モービウス(映画)

登録日:2022/04/22 (金) 22:49:04
更新日:2024/02/12 Mon 00:48:48
所要時間:約 7 分で読めます










私は医師であり 怪物だ





概要


『モービウス(Morbius)』とは、2022年に公開された米映画。
MARVEL社のコミックヴィラン「モービウス」の実写化作品である。
ヴェノム』『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(以下ヴェノム2)』に続く、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント製作のMARVEL作品のシリーズ「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(以下SSU)」の第3弾。
当初は2020年7月の公開を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で公開時期の延期が続き、最終的には『ヴェノム2』と公開順序が前後し、更にはマーベル・シネマティック・ユニバースに属する『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』よりも後に公開されることとなった。

今作の主役モービウスは、「スパイダーマン」の敵として登場する吸血鬼である。
しかし、現時点でのSSUにはスパイダーマンは登場しないため、『ヴェノム』シリーズ同様にオリジナルの出自を持つダークヒーローとして描かれている。
一応『ヴェノム』シリーズと同じ世界観を有しているが、『ヴェノム』の事件が作中でさらっと語られる程度で両者の繋がりは多くない。
そのため、あまりシリーズものとしての旨味はなく、ほとんど単独作品として見られる。

予告編ではサム・ライミ版スパイダーマン映画との繋がりを仄めかす場面があったが、これはソニーが独断で入れた描写のようで、実際の本編には無い*1
コロナの感染拡大前に解禁された最初の予告編の時点で『スパイダーマン:ホームカミング』のエイドリアン・トゥームス/バルチャー役のマイケル・キートンの出演が明かされており、SSUとMCUのクロスオーバーの可能性が示唆されていた。そして、ポストクレジットでは...

主人公のマイケル・モービウス役は『スーサイド・スクワッド』でジョーカーを演じたジャレッド・レト。

監督はSFモンスター映画『ライフ』のダニエル・エスピノーザ。



ストーリー


マイケル・モービウスは循環器科の天才医師である。
彼は、生まれつき血液の難病を患い、自力で歩行することすらままならない状態ながらも、天才的な頭脳を活かして人工血液の開発といった医療分野で多くの人々を救ってきた。

しかし、それでもなお救えない命に悲観したマイケルは、ある医療技術に手を出す。
それは、吸血蝙蝠のハイブリッド血清の開発だった。蝙蝠の持つ血液精製力に目をつけた彼は、その融合血清により難病を克服出来るのではないかと踏んだのだ。
南米から蝙蝠を調達し、恋人の医師マルティーヌと共に試行錯誤の実験の結果、遂に彼はマウスの安定化に成功。

米国で禁止された人体実験を進めるため、マイケルとマルティーヌは船で公海に出て、船上での実験を始める。
被験者は勿論マイケルだ。だが、血清投与の結果、マイケルの肉体は一変する。
凄まじい身体能力を得て傭兵集団を圧倒し、そして何より、血を欲するようになったのだ。
そう、血清には人間を「吸血鬼」に変える副作用があったのである。

自らの所業を恐れたマイケルは姿を潜め、研究の凍結を宣言するが、スポンサーで彼の親友のマイロはそれを許さなかった。
密かに血清を投与したマイロは吸血鬼の本能に飲み込まれていき、無差別に人間を襲い始める。
マイケルは自らのけじめをつけ、かつての友の暴走を止めるために立ち上がる。



登場人物


  • マイケル・モービウス
演:ジャレッド・レト/吹き替え:中村悠一
医学の神童と謳われている天才医師。
生まれつき血液の難病を患い、自力での歩行すらままならないが、天才的頭脳でハンディキャップを退けてきた。
自分のような患者を増やさないためにも一人でも多くの命を救い、自身の体も治すことに執心し、人工血液といった新しい治療法の開発を進めている。
そして、吸血蝙蝠の血清の発明に着手し、自らその実験台となるが、強靭な肉体を手に入れた代償として吸血鬼となってしまう。
念願の健康な肉体を手に入れたものの、それは血を吸わなければならない一時的なものであり、他者から命を奪うことに苦悩する。
マイロに自分と同じ苦しみを味わってほしくない思いから研究の凍結を決断するも、逆にマイロの反発を生んでしまう。
やがて、一連の殺人事件の容疑者として警察に追われる羽目になるが、その真犯人が吸血鬼となったマイロだと知ると、彼の暴走を止めるために血清の中和剤の開発を進める。


