リコリス・リコイル

登録日:2022/07/09 Sat 00:00:25
更新日:2024/04/10 Wed 19:32:19
所要時間:約 1 分で読めます






どんなご注文(オーダー)も おまかせあれ♪



『リコリス・リコイル』とは、日本のオリジナルアニメ作品。


概要

2022年7月2日から9月24日まで放送。全13話。
原作にSpider Lily、監督に『WORKING!!』『ソードアートオンライン』の足立慎吾、ストーリー原案に『ベン・トー』のアサウラ、キャラクターデザインに『この美術部には問題がある』のいみぎむるが携わっている。
オープニングテーマClariSの「ALIVE」、エンディングテーマはさユりの「花の塔」。

アニメーション制作は同年放送の『Engage Kiss』と同じA-1 Picturesが手掛けており、第1話の先行上映会が本作と合同で行われた。
2023年2月、新作アニメーションの制作が発表された。OVAなのか第2期なのかは不明。

喫茶店で働き、時に人助けも行う少女達の暮らしを描く。
所謂「お仕事系」にジャンル分けされる程の細かな描写はなく、どちらかというとそこでの生活を通した日常要素が強い。


あらすじ

都内某所の小さな喫茶店・リコリコ。
和服姿の店員達が特徴的なそこは、美味しいコーヒーや甘いスイーツが評判なだけではなく、ご町内の困りごとを解決するボランティアも行っている。
保育園、日本語教室、果てはヤクザの事務所や警察の取り調べまで!?

賑やか騒ぎの中で、今日もリコリコは人々に笑顔を届けている。


登場キャラクター

CV:安済知佳

今作の主人公で、自称リコリコの看板娘。17歳。
いつも明朗快活で、人との間に壁を作らず、他人にも作らせない程人懐っこい。
どんな依頼にも一生懸命であり、その裏表のない人柄は多くの人を惹きつける。
一方、年齢の割にどこか達観した部分もある。

  • 井ノ上たきな
CV:若山詩音

16歳。リコリコの新人バイトで、常に敬語で話す
元々は別の店で働いていたが、そこで問題行動を起こしてしまい、半ば左遷のような形でリコリコにやってきた。
転属には不本意で、リコリコの活動で成果を上げて元の職場に戻りたいと思っている。
クールかつ合理主義的な性格の持ち主で、自由奔放な千束にいつも困惑している。

  • 中原ミズキ

27歳で、リコリコの従業員中最年長。
婚期を焦っており、店の営業中にもかかわらず日本酒を煽りながら結婚雑誌を読んでは慟哭し、お熱いカップルにはつい嫉妬の視線を向けてしまう。
そんな有様なので年長者としての威厳は皆無に等しく、千束からも雑に扱われている。

  • ミカ
CV:さかき孝輔

48歳。リコリコの店長を務める黒人男性で、フルネームは不明。
厳つい風貌の持ち主だが、それに反して性格は温厚で、コーヒーとスイーツ作りに情熱を注いでいる。
千束からは「先生」と呼ばれ、父親のように慕われている。


追記・修正もリコリコにお任せあれ♪























この日常には、ワケがある。







大きな町が動き出す前の静けさが好き。

平和で安全、綺麗な東京。

日本人は規範意識が高くて、優しくて温厚……

法治国家日本、首都東京には危険などない。

社会を乱すものの存在を許してはならない。存在していた事も許さない。

消して消して消して、綺麗にする。

危険は元々なかった。

平和は私達日本人の気質によって成り立ってるんだ。

そう思える事が一番の幸せ。

それを作るのが私達リコリスの役目……なんだってさ♪






















登録日:2022/07/09 Sat 00:00:25
更新日:2024/04/10 Wed 19:32:19
所要時間:約 7 分で読めます






ふたりの時間、選びとる未来。




日常系アニメ……というのは予告PVまでの偽装に過ぎず、その実態は少女をメインキャラクターとしたガンアクションアニメである。


概要(ネタバレあり)

人々の平和を秘密裏に守る治安維持組織に所属する少女達の戦いを描く。

一応日常描写も少なくはない上、そのシーンもはたから見ればほのぼのとしたものだが、
その分戦闘シーンではリアルな銃の扱いやその上でのアクションシーンに非常に力が入っている上、流血や人が死ぬ描写も頻繁に挿入されており、あまりにも方向性の乖離した2つのパートの温度差に驚く視聴者も続出している。

