SAMURAI MAIDEN -サムライメイデン-

登録日:2023/04/03 Mon 00:41:27
更新日:2024/01/09 Tue 09:31:30
所要時間:約 10 分で読めます






花は桜木、JKは侍ーー!




SAMURAI MAIDEN -サムライメイデン-』はディースリー・パブリッシャーから発売されたアクションゲームである。
2022年12月1日発売。開発は「バレットガールズ」などお色気コンシューマゲームで有名な株式会社シェード。PS4/PS5/Nintendo Switch/Steamのマルチプラットフォーム。





概要

戦国時代にタイムスリップした主人公の女子高生がお供の忍者達と暴れ回るアクションゲーム。
ジャンルは『ガールズ侍アクション』
ワラワラと湧く雑魚敵を蹴散らす、いわゆる無双系に近いプレイスタイルのゲームである。

百合ゲーという側面を持っており、主人公を含めプレイアブルキャラクターは全員女性。
戦いを通じて彼女達が仲良くなり、キャッキャウフフするのをニヤニヤしながら眺めるタイプのゲームでもある。
タイムスリップモノならではのベッタベタだが王道なラストはキャラに感情移入していれば切なくなること間違いなし。

そしてタイムスリップにつきものな過去改変SFやパラレルワールドの要素も強く押し出されており、更にはアクションもソウルライクには及ばずとも見た目に反して非常に骨太となかなか凝った作りになっている。
ちょいエロと百合目当ての場合はそれが上等な料理にハチミツをブチまけるがごとき所業になっている可能性もあるのが玉に瑕。


ストーリー

「織田信長、イチゴパンツで本能寺の変。1582年だからイチゴパンツ……か」

玉織 紬は放課後の教室で居残り勉強をしていた。
歴史の勉強は苦手。意味のない年号の語呂合わせは特に嫌いだ。

「とりあえず、戦国時代に生まれなくてよかった~」

歴史の教科書のどこを開いても戦いの話ばかりなのを見て、ひとり呟く。


……気を失う前の紬の記憶はここで終わっている。
目覚めたのは教室ではなく、炎に包まれたお寺――本能寺だった。

「死にたくなければ戦うしかあるまい」

自分を織田信長と名乗った髭のおじさんが言う。
信長の顔なんて知らないけど、少なくともイチゴパンツは履いてそうにない顔だ。
骸骨の群れがお寺の中に押し寄せてきた。
紬に手渡されたのはひと振りの日本刀。
剣術のお稽古で触っていたようなニセモノじゃない。
これは――真剣だ。

「やればいいんでしょ!どうせやるんだったら思いっきりやってやるわ!」

天正10年6月2日、本能寺の変。
戦国時代の英雄織田信長の最期の日に、ひとりのJKが紛れこむ。
新しい歴史が教科書に刻まれるか、それとも……。


(公式サイトより)



登場人物

・玉織 紬
(CV: 夜道雪)

主人公の現役女子高生。
学校で補習を受けていたら唐突に天からの声による託宣を受け、唐突に1582年の本能寺にタイムスリップさせられた一般人。
転移した先で本能寺の変真っ只中の織田信長や3人の忍者達と出会い、タイムスリップの経緯やこの時代に発生している異常、元の時代へ帰る方法を調べていく事に。

メイン操作キャラ。
実家は剣道の道場で、ゲーム内では幼少期から無理やり習わされてきたという剣術を使って魑魅魍魎を倒しながら進んでいく。

ポジティブかつ楽天的な性格で、突然戦禍に巻き込まれた事にも割とすんなり順応する図太い人。
同性にモテる」というこのゲームを象徴する様な設定があり、戦国時代ならではの血生臭い価値観を持つ仲間達ともどんどん打ち解けられるコミュ力の持ち主。
一方で学力には不安があり、高校生なのに「『本能寺の変』が何なのか知らない」など日本史の偏差値がかなり心配。

演者の夜道雪はゲーム発売前の宣伝においてD3公式で紬のコスプレを披露しているが、キャラを遥かに凌駕するバストサイズの持ち主でもある



・依夜
(CV: 伊藤美来)

