E.M.M.I.(メトロイド)

登録日:2021/10/18 Mon 10:44:32
更新日:2024/03/16 Sat 19:07:08
所要時間:約 10 分で読めます






ピピポポポ……ポポピピピピ……

\カチャカチャカチャ……/



E.M.M.I.(エミー)とは、『メトロイドドレッド』に登場するロボット。
そして、本作のテーマである「ドレッド(恐怖)」を象徴する存在である。




●概要

正式名称は「惑星外多形態機動調査機」(Extraplanetary Multiform Mobile Identifier)
本来は未知の生物の捕獲、およびDNA採取を目的とした銀河連邦の調査ロボット。
二足歩行型だが、柔軟な関節によってより高速かつ地形走破力に優れる四足歩行に切り替わることも可能。
そしてその装甲は宇宙で最も硬質と言われる特殊素材で出来ており、あらゆる攻撃をものともしない鉄壁の防御力を誇る。
更に、内部プログラムを書き換えることで機能の変更・強化にも対応できるという驚異的な汎用性・拡張性も持ち合わせる。

先のB.S.L.と惑星SR388の衝突の一件により、寄生生物「X」は絶滅したかと思われていた。
しかし、未開の星とされた惑星ZDRより、生きたXの映像が差出人不明で銀河連邦に届けられるという不可解な事件が発生。
映像が偽造ではないことを確認した銀河連邦は、このE.M.M.I.を7機派遣し、生物調査を敢行することとなる。
上述の高スペックを誇るE.M.M.I.の性能や、仮にXが実在したとしても完全無機物のE.M.M.I.には寄生される恐れがないため、E.M.M.I.の派遣を不安視される理由は無かった。

しかし、案の定E.M.M.I.による調査隊はZDR到着の直後に7機とも消息不明となってしまう。
E.M.M.I.の消息も含む一連の真相を探るべく、サムス割に合わない報酬での連邦の尻ぬぐい惑星ZDRの調査を請け負ったところから、『メトロイドドレッド』の物語は始まる。


●特徴

プロデューサーの坂本賀勇氏曰く「一言で言うとめっちゃ恐ろしい敵」。
アダム曰く「フル装備のサムスでも勝ち目がない相手」。
固い・強い・速いの三拍子が揃ったとんでもない敵である。
敵である。 大事な事なので(ry

確かにE.M.M.I.は銀河連邦によって設計、開発され、*1惑星ZDRに派遣された理由も「生物調査」であるため、
本来サムスにとっては敵対する筈のない存在なのだが、ZDRに到着直後に何者かによって命令を上書きされ、サムスを執拗に狙うようになってしまった。

「宇宙で最も硬質とされる特殊素材」は伊達ではなく、ビームやミサイル等といったサムスの攻撃は完全に無効化されてしまう。
そして接触してしまえば最期、瞬く間に組み伏せられた挙句DNA採取用の針を喉に突き立てられ、即死である。
この点、近年のメトロイドで『フュージョン』のSA-X、『ゼロミッション』のゼロスーツ時のスペースパイレーツ、『サムスリターンズ』のディガーノートと続いてきた潜伏・逃走要素の担い手とも言える。

「どう足掻いてもサムス単体では勝ち目がない」以上、ワクチン投与前のフル装備状態を再現したSA-XもまたE.M.M.I.に勝つことは理論上不可能ということになる。
『フュージョン』後半で「銀河連邦によるXの軍事利用」の野心が発覚してから偶に上がる、「銀河連邦軍がSA-Xに勝てるのか」という疑問に対する答えがこのE.M.M.I.なのだろう。




●行動

◆E.M.M.I.ゾーン

E.M.M.I.は通称「E.M.M.I.ゾーン」と呼ばれる特定のエリアにのみ出現、徘徊している。
E.M.M.I.がこのゾーン外へ出る事は決してなく、アダム曰く「現在のE.M.M.I.を支配しているプログラムの有効範囲がゾーン内に限定される為」と推測されている。
ゾーン内にいる間は、ミニマップにも赤い光としてE.M.M.I.の居場所が表示される。それだけでなく、E.M.M.I.がサムスに(ミニマップより一回り大きい範囲まで)ある程度近づくと「ピピポポポ……」と独特の電子音が聞こえるためそれも目安の一つ。
もっともミニマップで確認できる範囲の広さは頼りないので、初めて来た地形でいきなりE.M.M.I.に出くわしてしまうなんてことは珍しくないのだが。


