It Takes Two(ゲーム)

登録日:2022/12/10 (土) 12:49:36
更新日:2023/04/03 Mon 16:27:40
所要時間:約 6 分で読めます




『It Takes Two』とは、スウェーデンのHazelight Studios社より開発、アメリカのエレクトロニック・アーツ(EA)より発売されたアクションアドベンチャーゲームである。
対応機種はPS4,PS5,NintendoSwitch,XboxOne,steam。
タイトルの公式サイトの翻訳は「一緒の方が良い」だが、それっぽく訳すとしたら「二人じゃないとダメ」「ふたりでいっしょに」あたりだろうか。

二人プレイ専用ゲームであり、一人プレイは不可能。
フレンドやオフラインでの協力プレイは可能だが、野良マッチングは不可能であり、
一緒に遊んでくれる家族や友達を見つけるか、SNSや掲示板などで一緒に遊んでくれる人を探すしかない。
クリアまでのプレイ時間も9時間から12時間とミドルプライスのゲームとしてはほどほどではあるが、本や映画などと比較すると一緒にプレイする人を束縛する時間が長めであることには気を付けて欲しい。
中にはジョイコンで強引に一人プレイをしている実況者もいるが、開発の想定していないプレイのためかプレイ中あちこちで支障をきたしている模様。
この人なんかはPS5コントローラーを二つ並べて同時操作によるプレイまでしている。

2021年に発売されたとは思えない、遊ぶ前から門前払いされがちなゲームではあるが、
非常に高いレベルのカートゥーンアニメの芸術性、二人プレイならではの協力要素を生かしたゲーム性、そして思わず誰かと共有したくなるシナリオから高い評価を得ており、
2021年のGOTY(The Game Award for Game of the Year)を受賞している他、2022年時点でシリーズ累計700万本を売り上げている。

あらすじ


専業主夫のコーディとエンジニアの妻メイ。
結婚当初は幸せな生活を築き、娘ローズを設け、三人で仲良く暮らしていた。
しかし、完璧主義のメイと、おおらかな性格のコーディの性格のすれ違いから、いつしかその関係は離婚を決断するまで冷え切っていた。

両親が離婚することを告げられた娘のローズは、愛読書の本「Dr.ハキム」を開き、2つの手作りの人形に涙を流しながら祈った。

するとなんと、両親の魂は二つの人形に乗り移ってしまった!



登場人物


  • コーディ
声 - 高瀬泰幸
専業主夫をしているが、性格はおおらかでいい加減。
ゲーム的な都合と言えば仕方ないのだが、ゲームの舞台である家はあちこち散らかっており、お世辞にも専業主夫としての仕事をこなしているとは言えない模様。
粘度の人形に乗り移ってしまう


  • メイ
声 - 山本亜衣
キャリアウーマンにしてエンジニア。
完璧主義な性格で、仕事が忙しく休日出勤も当たり前。
木製の人形に乗り移ってしまう。
エンジニアだけあって、家にある使い古されたオンボロ掃除機も直せるらしいのだが、効率重視である彼女はすでに新しい掃除機を買い替えている。


  • ローズ
声 - 雪深山福子
両親から近く離婚することを打ち明けられ、物置小屋にあるDr.ハキムに二人の仲直りを祈っている。


  • Dr.ハキム
自称「世界のベストセラーで愛のエキスパート」な自己啓発本。
ローズの祈りに応えるため、二人に数多くの「試練」を与える。
…ゲームシナリオ的にはお邪魔キャラであり、実際にコーディとメイは彼の言動にイラついたり怒鳴り散らしたりするのだが、彼の目的はローズの願いである「2人をもう一度仲良くさせる」ことと一貫している。
コーディとメイも大人としてあまり褒められた人間ではないことも相まって、どこか憎めないキャラクターとなっている。


  • キューティ
ローズが大切にしている、頭と手足はゾウ、身体は機械である人形。
人形の国の女王として君臨しており、逃亡用のスペースシャトルを所持している。

ゲーム概要


要するに、人形になってしまった二人が、用意された試練を乗り越えながら人間に戻るために奮闘する、というストーリーである。

ゲーム自体はマリオ64のような3Dアクションであり、操作は移動とジャンプ、そしてアクションボタンのみとシンプルなもの。
ただ、このゲームの肝である二人プレイの要素が非常に作り込まれており、
ある時は(オンライン、オフライン関係なく)画面が分割されて相手の画面が見えるようになったり、
ある時は分割された画面が統合されて、ボタン連打などのアクションをともにするようになったり、
ある時は、俯瞰カメラのなんか見覚えのあるアクションパートになったり、唐突にゲーセンでよく見かける音ゲーが始まったりと、
その二転三転する画面はプレイヤーを飽きさせない。
難しい操作が要求される場面こそあるが、1人がアクション下手でももう一人が頑張れば最悪なんとかなるバランスにはなっている。

だが、ゲーム性はともかく、シナリオは非常にあくの強いものとなっており…

+ ネタバレ
主人公たる二人の目的は人間に戻ることであって、愛娘の願いを叶えることではない。
Dr.ハキムの主張は物語当初ガン無視しており、共同作業を求められるときもお互いに憎まれ口を叩き合っている。

時折、爽快なアクションを介した試練の際に、二人ともノリノリで楽しそうにすることはあるが、
よく観察すると、大砲や鉄球、魔法の力を手に入れて暴れるなど「モノを壊す」系のギミックでやたら楽しそうにしているのだ。

ゲーム中盤、プレイから4,5時間が経過するであろう頃、そろそろ仲が良くなってきてもいいんじゃないかとプレイヤーが淡い期待を抱き始めたころ、非常に胸糞で海外ゲーマーから批判が殺到した展開が発生する。

以下閲覧注意

+ ...
娘の涙を浴びれば人間に戻れると考えた二人は、娘を泣かすため、彼女が大切にしていた人形「キューティ」を破壊することを決断する。

キューティは人形の国の女王様であったため、謁見のために簡単ではない試練を行ったり、
また人形の国の兵士たちとの戦いを経たりするも、
苦難の果て、コーディとメイはついに愛娘の人形と謁見する。

「こんにちは! お辞儀をする必要はないわ!」

キューティは、過激な兵士たちとは打って変わって、要求されたハグにも快く応じる平和主義者だった。
だが、キューティを壊すというコーディとメイの想いは、幾度の試練を乗り越えても変わらなかった

「どうしてそんなことをするの!」
「お願いだからやめて!友達になろう!

スペースシャトルを円盤投げで撃墜し、
四つの移動キーと決定ボタンでぬいぐるみを捕まえるギミックでキューティを捕まえた二人は、
そのままQTEでキューティの手足と耳をもぎ取る。(プレイヤーが二人で一緒に操作する)

キューティだったものを棚から蹴落され、当然ローズは泣き喚くわけだが、コーディとメイの二人はこれで人間に戻れると大はしゃぎ

だが、娘の涙を浴びても二人は人間には戻れなかった。
娘を一切いたわることなくうなだれる2人だったが、娘の傍らにある手紙を目撃する。

そこには2人が元に戻れる方法が書いてあったのだが、そこに現れるのはDr.ハキム。

「君たちにはまだ早い!」

そう言ってDr.ハキムはいつものウザキャラ口調で手紙を4つに破り、手紙を取り戻したければさらなる試練に臨むよう2人に告げる。

…が、その前にハキムは、セラピーという名前のお説教を2人に与えるのであった。当たり前だ


ただ、洋ゲーだけあって子供が不幸なままゲームが終わることはないため、そこは安心してほしい。





追記、修正は二人で一緒にお願いします。

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最終更新:2023年04月03日 16:27