登録日：2022/07/31 Sun 01:29:43
更新日：2024/03/13 Wed 11:33:50
所要時間：約 23 分で読めるよー！
駅メモ！ -ステーションメモリーズ！-に登場する、鉄道車両を擬人化したキャラクター「でんこ」達。
この3人は公式ストーリー上での絡みが多く、特にイベント等では「だいたい3人セットで登場している」といっても過言ではない。
しかしその関係はかなり独特なもので、「犬猿コンビのハル＆マリンと、その間で2人を心配するにちな」といったところ。
一方で、特ににちなには
数あるでんこの中でもトップクラスにシリアスな背景があり、普段は喧嘩ばかりしている2人もそんな彼女のことを気遣っている。
白鳥ハル
画像出典:駅メモ！ -ステーションメモリーズ！-,モバイルファクトリー・ジーワンダッシュ,2014年6月26日配信開始(C)Mobile Factory, inc.
プロフィール(ハル)
| でんこNo. |
40 |
| 属性 |
heat |
| タイプ |
アタッカー |
| でんこカラー |
青 |
| モチーフ |
美濃白鳥駅(長良川鉄道越美南線/岐阜県) |
| 長良川鉄道ナガラ300形303 |
| 実装日 |
2016/02/01 |
| 誕生日 |
08/20 |
雪国で育った、忍耐強く強気なでんこ。
人に口出しされるのが嫌いで、なんでも自分で考えて行動するタイプ。
一度決めたことはめげずに努力する。
概要(ハル)
我が道を突き進む、どこか危なっかしさもある勝気なでんこ。
白い肌にアメジストの瞳、金髪のショートカットには小さな花の髪飾りがワンポイント添えられている。
またその髪型もあって耳にあたる部位にある車輪状パーツが大きく露出しており、どこかヘッドフォンのようにも見える。
服装はマルーンのロングコートにスノーブーツと、雪国らしい防寒仕様の装いで、それでありながら大胆に露出したおみ足と大きく広がる袖口が軽快さを感じさせる。
手には
指ぬきグローブをはめている。
強気な性格で、何事も独力で成し遂げたがるタイプ。
一度やると決めた事は絶対に曲げない強い信念の持ち主で、また他人の手を借りたり、手助けされたりすることを極端に嫌う。
その一方でお調子者で向こう見ずなところもあり、好調時は勢いにまかせて先へ先へと行ってしまうのはまだしも不調に陥っても無理をしてでも頑張ろうとしてしまうため周囲からは心配が絶えない。
しかし、無理をしてでも突っ走るのには理由があるようで……？
ダンスが得意で、ラッピングによってはダンサーとしてのハルの姿が見られる。｢自分のことに集中出来るから｣という理由で始めたらしい。
そんな趣味もあってか、コーディネートはスポーティーなボーイッシュさを感じさせるものが好みのようだ。
学園編フィルム「でんこスクールライフ」ではダンス部の部長を務めているが、その練習は相当にスパルタらしい……。
その猪突猛進な性格がお世話好きなでんこの心をくすぐるのか、ハルの周囲にはにちなやレイカをはじめ何かと世話焼きなでんこが多い。レイカ本人は否定しているけど
基本的に言いたい事はその場で隠さずハッキリ言うタイプであり、特にマリンに対する態度は非常にストレートかつ辛辣。
「マスターの元にマリンが着任する」という協会からの報を受けるやいなや「ええーーーーー！？」「ハル、マリンきらーい！」と盛大なブーイングをかましたのは序の口。えらそう、いやなことはすぐ押し付ける等とにちな＆マスターの前で不平不満をぶちまけた挙句
「にちなはお人好しだから仲良くしてあげてたけどぉー、マリンって全然友達いないんだよー！」と本人に向かっては勿論にちなの前でも言ってはいけない事まで言ってしまう始末。
この一連の陰口はバッチリとマリンの耳にも入ってしまっていたわけだが、だからといってハルが態度を改めるかというと……そんな事はなかった。
しかし根っこは同じなのか、共に精神的に脆い面のあるにちなを気にかけていることもあっていざという時は息が合う、そんな腐れ縁と言った方が近い関係。
「別世界のそっくりさん」という設定で展開されるファンタジー系ラッピングでも2人が登場するとほぼ必ず解説文で喧嘩が描かれており、世界線を超えても2人はぶつかる宿命のようだ……。
