ヘッドマスター(トランスフォーマー)

登録日:2022/06/21 Tue 00:18:00
更新日:2022/07/24 Sun 14:07:10
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ヘッドマスターとは、トランスフォーマーシリーズに登場する一種族のことである。


概要

小型サイズで、ビークルやビーストではなく、ロボットの頭に変形するのが特徴。そのうえでビークルやビーストから頭の無いロボットに変形する存在、日本版では「トランステクター」と合体することで、1体のロボットになる。

トランステクターを頭に合体するときのことを、ヘッポン「ヘッドオン」と呼ぶ。合体した際に胸に能力値のメーターが表示されるのも特徴。

日本では『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』で登場。タイトルにもあるように、主役級に活躍する。
海外では『トランスフォーマー ザ・リバース』で登場。設定が日本とは異なっている。

G1時点ですでに登場している息の長い種族だが、以降の作品では登場することは少なく、登場しても頭への変形及びヘッドオンを披露しないなど、やや影が薄い…とはいえ、2016年以降の『トランスフォーマーレジェンズ』で主要展開となるなど、忘れられたわけではない。

ヘッドマスターの亜種として、トランステクターもロボットの頭に変形し、基地と合体し大型トランスフォーマーになる「ダブルヘッドマスター」、トランステクターがビークルとビースト両方に変形する「ホラートロン」、小型のヘッドマスター「ヘッドマスターjr.」が存在する。

ちなみに、ヘッドマスターギミックは「鋼鉄ジーグをトランスフォーマーに取り入れたらどうなるだろうか?」というアイデアが基になっている。

各作品での活躍

日本のG1シリーズ

前述の通り『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』で登場。
サイバトロン、デストロンの戦争から亡命し、「マスター星」に不時着した結果、独自の進化を遂げたトランスフォーマーである。

小型トランスフォーマーである「ヘッドマスター」がビークル及びビーストが変形した「トランステクター」と合体して戦う。トランステクターは意思を持たないが、中にコクピットがありビークル、ビースト時にはヘッドマスター自身が乗り込んで操縦する。
トランステクターは各ヘッドマスターそれぞれに用意されているが、互いのトランステクターを交換する「クロスヘッドオン」を行うことで、さまざまな能力が発揮できる。

トランステクターがビークルに変形する「サイバトロンヘッドマスター」、ビーストに変形する「デストロンヘッドマスター」、ビークルとビースト両方に変形する「ホラートロン」に加え、超巨大な「ダブルヘッドマスター」として、フォートレスマキシマスがサイバトロンのリーダーとなっている。

続編の『トランスフォーマー 超神マスターフォース』では、人間の少年少女が専用のスーツを着てロボットの頭部に変形する「ヘッドマスターjr.」が登場。
また、フォートレスマキシマスの色違いとして「グランドマキシマス」が登場。人間に変身できる*1「プリテンダー」でもある。
jr.もクロスヘッドオンが可能かどうかは不明。

海外のG1シリーズ

海外では『トランスフォーマー ザ・リバース』にて登場。
日本版とは設定が大幅に異なり、「人間とトランスフォーマーがパートナーを組むと新たな力が生まれる」という考えのもと、通常のトランスフォーマーから頭部を切り離し、改造して誕生した。
切り離した頭部はコックピットに改造され、パートナーである人間型宇宙人・惑星ネビュロン人がそれに乗り込んでトランスフォーマーと合体、パートナーがコックピットから助言や操縦によるサポートを行う事で単体のトランスフォーマーの10倍の力を発揮する…らしい。
ビークル、ビースト時は頭部が分離してパートナーが装着するロボットスーツに変形する。

TF本人のパーソナルコンポーネントは胸部に移設されているので、頭部が合体していないビークル、ビースト時でもTF本人の意識は残っているし、パートナーと別々に行動する事も可能である。

新規キャラに加え、『2010』から登場する既存キャラのアーシーもヘッドマスターと化しており、さらにパートナーはネビュロン人ではなく2010でも活躍したダニエルである。
また、フォートレスマキシマスのヘッドマスターは、ダニエルの父で『初代』から活躍しているスパイクである。

カーロボット

トランスフォーマー カーロボット』ではフォートレスマキシマスの色替えである「ブレイブマキシマス」が登場している。
完全新規のヘッドマスターは存在しない。

アニメイテッド

トランスフォーマー アニメイテッド』では、人間の悪の科学者「ヘンリー・マスターソン」が操るロボットとして登場。
頭型のメカで、トランスフォーマーの頭部を切断し*2、合体することで体を奪い悪事を行う。
劇中ではアイアンハイドルネチンセセンチネル、スタースクリームの胴体を奪っている。

