プラズマ/マイナズマ(ウルトラ怪獣)

登録日:2023/01/09 Mon 11:19:26
更新日:2024/03/13 Wed 10:12:02
所要時間:約 9 分で読めます





合体怪獣 プラズマ合体怪獣 マイナズマは『ウルトラマン80』第49話「80最大のピンチ!変身!女ウルトラマン」に登場する怪獣。


合体怪獣 プラズマ


身長:60m
体重:3万t
出身地:奥多摩 仁王山

奥多摩の仁王山の地底に潜伏し、仲間の怪獣であるマイナズマと共に夜12時に1520kHzの怪電波を東京14箇所から発信して怪獣が14体もいるように思わせてUGMを撹乱させた。
怪電波の正体を探ろうとするUGMに対しては怪気流や崖崩れを起こすなどして妨害する一方、シルバーガルの射撃を受けても反撃することなく地底に潜んで自分の位置を知らせないようにするなど、高い知能を持っている。
戦闘では胸の2本の角から白色の光線を出して攻撃し、頭の角からプラス電撃光線を発してマイナズマと背中合わせに合体*1することで何倍もの力を発揮するほか、口が3つも存在しており、一度に牛30頭を平らげる程の凄まじい食欲を持つと言われている*2


合体怪獣 マイナズマ


身長:58m
体重:4万t
出身地:奥多摩 仁王山

プラズマの同族の怪獣であり、劇中ではプラズマが呼び出したことにより出現した。
出現と同時に尻尾の攻撃でツトムを庇った矢的の左手を負傷させ、80との戦いでも負傷した左手を狙った攻撃を仕掛けて優勢に立つなど、頭脳はプラズマに勝るとも劣らない。
頭部の2本の角からマイナス電撃光線を放って攻撃するほか、プラズマと合体することで凄まじい戦闘能力を発揮し、合体した際の防御力に関してはサクシウム光線やバックルビームも通用しないほど。

劇中での活躍

夜12時になると正体不明の怪電波が乱れ飛ぶという現象が続いており、これを突き止めるべく、UGMは動き出していた。

矢的と涼子はシルバーガルで夜の山中を調査、ポイントK3-S4での録音作業を終えて次にポイントR1-B2へ向かった矢的と涼子は再び録音作業を始めたが、すぐさま原因不明の乱気流が発生する。
矢的はオオヤマに危険はよせ、と言われるも無事に着陸、捜査を続行したのだが、崖が崩れてしまうのであった。

UGMの基地に戻れた2人。
怪電波の内容は解読機によると怪獣から発信されたものに違いないが、発信場所は東京周辺に合計14箇所も確認されており、これが本当ならば14体の怪獣が東京を狙っているということになる上、もしこれが公表されれば一大怪獣パニックが起こる、とイケダは懸念。

そんな中でオオヤマが怪電波の波長を詳しく分析した結果、2種類に出来てかつ、怪獣が14体ではなく、2体であることが突き止められた。
他の電波はUGMをパニック状態にするための撹乱電波だったのだ。
だが、2体だったとしても撹乱電波を使える高度な頭脳を持った怪獣であることは間違いない。

イトウは広報のセラに公表した方が、と進言するがオオヤマは怪獣が仲間と連絡を取っている可能性が高いため様子見、一網打尽にするまでは秘密に、ということになった。
司令室に入ってきたセラ「どうかしたんですかー?あ、あれ、ちょっと何ですそれ?」

セラ隊員にまで秘密にした怪電波の一件は、思いがけないところから外部に知れる羽目になった!

パトロールをしていた矢的はツトムと出会う。
ツトムは父に誕生祝いで貰ったラジオの組み立てセットを矢的に見せ、将来はUGMの隊員になりたいと語った。

その夜、ツトムはラジオを完成させ、起動させることに成功する。
母に早く寝なさい、と言われながらも音楽を聞こうとすると変な音が聞こえる上に飼い犬のロクの様子がおかしい。

翌日、ツトムは矢的と会うことに。
夜中の12時ごろに1520kHzの変な電波が聞こえたと言うツトムに対し、矢的はそのことを誰かに話したのか、と言うと誰にも話してない、と言ったため安堵するが、ツトムは矢的の態度を不審に思っていた。

その夜。

いくらキャップに口止めされてるからって、
ツトム君に嘘をついたのがどうも気になってね…。

優しいのね。猛さんって。
でも、嘘と言えば私達…もっと大きな嘘をついてるじゃない。

えっ?

