ゴー・フィッシュ

登録日:2021/10/11 Mon 23:22:29
更新日:2023/08/20 Sun 11:23:54
所要時間:約 5 分で読めます




概要

ゴー・フィッシュ(Go-Fish)とはトランプを用いた遊び方の一種。
アメリカを中心に親しまれているルールで、日本では「おあいにくさま」という呼称が使われることもある。
相手を指名して、自分の欲しいカードを持っているか尋ねることができるのが特徴。

ある特定のカードを持ったときにプレイを行うか、あるいはストップできるようなルール、いわゆる「ストップ系ゲーム」に分類される。
そのためプレイスタイルがババ抜きと似ており、ルールが比較的シンプルで子どもとも遊びやすい。
とはいえ、ババ抜きほど完全な運(と心理)勝負ではなく、記憶力や推理力も少し必要となる。

数字は完全な記号として扱うので、セットが作れるならトランプに限らず数字以外の絵柄、52枚以外の枚数でプレイすることもできる。

一般的なルール

ここで示すのは一般的なルールであり、細かな違いもあることに注意。
  • 推奨プレイ人数:4~5人
  • 使うカード:ジョーカーを除いた52枚

プレイヤーはどれだけ多く「同じ数字のカードを4枚」揃えることができるかを競う。
まず順番を決め、均等になるように全プレイヤーに配る。
大人数の場合はカードを全て配り切るが、約2,3人の少人数で遊ぶ場合は手札は各7枚ほどに留め、残りのカードは山札とする。

そして、最初のプレイヤーは他の任意のプレイヤーを1名指名して、自分の手札にあるカードの数字をそのプレイヤーが持っているかを尋ねる。
このとき、自分の手札にない数字のカードを持っているか尋ねることはできない。

尋ねられたプレイヤーはその数字のカードを持っていた場合、持っているその数字のカードを 全て 尋ねてきたプレイヤーに渡さねばならない。
持っていなかった場合は「( (No,) Go- )Fish!」(釣れ!)と告げる*1。…正直この下りはやらなくてもいい。
このとき山札があるなら、尋ねたプレイヤーが魚釣りをするようにカードを1枚山札から取る。これがルール名の由来と考えられる。

相手からカードを貰えた場合はもう一度尋ねることができる。
このとき尋ねる相手は同じプレイヤーでなくてもよい。相手からカードを貰うのを失敗するまで連続で尋ねることができる。
(人数が少ない場合は一度当てると有利になりすぎてしまうため連続で尋ねられなくするのも良い)
同じ数字のカードが4枚揃ったら、自分の前に表にして公開する。

これを順番に繰り返す。

手札がなくなったらそのプレイヤーのゲームへの参加は終了し、まだ手札を持っているプレイヤー同士で続行する。
全員の手札がなくなったらゲーム終了。同じ数字のカード4枚セットで1点とし、合計点の多いプレイヤーの勝利。

考察

上手く立ち回るためには、自分の番でなくても他のプレイヤー同士のやり取りを見て、誰がどの札を何枚持っているか…を把握しておく必要がある。
「自分の持っているカードについてしか尋ねられない」というルールを頼りに、相手の持ち札を推理していこう。
山札がない場合は自分の手札に新たな数字のカードが加わることはないので、自分の持っているカードの数字以外はあまり気にしなくてよい。

自分が同じ数字のカードを既に3枚持っていて、他のプレイヤーが自分以外のプレイヤーにその数字のカードを持っているか尋ねたときはチャンス。
次の自分の番が来たときにそのプレイヤーに3枚揃っている数字を聞けば、確実に4枚揃えることができる。

逆に、同じ数字のカードを1、2枚しか持っていないときは少し注意。
相手からその数字のカードを貰えても揃わない場合があるので、他のプレイヤーにカードを横取りされる危険性がある。
しかし、一発で揃えられる可能性もあるため、一か八かで思い切って賭けてみるのも一つの手である。
特に3枚揃っていて高を括っていた相手から奪えたときの快感は大きい。

また、本ゲームは相手の「名前を呼んで」指名する必要があるのも見逃せないポイントである。
まだ名前を覚え切れていない、あるいは呼び慣れていないグループで親睦として遊んでみるのも良いかもしれない。
気になるあの子と一緒に遊べば、名前を呼んでもらえるかも…? そもそも遊びに誘えるとは限らないし、誘えても指名されるとは限りません

Go-Fishが登場する作品

  • Mario’s Game Gallery
任天堂の看板キャラクター、マリオと5つのテーブルゲームが遊べる、1995年にリリースされた海外のPCゲーム。
お馴染みチャールズ・マーティネー氏の英語ボイスがマリオに付いた初めての家庭用ゲームとしても知られる。
マリオとサシでGo-Fishが遊べ、一人称視点かつマリオがこちらを見てボイス付きで流暢に喋るため、実際に対面して遊んでいるような臨場感が味わえる。

カードの絵柄にはマリオシリーズのキャラクター(スーパーマリオワールド準拠)が使用されている。
山札からカードを引くときには山札から魚が跳ねるなど、演出にもこだわりが見られる。
こちら側の「Mario, go fish!」のセリフにもボイスが付いており、ピーチに似ているようなそうでないような若干棒読み声となっている。

  • キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
米国制作の2002年の映画作品。ゲーム自体は直接登場しないが、このゲームに由来したセリフが登場する。
主人公の男性であるフランクと一夜を過ごそうとする女性が、彼に自分と過ごす時間に値段を付けるように聞くシーンがあり、フランクは値段を言うが、その女性に「Go fish!」と言われてしまうというもの。
フランクがより高い値段を付けても女性は「Go fish!」と言い続けるのみ。

この「Go fish!」は上述のように本ゲームで相手が求めるカードを持っていないときに答える言葉。
日本語字幕では「ふざけないで!」と訳されているが、実際は「この一夜はあなたが提示した値段ではない」=「不釣り合いよ!」といった意味合いである。





手札
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「…」
「アニヲタさん、追記修正のカード持ってますか?」

「No, Go-Fish!」
「…!!」


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最終更新:2023年08月20日 11:23

*1 「おあいにくさま」ルールの場合は「お生憎様」と言う