また、主人公側も決して清廉潔白とは言えない胡散臭さや、そんな彼女らを妨害する謎の勢力など、一種のミステリー要素も加えられている。


あらすじ(ネタバレあり)

一般には決して公表されず、秘密裏に日本の平和と安全を守る組織『DA』。
そのDAの実行部隊であるエージェント『リコリス』には、必要に応じて殺人が許可されており、銃器を持って日々不穏分子となり得る人物を抹殺して回っている。
喫茶リコリコの正体も、そんなDAの支部であった。

ある日、リコリスの一人である井ノ上たきなは、DAの命令違反を理由にリコリコに左遷されてきた。
そんなたきなを指導するのは「歴代最強のリコリス」と名高い少女・錦木千束。

一見不釣り合いなリコリスコンビは、様々な難事件に挑んでいく。
一方、まるで彼女らへ挑戦するかの如く、謎の勢力も暗躍を始めるのだった……。


登場キャラクター(ネタバレあり)

喫茶リコリコ

  • 錦木千束
喫茶リコリコの自称看板娘だが、その正体は「歴代最強」と謳われる凄腕のファーストリコリス。
かつて起こった旧電波塔のハイジャック事件を単独で解決した実績があり、DA内では有名な存在。

実は7歳の時点でファーストの制服を見に纏うエリートだったが千束の心臓は先天性に疾患を持っており、余命は長くなかった。
しかし「アラン機関」の吉松シンジにある才能を見出されたことで「アランチルドレン」として機関の支援を受けられるようになり、人工心臓の移植手術によって全快している。*1

現在はDA本部から離れてミカと喫茶リコリコを営む傍ら、近隣地域で多種多様な人助けをこなす忙しい日々を送っているが、DAとの関係を絶ったわけではなく時々仕事の応援を頼まれている。
たきなの指導役に任命されてからは、彼女を時に振り回し、時に諭して行動を共にする。
詳細は項目にて。

  • 井ノ上たきな
セカンドリコリス。
第1話冒頭にて銃取引の現場を押さえる任務の中で仲間のリコリスであるエリカを人質にされた際、上官の待機命令を無視して人質にされたエリカが解放されていないのに、その場にあったマシンガンで武器商人達を殲滅した事でDAからリコリコへ左遷されてきた。
独断専行によるエリカの救助だけならまだしも、本来なら情報を得る為に生け捕りにしなければならなかったはずの武器商人たちまで皆殺しにしてしまった事で、上層部から相当怒りを買ってしまったようだ。
一応本人なりに最終的な被害は最低限にするよう心掛けているのだが、対象の破壊・殺害で解決出来るなら即実行しようとする過激な即断即決と、リコリスに求められる役割がやや外れているため周囲からの理解は得られていない。

上記の事件後も生きていたと分かっていたとはいえ、エリカの安否にも「結果的に無事だった」「私は(エリカを)殺すようなミスはしない」などと淡泊だったせいで、仲間想いのフキからぶん殴られている。
最適解というより、最短距離の解決方法を躊躇なく実行出来るタイプ。
「鍵のかかった扉を開けろ」と言われた時、鍵を開ける方法を考えるより先に蹴破るなり銃で鍵を破壊するのが、たきなという少女である。
左遷された当初は一刻も早くDAに戻るべく手柄を立てたいと思っており、自身の指導役となった千束のリコリスらしからぬ行動を理解出来ずにいた。
その後、第3話にて千束がDA本部まで健康診断に行く事になった際に無理矢理同行し、楠木に直談判に向かうも、既に自分は用済みとして切り捨てられていたと知り絶望してしまう。
そんな中でも自分を認めて肯定してくれる千束に次第に心を開いていき、真にリコリコで千束と共に働く事を決意した。