私とあなたも、本当は地球人じゃない。
ウルトラの星から来た、ウルトラの戦士だってことを…

それは……

わかってるわ。
地球人を助けるためには、私たちが地球人の姿を借りなくてはいけない。
そうでしょう?

でも、私たち、いずれはこの地球を出て行くのね。
この美しい星、素晴しい人たちのいる、この地球を……

仕方がない。それが我々の宿命なんだ。
だからこそ、地球人が自力で戦える時が来るまで、
僕か君のどちらかが、最後まで、戦って戦い続けなければ。いいね?

そう、2人は地球人ではなくM78星雲・光の国から来た宇宙人だった。
ツトムに嘘をついたことを詫びる矢的に対し、涼子はもっと大きな嘘をついていることを危惧する。
そして、いつかは愛する地球から去らなければならない日が来る…。
苦悩する2人だが、イトウが通りかかり、怪電波が聞こえる時間になったため基地に戻ることに。

録音が開始され、涼子は別の怪電波がまるで呼びかけに応えている、と、フジモリは怪獣が仲間を呼び寄せる合図かもしれない、と推測。
矢的は発信場所がS3-93であることを突き止め、その場所が奥多摩の仁王山付近であることが判明し、夜が明け次第、調査に向かうことになった。
UGMが怪電波を探っていた一方、ツトムもラジオで怪電波を耳にし、矢的が何かを隠していることに勘づいた。

翌日、イトウと矢的はシルバーガルで出撃、一見変わったことは無さそうだったのだが、矢的は左22度の山林がおかしな倒れ方をしていたことに気づき、地面の下を巨大な生物が移動したとしか思えないと判断。
イトウは地底ガス弾を発射したが怪獣が現れる気配はなく、一旦基地へ戻ることに。
地中から何者かの巨大な眼がこちらを覗いていたことにも気づかず。

UGM基地。
オオヤマは仁王山の山中に怪獣が潜んでいる可能性が強いんだな、と言うが
イトウは相手が地面の中では攻撃の加えようがなく、といっておびき出そうにも有効な手立てが、と言い、もうしばらく様子を見ることに。
なお、ツトムは基地に忍び込んで会話を耳にしていた。
ロビーでダンスを踊っていたセラのもとにツトムが戻り、先の会話を盗み聞きしたことにより仁王山に怪獣がいるのを確信し、単身向かっていった。
仁王山へ向かったツトムは電波を発信すると大地が裂け、地中より怪獣プラズマが出現する。

一方、UGM基地にはツトムの母から連絡が。
家を出たきり戻って来ないそうだが、
セラは先ほど矢的に会いに来て家へ帰ったはず、と言ったため食い違いが生じた。
自分たちの話を聞いたのか、と懸念する矢的はオオヤマに仁王山へ行かせてくださいと懇願し了承を得る。
ツトムに何かあったら自分の責任と言い、イトウも仁王山へ向かうことに。

矢的とイトウの乗ったシルバーガルは仁王山へ到着、矢的はスカイダイブで離脱してツトムの救出に向かい、無事ツトムのもとに降り立つ。
ツトムをプラズマから引き離そうとするも、地割れからもう一体のマイナズマが出現、マイナズマの尻尾を叩きつけられた矢的は左手を負傷してしまう。
この事態を受けてフジモリ、イケダ、涼子も応援に駆けつけることに。

矢的はツトムを逃し、怪我を押してウルトラマン80に変身、2体の怪獣に立ち向かう。
UGMの援護射撃もあって互角以上に立ち回るも、2体の攻撃が負傷していた左手に直撃した上に、2体は合体することで更に強力なパワーを発揮出来るようになり、80は一気に劣勢となる。

2匹の怪獣が、まるでプラスとマイナスの磁石が引き合うように合体するとは!
ウルトラマン80は意表を突かれた!

