MURCIELAGO -ムルシエラゴ-

登録日:2022/8/25(木) 0:00:00
更新日:2023/11/12 Sun 08:17:16
所要時間:約10分で読めます




この世に正義の味方はいない。


ヤングガンガンで2013年から連載中の人気漫画。作者はよしむらかな先生(愛称よしむ)。

凶悪犯罪者が増加した日本で、大量殺人の罪で収監されていたクレイジーサイコレズの女囚、紅守黒湖が警察の代わりに凶悪犯罪者を片っ端から殺していくサスペンスアクション百合漫画。
ほのぼのとした日常系の話を描くことが多い百合漫画では珍しい事に、を洗う様な凄惨な殺し合いが多数展開しているのが特徴。(似たような作品では、セメルパルスが挙げられる)

スピンオフ「MURCIELAGO -ムルシエラゴ- BYPRODUCT -アラーニァ-」も描かれており、全5巻で発売されている。

累計発行部数は2022年5月時点で160万部を突破している。アニメ化してくれないかなぁ。
ちなみにMURCIELAGO(ムルシエラゴ)とはスペイン語で蝙蝠を意味する言葉であり、漫画民はBLEACHでお馴染みのウルキオラ・シファー刀剣解放(レスレクシオン)(黒翼大魔)の名前としてその言葉を知り、またスポーツカー好きはランボルギーニのスーパーカー*1としてその名前を知ったことだろう。

●目次

◆あらすじ


悪を斃すのに正義は要らない――。
世にはびこる凶悪犯罪者に対応するため、超法規的措置によって選ばれた“公的”元大量殺人者、紅守黒湖。その監視者であり、無類の乗り物好きである相棒、屠桜ひな子。善悪の彼岸で繰り広げられるアンチジャスティス・バイオレンス・アクション、堂々開幕!
(単行本第1巻の背表紙より)

◆作風


一言で言えばグロくてエロい。
を以てを制する』という考えの下で娑婆に解き放たれた最凶の女が心身共にタガが外れている人でなし悪人達と戦う話なのだが、肝心のその主人公が最も頭のネジが外れている異常者であり、敵を上回る悪意と知恵で容赦なく敵を惨殺していくのが話の主軸になっている漫画。
そして、敵も敵でスタンス等の違いはあれど一貫して人を人とは思わない様な精神構造をしている異常者なので、一度「殺す」と決めたら躊躇なく実行に移す危険人物のオンパレード。もちろん、殺した後の遺体の状態を顧みるといった気遣いができる者など絶無。それ故に哀れな被害者は、体を顔の皮剥がされたり潰して肥料に変えられたりといった悲惨すぎる末路を遂げている*2ので、そっち方面が苦手な人は要注意。

しかし、この漫画はグロ漫画であると同時に百合漫画であり、ソフトやおまけ程度ではなく、性描写とかが普通にあるレベルでがっつり行っている位にガッチガチなエロ百合漫画。
主人公を初めの初めの更に初めにした、女性キャラ同士絡みや肉感的なまぐわいでもこの作品のウリの一つであり、重いグロ癒しの百合で話の暗さと重さにバランスを取っている。百合を愛読する紳士の中には「百合は好きだけど、容赦なく人が死ぬんでしょ?」「推しが死ぬのは辛い」そう思う人もいるでしょうけれど、安心してください。この漫画、主要人物は死にません。もちろんバイオレンスな作風である為、油断はできないけれど、主に敵からの被害に遭うのは羽よりも命が軽いモブキャラが大半なので、比較的に安心して推しを作れます。敵も敵で、基本的には黒湖に容赦なく惨殺されてしまうが、美女or美少女だった場合は女好きの黒湖とこの漫画の意向で高確率で助かって、それ以後は主要人物に出世するパターンが多い。女尊男卑? 百合漫画なんだからしょうがないだろ。

あと、百合漫画にしては珍しく、男性キャラにも丁寧なキャラ付けがされていて、それなりに黒湖たちを苦戦させるし活躍の場も設けられている。
黒湖の保護者役である御剣警部補と彼女を排除しようとする笠木警部をといった警視庁の面々から、黒湖同様の殺人者である指名手配犯たちのやりとりも黒湖ファミリーほどではないがまた見どころではある。

