登録日：2023/05/14 (日) 21:50:54
更新日：2024/02/17 Sat 08:44:48
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『真犯人フラグ』とは、2021年10月から2022年3月にかけて日本テレビ系列の毎週日曜日午後10時30分から放送されたテレビドラマ。全20話。
概要
企画・原作は秋元康。
2019年に放送された『
あなたの番です』とほぼ同じスタッフで製作されており、当時は同作が宣伝として使われていた。
脚本は『あなたの番です』のスピンオフドラマを執筆していた高野水登。特撮界隈では『
仮面ライダーゼロワン』のサブライター、後に『
王様戦隊キングオージャー』のメインライターを務める人物である。
本作はある日突然妻、娘、息子が同時に失踪したサラリーマンが殺人の容疑者にされてしまう事件を描いたサスペンスドラマである。
失踪事件はネット炎上に繋がり、やがて新たな殺人事件へと発展。謎が謎を呼び、事件はますます肥大化していく。
第9話と第10話は「真相編・序」、第11話以降は「真相編」とサブタイトルがついた。
動画配信サイトHuluにてドキュメンタリー形式のスピンオフドラマ「週刊追求PREMIUM」が配信されている。
最終回後には後日談が放送された。
考察系ドラマとしてネットで話題となった。
ストーリー
相良凌介は妻の真帆、娘の光莉、息子の篤斗と平穏な生活を続けている宅配関連業者のサラリーマン。
彼は、新居の建築計画を立てながら、愛する家族とともに平穏な生活を満喫していた。
ある雨の日、凌介が家に帰ると家族3人の姿がなかった。
3人で遊びに行ったのかと思った凌介だったが、夜遅くになっても彼らの姿はなく、朝になっても帰ってこなかった。
警察に行っても「家出」として処理されるだけで、途方に暮れた凌介は週刊誌編集長の友人・河村の発案で家族の失踪を記事にしてもらう。
しかし、失踪した夜の凌介の笑顔の写真がSNSに出回り、「旦那が殺したんじゃないか」というデマ情報が出回ってしまう。
炎上はすぐ沈静するかと思われたが、凌介の下に送られた子供の冷凍死体。
それは、謎が謎を呼ぶ奇怪な事件と彼を絡め取る陰謀の始まりだった。
登場人物
相良家
演：西島秀俊
宅配業者・亀田運輸のカスタマーサービスに務めているサラリーマン。
他人を常に思いやり、家族を心から愛するいわゆる「お人好し」の中年男性。
大学時代は文芸部に所属しており、妻の真帆とは同じ部活出身。
ある日突然家族3人が失踪し、ネットの投稿を機に家族の死の容疑者に仕立て上げられ、その後も彼に疑いがかかるよう、謎の罠にかけられ続けてしまう。
演：宮沢りえ
凌介の妻。スーパーマーケットのパートとして働く。
凌介とは同じ大学の文芸部出身で、当時は大学のマドンナとして男子学生の憧れの的だった。
「パートの遅番になる」と言った日、子供二人と共に謎の失踪を遂げる。
その後、同じ大学出身だった林との不倫を仄めかす写真がSNSに投稿される。そして、DNA鑑定の結果、篤斗は林との子供だったと判明。
更に、遅番というのは嘘で、自ら失踪した疑惑が浮上。その後も、彼女の生存を仄めかすような手掛かりが次々と出てくる。
演：原奈乃華
凌介の娘。高校生。
反抗期気味な年頃だが、他人に対しては思いやりのある性格。
橘一星と交際しており、仲睦まじいカップルだった様子。
監禁動画がSNS上にアップされ、更には「お父さんを殺してください」という証言付きの動画まで出回る始末。
だが空き家に監禁されているところを一星に突き止められ、救出された。
