令嬢剣士/女商人(ゴブリンスレイヤー)

登録日:2022/07/20 (水) 12:02:56
更新日:2024/02/05 Mon 23:05:42
所要時間:約 8 分で読めます






ゴブリンを、兵糧攻めにしてやりましょう!


令嬢剣士/女商人とは、『ゴブリンスレイヤー』に登場する人物。
CV:上坂すみれ


●目次


◆概要


名高い貴族の令嬢だったが、しがらみだらけの生活に嫌気が差し、家に伝わる「雷鎚によりて赤き宝玉より鍛えられし軽銀の宝剣」を持ち出して冒険者になった。
冒険者になりたてのため、階級は白磁等級。
戦闘では剣術と『稲妻(ライトニング)』の呪文を操る魔法剣士。呪文の回数は2回。

容姿は蜂蜜色の綺麗な長髪を二つ括りにした碧眼の美少女で、勝気な性格。
結構スタイルが良く、胸も豊満で後に服装が変わる革ズボンだとすらりとした彼女の美脚の線が強調されている。
半森人剣士、圃人斥候、鉱人僧侶、只人魔術師とパーティーを組んでいた。

◆冒険者としての活躍


上記にも挙げたが、半森人剣士、圃人斥候、鉱人僧侶、只人魔術師とパーティーを組み、とあるゴブリン退治の依頼を受けていた。
初仕事となったゴブリン退治において、パーティーメンバーと共に雪山の洞窟に潜むゴブリンに対して兵糧攻めを試みる。
そして結論から言うと、この策が大失敗を引き起こす。
まず兵糧攻めと言っても、彼らの補給や資源は依頼した村から得るため、直ぐに限界が来た。(冬であったため村の備蓄もそこまで多い状況ではなかった)
冬という季節では、自分たちで取れる食材や暖を取るための薪にも限りがあり、
一方のゴブリンたちには、(彼女らには知る由もなかったが)十分な食料があり、戦力にも余裕があった。
その結果、兵糧攻めを仕掛けた側であるにもかかわらず、ゴブリンたちとの我慢比べで劣勢に立ってしまった。
ゴブリンたちにそういった自覚があったかは別だが、事実上、兵糧攻めをするつもりが逆に兵糧攻めを仕掛けられていたのだ。

そうして、食料が不足した上に冬の極寒という厳しい環境で持久戦をする羽目になったパーティの士気や体調は低下し、
やがてそれは、この策を講じた令嬢剣士への不信と不満へと繋がった。極限状態で、最早パーティは分解しかかっていたのだ。
責任を感じていた令嬢剣士はやむなく村に戻り、食料を分けてもらおうとするが、流石に村の備蓄食料も限界が来ており、断られてしまった。
彼女は自分の策を過信していたこと、自身の力だけで成り上がれると思い上がっていた慢心を反省し、
食料は得られなかったが、パーティに謝罪しようと考えつつ、仲間が待つであろう拠点に戻った。
しかし彼女を出迎えたのは、文字通りの惨劇だった。

実は、彼女が村に戻った間に拠点はゴブリンの襲撃を受けており、疲労等が限界に来ていたパーティは敢え無く敗北。
男である斥候、僧侶、魔術師はその場で殺され、女である半森人剣士も瀕死の重傷を負わされていた。
そうとも知らずに戻った令嬢剣士は、ゴブリンの待ち伏せに遭って訳も分からぬまま窮地に追い込まれた挙句、
ゴブリンたちが小脇に抱える男たちの生首と、血の跡を残しながらゴブリンに引きずられる剣士の姿に状況を嫌でも理解させられ、
半ば恐慌状態に陥りながら応戦しようとするも凍り付いた剣を抜くことが出来ず、ゴブリンに敗北。パーティは全滅した。
そして彼女が受けた責め苦は、この作品を知る者には敢えて語る必要はないだろう。
唯一の救い(ゴブリンの性質を考えれば、救いと言っていいかも憚れるが)は、同じ女である半森人剣士共々尊厳も貞操も蹂躙されたものの、
小鬼聖騎士にとって令嬢剣士には利用価値があったことから、ゴブリンたちに殺されずに済んだことである*1
その後、救出依頼を受けたゴブリンスレイヤー一行がゴブリンの拠点を襲撃・全滅させた後、
装備を剥がれ、全裸にされて昏睡していたところを発見され、彼らによって救出された。