やがてDAによる真島討伐作戦が実行される事になり、少しでも使える戦力が欲しいという楠木からの要請を受け、人工心臓を潰された千束の命を救う為の手がかりを得る為にDAに復帰。
真島討伐作戦が決行される最中、千束が真島に拉致されたシンジを助ける為に旧電波塔に向かったとクルミから知らされ、千束を助ける為に再びDAを抜けて旧電波塔に向かう事を決意。
フキからは「今抜ければお前はもう二度とDAには戻れない」と忠告されるが、それでもエリカの後押しもあって何の迷いも無くDAを脱退。真島に追い詰められた千束を間一髪の所で救う活躍を見せた。
その後は喫茶リコリコに復帰し、千束と共にDAからの仕事の依頼を受けている模様。

千束と一緒の時間を過ごすうちに、いつしか千束に対して特別な想いを抱いてしまったようで、やがて千束の事になると物凄い勢いで暴走するようになってしまう。
特に12話でのシンジとのやり取りは、担当声優の若山詩音女史の迫真の演技もあり必見である。

セカンドリコリスだけあって戦闘能力は極めて高く、射撃能力―――特に精密射撃の腕は抜きん出ており、射撃に関する腕前は千束よりも上。ただ似顔絵は……。
あの真島でさえも彼女の射撃の腕を一流だと認める程で、人体の急所目がけて連続で的確に当てるのは朝飯前。
上記のマシンガンの件でも反動が強く、更に腰だめ撃ちにもかかわらず武器商人のみを撃ち抜く、乗車中に空中のドローンに命中させるといった離れ業を度々見せている。
千束とコンビになった後は彼女の方針に合わせて急所への射撃を避けるようになったが、特段ハンデになっている様子は見られない。
ただし、「殺すべきだと感じたら迷わず引き金を引く」という行動原理は最後まで変わらなかった。

私服面では特に疑問も無く「動きやすいから」という理由から男物のトランクスを履いていたり、そんな無頓着な彼女に困惑した千束が買い物をメインにしたデートに誘うと「他に服が無いから」という理由からジャージ姿で現れたりしている。似合ってはいる。

第6話では千束と一時的に彼女の部屋で同棲するが、家事の分担を決めるじゃんけんで千束に全敗。ミカとミズキにアドバイスを受け、その後千束と再びじゃんけんすることとなるが不意を突き初勝利している。これにはたきなも大喜びしていた。

  • 中原ミズキ
元DA職員で、かつては情報部所属。残念な美人。
しかし、孤児を利用するなど胡散臭いDAのやり方が嫌になり、既に脱退済み。
ただし、一応リコリコの一員として千束達に協力しており、逃走ルート確保や護衛対象の身代わりなどリコリスに負けず劣らず体を張る事も少なくない。
他のリコリコ面子が何かしら化け物である故に目立たないが、車の運転に加えてヘリの操縦もこなしたりと中々の非凡。
射撃の腕は本編中で彼女が銃を使うシーンがなかったため不明*2。格闘術は本編のジンには流石に分が悪かったが、小説版の描写から一般の成人男性相手ならボコボコにできる程の腕っぷしはある模様。

  • ミカ
元DAの指導教官であり、千束を鍛えた人物。イケオジ。
現在はリコリコの店長として、民間の小さな悩み事を請け負っている。
一線を退いてはいるものの、ミズキと違って籍は置いているため、楠木と直接コミュニケーションを取ったり、必要に応じて狙撃などのサポートを行う。
なお、第1話では立場が上のはずの楠木が敬語で話している事から何らかの事情があると推測される。
また足が不自由らしく普段から杖を使っており、負傷を何人かに問われているが、不自然に理由が語られていないなど謎も多い。
ソッチの気もあるらしく、楠木との密会を疑われた際には千束とミズキに「(楠木は女性だから)ないない」と否定されていた。
実際、その時の相手は後述の吉松であり、過去の回想ではベッドが1つしかないホテルの一室で2人してバスローブ姿で過ごしていたという過去が明らかとなった。真島百合と薔薇でバランス取らなきゃなあ!」

+ ネタバレ
前述の足の負傷だが、実はブラフであり、しっかり地面を踏み締めての格闘もお手のもの*3
本人曰く「戦士は全てを見せないものだ」とのこと。その直後に「愛する者には、特にな」と続けているあたり、やはりガチらしい。
真島の件が片付いた後もこれまで通り杖を使い続けており、この事実を察しているのはクルミのみ*4