実写版

トランスフォーマー 最後の騎士王』に登場する紳士のTF、コグマンがヘッドマスターという設定を持つ。
実際に人間大の小型であるが、実際には頭部への変形どころか変形自体は無く、そもそも実写版のヘッドマスターが上記の設定に従うのかは不明である。ところが玩具では…(後述)

主なヘッドマスター戦士

「TF自体の名称/ヘッドマスターの名称」で記し、()内にトランステクターの変形モチーフを記す。

サイバトロンヘッドマスター

  • クロームドーム/クローム(パワーカー)
  • ハードヘッド/ロス(戦車)
  • ハイブロウ/ゴート(ローター式ヘリコプター)
  • ブレインストーム/カーナ(SFジェット)
  • アーシー/ダニエル(SFカー)*3

デストロンヘッドマスター

  • ウィアードウルフ/モンゾ(狼)
  • スカル/グラックス(ワニ)
  • ワイプ/ボラス(コウモリ)
  • メガザラック/スコルポノック(サソリ/基地)

ホラートロン

  • エイプフェイス/スパズマ(ゴリラ、ジェット機)
  • スナップドラゴン/クランク(ドラゴン/ジェット機)

ダブルヘッドマスター

サイバトロンヘッドマスターJr.

  • ゴーシューター/剛 秀太(パトカー)
  • キャブ/〃(消防車)
  • ミネルバ/〃(救急車)

デストロンヘッドマスターJr.

  • ワイルダー/〃(狼モンスター)
  • ブルホーン/〃(バッファローモンスター)
  • キャンサー/〃(カニモンスター)

玩具

G1

ギミックは劇中そのままで、小型ロボットが頭に変形してトランステクターが変形した胴体と合体、ロボットモードになれるほか、コクピット搭乗やヘッドマスターを入れ替える「クロスヘッドオン」も可能。

さらに後述のリメイクには無いギミックとして、ヘッドマスターがロボットの時に背中のヘッド部分が隠れたり、合体時に3つのメーターが現れるギミックが存在。
特にメーターギミックは、合体するヘッドマスターによって、メーターの長さが異なるという今考えてもすごいギミックが存在、それゆえに製造コストがかさみ、米発売メーカーのハズブロから開発のタカラに苦言が出たという逸話がある。

ホラートロンは、ヘッドマスターのビースト用ヘッドとロボット用ヘッドが異なる位置*4にあり、またロボット用ヘッドの位置が通常のヘッドマスターと異なるのが特徴*5

アニメイテッド

リーダークラスのアイアンハイドにヘッドマスターが付属。頭は取り外さず、そのままヘルメットのように取り付けることで乗っ取られた状態を再現できる。
アイアンハイドはライト&サウンドギミックがあるが、ヘッドマスター装着時は音声が変わるという凝った仕様である。

リメイク版

「ジェネレーションズ」にてサイバトロンヘッドマスターの「ブレインストーム」がボイジャークラスで発売、日本では「トランスフォーマーレジェンズ」で発売された。

そしてジェネレーションズの派生ブランド「タイタンズリターン」で本格的にフィーチャーされる。国内ではこちらも「レジェンズ」としての発売。
ザ☆ヘッドマスターズで登場した新規キャラに加え、既存のキャラクターもヘッドマスター化しているのが特徴。
当時玩具では発売できなかったアーシーも無事ヘッドマスター仕様になって発売…限定だけどな!

海外版では「タイタンマスター」と呼ばれており、国内版でも規格などの説明でこの名称を使うファンも存在する。本記事でもリメイク版は「タイタンマスター」と呼称する。ギミック自体は変わらないどころかメーターギミックなど減っているが、頭部が可動するようになっていたりする。
トランステクターとの連動としては、コクピットギミックに加え、武器に搭乗したり、コクピット以外に小型ジョイントがあり立たせることが出来る。
もちろんタイタンマスター同士によるクロスヘッドオンは健在。タイタンマスターの数自体が多く、国内海外の色の差異もあわせると組み合わせは非常に膨大。

ボイジャークラス以上はトリプルチェンジャーが標準となり、リーダークラスではなんと六弾変形するシックスショットがヘッドマスターとしてリメイクされている。
また、どのクラスでもタイタンマスターの大きさが同じであり、それゆえかボイジャークラスは頭部とは別にトランステクター側から頭部パーツが出てくる、リーダークラスではヘッドオンしてから頭をかぶせるという風になっている。リーダークラスの仕様ではクロスヘッドオンの差異があまり無い。
デラックスクラスより小さいレジェンズクラスはヘッドオンギミックは無いが、ヘッドマスターを載せることが可能。

