意味でも彼の理の異常性が浮き彫りになる。

正田崇氏による『Dies irae』質問コーナーによると、CGに描かれている蛇のトグロは全宇宙を覆っており、座のメルクリウスの総体は無限の平行宇宙である。

神咒神威神楽の黄昏防衛戦では、座の総軍が無い単体の状態で且つ全力を出せなくても、宇宙を消滅させるだけの熱量(たましい)をその身に然と有していると描かれている。




神座における第四神座「永劫水銀回帰」


三代目の神、明星が座に至った際に起こったタイムパラドックスによって生まれた並行世界。
メルクリウスはそこから神座世界に来訪したイレギュラーである。彼は発生と同時に神座に有る己を知覚したために突然神座に至り、後に渇望を得て流れ出させるという時間軸を崩壊させる所業を行い、先代を滅殺した。彼の渇望は時間概念を超越した複雑怪奇な代物であるため、多元時間・多元宇宙あらゆる領域に手を伸ばしてその不条理を成立させる。

彼の理は、それまでの座の機構を大改造し、現在過去未来・多元的並行宇宙の全てを掌握した。
これにより座の神が内包する魂は先代とは比べ物にならないほど増加した。
そして、故に求道神はこの理無くしては存在しえない。


明星とは別の意味で非常に完成度の高い治世であり、先代を「不確定要素の生まれない楽園」とするなら、これは「如何なる展開に行き詰まろうとも回帰によってやり直す事ができる世界」である。
それはメルクリウスを超える神格の襲来はおろか覇道神にとって不可避の自滅因子による相討ち(自殺)すらも同じであり、彼が望む限りその治世は永遠とも成りえる。

更に、実は歴代の神様の世界の中でも平和……と言うよりは、マトモな側の世界。
関係者はとんでもない目にあっているが、その他一般人に対しては特に目立った被害は無い。
なぜなら既知感を感じるのは彼と彼に連なる最も近しい者達だけであるため、世界に対する不満を感じにくいからである。
先代のように幸福な世界を約束しているわけではないが悪意を持って運営しているわけではない。
というか女神以外の事象に興味が無いだけである。

またメルクリウスは魔術を極めた神であるため、その法則下には当然魔の神秘が溢れる。
黎明期には子供でさえ空を飛び、戦は魔術の応酬であり、擬人化された自然が闊歩するファンタジーな世界であった。
ただし当の神が死にたがっていたため時代を経るにつれ神秘は薄れていき、治世の末期である本編時点ではほとんど枯渇してしまった。







性質だけ見れば永遠とも成りえる治世と言ってもいいが、メルクリウスの始まりは神座を握った瞬間であり、自身の裏側であるラインハルトとの相討ちであり、そしてマリィとの邂逅である。
唯一愛する既知であるその出会いこそが彼の原点となっていて、彼女を覇道神として覚醒させ、自身の既知世界を洗い流すことこそメルクリウスの至上唯一の目的。
そういった背景を踏まえて考えると、「如何なる事象が起ころうと、どんなに時間がかかろうと、絶対に黄昏と交代することが確定している理」と言い換えることもできるのだ。




元ネタはニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』における永劫回帰。

寸分違わず全く同じ人生を何百万回繰り返しても、それでいいって思えたら最高だよね(そんなことできるの超人くらいだろうけど)
っていうアレである。







私も、彼女を塗りかえようとするものなど許さんよ



追記と修正の刹那に未知の項目を見る
Acta est fabula


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • Dies irae
  • Acta est fabula
  • 永劫回帰
  • 正田崇
  • 神座万象シリーズ
  • ちゃぶ台返し
  • チート
  • ブラックホール
  • 芝居は終わりだ
  • 生と死の刹那に未知の結末を見る
  • 並行世界
  • 既知感
  • リセットボタン
  • ブラックホール
  • グランドクロス
  • 占星術(物理)
  • 円環の理
  • ニーチェ
  • 覇道型
  • 太極
  • 流出
  • ループ
  • 未知の結末を見る
  • \(≖‿ゝ○)/
  • Vive memor mortis Acta est fabula
  • ウィーウェ・メモル・モルティス=アクタ・エスト・ファーブラ
  • 永劫水銀回帰
  • カール・クラフト=メルクリウス
  • 多元宇宙
  • 超新星爆発
  • グレート・アトラクター
  • 素粒子間時間跳躍・因果律崩壊
  • エレメンタリーパーティクル・タイムパラドックス
  • 暗黒天体創造
  • アクタ・エスト・ファーブラ
  • 水銀
  • 水銀の蛇
  • 第四神座
  • 流出位階
  • オメガ・エイヴィヒカイト
  • アティルト
  • Atziluth
  • 覇道
  • 神座
  • 無限ループ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月31日 10:08