DA

  • 楠木
CV:沢海陽子

深紅のマッシュルームカットが特徴的なDAの女性司令官。初見だと男性か女性かよく分からない人。
組織の掟に厳しく、たとえ実力者であろうと命令違反を犯したのならば、容赦なく相応の処置を行う。
平和の象徴扱いされている旧電波塔をあまり快く思っていない。
千束に対しては「仕事をしないのにライセンスは欲しがる」として嫌味を口にしており、立場上ライセンス更新に待ったをかける事も出来るはずだが、それを容認。
彼女の才能は高く評価しており、「生意気なクソガキ」と笑いながら口にしている事から、決して嫌っているわけではない。
千束が人工心臓を潰されて余命わずかになってしまった際、悲しむどころか「どうせ死ぬのであれば組織の役に立ってから死ね」などと突き放したものの、
リリベルによるリコリス殲滅作戦が実行される事になった際、秘密裏にミカに対してリコリスの救助を懇願し、全てが終わった後に千束の延命に協力した*5事から、そこまで冷酷非情というわけでもないようだ。

  • 春川フキ

DA直属のリコリスで、たきなの元チームメイト。17歳。千束以外で名前が判明している唯一のファースト。
千束には敵わないが彼女自身も実力は折り紙付きであり、小柄な体格を活かして低姿勢からの素早い動きで相手を撹乱する戦術を得意とする。
視力に頼らない純粋なゲームでの勝負であれば、千束よりも実力は上である。
指令と仲間の両方を重要視する生真面目な性格だが、幾分激情家であり、苛立つと手が出てしまう。
千束とはルームメイトの関係だったが、犬猿の仲で折り合いは今でも良くない。
千束曰く「歯軋りが酷い」らしい。
一方、ミカには何かしら特別な感情を抱いている節がある。
奔放な千束、スタンドプレーに走るたきな、成果第一で逸るサクラと結構な自由人に囲まれている辺り、彼女も結構な苦労人。

第12話で他のリコリスをリリベルの襲撃から守るためとは言え命令違反を犯してしまうが、状況と最終話での描写から察するに、どうやらお咎め無しとなった模様。
また最終話では、自販機でのジュースの買い方を知らない事も判明してしまった。

  • 乙女サクラ
CV:小市眞琴

たきなの後任として赴任したセカンドリコリス。
軽いノリで人をおちょくる態度を取るが、リコリスとしての実力は本物。
射撃も正確だが、良過ぎる為に模擬戦では千束に弾道を読まれてしまい、完敗している。
ファーストリコリスを夢見る野心家であり、命令に忠実で独断行動を渋る節がある。

  • 蛇ノ目エリカ
CV:八神結香

  • 篝ヒバナ
CV::三重野帆貴

共にフキのチームメイトのセカンドリコリス。
エリカは武器商人に人質にされた際、たきなに命を救われたが、大人しくて引っ込み思案な性格が災いし、その時のお礼を中々言えずにいた。
物語終盤の真島討伐作戦の際にその事をようやく伝え、たきなの代わりとして戦える程の成長を見せた。
ヒバナはそんなエリカを気遣う優しい性格で、通称サイタマちゃん

  • 虎杖(いたどり)
CV:岩田光央
リリベルを率いるDA上層部の中年の男性。白く緩やかなU字型のヒゲが特徴。パワー系ではない。
真島の策略によってリコリスの存在が暴露された際に楠木の下に現れ、証拠隠滅の為にリコリスの殺処分を通達し実行する冷徹な人物。
千束が人工心臓を潰されて余命わずかになったと知りながらも「鏑木千束を使え」などと楠木に強要したり、
真島率いるテロリスト達との戦いで満身創痍のリコリス達の姿を目の当たりにさせられても、全く労いの言葉も掛けないどころか「役立たず共が」「隠密部隊が聞いて呆れるわ」などと吐き捨てるなど、リコリスの事を使い捨ての道具としか思っていない外道。

そもそもリコリスの存在が暴露されてしまったのは、楠木を完全に出し抜いた真島の策略が見事だったのももちろんあるが、何よりもラジアータをロボ太にハッキングされてしまった事が最大の原因であって、リコリスたちは何の失態も犯していない。
役立たずなどと言われる筋合いなど微塵もなく、むしろラジアータのハッキングをむざむざと許してしまった、楠木や虎杖らDAの上層部が責任を取らなければならない案件だろう。
にもかかわらず虎杖は保身の為に全ての責任をリコリスに押し付けた挙句、証拠隠滅の為にリコリスを殺処分しようとしたのである。
こんな奴が上層部として君臨しているDAの将来は本当に大丈夫なのだろうか……