他にも、1話から一貫して明かされないでいる主人公とその相棒の細かい経歴や、新型ドラック『夢中遊行(チェザーレ)』に関する情報や、『屠桜計画』なるものといった謎が、新たな謎を呼びつつも極断片的に明かされていくのも見所の一つとして注目されている。

◆登場人物


メインキャラクター

  • 守黒湖(こうもり くろこ)
ムルシエラゴをムルシエラゴ足らしめている最強最悪最低最凶最胸のチート系極悪主人公。「あっは」が口癖。首関節が異常に柔らかく、横90度に頭を倒すことが出来る。また、舌が非常に長くて大きく、『神の舌(ゴッド・タン)』という愛称を付けている。
女性でありながら、190cmの高身長と生気を感じない不気味な四白眼(+隈)が特徴的な不気味な外見をした女性。黒い髪を非常に長く伸ばしているが、前髪は対照的に短い。身長は高すぎるがスタイル抜群であり、Iカップの巨乳を誇る。高身長であることを除いても、その個性的な眼をしていることから美女と言えるのかどうかが微妙な外見をしているが、作中では醜女扱いはされていないので美女なのだろう。一応。
警察から「猛毒」と評されるほど頭がイカれている女性であり、物語が始まった時点でも715人という冗談みたいな数の人間を殺害しているといった、ギネス級の犯罪経歴を持っている。その罪で警察に捕まっていたが、逆にその腕を警察上層部に見込まれて、警察では手に余る凶悪犯罪者専門の殺し屋に転属した公的スローター(国選処刑人)。
捕まってはいたものの、715人も殺してきた人格破綻者であるため殺人に対する反省等は一切していない。それどころか拘束具を着せられて電気椅子のような椅子の前で笑みを浮かべていたことから、他者おろか自身の命にも大した価値は見出していないことがうかがえる狂気の化け物。一応、公的スローターになる前から仕事としての殺しをやっていた様だが、3ケタをも人間を殺していることから分かる通り大半は私情による殺人であったことがうかがえる。当然、公的スローターになった後も、本質は変わっておらず気まぐれで警察の意向に沿わない殺しや加虐を気まぐれで行うが、今のところ被害者は犯罪者の悪人に限っているので、ある程度の線引きは成されている。*3

性格はとにかくふざけた言動が目立つ陽気な人物であり、人の神経を逆撫するような振る舞いを喜々として行う困った大人。それ故に真面目な性格をした君原や朽葉をイラつかせることが多い。しかし、公的スローターでいれば娑婆での自由な暮らしが許されていることから、警察からの仕事には真面目に励む仕事人の一面を持つ。*4
そして、紅守黒湖を語る上で欠かせないのは重度のレズビアンであることであり、性格こそクズだが女性に対しては例外的に優しい態度で接する生粋のプレイガール。それ故に女性の扱いが非常に卓越していて、話数を跨ぐ度に彼女が増えていくが、正妻ポジションに立っている柳岡千代から度々殴られている。でも懲りない。ちなみに、好みのタイプは『巨乳』と『美少女or美女』であり、同じ女性でもストライクゾーンから外れている老婆や醜女には一切の興味を示さない。*5レズであると同時にかなりの性豪家であり、作中では頻繁に女性を抱いている。女性とヤる時は前述の『神の舌』を多用しているのだが、その舌はただ長いだけではなく、ペバンの代わりが務まるほど太くて強靭なので、オー〇ルセックスでありながらオーラ〇セックスの範疇を超えた快楽で相手を徹底的に百合堕ち骨抜きにすることができる。ぶっちゃけ触手プレイに近いかもしれない
ストライクゾーンから外れる幼女にも優しく、素質アリと見れば引き取って保護することもあるが、その動機は母性や愛情といったものでは一切なく「いい感じに育つまで待ってからセックスしたい」という下心。殺人鬼らしからぬ優しい言葉をかけることもある*6が、それらは「黒湖に懐かせるための洗脳」に過ぎない。もちろん、「素質」とは性的な意味である。