「ハルな話」は、ひょんな事故からトラブルに見舞われながらの出会いとなったハルとマスター、そしてそんなハルを見守るにちなとレイカとのお話。
優秀なハルは1人で先へ先へとリンクを次々取ってゆくが、疲れてもなお無理をしようとする上にレイカ達の忠告もサポートも受け付けない。
そんな危なっかしい姿にマスターは不安を覚えるが……案の定、遠出をした日に無理が祟って倒れてしまう。
ハルは無事回復したものの、それからの彼女はどこか自信を無くしてしまったようで……。
尚実装こそかなり初期であるものの実は2022年4月にあゆ(樽見鉄道)が実装されるまで唯一の岐阜県でんこであった。
スキル：「ウィルパワー」
ハル、口出しされるのが嫌いなの！
だからスキルもちょっと変わってるよ？
常時発動型。
自身のアクセス時、確率で自分と相手双方の編成内にいるサポーターのスキルを無効化することがある。
今ではひとつの系統として確立された節もある「無効化スキル」、その嚆矢といえるのが彼女である。
ふぶやしぐれ、
ミオなど強力な防御サポーターを軒並み無力化して一気に本丸に斬り込むことができ、特に防御面をサポーターに頼りがちなアタッカーに対しては強気に打って出ることができる。
一方で当然ながらサポーター以外のスキルには一切干渉できないため、ディフェンダーやトリックスターには有効打となりにくい。
特にeco属性オンリーで防御を固める編成に対しては中核メンバーのほとんどがサポーター以外で構成される傾向にあるため、
有利属性にもかかわらずほとんどダメージが通らないこともしばしば。
ハルが通じない相手にはDEF上昇スキルを無効化するレンやリコなどを使ってみよう。
発動率こそ最大強化で4割ほどと信頼性には劣ると言わざるを得ないものの、
常時発動であることと
攻撃時のみ有効という点が大きな特徴。
後発の無効化スキル持ちは多くの場合最大まで育てれば100%発動するようになる代わりに30分前後の時間制限があり、また被アクセス時にも有効なため「効果時間中は対象のスキルには一切頼れない」という欠点があるケースが多い。
サポーター無効化という完全に同じ土俵でハルの対抗馬筆頭とも言える
ちとせもこの典型で、ここが使い分けのポイントになってくる。
正直、スキル性能だけを比較すると「ちとせ+アタッカー」とする方が確実にサポーターを無効化させた上でさらにATK増が見込める分ハルよりも優秀なのは否めない。その代わり、持久戦なら持続時間無限のハルに分があると言えよう。
一方で味方のサポーターも構わず沈黙させてしまうという難点は後輩たるちとせと全く同じ。
しかしハルの場合はスキル発動タイミングが攻撃時のみであるため、防衛時であればサポーターの手を借りることができるのはちとせにはない強み。
こうした側面から、ボチャレ用としては高い適正を発揮する。
ただし、「すすぐでハルを無効化すればサポーター使えるんじゃね？」とか考えてはいけない。
仕様上一度無効化されたスキルはそのバトル中二度と復活しないため、「サポーター無効+heat無効」という二重の縛りが発生するだけである。代わりにハル本人には何ら干渉しないということでもあるため、他にheatスキルを使っていなければ有効な組み合わせではあるが。
サポーターの火力支援が受けられないという難点はすなわちアタッカーなのにダメージが伸び悩むという本末転倒な事態に陥ってしまっており、「ハルのAP<相手のHP」となる状況や単体で強力な軽減量を誇るディフェンダーを相手にすると途端に苦戦しがち。
その代わりに、こうした難点との兼ね合いもあってかハル本人のスペックはかなり優秀な部類。
初期ステータス値こそ全でんこワーストクラスだが最終的には全でんこ中3位のAPを誇るまでになる。HPも300の大台にこそ乗らないものの294とアタッカーとしては中々悪くない。
APで彼女より上を行くでんこはさやとショコラ。方やスキル無し、方やスキルが足枷になっていることを踏まえればステータス面ではかなり優遇されていると言えよう。
相性の良いでんこは……とその前に、相性の悪いでんこはこれ以上なくハッキリしている。何度も書いたように