  • リリベル隊長の青年
CV:市川太一
現場でリリベルを指揮する隊長格の少年。
名前や詳細はほぼ不明だが、千束に意味ありげな視線を送っており、たきなから「一体どれだけ恨みを買ってるんですか、千束」などと呆れられていた。


その他勢力

  • ウォールナット
CV:???*6

ネット黎明期から活動している違法なハッカーであり、ダークネットでは名の通った人物。
素顔は一切分かっておらず、劇中では自身のエンブレムであるデフォルメしたリスの顔の絵をアバター代わりに使っている。
第1話でDAのシステムをハッキングした件を境に、抹殺対象に指定された。
+ 正体
  • クルミ

ウォールナットの素顔で、その姿は10代前半の少女にしか見えない。
だが、20年以上前から行動している上にその実年齢も不明、そもそも「何度も死んでいる」とされているウォールナットと同一人物なのかも分からないなど、現時点でも謎が多い。
か本当かは不明だが、年齢を尋ねられた時も「30歳」と自称している。本当なら…
一人称は「ボク」。普段はうさ耳リボンを頭の上で結び、ダボダボのパーカーを着ている。
ロボ太と吉松によって用済みとみなされて居場所を割り出されると、自身の逃走をリコリコに依頼。
逃げ切りに成功すると、そのままリコリコのDA業務を(本部には極秘で)手伝う事を条件に、その店舗に匿われる事になった。
任務の際は居住スペースの押し入れの中でパソコンなどが置かれたスペースでこなしている。

ゲームが大好きであり、喫茶リコリコで暮らし始めてからは来店客とボードゲームも楽しんでいる一方、営業中に入浴していたりと素行が悪い部分もある。
店が忙しくなると手伝いのために駆り出されることもあるものの、いざ仕事をしてみると転んで皿を割るなど邪魔になりがちだったりする。
ストーリー原案のアサウラ氏曰く「作中最強キャラ」
メタ的に言うなら、限られた尺の中で情報収集や解析、サポートなど、千束達がガンアクションに到るまでの細々とした段取りを一気に片付けてくれるとても便利な存在。更に英語も堪能である。

ぶっちゃけて言うなら、本編の騒動は彼女から始まって彼女が収束させたようなものである。

  • 吉松シンジ
CV:上田燿司

ミカの旧友で、たきなが初めて接客した人物。通称「ヨシさん」
「アラン機関」の一員で、世界中を飛び回っている。
実はウォールナットにDAのシステムのハッキングを依頼した人物であり、物語の裏で様々な暗躍を重ねていく。
前述の通りミカとは親密な仲であり、アラン機関のエージェントとして救った千束を「(ミカとの)2人の子供」と言うほどに深い愛情を持っていた。

+ 本性
アラン機関の教えに心酔しており、才能は世のために役立てねばならない、その為なら当人の意思どころか自分の命でさえも惜しまないというイかれた人物。
秘書の姫蒲(CV:大谷理美)に命じて千束の人工心臓を潰し*7、換えの人工心臓を餌に千束に殺しを強要。
言うなれば本作のもう一人の悪役でもある。

最終話では電波塔にて人工心臓を持って姫蒲と逃亡している最中にミカと遭遇。
姫蒲も倒され、シンジもミカに「狂わされたな…。お前も、あの子に」と言い残し射殺された。


  • ジン
CV:俊藤光利

「サイレント・ジン」の異名を持つ暗殺者で、目撃者などがいても不用意に殺人をしないプロ。
ミカとは警備会社*8でバディーとして組んだ事もあるが、ミカですらも声を聴いた事がなかった。
だが、決して無口で不愛想というわけではなく、仕事を妨害したのがミカの部下であると知るや「いい腕だ」と賞賛するなど、性格は意外と社交的。


