野比のび助

登録日:2023/10/03 Tue 20:23:00
更新日:2024/03/31 Sun 17:51:19
所要時間:約 23 分で読めます





パパの項目なんておもしろいもんじゃないからね。
長ながやると、このWikiの人気がおちる。

いいや、2ページほどやる!!


野比 のび助は、漫画ドラえもん』に登場するキャラクター。



●目次

【配役】

CVは日テレ版/大山版/わさドラ版の順

●現代
村越伊知郎/加藤正之(1979年4月~1992年10月)・中庸助(1992年10月~2005年3月)/松本保典

●幼少期
未登場/小原乃梨子・山田栄子/小林由美子・優希比呂・小林沙苗野沢雅子(映画『のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜』)

●実写版
小手伸也(ソフトバンクCM)


【概要】

この漫画の副主人公・野比のび太の父で、玉子の夫。

不器用でどこか頼りない面もあるが大らかで温厚な性格の、のび太の良き父親。
若い頃は画家を目指していたが現在は会社員として一家を養っている。酒やタバコ、釣り、ゴルフなどが好き。

一人称は「ぼく」、のび太やドラえもんと話す時は「パパ」とも言う。
のび太やドラえもんからは「パパ」(初期では「おとうさん」「おやじ」*1)、玉子からは「あなた」と呼ばれている。
玉子のことは「きみ」もしくは「ママ」*2と呼んでおり名前で呼ぶことはない。
玉子はのび太を(時々)「のびちゃん」、ドラえもんを「ドラちゃん」と呼ぶが、のび助はそのままの名前で呼ぶ。

年齢は原作『地下鉄をつくっちゃえ』の定期券によれば36歳、アニメ版では『逆成長グラス』によると41歳。戦争や学童疎開を経験している(TC3巻「白ゆりのような女の子」)。

連載初期は「野比のび三」という名前だったが、現在の版では「のび助」に修正されている。


【外見】

やや肥満体型で背が低く、長身痩躯の妻とは対照的なイメージを与える。

団子鼻で目は黒目がちと白目がちが混在で、のび太に瓜二つな玉子とは異なり、どちらかと言うとジャイアンに似ている。
大山版では両目とも常時白目がちで描かれていた。
わさドラ版では長らく両目が黒目で描かれるのが基本だったが、キャラクターデザインのリニューアル以降はジャイアンと同様に両目が白目がちで描かれることが多くなった。

髪型はオールバックだが、幼少期は戦時中でもあったことから坊主頭、青年時代は前髪を大きく伸ばした独特のヘアスタイルだった。
『くろうみそ』などでは青年時代に近い髪型になっている。

休日に家で過ごす時は無地または縦縞の和服を着ることが多いが、連載が後期になるにつれ洋服を着る機会も増えていった。
正月には紋付き袴を着こなして過ごす。
アニメ版では和服・仕事用のスーツ共に紺が多いが、好きな色なのだろうか。
大山版では緑系のシャツ、クリーム色のパジャマを着ることが多く、紺色以外に茶色のスーツを着ることがある。

【性格】

性格はのんびり屋のマイペースで基本的に寛大。
少なくとも玉子と比べるとのび太を厳しく叱る場面は少なく、叱る場合であっても玉子の頼みであることが多い*3
のび太の成長や将来に関心がないわけではなく、たまに自発的にのび太を叱ることもある。
その場合でもガミガミと感情任せに怒鳴りつける玉子とは異なり、含蓄を交え諭すような叱り方である。(まあ中には例外もあるけど)
その説教は時として熱意を帯び、無気力なのび太の心を揺さぶることさえある。
この点はのび太の両親が比較される際にしばしば挙げられる最たる違いの一つでもある。

『夢まくらのおじいさん』では、夢に現れた自身の亡父にのび太を厳しくしつけるよう戒められたこと、玉子からも「あなたはのびちゃんに甘すぎる」と指摘されたことから、
あくまで「のび太のため」と自省しつつ厳格にのび太をしごいたこともある。
その豹変ぶりは、日頃のび太に厳しく接する玉子をして「やりすぎ」と言わしめるほどだった。
『さようなら、ドラえもん』においても、ドラえもんを帰したくないと号泣するのび太に「男らしくあきらめろ」と厳しい言葉を投げかけていた*4

「(父のおかげで)たくましく育った」と自負しているものの、登場エピソードの多くはどちらかというと意志が弱く男としても父としてもどこか頼りない部分が描かれることが多い。

そんなのび助も、原作最初期は玉子共々「あまくてぜったいのび太をおこらない」とされており、現在以上に優しくおっとりしたキャラだった。
泣きつくのび太を一切責めも諭しもせず慰めたり、のび太ができないと言うお使いを代わりに引き受けるなどとにかく激甘描写が目立つ。

