クリームパンダ

登録日:2022/12/22 Thu 13:10:00
更新日:2023/05/05 Fri 14:12:33
所要時間:約 7 分で読めます




パンダじゃないやい!クリームパンダ!


クリームパンダは『それいけ!アンパンマン』の登場人物。声優は長沢美樹。




【概要】

顔がクリームパンでできている男の子。一人称は「ぼく」。

第469話「アンパンマンとクリームパンダ」で初登場。
ある日突然ジャムおじさんが呼びつけ、アンパンマン達に紹介した。パン工場で作られたパン戦士ではなく、「カスタードの国」からやって来たのだという。

出身地以外謎が多いものの、今ではすっかりパン工場の仲間として馴染んでいる。特にメロンパンナロールパンナの事は「お姉ちゃん」と呼んでおり、まるで弟のように懐いている。

男性キャラとしては珍しく「ちゃん」付けで呼ばれるキャラクターでもある*1

パン工場関連のレギュラー・準レギュラーとしては最後に登場したキャラクターである*2


【外見・名前】

クリームパンでできた顔は、パン屋さんなどでよく見かけるポピュラーな「グローブ型」。

そもそもなぜクリームパンといえばグローブ型なのかについては諸説あり、話が脱線しない程度に紹介すると、「発酵時に空洞ができるのを防ぐため」、「他の菓子パンと区別を付けやすくするため」、「中のクリームがパンの水分を吸わないようにするため」などがある。

そんなグローブに似た頭をまるで本物のグローブ…というより「手指」のように動かすこともでき、それを活かした得意技も持っている(後述)。

目の周りが黒い(寝不足ではない)ことからたまに「パンダ」と間違われることがある。
本人は当初、自己紹介の際に『クリームパン』だ」と名乗っていたのだが、その名乗り方とパンダに似た顔のせいであまりにも『クリームパンダ』という名前である」と周囲に誤解されてしまうため、そのうち自ら正式に「クリームパンダ」と名乗るようになった…という経緯がある。
登場初期では名前を間違われる事を激しく嫌っていたものの、自身のキャラソンでは「しかたがない クリームパンダがぼくのなまえ」と若干哀愁漂う受け答えをしている。名前についてはさすがに諦め気味らしい。

ただし、今でもパンダと間違われたり、単に「パンダ」呼ばわりされたりすると怒って訂正するぐらいには「クリームパンダ」という第二の名前には愛着と誇りを持っているようだ。

なお、かつてはメロンパンナも「メロンパンダ」と呼び間違えられたことがある。


【性格】

アンパンマンの仲間達の中では末っ子のような位置にいるためか、意地っ張りで負けず嫌いという少し成長した男の子そのものの性格をしている。
特に気の強い女の子とは衝突しがちで、劇場版の女性ゲストとはしばしば言い争いをするが、改心のきっかけを与えるなど重要な役目を果たすこともある。
それでいて内心ではビビリな部分もあり、人見知りも激しい。

身の丈に合わない仕事を一人でやり遂げようとしてトラブルを起こすことも少なくない。
良くも悪くも頑固な性格故に責任感が強く、ピンチに居合わせた時には微力ながらも積極的に行動し役に立とうとする使命感の持ち主でもある。その結果、無理が祟ってドツボにハマるという展開もなくはないわけだが…。

初登場してからしばらくは泣き虫で甘えん坊な一面が強く、これらの性格からアンパンマンやメロンパンナを困らせることもしばしばだった。初登場回に至っては、本来敵同士であるはずのドキンちゃんにまで甘えていたぐらいである*3

しかし、アンパンマン達との出会いや交流を経て、かつての甘えん坊だった性格は鳴りを潜め、些細な失敗をしても泣き言を言う頻度も少なくなるなど、僅かながら成長が見られるようになった。

成長の機会を与えてくれた存在でもあるアンパンマンのことは心から尊敬しており、尚且つ自身の目標としている。
時々パン工場を訪れる彼の主なお手伝いは「パンの配達」。これもアンパンマンの「ひもじい人を救う」正義の原点に通じる立派な「ヒーロー」の活動なのだ。


