トリプルトライアド(FF)

登録日:2021/11/26 Fri 17:50:00
更新日:2024/03/05 Tue 23:14:24
所要時間:約 18分で読めます





ふっ、俺と勝負するかい?

カードで僕に勝とうなんて10年早いね

おお!わしに勝負を挑む気かい?

カードでもしよかな?

おや、カード勝負ですか?


ニアはい
 いいえ

♪テンテテンテテンテテンテ…
\パッパン!パン!パッパン!パン!/



『トリプルトライアド』とは、ゲーム『FINAL FANTASY Ⅷ』で遊べるカードを使ったミニゲーム。
劇中では「カード」と表記され、FF関連でカードと言うと大体これのことである。


概要

FF8には進行中にカードが手に入ることがあり、最低5枚以上持っている状態でフィールド上のキャラに□ボタンで話しかけるとカードゲームで対戦ができる。

このゲームはルールが感覚的で覚えやすいため、非常に敷居が低い。
一戦一戦が程よく短くテンポよく進み、ついついプレイしてしまう。
一方で特殊ルールの実装・伝播や、カードには100枚以上の種類があるなど、おまけのゲームとは思えないほど奥深く作りこんであり、本編そっちのけでハマるプレイヤーが続出。
また、カードで対戦可能なキャラクターはかなり多く、メインキャラも例外ではない。
新しい場所についたり人に会ったらまずカード勝負を挑むというSEEDは珍しくない。
変なタイミングでカード勝負しようとすると「こんなタイミングで勝負するのか」といったコメントをくれるキャラも多く、制作陣も狙ったネタ要素である模様。

本編の攻略には関係ないただのオマケなのかと言うとそんなことはない。

まずはコマンドアビリティである「カード」。
これはGFケツァクウァトルで覚えられ、戦闘中にモンスターに使用するとなんと相手モンスターを同名のカードに変えてしまう。
16分の1の確率で強力なボスモンスターのカードに変化することもある。
なお、ボスモンスターや人間には効かない。
カードに変える確率は、対象のHPを削るほど上昇する。*1
HPが高い敵への即死コマンドとしても優秀だが、一番の特徴はこれで敵を倒すと経験値が手に入らないこと。
FF8はレベルを上げることがそのままプレイヤーの有利にはならないバランスであるため、この点でも使えるコマンド。

第二にメニューアビリティである「カード変化」。
これはカードを消費することでアイテムを生成するというものだが、うまくやればゲーム後半でなければ手に入らないようなアイテムを簡単に入手することができる。
それをさらに精製して序盤から強力な魔法やアビリティ、武器を作り出せることができるのだ。
ただし、貴重なアイテムを生成できるのはほとんどがレアカード。
そしてレアカードは変化させるとなくなってしまい、基本的には二度と手に入らない。このためよく考える必要がある…のだが…

と、攻略にもかなり有用であるため、「FF8はカードゲーム」と言う意見も。さすがにこれはちょっと言い過ぎの部類であるが。

カード対戦時のBGM『Shuffle or Boogie』もなかなか中毒性があり、耳から離れなかったプレイヤーもいるのでは?


カードの基礎知識

カード左上の方に、こんな感じでひし形に4つの数字が並んでいる。
5
3 A
8
書かれている位置がそのままカードから見たその方向への強さになり、
この例なら「このカードの上側には5という強さ」「下側には8という強さ」「左側には3」「右側にはA」の強さを持っている事になる。
数字には1~9とAがあり、数字が高いほど強く、Aは最強となる。
これが基本的なカードの強さになる。

また、右上の方に炎や雷のようなマークが書かれているカードもある。
これは特殊ルールのエレメンタルで使われる要素で基本ルールでは使われない。詳しくは後述。

カードにはレベルがありこれが高いほど数字が強い傾向にある。
レベル6以上のカードは一部のプレイヤーしか使ってこない強力なカードであり、
その中でもG.F.のカードであるレベル8と9、メインキャラのカードのレベル10のカードは世界に一枚ずつしかないレアカードとなる。
レアカードは敵のG.F.を倒した時の報酬や、それを所持している人物とのカード勝負やエッチな本との交換で入手できる。