経歴こそクズのそれではあるが、日常では血生臭いこととは無縁の生活を送っていて、人間臭くて憎めない様な一面をよく見せている。見た所、スイッチが入っていないと戦闘時の強さが発揮できない様で、店員から注意されたり千代から愛想をつかされた(と勘違いした)時は、戦闘時の姿からは考えられない様な傷つきやすさを見せる メンタルの弱者と成り果てている。(それでも、プロの仕事人なので仕事には支障は出さない)
性格にこそ問題はあるが経歴で分かる通り警察がプロの太鼓判を押すほど優れている犯人討伐のスペシャリスト。2丁のデザートイーグルを基本装備にしていて、射撃の腕は中々のもの。単純な暗殺や格闘戦をこなすこともあれば、犯人の居場所を特定するといった頭脳プレイを見せることもある。*7
また、大勢の人間を殺してきたことで『死の気配』というものを感じれるようなっていて、どんな奇襲も不意打ちも彼女には通じない。ONE PIECEでいうところの見聞色の覇気と似ているが、あちらとは違い人の意思が存在しない攻撃も事前に察知することができるチート性を誇っているので隙という隙が全く無い。*8
ちなみに、長年殺しに関わってきた性分故に、この人の様に匂いで相手が悪人かどうかを知る事ができる。実際の嗅覚の方も鋭いようで、死んで間もない遺体で作った仮面を当てて見せた。
ちなみに、かつて配信されていたモーションコミックにおけるCVはなんと朴璐美女史が務めていた。

  • 屠桜ひな子(とざくら ひなこ)*9
紅守黒湖の監視役を務めている中学生の少女。
ピンク色の髪をした美少女であり、黒湖とは対照的に背が低いがそれなりに豊満な胸をしている。後ろから見れば、二つ結びのロングヘアーに見えるが よく見ると真ん中の部分だけが短く切られているといった独特な後ろ髪をしている。「おりゃー」が口癖。作中では、頻繁に『まんじゅうびと』と呼ばれるムルシエラゴ特有のゆるキャラに変身(描写)しており、それが作者のTwitterのアイコンになっている。
黒湖を具体的にどう監視しているのかというと、ひなこの体内に埋め込まれたマイクロチップを通じて彼女のバイタルデータが警視庁に送られ、それを常時監視され続けているという仕組み。黒湖がひなこを殺したり死なせたりしてデータの送信が途絶えた場合、黒湖は問答無用で処刑されるという寸法である。

中学生と言う若輩の身空でありながら、ありとあらゆる乗り物の運転をこなすことができるプロのドライバーであり、本人も大の乗り物好き。真昼間から堂々と運転していることから、法治的処理で運転免許を持っているのかもしれない。しかし、運転する車は自身の私物ではなく黒湖の借り物なのだが、本人は自分の車だと言い張っている。*10
ドライビングテクニックの他に空間把握能力にも長けていて、高所から俯瞰するだけで完璧な地図を脳内で作ることができる。それらの能力で黒湖のサポートを務めている黒湖の相棒役。
黒湖とは非常に仲が良く、黒湖のことを「くーちゃん」と呼ぶ。*11
黒湖からは「ひな子」と呼び捨てにして慕っているが、まだ手は出していない。重度のレズビアンである彼女にしては珍しく自制が効いているが手を出す気は満々である
人の名前を上手く覚えられないようで、少し間違った呼び名を付けてしまう癖がある。役に立った時に黒湖に作ってもらう料理が大好物で、わりかしグルメなのでそれなりに凝った料理を好む。
性格は非常に天真爛漫で子供っぽく、良くも悪くも純真無垢。最低限の常識はあるものの、善悪の判断が付いていないのようなそぶりを多々見せている。人に明るい表情を見せる一方で、黒湖の相棒を務められるような精神の歪みもたまに見せている。黒湖とは違い積極的に危害を加えてくるタイプではないが、悪人から危害を加えられたら無邪気な性格から一転して超攻撃的になり「やられたらやり返す、倍返しだ」を地に行くような苛烈な報復を仕掛ける危険人物の一面を持っている。初めて見せたその報復内容は明らかに過剰防衛の域にどっぷりはまっているが、本人にはその自覚は一切ない。*12
それゆえに、報復後はいつもの屈託のない笑みで仲直りの握手を求めるといった異常性を見せている。本人なりの遺恨を残さないスタンスでもあるのだろうが、握手を差し出す手が決まって左手なので不穏さが拭えない。*13