【能力】

他のパン戦士と異なりベルトは付いていないが、同じようにマントで空を飛ぶことができる。
当初は飛ぶのが苦手だったが、アンパンマン達指導の下、猛特訓の末になんとか安定して飛べるようになった。
それでも力不足なためか、強風に煽られたりするとコントロールを失い墜落するというアクシデントにしょっちゅう見舞われることが多い。特に墜落した弾みで枝などに引っかかったマントを破損させるケースも多く、「肝心な時に飛べない」という憂き目に遭うのは大抵彼の役回りと化している。

得意技はグローブ型の顔で頭突きをかます「グー・チョキ・パンチ」。正確な掛け声は「グー!チョキ!パンチの…○○!」で、「○○」には「グー」「チョキ」「パー」のいずれかがランダムで入る。
「パンチ」と言っているだけに圧倒的に「グー」の確率が高い。威力はばいきんまんのメカを軽く突き飛ばして隙を作る程度で決定打にはならない他、こちら側も隙を生みやすく前が見えない状態で頭突きするためあっさり避けられたり返り討ちにされてしまうことも多い。確実に命中するといえば、ばいきんまんがよほど油断している場合ぐらいであろう。
ちなみに滅多に出ない「チョキ」は、本物のハサミよろしく紐などを切ることができる。

パワー・スピードともに難ありであるため、前線で戦うことは少なく(たまに積極的に前へ出て戦おうとするがばいきんまん達には軽くあしらわれてしまう)、メロンパンナと同様アンパンマン達の後方支援的なポジションが多い。アンパンマンがピンチの時にジャムおじさんの助けを呼びに行くのは主に彼の役割となっている。


【その他】

  • キャラクターソングに「ぼくはクリームパンダ」がある。上記の通り、「クリームパンダ」という名前は本来誤りである事や、今ではその名前をイヤイヤ認めている事を歌っている。
  • 初登場回では「ぼくはカスタードクリームしか食べない」という(いくらクリームパンとはいえ)なかなかの偏食発言をしていたが、後の回では色々なご馳走やおやつを普通に食べているためほとんど黒歴史化している。ただし、カスタードが好物なのは不変であるらしく、カレーの代わりにクリームをかけたり、豚まんならぬ「クリームまん」を好んで食べたりなどしている。
  • 初登場から20年以上経過している準レギュラーなのだが、アンパンマンをほとんど観ない層(またはその頃に観るのを卒業した世代)からの認知度はあまり高くない模様。同じ準レギュラーの中で彼の一つ前(1994年)にデビューしたロールパンナまでは知っていても、「クリームパンダって誰?」「(知ってるが)未だに馴染めない」という声も少なくない。30年以上に渡り放送されてきた長寿アニメにおける「世代間の壁」の象徴とも言えよう*4
  • 似たようなキャラクターで彼よりも先に登場した「クリームパンマン」がいるが、こちらは正確にはアンパンマンの変身パターン。中身の粒あんをばいきんまんに盗まれてしまったため、急遽クリームを代用したアンパンマンである。目つきは穏やかだが、弱い。



追記・修正は、パンダに間違われた事のある人がお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • アンパンマン
  • それいけ!アンパンマン
  • クリームパンダ
  • 長沢美樹
  • クリームパン
  • パンダ
  • グー・チョキ・パンチ
  • 負けず嫌い
  • 未熟
  • グローブ
  • トラブルメーカー
  • 健気
  • 頑張り屋
  • 泣き虫
  • 甘えん坊
  • カスタードクリーム
  • クリームパンマン←※別キャラです
  • 弟分
  • アンパンマンキャラクター項目
  • 新米←登場したのは20年以上前

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年05月05日 14:12

*1 ばいきんまん、ロールパンナ等は呼び捨て。

*2 ばいきんまんの仲間も含めると2006年に登場したコキンちゃんが新参となる。

*3 この時点では「アンパンマンのようなヒーローになる」という目標を持たない普通の幼い子供だったので仕方がないとも言えるが。

*4 2006年に登場したコキンちゃんも似た境遇にあり、アニメ放送30周年を記念した人気投票で彼女が3位にランクインした際には、ネット上ではその高い人気とは裏腹に「誰?」という声が続出した。