基本ルール

まず、お互いのプレイヤーがカードを5枚選出しゲーム開始。先攻後攻はランダムで決定。
プレイヤーは3×3のフィールド…バトルエリアへターンごとに一枚ずつカードを置いていく。
カードを置いた際、隣の相手のカードの数字より自分のカードの高ければ、相手のカードがひっくり返り自分のカードとなる。
先行がカードを5枚出した時点で終了。その時点での持ちカード数が多いプレイヤーの勝者となる。
勝ったプレイヤーが負けたプレイヤーのカードをトレードして終了。カードの枚数が同じ場合にはドロー…引き分けになる。

これだけのシンプルなルールだが、侮るなかれ。
先に置いたカードは相手のカードをとれないため壁にしかならない。
そのため強いカードはなるべく後で置きたいが、そもそもカードは数字の強さが偏っているため、本当に活躍できるかわからない。
全方向まんべんなく強いカードは存在せず、数字には必ず偏りがあるため、場合によっては弱い数字をさらすしかないこともある。
こういった駆け引きを楽しむのがこのゲームなのだ。

でも、「結局は数字の強いカード持ってるやつが勝つんだろ?ksg」と言う意見もあるだろう。
実際その意見は間違ってない。
カードを作業的に集めコンプリートする場合には、強いカードでシンプルに勝つのが効率がいい。
しかし、このゲームをより奥深くしてるのが特殊ルールの存在だ。


特殊ルール

特殊ルールは所謂ローカルルールであり、これは地方ごとにカードをプレイする際に細かい追加ルールが存在するのである。
大富豪でいうと「10捨て」とか「5スキップ」とかあったりなかったりするやつである。
さらに特殊ルールはそのルールを覚えている状態でプレイヤーがほかの地方でカードをすると、その地方に広まったり、逆に廃れたりする。


トレードルール

勝敗後のカードのトレードに関するルール。
カードクイーンとカードを行うと変化し、3分の一の確率でその地方に広めてくれる。
ある程度カードをプレイすると廃れるようで、一旦ワンに戻る。


カードクイーン

カードを広めることも使命とする変人女性。
勝負することでトレードルールを変化させてくれるほか、お金を払うことで現在いる土地に特殊ルールを広めてくれる。

はじめはバラムにいるが、クイーンとレアカードの交換が行われると別の地方に移動する。どこか遠くに行くといった際にはルナゲートに移動する。

ドールにいる際には、他の地方では発生しない隠しイベントが発生する。
ドールのクイーンは話しかけると「アーティストの父の話」と言う項目があり、その際にレアカードを所望してくる。
望みのカードをカード勝負で負けて渡すと、新たなレアカードを父親が書き下ろし世界に流通させてくれるのだ。

1.コモーグリを渡してキロスのカード
2.セクレトを渡してアーヴァインのカード
3.コチョコボを渡してデブチョコボのカード
4.アレクサンダーを渡してグラシャラボラスのカード
5.グラシャラボラスを渡してフェニックスのカード

の順番でカードを欲しがり、流通させてくれる。
…ぶっちゃけ面倒な割に対して各々のカードは強くないし、流通させてそれを取りにいかないといけないので無視されることの多いイベント。

DISC4になるとクイーンが脱出ポッド回収現場に移動し、上記のカードを使ってくるようになるのも無視される要因。
ただしDISC4のクイーンは後述の理由によりかなり強い。


CC団

バラムガーデンでトリプルトライアドを勝ちまくっていると中盤から特定のキャラがカードプレイヤーとしての正体を明かし、カードバトルできるようになる。
CCは「カードクラブ」の略称。
DISC3まではちょっとしたサブイベントでしかないが、DISC4までにCC団絡みのすべてのイベントを終わらせておくとDISC4のラグナロクで彼らが登場し、各地のルールを使用した彼らとカードバトルできる。
……だけでなく、カード変化で使ったレアカードを使用してくるため、貴重なカードをカード変化し、その場でCC団から回収して、を繰り返すことでカードで作れるレアアイテムを量産できるように。


地方

前述のように地方によってルールの偏りがあり、厄介な地方はとことん厄介。
ここでは初期の地方ルールとその地方に属する土地、印象的な対戦相手を一部紹介。
ちなみによそからその地方にやってきたという理由で、他の地方のルールを使用するプレイヤーもいる。