合体した2体の強さは凄まじく、真正面からの攻撃に圧倒され、反撃で放ったサクシウム光線も全く効き目がない。
フジモリの搭乗するスカイハイヤー、イケダの搭乗するエースフライヤーも合体した2体に攻撃を加えるが、落とされてしまう。
80は続いてバックルビームを放つも、やはり効かずにダウン、絶望的な状況の中で80のカラータイマーは赤となる。
尚も立ち上がる80だが、2体には敵わず、蹂躙されてしまう。
そんな中で涼子が駆けつけ、この様子を見て

このままでは…80は殺されてしまう…早く…早く助けなくては…

80のことを案じ、

80!しっかり!今、私が助けに行くわ!

と言うが80=矢的は

いけない。君まで変身してはダメだ。

と返す。

どうして…

困惑する涼子に対して

今僕がやられても、君が新しいウルトラの戦士として戦うことが出来る。
万一2人ともやられたら、地球はおしまいだ!
僕のことは構わない。いいか。

絶体絶命にもかかわらず、自身のことは構わないと言う。

80…あなたって人は…

地球を頼む…頼むぞ…!

80ー!

ユリアン!


80本人に静止されたとしても、大ピンチに陥った80を黙って見過ごすことは出来ない。
涼子はユリアンに変身、プラズマとマイナズマに向かっていく。
素早い動きで2体を翻弄していくも、マイナズマのマイナス電撃光線を喰らってしまい、先の80と同様に1VS2の戦いを強いられて苦戦してしまう。
だが80が体勢を立て直してユリアンに加勢、2VS2の戦いとなる。
プラズマとマイナズマは再び合体し、2人のウルトラマンを迎え撃つ。

敵はプラスとマイナスの力を合体させて、何倍もの強さになっている。
我々も力を合わせて戦うんだ!

いいわ、80。

合体したプラズマとマイナズマを相手に、80とユリアンは空中で体を同時に高速回転させた合体技、ダブルパワーを放ちプラズマとマイナズマを木端微塵に粉砕した!
大苦戦の末に膝をついた80をユリアンがサポート、こうして事件は無事解決した。

戦いが終わった後、ツトムは矢的に怪我させたことを謝罪するが、「そんなことはないさ。君の勇気と向上心があれば、将来、必ずいい隊員になれるとも!」 「その代わり、これに懲りて、もう二度と出過ぎた危ない真似はしないこと!」 「夜はちゃんと早く寝ること!いいね、約束するんだよ!」と返し、ツトムを励ますのであった。




……その後。


あの時どうして、僕の言った通りにしなかったんだ?
僕たち2人に、万一のことがあったら、この地球はどうなるか……
ウルトラの戦士の君ならよく分かってるだろう。

自身の意に反した行動をとった涼子を矢的は咎める。

君、聞いてるのか?君…

だが涼子の目には涙が浮かんでおり、

私…私、地球人に生まれたかった…。

と矢的に返し、どこかへ去っていく。
涼子のこの言葉を受けた矢的の目にも涙が浮かんでいた…。
そして地球と地球人を心から愛した2人の宇宙人が地球に滞在出来る最後の日は眼前に迫っているのだった……。


余談

  • デザインはプラズマ、マイナズマ共に『80』怪獣の多くを務めた山口修が担当。



あの時どうして、僕の言った通りに追記・修正しなかったんだ?
僕たち2人に、万一のことがあったら、このwikiがどうなるか、wiki篭りの君ならよく分かってるだろう。

君、聞いてるのか。君…

私…私、メンバーから外されたかった…


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最終更新:2024年03月13日 10:12

*1 合体した際の名称はプラズマ+マイナズマと紹介する資料もある。

*2 ホルスタインだとすると、雄の成獣で30頭で33.9t。プラズマの体重の約885分の1しかない。体重70kgの人間が79.1gの茄子1個を食べるようなものである。

*3 1話のイメージなどでユリアンは登場しているが、戦闘シーンはなかった。

*4 プラズマ及びマイナズマも映像の流用とはいえ本作に登場する。