救出後、目を覚ました彼女が最初に見たのは、薄汚い装備と鉄兜を纏った冒険者…ゴブリンスレイヤーだった。
目覚めた直後は茫然自失としていたが、彼との会話で自身のパーティが全滅したこと、自分が虜囚とされていたことを再確認し、
そして、安易な慰めの言葉はかけないが、自分の弱音を静かに受け止める目の前の男が、かつて聞いた小鬼殺し(ゴブリンスレイヤー)と呼ばれる冒険者であることを知る。
彼が部屋から退出し、一人になった令嬢剣士は、ある覚悟を固めてゴブリンスレイヤーとその一行の下に向かった。
「ゴブリン退治に向かうなら、自分も連れて行って欲しい」という願いを伝えるために。

彼女のかつての仲間は奪われた。装備も、尊厳も、貞操も奪われた。
かつて彼女が大切にしていたものは、全てゴブリンによって昏い穴蔵に持ち去られた。
故に彼女は誓ったのだ。ゴブリンへの復讐を。失った全てを取り戻すために。

その彼女の言葉に、妖精弓手は鋭く反対の声を挙げるが、彼女以外の一行は沈黙した。
静かにその理由を問い質してきたゴブリンスレイヤーに、「失った全てを取り戻すため」と答えると、
蜥蜴僧侶は「そうしなければ前に進めない」という彼女の心情を表すかのような格言を口にし、
女神官も「連れて行きましょう」と一向に提案し、鉱人道士も「全ては自己責任だ」と彼女の決意を受け入れた。
そして、ただ一人反対していた妖精弓手も、全てを失った彼女の境遇と、それでも立ち上がった覚悟を汲み取ろうとする一行に折れ、
渋々ながら令嬢剣士の同行を認めた。

そして、槍使いとの交流を得て冒険者とはなにかを知ったゴブリンスレイヤーは、
同じ復讐者として、なによりも一人の冒険者として令嬢剣士に問う。

「頼みがあるならば、何をするべきかは、わかるはずだ」

その言葉に、令嬢剣士は「わかっている」と答え、報酬の前払いとして髪をバッサリと切り、それを机に叩きつける。
かつての自分と同じように復讐者になった令嬢剣士にゴブリンスレイヤーも彼女の覚悟を認め、同行を許可した。
…彼が自分と同じような復讐者の面持ちとなった彼女を見て小さく息を呑んだことには、女神官しか気付かなかった。

こうしてゴブリン退治に同行した令嬢剣士だったが、当初の彼女はゴブリンの復讐心に囚われ過ぎており、
女神官らの言葉はおろか、自分の命にすら頓着せず、ただただゴブリンを殺すことだけに執心し、
実際にゴブリンを目の前にした際には、我を忘れて襲い掛かり、ゴブリンスレイヤーの作戦を危うく台無しにしかけたこともあった。
この時の彼女はまさに、(かつての)女ゴブリンスレイヤーとも言うべき復讐鬼だったと言えるだろう。

しかし、そんな彼女を心配する女神官や妖精弓手との交流で凍てついた心は徐々に溶かされ、
自分を心配してくれる彼女たちに、かつての自分と仲間が味わった責め苦を味わわせたくないという思いから、冷静さを取り戻していく。
彼女が徐々に立ち直っていく傍らで、ゴブリンの居城となった砦の攻略も進んでいき、ついにそこの長である小鬼聖騎士を発見する。

ゴブリンたちが行っていたのは、人間たちで言うところの戴冠式であり、小鬼聖騎士を新たな王として戴く儀式であった。
その醜悪な儀式を見て、ゴブリンスレイヤーは密かに舌打ちをする。戴冠式に必要な聖職者の役割のゴブリンは、令嬢剣士が無我夢中で殺していた。
自分の行動によってゴブリンスレイヤーたちを窮地に陥らせたことに青くなる令嬢剣士に、更なる苦痛が襲い掛かる。
虜囚とされた時にゴブリンに無理矢理押された、邪神教の焼き印が異常な熱を発し始めたのだ。

実は、彼女が生かされていたのは小鬼聖騎士が信奉する邪神への生贄と捧げるためであり、
小鬼聖騎士の戴冠式が行われたこの時、焼き印に込められた呪いが発症し、高熱を発し始めたのである。

あまりの発熱についに令嬢剣士は耐え切れなくなり、悲鳴を上げて悶絶。
この声をゴブリンに聞きつけられたことにより、彼らが潜入していたことが完全に露見してしまった。

ゴブリンスレイヤー一行は二手に分かれ、ゴブリンスレイヤー・女神官・令嬢剣士はゴブリンを引き付ける陽動を担う。
襲い来るゴブリンを撃退しながら砦の中を疾走する最中、かつての拷問・凌辱の恐怖と迫りくる脅威についに令嬢剣士の心は限界を迎え、
追っ手から逃げ延びる最中、彼女は涙を流しながら自らの本音と弱音を吐露するが、そんな彼女にゴブリンスレイヤーはこう告げた。