バラム

特殊ルール:オープン
該当する土地:バラムガーデン、バラム
ルールがシンプルなことや強い相手もそこそこいるため、カード集めは主にここでやることになるだろう。

ガルバティア

特殊ルール:セイム
該当する土地:ティンバー、ガルバティアガーデン、デリングシティ、D地区収容所
セイムはカードパワーが勝っていれば恐れることはない。
事故を防ぐために、できればバラムからオープンルールを広めたい。

ドール

特殊ルール:ランダムハンド、エレメンタル
該当する土地:ドール
ランダムハンドの脅威を最初に知ることになるであろう地方。
ランダムハンドと比べればマシだが、エレメンタルも基本的にデメリットを受けるだけになりやすい。
あまりルールを広めないようにしたいエリア。

F.H.

特殊ルール:サドンデス、エレメンタル
該当する土地:F.H.
エレメンタルに少し注意する程度。
住人数の割にレアカードを所持する可能性がある人物が多い。

セントラ

特殊ルール:セイム、プラス、ランダムハンド
該当する土地:ウィンヒル、イデアの家、チョコボの森
セイムとプラスで逆転される恐れが非常に高く、ランダムハンドもありと修羅の国のようなルール。
逆に言うとここで安定して勝てるならもう恐れるものはない。
恐れるプレイヤーはレアカードだけ取って、サヨナラしよう。

トラビア

特殊ルール:プラス、ランダムハンド
該当する土地:シュミ族の村、トラビアガーデン
セイムがないだけでここも大概。ここもレアカードが少ないためできる限りスルーで。

エスタ

特殊ルール:ウォールセイム、エレメンタル
該当する土地:エスタ
ウォールセイムはほぼ死にルールなので、実質エレメンタルだけの地方。
そもそも外部からセイムを持ち込まなければウォールセイム自体が表示されない。
ここも慣れれば稼ぎどころ。

宇宙

特殊ルール:全て
該当する土地:ルナゲート、ルナサイドベース
地獄。そのくせ、レアカード所持者が2人いるため苦労すること請け合い。
宇宙に限った話ではないが、全ルールが採用されている段階でゲームするとランダムで1つだけルールが消える仕様がある。
レアカード狙いの場合、なんとしてもプラスを消せ!

ちなみに「ルナゲート」とエスタが地続きなのでレンタカーなどで往復すれば宇宙からまず「ウォールセイム」「エレメンタル」のどちらかを消す→エスタルールを覚える(宇宙のルールはエスタに伝達させない)→エスタと宇宙のルール合わせでプレイし、宇宙から邪魔なルールを強引に消すという流れで邪魔なルールを全て消すことが可能。

脱出ポッド回収現場(Disk4)

特殊ルール:オープン以外の全ルール(ランダムハンド込み)
ある意味宇宙ルールよりも鬼畜。
Disk4のカードクイーンのみが「私好みのルール」として使ってくるルールだが固定ルールで戦わされる為に余計なルールを消すことができない上にレアカード複数積みもしてくる悪夢。
唯一の救いは、使ってくるのがカードクイーンのみであるという事くらいか。



外部作品において

トリプルトライアドは、後にFFポータルアプリや『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』にも実装されている。



FF14のトリプルトライアド

パッチ2.51において、ミニゲームのテーマパークことマンダヴィル・ゴールドソーサーと共に実装。
FF8の物に準じつつ、プレイヤー同士で対戦ができるようになり、新たなルールの追加などの細かい調整が行われたものとなっている。

カードは星1~星5*4のレアリティがあり、カード自体は各種雑魚からダンジョンのボス、メインストーリーの登場人物等と様々。
中には我らがデュエリストを含む歴代の主人公たちや、それに準じる重要人物のカードなんていうのも。それ等は一般カードと違い、枠が独自のもの。*5
入手はゴールドソーサーで購入や同所で販売している各カードパックを使用しランダムで一枚。さらに各コンテンツクリア時や、NPC対戦での勝利時に確率でドロップする。
これによりトレードルールは無くなっているので、負けてもデメリットは特にない。…悔しくはなるけど。

