先生(ブルーアーカイブ)

登録日:2022/09/09 Fri 22:33:16
更新日:2024/04/18 Thu 12:26:54
所要時間:約 22 分で読めます






“それが、大人のやるべきことだから。”



「先生」とは、ゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』の主人公・プレイヤーの分身である。

決まったデフォルトネームはなく、プレイヤーの任意に委ねられる。
以降は「先生」と表記する。



概要

今は行方の知れぬ「連邦生徒会長」により、物語の舞台である巨大学園都市「キヴォトス」の外から何らかの方法で呼ばれた人物。
連邦捜査部「シャーレ」の担当顧問に任命され、キヴォトスの平和のために奔走することになる。
本人は自分の置かれた状況についてあまりきちんと理解していないようだが、状況に流されるまま、しかし当たり前のようにそれを受け入れた。
プロローグ冒頭では、まるで一度バッドエンドになった世界からループしているかのような描写が存在する。
先生本人にもぼんやりと不可思議な記憶が残っている様子がある。

キヴォトス内の各学園では現在、教育BDを使って学習するのが当たり前となっている。
そのため「職員」などは存在しても、「先生(教師)」という存在が一般的でなくなっている。
なので劇中において「先生」というのは事実上「シャーレの先生」と同義の固有名詞として使われる形になっている。

よっぽどのことをしない限り死なないキヴォトスの人々と異なり、先生の耐久性と身体能力は普通の人間相当。
そのため銃で撃たれれば死ぬ危険があるので直接戦うことはできない。
ただし後述のアイテムにより自動防御が行われているらしく、流れ弾でうっかり死んだりしないのはそのへんも効いていると思われる。
一方で作劇的には無敵ではなく、メインストーリー中だと自動防御の適用外になる状況でガチで危なかった場面も。
しかし戦闘の指揮を執る能力においては抜群の才を有しており、生徒達をサポートする。
無謀に思われた戦いが先生一人の加勢でひっくり返ってしまうほどの名指揮官である様子。
どこでそんな能力を得たのかは現状謎だが*1、プレイヤーの分身という扱いからそういったパーソナルな掘り下げはしなさそうではある。

上記のような事情のため教師らしい職務は基本的に課せられていないが、生徒に請われて勉強を教えたりする場面もある。
慣れた様子かつ好評であることや、本人にも「先生(教師)」に対する拘りがある様子が見られるため、元々それに類する業種の人間であった可能性は有力と言える。

シッテムの箱

連邦生徒会長が先生に向けて残したアイテム。
見た目はただのタブレット端末だが、その構造は全くの不明かつなぜか先生にのみ起動する権限がある謎多きオーパーツ。
キヴォトスの常識を超越したハッキング性能、保有者の物理的防護など様々な能力を発揮することができる、先生の大きな武器の一つである。
このマシンのOSが、本作におけるマスコットキャラクターの立ち位置にあるアロナである。
前述したバッドエンドめいたプロローグ冒頭のスチルでは破壊されている。

シャーレ(S.C.H.A.L.E)

先生が所属する組織。(なお↑のスペルは微生物の研究とかに使うシャーレと同じである)
キヴォトス内の部活動と定義され、先生の立場にも担当顧問という表現が使われている。
…が、ぶっちゃけそれは実情を伴ったものではない。
その実態は先生のワンマン組織であり、キヴォトスの何でも屋。
部員という概念は無いが、中立の組織として所属を問わず生徒を招集し、先生の指揮下に置く権限がある。
ガチャのメタファーという感じの設定であるが、実際にはその権限を行使している様子がなく、「シャーレに生徒が出入りしている」ことは度々語られるが、あくまで彼女たちには「協力をお願いしている」ものと思われる。
そうして、先生は大抵一人で依頼に応えてキヴォトス中を駆け回り、あらゆるタスクをこなし続けている。
相当なハードワークであり、時には過労で倒れてしまうこともあるほど。
さらに事務仕事もあるが、先生はそちらに関してはあまりやる気が出ないらしい。杜撰な仕事をしたりすぐ投げ出したりするような描写がされることも。
一応給与は出ているようだが、先生が金欠になっている描写があることから飛びぬけて好条件というわけでもないようだ。
あるいは、手に入ったお金はすぐに趣味にぱーっと使っちゃうような計画性が無いところも大きいかもしれない。

大人のカード

大人である先生の大きな武器の一つ。
……決してギャグではなく、強力な戦闘手段を得る*2などの超常的な所業を可能とするアイテム。
が、曰く「使うほどに生を、時間を削られる」「ゲマトリアの黒服曰く『私たちのようになる』」という恐ろしいデメリットが伴っているらしい。
しかし先生は必要とあらば躊躇なくこの切り札を切る。
一方、日常においてはただのクレジットカードのようにも扱われている*3利用特典もある
最終編でのイラストによれば、どうやら見た目もただのクレジットカードなようだ。
シッテムの箱とは異なり、どのような経緯で先生の手に渡ったのかは定かではない。



人物

一人称は「私」。生徒のことは原則的に呼び捨て。
「~だよ」「~よね」「~なの?」といった中性的で砕けた言葉遣いをする。
肝が据わっている……というよりはのんきと形容したほうがいいような性格。
本人が真剣な時でなければ緊張感のある場面でもゆるい言動を飛ばすことが多い。

そのスタンスは端的に言えば、「生徒のために尽力する『大人』の『先生』」。
どんな「問題児」であろうが、敵対していようが、逆に非常に大人びた立派な人物であろうが生徒はみな平等に守るべき「子供」として扱っている。
生徒が困っているところに直面すれば苦労を買って出ることも厭わないし、その場にいなくても可能な限り全力で駆けつける。
広大なキヴォトスの全ての生徒に対して「先生」であろうとする。
一方キヴォトスに巣食う「子供」を利用する悪い「大人」に対しては、同じ「大人」として怒りを露わにし毅然と立ち向かう。
特に、子供を搾取するための洗脳教育を施してきた外道と相対した際には“黙れ。” “私の大切な生徒に話しかけるな。”と言葉遣いまで変わることがあったほど。
しかし「生徒全員の味方」というのは当然「対立する両者に肩入れするわけにはいかない」等ロジックエラーの温床であり、自縄自縛になったり、行動基準の曖昧な部分がユーザーの議論の対象になることもある。
というか、特にメインストーリーにおいては各編で手を変え品を変え色々なロジックエラーを突かれているので、意図的にやっていると言った方が良いか。