玉子とはたまに夫婦喧嘩もするものの、普段の夫婦仲は決して険悪ではない。
が、(のび太に対する接し方の違いが物語るように)やや尻に敷かれてもおり、頑固な亭主関白だった父と比べると一家の主としての威厳もあまり感じられない。
藤子F作品ではよくあることである
『出さない手紙の返事をもらう方法』で一ヶ月前に投函を頼まれた速達の出し忘れが発覚した時や『おくれカメラ』で財布をなくしてしまった時は、玉子の怒りを大いに恐れていた。

上記のように物忘れも激しく、ドラえもんから忘れ物を防ぐひみつ道具『わすれ鳥』を貸してもらった時でさえ、
貴重品はおろかわすれ鳥自体まで外出先へ置き忘れてしまう体たらくだった*5

貧乏揺すりが癖(TC7巻「くせなおしガス」。)。

登場回数はレギュラー5人や玉子に劣るものの、登場するたび不憫(?)な役回りで読者の笑いを誘うおとぼけキャラでもあり、
オチ要員としての出番も多い*6
特に初期は、『どこでも大砲』で新幹線に乗り遅れた際、ドラえもんによって走行中の新幹線の上に乗せられそのまま放置されるなど、ぞんざいな扱いを受けることが多かった。
ひみつ道具の実験台のような役目も多い*7
前述のわすれ鳥をはじめ、時々ドラえもんから道具を貸してもらうこともあるが、
大抵災難か辱めに遭うばかりでまともに恩恵を受けられた例は少ない*8
こうしたあんまりな描写も、のび助の「父」としての威厳を削ぐ遠因になったと言うか、親しみやすいキャラへと導いてくれたと言うべきか…。


【来歴】

※なお、漫画が長期連載するにかけて時系列上矛盾点が多大に含まれているので、ご了承ください。

◆幼少期

厳しく威厳のある父と優しく包容力のある母の下に生まれた。

子供の頃は成績が振るわなかったらしく、後に0点の答案なども見つかっている*9
のび太と同じく勉強だけでなく喧嘩も弱かったのび助。心身共に逞しく鍛えさせようとする父による冬場の剣道の稽古も、逃げ出してしまうほど嫌っていた。

幼少期は戦中・戦後の時代であり、戦時中は同級生や教師らと共に田舎の寺院へ集団疎開していた。
疎開先では毎日のように畑作や防空壕掘りなどをさせられこの時、突然現れた白ゆりのように美しい少女からチョコレートをもらうという「すこしふしぎ」な初恋を経験している。
なお、忘れがちだがアニメ版ドラえもんは原則放送当時の現実世界と同じ時間軸であるため、「ぞうとおじさん」の方は関連人物が「おじさん→動物園で会ったおじいさん」に改変されることで時系列的な矛盾を減らす配慮がされているが、こちらのエピソードはわさドラでもほぼ改変されていないため、「2000年代に小学生の息子を持つ父親が少年時代に太平洋戦争を経験している」という少々歪な状態となってしまっている。

家の庭には柿の木があり(現在から数年前に枯れてしまっている)、秋が訪れる度に弟・のび三郎*10と共に実の成熟を心待ちにしていた。
ところが、柿があるのを羨ましがった同級生たちについ気前良くご馳走してしまい、自分たちだけが食いっぱぐれてしまった…という切ない思い出がある。なお、この出来事は後にドラのびによって結末が改変された。
『タイム・ルーム 昔のカキの物語』でも柿泥棒を見張るなどしており、盗み取ろうとしたのび太達を威勢良く追い払っていた。
戦後間もない日本では甘いものが貴重だったこともあり、のび助らにとって甘い柿がなる木はそれほどありがたい存在だったと思われる。


◆画家の夢


画家になるのが、ぼくのゆめなんだ。

いや、それはむりだ。
あなたはサラリーマンにしかなれませんよ。わかってるんだ。

ドラのびがかく語るように今でこそ平凡なサラリーマンである野比のび助。
そんな彼は若い頃、画家になることを夢見ていた。

小学生の頃には「全国図画コンクール」で金賞を受賞、中学生時代には後に名画家として名を馳せることになる貧しい画家・柿原に師事していたことから、
幼少期から絵の才能があったことが窺える。

やがて美術学校への進学を志すものの、父はこれに猛反対。芸術の道が潰えたと思われたところへ、本式に絵の勉強をするための留学資金提供を持ち出した富豪・金満と出会う。
かつて目指していた画家の夢を娘婿に叶えさせようと考えていた金満は、娘・兼子との結婚を条件に、財力に物を言わせのび助を世界的な大画家としてデビューさせようとしたのである。
対しのび助は気弱な受け答えながらも、「金をかければ画家になれるというわけじゃない」と自らこの縁談を断った*11