真島一派

  • 真島

悪役。1000挺の銃の取引をしていた張本人にしてテロリスト。マージマサーン
事あるごとに「バランス」と口にする神経質な性格で、リコリスによる偽りの平和を享受している日本を嫌悪している。通称「バランス厨」
普段はかなりフランクな言動のローテンションな性格だが、血の気が多く、それ故か髪もボサボサ。地下鉄に機銃を掃射してからの爆破・リコリスの襲撃及び殺害など、目的も手段も選ばない危険人物。
千束とは敵対関係にあるが、映画の趣味などは彼女と共通し、意気投合するなどウマが合う部分もちらほら見られる。
銃の扱いにも長けるが、最大の特徴は超人的な聴力の持ち主
その精度はマンションの部屋にいながらにして、外の廊下の離れた場所で歩く人間の微かな足音を聞き取り、その足音が誰のものなのかすら容易く判別出来る程。
暗闇でも舌を打ち鳴らす音をソナーにして、足元の障害物を目視もせずに一切踏みつけず避ける芸当を見せている。
さらに屋外でスマホを角だけで立たせる、マンションの通路から飛び降りて無傷で逃走するなど、物理的な意味のバランス感覚も優秀。
戦闘能力は高く、最下級のサードリコリス相手なら問題なく勝てるどころか、不意打ちとはいえセカンドリコリスのたきなすら圧倒し、サクラにも深手を負わせる程の相当な手練れ。
数で押された場合は流石に逃げの一手だが。
実は聴力や戦闘能力よりも、地下駅で待ち伏せ弾幕食らっても、至近距離で着弾したロケットランチャーの爆風に巻き込まれても、さらには高所から転落してもピンピンして生き延びる生存能力が最大の脅威かもしれない。

電波塔の激闘から数カ月後、死亡したかと思われた彼は密かに街中に包帯を巻いた姿で現れ、銃を手にしていた一般人に対し、「慌てず、しっかり」と声をかけ再び姿をくらました。

過去に電波塔事件を起こしたテロリストの一員でもあり、その時は目を隠して聴覚だけで敵の居場所を正確に把握する描写が見受けられた。
彼もまた千束と同じくフクロウのチャームを持つアランチルドレンの1人であるが、過去の経歴は不明(ただし、第7話予告によると「下着は黒のブリーフ派」らしい)。

  • ロボ太
CV:榊原優希

ウォールナットに次ぐ小物敏腕ハッカーで、現在は吉松に雇われて真島とコンタクトを取っている。
おもちゃのロボットの被り物で素顔を隠しており、躁病を疑う程に狂気的なハイテンションの持ち主で、事あるごとに甲高い声で大笑いする癖がある。
一方で自惚れも酷く、プライドの高さもあって自分以外の人間は基本的に見下している。
特にウォールナットへの対抗心は人一倍で、事あるごとに「自分はウォールナットよりも優れている」と自画自賛している。

……実際のところ彼の実力はウォールナットとやり合えば片手間で瞬殺される程度だが、それでも世界有数のハッカーである事は間違いない。
だが(部下の命をコマ扱いしたせいだが)真島に脅されて散々こき使われたり、吉松等からは適当にあしらわれたりと劇中一番の苦労人。
そして第12話で警察に逮捕された。


用語

  • DA
正式名称はDirect Attack
日本の治安維持を目的に結成された政府組織で、一般にはその存在は公表されていない。
犯罪を未然に防ぎ、人々の平和と安寧を守る事が主な役目……
と、ここまでならば俗にいう「防衛隊」のようなよく見受けられる組織だが、その特権として任務の際には必要に応じて国から殺人が許可されている。
それは任務完了時にはターゲットとなる人物が生存していても、連行後にそのまま殺処分されてしまうなど、所業だけを見ると非常に過激。
加えて情報統制力もかなり強く、本部AI「ラジアータ」の支援によって徹底した証拠隠滅と情報操作が行われ、自分達はおろか、事件があった事すらも決して表沙汰にしない。
「事件は事故になり、悲劇は美談になる」とは千束の弁。
手段こそかなり強引だが、一応この組織のおかげで日本の治安は今や世界1位とすら評価されており、確かな形で社会には貢献しているものの、中にはリコリスの育成事情などから嫌悪感を抱く者もいる。