些か特殊なのが、「本人のやりたいこと」を強く重んじ、自立を重視し過干渉を控える傾向が強いこと。
生徒が自分に依存したがる状況に対してはあえて素っ気なく対応する場合があったり、
過剰な対立や危害、人道を外れた行為などに対しては強く諫めるが、美食研究会のように多大な迷惑をかけるとしても、苦言を呈することはあるが進んで「更生」させようということは少ない
常識で考えたらどうかしているが、これはキヴォトスが爆破事件程度で人は死なないし、法的措置はあるが罰されても気がついたら普通に戻ってくるような、現実より遥かに「やり直しのきく」世界であることを考慮する必要があり、
「それがやりたいことなのであれば、ある程度は問題が起こったり失敗するとしても仕方ない」という放任主義的な振る舞いになっている。
ここに結びつくのが、プロローグから登場する「責任を負う者」という表現で、子供たちが割と自分でツケを払える世界の中で、軟着陸できるように手を回したり、どうにもならない範囲のことは「大人」として責任を引き受けるということになる。

そもそもが知らない世界に放り込まれて役割を課せられた身でありながら、その在り方は子供にとっての理想の大人、理想の先生と言っても過言ではない。
あまりにも高潔な人物である。






「えっと……さっきまでロードバイクに乗ってたから……
そこまで汗だくってわけじゃないけど、その……。
え?気にしないでって?
……むしろいい匂いがするって?」



「そうだな、じゃあ土下座して私の足でも舐めたら……」

「ひゃんっ!?」



「先生っ!この領収証はいったい何ですか!?
このお金があれば、優に一ヶ月分の食費になるじゃないですか!」
「おもちゃのために食事を抜くだなんて、言語道断ですよ!」

“ただのおもちゃじゃないよ! 生活必需品だもの!”
“このロボットが買えたんだから、食事ぐらい何てことない!”



……ときどき変態になったり、ダメな大人になったりすることを除けば。



ヘンタイ先生

誤解されがちだが、先生が常日頃からこのような変態言動をしているわけではない
  • 無防備すぎるエイミや淫乱ピンクなハナコに対して、役得だとか考えることはなく至って紳士的な対応する
  • ムッツリスケベなコハルに「エッチなことを企んでる」と警戒され続けるが、対する先生の言動はどう見ても普通
など、基本的には至極真っ当な態度をとっている。
なんかごく一部の状況に限って危険人物になるのである。相手を選んでセクハラしていると考えるとそれはそれでヤバい気もするが
特にシロコのシーンは、メインストーリーVol.1第1章2話というゲームを始めてすぐ読めるようなところにある。
このため、先生=変態を全プレイヤーに強く印象付けてくるのであった。
中でもイオリカリンに対しては何をそこまで駆り立てるのか解らないがよく暴走する。褐色好きか?
メインストーリーから絆ストーリー、別バージョンでの登場時までとことん変態ぶりを発揮されている。

ただ最近はこの手の描写はあまり見られず、運営初期(としては広めの範囲だが)特有のキャラと見る向きもある。
ついでに言えばイオリに対するそれは「生徒の危機に戦力が足りないという、先生にとって一刻の猶予もない状況」
「このためなりふり構わず援軍要請に来た先生をイオリが軽はずみな冗談で突っぱねた」というかなり真面目な状況であり、
「無理な提案をあえて呑むことで意思を示す」という行動であってこの時の先生に下心があった訳ではない(はず)。
目撃したヒナもかなり動揺したが、最終的に理解を得られて援軍を承諾している。絆ストーリーの方は言い訳不可能

童心先生

公人としては確かに高潔なのだが、私人としては生活を犠牲にしてでも趣味に際限なくお金をつぎ込んでしまうプレイヤーも身につまされるダメな大人
そのうえロボットだとか忍者だとかカードゲームだとか、そういったロマンのあるものに対してはすぐ少年のテンションになってしまう。
こっちは誤解と言えるところはなく平常運転であり、2周年時期のメインストーリー最終編のシリアス真っ最中ですらこの側面が顔を出す。
なお、上記のユウカとの会話も絆ストーリー/メモリアルロビーのチュートリアルとして基本的に必ず見ることになる。

もっとも、何度も言っているように先生は日頃十分すぎるくらい奉仕活動に励んでいる立場である。
「趣味嗜好に明け暮れるくらいは好きにさせてあげるべきなのでは」といった擁護の声もある。


ストーリーでの活躍

+ Vol.1
作中設定上、先生がシャーレに赴任した直後の出来事。

アビドスからの支援要請に応じ、デカすぎるアビドスのど真ん中で遭難して第一村人シロコをクンカクンカして補給品を持参?するという形で対策委員会と接触。
この時点では当然、「シャーレの先生」という存在についてろくに認知されていないため、以降のほとんどのエピソードと比べて先生は疑念を持たれ気味である。

この一件における最大の問題は、背負った莫大な借金とそれに伴う物資不足という純然たる金銭問題であり(実際にはそこに、アビドスの土地を奪おうというカイザーPMCの陰謀があった)、補給品は用意しているらしい一方で、借金に関しては先生も「大人のカード」で何とかしようといった仕草はない。
不当な金利をつけられるという問題はあったが、借金自体は彼女たちがアビドスの自治を守るための選択だからだろうか。

終盤では、皆を守るために自ら囚われの身となったホシノを救う第一歩として、事態の真の黒幕であるゲマトリアの黒服のもとに単身出向く。
「大人という立場からの交渉」「大人のカードを使う覚悟」「大人とは責任を負う者である」「生徒=子供を守るために全力を尽くす」といった、先生の基本スタンスやストーリーの軸が開示される重要な問答となっている。
ホシノを取り戻す以外の選択肢は無いと頑なな先生に対し、先生との対立は避けたいという黒服は譲歩してホシノの居場所を明かし、「やれるものならやってみせればいい」的な対応をとる。
そしてさらにイオリの足を舐めてゲヘナ風紀委員会の協力を取り付け、ホシノ救出作戦へ赴くこととなる。