演：小林優仁
凌介の息子。小学生。
サッカークラブに所属しており、エースとして活躍していた。
第9話において凌介宛てに段ボールに入れられて送り返されるが、「パパが殺した」と証言し、父を窮地に追いやってしまう。
そして、DNA鑑定の結果、真帆と林の間に生まれた子供だと判明してしまう。
亀田運輸
演：芳根京子
カスタマーサービスに務める女性社員。凌介とは一番仲がいい社員。
他人を放っておけない性格で、凌介からは「アンパンマン」と例えられていた。
窮地に追いやられる凌介に味方し、彼の捜査を手伝い、支え続ける。
第17話において、姉が自殺したと判明。その背後には、林と真帆の存在があったという。
演：正名僕蔵
カスタマーサービス部の部長。
「ハラスメントじゃない」と言いつつ堂々とハラスメントをしてくる典型的な嫌な上司。
凌介の疑惑にも徹底して社員の悪感情を扇動し、追い詰めてくる。
実はYouTuberのぷろびんに「アフロディーテの下僕」名義で情報提供を行っていた。
それは瑞穂を密かに好いていており、凌介に嫉妬していたため。
それがヅラの秘密と一緒にバレてからは、一転して凌介に協力的になった。
演：坂東龍汰
亀田運輸の若い配達員。
相良家の事件で嫌がらせを受け、凌介に苦言を呈している。
菱田家に配達に行った際、清明からSOSを受け取るのだが……。
凌介の協力者
演：佐野勇斗
ベンチャー企業「プロキシマ」の若手社長。
相良光莉と交際しており、凌介に捜査の協力を申し出る。
PCを駆使して失踪した家族の情報を捜索しようとする。
光莉を助け出した際に自身が捕まってしまうが、何らかの理由で抜け出すことに成功する。
演：田中哲司
週刊誌「週刊追求」の編集長。凌介とは大学時代の部活仲間で親友。
真帆には昔告白して振られたらしい。
相良家の失踪事件の記事を書き、凌介を騒動に巻き込んでしまった張本人。
凌介の力になってあげたいものの、本心はスクープを取りたいことが第一のようだ。
演：迫田孝也
バー「至福の一時」の店長。河村同様、凌介の大学時代の部活仲間。
捜査の場所を提供し、一緒になって素人ながら推理する。
サッカークラブ関係者
演：桜井ユキ
相良家と同じ団地に住む、真帆のママ友。
真帆とは何でもお揃いの物を購入するほど仲が良いが、それは異様な執着とも言えるほどだった。
失踪事件が起こると、傷心の凌介に異様なまでに構い、奇怪な行動を連発する。
押入れの中の物を息子に見られるや否や、黙るよう彼に圧力をかける。
また、篤斗にも何か秘密を握られているらしい。
演：桑名愛斗
朋子の息子。篤斗の親友で同じサッカークラブに通う。
失踪事件以来、何かに怯えたように暮らし、母親に対しても恐怖心を抱くようになる。
演：柿澤勇人
サッカークラブのコーチ。
篤斗の失踪を寂しがる一方で、朋子には裏で何か秘密を共有している。
不動産関係者
演：清水元基
相良家に新居の斡旋を行った不動産屋の営業マン。
一見、誠実で好感度の高い人物だが、本性は下劣な打算高い性格。
失踪事件の容疑者として浮上したところを逃走し、山奥に潜伏。
しかし、行方が判明した直後、逃走車内で首を掻き切られた死体として発見される。
演：林田岬優
林の婚約者で大手不動産会社の社長令嬢。
林の無実を信じて彼の逃亡を手助けするが、それと同時に彼の秘密や父の裏の仕事に触れ、恐怖する。
刑事
演：渋川清彦
横浜北警察署の刑事。
「○○か××か、どっち？」と問い詰めたり、分かりづらいたとえ話を持ち掛けるのが癖。
演：吉田健悟
阿久津の部下。
当初は大事件に浮ついた気持ちで捜査に当たっていた。