火力支援型サポーター全般である。もっとも発動率は高くはないため不発時の保険として用意しておく手もないわけではない……が、その運用ならばハル以外のアタッカーと組ませる方がより確実である。
ただしサポーターでさえなければ火力支援そのものは可能であるため、
あけひ(アタッカー)やマコ(トリックスター)などの恩恵は受けられる。上手く使えば相手を孤立させた上でこちらだけ複数スキルを重ねがけして攻められる強みはちとせと同じ。
しかし餅は餅屋ということなのか、これら「サポーター以外のサポートスキル」は本職たるサポーター達の持つそれと比べるとどうしても劣る傾向があり、やはり大幅な火力増は見込みづらい。
一方でハルと同時に発動するものでさえなければサポーターとの併用は可能であるため、しぐれを筆頭に防御支援には不自由しないだろう。割り切ってハル以外の編成枠を全て防御に使う運用もアリ。
また攻撃時発動効果では唯一ひいるだけは優先度の関係で発動してくれるため、発動率の底上げは可能。そのため同じくひいると相性の良いミオ・しぐれ等とも組みやすい。
ただし、元々の発動率がいまひとつなためひいるを使っても安定しない点は留意。
総評すると、上振れが低い代わりに期待値そのものは高い、そんな良くも悪くも火力が安定しているでんこと言えるのがハル。
攻撃に関しては彼女一人で完結しているため、敵味方双方無効化という性質とは裏腹に意外と柔軟な運用ができるでんこでもある。
モチーフ解説〜長良川鉄道ナガラ300形気動車〜
1998年から2001年にかけて製造された長良川鉄道の気動車。ナガラ3形とも。
赤みの強いえんじ色をベースに、ドア部分のみグリーンに塗られた外観が特徴的。
開業以来運用してきたナガラ1形の置き換えを目的としており、計7両が製造された。
なおそのうち2両は観光列車「ながら」用として改造を受け、通常運用には残る5両が用いられている。
そのうち303号車は車体前面部のステップが特徴で、ハルのコートにもこれを模したとみられる意匠がある。
内装は全席ロングの306を除いて全車セミクロスシートの仕様。
4人がけボックス席を左右3組ずつ、計6組設けているが、その配置が独特で左右で1組分ずれている上に前後方向にも1組分ずれている……要するに前後左右いずれも非対称の配置となっているのだ。
余談になるが、先輩にあたるナガラ1形はかつて樽見鉄道に貸し出されて運行していたことがある。
また先述の観光列車として生まれ変わった300形のうち、302号車の愛称は「あゆ」という。どこか縁を感じる名前である。
南郷にちな
画像出典:駅メモ！ -ステーションメモリーズ！-,モバイルファクトリー・ジーワンダッシュ,2014年6月26日配信開始(C)Mobile Factory, inc.
プロフィール(にちな)
| でんこNo. |
41 |
| 属性 |
heat |
| タイプ |
ディフェンダー |
| でんこカラー |
緑 |
| モチーフ |
南郷駅(日南線/宮崎県) |
| JR九州キハ125形400番台「海幸山幸」 |
| 実装日 |
2016/03/01 |
| 誕生日 |
10/10 |
とても優しく、おおらかな性格のでんこ。
人のために何かをすることが好き。
あまりに献身的なので、周りに心配されることも……。
概要(にちな)
巫女服を思わせる衣装を纏った、落ち着いた雰囲気のでんこ。
白い肌に黒い瞳、サラッとした黒髪を横一文字に切りそろえた姿は典型的な大和美人。両のこめかみあたりに留めた大きなリボンが目を引く。背は低めだが、服の上からでも結構なものを持っている。
「いつもの」衣装は前述の通り巫女を思わせるものだが、袴の代わりに黄色のプリーツスカートを穿いているほか、一般的な巫女装束である白衣ではなく狩衣に近いデザインで、袖はなく肩を出している。また腰には帯を巻いており、よく見てみると一般的な巫女装束からは大きく離れた装い。
右手に持った木の枝は、どこか神主の振るうお祓い棒のようにも見える。
その柔和な雰囲気に違わぬ心優しい性格のでんこ。
他人を拒んだり悪く言ったりすることも決してなく、どんな相手にも合わせてくれるとても献身的なでんこである。