+ Vol.2
結論から言うと、全体的に先生の影響が少ないエピソードである。

もっとも、アリスとの出会いには先生の持つ権限が必要だったため、先生が出向いてこなければそもそも事態が動かず、ゲーム開発部も普通に廃部になっていた可能性があるが、
1章では終始「ゲーム開発部の顧問」的ポジションに立っており、主体的な行動はあまりしない。
まあ、1章の問題であるゲーム開発部の廃部危機についてはぶっちゃけ自業自得なので、先生が積極的に何かする理由もないのだが。

2章は一転して、アリスが殺害の危機に脅かされるという切羽詰まった事態となるが、その下手人は生徒であり「一人でやって一人で責任を負えばいい」という考えのリオであり、
アリスを抹殺すべき根拠もリオの独自研究によるところであるため(もっとも正当な内容であり、「危険を未然に防ぐ」という無視し難いものだが)、判断材料もないまま対応を迫られる先生は「一方的な主張で人を殺すのはよくない」という一般論を訴えることしかできず、
最終的には実力行使で奪還に赴くゲーム開発部一行をサポートする形になる。
「生徒たちの味方」という建前上、こうした形の対立にはどう転んでもなんとも言えない対応になってしまうという問題が顕著に出ている例である。

+ Vol.3
ティーパーティーから補習授業部の顧問という「先生」らしい仕事を任される……が、それは表向き。
ナギサに任されたその真の目的は「トリニティの裏切り者」の燻り出しだった。
しかし、その最中に現れたミカにはナギサの言葉とは異なる情報を提示され、
目の前の危機と陰謀、思惑の板挟みにされ、誰を信じるべきかわからない状況の中で奔走することとなるのが2章までの出来事。


3章では一連の事件が終わってエデン条約調印式に出席するが、アリウス分校によってその場に巡航ミサイルがぶち込まれる
そのド真ん中にいた先生は、全力のアロナちゃんガードによってかろうじて事なきを得ていた。

先生の安全を確保すべきと判断したヒナを護衛に脱出しようとするが、先生こそが計画の最大の障害だというベアトリーチェの言に従ったサオリから銃撃を受ける。
こういった作品においてメタ的に聖域化しがちな(設定としてはアロナが適宜防御しているのだろう)先生への直接攻撃を明白に行い、しかも成功させた最初の人物であった。
アロナは先の巡航ミサイルを防いだ直後にダウンしていたため、防御が働いておらずこうなった様子。
ヒナが最後の力を振り絞って隙を作り、間髪入れずにセナの救急車によって回収されたことでトドメを刺されることは免れた。

銃弾は運良く急所を外れていたが重傷であり、先生は意識を失う。
現実では事態が混迷を深める中、無事は判明したものの未だ所在不明のセイアが先生の意識に語りかけてくる。

未来視の通りに訪れた悲劇を諦観するセイアに対し、平然と、自身が死にかけていることも厭わずに進もうとする先生。

“セイアと会えて良かった。少し待ってて。
私はやらなきゃいけないことがあるから、戻らないと。”

本ストーリーの中で度々触れられてきた「楽園の証明」を、そこまで興味はないとあっけなく切り捨てる。
まるで「ただ信じることが大事」とでも言うようなその態度をセイアは否定するが、先生は意に介さない。

「……待ちたまえ先生。もう一つ、聞いておきたいことがある。
ただ信じたところで、何も変わりはしない。
信じたところで、そこには何の意味も無いだろう……!?」

その時、先生の脳裏を過っていたのは、補習授業部との日常の中のワンシーンだった。

「コハルちゃんは見た目で分からなかったですよね?
あの場、あの時は、それは「水着」だと信じられていましたよね?
実はあれが下着だったとして……その「真実」かもしれない何かは、どうすれば証明できるのでしょう?
証明できない真実ほど無力なものは無い……そう思いませんか?」




“水着じゃなくて下着だと思えば、それは下着だから。”



そう、信じることに意味がないなんてことはない
誰かが誰かを「信じる」ことができなかったことで始まったのがエデン条約編の一連の事件。
だからこそ先生は、裏切られることを恐れず、「信じる」ことを貫き通すのである。


「……は?
……え、下着?い、一体何を……水着、下着……?
それはどこの古則の、いやそんなのは聞いたことが……」

そりゃそうなるわ。



それはさておき意識を取り戻した先生は、痛みも意に介せず立ち上がるが、セイアが最後に再び語りかけてくる。

「……先生、君はあくまで立ち向かうつもりかい?
生徒たちが他の何でもなく……。……ただ、生徒たちであるために?

“そうあるべきだって、私は信じてるから。”
「……だが、先生。君の前に立ち塞がるのは憎悪と不信。長きにわたって久遠に近い集積を経た、それらの具現だ。」

“じゃあまずは、それと相対してくるよ。”

この啖呵と共にタイトル画面BGM「Constant Moderato」が流れる演出は神演出と名高い。
直後にTo Be Continued...なのでイントロで終わっちゃうのが玉に瑕

そして補習授業部と合流した先生は最後の戦いに向かう。
自身らが旧トリニティという境遇を持つことと「トリニティとゲヘナが集った」体裁を利用して、アリウスによって掠め取られたエデン条約。
先生は「エデン条約の発案者である連邦生徒会長に全てを託されたシャーレ」の看板を用いて、同じように建前を揃え、エデン条約を新たに締結することによって相殺するという策を打った。


4章では、結局こじれてしまったミカの処遇を憂いてミカとセイアと面会して仲を取り持てるよう提案するが、その結果を見届けている時間はなかった。
発信元不明のメールにより助けを求められた先生は、いつものように馬鹿正直にそこへ一人で向かう。
そこに待っていたのは先日まで敵対していたアリウススクワッドのリーダー、サオリだった。
先生を目にしたサオリは、無言で土下座。
ゲマトリアの一員にしてアリウスの支配者ベアトリーチェによって守るべき存在であったアツコを奪われ、他の仲間とも散り散りになったサオリは、アツコを救うために恥を忍んで先生を頼ることを選んだ。

「……今の私は落伍者だ。トリニティにも、ゲヘナにも――同じアリウスにだって助けを求めることなどできない。
だから、頼れるのはもう、◯◯先生しか……。」

後に名前を「田中角栄」先生にして政治家に土下座懇願してる人にした画像がバズったことで知られる。*4

所持していた「ヘイローを破壊する爆弾」による生殺与奪の権利すらも先生に預けようとするサオリに対し、先生は――

“サオリに手を貸す。” “サオリの願いを汲む。” “サオリを助ける。”

