ナイト・ショット(遊戯王OCG)

登録日:2023/07/31 Mon 23:09:07
更新日:2023/08/06 Sun 16:30:29
所要時間:約 5 分で読めます




ナイト・ショット
通常魔法
(1):相手フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
セットされたそのカードを破壊する。
このカードの発動に対して相手は対象のカードを発動できない。

「ナイト・ショット」とは遊戯王OCGの1枚。
初出はGALACTIC OVERLORD。


概要



相手フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を破壊する効果を持っている。

ただ、これだけならば同じような芸当が出来るカードは、サイクロンを筆頭にいくらでも存在する。

この類型のカードであるツインツイスターやコズミック・サイクロンなどが所謂フリーチェーンの速攻魔法に属する事が多い中、このカードは通常魔法のため、発動タイミングの点で水をあけられている。

更に言うと通常魔法の枠でも、以下のカードが立ち塞がる。


ギャラクシー・サイクロン
通常魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):墓地のこのカードを除外し、フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。


相手限定か自分のカードも含むかの違いはあるが、同じ通常魔法でセットされた魔法・罠カードを破壊でき、墓地除外と言う妨害されにくい手段で表側表示の魔法・罠カードを破壊できる追加効果を持っているため、単純な除去枚数としてはこちらに軍配が上がる。


しかし、このカードの特徴は「対象に選んだカードのチェーン発動を封じる効果」という点にある。

つまりターゲットにしたセットカードを発動されて実質的な不発、あるいは損害の軽減を測るという事が出来なくなるため、所謂「エンドサイク」と呼ばれる除去を擬似的に行う事が出来る。


対象外の他のカードから妨害を受ける危険はあるが、遂行能力に関しては安定しており、確実な破壊をしたい場合にはこちらを使用すれば確実にそのカードの発動を封じることが出来る。






















   *   *
 *   + うそです
   n ∧_∧ n
 + (ヨ(*´∀`) E)
    Y   Y  *











テキストを一読しただけでは上記の通りに感じるだろうが、これは実のところ正確ではなく、「ナイト・ショット」を発動しても破壊対象に選択されたカードを発動する方法は存在する。


方法は非常に簡単で、「『ナイト・ショット』の発動にチェーンして別のカードを発動し、その後に対象のカードを発動する」だけである。

と言うのもこのカードが適用する魔法・罠カードの発動制限は「このカードの発動に対して」しかかからないため、別のカードの発動を挟めばこの制約をすり抜けられる。

おまけにこのカードは、対象を「セットされたカード」と明言しているため、「対象に選んだカードが効果解決時に表側表示になっていると、そのカードを破壊できなくなる」という問題を孕んでいる。

通常罠などならば破壊できたかどうかが問題になる事は少ないのだが、永続罠の様なカードでは発動を許してしまえばそのまま場に残り、効果を適用できるようになってしまうため、除去は出来ないわ、効果の発動も防げないわといった悲しい事態になってしまう。


発動制限により通常の除去に比べて破壊を通しやすいのは事実なのだが、それも決して万能ではないのだ。



上記の問題に対するもっとも単純な解決策は攻撃反応罠などの発動タイミングが限定されているようなカードを狙い確実に破壊することだが、その場合はその場合で別の除去カードの差別化にはつなげにくく、通常魔法で発動タイミングが限定されている事が足を引っ張ってしまう。


そのため、このカードを上手く運用するにはチェーン発動を封じる制約が活きやすいカードを積極的に狙う必要がある。

特に以下の2パターンの様なカードを狙う場合はナイト・ショットの強みを生かしやすい。


  • フリーチェーンの魔法・罠カード

このカードで狙いたい対象の筆頭。
「いつでも発動が可能」と言うフットワークの軽さをこのカードの持つ制約で潰せるため、相手の予定を狂わせられる。

ただし相手が複数のフリーチェーンカードを持っている場合、回避も容易にされてしまうため、使いどころには注意。


  • カウンター罠
スペルスピード3と言う発動時の妨害のされにくさも発動できない状況下では無意味なので破壊時のリターンの大きさという観点で言えばこちらもなかなかに重要。

更に言うとカウンター罠は名前の通り、原則として直前に発動したカードにカウンターする形で発動するため、このカードでの破壊を通しやすい。
発動自体がそもそもできないような状況ならもちろん、他のカードを挟んで発動する場合でも破壊自体は出来ないが、本来狙った効果を使用させにくいという利点がある。

この運用の場合、単なる除去としてではなく発動したいカードを確実に通す為の露払いとしても役立つ。
大抵の場合は「ハーピィの羽根帚」などの全体除去がこの役を担う事が多いのだが、チェーン発動を封じることでの安全性を考慮するとこちらが優位に立つこともあり得る。


上記の2種は必須とは言えないまでも比較的環境内で見かける事が多く、自分が攻めている時のサポートとして活きやすいため、



「他のカードを挟んで発動する」という点も、見方を変えれば「このカードの対応のためにカードを2枚消費する」という事でもあり、かつ対象のカードへの封殺は奇襲的にいきなりかかる制約のため、すり抜けるのに使われるのはフリーチェーンのカードになりやすい。破壊を脅しにして相手にカードの発動を半ば強要させることで、予定を狂わせる芸当も可能。

例えば対象のカードが破壊されたくない時に相手が別に伏せていた墓穴の指名者を挟んだ上で発動をさせられれば破壊自体は出来ないが、妨害のカードを取り除けるため、後続の展開等で仕掛けられていたかもしれない妨害を解く結果に繋げられる。


破壊対象のカードによって強みや脆さが出やすい点はあるが、特性を上手く生かせば単なる1:1の除去よりも強い立ち回りが可能なので、使っているデッキやサイドデッキ内に入れてみるといいかもしれない。



なお、登場時はまだギャラクシー・サイクロンは存在せず、単純に「初めて登場したサイクロンのまともな対抗馬」という観点で高く評価された面もある。



余談



  • 対象に選んだカードを発動させない効果は「カードの発動」に対して適用されるため、D-HERO ダイヤモンドガイや「連続魔法」でこのカードの効果をコピーした場合、セットカードの破壊は出来るが、発動を封じる効果は使えないので要注意。特に後者は直前に発動した「ナイト・ショット」の制約を自ら殺してしまう事になるので避けた方が無難である。





追記・修正は別のカードを使って制約をすり抜けようとする相手の手を抑えつけながらお願いいたします。


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最終更新:2023年08月06日 16:30