  • 基本ルールについて
FF8に準ずる。
対戦においてはカードバトル時に5枚を選んでから、といったものではなく予め5枚一組の「デッキ」を構築し使用する形になっている。
このデッキを構築する際にプレイヤーにはある制限がかかっており、「星1~3は無制限で3~5枚・星4は0~2枚*6・星5は0~1枚、計5枚を選ぶ」というもの*7
つまり最大でも「星3三枚・星4一枚・星5一枚の5枚組み」という形になり、FF8のように強カードだけで無双するという事が出来なくなっている。

  • 特殊ルールについて
FF8から続投したルールや、新たに追加されたものを1~4種まで指定される。
プレイヤー同士ではカードバトル前に最大で二つまで指定し対戦。大会においてはあらかじめ設定されている。
尚、FF8のように特殊ルールを廃れさせるという事はできない。

NPCが使用してくるルールはエリア毎固定ではなく、NPC毎に決められた1~2種+流行ルール0~2が設定されている。
流行ルールとは、日替わりにランダムで「ランダムハンドとドラフトを除いたものから0~2個が選ばれる」というもの。
この流行ルールに関しては適用されるNPCとされないNPCが居る。

特殊ルールについては以下。

  • 対NPCに関して
プレイヤーのデッキ制限に関しては上で述べた通りとなる。
しかし、NPCはそんな制限なんぞ知った事かとばかりに高レアカードを複数枚使用してくる事が割とザラにある。鬼か
中にはセイム&プラスが指定されている上に星5二枚積みの強NPCなんてのもいたりする。各カンパニーのお偉いさんとか…。
流行ルールでリバースさえ引ければ有利にもなる…のだが、こういう手合いは実は完全にルール固定・流行ルール対象外だったり。
その為ルールを解した上での実力勝負となるだろう。

強いNPCばかりなのか?といえばそうでもなく、弱いNPCも普通に居る。
負けたとしてもデメリットは無いので、始めたばかりならそういうNPCを相手にしつつルールを理解していき
各コンテンツクリアでカードを獲得して行って地道に強く、そしてルールに対応できるようにしていくといいだろう。

  • その他
ゴールドソーサーにおいては定期的に大会が開かれている。勝ち点や勝敗数を競うものがあり、大会には「オーラン杯」なんていうのもある。
上位入賞者にはゴールドソーサーで使える専用の通貨に、そこでしか得られないカードパックやライトニング等のカードも。

蒐集要素も健在。というかFF14においてはカード変化はないので完全なコレクター要素。
一定種類数を集める事でカードを模した乗り物に乗れるというご褒美もある。
これは乗るとカードバトルお馴染みの「Shuffle or Boogie」が流れるという、デュエリストも嬉しい仕様。


余談

FINAL FANTASY Ⅸ』にもカードゲーム「クアッドミスト」が搭載されたが、利点が薄い、カードの強さやルールがわかりにくい、ランダム要素があまりに強いなどの理由で今作ほど好評ではない。
なのにネットサービスである『プレイオンライン』の配信タイトル「テトラマスター」として単独ゲーム化していたりもする


追記・修正はランダムハンドとプラス上等のプレイヤーにお願いします。

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最終更新:2024年03月05日 23:14

*1 なお、HP満タンでも128分の1の確率で成功するらしい

*2 FF8で一般プレイヤーが使う可能性のあるLV1~7のカードの数字

*3 seed試験の合格発表の直後にシド学園長に話しかけると貰えるもの。貰うと、ポーズメニューの「チュートリアル」タブ内に「戦闘レポート」が追加され、初期では戦闘勝利回数・逃げた回数・パーティ累計の戦闘不能回数を見る事が出来る。

*4 それぞれカードの強さは、FF8を例にすると星1=Lv1~2、星2=Lv3~4、星3=Lv5~6、星4=Lv7~8、星5=Lv9~10といった感じ

*5 Extra枠と呼ばれるもの。それぞれ歴代に因んだ1~15番までの番号が割り振られている。

*6 星5を入れる場合は1枚

*7 なお、これは緩和後のものであり、それ以前は星1~3は4~5枚・星4と5はどちらかを1枚のみと今よりも制限が厳しかった

*8 以前は使用してくるNPCもいたのだが、プレイヤー側が圧倒的に不利であったためか後に変更された。