“生徒のお願いは無碍にできないからね。”

望み通りとはいえ、自分へ故意の殺人未遂を犯した相手の、身勝手かつ多大な危険を伴う願いをあっさり聞き入れた先生に愕然とするサオリだが、先生はさらに「爆弾」を没収してその場で起爆装置を処分。
「生徒を助ける」うえで脅しなど必要ないという意思を無言で示し、無謀とも思える戦いへ向けて行動を開始した。
……その間にミカが闇落ちしてサオリ絶対殺すマンと成り果てこちらを追いかけてきているという、もう一つの大問題のことは露知らず。

4章はこのままアリウススクワッドのサポート役という立場で進み、ミカとの諍いも何とか解消しつつベアトリーチェを打倒することになる。
ベアトリーチェは先生にとって、悪びれもせず「子供を食い物にし、そのために学びを否定する」ことを長年続けてきた大人という最も忌むべき存在であり、人物像の項で触れた怒りの言葉はここで飛び出している。

目的を果たした後、「自分を罰してくれ」と願い出るサオリに対して、「責任を負う必要があるのは、自分のこれからの人生に対してだけ」と告げる。
仲間たちを守り、生きていくためにだけ人生を費やしてきたサオリに、これからは自分のための人生を生きろと言うのだ。
困惑するサオリに対し、「サオリはどんな人物なのか」というのを口々に評するスクワッドの言葉を聞いて、

“そっか……それなら、サオリは今後……。
いい先生になれるかもしれないね。”

と告げた後、サオリの意思表示を待たず、単身戦っているはずのミカを助けるために駆け出していった。

+ Vol.4
1章では、SRT特殊学園の廃校反対デモとして公園に立てこもり、治安維持勢力を片っ端から撃退したRABBIT小隊の鎮圧を託されたことに始まり、デモを続ける彼女らの拒絶をスルーして生活を援助しつつ、事態解決の糸口を模索する。
なおここで、シャーレとして独自の戦力を動員するかと思いきやその場にいた生活安全局の戦力だけで鎮圧せしめるという作中でも稀に見る軍師エピソードが描かれる。RABBIT小隊側の明らかなうっかりもあるが

しかし、表向きはRABBIT小隊に関して穏健派として振る舞っていた防衛室長カヤが、しれっとRABBIT小隊の公園退去に向けて公安局を動かしていた。
だが、公安局のやたらに充実した装備からカイザーグループと違法に結託している可能性を掴んだRABBIT小隊は、SRTの理念に従ってその悪事を暴き出すという名目のもと、先生と共に公安局に殴り込みをかけるのであった。
当然ながら先生は別に作戦の役には立たないが、己の正義と現実の板挟みになった中間管理職の公安局長カンナを説得して手を引かせることになる。



間を空けた2章では、最終編で値千金の活躍をしてくれたRABBIT小隊と絡んでいると連邦生徒会でクーデターが起こり、先生の良き理解者たる生徒会長代行のリンが失脚、カヤがその座を奪い取ってしまう。
そして新代行カヤから早速呼び出しがかかるが、あからさまな罠の危険を憂う生徒会の面々をよそに、先生はいつものように馬鹿正直に出向く。

しかし、カヤの狙いは先生を懐柔し、合法的にシャーレの影響力を奪って制御下に収めてしまうことにあったため、直接の危険はなかった。
先生を消そうなど企もうものならその後どこの誰が殴り込んでくるかわからんのでそういう意味でも正解だろう
先生の過負荷を建前に、「シャーレの活動は連邦生徒会の名の下で行ってくれれば、面倒な事務等は自分たちで受け持つ」という提案をするカヤ。
が、

「ほら、大人は責任を負うのが大嫌いというではありませんか?
ですから、私が先生の面倒を見ます。
何もかもを私に任せて、自由に――楽になりましょう?」

という、最終編までを見てきたプレイヤーの失笑を誘ってしまうような大外れ説得であったため、先生は迷わず固辞し、カヤは苦虫を噛み潰したような表情で引き下がる。
……まあ、軽く関わった程度でそうした一面を見る機会を得ていないカヤには分からなくて当然なのだが。

一方で先生も、リンを排除したカヤを強く咎めることはなく、目的を問い質す程度に留めている。
実際、カヤは「『自分のやりたいこと』を行っている」にすぎず、ましてそれが世のため人のためという名目なら、先生の理念に基づくと咎めるどころか推奨せざるを得ないのである。

そうして、引き続き先輩たるFOX小隊の勧誘を受けて思い悩むRABBIT小隊の両者の間を渡り歩き、それぞれと対話する。
居場所をこっそり教えてもらってRABBIT小隊に会いに行った際、誤魔化すためとはいえ“……この辺からRABBIT小隊の匂いがしてね。”と最悪な言い訳が出てきたのは見なかったことに。
一方想像を超える前途多難に陥っていたカヤは「強大な力を見せつける圧政」を決意してしまい、処分予定のサーモバリック弾を爆破し、一帯を吹き飛ばすという、キヴォトス基準でも極めて悪質な行為をFOX小隊に命令。
事ここに至ってはやむを得ず、RABBIT小隊と共にその暴挙を止めるべく戦うこととなる。
そしてその流れから結局、カヤの悪事を暴いて失脚させることとなった。
……しかし、FOX小隊については逮捕されてしまったものの未来に目を向けさせることができた先生だったが、

「先生の言うことなら何でもしますから――」
“……カヤ。”
“君が許しを請うべき人は、私じゃない。
迷惑をかけた生徒たちに、きちんと謝ってあげて。”

「も、もちろんです。先生がおっしゃるのなら、相手が誰であろうと謝ります。
だ、誰に謝りましょうか……?リン行政官……?」

“どうやら、まだ理解できていないみたいだけど……。”

と、カヤに対しては反省を促すも暖簾に腕押しのままフェードアウトしてムショ送りに。
問題を起こしたら反省と共にいい感じにやり直せるように持っていくのが先生の=ブルアカの定番パターンであり、それが空振りに終わったオチは先生個人からすればある種これまでにない敗北とも言える。