その歴史は古く、明治政府樹立以前から存在する影の組織『八咫烏』を前身としており、その下に『鴉』『雅』『鵶』の3つの組織が存在し、更にその下部に
  • 『鴉』傘下に男系暗殺部隊『君影草』
  • 『雅』傘下に女系暗殺部隊『彼岸花』
  • 『鵶』傘下に影武者部隊『花葵』
それが長い年月を経て『君影草』は『リリベル』、『彼岸花』は『リコリス』に代わっているが、『花葵』については現時点では詳細不明。

  • リコリス
DAの実行部隊であるエージェント。正確な所属人数は不明だが、劇中の描写を見た限りでは100人近く存在する模様*9
元々は全員孤児だったが、DAに引き取られて戦闘訓練を施されて今に至る。たきなによると全員が戸籍を持っていないらしい。
高校生程度の少女だけで構成されており、一般社会に溶け込む為にユニフォームは学校の制服のような外観であり、普段携帯している学生カバンの中には拳銃本体に加えて交換用の弾倉も入っている。
前述の通り任務の際は国から殺人を許可されているが、千束によるとユニフォームを着用せずに拳銃を使用すると銃刀法違反の刑事罰に問われてしまうらしい。

DA以外にその詳細を知る者は少ないが、裏社会では「政府に反抗する凶悪犯罪者を殺して回る処刑人」として都市伝説のような形で広まっている。
たきなによると戦闘技術だけではなく、他言語の取得や車の運転技術取得も必須のようで、取れなければリコリスになれないとの事。
社会福祉公社の「義体」と異なり、リコリスに対して薬物・催眠等を用いた洗脳は施されていない。
だが、よほど教育の質や待遇がいいのか、それとも自分達を拾ってくれた楠木に対しての恩義を感じているのか、劇中に登場するリコリスはそのほとんどが上官の命令に忠実であり、暴走・反逆の危険性も殺人への忌避感もない理想的な兵隊に仕上がっている。
ただし身体面の強化はおざなりで、腕力や耐久性は見た目相応。銃撃を受ければ動きが鈍るし、急所に当たれば死ぬ。
実際、劇中でも不意を突かれたとはいえ一般人に射殺されたサードリコリスも存在する。

制服の色でランクが区別されており、エース扱いのファーストが、そのファーストを補助するセカンドが、そのさらに下の使い捨てモブサードリコリスはベージュとなっている。
ファーストやセカンドは言わずもがな、最下級のサードリコリスでさえも相当な実力者揃いのプロの戦闘集団であり、劇中でサードリコリス4人を殺すのに銃火器の扱いに長けたプロのテロリスト達が28人も犠牲になった事が語られている。
ただし、エリカのようにテロリストにあっさりと人質にされてしまった*10者もおり、リコリス全員が突出した戦闘能力を持っているわけではない模様。
劇中でミカがシンジに語るシーンがあるのだが、ほとんどのリコリスは18歳になった時点で引退してリコリスを辞める事になるらしいが、彼女達が引退後にどのような道を歩むのかは現時点では不明。

小説版によると着用している制服もただのカモフラージュではなく、防刃・簡易防弾・対赤外線も備えた技術の結晶と言える代物。その割にはサードリコリスがわんさか死んじゃってるけど……
ローファーも個人個人に合わせて作られる特注品で、つま先・かかとには金属カップが仕込まれており、コンクリートブロックをも砕く凶器となっている。
鞄は普段銃を収納するに留まらず、防弾エアバッグ・特殊グレネード・ナイフ・パラコード・簡易治療キット・工具が内蔵されている。
さらには鞄自体も拳銃の弾丸程度であれば何発受け止めても傷一つつかない程の高い防弾性を備えている。

  • リリベル
上記のリコリスとは真逆の、男性のみで構成されたDAの実行部隊。
断片的な情報からリコリスに対する殲滅部隊と考えられ、火器もリコリスに比べると火力の高いものを使用している。
ただ、リコリス殲滅だけに存在する部隊にしては火器・部隊構成・兵員輸送ヘリ*11など軍の特殊部隊要素が強いため、
国内の治安維持を目的としたリコリスとは真逆に軍の特殊部隊のような対テロ対策で国内で活動する事もあるが、対外的な任務を持っていると推測される。
本部から離脱した千束はリリベルの襲撃を何度も受けており、ミカや楠木が上層部と交渉した事で対象から外れているが、未だに千束は警戒対象になっている。
リコリス同様ランクが区別されているようで、指揮官と思われるリリベルは、それ以外はベージュで区別されている。

