ファデュイ(原神)

登録日:2023/04/11 Tue 15:55:56
更新日:2024/04/04 Thu 15:15:13
所要時間:約 20 分で読めます





高潔な氷の女皇のもと

我々は神々の力を奪取する


ファデュイ」とは、オープンワールドRPG『原神』に登場する組織である。
アビス教団」と並び、本作における代表的な敵団体の一つとして最初期からプレイヤーの目に止まるポジションにある。


概要

本拠地は『原神』の舞台であるテイワットに存在する七国の一つである氷の国スネージナヤ。
スネージナヤは冒険の舞台としては今のところ未実装だが他の国に対して侵略行為を仕掛けており、その実動隊こそがファデュイである。
宝盗団、野伏衆、エルマイト旅団といった各地のならず者とも度々取引をしており、当然ながら他の国からは快く思われておらず、主人公たる旅人もファデュイを見つけたらとりあえず成敗する方向で動こうとする。ミントとファデュイはどこにでもいる

活動内容

ファデュイは外交による圧力から統治体制自体を揺るがす策謀に至るまで、ありとあらゆる手を使って各国で暗躍しており、特にモンドでは本編開始前に魔獣をけしかけた上でそれを掃討する自作自演により外交的に優位に立っているという。
その行動理念は、スネージナヤの統治者である氷神こと「氷の女皇」のそれに準ずるとされる。
詳細な内容はまだ明かされていないが、氷の女皇は七神により七国が統治される現在の体制や、それを定めた「天理」に相反する思想の持ち主であるようだ。
また、その目的達成のために神が持つ器官である「神の心」の収集を試みているようだが、神の心を集めて具体的に何をするつもりなのかはまだ不明な部分が多い。
スメール編終了時点では、
  • 企みがバレて外交を断たれようとも、神の心さえ入手した後ならば計画に支障は無い
  • 神の心を破壊されると天理が降臨する可能性があるが、今そうなっては困る
ことなどが分かっている。
経緯は様々だが今のところ旅人も神の心の入手まで阻止できたことはなく、実装済みの全ての国で神の心がファデュイの手に渡っている。
技術力も高く、
  • 遺跡守衛を分解しての研究
  • 神の目を持たない者も元素を扱えるようになる「邪眼」の開発
  • 神や仙人の技能の再現
などなど、他の国々よりも進んだものを持っている。

一方で、ファデュイでないスネージナヤ国民が皆この活動に賛同しているわけではないらしく、特に貿易商など国外で活動する者はファデュイの活動のせいでスネージナヤ出身というだけで疑いを向けられるなどの苦難に直面することもあるようだ。
また、国内でも基本的にファデュイの活動は国の闇・汚れ仕事と認識されているらしく、深く踏み込む者は少ない。
一応「女皇越しに国民の理解を得ている」らしいが、その発言もファデュイ構成員のものなので鵜呑みにはし難いのが現状である。

組織構造

11人の執行官「ファトゥス」

組織を指揮する幹部。基本的に11人の間に上下関係は無く対等な立場であるとされるが、実力や功績によって一位から十一位までの位列が存在する。
後ろ暗い 任務を遂行できる実力と冷徹さがあるならば出自は問わないらしく、スネージナヤ出身でないメンバーも多数見受けられる。
魔神任務第二章(稲妻編)終了時点でゲームに直接登場していたのは僅か3人で、残りのメンバーは断片的に言及されるのみだったが、スメール実装に伴って公開されたPV「冬夜の戯劇」にて容姿・声・名前(おそらく本名ではない)が発覚。
本編への登場やプレイアブル化への期待の声が高まっている。
なお、各々の名前の元ネタはイタリアの演劇形態の一つ「コメディア・デラルテ」の役名から。また、殆どのメンバーは肩書きと名前がほぼ同じ意味になっている*1ことから、各々の名前は肩書きの言い換え・コードネームであると思われる。(劇中でも「公子」に「タルタリヤ」のルビが振られているテキストなどがしばしば見られる。)
ただ非常にややこしいことに、単純に「漢字をカタカナ読みする」名前のわけではなく、そのまま漢字の読みで読まれる場合もある。
昇格や降格があった場合どうなるのか気になるところである。

服装は統一されてないが、PVでは黒いファーのついた白い外套を全員が着用している。

戦闘においては、邪眼などを用いて複数元素を振るうのが特徴。
また、実装されている元素反応の数がちょうど11個*2であること、敵として登場した面々が軒並み複数元素を使うことから、それぞれ元素反応に対応した性能をしているのでは?という考察がある。
(例:淑女()=溶解、散兵()=拡散)