「お前の剣は取り戻す」
「あの小鬼聖騎士も殺す。小鬼は殺す」
「一匹、二匹という意味ではない」
「巣穴一つ。この砦一つでもない」
ゴブリンどもは、皆殺しだ

「だから泣くな」という言葉と、自分の手をしっかりと握る女神官の手の暖かさに、彼女も再起。
彼らと共に追っ手のゴブリンたちを倒し、追ってきた小鬼聖騎士もゴブリンスレイヤーが一騎打ちで下した後、
ゴブリンスレイヤーが「一回は残しておけ」と指示していた令嬢剣士の魔法を使う時がついに訪れた。
しぶとく追いかけてくるゴブリンの大軍を、彼女の魔法によって引き起こされた雪崩が呑み込み、ついに彼女から全てを奪ったゴブリンたちは殲滅された。
そして、小鬼聖騎士が彼女から奪い、帯びていた宝剣も無事、ゴブリンスレイヤーによって回収され、
彼から彼女に手渡されたことで冒険は終わりを迎え、令嬢剣士は「仲間」に見守られながら涙を流すのであった。

その後、精神的にも立ち直った令嬢剣士は、自身が足を引っ張ったことや無茶をしたことをパーティに謝罪。
そして特に迷惑をかけた女神官と妖精弓手には、一層深く謝るが、彼女たちはこれを快く受け入れた。
今回の冒険を得て、彼女たちは無二の親友となり、必ず文通をしようと互いに約束するのであった。
ちなみに描写が少ないので、分かりづらいが、この時に受付嬢や牛飼娘とも話しており、彼女たちとも友人関係を築いていた様子。

◆商人としての活躍



どうも、ご無沙汰しています

ゴブリンスレイヤーたちと協力して本懐を遂げた事で全てを吹っ切り、仲間の供養のために墓を建て、両親と和解する決意を固めた。
その後は国元に戻って家族と和解し、貴族として冒険者を後方から支援する傍ら、友達となった女神官たちと文通する日々を送る。
8巻以降では実家の資産をもとに起こした冒険者支援事業を行い、若手ながらも国内では有数の商人になっており、社交界でも名が広まっている。
現在では王宮の会議に出席する程になっていて、国王から「貴女の発言が考慮に値しなかった例を、私は知らん」とまで言われる程である。

王都を中心に様々な活動を行っており、度々話に出ていたが、11巻にてゴブリンスレイヤーたちの前に現れ、依頼を出す。
東の国境沿いにゴブリンが出て、あまつさえ自国に被害を出していると。
当然、ゴブリンスレイヤーはすぐに承諾。受付嬢の進言もあり、女神官の等級昇格も兼ねた冒険にしようということになった。
依頼主としてゴブリンスレイヤーたちの冒険に随行。依頼人であると同時にパーティーの臨時メンバーとして一緒に行動する。
この頃には、救出された当時の粗っぽさは完全に無くなっており、帰来の明るさと様々な仕事を得て培った礼儀正しさを持った立派な商人となっていた。
ただゴブリンに襲われたことは(当然だが)トラウマになっており、脅え竦むということは無いが、緊張で硬直することが若干あった。

そしてゴブリンの襲撃を一旦は乗り切るのだが、その二次被害で砂漠で遭難し、挙句に一緒に来た馬借が砂漠の過酷な環境に精神をやられ、
勝手に荷馬車を操って逃げてしまった。(当然死亡フラグ、遭難した砂漠でこんなことを起こせば命はないので、彼は然るべき末路を辿った)
その後も砂嵐に遭うという災難が立て続けに起きるが、通りかかった蟲人に助けてもらい、なんとか砂漠の都に着くことが出来た。

しかしその国もまた末期だった。
王が斃れ(十中八九、暗殺)その子供である姫は囚われ、宰相がクーデターを起こす。
挙句に宰相が雇用している兵士長は地下にゴブリンを飼い、戦力として行使している始末である。
(これには、ゴブリンスレイヤーも凄まじく嫌悪し、「まだオーガ(この頃にようやく名前を覚えた)の方がマシだ」と吐き捨てる程だった。
彼がゴブリン以外の、ましてや人間にここまでの憎悪を抱いたのは、これが作中初である)
そして国の地下に潜むゴブリンの殲滅、捕虜の救出をすべく、一考を案じる。
パーティが地下に行く間、見張りの兵士を昏倒させるというのが彼女の役目になった。
兵士たちを特殊な香と危険な賭け(マンプリーペグというテーブルの上に手を広げ、制限時間内に指と指の間に短剣を規定回数素早く突き刺す賭け)で精神を摩耗させ、見事一人残らず気絶させることに成功。