パトロールモード

通常はアイカメラから青い光を放ちながら巡回する「パトロールモード」となっており、ゾーン内を一定のルートで徘徊している。
一見ランダムに見えるが、 ゾーンに入ってきたゲートの位置によってE.M.M.I.のスタート位置はある程度決まっている *2ので、首尾よく距離を離せば目的のルートを一気に通過してしまうことも可能。


視覚情報だけではなく「音」に対しても対応しており、索敵範囲内で音を検知すると下記の「サーチモード」に移行する。
逆に言えば「範囲内でも音を立てなければ気付かれない」ため、万が一E.M.M.I.が接近していても巡回ルートに入っておらず、かつじっとしていれば基本的には見つからない。
尤も、都合よくE.M.M.I.が見逃してくれる物陰などそうそうあるわけもなく、ずっとその場に留まっているとE.M.M.I.と鉢合わせしてしまうリスクが高いため、多少無理をしてでも距離を取った方が大抵は得策。


サーチモード

音を検知するとアイカメラから黄色の光を放つ「サーチモード」になり、反応のあったポイントへ急行する。
この時BGMのアレンジが少し変化する。
また、サムスに反応して自爆するトラップの爆発音はどれだけ離れていても聞きつけてやって来る。

その場にいれば見つかってしまうので急いで場を離れなければならないが、逃げれば当然足音をたてることになるためそれをE.M.M.Iが感知して……という、いたちごっこになり易い。ていうか確実になる。
おまけにサーチモードになるとE.M.M.I.の音感知範囲が広がるため、余程距離を稼がないと足音で現在地を捕捉され続けてしまう。
とにかく地形やアクションを駆使して少しでもE.M.M.Iとの距離を離すか、後述のファントムクロークを利用して追跡を撒くことが重要になる。
一気に距離を離す自信が無ければE.M.M.Iゾーンの外に逃げてE.M.M.Iの位置をリセットするのも手。

最後に音を感知した場所まで来てもサムスを発見できなかった場合、E.M.M.I.は「あれ?音が鳴ったポイントに来たけど誰もいないぞ?」という感じで周囲を見回したあとパトロールモードに戻る。

チェイスモード

カメラの光にサムスが触れると「視認」された事となり、アイカメラから赤い光を放ちながらサムスを追い回す「チェイスモード」へと移行する。
それもただ追い回すだけでなく、サムスの行動や周囲の地形を把握しながらの先回りなどといった賢い立ち回りもしばしば行うため、マップ詳細を把握していない限り圧倒的に不利な状況になる。

チェイスモード中はファントムクロークも効果が無く、上述の行き止まりクローク作戦も1マスの隙間も全く意味を成さなくなるため、こうなると猛ダッシュで逃げ回るしかない。
しかも、チェイスモード中はE.M.M.I.ゾーンの境界となるゲートが封鎖される為、追跡をまくまで延々と追い回されることになる。焦らず冷静に、地形を利用しながら距離を離していくことが大切。

一定時間サムスを視認できないとE.M.M.I.は再びサーチモードに戻り、ゲート封鎖も解ける。これはたとえ音で居場所を察知されていても変わらず、視認さえされていなければチェイスモードは解ける。


◆E.M.M.I.グラブ

E.M.M.I.に接触するとサムスは体勢を崩し、その隙にサムスを捕獲しようとするE.M.M.I.とのQTEが始まる。
死ぬ1歩手前の絶望的な状況だが、プレイヤーにとってはここが生き残る為の最後のチャンス。
E.M.M.I.が掴みかかってくる瞬間と、拘束されてから針を突き立てられる瞬間の計2回メレーカウンターのチャンスがあり、カウンターに成功すればE.M.M.I.はしばらく行動不能になり逃げ出すチャンスとなる。同時にチェイスモードが解けてサーチモードに戻る。また、その間だけは股の下をスライディングで抜けられる。

ただし タイミングがランダム な上にチャンスが短く(某ブレワイのジャストより僅かにきつい程度)ボタン入力は「2回」まで(=連打は無効)とあまりにも厳しい条件で、ほぼ偶然でしか成功し得ない*3らしい。
その為E.M.M.I.に対するメレーカウンターは基本的に無いものとして扱い、逃げに徹することが確実な唯一の対策となる。
出来たらラッキー程度に思い、狙って振りほどくくらいならそもそも捕まらないことを考えるべきである。
でもタイムアタックにもかかわらずたまーにカウンター抜け上等とばかりにフォローしてくるアイアンハートの持ち主も…