後にのび助が当時を追想した時には、画家としての道を突き進めなかったことを口惜しがっており、せめて息子ののび太には自分の目標へ挑み続けてほしいと期待を寄せている。

◆玉子との出会い

その後…自分の夢を自分で切り開くと強く意気込んだのび助は、帰り道の途中であるセーラー服の女学生と衝突。
その女性は定期券を落としたまま去ってしまったため、のび助は後を追いかけた。

その定期券に記されていた名前は「片岡玉子」―――後に「野比」姓となる若き日のママ。この出来事が2人の馴れ初めとなったのである。

しばらく玉子との交際が続いていたが、1959年11月3日、のび助はついにプロポーズを決意。
公園で待ち合わせをすることになったのだが、よりにもよって一時間も大遅刻。その後も些細な誤解から2人は喧嘩になってしまい、とてもプロポーズどころではなくなってしまう。
タイムマシンでこの日に来ていたドラえもんは、破局の危機*12を脱するべくひみつ道具で2人のよりを戻す。

この出来事が原因で、先にプロポーズをしたのはどちらかという答えに矛盾が生じてしまったものの、こうしてのび助と玉子は婚約。3年後、1962年に結婚した。

◆のび太の誕生

結婚から2年後の1964年8月7日、のび助・玉子夫妻は一人息子を授かった。

出産の第一報を聞きつけた際には会社から早退し、そのままなぜか自宅に戻って来るという慌てっぷりを披露。
産婦人科までは運動音痴とは思えぬほどの凄まじいスピードで駆けつけ、その後も玉子と赤ちゃんを見間違えるなどそそっかしさを見せる。

それでも息子の名前は予てからきちんと考えており、「すこやかに大きく、どこまでも、のびてほしい」という願いをこめて「のび太」と命名した*13

画家の夢は叶わず終いだったものの、のび助は自らの選択によって、平凡でささやかだが明るく幸せな家庭を築いたのである。

【仕事】

職場までは専ら電車通勤。毎日通勤・帰宅ラッシュによる満員電車の中会社と自宅を行き来している。
本人は「慣れちゃった」と語っているものの不憫に思ったのび太はドラえもんと共にパパ専用の「地下鉄」をプレゼントしたことがある。

勤め先は典型的な商社のようだが、仕事風景が描かれる場面が少ないため*14、どのような仕事をしているのかは不明。
大山版では「何度加(ナントカ)会社」、「△○商事」、「○○商事」など何度か変わっているが職場の社名が登場している。
会社は北海道に支社があることが判明している。「もしもボックス」の影響で存在しないニューヨーク支社に転勤を命じられたことがある*15。また、『流れ星トンカチ』ではニューヨークへの出張を命じられたことはある。

階級は原作では不明*16、日テレ版では課長補佐。直属の上司である部長の他、社長との付き合いも多い。当初は課長が登場しており、のび助は係長以下の階級だったようだが、後に昇進したようである。
部長からは「雨男だ」などしょっちゅう嫌味を言われるらしく、『パパもあまえんぼ』では過去に死別した母(のび太の祖母)と再会時に
「すごくいじわるな部長」にいじめられていると泣きついている(この部長がゴルフなどで付き合いの多い部長と同一人物かは不明)。
中間管理職故に職場の人間関係については悩み多き男のようだ。
特に社長は正月などに野比家を訪ねて来るなどプライベートでも親交が深い。

それでも仕事には人一倍熱心であり、ぶっ倒れるほどの風邪を拗らせたにもかかわらず重要な会議があるからと出勤しようとしたり、
『時間貯金箱』で一度20時半まで進んだ時間が16時半に戻った際には、既に定時まで仕事を終えたにもかかわらずわざわざ会社へ戻って行ったほどである。
のび太曰く「くそまじめでこまる」

『未来の国からはるばると』では、会社経営者ということになっている。

単行本収録にあたって現行の設定に統一された煽りを受けて元の設定では「家業を継いだ」とされていたのび太が「起業した」と妙にバイタリティ溢れる設定になってしまった*17
(ひみつ道具を見てすぐに儲け話を思いつくのび太の人物像を考えれば違和感は無いので問題視する声は聞かないが)

【趣味・嗜好】

そんなのび助の生き様を語る上で欠かせないのが、その多趣味っぷりである。日曜日でも昼間からゴロゴロしているイメージも強いが、決して無趣味というわけではない。

特に釣りは、よく休日に友人や同僚を誘って出かけている。
海釣りから渓流釣りまで幅広くエンジョイしているが、釣果はあまり良くないらしく、
大物を釣った友人に実力の差を付けられたと自慢されたことでのび太とドラえもんに愚痴る大人げないシーンも見られる。