+ 最終編
最終編は、以前にセイアが見たという「キヴォトスの終焉にまつわる予知夢」と共通するものを先生が見たところから始まる。
生徒会長代行のリンにこの根拠も何もあったもんじゃない予兆を伝えるが、リンはそれを重く見て調査を開始。
後に「虚妄のサンクトゥム」と呼ばれる未知の脅威の予兆を発見し、各勢力のトップを招集し「非常対策委員会」を発足しようとする。
そして、間を取り持つためにその場に先生も参加するはずであったが、Vol.4から続くカヤとカイザーコーポレーションの共同戦線により、迎えを装ったヘリで先生はまんまと拉致されてしまった。
先生を欠いたことで会議はグッダグダに終わったうえ、それに付け込んだ画策により連邦生徒会およびシャーレは彼らの手中に落ちる。
先生はそのまま投獄されるが、Vol.4での先生への恩義から反逆したカンナ、それを手助けした生活安全局の2人、公園暮らしなせいで事態を知らず一瞬だけ送ることができた救援要請に応じたRABBIT小隊の助力により脱出に成功。
彼女らと共になんとかシャーレの奪還にこぎつけた先生のもとに、ゴルゴンダに取って代わった新たなゲマトリア・フランシスが現れ、これから訪れる終末を予言される。
先生はフランシスに啖呵を切り、そして自身の知る限りの「みんな」に連絡をつけ、危機へと立ち向かう意志を示すのだった。

“違う。”
“敵対し、裏切り、覆ってしまった……沈みゆく物語だとしても、
物語と呼ぶのに相応しくない、歪な創作だとしても、
“そんなことは、どうでもいいんだ。”
“ジャンルの解体なんて好きにすればいい。
宇宙戦艦や巨大ロボットが登場したって構わないんだよ。”
“どんな未来であろうと、私たちは乗り越えていくのだから。”
「……。であれば、それを見守るとしよう。
先生――いや、主人公よ。
絶望を――破局を迎え――そうして、結末へと走り出すエンディングを!」


“ここからは――シャーレの番だよ。”

そうしてキヴォトスの総力を結集し、全土に出現した「虚妄のサンクトゥム」を打ち破ることに成功したが、なんと程なくして「虚妄のサンクトゥム」の予兆が再び出現。
より根本的な解決を行うしかないという判断により発見された、その発生源と思われる巨大物体「アトラ・ハシースの箱舟」はキヴォトスの上空75000mに鎮座しており、尋常の方法では手出しもできなかった。
非常事態によりゲマトリアを解散したという黒服の助言をもとに見つけ出した唯一の対抗手段、アビドス砂漠に眠っていた超古代兵器、「宇宙戦艦」もとい飛行能力と高度な演算性能を搭載する船舶「ウトナピシュティムの本船」を入手。
これは本来サンクトゥムタワーを用いて起動するもののはずだが、タワーは一連の出来事の中で破壊されている。
そのため、代用としてタワー自体にも比肩しうる力を持つシッテムの箱を用いるという計画になったが、実はその行為は先生に大きな負担を強いるものだった。
黒服が言うには「取り返しのつかない被害に遭う」「死に至る事さえ有り得る」とのことで、アロナもその危険性から考え直すよう進言するほどだった。

「何故、既に定められた運命を変えられると考えるのですか? 何故、破滅を迎える未来にあえて突き進むのでしょうか?」
「……今一度、お聞きします。……何故?と。」
“…………。”
大人として――子供を守り、先生として生徒を守るため。
大人の責任――先生の義務を、果たすためだよ。

先生はその危険を生徒たちには一切伝えずに「本船」は起動される。なお、そんな覚悟の中でも乗員にコスチュームを用意する提案には食いつくし、発進の号令もノリノリである。
そのうえ、「箱舟」側の存在であるため「本船」とは相反する立場にある天童アリスを「本船」が排除してしまうのを防ぐため告知なく更にダメージを受けている始末。
先生はフラフラになり一度意識がぶっ飛ぶような状態であったが、以降は特に不調を来す様子はない。
特に何らかの方法でダメージを取り除いたなどのフォローはないので、案外大丈夫だったのか、今後のエピソードで蒸し返される案件なのかは謎である。


この作戦に際して一つの焦点となっていたのが、彼らの出現に居合わせて消息を絶ったシロコ、そして同時に現れるようになったもう一人のシロコ(シロコ*テラー)。
ところが実はシロコ*テラーは変異した「別時間軸の」シロコだったため、囚われていただけだったこの世界のシロコを救出しつつ作戦は順調に進む。
その流れから先生はシロコと共に最深部に侵入し、そこでこの事態を引き起こした、未知の存在「色彩」の意思を代弁する「色彩の嚮導者」、プレナパテスと対面することとなる。

先生も先に一度対面していたその姿は、大きな外套を着用した彫像のような不気味なもの。
その横にはアロナと似た姿の「シッテムの箱のOSであるA.R.O.N.A」が立っていた。
そして、A.R.O.N.Aはプレナパテスを「シッテムの箱の所有者である○○先生」と呼ぶ。
すなわち、プレナパテスとは――別の時間軸から現れた先生の成れの果てであった。

先生とプレナパテスの決定的な差異としては、その無機質な外見はもちろんのこと、生体反応も無い。
行動はするが基本的に言葉を発することはなく、ただ目的の遂行のために動き続けるだけの、機械も同然の存在である。
シッテムの箱はもちろん、大人のカードも保有しているが、焦げたような損傷が広がったものとなっている。よくちゃんと使えるなコレ

4章連動イベント「PHT決戦」にて戦闘。ただし戦うのはシロコ*テラーで、プレナパテスはシッテムの箱の防御機構のためか無敵状態。
しかし、定期的にシロコと共に大技を繰り出す準備が発生し、その間のみプレナパテスにCC(バッドステータス)が付与可能で、一定時間分を付与することで攻撃が停止する。
その対応にツバキのEXが色々な面で使いやすかったせいで「あっちの先生は巨乳に夢中か」などといった扱いを受けることも

一度倒した後、復活して追加の戦闘を行う際の3D演出では、プレナパテスがシッテムの箱と大人のカードを構えると共に
生徒育成画面のインターフェースが表示され、青輝石が激減していって育成リソースがどんどん消費されると共にシロコが立ち上がるというメタ全開の演出が行われる。
その他にも、戦闘中のプレナパテスの手元に出てくる電子映像はどれも本作中のインターフェースと一致する。