世話好きで、特に頼まれずとも困っている人を見かけたら放っておけないタイプ。
一方でアクティブなところもあり、おでかけの提案にも快く応えてくれる。
また手先が器用で料理も得意。
総じて何事も優しく受け止め、どこまでも傍についていてくれる、そんな人好きするタイプのでんこである。
しかし常に他人を優先するあまり無理をしてしまうことも多く、後述する事情もあって彼女をよく知る人々からは度々心配されている。
実はその心に大きなトラウマを抱えており、嵐や雷といった荒天が大の苦手。
それもただ嫌いというレベルではなく、人に忠告することはあっても反対することは滅多にしないにちなが元々の予定を曲げてまで帰ることを強く求めるほど筋金入りのもの。
雲行きが怪しくなると一気に態度が変わるほどの嫌いようはやはり「何かある」と感じさせるが、その理由をにちなに直接問いただしてもはぐらかされてしまう。しかしある時、マスターはその理由を知ることになる……。
ある日の遠出中のこと。快晴を狙ったはずが、移動中から徐々に天候が怪しくなってしまう。
例によってにちなは不安がり帰ることを提案するが、そんな折に他の乗客が話していた「台風が来る」という言葉を聞いたにちなは動転して倒れてしまう。
そこに偶然居合わせたハルに一通りの事情を話すマスター。するとハルはいつになく真剣な面持ちで話し始める。
にちなはね、強い台風で傷ついたでんこの
生まれ変わりらしいんだ
厳密に言えば、「台風で傷ついた子をベースとして作られた」でんこ。それがにちなの正体だという。
でんことしての役目はもはや果たせないほどの損傷だったが、「その子が完全に消えてしまうのはかわいそうだ」という奪取er協会員たちの計らいによって、そのでんこは「南郷にちな」として生まれ変わったのだそうだ。
本人は「にちな」として生まれる前、その「傷ついたでんこ」の頃の記憶はほとんど残っていないようなのだが、たまに思い出してしまうことがあるようで、恐らく天気がそのトリガーになってしまいやすいのだろう。
ハルは「たぶん、自分が生まれる前に誰かが犠牲になっていたことを感じているんじゃないかなぁ」とも評している。
にちな本人は
「思い出せないのですが昔なにかあったような……」と語っており、どうやら
記憶喪失のようなものと捉えているらしく、
失った記憶が気がかりな様子。
またTLではオモイダースについての解説を聞くことができるが、その際にも
「幼い頃の記憶も蘇るでしょうか…？」とも言及している。
このように辛い過去を経て生まれたでんこではあるが、にちなにとって過去は辛いだけのものではない様子。
また彼女の献身は多くの人の手を経てここにいるのだからこそ、誰かの役に立ちたいという思いゆえのもの。
マスターのお役に立つことが、
今のわたくしの使命だと思います
マスターに喜んでいただけると、
なんだか心が暖かくなって
心の中にいるもう一人の自分が
喜んでいるような……
そんな気がするのです
3人の中では特にハルを「ひとりで頑張りすぎてしまうお方ですから……」と気にかけているようで、何かと無茶しがちな彼女を心配している。
一方のハルも「他人のことばっか心配して、自分のことは全然しゃべってくれないんだよ！」と語っており、にちなの関わる事には真摯に向き合ってくれるなどハルもにちなを気遣っている様子。
2023年アニマル・パニックラッピングで新規立ち絵フィルム実装。うさ耳を付けており、ポーズがあざとかわいいと話題に。
スキル：「にちなの祈り」
わたくしのスキルは、
リンクしていた駅をお渡しすることで、
思い出を他の方に語り継ぐものです。
スキルボタンを押して発動。
一定時間、自身が2駅以上リンクしている状態でリブートした際にリブートされた駅以外のうち最もリンク時間の長かった駅を編成先頭のでんこに引き継ぐ。にちなが先頭の場合は2両目に位置するでんこに引き継ぐ。
なお、引き継ぎ先に位置するでんこのLvがにちなより高い場合は発動しない。
「にちなな話」を読むと彼女がこのスキルを持つ理由がわかる、でんこ本人の出自に強く結びついたスキル。