●対処方法

◆避け方

最初に述べるが、E.M.M.I.に対しては「相手の様子をうかがいつつ、隙を見て通り抜ける」といった手法は現実的ではない
そういったゲームにありがちな「一方的に相手を観察できる物陰」のようなものが存在せず、E.M.M.I.を観察できるほど近づけばこちらも見つかるからである。
ファントムクロークを用いればE.M.M.I.に見つからないことも可能だが、時間制限があるうえ適当に歩き回るE.M.M.I.すら避けて通ることができない程に機動力が落ちてしまう。
よって現実的な対処方法としては、「迅速にE.M.M.I.ゾーンを駆け抜け、気付かれても強引に逃げ切る」が第一となる。

ちなみにマップ画面を開いている間はゲームが一時停止するため、周囲の地形を確認しながらどの方向へ逃げるか落ち着いて考えることができる。ちょっとカッコ悪いがこれも一つのテクニックだろう。
それでも逃げ切れそうにない場合や、E.M.M.I.が進路上に居座っているなどで躱せそうにない場合、下記のファントムクロークでやり過ごすことを考えることになる。

ファントムクローク

E.M.M.I.をやり過ごすのに最も有効な装備が、エイオンアビリティの一つ「ファントムクローク」である。
光学迷彩による視覚情報操作のみならず、移動時の音を消すことも出来る為、E.M.M.I.の索敵能力を完全に騙せる方法となる。
ただし、使用中であっても接触してしまえば捕獲されてしまうため、過信は禁物。
ショットの音は消せない(且つエイオン消費が重い)ため、ゲート開放やグラップリングビームが有効な場面などのような必要時以外はショットは使わない方が良い。

クローク発動中はサムスの運動能力に大幅な制限がかかり、走り移動・スライディング・回転ジャンプ*4が使えなくなる。
更にクローク解除後のエイオンゲージは「時間経過ではほぼ回復せず、移動などのアクションを行わないと回復しない」という特殊な状態になり、これが完全回復するまでクロークの再使用もフラッシュシフトもできない状態になる。よってファントムクロークは使いどころを見極め、ここぞというところで使用すること。

以下に活用例を挙げる。
  • サーチモードの追跡を振り切りたい場合。クロークを発動すればE.M.M.I.はサムスを見失って立ち止まるためその間に距離を離し、サーチモードが解けて索敵範囲が狭まったタイミングでクロークを解除すれば比較的安全に逃げ切れる。
  • 行き止まりに追い詰められてしまった場合。通路の行き止まりでクロークを使用すれば、E.M.M.I.は目視確認だけしてわざわざ壁まで接近はしてこないのでやり過ごせることが多い。去り際に奥まで這いずってクリアリングしてきたE.M.M.I.に結局捕まるなんて悲劇も茶飯事ではあるが。
  • ゾーン各地に点在している1マス分の隙間はクロークを使ってモーフボールで入ることで緊急の待避所として活用できる。
  • 「音に反応する」性質とクロークを上手く組み合わせて誘導することで、進路を確保するステルスゲームおなじみのテクニックも今作ではできるようになっている。


◆倒し方

そんな完璧を誇るように見えるE.M.M.I.だが、一応撃破するための弱点は存在する。
それは頭部にある「コア」。これを破壊すれば完全に機能を停止させれる。
……尤も、当然コアは究極の装甲によって守られている上に、コア自体も極めて頑丈に出来ている為、圧倒的な火力な武器がない限り不可能ではあるのだが。

E.M.M.I.ゾーンには、E.M.M.I.同様に必ず「セントラルユニット」が存在している。
セントラルユニットを破壊し、その力を吸収することでサムスのアームキャノンが一時的に「オメガキャノン」へと変質し、E.M.M.Iの装甲を貫ける「オメガブラスター」「オメガストリーム」という2つの攻撃が一時的に使えるようになる。
ただし、同時にE.M.M.I.は常時チェイスモード起動状態となる。

