黒嶺ユメ(裏バイト:逃亡禁止)

登録日:2022/02/01 (火曜日) 18:13:16
更新日:2024/04/26 Fri 01:55:33
所要時間:約 4 分で読めます





でも今は、私一人じゃないのよね。 二人なら、裏バイトだろうが乗り切れるかもって。

黒嶺(こくりょう)ユメは漫画『裏バイト:逃亡禁止』の登場人物。

●目次


【概要】

裏バイトに手を染める裏バイターの女性で、蒸発した両親が残していった借金の返済、そして弟妹である(のぞむ)ミライの学費や生活費を稼ぐため多額の金を欲している、本作の主人公その2。
年齢は21歳。

【外見】

狐目気味で黒髪と巨乳が特徴の美人。身長は170cm程で和美よりは少し低め。
最近お尻もデカいことが判明し胸も急激に爆乳化した。作画がブレると更に大きくなる。
家政婦のエピソードにて館の主デザインのメイド服を身に纏った際は、サイズが合ってないこともあり「エプロンが可哀想だよ」「暴力ッス」と言われる読者サービス的には素晴らしい状態になった。

【人物】

白浜和美とは正反対に几帳面で物静かな女性だが、裏バイト先の怪異に人が巻き込まれて犠牲になる事を悲嘆するなど心優しい性格。
同時に相棒である和美への想いは強く、和美を失うことは命を奪われたのと同じとまで語り、銭ゲバでアル中気味な彼女の行動には呆れ混じりに辟易しつつも強固な信頼を置いている。あと、稀に和美と百合百合している。
目を見開きながら寝る奇行に走ったり、自らの対応能力を超えると思考も含めて完全にフリーズし身動きもままならなくなる欠点を抱える残念な子*1
そのため和美のサポートで助けられることもあったが、結構初期の時点で学校用務員のエピソードを除いてそういった問題点は見られなくなっている。慣れてきたのだろうか。

運転免許は所持しているものの滅多に運転しないペーパードライバーであり、個人向け配送業のエピソードでは和美が一度運転を代わってもらおうとしたが「アクセルって左側だったかしら?」という質問を受けて断念した。
(裏)帳簿の記述も担当しており、エピソードのオチには彼女による(裏)帳簿が提示されるのが基本の流れ*2

借金については、耳打ちで教えてもらった橙が絶句するほどの大金ということが描写されている他、数千万単位の報酬を貰うバイトでも完済できない文字通り桁違いのものであるようだ。

【家族関係】

年の離れた弟の(のぞむ)、妹のミライとアパートで3人暮らし。
3人の仲は極めて良好であり、借金返済もさることながら弟と妹のためというのが彼女が危険な裏バイトに手を出す大きな動機となっているようである。

駅員バイトのエピソードと遊園地スタッフのエピソードで幼少期に実の両親と遊園地で生き別れになり、高校時代に義理の両親も多額の借金を残して蒸発したという壮絶な過去が明らかになった。
つまり望とミライは義理の両親の子供であるが、血が繋がっていないことは明かしていないという。
実の両親の事はユメ自身殆ど覚えていないが、望とミライの両親(ユメの義両親)は彼らのためにもいずれ見つけ出したいとは考えている様子。

なお現実世界の法律においてはこのようなケースでは子が連帯保証人になっていたり子の名義で借金をしていない限り(その時点でユメが責任能力の無い学生だったのでどちらもまず不可能)、義理の両親の失踪宣告をするにしても子供であるユメ達に返済義務はないと考えられるが、
そもそも金額が桁外れであるため借金自体非合法なものである可能性が高く、現実の法解釈は通用しないのかもしれない。


【異能】

ユメは怪異や人間問わず自身に降りかかる悪意や危機の予兆を「黒い匂い」として察知できる、予知に似た強い霊感のようなものを持っている。
黒い匂いを感知すると「クサイ」と感じられる上に、安全な物や場所に対しては「白い匂い」を感じることが可能。
匂いのクサさによって危険度の高さがある程度判別できるようで、例えば即死級のトラップはとんでもなくクサく、危険度がそこまででもない場合は「ちょっとクサいかも」で済まされることも。

初見殺しの宝庫な上に、致死率が極めて高い案件が殆どな裏バイトを潜り抜けられるのは彼女の予知じみた異能の賜物であるが、
この異能は万能ではなく、少なくとも作中において以下の弱点が描写されている。