自身が倒されることが発動条件という、ディフェンダーのスキルとしては異例中の異例な代物。
しかも発動時間中に倒されなければ意味がないためにとりあえず発動していればいいというものでもなく、やや気難しさのあるスキルである。
とはいえにちな本人のステータスもディフェンダーとしてはAPがよく伸びる異質なもので、スキル発動の前提条件である「複数駅のリンク確保」はさほど苦労しない。総じて攻撃的な運用に向くでんこである。この子本当にディフェンダーなんだろうか
ちなみに、リンク譲渡に成功しても譲渡されたでんこの「お仕事回数」は増加しない。どうやら自力でアクセスすることがカウント条件らしい。
にちなやいろはに代表される「自分の持っているリンクを他のでんこに渡すスキル」の運用には一つの問題点があった。
それは「低Lvの譲渡スキル持ちでリンクした後に即高Lvのでんこに引き継がせることで、本来引き継ぎ先のでんこではレベルが高すぎて入れない筈の仮想ホームに入線。初心者を蹴散らして長時間居座る」という運用ができること。
この運用方法には昔から批判の声が寄せられており、事実そうした指摘を受けていろはのスキルが下方修正される事態になっている。
しかし、それとは別の動きとして「そもそも上級者が下位のホームに入線できない」形にすることで初心者救済を図るべく2021年12月に仕様変更のアップデートが入り、アクセス先の仮想ホームとアクセスするでんこのレベルとの紐付けがいっそう厳格になされるようになった。
……それだけなら良かったのだが、やはり何とかして楽して稼げる道を探そうとするのが人の性というものなのか。こうして高レベルでんこを下位のホームにリンクさせてしまうとフットバースか即死スキルで無理矢理倒すぐらいしか方法が無くなるのだ。特に前者についてはあるはを使われたらカウンターを耐えることが非常に困難になりほぼ無敵になる。
アップデートから程なくして「ブラック指令やエステルなど下位ホームにアクセスできるスキルとオモイダースを駆使して下位番線をアクセス先に固定する」運用とともに上記のリンク譲渡スキルの悪用も再び問題に取り上げられるようになり、そうした事態への対応として実施されたのが7月に追加された「譲渡元のレベル以下のでんこにしかリンクを渡せない」という条件である。
この修正はどちらかといえばいろは・ルカをターゲットにしたものと言われているが、一方でにちなもある程度似たような運用が可能である以上メスが入ったものであると思われる。
兎にも角にもリンクを取らなければ始まらないスキルであるため、優れたAPを持つとはいえ安定して運用させるにはやはり火力支援が欲しいところ。
にちな自身の効果時間の長さやなるべく多くリンクを確保したいことも踏まえると、カノンやたまき、みことなど持続時間に優れるでんこを用意しておきたい。
一方で「リンクを確保しつつなるべく撃破されない」という運用を求められる上、
自分自身を守る術は持っていないため、防御面でもサポートが欠かせない。
こうした側面から
みづほなど攻守双方に効果のあるでんこは重宝する。
とはいえ初めからディフェンダー等防御に秀でたでんこに受け継がせる予定であるならば、むしろそちらに防御を任せてしまうのもアリ。
また、にちなならではのシナジーとしてアクセスを受けた駅以外のリンクを保持して復活できるいちごと組むコンボ編成もある。
例えばリンク時間の長い順にABCD4駅を保持したにちながA駅で倒された場合、いちごが発動すればB駅を後続でんこに受け渡した上でC・Dを保持したままにちなが復活できるため、スキルの連続発動に役立ってくれるのだ。
その他にも「他のでんこにリンクを譲渡する」という性質は中々に便利で、譲渡先によっては唯一無二のシナジーが見込める。
例えばリンクしている駅数に応じて編成全体のDEFを底上げするメリナに渡して効果発動を手助けしつつにちなも恩恵を受ける、リトに渡してスキルの弾数を増やす本人からしてみればとんだ災難だけど……などなど。
総じて編成先頭がトリガーとなるスキルであることも含め、コンボ編成への理解度や応用力を試されるでんこでもある。
同じ「リンク譲渡」というスキルを持つ先輩にいろはがいるが、あちらとの相違点として