織田信長に仕えている忍の少女。スパッツ着用。
明智光秀の造反に気付き信長を助けようと本能寺に入り込むが、そこで信長や一緒にいた紬と遭遇。話の成り行きで紬を守る「護影」として行動を共にする。
3人の忍の中では紬から見て唯一直接の過去の人物であえる。

紬の事を「お姉様」と呼んで慕ったり身体を密着されると悦んだりするなど、かなり明確にそういうキャラとして扱われている。
一方で元の主人である信長の事も尊敬しており、部下として力になれるよう日々研鑽を続けていた一所懸命な少女である。

ゲーム内では火薬を駆使した炎属性の攻撃が得意。
燃えるクナイによる遠距離攻撃「燕花火」は全弾ヒットすると敵をほぼ確実にスタンさせる優れもの。ボス敵に当てようとして周囲の雑魚に吸われるのはよくある光景なので、きちんとロックオンしてから当てたい。

専用スキルは様々なアイテムを扱う「忍具変化の術」。爆弾や地雷などの攻撃系アイテムの他、体力を回復させる壺や敵のヘイトを集める囮人形などを設置して戦闘をサポートする。爆弾は紬自身にも攻撃判定があるうえ自分に当たると致命傷なので取り扱いには要注意。



・刃鋼
(CV: 上坂すみれ)

依夜と同じく護影の1人。八重歯が可愛い和服美人。あらあらうふふなお姉さん。
本能寺にて紬や信長と出会い紬に同行する。
織田家子飼いの依夜と異なり、特定の主人を持たず契約単位で仕事を受けるタイプの忍者。
そして身体の一部をからくりに置き換えているサイボーグ忍者である。
アイエエエ!?サイボーグ!サイボーグナンデ!?となった史実派は落ち着いてほしい。
刃鋼さんはからくりの発達した並行世界からの来訪者なので、我々の過去は正常である。
多分。
彼女の世界は統一幕府なる組織が統治し、15世紀でありながら身体のサイボーグ化が「危険な職場で事故るくらいなら先に機械の体に代えておこう」ぐらい気軽に行われ、
更には時空構造の異変(他所で言う時空震動弾の類)を観測できる程に文明が発達している。
その一方でディストピアかその一歩手前程度の硬直した世界観であるフシがみられる。
ただし、何故かスマホはない。
また、彼女の世界において織田信長は歴史に名を残さなかった、あるいは生まれてすらいない模様。
歳上の余裕からか、まだ未熟な少女感のある紬達を撫でくり回して可愛がっている。
おっとりした言動の割にかなりシビアな死生観を持っており、忍者らしく敵の命を奪う事には躊躇が無い。また、どこか諦観的な物の見方をしている。

戦闘では機械仕掛けの義手を用いて戦う。ワイヤーを伸ばして電気を流し込む技「雷拳射出」は多段ヒットする中距離攻撃。
敵の集団のど真ん中に撃ち込んで足止めや分断に使うのが有効……と言いたいところだが、攻撃中に自分がダメージを食らうと技が中断されてしまうという致命的な弱点がある。
DPSも低く、技の途中で護影を切り替えるとゲージ効率がガタ落ちするなど、いまいちこのゲームの仕様と噛み合っていない印象を受ける悲しき技。
アップデートを経て威力が数倍に超強化され、まあまあ使える性能にはなった。

専用スキルは義手から伸ばしたワイヤーを移動に用いる「お縄の術」。離れた足場に飛び移りたい時にターザンロープの様に使う能力で、3人の護影のスキルの中ではステージ攻略上最も使う機会が多い。
ついでに敵を引き寄せたりもできる。

・狐美魅
(CV: 富田美憂)

同じく護影の1人。狐の耳と尻尾を持つ巫女忍者で、元陰陽師という変わった経歴の持ち主。
本能寺にて紬や信長と出会い、紬に同行する事に。
アイエエエ!?ケモミミ!ケモミミナンデ!?となった史実派は(ry
彼女の世界は「神獣」なる存在が実在し、陰陽術が発達した世界。
刃鋼の世界に比べ明かされる情報が少ないが、
後述の狐美魅の祖先から考えるに我々の世界で言う妖怪絡みで分岐したのかもしれない。
彼女の世界でも織田信長は歴史に名を残していない。