最後の抵抗としてプレナパテスは「箱舟」の全エネルギーを結集させ始め、それを阻止するため、「本船」に外付け搭載された「主砲」を発動するイベント戦闘に突入。
幸い、こちらには「ビッグシスター」調月リオが万全を期して密かに人数分開発していた、どこからでも地上への強制転移を行える「脱出シーケンス」があった。
主砲の使用前後で「本船」の乗員は全員脱出した後、先生に権限を移行。
ここから再びイベント戦闘が始まり、動かなくなったプレナパテスと戦闘する突入部隊を、回数制限つきEXスキル扱いの「脱出シーケンス」で指定して順次脱出させるパートになる。
突入部隊全員を脱出させ、残り回数が先生のために残された「1回」になったところで戦闘画面は終わる。




シロコの回想により、「別の時間軸の先生」は何処かのタイミングでシャーレが全壊すると共に瀕死の重傷を負ってしまい、
意識不明のまま100日が経過、蘇生不能の診断を受けていたことが判明する。
……が、シロコが「色彩」に接触され「色彩の嚮導者」になった後、病院で突然意識を取り戻し、置いてあったシッテムの箱と「大事なもの」を手に取り、何かに導かれるように「やるべきこと」のために歩き出した。
身を起こしはしたが顔はプレートで固定した状態という凄惨な傷を負ったままで、A.R.O.N.Aの「先生の目と耳、足となる」という言やその後の描写から、満身創痍には違いない様子。

そうしてシロコと対面することに成功したものの、プロローグで描写されたようにシッテムの箱を撃ち抜かれ、何も成せないまま倒れる。
不自由な体では、かろうじて目に映る、涙を流すシロコの嘆きの言葉を聴き取ることすらできなかった。
その最後の試みは、全くの無駄に終わってしまった。

でも……やらなくては。


「大人」の責任を果たす。
「先生」の義務を全うする。


先生の願いに、「色彩」が応える
曰く「色彩」には意志はなく、神秘やそれに類するものを食らい尽くす装置のようなもので、ただの人間である先生に反応するはずがない。
それは「色彩」に付き従う「無名の司祭」たちにも想定外、理解しかねる事態だった。
だが、先生を手中に収めることで強大なオーパーツであるシッテムの箱を手に入れられるのは僥倖ではあった。
シロコに代わり、「色彩の嚮導者」として……偽りの先生(プレナパテス)の名を与えられる。
それは、人ならぬ者となり、無名の司祭の代弁者に成り下がり、世界を滅ぼすだけの道具として使われることを意味した。

「お前はこの選択を……未来永劫、後悔するだろう――!!」

そうまでしてでも埋め合わせなければならなかった後悔、プレナパテスが「伝えられなかった」こと。


「あなたのせいじゃないよ、シロコ」

自分の生を、悔やんだり――責めないで。
幸せになりたいと願う気持ちを――否定しないで。
生きることを諦めて、苦しみから解き放たれた――だなんて悲しいことを言わないで。
苦しむために生まれてきた――なんて、思わないで。
そんな事は絶対にないのだから。
どんな生徒(こども)も、そう思う必要なんて無いのだから。
子どもの「世界」が、苦しみで溢れているのなら……
子どもが、絶望と悲しみの淵でその生を終わらせたいと願うのなら――
そんな願いが、この世界のどこかにまだ存在するというのなら――
それは――
その「世界」の責任者のせいであって、子どもが抱えるものじゃない――
世界の「責任を負う者」が抱えるものだよ。
たとえ罪を犯したとしても、赦されないことをしたとしても――
子どもが責任を負う世界なんて、あってはならないんだよ。
いつ、いかなる時であっても――
子どもと共に生きていく大人が背負うべき事だからね。

「……責任は、私が負うからね」

「驕るな――!!」「アレは、お前の知る生徒(こども)ではない!」

無名の司祭たちは、この期に及んでも自分を貫く先生の態度に激昂する。
そして最終編完結の熱が落ち着き始めると共にそのキレっぷりの面白さがユーザーにネタにされ始める

(違う、あの子は……あの子は、ただ……
純粋に……自転車と、運動が大好きな……
仲間のために、覆面を作って強盗を行うことだって厭わない……アビドス高等学校の、砂狼シロコだよ。)
私の「世界」で苦しんでいる、ただの「子ども」だよ。)

「お前はこの選択を……未来永劫、後悔するだろう――!!」

そうなのかもしれない……でも、
大人として――子供を守り、先生として生徒を守るため。
大人の責任――先生の義務を、果たすためだよ。

どんな方法だったとしても、いかなる代償を支払うことになったとしても。

そうして「プレナパテス」は誕生し、壊れたはずのシッテムの箱も起動する。
そこにあったのは、異なる時間軸でも全く変わらない、「先生」の意志だった。



「箱舟」が崩れ行く中、力尽きゆくプレナパテスは先生に、一言、伝える。


生徒たちを……よろしく、お願いします。



応える


そして、直前の戦闘画面の続きに戻される。
その画面上に残されているのは、プレナパテスと、シロコ*テラーの2人だけ。
先生(プレイヤー)が行うべきことは一つ、「最後の脱出シーケンスを選択し、シロコに使用する」。

「せ、先生……!?」



崩壊に巻き込まれてバラバラに砕け散ったプレナパテスの横には、折り鶴(大事なもの)が転がっていた。

「……先生は、信じていたのですか?
この結末に至った自身がやり遂げられなかったことを、この結末を避けた自身なら、やり遂げられると……?
先生(じぶん)なら…… 同じ状況で、同じ選択を取る……と?」

一方、遥か上空に放り出される先生をシッテムの箱の防御機能で必死に守り切ろうとするアロナだったが、ここまでの消耗もあって状況は非常に厳しかった。
懸命に活路を探すアロナをよそに、先生は「私よりあの子に手を差し伸べてあげて」と告げる。
アロナも先生の頼みを無碍にすることはできず、涙ながらに、取り残されたA.R.O.N.Aのデータを自分の領域内に転送。
……結果的にはそれが功を奏して、二人のアロナの力を合わせた「奇跡」により、先生を無事に地上へ降ろすことに成功するのであった。