この「オメガブラスター」「オメガストリーム」はその特性上、双方とも長い間その場に立ち止まっていなければならず、大きな隙を晒す弱点がある。当然ながらその間にE.M.M.I.に捕まってしまえばおしまいなので、まずは接近してくるE.M.M.I.をじっくりと狙い続けられるような見通しのいい場所を見つけて迎撃地点とする必要がある。

オメガストリームは細かいビームを絶え間なく連射し続けるもので、これを数秒~10秒弱の間浴びせ続けることで、コアを守る装甲を破壊することができる。
当て続けなければ装甲を再生されるが、一度完全破壊してしまえば復活されることはない。
また、E.M.M.I.に当て続けることで動きを押しとどめ、接近速度を遅らせることができるのでその意味でも確実に当て続けなければならない。
当てるコツとしては、4足歩行してくるE.M.M.I.の頭部はサムスの腕よりも少し低いくらいの位置にあるため、水平よりやや下くらいに向けて撃つよう意識すること。
逆に言うとE.M.M.I.より1マス低い場所に立てば狙う必要もなく水平撃ちするだけで頭部に当たる。長い平面通路の先に1マス下がる段差があるような地形は絶好の迎撃ポイントである。

オメガブラスターは数秒間のチャージを要するがコアを破壊できる一撃。
E.M.M.I.はオメガストリームで装甲を破壊されると数秒間の隙を晒すため、大抵はその間にブラスターをチャージして撃破に持ち込むことができる。それが間に合わない場合一度距離をとって仕切り直そう。
ストリームと違いブラスターのチャージ中はE.M.M.I.の接近速度を抑えることができないが、装甲破壊後のE.M.M.I.は「サムスとの間に段差などがない場合、2足歩行に切り替えてゆっくりと迫ってくる」という行動パターンに変わるので、そのような場所で待ち構えればチャージする時間を稼げる。
この行動変化はゲームの都合舐めプにも思えるが、2足歩行状態のE.M.M.I.に接触すると掴みかかりを省略して即座に抑え込まれてしまうので注意。

「オメガストリーム」で装甲を壊し→「オメガブラスター」でコアを破壊、という流れはセントラルユニットの部屋を塞ぐ扉を壊す際にも予習・復習感覚で使う為、肝心のE.M.M.I.戦で忘れてしまうということはほぼ無いだろう。

E.M.M.I.の破壊に成功した後、サムスはオメガキャノンの消失と引き換えにそのE.M.M.I.からエネルギーを吸収することで、近似する既存の能力が復活する。




●バリエーション

01P以外は、番号の後のアルファベットが入手できる能力のイニシャルとなっている。

E.M.M.I.-01P
カラー:白
場所:アルタリア
能力/習得アビリティ:なし(破損により移動力の大幅低下)

通称「ダメージエミー」。名前の後ろの「P」は恐らく「プロトタイプ」の意味。
サムスが最初に接触するであろうE.M.M.I.。バグ技でシーケンスブレイク可能なのでグリッチありRTAだとまずスルーされる。
何者かと激しい戦闘があったのか大きく損傷しており、頭部コアを守る装甲と左手が無くなっている。
その為四足歩行が不能になっており、移動力が大きく落ちていると同時に壁を登れなくなっている。
とはいえ、サムスを一方的に無力化するには充分すぎる性能*5を残しており、決して油断してはいけない。

初遭遇時には逃げ道がなくそのまま掴みかかられるが、これは「メレーカウンターによる脱出」のチュートリアルとなっており、切り抜けた後はスライディングですり抜け、高所まで登り切れば追跡不能になる。
そのまま道を進めば、既に機能停止したセントラルユニットに遭遇。「オメガブラスター」を手に入れて引き返し、手負いのハンターにとどめを刺すことになる。
言うなればE.M.M.I.戦の練習といった立ち位置の敵。だが「カウンターの厳しさ」はまだしも「オメガストリーム」に一切触れていないのは地味に罠。
まぁ、カウンター失敗≒捕まれば即死だと事前に念を刺されていればそういう状況は自然と避けるだろうが……



E.M.M.I.-02SM
カラー:白
場所:アルタリア
能力/壁面踏破能力(以降、標準装備)→スパイダーマグネット

通称「白エミー」。
初めて完全な形で遭遇するE.M.M.I.。
CMやPV・ジャケット絵など最も露出が多い為、ある意味E.M.M.I.の看板ともいえる存在。

01Pとは大きく変わって、この型以降すべてのE.M.M.I.は垂直の壁でも平行の天井でも無関係に這い回る能力を有する。
ただし、固有の弱点として頭部装甲が他の機体よりも大きくなっており、狭い道を移動できない。スライディングで通れる隙間を抜ければそれだけでロック解除となる。