神獣の一柱「玉藻前」の末裔らしく、小っちゃい見た目の割に尊大な態度を取る事が多い。
一方で神獣の子孫という血統に恥じない広範な知識と強い霊力を持つ。どんなトラブルが起こっても持ち前の頭脳と陰陽術を用いて解決してくれるドラえもんみたいなポジションの有能な人である。タヌキじゃなくてキツネだけど。
刃鋼と同じく、史実とは異なる並行世界から呼び出された呼び出された忍。

冷気を纏わせたハンマーを使って戦う氷タイプの狐
地面にハンマーを叩きつける「氷突襲撃」は瞬間火力が最も高く攻撃範囲も広い優秀な技。雑魚に取り囲まれた時はとりあえずこれを使って戦況を立て直そう。

専用スキルは近くにあるアイテムを拾って投擲する「質量変化の術」。紬に設置させた爆弾なんかをブン投げる事も出来る。狙いをミスって自分の足元や至近距離の敵に爆弾を投げると酷い事になるので乱戦時には注意が必要。



・織田信長
(CV: 黒田崇矢)

日本史に名高い尾張の戦国大名。
本能寺にて明智軍の襲撃を受けている最中に紬と出会い、紬に退魔の力を持つ刀を貸してくれる。
その後は寺からの脱出を図るべく紬達とは別行動で敵と戦う。

「第六天魔王」の名で有名な織田信長だが、本作では苛烈な暴君というより治世に苦心する為政者としての一面が強く描かれている。
作中で一番史実に忠実なキャラなのにユーザーからは「百合ゲーに男を出すな」「女体化してから来い」などと散々な言われよう。
とりあえず、無理にねじ込んだ敦盛ダンシングをはじめお約束は消化してくれる。



・上杉謙信
(CV: 上間江望)

「越後の龍」で知られる戦国大名。史実では本能寺の変の4年前に病没している。
このゲームではある理由から男装の麗人のような姿をしている。
探索中の紬達と出くわし、紆余曲折の末に矛を交える事になる。

仏性に目覚めたせいか物腰丁寧で慈悲深い人柄。
ただし独りよがりで思い込みが激しく人の話を聞かない、とコミュニケーションにかなり難がある傍迷惑な人。紬達と交戦に至るのも勘違いが原因。

ボス戦では槍を駆使した高速戦を仕掛けてくる。
スピードの速い突進攻撃と攻撃範囲の広い薙ぎ払いはいずれもHPをほぼ10割削ってくる凶悪な代物。
基本的には遠巻きに様子をうかがい、敵の攻撃を避けたら数発殴って退避、というヒット&アウェイ戦法が有効。そうでもしないと10秒保たずに死ぬ。
物語後半では周囲に大量の矢を展開する「車懸かりの陣」を使用し始め、槍と矢による二段攻撃で襲い掛かってくる。



・武田信玄
(CV: 斉藤朱夏)

「甲斐の虎」で知られる戦国大名。史実では本能寺の変の9年前に死去している。
謙信と同じくとある理由から一人称が「信玄ちゃん」の幼女の姿をしている。
探索中の紬達と出くわし、やっぱりバトルする展開に。

見た目通り(?)の無邪気で天真爛漫な性格をしている。
ただしそれに似合わない常人離れした怪力を誇り、力比べと称して遊び感覚で暴力を振るってくる倫理観の欠如したサイコパスガール。

ボス戦では軍配を鈍器として用いたインファイトで攻めてくる。
短い予備動作で一気に突っ込んでくる飛び蹴りが特に危険な技。信玄を視界から外していると次の瞬間に蹴りが飛んできてゲームオーバーになったりする。
一部の攻撃の後隙が大きいので、謙信に比べてある程度攻め時が分かりやすい。
物語後半では「風林火山」に準え、竜巻や樹木などを召喚しての遠隔攻撃を放ってくる。



ゲームシステム

・ゲームの流れ
いわゆるミッションクリア型のゲーム。
ステージを選択するとアドベンチャーパートの後にゲーム開始となり、敵を倒しながらステージ内を進んで最奥にいるボスを倒せばクリアとなる。一部ステージでは道中が存在せず、即ボス戦に移行するものも。
リザルト画面では紬達4人がスマホで自撮りをする。毎回4人の立ち位置やポーズが異なるという妙に凝った仕様。