  • 柳岡千代(やなおか ちよ)
ヤクザ団体柳岡会会長の一人娘にして、紅守黒湖の彼女。大学生。
オレンジ色の髪をした巨乳美少女であり、作中では最も黒湖に抱かれている正妻ポジションの彼女…もとい浮気をした旦那に制裁を科すポジションの恐妻。現状 黒湖が唯一頭が上がらない人物であり、チートクラスのスペックを誇る黒湖を精神的にも物理的にもボコボコにすることができる貴重な存在。
特別な技術は持っていないがヤクザの娘だけに長ドスを使った剣術を得手としており、一般人では歯が立たないほど卓越している。
黒湖やひな子と比べれば精神の歪みを抱えていない善良で常識的な人物なのだが、ヤクザの娘だけあって怒ると非常に恐ろしい表情を浮かべる(時には顔芸レベルのキレ顔も見せる)。そして、これまたヤクザの娘だけにいざという時は殺人も辞さないほど肝が据わっている。ひな子とも仲が良く、あ互いに「ひな子ちゃん」「千代ちゃん」と呼び合っている。
性格こそ怒らせれば恐ろしいが、ひとえに黒湖を慕っていることへの裏返しであり(要は嫉妬)、黒湖の浮気にブチ切れる時があっても、惚れた弱みで決して愛想を尽かそうとはしない。黒湖も黒湖で千代の前では人間らしい言動を取ることが多いので、ひょっとしたら黒湖がギリギリ人間でいられるのは彼女の存在が大きいのかもしれない。ちなみに黒湖の過去を知っているかは不明。

  • 浅葱凛子(あさぎ りんこ)
途中から黒湖の仲間入りを果たした小学生の幼女。
翠色の髪をした可愛らしい外見をしているが、ロリなので胸は全くない。大人しくて常識的な性格をしている。
ある日突然、女性を殺害して顔の皮を剥がす猟奇殺人事件が起こり、その容疑が父親である浅葱尊に掛かったので、被害が及ぶ前に確保する名目で黒湖とひな子に誘拐された形で保護されていた。しかし、その本性は父親と同様に殺人衝動を胸に秘めている猟奇殺人鬼であり、その事件の真犯人。本来はごく普通の少女だったのだが、父親の殺人を記録したビデオ*15を見てしまったことで殺人衝動に目覚めてしまい、手始めに母親を殺害してしまう。*16
目覚めて以降は、殺人鬼である父親へのコンプレックスの裏返しを兼ねて父親を務めている成人男性を標的に殺人を繰り返すようになり、殺した後に顔を皮を剥がすこともやっている。
しかし、父親へのコンプレックスが動機になっている上に9歳という幼い身の上であるため、精神的に非常に脆く、殺人への罪悪感は捨てきれずにいるような不安定な一面がある。事件解決後は、殺人という重すぎる業を抱えてしまったが故に相談すらできずに死のうとしたが、その道のプロである黒湖の打算ありきの提案*17を受けて、黒湖の仲間入りを果たしてからは殺人衝動が止められなくても比較的安定した生活を送ることができた。

警察関係者

  • 御剣燈悟(みつるぎ とうご)
黒湖のお目付け役を任されている警視庁捜査零課」の課長。
無精ひげを生やした二枚目風の男性であり、禁煙を志そうにも度重なるストレス(黒湖)が原因で喫煙を辞められないでいる。階級は警部補。元々はSAT(特殊急襲部隊)に所属していたが、独自で黒湖の情報を集めすぎてしまった事が上層部にバレてしまったせいで零課に左遷することになり、腫物である黒湖のお目付け役を押し付けられることになった。詳しい動機は不明だが、SAT時代に黒湖と邂逅して強い衝撃を覚えたことが起因していると思われる。

  • 君原茶々(きみはら ちゃちゃ)
零課に配属したての新人警察の女性。
御剣の部下であり、おかっぱと茶髪が特徴的な低身長の美女。もちろん、美女であるが故に黒湖のお眼鏡に合っていて、黒湖に気に入られているが、それが鬱陶しくてたまらないと思っている。新人警察らしく真面目で正義感に溢れているが、それが行き過ぎてこの世の悪を心から憎んでいる域に達している。それが原因で黒湖とは相容れないが、元々の性格から反りが合わないのも不仲の一因。また、この漫画では非常に珍しいことに同性愛者ではなく異性愛者であり、上司の須藤朱臣に恋している。百合堕ちに期待するのも、アリと言えばアリ。