一般構成員

精鋭エネミー

  • デットエージェント
「死をもって償え。」

デッド(dead)ではなくデット(debt)。要するに借金取りであり、北国銀行の取立人。
こちらのオートエイムを外す透明化を使うため弓矢や法器の通常攻撃では特に戦いにくい相手。付着した元素のエフェクトや一部キャラのマーキングで位置を把握できるが、その場合もオートエイムは利かない。
刀の一撃は強烈だが、他の構成員と比べるとシールドの類がない分怯ませやすく、吹っ飛ばせば透明化も解除されるので、やられる前にやる精神で速攻を狙いたい。

「逃げ……られなかった……」

  • 雷蛍術師
  • 氷蛍術師
「見ぃ~つけた……覗き魔!」
「私に近づきたい?」

雷/氷元素を操る蛍を召喚し、特殊な花粉の入ったランタンで操って戦う。
本人も花粉の影響を受けているらしく妙にセリフのテンションが高く、デザインも相まってエロいと評判。
雷の方は蛍を攻撃に使うだけだが、氷の方は蛍によってシールドを貼る。
蛍にエイムを散らされるので、手数を削ぐorシールドを消すのも兼ねて広範囲攻撃で纏めて巻き込んでから手薄になった本体を狙うのがセオリー。
感電反応・凍結反応ともに拘束力の強い元素反応なので水場では要注意。

「もう一回…私を見てほしい……」
「また…独り……」

  • ミラーメイデン
「どこにいるのか、聞かせてもらおう…!」

その名の通り、鏡のようにした水元素で戦うスネージナヤの巫女。
専用のマーキング「偏光」を持ちマーキング中は怯み耐性が付く上に、シールドこそ無いものの耐久力も高く、3Dモデルもやたら高身長かつグラマラスであるため、その体幹の逞しさがしばしばネタにされる。
水元素の遠距離攻撃に加えてこちらの移動を封じる技も持っており、単体ではちょっと硬くて面倒な程度だが他の構成員と同時に出られると危険度が跳ね上がる。
常に目隠しをしており、セリフからしてどうやら盲目である様子?

「冬は……必ず訪れる……」

ファデュイ先遣隊

任務地の拠点確保などのために先駆けて派遣される尖兵であり、ファデュイにおける一般兵。
いずれも体力低下or時間経過で元素シールドのようなもの(厳密には元素増幅状態という別の区分のもの)を展開する能力を持ち、ダメージを大幅に軽減してしまう。
シールドは弱点元素以外での破壊はほぼ不可能であるため、パーティメンバーが弱点元素を扱えない時はシールドを出される前に瞬殺するか、シールドに軽減されたダメージで無理やりゴリ押すしかなくなる。
いずれも単体であればさほど脅威ではないが大抵は集団で現れるため、通常エネミー区分ではあるものの脅威度は精鋭エネミーと同等以上。
雑兵ですらこれほどの強さとキャラの濃さを持つことがファデュイの組織力の高さの証と言えるかもしれない。
ちなみにファデュイ一般兵は軍隊のような組織になっており「軍曹」「少尉」などの階級と個人名が書き込まれた書面がフォンテーヌの彼らの拠点で確認できる。

○前峰軍
屈強な体格と広範囲の近接攻撃を持つ戦士。
広範囲かつこちらを大きく吹っ飛ばすような攻撃が多く、混戦では厄介な相手。

  • 雷ハンマー
「速戦即決!」

雷元素を発生させるハンマーで戦う。
動きは大振りだが攻撃範囲も相応に広いため油断ならない。
プレイヤーキャラをなかなかの追尾力で追いかけてくるが、実はこれを逆手に取ってすれ違ってみせれば回避は容易い。
シールドは氷元素が弱点。
台詞はせっかち気味。

「まずい…!」


  • 風拳
「まだ始まったばかりだ!興醒めさせるなよ!」

風元素を発生させるガントレットで戦う。
こいつだけは元素シールドを自分から解くのでそういう意味ではまだ楽な相手だが、その真価は集団戦にある。
味方を庇うように高速移動してから一時的に風元素シールドを展開、拡散反応の起こる元素攻撃を受けると吸い寄せからの強烈なパンチを見舞ってくるほか、シールドが破壊されダウンしている味方を即復帰させる能力も持つなど、見た目と言動に反してサポーター的な側面が強い。
台詞は熱血気味で暑苦しい。