  • 自身や自分の仲間(主に和美)に照準が向かないと反応しない
このためバイトの選別段階では一切匂いをかぎ取ることはできない。まぁバイト選別の時点で危険だと分かって回避するようなら物語にならないし
安全の確保よりも致命的状況の自覚という役割である。
また、和美を始めとするバイト仲間やユメが強い関心を抱いた人物に危機が及びそうな場合は反応するが、そうでない場合は匂いとして感知できない。
ただし環境自体に凄まじい影響を齎す存在や、別の誰かに対しては凄まじい害意を抱いている怪異の場合匂いとして感知はできないが恐ろしい感覚を抱いたりする。

  • 匂いの出所(危険を齎す対象)までは分からない場合がある
目の前の存在が「クサイ」場合はソイツが危険だというのがすぐにわかるが、その場所自体が「クサイ」場合は出所が掴めず対応が直前まで遅れたりする。
一方、同じ場所でも匂いが薄い場合は相対的に危険度が低いということになるのでそれを活用して窮地を切り抜けることも。

  • 害を及ぼさない対象には反応しない
鞄やエヴァルス、軍手のように、特定の行動をとらない限り害がない怪異だった場合は霊感そのものが機能しない。
その「特定の行動」についてはしっかり匂いが反応してくれるようで、周りでどれだけ犠牲が出ようが本人達がその行動を取らないので一切匂わないまま終わる回もある。
ちなみに悪意をもって殺戮を行っているわけではない虚像や、それ自体は道具であり悪意や害意がそもそも存在しない解脱猫の危険性を察知できたように、悪意のあるなしに関わらず危険の予知は可能。

  • 能力が嗅覚に完全に依存する
このため嗅覚が麻痺するような悪臭異臭が漂う環境下や風邪で鼻詰まりを起こしていると匂いが探知できない。
これによって窮地に陥った回もしばしばあり、おそらくは最大の欠点であると思われる。

また、クサい事が分かっていても対処のしようがないほどの化け物じみた影響力を持つ怪異については無力であり、せいぜい「より致命的な被害」を回避するために動ける程度である。


「白い匂い」は安全な物や場所に対して発せられるのだが、どちらかと言えば「事態打開のための選択肢」として提示される事が多い。
そのため、単に安全な場所というだけなら「匂いがしない(他はクサイ)」ということになるので、白い匂いの出番はあまりなかったりする。

【謎?】

作中で現状彼女しか持ちえない異能や、妖艶かつ不気味にも思える笑顔を見せたりすることから読者間で「ユメも怪異なのでは?」という説が定期的に浮上するが、先述のように窮地へ陥ることも多いため現時点では説得力は弱め。
笑顔については純粋に笑うのが下手で不器用なだけである可能性が高い。
また、和美とは学生時代かなり仲がよかったようで、病院で点滴を受けていたユメを朝まで待っていたというエピソードもありながらホールスタッフのエピソード時点でユメのことを忘却していた事情については詳細不明である。
これについても中学卒業*3から6年ほど経過しておりユメも若干イメチェンしていたため、ガサツな面のある和美が単純に忘れていた・気付かなかった可能性もある。

彼女の義両親については不可解な点があり、本作における大きな謎の1つとなっている。
おそらくは億をように超える借金を何故作る羽目になったのか、それを子供達に押し付け失踪したのは何故なのであろうか。
そして義両親の行方を調べようとした探偵が「裏」の影響をモロに受けてしまったと明言されており、彼女の義両親についても「裏」関係のきな臭さが加速することになった。さらにホテル従業員のエピソードの最後の最後で金/銀が再登場し、「黒嶺弥生」というワードが登場したため、ますます「裏」が関わっていることが示唆された。


【余談】

作者もよほど気に入っているのか、マンガワンのちょい足しにて本編とは打って変わって可愛らしいコスプレ姿をよく披露している*4
たまにホラー映画ばりの血腥いコスプレになるが、そこは作品の性質上ご愛嬌。



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最終更新:2024年04月26日 01:55

*1 フリーズした際には「Now Loading...」と表示される

*2 まれに(裏)帳簿の後で次のエピソードへ繋がる幕間のようなページが挿入されることがあり、それが単行本における最後に収録される話となる。

*3 劇中では少なくとも中学の卒業式までは描写がある。

*4 現時点で和美は一度もちょい足しに登場していない。橙は数回程度あるが。

*5 元ネタは特撮番組『ダイヤモンド・アイ』の「外道照身霊波光線」か。

*6 作者の故郷・秋田県の特産品。ホウキギの成熟果実を加熱加工したもので、見た目と食感がキャビアに似ていることから『畑のキャビア』とも呼ばれる。

*7 「今やキャビアと同格の超高級食品」→単に見た目と食感が似ているだけで味は全く違い、ましてや高級でもない。「超有名人セレブが大使」→とんぶり大使を務めているのは芸人のふかわりょう氏。