E.M.M.I.-03MB
カラー:黄緑
場所:カタリス
能力:1マス隙間移動(以降、標準装備)→モーフボール

通称「緑エミー」。
長い腕と脚を格納した上で変形し、スライディングやモーフボールでしか移動できない狭い隙間を通れるようになっているE.M.M.I.。
こいつの能力を04以降の機体が標準搭載していることやアダムの説明からも分かるように、こいつがE.M.M.Iの最新スタンダードタイプである。
ここからE.M.M.I.ゾーンもひときわ広くなり、エリアを変えて振り切っても専用の通路を通りながら素早く対応してくる事が出てくる。
専用の通路はエリアのE.M.M.I.を倒すことで開放され、以降はサムスが使えるようになる。

なお、スライディングとこいつの存在から、今作のモーフボール解禁はひときわ遅い。
それはつまり2Dメトロイド伝家の宝刀であるモーフボールボムの解禁もそれだけ中盤にずれ込んでいる*6ということである。


E.M.M.I.-04SB
カラー:黄色
場所:ダイロン
能力:平地での高速移動→スピードブースター

通称「黄エミー」。直線移動の速度に特化したタイプのE.M.M.I.。
こいつは平面の床やを走る速さがサムスのダッシュと同等以上になり、一度操作ミスをするとあっという間に追い付かれてしまう。一説によればオメガキャノン入手後で一番手強いのはこいつというウワサも。
狭い隙間を経由させたり、フラッシュシフトで距離を離せる。

だがここのセントラルユニットを狙い始める頃に、プレイヤーは『E.M.M.I.ゾーンの水没地帯』がどれほど厄介かを身を以て思い知らされることになる。
黄色固体に限らず、E.M.M.I.は水中でも殆ど移動速度が減衰しないのだ。
よって、シーケンスブレイクでグラビティスーツを先取りすると一転楽勝になる

E.M.M.I.-05IM
カラー:水色
場所:ガヴォラン
能力:視界内の敵を自動凍結させる→アイスミサイル

通称「青エミー」。
初遭遇時はクワイエットローブによって機能を停止されており、背景に佇んでいるだけのE.M.M.I.。
これはこれでいきなり動きだしたりしないかという嫌な恐怖があるが……
エルンをクリアするとクワイエットローブの亡骸に乗り移ったXによって案の定再起動し、再び徘徊するようになる。

単純に機能が拡張されていく3号機までに対し、それ以外の個体はそれぞれ個別の能力を有している。
この機体は視界が狭い代わりに距離が長めで、さらにチェイスモードでない限り視界の中心に入りきった相手を凍らせて動きを止める。
それだけでも充分厄介だが、サムスはメトロイドワクチンの影響で極低温に弱いうえ、この時点ではそれを克服できるグラビティスーツがないせいで大ダメージも受け、更にその音でE.M.M.I.に気づかれるという点がまた嫌らしい。
さらにこの凍結自体も(Mercuryメトロイドの常として)エネタン1個を消し飛ばすには十分な威力があり、敵攻撃力2倍のハードモードではこれだけで死んでしまう可能性すらある。

…が、そんな機能の代償かこいつだけは 見つかってもチェイスモードにならない
さらにオメガキャノンを手に入れた後のチェイスモードでは凍結機能もなくなるが、この場合は部屋の都合上E.M.M.I.をどう撃ち倒すのルートを如何に見つけるか鍵。こいつは装甲破壊前後で行動パターンもわかりやすく変わってくる。
出待ちしてたら後ろの通路などの視界外から奇襲されるのは2人に1人くらいは通る道。
部屋の空間自体は広く、フラッシュシフトで逃げやすいのが救い。
RTAのルートによってはこいつもスルーされることも

E.M.M.I.-06WB
カラー:紫
場所:フェーレニア
能力:壁透視・壁貫通弾→ウェイブビーム

通称「紫エミー」。
初遭遇時は、鳥人族の戦士らしき壁画を解読していたサムスの不意を衝く形でダイナミックエントリーしてきたが、直後にクワイエットローブによって一時的に機能を停止される。
本編では前述の青エミーより登場が早いが、実際に戯れる羽目になるのはアイスミサイル入手後。しかしSA-Xのように凍結は効くはずもない。