その後はゴブスレパーティと共に地下に潜むゴブリンの掃討に加わるが、なんと奥にはドラゴンが存在していた。
これには彼女やパーティどころか、ゴブリンスレイヤーも驚愕し絶句。
ドラゴンの上には、ゴブリンが乗っていた。状況を見て、ゴブリンが寝ていたドラゴンを起こしたのだと理解。
真っ向から戦えば、勝ち目どころか間違いなく全員が灰塵となり全滅は必死。
よってゴブリンを殺し、ドラゴンを眠らせる作戦で戦闘を決行。
様々な手管でドラゴンの猛攻を鎬ぎ、最終的には燃える水と彼女が放つ『稲妻』の魔法で火災を引き起こし、ドラゴンを足止めして尚且つ気を逸らす。
そこをゴブリンスレイヤーが懐に飛びこみ見事ゴブリンを討伐し、直後に鉱人道士が『惰眠(スリープ)』を掛けて、なんとかドラゴンを眠らせることに成功。
様々な困難が起こった文字通りの『大冒険』だったが、このドラゴンとの決着を以って、終わりを迎えた。
そしてその苦難を乗り切った彼女は、女神官と寄り添いながら「……疲れ、ました」という感想をしみじみと言うのであった。

なお砂漠の国の行く末については、ゴブリンを使役した(つもりであった)兵士長は別方面から依頼を受けていた仕掛人によって始末され、また城から逃げ落ちた侍女から話を聞いたとある若者が、賊臣を討ち姫君を救い出すために立ち上がるわけだが、それはまた別の話。

◆備考


当初、大失敗したために冒険者としては才や考えが無かったと思われるが、実はそうではない。
そもそもゴブリンの洞窟に無暗に潜ったりせずに、兵糧攻めを行使した段階で、新人としてはちゃんと頭を使っている。
彼女個人の実力も剣術に加えて、『稲妻(ライトニング)』の魔法を二回も使えると申し分ない。
(女神官で感覚が麻痺しそうになるが、白磁が一日に二回も魔法(奇跡)を使えることは十分な才がある)
この兵糧攻めを用いたのも「ゴブリンが村を襲うのは、備蓄が少ないから」という彼女なりの根拠を持って行っていた。
実際、この戦法はゴブリンスレイヤーも「有効な時はある」と言い、ゴブリンの拠点を再度攻める際に、
蜥蜴僧侶が「一度失敗したからといって、拙い手ではなかった」と語っている。
少なくとも策も無くゴブリンの洞窟に入り失敗した女神官の最初のパーティよりは、ずっと考えている。
これが「普通のゴブリン退治」だったなら成功していた可能性が十分にあった。

しかし相手の戦力も分からず、兵糧攻めをしたことやゴブリンスレイヤーがパーティーに語ったように
「少数で乗り込んで殲滅する時、使う戦術ではない」と断じていること。
彼女たちも内心でゴブリンを侮っていたこと、ゴブリンに対する知識が不足していたこと。
なにより今回のゴブリン退治が小鬼聖騎士が率いるゴブリンの大群だったという、銀等級ですら難易度が高い任務だったことが、
彼女や彼女のパーティの失敗に繋がったのだろう。

そして大失敗のツケをその身をもって払わされたが、これを猛省し、(女神官らの助けもあったとはいえ)再び立ち上がった精神は凄まじいものがある。
実際ゴブリンの被害にあった作中の人物の殆どは、肉体は生き残ることが出来ても心が悉く破壊されており、悲惨な末路だった。
生き残りの一人で、劇中現在では金等級冒険者クラスの実力を持つ「剣の乙女」も、かつてやられた拷問・凌辱が凄まじいトラウマとなっていた。
ゴブリンスレイヤーに逢い救われるまで、ゴブリンに対してだけは体が凍るほどの恐怖を思い出してしまい、まともに相対することが出来なかったほどである。
そんな中、タガが外れていたとはいえ直ぐに逆襲する気骨、再びゴブリンに屈しそうな時も諦めずに再度立ち向かう度胸を持ち、
最後はゴブリンスレイヤーの指示に従い、パーティを助けた彼女は、文字通りの大物である。
そして無事に復讐を終え剣を取り戻し、新たな道を歩みだした彼女は、次に登場した時は信じられない程の傑物となっていた。