- 任意のタイミングでの譲渡ができない
- 譲渡される駅がある程度予測できる
- 時間内であれば何度でも譲渡可能
- 被アクセス時に発動判定がかかるため無効化のリスクがある
といった点が挙げられる。
またいろはや巡音ルカとはお互いにリンクを渡し合うことが可能。スキル発動条件を満たすため一度渡した駅を返して貰ったり、(クールタイムの関係で難易度は高いが)キャッチボールの如く投げ合ったりといったプレイングもできる。
ただし前述のアップデートによりキャッチボールを成立させるにはお互いのレベルが同じである必要がある点は留意。一方通行で良いならその限りでないが。
モチーフ解説〜海幸山幸〜
2009年10月10日よりJR九州が運行する観光列車で、宮崎駅～南郷駅を結ぶ。
この区間を特急列車が走行するのは史上初で、優等列車の運行も1980年以来約30年ぶりのこと。
使用する車両はキハ125形400番台気動車で、高千穂鉄道でTR-400形として運用されていた車両を買い取り改造したもの。
さて、たった今名前を出した「高千穂鉄道」なる鉄道会社に聞き覚えのない方も多いかもしれない。
それもそのはず、その企業は現存しておらず、有していた路線である高千穂線も廃線となってしまったからだ。
この路線は旧国鉄から第三セクターとして受け継いだものではあったが、沿線には著名な絶景スポットが点在しており観光路線として人気を博していた。
しかし2005年9月6日のこと。
この日九州を襲った台風14号の被害は甚大なもので、高千穂線も設備に大きな被害を負い全線運転休止に追い込まれた。
高千穂鉄道は様々な手法で復旧を試みたものの、県や沿線自治体が費用負担に難色を示したことをはじめとした多くの難点が重なり断念、2008年12月28日に全線廃止となってしまったのだった。
こうして消滅した高千穂鉄道を最後に、宮崎県からはJR以外の鉄道事業者がなくなってしまった。
しかし、会社や路線はなくなっても車両は生き残った。
本項で紹介する「海幸山幸」として生まれ変わったTR-400形の他にも、阿佐海岸鉄道へ譲渡され危機を救ったTR-200形があるほか、それ以外の車両も保存され休憩所などとして利用されている。
コンセプトは「木のおもちゃのようなリゾート列車」で、改造を手掛けたのはお馴染み水戸岡鋭治氏。
車体側面にはこのコンセプトを示すように飫肥杉の板材が大胆に用いられている。木材を使用しない部分はアイボリーホワイトに塗られ、全体としてどこか懐かしい、柔らかな雰囲気を醸し出している。
なお、ベースとなった車両は窓が取り外し可能な所謂「トロッコ列車」だったが、この改造に伴い窓の取り外しはできなくなった。
内装は1号車の「山幸」と2号車の「海幸」でテーマカラーを分け、特に前者を赤系、後者を青系としたシートカラーが目を引く。
また外装だけでなく内装にもふんだんに木材を使用し、その明るい木目が車内を優しく包んでいる。
さらに1・2号車双方に設けられた食器棚を思わせるサービスカウンターには木製の郷土玩具を展示するコーナーも設けられており、車内全体を通して木の暖かみを感じることができる。
先述の通り元々トロッコ車両であったのをわざわざ固定窓に改造しているのだが、それだけに設けられた窓は鉄道車両としては異例なほど巨大なもの。
これによって日南海岸をはじめとした南国感溢れる車窓を目いっぱい楽しむことができる。
座席は指定席と自由席に分かれるものの両車両とも普通車。ただし元々は1号車「山幸」のみが指定席に設定されていたのもあって1号車の方が席数が少ない分シートピッチが広め。
また、両車両には定員外のフリースペースとなるソファシートが設けられている。
本列車は基本的に日南線での定期運用のみに就いており、定期運用時は沿線でも特産品の販売などの連携が取られている。
それ以外ではイベント時などでごく稀にではあるが他路線へ出張することもある他、団体専用列車として貸し切り利用も可能とのこと。
白浜マリン
画像出典:駅メモ！ -ステーションメモリーズ！-,モバイルファクトリー・ジーワンダッシュ,2014年6月26日配信開始(C)Mobile Factory, inc.