そうしての光を纏って地上へと落ちていく「流れ星」をバックに、物語はエンディングを迎える。




……なお、後日、キヴォトスには一つの噂が流れていた。
「先生が、裸で野原を駆け回った
「正確には、裸で埃まみれ、片手にはタブレット、そしてとびっきりの笑顔を浮かべて生徒の元に駆け寄った

衣服までは守れなかったらしい。



ちなみに、このオチを踏まえたうえでエンディング以降の描写を見ると
  • 流れ星を見上げる各キャラクターの一枚絵の中で、スナイパー故の超人的な視力を持つミユが何故か赤面して俯いている
  • 地上へ降りた直後に「本船」乗員組が先生を出迎える一枚絵で、数人なんか微妙な表情に見える人物がいる あとハナコがにこやか(苦笑?)
と、このことを前提にしているかもしれない要素が若干仕込まれている。


最終編をクリアすると、「プレナパテスの大人のカード」というアイテムを獲得する。
これは「使用」すると青輝石1200を入手できるが、すると元がボロボロであったため「粉々になった大人のカード」となってしまい、無意味なアイテムとしてアイテム欄に残される。


容姿・性別について

ゲーム中では正確な容姿は描写されていない。
少なくとも、キヴォトスに来たばかりの姿でも一見して「大人」という認識になる外見ではある様子。
数少ない描写と言えなくもないのが『アロナちゃんねる』でアロナが描いた幼稚園児レベルの似顔絵*5

(⏜ن⏜)←こんなの

ユーザー間でこれがいわゆるP頭のような先生のイメージ画像に用いられることもよくある。
また、ゲーム内でのアロナのバレンタインのプレゼントであるジンジャークッキーも先生とアロナの姿を再現したもの。
だがこれも特に先生側はほぼ先の似顔絵と同レベル*6で、推測に使うのは難しそうである。
後にもう1回『アロナちゃんねる』でアロナと先生の絵が出てきているが、基本レベルは同じながらアロナの方は髪型や服装などの要点を抑えているのに対して先生は以前のと全く同じ「アロナの描画能力が不足しているわけではないらしいので、やっぱり先生の毛は薄いのではないか説」が浮上するのであった。

キヴォトスは描写される限りでは生徒はみな女性で、生徒でない男性の人物は全てケモノやロボの姿で、そのことが当たり前のように受け入れられている。
また先生と同じくキヴォトス外から来たゲマトリアのメンバーは男女問わず人型ながら異形の怪物となっている。
このため「先生も実は人の姿ではないのでは?」と推測されることもあるが、似顔絵や周囲の態度からするとあまり有力な可能性とは言えないか。

容姿のみならず性別も不詳。
一部人物の反応や趣味嗜好が明らかに「男のロマン」寄りな部分など、男性とした方が自然な部分は散見される。
が、そのわりには口調が徹底して中性的(やや女性寄り)なところなどもあったりする。
これらの描写とせめて同性じゃないと変態行動を容認しかねる感情から女先生を推す人も一定数存在する。
ライター等公式スタッフのインタビュー(韓国語版含む)によると、公式の認識はプレイヤー=先生。
そのため性別も意図的に男女どちらでも取れるようにしているとのこと。
ユーザー間でも
  • 原作のように容姿の描写を省く
  • 前述のアロナの似顔絵を顔に貼り付けたりベースにする
  • 男女問わずオリジナルの容姿で描く
  • ヤンクミ
  • 田中角栄

と表現方法は多岐にわたっている。

便利屋先生

ブシロード公式webコミックサイト『COMIC BUSHIROAD Web』にて連載中の公式スピンオフ漫画『便利屋68業務日誌』では、ハッキリと人間の男性の姿で描かれたキャラクターとして先生が登場している。
前述したように、「明確に容姿が描かれている先生」はこれが初めてである。

言動は原作とあまり変わらず(「○○だねぇ」という間延びした語尾が散見される程度*7)、20代くらいの青年といった出で立ち。
眼鏡をかけているが、激務のせいか目の下には皺が寄っており瞳のハイライトが消えかかっている
全体的に「大人故の頼り甲斐と、大人故の苦労と危うさ」を併せ持った様なデザイン。
ゲヘナ学園のトラブルメーカー、便利屋68の『経営顧問』の肩書きを(恐らく一方的に)与えられている。
特に『社長』の陸八魔アルからは「スマートな大人」として信頼と尊敬の眼差しを向けられている。

「キヴォトスの趨勢を左右しかねない存在」として裏社会にマークされているという描写が見られる。
身柄を確保してその超法規的権限を利用し、学園都市の覇権を握らんとする一部の変態過激派もいる模様。
+ 作中の活躍
1話では、便利屋68が依頼人護衛任務を請け負った裏オークション会場で囚われの身になっているとされ、商品として出品された。
現物の見えない情報だけの状態でありながらも重要人物ということで値がつり上がっていく中、アルが20億クレジットで落札。
……無論これはアルのハッタリであり、便利屋68にそんな払える金は無かった。
しかしコレはオークション主催側の嘘……というかオークションそのものが完全な詐欺。当然先生も確保などされていなかった。
最終的にキレたハルカの手により会場は爆破。まあ要するに便利屋68のいつものアレである。

ムダ働きどころか骨折り損のくたびれもうけで放心状態のアルの元に「様子を見に来た」「私は経営顧問なんだろ?」と今度は本当に現れ、彼女を労った。
またその際、たまたま同行していたゲヘナ学園の風紀委員・銀鏡イオリが話も聞かず一方的に懲罰を課す様を宥めようとしている。
その後、ハルカの爆撃に巻き込まれていた依頼人に対し「自身の監督不行届である」ことを理由に頭を下げ謝罪。
同時に生徒達の成長の為に次の機会を設けてもらえるように懇願し場を収めた。
最後は依頼人を安全な場所まで護送する為、便利屋68の面々と別れイオリ達と共にその場を後にした。

2話・3話では便利屋68が事務所の物件を悪徳管理者ごと爆破するに至り家無しになってしまったことを聞きつけて
原作メインストVol.4でのRABBIT小隊への対応の如く、弁当を差し入れたりシャーレの仕事を回したりと気遣いをする。
その後アルと交戦して倒したヒナが、アルの持ち物に貼り付けられていた先生のメモを見て色々と察し、連絡して会う約束をとりつけ、(取り締まるほどでもなさそうな)アルへの対処はうやむやにしてその場を去っている。