女商人としては勿論、再びゴブスレパーティと共に行動した時の彼女は、冒険者としても優秀だったのだと良く分かる行動を度々魅せてくれる。
仲良くなった妖精弓手からは、パーティに入らないかと度々勧誘を受けている程。
妖精弓手が友達に優しい部分もあるだろうが、それを差し引いても銀等級冒険者がパーティに誘うということは、それだけの実力と頭脳が彼女に備わっている証左でもある。
(妖精弓手も評しているが、彼女は剣術で前衛、魔法で後衛も熟せる数少ないオールラウンダーという逸材である)

しかし上記にも記したが、まさか冒険者を引退したにもかかわらず、その後に砂漠を大冒険をした挙句に、
普通の冒険者が対峙することはないだろうドラゴンを相手にした彼女の心境は如何ほどのものだっただろうか……
少なくとも騒動を終えた後に「一日宿に泊まる。お風呂にも入る。絶対に」と語る程、疲れてはいたが。
ゴブリンとは比べるべくも無いが、それでも砂漠で遭難、クーデターに巻き込まれる、下心ある兵士たちを誘惑しながら危険な賭けをする、
挙句にドラゴンと戦うと中々に災難な目に遭う少女である。
最近は王の身近にいるからか、政争にも巻き込まれそうな雰囲気があるし……

剣の乙女と同じく、ゴブリンに対するトラウマをゴブリンスレイヤーとその一行のおかげで払拭できたキャラクター。
ゴブリンスレイヤーのことは「自身を立ち直らせてくれた大恩人」と認識しており、彼のパーティ共々多大な恩義を感じているが、
異性として彼に特別な好意を寄せているというわけではなく、むしろ親友でもある女神官や妖精弓手の方と仲良くしている描写が多い。
実際、ゴブリンに付けられた焼き印(呪印)の解呪をしてもらっている剣の乙女に「彼個人をどう思っているか」と聞かれた際、
赤面したりすることもなく「多大な感謝を寄せている」と答えている。それを聞いた剣の乙女は笑みを深くしたが、令嬢剣士にその意味を理解できる由もなかった。
一方で枢機卿からは、王妃候補のひとりと見られているフシがある。
貴族の令嬢とはいえ、一度冒険者として失敗し、立ち直ったという経歴を考えれば、そうなればまさに超大出世と言えるが、
正直、彼女の立場や性格的にはむしろこの件は厄ネタのような気もしなくはない……
※ちなみに彼女が一番女性らしく振舞ったのは、兵士を昏倒させる時に付き添った竜牙兵*2で、護衛のお礼に頭にキスをした行為である。
マジで羨ましい。爆発すればいいのに……


かなりの頻度で物語に出て、間章にも度々登場しているので、準レギュラーとなっている。
王や冒険者の支援、様々な国の催しものが出る際に、ほぼ関わっているので、この作品においても重要なファクターであり、
なによりゴブリンの暴虐に遭いながら、それでも立ち上がった彼女は、ゴブリンスレイヤーとは別の意味で、
ゴブリンに屈しない希望を読者に魅せ付けてくれた最重要のキャラの一人である。


皆さんに、折り入ってお願いしたい依頼――追記、修正があるのです

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 令嬢剣士
  • 貴族
  • 貴族令嬢
  • 女商人
  • 苦労人
  • 商人
  • ゴブリンスレイヤー
  • 稲妻
  • 剣士
  • 魔法剣士
  • 白磁
  • 冒険者
  • 元冒険者
  • 復讐者
  • 復讐者←元
  • 出世枠
  • 上坂すみれ
  • 才女
  • 災難
  • 美脚
  • 不屈
  • 二代目ゴブリンスレイヤー←にはならなかった
  • 兵糧攻め
  • 巨乳
  • 結構重い過去持ち

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月05日 23:05

*1 一方の半森人剣士の方は、重傷を負わされながらもゴブリンたちの拷問・凌辱に激しく抵抗したらしく、事切れた後も遺体を玩具にされた挙句ゴミのように打ち捨てられ、その惨状を見た鉱人道士に「酒が不味くならぁな」と(ゴブリンの所業に対して)吐き捨てられている。

*2 蜥蜴僧侶が恐竜の牙を触媒として生み出す兵士。端的に言えば骸骨兵で感情などもないのだが、冒険でよく守ってくれたりすることもあり、過去には妖精弓手も「よく見れば可愛いヤツよね」と褒めている。