プロフィール(マリン)
| でんこNo. |
53 |
| 属性 |
heat |
| タイプ |
トリックスター |
| でんこカラー |
黄 |
| モチーフ |
白浜駅(JR紀勢本線/和歌山県) |
| JR西日本283系「オーシャンアロー」 |
| 実装日 |
2017/02/01 |
| 誕生日 |
07/31 |
超わがまま、ドSなお嬢様。
そのプライドは山よりも高いが、実は寂しがりな一面もあるらしい。
概要(マリン)
傲岸不遜な笑みを浮かべ威風堂々とした佇まいの、典型的なタカビー系お嬢様。しかしその心は……？
髪はややベージュがかったブロンドで肩まで伸ばしており、末端はカールしている。前髪は纏めて後ろに流した所謂ボンパドールで、そのまま後ろのリボンで一つ結びにしている。瞳は瑠璃色で、肌は透き通ったように白い。
「いつもの」服装は水色と白のツートンを基調としたワンピース。誇らしげに髪をかき上げる右手には白い手袋を着けているのが見える。
履物は腿丈のハイヒールブーツか。所々に真鍮色の装飾が入っており、さりげなくも豪奢さをアピールしている。
名前や見た目からcool属性っぽいがそんなことはない。
お嬢様としての高いプライドを持つ超絶わがままでんこ。
誰に対しても尊大な態度で接し、もちろんマスターすらも初対面から顎でこき使おうとしてくる始末。
お出かけも決して嫌いではないのだが「日焼けするのも、雨に濡れるのも嫌いよ。ワタシを連れ出すなら、それ相応の準備をしてくることね」と語っており、晴れている日は日傘、雨の日は傘、座る時には下に敷くハンカチととにかく快適な旅への要求が多い。マスターとして彼女を満足させるにはレディをエスコートする手腕も必要になってくるだろう……。
ちなみに、おでかけするなら海派。「ええ、海はいいわよ。ワタシの心みたいに広いものね」とのこと。
マスター（これは……本人は本気で思ってるんだろうな……。どう反応したらいいのやら……。）
そんなスキル名にもある通りの「唯我独尊」を絵に書いたようなでんこだが、一方で人前で表に出すことはないものの淋しがりな一面もある。
初登場時にハルから（いないと思ってのこととはいえ）散々に浴びせられた罵倒の嵐にもその場では気丈に言い返してみせたが、内心では結構堪えていたところもある模様。
「人から頼られる」ことに誇りを感じるようで、当初は反対していた物事であっても「頼りにしてる」等といった言葉には弱いのか、その一言で態度が軟化することも。
また好き嫌いもワガママも激しい彼女ではあるが他人を傷つけてまで我を通すような性格ではなく、傷つけてしまった相手に罪悪感を覚えるなど良心はきちんと備えており決して悪い性格ではない。
悪いことをしたと感じたら誰に言われずともその埋め合わせを考えたりと根はとても優しいでんこなのだが、ただ
素直になれないだけなのだ。
そんな彼女の本質をにちなはよく見抜いており、
「本当はお優しい方」と評している。
公式のキャラ解説には「ドS」とあるが、実のところそこまでSっ気を発揮しているエピソードは多くなかったりする。
それどころか上述のように「人を傷つけてまで良い思いをしたい」というような趣味はない上にマリン以上のドSが既に先輩にいるのもあって影が薄い設定である……。
2021年のメイド服ラッピングで新規立ち絵フィルム実装。珍しく前髪を下ろした姿が見られる。
スキル：「唯我独尊」
ワタシがどれだけ頑張れるかは、
編成にかかってるわ。
よ～く考えなさい。
常時発動型。
一定確率で自編成内のアタッカーとディフェンダーの数に応じて自身のATK・DEFが変動することがある。
アタッカーが多いほどATKが、ディフェンダーが多いほどDEFが上昇する。
……結論から先に述べるとこのスキル、控えめに言っても
かなり気難しいスキルである。
一口に紹介するなら「攻撃にも使えるようになった代わりに発動率が落ちた
いずな」。……勘のいい方ならこの時点で気付いたかもしれないが、比較に出したいずなからして強いとは言い難いスキルなのでさもありなん、といったところである。
効果量は全レベル共通で「編成内のアタッカーの数だけATK×10%、ディフェンダーの数だけDEF×10%」。発動率は17%〜Lv.80で35%。
いずなの項にもある通り、アタッカー・ディフェンダーは基本的に自らが編成の主軸となって活躍するよう設計されたタイプである。
それゆえにスキルは自分自身にのみ適用されるものが大多数であり、ごく一部他のでんこをサポートできるスキルを持つ者もいるがそれらはあくまでサブ効果、「支援のプロ」たるサポーター等には一回り以上劣る……というのが基本的な傾向で、つまるところ本来は積極的に複数積みするようなタイプではないのだ。