黒湖達の関係者

  • ミユキ
第一章、力の代償編でチンピラに絡まれていた白髪の美女。フリーター。
黒湖が井々村の殺害の為に失踪していたついでに助けてもらった。美少女であるため、黒湖には秒で気に入られて名刺を貰う。ミユキもミユキで、名刺を貰った直後に黒湖を気にったようなそぶりを見せた。続く第二章で再登場を果たしたが、それ以降は不自然なほどに出番が無くなった。
黒い物を内包している人物が跋扈している、ムルシエラゴでは非常に珍しく、善良で真っ当な性格をした一般人気質の女性であり、精神の歪みといったものを抱えていない。それ故に、当初は善良な一般人Aぐらいの認識だったが、物語が進んでいくにつれて『苗字が不明』『悟兵衛から一方的な面識を持たれている』といった謎を内包する様になり、出番が消失してからも『薔薇園の牢獄』や『忘却の桜』でミユキと思われる人物が登場したりして、多くの謎を深めているキャラになった。確定した事は何一つ分かっていないが、全ての関連性を統合すると悟白亜と何らかの関係性があるのは ほぼ確か。

犯罪者

本作の敵役。基本的に頭のネジが外れに外れまくっている、異常者達のオンパレードであり、情け容赦なく一般人に危害を加える。人を人とも思わない人でなしである一方で、元は善良で普通の人間だったのだが筆舌しがたい経験をして殺人鬼に堕ちたという被害者の一面を持っている。皮肉にも、生まれながらの悪であるのは、主人公である紅守黒湖だけであり、嫌な言い方をすると、MURCIELAGOは心無い人の悪意で傷ついて殺人鬼になった哀しき悪役が、純粋悪に蹂躙される話だったりする。(その様はどこか、純粋悪の元祖であるこの人のセリフである「人と人が殺しあえば悪意が勝っている方が勝つ(意訳)」に通ずるものがある)
単行本の裏表紙に記載されている、犯罪者達の幸せだった過去の一幕(一部例外有り)と、黒湖とひな子のプロファイリングは一見の価値あり。

1巻

  • 井々村弼(いいむら たすく)
栄えあるMURCIELAGOの最初の敵。
元プロレスラーの男性であり、プロレスに魂を捧げたような人物だったが、時代の流れと共にプロレスの人気に翳りが生じたことで、仕事が激減して、そのストレスで新型ドラッグである『夢中遊行』に手を出してしまい正気を失ってしまう。正気を失って以降は、現実とリングの上との区別がつかなくなり、手あたり次第 人を襲う様になる。
元々レスラーだったことから屈強な肉体を持っていたのだが、薬物に手を出した影響で更に筋肉等が膨れ上がり、心身共に人間を辞めた様な姿になっている。それ故に、銃弾する通じないほど頑丈で強靭な肉体をしているが、正気を失っているので知性は皆無。
最期は、悪役(ヒール)の攻撃を決して避けないプロレスラー(正義の味方(ベイビィ・フェイス)役)の本能と、首から上の強度は普通の人間と同じことを黒湖に見抜かれた事によって、延髄を撃たれて死亡する。

  • ファミレス強盗の二人組
金髪の男と黒髪の男の二人組であり、金髪の男が銃の調達と計画を立案して強盗に踏み切った。
強盗をやるなら強盗犯のマニュアルがしっかり銀行よりも、ファミレスを標的にするのが合理的と考えられる程度の知力はあったが、店内の客に黒湖とひな子がいたのが運の尽き。目の前で、ファミレス強盗やっていようがマイペースに見て見ぬふりを貫こうとした黒湖達にちょっかいを出したせいで、黒髪の男は左腕を斬り落とされて、金髪の男は殺されかけて警察に捕まった。
黒湖からは、黒髪の男は童貞であり、銃を見慣れていない日本で銃を脅しの材料にするのは非効率的と酷評された。