その他
演：柄本時生
胡散臭い情報を垂れ流す底辺YouTuber。
投稿動画で「凌介犯人説」を力説し、彼のプライバシーまで侵食して追い詰めていく。
本編放送中は実際にYouTuberとして活動している。
演：香里奈
亀田運輸にクレーム電話をかけてくる常習犯。通称「バタコ」。
新興宗教「かがやきの会」の教徒であり、偏った教えにどっぷり嵌っている。
当初、彼女の演者はシークレット扱いされ、本格登場の第9話まで隠されていた。
篤斗の帰還後、凌介の周囲に現れ、彼を殺そうと付け狙う。
演：前野朋哉
失踪事件後、凌介の周囲に現れ、彼に接触しようとしていた男。
演：生駒里奈
失踪事件の裏で怪しい動きをする謎の女性。職業は葬儀屋。
人違いとして凌介に接触した結果ツーショット写真が不倫として炎上する。
光莉を監禁し、今度は一星までも拉致したが、警察に逮捕された。
演：上島竜兵
裏社会で暗躍する便利屋。
情報収集のみならず、自殺者の告発の手伝い、果てには殺人の手伝いまで何でもこなしてしまう謎の多い男。
演：平田敦子
相良家の周囲に現れる猫を沢山連れたおばさん。
不吉な予言を仄めかして周囲から恐れられている。
演：小松利昌
テレビで有名なコメンテーター。
凌介犯人説を執拗に支持する。
『あなたの番です』より
演：袴田吉彦
演：片桐仁
演：筧美和子
演：原田知世
演：田中圭
ドラマ『あなたの番です』の登場人物達。
『
あなたの番です 劇場版』の番宣も兼ねて登場した。
この世界では交換殺人ゲームは起こらなかった模様。
真相
光莉の失踪
実は失踪というのは偽装で、ただの家出。
真帆の不倫と篤斗の出生の秘密を知ってしまい、ショックから両親から少し離れるために一星に協力して匿ってもらった。
最初の監禁動画は一星の協力のもと撮影。
だが、数日したら本木に拉致されてしまい、本当に監禁され、父を告発する動画も撮らされてしまう。
一星の奮闘の末に無事解放され、全てを白状した後は、父に協力する。
光莉の家出に協力し、捜査に協力しつつ彼女の痕跡を消す処理を行っていた。
しかし、協力者だったはずの本木が暴走し、本当に光莉を拉致してしまう。
そして、何者かに母親に危害を加えると脅迫され、真犯人の隠蔽工作を幇助し、自分が真犯人だと嘘の証言をする。
だが、光莉から説得されて素直に白状した。
実は一星の高校時代の同級生であり、いじめられているところを彼に助けてもらい、彼を崇拝するようになった。
光莉を、一星を誑かす悪い女と思い込み、狂言誘拐の協力をする振りをして彼女を拉致してしまう。
一星の逃亡に協力し、彼に母親への危害を示唆して脅迫した。
篤斗の失踪
最愛の息子の桂樹が死んで以来、心を病んでしまい、桂樹の遺体を冷凍保存して彼が生きていると思い込んでいた。
その後、息子と同じサッカークラブに所属していた篤斗が同じ背番号で、いじめられていることを知った彼女は「彼こそが自分の息子」と思い込み、篤斗を唆して誘拐してしまう。
その際、逆に桂樹の遺体を凌介に送り付けた。
更に、「かがやきの会」を利用して篤斗を洗脳し、「血の繋がってないパパは家族を殺した悪い人間だ」と刷り込んで母親に成り代わってしまう。
一度は教祖に説得され篤斗を送り返したが、その後取り返そうと何度も凌介を襲い、最後は逮捕された。
実は上級生に妬まれいじめられていたが、家族にも相談できないでいた。
親友の清明にもいじめを受け、サッカークラブを飛び出した際に木幡に知り合い、彼女に連れ去られる。
そこで木幡に洗脳されて凌介を家族を殺した犯人と思い込んでしまうが、返された後、凌介の献身によって徐々に正常な精神を取り戻し、無事和解できた。