  • 喫茶リコリコ
表向きは喫茶店だが、実態はDAの支部という扱いで、地下には完全防音の射撃訓練場も備えられている。
リコリスからすれば左遷される島流し的な場所なのだが、店長のミカは現在でも司令の楠木とは連絡を取り合っており、
千束も本部に行くのを嫌がった時には「先生の頼みなら聞いてくれるでしょ楠木さん」と口にしている事から、むしろ特別待遇を受けている場所でもある。
事実、千束の活動資金の名目で援助を受けており、その待遇に胡坐をかいていたようで、たきなによる経営改善が行われるまで赤字経営だった。

メニューには喫茶店らしくコーヒーはもちろん、こしあんなど4つの味が楽しめるおはぎセット、栗きんとんや黒蜜などがトッピングされた錦木千束スペシャルエレガントパフェなどがある。
たきなが考案したホット・チョコレートをたっぷり使ったウンッ…ホットチョコパフェもかつて提供されており、ネットでも話題になる程の好評メニューだったのだが、後に見た目が悪いという理由から廃止になっている。
また、考案者のたきなはクルミのパソコンを覗き見した際、SNSの投稿にあった「笑顔でウ○コ持ってて草」を見て相当ショックを受けていた。
ただし、最終話でフキと共に来店したサクラがとても美味しそうに食べていた事から、どうやらメニューとして復活した模様。

  • アラン・アダムス
身元を一切明かさず、様々な活動を支援している啓蒙家。
彼の支援を受けた者には小さなフクロウを模したチャームが贈られており、吉松もそれを持つ1人。
その実態は「アラン機関」という一つの組織であり、「天才」を探し出し、彼らが自身の能力を発揮出来るよう支援する事を目的に活動している。
あくまで才能の開花を助け(開花を阻害する要因を取り除き)、世に送り出すまでが使命なので、そこから先は不干渉を貫くという変わった性質を持つ。
彼らに才能を見出された子供達は「アランチルドレン」と呼ばれており、千束や真島もその1人。


余談

放送前には冒頭のようにまるで喫茶店を舞台にしたアニメであるかのようなPVが2本も製作されている。
放送直前にはちゃんと本作がハードな世界観のアニメである事を強調したPVが公開されたが、それを見ずに第1話を視聴した視聴者達からは開始早々始末される犯罪者達に度肝を抜かれていた様子。

また、第4話のセリフ「さかなー」「チンアナゴ~」も有名であり、TBSのテレビ番組『ラヴィット!』や『マツコの知らない世界』でも取り上げられた。
マツコ・デラックス「魚ァ!?」




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最終更新:2024年04月10日 19:32

*1 ただしこの人工心臓は極めて特殊な技術で作られており、DAの技術をもってしてもメンテナンスはできても複製は不可能。使い続ければ千束が20歳になる頃には機能を停止してしまうらしい

*2 放送終盤に公開されたキービジュアル第3弾には車から身を乗り出して銃を構える彼女の姿が、さらにBlu-ray / DVD2巻のブックケースでは小型拳銃を持つ彼女の姿が確認できる。

*3 その気になればいつでも万全で戦えるのか、それとも後遺症はあるが短時間なら本気で動けるのかは不明。

*4 生存しているかは不明だが、姫蒲も当事者なので生きていれば知っていると思われる。

*5 劇中で明確な描写はなかったが、世間一般には公開されていない人工心臓の施術やメンテナンスをまともに出来るのはDAだけである事から、彼女の命令で千束の延命手術が行われたのは明白である。

*6 エンドクレジットではモザイクが掛けられている。

*7 過充電により継続使用が不可能となり、人工心臓の使用期限が大幅に縮められた。

*8 恐らく厳密にはPMC(民間軍事会社)の事。

*9 本編開始前、たきなはDA京都支部に所属していたことを踏まえると、DAも日本各地に支部が存在している可能性もあり実際はそれ以上の可能性がある。

*10 これはエリカの失態ではなく、ラジアータをハッキングされて命令系統を混乱させられたDAの責任ではあるが。

*11 劇中、リコリスは大規模な作戦での兵員輸送にはバスを使用しており、多くの兵員を輸送出来る軍の輸送ヘリは使用していない。