・護影システム
剣術と忍術をスピーディーに組み合わせて戦う剣忍一体のアクション。
紬が通常攻撃を敵に当てるとお供の忍達のゲージが溜まっていき、これを消費する事で各忍が攻撃を放つ事が出来る。
適当にスパスパ斬ってるだけでもゲージはすぐに溜まっていくので、紬の攻撃ボタンを連打しながら依夜の技を発動→発動し終わったらすぐに刃鋼を呼び出して技を発動→終わったら即狐美魅を呼んで……と間をおかずに連続攻撃を浴びせていくのがこのゲームの基本戦術であり醍醐味である。
護衛役なら主人より先に動けよ、とか思わなくもない。


・口憑けの術
護影が持つ生命エネルギーを分け与えて紬をパワーアップする禁断の術。
発動すると紬の攻撃に属性が追加される他、護影によって異なる追加効果が発生する。*1
「発動するにはお互いの手や顔や身体のどこかが触れ合っている必要がある」という設定があり、中でも唇と唇を重ねる事で術の効果が最大限に発揮される百合厨歓喜。
とはいえ唇同士のキスは最初から許されている訳ではなく、戦闘を重ね親愛度を高めていく事でようやく解禁される。



楽曲

・オープニングテーマ:DIVINE TUNING
歌:夜道雪

・エンディングテーマ:言ノ葉ニ咲ク
歌:夜道雪、伊藤美来、上坂すみれ、富田美憂

オープニングテーマ並びにエンディングテーマは単独での販売はされず、ゲームソフトのパッケージ版初回封入特典として購入者限定の配信でリリース。
エンディングテーマはこの他、キャスト4人それぞれのソロバージョン仕様が各ネット店舗限定特典として用意された他、
楽曲の作詞を担当した太田彩華がボーカルを務めたバージョンが各配信ストアで販売されている。



余談

・超難易度
このゲーム、百合ゲーというキャッチーな触れ込みに反して難易度がやたら高い
というのも全体的に敵キャラの攻撃力が高く、雑魚戦では敵に囲まれてポカポカ袋叩きに遭っているだけであっという間にHPが溶けてしまうため。
ボス戦でも普通に雑魚敵が湧き出てくるので、間が悪いと何も出来ないまま死んでしまう事も。
謙信や信玄などのネームドボス戦では雑魚は登場しないが、今度はボス本体の攻撃の一発一発が即死級とあって初見での攻略はまず不可能なレベル。
オマケにゲームシステム上体力の回復を行う機会とコンティニューの回数が限られており、失敗すると最初からやり直しというかなりシビアな設計となっている。
これらの仕様は発売当初話題となり、美少女キャラ目当てで購入した数多のプレイヤーを地獄に叩き落とした。
現在は数回のアップデートを経てコンティニューの回数が増えるなどまあまあプレイしやすくなった。



・パンツ
このゲームでは主人公の紬が学生服姿でアクションするため、頻繁にパンチラする。
それもただののっぺりしたテクスチャではなく、レースなどに彩られたちょっと凝った代物。
ところがこのパンツ、フォトモードで撮影しようとするとフォトモード中だけ黒塗りに覆われるというゴミ クソ カスあんまりな仕様となっている。
残念ながら静止画で楽しむ方法は今のところ無いので、アクション中のチラリズムを楽しむ程度に留めておこう。

+ 非公式な話
Switch版、PS版ではこの様な憂き目に遭ったパンツだが、Steam版では有志により黒塗りを取り除くmodが製作されている。
これを使うとスカートの中の闇が取り払われ、然るべきアングルできちんと丸見えになる。もちろん撮影も可能。
アンオフィシャルな改造データなので導入がやや面倒かつ自己責任だが、高品質なパンツをじっくり眺められる数少ない手段。
そのためゲームの操作性など特別な理由でも無ければSteam版を購入するのが圧倒的におすすめ。*2
PCを持ってない人は公式に要望でも出してみましょう。




追記・修正は女の子同士でキスしてからお願いします。



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最終更新:2024年01月09日 09:31

*1 依夜がスーパーアーマーと防御力アップ、刃鋼が回避の性能アップ、狐美魅がリジェネ

*2 ただし、それなりのPCスペックの高さを求められるので購入前に自身のPCのスペックを確認してから買うことを進める。