息子・清明が篤斗のいじめに加担したと失踪当日に知ってしまい、その隠蔽のために山田と口裏を合わせる。
その際に凌介を構い、真帆の不倫を話してしまい、謎の人物に脅迫され、林殺しの凶器を相良家に置くなど偽装工作を手伝った。
更に、木幡にもいじめの件を脅迫され、篤斗再誘拐の片棒を担がされるが、紆余曲折を経て凌介に全てバレてしまう。
だが、篤斗や凌介には許され、警察には言わないでもらえた。
篤斗へのいじめを命令されてしまい、罪悪感を抱き続けていた。
更に、母の真犯人からの脅迫を知ってしまい、誰にも話せず一人で苦悩する。
だが、望月の計らいで篤斗に全てを話すことが出来、母を救ってあげられた。
篤斗のいじめに気付いてあげられず、清明の所業を保身から隠蔽してしまう。
その後も隠蔽のために凌介に脅迫のためのボールを投げつけたりした。
木幡由実の元夫だったが、かがやきの会にどっぷり嵌って変わってしまった妻を何とか説得しようとした。
事件のことも勘づいて彼女と接触しようとしたが、逆に自分をいびった母親と共に殺されてしまった。
真帆の失踪……そして全ての黒幕
一連の事件を操っていた黒幕にして、真帆殺害の真犯人。
実は真帆にずっと好意を寄せており、才能を持つ凌介に嫉妬していた。
別件で真帆の不倫を知ってしまい、彼女を失踪当日に呼び出して脅迫したが、脅迫に屈しない彼女を見て逆上し、彼女を殺してしまう。
その後、「凌介を屈服させられるだけの物語」の演出のために光莉と篤斗の失踪を利用し、彼を犯人に仕立て上げた。
更に、不倫の原因となった林も協力する振りをして殺害。
一星や朋子、木幡の行動も操って大規模な物語を作り上げた。
瑞穂に犯行を見抜かれ、真帆の殺害も自白したが、凌介の何度でも挫けない心を見て負けを悟り、大人しく逮捕された。
後日談では悪質な犯行から死刑を求刑される。
ある意味元凶の一端だった人物。
一度の過ちから多くの人の人生を狂わせてしまった。
河村に不倫の件で呼び出され、彼から脅迫されるがそれに屈しず、「話してもいい」と宣言し、彼に殺されてしまった。
死体は凌介との思い出の場所である教会の椅子の中に安置されていた。
真帆と不倫しただけでなく、美人局の自作自演で多くの人間の心を傷つけ、「クズ」と称される人物。
作中では交際していた瑞穂の姉も自殺に追いやり、当初は瑞穂が不倫を脅迫したと思っていた。
河村から協力依頼を持ち掛けられ、彼を信頼するが、最終的には裏切られて殺害された。
林に姉を裏切られて自殺された復讐の計画を練っていた。
そのために真帆に近付き、復讐の機会を伺っていたが、偶然知り合った凌介を騙すことになり、罪悪感が募っていた。
最終的に一線は越えられず、河村の犯行を暴くことでその贖罪を果たした。
林や河村の犯行を手伝い、あらゆる事件に精通した人物。
裏社会の便利屋である彼は、最早証拠もないため犯行を立証するのは作中では出来ていない。
親友に裏切られた今作一番の被害者。
だが、それでも前向きな姿勢を崩さなかったため、皮肉にもそれが河村に精神的ダメージを与えた。
追記・修正は「真犯人の情報」を無暗に垂れ流さない人がお願いします。
- 妻の不倫と娘の自演誘拐が元凶 -- 名無しさん (2023-05-16 17:44:56)
- 話数が多くて間延びした感じは -- 名無しさん (2023-05-16 22:54:33)
- 話数が多くて間延びした感じはあるけど、なんだかんだで面白かったな。 -- 名無しさん (2023-05-16 22:55:23)
最終更新：2024年02月17日 08:44