さらに最大級のタイタンクラスにてフォートレスマキシマスが発売。もちろんダブルヘッドマスター仕様になっているうえ、フォートレスには音声ギミックが内蔵されており、国内版では当時の中の人の沢木郁也氏のボイス+ザ☆ヘッドマスターズのOPのフレーズが流れるという豪華仕様となっている。
また、「ダイナザウラー」もタイタンクラスでリメイクされてるが、ゾイド恐竜型のダイナザウラー自体がヘッドマスターになっているのではなく、サポートTFの「フルチルト」がヘッドマスター化している。

日本では「ヘッドマスターjr」もリメイクされているが、メインのゴーシューターと一部のデストロン側は一般販売なのに、ゴーシューターを除くサイバトロン側2人が高額限定商品のオマケという若干おかしな売り方になっている。

ちなみに前述したブレインストームもデラックスクラスで再リメイクされており、レジェンズでは2回目のリメイクとなっている。残念ながら双方の互換性は無い。

タイタンズリターンの続編である「パワーオブザプライム」ではタイタンマスターと同規格だがパワーストーンに変形し、アーマーに取り付けてトランスフォーマーに装備させる「プライムマスター」が登場。
規格は同じなため、トランステクターの頭をパワーストーンにしたり、アーマーにロボットの頭を取り付けたりして遊ぶことも可能。

ホラートロンはタイタンズマスター時にはエイプフェイスのヘッドのみの発売となったが、『トランスフォーマー シージ』にてエイプフェイスが、『トランスフォーマー アースライズ』にてスナップドラゴンが無事リメイクされた。
タイタンマスターとの互換性もあるが、ビーストモードのヘッドにもなる点やタイタンマスターとはロボット顔の位置が異なる点はリメイク元と同じ。

『アースライズ』ではデストロンヘッドマスターで大きさゆえに省かれていたメガザラック*6が最大級のタイタンクラスでリメイク。
『レジェンズ』で出たフォートレスマキシマスと合わせるため、ダブルヘッドマスター仕様に変更されている。

また『バズワージーバンブルビー』というサブラインでファングリー(日本でいうヘッドマスターjrのワイルダー)がリメイク。ロボットモードではまともに立つことが出来ないという重大な欠陥を抱える個体もあるが。

実写版

前述の通りコグマンはヘッドマスターと言いながら変形しない…のだが、玩具では劇中で実際に彼が操縦していた「アストンマーティン・DB11」をトランステクターとしてコグマンがヘッドオンするようになっている。
発売時期はタイタンズリターン展開時期であるためか、当然のようにタイタンマスターと同規格であり、クロスヘッドオン遊びも可能。

また、「ディセプティコンニトロ(ニトロゼウス)」は、なぜか頭部が外せて、コグマンをはじめとするタイタンマスターをヘッドオン出来る仕様になっている。さらにコクピットギミックもあるが、ニトロの頭部自体はロボットには変形しない。

また、サイバトロン星仕様オプティマスプライムとオライオンパックスのセットのうち、オライオンパックスの方がタイタンマスター版チャーと新規タイタンマスターを組み合わせたセットになっている*7

コラボ商品

いずれもタイタンマスター規格である。

ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の「絶対に笑ってはいけない科学博士24時」とのコラボとして、「巨大藤原ヘッド」のトランステクターと、松本及び浜田の顔を模したヘッドマスターが合体し「松本ロボ~グチリマス~」「浜田ロボ~ドナリマス~」になる玩具が発売。
巨大な顔からわかるように、レジェンズ版「フォートレスマキシマス」の一部をリデコしている。

ストリートファイターⅡ』とのコラボでは、アーシーを除く3商品がヘッドマスター仕様となっている…もっとも、いずれも「タイタンズリターン」の色替えだからなのだが。

BUMP OF CHICKEN』とのコラボとして、エクセルスーツを着てヘッドマスターになる「チャマ」の玩具が発売。
「ソニックブルーバンブル」とのセットだが、バンブルはレジェンズ版の流用でヘッドマスターではなく、あくまでもバンブルへの搭乗ギミックが主体となっている。


追記、修正はヘッポン!してからお願いします。

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最終更新:2022年07月24日 14:07

*1 玩具では人型のシェルに格納する。

*2 切られても死ぬことは無く、首だけの状態でも意識はある。

*3 ザ・リバースのみで、元は通常のTF。

*4 ビークル時はコクピットに搭乗。

*5 通常のヘッドマスターは背中、ホラートロンは脚。

*6 海外名称の「スコルポノック」名義。もっとも国内のヘッドマスターもこの名前だが。

*7 オプティマスプライムはユナイテッド版の流用。