  • マイロ/ルシアン・モービウス
演:マット・スミス/吹き替え:杉田智和
マイケルの義理の兄弟であり親友。マイケルの研究のスポンサーも務めている大富豪である。
マイケルと同様の重病に罹っており、幼少期に入院していた病院で同じ病室となって以来、固い絆で結ばれる親友となり、「マイロ」というあだ名を付けられた。
一方で、マイケルとの友情に固執しており、それを侮辱する者には暴力も辞さない面や、自分達の治療を一刻も早く実現して健康な体を手に入れることに執着する危うい側面を抱いていた。
血清の研究にはマイケル以上に期待をかけていたが、彼が研究の凍結を宣言した際はそれに憤慨するも、マイケルの気迫に押される形で一度はその場から立ち去る。
その後、生き延びたい一心で血清を密かに投与した事で自身も吸血鬼となってしまうが、血液を長時間摂取していなかった影響で吸血鬼の本能に飲み込まれてしまい、更には自分を虐げてきた世界への鬱憤から無差別に他人の血を吸い続け、健康な生活を謳歌するようになる。
やがて、同じ吸血鬼でありながらも普通の人間の倫理観を捨てきれないマイケルと、彼の人間性を信じるマルティーヌを疎ましく思うようになり、彼らを排除すべく行動を起こす。


  • マルティーヌ・バンクロフト
演:アドリア・アージョナ/吹き替え:小林ゆう
マイケルのパートナーの医師で彼の恋人。公私共に彼を支え続けている。
違法な実験にも危険を冒してまで付き添い、彼の研究をアシストした。
マイケルが吸血鬼になってしまった際は当初は彼を恐れたが、根本は変わっていないことに気付き、逃亡中の彼を匿い、研究にも協力した。
そして、「マイケルを人として誑かす邪魔者」としてマイロの憎悪の対象となるが……。


  • エミル・ニコラス
演:ジャレッド・ハリス/吹き替え:佐々木勝彦
マイケルとマイロの育ての親の医師。
身寄りのない2人に分け隔てない愛情を注いだ。
一方で、付きっきりで面倒を見ているマイロの精神的な危うさを危惧していた。
そして、急に健康になったマイロに不信感を抱き、彼の秘密を知ってしまい……?


  • サイモン・ストラウド
演:タイリース・ギブソン/吹き替え:楠大典
  • アルバート・ロドリゲス
演:アル・マドリガル/吹き替え:牛山茂
一連の「吸血事件」を捜査するFBI捜査官。
不審な行動を繰り返すマイケルを容疑者と睨み、彼を徹底的に追跡する。





吸血鬼


吸血蝙蝠の血清を投与された人間が成り果てる姿。

主な能力


  • 吸血
血液が主な栄養源である。口内に生えた牙から対象の血を吸い取る。

  • 肉体強化
一流アスリート以上の身体能力を発揮し、凄まじい戦闘力を得る。

  • 反響定位
いわゆる「ソナー」能力。超音波により周囲の位置情報を感覚で察知する。

  • 滑空
周囲の気流を読み、風に乗って宙を舞う。

  • 蝙蝠の操作
周囲の蝙蝠とコミュニケーションを取り、自在に操って戦闘での援護が可能。


弱点


  • 血液不足
当然、血液が足りなくなると能力も失われ、元の重病体に戻ってしまう。
更に血液の摂取が長時間途絶えると、吸血鬼の本能に飲み込まれてしまうリスクを抱える。
マイケルの開発した人工血液では通常の人間程度には回復するが、本物の血は絶大な力を発揮する。














人工追記修正ではない、本物の追記修正が必要だ。














































  • エイドリアン・トゥームス/バルチャー(From:Earth-199999)
演:マイケル・キートン/吹き替え:大川透
ある日、空が割れ世界に亀裂が生じた日、ニューヨークの刑務所に突然現れた謎の囚人。
彼は、「この世界」には存在しない人間だった。
やがて釈放された彼は、愛用のウイングスーツを身に纏い、マイケル・モービウスの前に現れる。



この世界には「スパイダーマン」がいるらしい。
奴と対抗するために、手を組まないか?






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最終更新:2024年02月12日 00:48