「降参だぁ…!」


○重衛士
丸々と太った体に元素の詰まったタンクとそれに接続された銃で武装した兵士。
どちらもかなり厄介な性質を持ち、撃破の優先順位は高い。

  • 水銃
「まだ休憩時間じゃない!」

水元素の詰まったタンクを背負っている。
攻撃は控えめだが他の兵士を回復させる能力を持ち、こいつが残っていると先述の「シールドを出される前に瞬殺」が通じなくなる。
最優先で倒すべき相手だがシールドへの有効打となる雷元素がなければそれもなかなか難しい。幸い氷元素を叩き込めば凍結反応で止まってくれるのでゴリ押しは効きやすい方。
回復させる際には「サボるんじゃない!」と口走るが、他の構成員と比べて偉いのか偉そうなだけなのかは不明。

「責任は…終わり…」


  • 氷銃
「凍ってしまうよぉ…!」

こちらは氷元素の詰まったタンクを背負っている。弱点元素は炎。
回復能力は持たないが。冷気の噴射は異様な速さで多段ヒットする危険すぎる攻撃。特に雨天時や水辺では凍結反応によりなすすべなくハメられることも。
ミラーメイデンと組まれると恐ろしい強さとなる。
おまけに台詞もサイコパス気味で怖い。

「熟食め…」


○遊撃兵
後方支援を担当する細身の兵士達。
あまり前に出てこないため、先遣隊が集団で出現した時は倒すのが最後の方になりがち。

  • 炎銃
「バーベキューの時間だ!」

バックステップで距離を取りつつ炎元素を発生させる銃で狙撃してくる。
射撃は高威力かつかなり精密だが、その分動き回っていれば意外と当たらない。あと地形によってはひたすら壁打ちさせる事も出来る
弱点元素は水で、雨天なら勝手にダウンするほか、水辺ではバックステップで自ら水に飛び込んで行くことも。

「バーベキュー…中止…」

  • 岩使い
「岩、出でよ!」

ワープで距離を取って岩元素の3WAY弾を飛ばしてくるほか、シールドとは別に弓矢を防ぐバリアを展開する能力を持つ。……が、バリアの中に入ってしまえばこれといった妨害は受けない。
あまり強くはないが、至近距離で岩元素弾を3発まとめて食らうと結構な痛手になる。
シールドは鉱石を大きく削れる攻撃全般が弱点。
撃破する優先順位が高いわけではないが、シールドの弱点の関係で過負荷反応や大剣に巻き込まれて早々にダウンしていることもしばしば。
台詞は気怠げかつほんのり厨二チック。

「死の…静寂…」

非戦闘員?

戦闘以外の工作や外交などを担当するエージェントの姿も各地で確認できる。
男女それぞれで服装が統一されており、北国銀行の職員などもこのタイプ。
多くは話しかけることのできるNPCであり、個人名が表示される者も多い。
話の内容も結構個性豊かであり、中にはスネージナヤに持って帰る土産物の相談とか、気になる同僚の話などをしてくる者もいる。
また、制服を着ておらず現地人になりすまして溶け込んでいる工作員も多く各地にいる。
スパイじみた活動や破壊工作をしている者が大半だが、中には足抜けしたいから手伝ってくれ、という旨の依頼をしてくる者も。

余談

ファデュイには基本的にカタカナ表記が用いられるが、初期のテキストではルビ付きで「愚人衆」表記も用いられる。語源もラテン語における「愚か者」の複数形。
ちなみに単数形は「ファトゥス」であり、執行官の組織名に使われているが、この呼称は日本語版独自の組織名である。


そなたの追記・修正が旧世界の全てとなるだろう……。

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最終更新:2024年04月04日 15:15

*1 例えば「博士」と「Dottore(ドットーレ)」はほぼ同義である

*2 初登場時には出てきていなかった草元素を含み、開花関連、激化関連の反応をそれぞれ一つと数えた場合

*3 PV「冬夜の戯劇」の時点で「断片」という単語自体は出ており、スメール編でその意味の答え合わせが為される形となった

*4 聖遺物「衆生の歌」のストーリー

*5 聖遺物ストーリー「超越の盃」

*6 キャラクターストーリー

*7 拒否されるのは過去の自分に関連する名前(スカラマシュ、散兵、傾奇者など)、他の執行官の名前、既出のプレイアブルキャラやパイモン、ダインスレイヴといった重要キャラの名前、そして「雷電将軍」関連の名前(雷電影、雷電眞、バアルゼブルなど)である。