2巻

  • 悟兵衛(さとり ひょうえ)
第二章、殺人Party編に登場する金持ちの老人。
元々は妻に先立たれても、娘夫婦と孫の幸せを生き甲斐にしてきた好爺だったのだが、何者かに娘夫婦と孫を殺害された事によって憎悪の復讐鬼に変貌し、独自で悪人(と決めつけた者)を事故を装った殺害する様になった。
悪人を殺すに至って、自身が所有している屋敷に贅という贅を尽くした改造を施して、内に入る人間をほぼ確実に惨殺する事ができる狂気の屋敷に造り変えた。そして、その屋敷で開かれるパーティーの招待状を餌に複数の悪人を屋敷に招いて一網打尽にする殺害方法を繰り返し取っている。その、方法で何回か目のパーティーを開いたのだが、黒湖(+α)を招いてしまったことで大敗を決する事になる。最期は、瀕死の重傷ながらも執念で生き延びていたが、朽葉の狙撃で決定打となり死亡。死に際で、娘夫婦と孫の名前を唱えていた。
ちなみに、参加者であるミユキとは面識はある様だが関連性は不明。彼自身も最後まで分からないでいた。*18

  • (ゆかり)
悟兵衛の警護と世話を見ているメイドの女性。
片目隠れで黒髪の巨乳美女であり、一流のメイドらしく常に微笑を浮かべている。
華奢な女性らしからぬ戦闘力の持ち主であり、達人顔負けの合気道と足底に仕込んだ刃物による蹴りふまえて、痛みを一切感じないければ、汗も掻かないといった特殊な体をしている。本気を出すと、屋敷内のトラップを駆使した戦法を披露する。
性格は、メイドらしく落ち着きのある楚々のあるお姉さんであり、誰にでも敬語で話す。そしてこれまたメイドらしく、主人への忠誠心は非常に深く、主人を守る為に態々無痛無汗の体にしたとのこと。兵衛曰く、娘の友人であり、家族を殺されて失意の底にいた自分の前に現れて、殺人計画を進言してくれたらしい。兵衛が金を出して、屋敷を改造する際、屋敷に招く犯罪者や前科者の調査&招待は彼女が請け負っている。

その他


追記修正は公的スローターになってからお願いします。

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最終更新:2023年11月12日 08:17

*1 2000年代のランボルギーニのフラグシップモデル。大雑把に言うとカウンタック→ディアブロ→ムルシエラゴの順でモデルチェンジがされた

*2 なお、殺し方がそうなのか、殺された後にそうなるか程度の差異はあるが、裏を返せばその程度の救いしかない。

*3 一度捕まったことで、無差別殺人は自重できるようになったのだろう。

*4 黒湖からしてみれば、殺しで生計を建てることができる公的スローターの仕事は唯一と言ってもいいくらいの天職だしね。

*5 ただし、貧乳でも美女ならば妥協できる。

*6 白々しい演技中は文字にかぎかっこが付く

*7 ただし、数学の知識は因数分解止まりなので専門分野にはさほど明るくない。

*8 黒湖自身も『第六感』とは少し異なっていると明言している。

*9 見慣れない漢字である『屠』とは「殺す」「家畜を殺す(屠殺)」という意味が含まれている。

*10 余談だが、その車はこの漫画と同名のランボルギーニ社製スーパーカーだったりする。

*11 黒湖以外の他者にもちゃん付けをする

*12 ただし、ひな子“以外”にもたらした被害を顧みればそれなりに順当な罰だったりする。

*13 左手での握手は相手への敵意・不信を示すことになる。

*14 その中には、母親も含まれていたのだが「母体を務めてやっただけ」と冷たく言い放っていた。

*15 前述の浅葱尊に掛けられた殺人容疑は的中しており、元々は猟奇殺人の常習犯だったが服役を終えて娑婆に出ていた。

*16 元々は浅葱尊も服役を終えて普通の生活を送っていたが、殺人衝動に目覚めてしまった凛子を庇うために猟奇殺人鬼に戻ったのが事の真相。

*17 曰く、自身に懐かせてから4、5年が経過したら自身の愛人にしようとのこと。

*18 娘夫婦の名前である「みさき」と「ゆきひこ」を足して2で割ってみると「みゆき」になるが、これは一体……

*19 ちなみに10年以上前といえば、丁度 彼女が両親と一緒に悪人の殺され(たことになっ)て、祖父である兵衛が失意に溺れることになった事件と重なっている。