5話では新物件を見繕いたい便利屋68に頼まれて付き添う。
アルの高すぎる理想を「為せば成るよ 先生は生徒の味方」と優しく受け入れるが、予算を見せられた際には一瞬凍りつきつつ、それでも「為せば成るよ 先生は生徒の味方」と全てを受け入れた。
足りない予算を捻出するために4人別れて仕事をこなすことを選んだアルに対しては、一時とはいえ別れて行動する心情を慮って声をかけている。

14話では事務作業が山積みになり、ユウカのお叱りを回避するため、翌日の当番に名前があったアルとカヨコに緊急で処理を手伝ってもらう。
カヨコに怯えたモブ生徒が突っ込んできてヘッドバットを貰うなどの災難がありながらも無事に目的を果たすが、
事前にカヨコから「社長は地味な仕事が得意だけど、それを褒めると多分(アウトローらしくないので)ショックを受ける」と忠告を貰っていたのを忘れて褒めてしまい、アルを泣かせてしまった。
あと、ユウカには「片付いた大量の書類」から「それだけ溜め込んでたこと」がバレて結局そっちで怒られた。

ゲーム開発部だいぼうけん!の先生

ガンガンONLINEにて連載中の『ゲーム開発部だいぼうけん!』にも1話から先生が登場。
便利屋先生は普通の人間だったが、こちらの先生は「アロナの似顔絵」に着目したデザインとなっている。
その見た目はというと、はち切れんばかりの筋肉でシャツがパツパツになった七三分けの髪形に(⏜ن⏜)顔の大男。
……え?「何言ってんだお前」と?

わかった、もう一度言おう。


はち切れんばかりの筋肉でシャツがパツパツになった七三分けの髪形に(⏜ن⏜)顔した大男である。


    ( ⏜ن⏜ )  ̄"⌒ヽ
   / ) ヽ' /    、 `、
  γ  --‐ '      λ. ;
  f   、   ヾ    /   )
  !  ノヽ、._, '`"/  _,. '"
  |   ̄`ー-`ヽ 〈  < _ ヽ.
   !、__,,,  l ,\_,ソ ノ
       〈'_,/ /   /

※AAはイメージ図ですがマジで大体こんな感じです。

( ゚д゚)←こんな感じの顔になった人も多いだろうが、実際に見てもらうとわかる。本当にそういう見た目なのだから。
ムッキムキの逆三角形なマッスルボディに優しげな(⏜ن⏜)が付属したこのクリーチャー…失礼、人物がこの作品における先生。
部室のドアをくぐらないと入れず、ゲーム部メンバー全員がぶら下がったり乗ったりして遊べるほどの巨躯を誇る、インパクト抜群の姿となっている。
そのデカさたるや肩車したアリスの胴体と先生の顔が同じ位のサイズで、立って並んだユズの頭が先生のちょうど腰の辺りにあり、両肩の上腕二頭筋にそれぞれ才羽姉妹が両手でぶら下がれるレベル。
ゲーム部の面々は比較的小柄だが、それを抜きにしてもこの先生がいかにデカいかが分かる。
ただし初登場時は先生だと思われず不審者扱いされており、この世界でも本来はこんなんじゃなかったようだ。だがイメチェンと解釈されて受け入れられた。

見た目の威圧感が凄まじいが、性格面は「気は優しく力持ち」を地で行く人物。
ゲーム部メンバーにぶら下がられたり乗られたりしても笑顔のままでやりたいようにさせ、小鳥が自然と彼の頭や肩に止まる。たとえ室内だろうと
笑顔のままで一言も喋らないが(デフォルメ的な表現なのか、意思疎通は普通に可能)、その振る舞いから心優しい性格であることは疑いようがないだろう。
こんなパワー系でもやっぱりキヴォトス人より防御力は低いのだろうか?

アニメ先生

ショートアニメがいくつか製作されているが、そこで先生が描かれたことはない。

一方、TVアニメ作品となる『ブルーアーカイブ The Animation』では、オリジナルストーリーではなく対策委員会編に準じると思われる様子から、先生が登場しないとは考えにくかった。
……が、前情報では先生の痕跡が全然見られず、まさか本当に先生がいない世界なのでは……?そしてそれはバッドエンド確実では?と戦々恐々の声も見られるようになったが、放映開始約2週間前まで迫ったAnimeJapan2024で初めて先生の存在が公表され、その場でアニメ中の初登場シーンも公開された。
担当声優は坂田将吾。
ボサボサの髪などだらしない雰囲気で柔和な童顔で、便利屋先生とは全く別方向のデザインである。
AJで公開された設定画ではスーツにもポケットがあるのにズボンの中にシッテムの箱を突っ込んでアロナが嫌がっている様子も描かれていた。

人物像はもちろん原作のものに準じるが、シロコに救助されてすぐアビドス高校へ連れてきた後の場面まで飛んだため、シロコへの変態行為は描かれなかった。果たして足は舐めるのかどうか注目されている。

キャストクレジットは対策委員会より後、OPでは最後のシーンだけ登場するなど、どちらかと言うと「生徒が主人公で、先生はそれを支える立場」という方向性が覗える扱いになっている。
あと、OPでは着替える先生の後ろに例の似顔絵も飾られている。



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最終更新:2024年04月18日 12:26

*1 なお、「シッテムの箱」入手前であるチュートリアルの時点でも自発的に指揮を執っているので、道具頼りの能力ではないことが覗える。

*2 ゲーム上では「ストーリー中、普段は固定編成なのにいきなりプレイヤーの編成で戦闘できる」という形で表現されるが、作中での現象がそれと共通するのかは曖昧。

*3 なお、クレジットカードは一部の生徒が使っている描写もある。

*4 サオリの中の人にも認知されており突っ込まれてる

*5 絵文字が崩れたくらいの顔に申し訳程度の頭髪、長方形の胴体に真っ直ぐ伸びた四肢。

*6 似顔絵よりは頭髪が多い。

*7 原作では「○○だね……」という言い方はよくあるが、間延びは基本的にしない。