ゆえに、本来シナジーの薄い編成を発動条件として求めてくるという点に、マリンの難点が集約されてしまっている格好なのだ。そんなところまでワガママ女王様しなくても……
その上に発動率も最大で1/3強といったところで、信頼性もいまひとつ。結果として下手にスキルシナジーを狙うより最初からサポーターに頼る方が強かったといったことになりがち。
その代わりと言うべきか、ステータスは攻守いずれも優秀なバランス型。
……というかマイレージレベルも含めた最終値は313/313と完全に同値となり、またどちらも300を超え「どこも尖ってはいないが満遍なく優秀」というハイバランスの極地とも言えるスペックを誇る。
この超安定志向のスペックは本人のスキルを活かす上でも有効に働くが、「スキルよりも素のスペックに注目し、サポーターで補助する」運用でも攻防同じように使えるのは独自の強み。
ただしその分尖った要素を持たない「ザ・平均」なステータスとも言えるため、目立った苦手がない代わりに他でんこの得意分野を上回ることが難しいのはバランス型の宿命と言うべきか。
「1人でなんでも柔軟にこなせる」のがバランス型最大の強み。マスターにも型に囚われない柔軟な発想が求められるだろう。
本人も語る通り、彼女を活躍させたいなら編成をよく考えるべし。
スキルを活かすなら相性がいいのは「サポート効果を持つアタッカー/ディフェンダー」。
アタッカーならあけひ、ディフェンダーなら
まぜなど。
ただし発動率に難があるため、それを補うためにも特に防御はサポーターを入れておいた方が安心だろう。
3人組の中でなら、にちなとは「リンク確保はにちなに任せ、マリンはにちなから渡された駅を守ることに専念」といった運用が取れるか。
いずなで良くね？は言わない方向で
ハルとは一応いるだけでマリンの強化にはなるし、ハルもサポーター抜きの編成に合わせられるため相性が悪いわけではない。……が、それ以上のものは見込めないため「とりあえず組めるだけ」となりがち。編成内で喧嘩しないだけよしとするべきか。
またヒメギはこのスキルを確定化・時限制に変更した上で全体に適用可能にしたような内容のスキルとなっており、発動条件が同じマリンとは運用が似通っている。
もちろんシナジーも見込めるが、お互いのトリガー枠を1つ埋めてしまう点がやや痛いか。
そのため、併用するなら残りの枠は全てアタッカーかディフェンダーいずれか片方に振りたいところ。
モチーフ解説〜JR西日本283系電車〜
1996年より、主に南紀方面へ向かう特急「くろしお」用などとして運行している
JR西日本の車両。
イルカをイメージさせる美しい流線型に、爽やかなマリンブルーとホワイトのツートンカラーが目を引く車両である。
事実デビュー当初は「海と太陽が大好きな列車」というキャッチコピーがあり、また列車愛称の「オーシャンアロー」を示すロゴマークは背景にイルカのシルエットが描かれている。
その流麗な見た目が示すように関西有数のリゾート地への旅客輸送を狙って開発されている。
内装面では3号車に設けられ、オーシャンビューを楽しめるよう巨大な窓とそれに向かって備えられた座席、山側にはソファを備えた展望ラウンジが特徴的。
そのほかにも窓を広めに取った開放感のある設計で、また先頭車両のパノラマグリーン車には展望席も設けられている。
ちなみにグリーン車は1+2列の配列を取っているが、車体に備えられた振り子装置の関係で車体の半分を境に配列パターンが左右入れ替わるという独特なものになっている。
また、本系列はパンタグラフにシングルアーム式を採用したが、実はこれがJR西の在来線電車では初の採用例。
上述した通り「くろしお」の走る紀勢本線(きのくに線)はカーブが多いため先代の381系に引き続き振り子装置を搭載しているが、ベアリングガイド方式を採用した上で381系よりも洗練されたものとなっている。
先頭車両は上述の流麗な流線型を備え「パノラマグリーン車」として運用される非貫通型と普通席を備えた貫通型との2種類が存在しており、多客期には付属編成を増結できるようになっている。
余談・小ネタ
- ハルの誕生日は夏で、普段は冬服を着ている。
秋がどっか行ったけど何かと季節に関わりの深いでんこである。- またハルのダンス好きは美濃白鳥地区に伝わる伝統的な盆踊り・「白鳥おどり」からか。由来駅である美濃白鳥駅前にもこの白鳥おどりの像が設置されている。
マスター、このページは「追記・修正」というものができるみたいですよ。
わたくしも、昔のことが思い出せれば……
最終更新：2024年03月13日 11:33