E.M.M.I.ゾーン全域に及ぶ聴覚範囲と極めて長大な視覚射程に加え、 地形を無視した透視能力 視認したポイントに向けて壁を透過する電撃弾を撃ち込む能力を併せ持つ。
ウェイブビームが電撃属性と結び付いているのは何気に『プライム1』以来。

物陰が全く意味をなさないパトロール/サーチモードの独自仕様+正規ルートでは水没地帯を一度はグラビティスーツなしで突っ切らねばならない というダブルパンチで逃げ方に頭を悩ませることうけあいな難敵。
広い空間ではフラッシュシフトで上部の足場をうまく移動し、水中ではグラップリングビームとマグネットサーフェイスの組み合わせを駆使しなければまず追いつかれる。

やっとこさセントラルユニットを倒しても、帰り道の通路が塞がれまくっているため、急いで切り開く必要がある。
そのためか、最後の追いかけっこは実質的に水位を下げるスイッチを押したときから始まる。

E.M.M.I.-07PB
カラー:赤
場所:ハヌビア
能力:高威力爆弾→パワーボム

通称「赤エミー」。
サムスの使用するパワーボムに匹敵する強力な爆弾を搭載した攻撃型のE.M.M.I.。威力偵察用…?

索敵範囲内に反応を検知するとパワーボムによって攻撃を行い、地形を破壊しながら突き進んでくる。
そのため、気づかれただけで超強力な攻撃を食らってしまうことに…



●余談

プロデューサーの坂本賀勇氏曰くE.M.M.I.が発する独特の電子音は「子どもの頃に聞いたヤマバトの鳴き声」がモチーフで、
「自分がこれまでに聞いてきた音の中から『普通の状況で聞いても怖くないけど、特殊な状況で聞くと怖く聞こえるんだろうな』という考えかたで発想を膨らませた」とのこと。
偶然だが、この音はGB版『メトロイドII』で度々聞こえる環境音にも似通ったものがある。

四足歩行でダクトの中を這いまわって追跡してくる、捕まると口吻を展開して突き刺してくるなど、
元ネタはリドリー・スコット監督(こいつではない)のSFホラーの名作「エイリアン」だと思われる。
特にゲーム版『Alien: Isolation』のエイリアンとは「音で探知し、肉眼で追跡し、接触で即死。対抗手段はほぼない」とゲーム的なギミックも近い。
あっちはAIでプレイヤーの心理をどんどん学習して同じ戦法が通じなくなる凶悪っぷりだが。

メトロイドドレッドの発売に合わせてE.M.M.I.-02SMのamiiboも発売されており、ゲーム中に使用することができる。
効果は1周に1回のみミサイルの最大弾数が10増えるというDLCタンク的なもので、これ以外にも1日1回だけミサイルの弾数をランダムに回復することができる。エネルギータンクを増やすドレッド版サムスと比べるとえらい地味。

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』では『メトロイド ドレッド』発売記念に追加スピリットで登場。
ロボットだけにそのままファミリーコンピュータロボットに乗り移っており、スピリッツ戦は体力制ルールで戦う。
相手は体力が20しかないが原作の恐ろしさ再現か一定時間パワーアップ&無敵状態になる上、無敵が切れても間髪入れずにまたすぐ無敵になるためまともに戦うと苦戦は免れない。
ただし、持ち込みアイテムで相手お花状態を使用すると無敵でもお構いなしに体力が減ってそのままあっさり倒す事ができる。



追記、修正は音を立てないようにお願いします。

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最終更新:2024年03月16日 19:07

*1 本編でのE.M.M.I.の紹介時に「EXELION STAR CORPORATION」という企業の名前とロゴがあるため、この会社が連邦から発注を受けて製造、もしくは連邦と共同開発されたと思われる

*2 場所によっては完全固定。

*3 アダム曰く、「1%」

*4 これに伴い壁キックや多段ジャンプも使えなくなる。

*5 件のバグ技でスルーして進めると最終盤のフル装備でこいつに会いに来ることもできるが、パワーボムすら無効である。

*6 このためか、今まではボムのお約束だった「特定武器で壊せるブロックを表示する」機能がミサイルにも追加されていたりする。