仕事上の付き合いからゴルフもするが、釣りと同じく実力は下手の横好き。おまけにゴルフへ行く度に雨に降られてしまう大の雨男*18

描写はほとんどないが麻雀もするらしく、『ペコペコバッタ』では残業と偽って雀荘に通っていたことを玉子に謝罪している(道具の効力によるもの)。
同じく描写はないもののパチンコもするらしく、大量のタバコと引き換えていた(TC+3巻「ばくはつこしょう」。)。
一時期宝くじに熱中しており、計5万円を投じた挙げ句一向に当たらなかった末には玉子から購入禁止を言い渡されていたほど。
しかし、この直前には1等(600万円)を当てるという強運を見せつけていた*19。その後も宝くじを何度か当てていることから案外ギャンブル運が強いのかもしれない。

野球観戦も趣味で巨人ファン。負けそうだと機嫌が悪くなり、勝てばのび太らに小遣いをやるほど気前が良くなる。

写真撮影も趣味のようで、新婚旅行の時に買ったきりカメラを一度も新調できていないことを玉子に訴えている*20

晩酌もよく嗜む。玉子から飲み過ぎは体に毒だと咎められており、普段はあまり飲ませてもらえないらしい。
『酒の泳ぐ川』では、社長から高級ウイスキーを貰っており「毎晩少しずつ飲むのが楽しみだった」と語っている。
泥酔が原因でトラブルを招いたり家族に迷惑をかけるケースも少なくない*21

煙草はチェリーをはじめ、ピース、セブンスターなどニコチンが濃いめの銘柄を好む傾向にある。
典型的なチェーンスモーカーで、玉子からも「完全なニコチン中毒」と言われている。
これまでに32回も禁煙に挑んだものの失敗しており、ひみつ道具『強いイシ』で10分間の禁煙を乗り切ったのが精一杯である*22。また『ヤメラレン』でチューインガム中毒になることで一時的に禁煙に成功した例はある。
『うきわパイプ』では、子供達のためにパイプ煙草型の道具を何本も吸わされる羽目になった*23
わさドラ版では時勢を反映してか極初期を除き喫煙描写自体が存在せず、喫煙が題材となっている回はお菓子などに変更されている。

他にの趣味は、切手や骨董品の収集*24、音楽鑑賞*25等が挙げられる。

のび太のクリスマスプレゼントに「えらい人の話」をプレゼントしようとしたり、『くろうみそ』では偉人の格言を引用するなど歴史好きの一面もあるようだ。


【特技・苦手】

前述したように、かつて画家を目指していただけに絵画が得意。いろいろあって職業画家にこそなれなかったが、絵画自体は現在も趣味で楽しむことがある。

自動車学校へ通っているが、何度も試験に落ちており教官からも「あんたみたいなへたくそは運転しないほうがいい」とさじを投げられるほど運転技術は悪い。
ドラえもんは「のび太に似て運動神経が悪いから」と分析しており、玉子も彼の運転など危ないからと夫の免許取得については全く歓迎しておらず、
試験に落ちたことを知ってあからさまに喜んでのび助を膨れさせている。
だが当の本人は実は運転がうまいと思っており、試験で結果が出せないのは「練習不足だから」「教官が横から口出しをするから」などと言い訳している。
実際、のび太達が庭に作ったミニカー教習所で練習した際はうまく運転できていたことから、本人の言い分もあながちいい加減ではない模様。だが、調子付いて公道に出た矢先(おもちゃの)ダンプと衝突事故を起こした。

2005年に放映されたNEXCOのCMでは、のび助の運転で一家がハイウェイドライブを楽しんでいるため無事免許を取得できたようだ。

日曜大工や料理にも何度か挑んでいるが総じて下手である*26
ただし工作は得意で、のび太のためにドラえもん型の凧や飛行機のおもちゃを作ってみせたことがある。

玉子からは「(のび太が)あなたににたら、運動ならなんでもこいのスポーツマン」と言われていたが、
作中を見る限り彼がスポーツマンどころか「運動神経がにぶい」と言われてしまうほどスポーツは不得意である。
あくまで若い頃はスポーツマンだったのかもしれないが。
長続きしない性格が仇して、健康のために始めようと意気込んだジョギングもまともに続いたためしがない。
ただし、『ききめ一番やくよけシール』では玉子の心配をよそに本格的な登山に挑もうとしていたこと*27から根っからの運動嫌いというわけではない模様。

のび太の勉強・運動ともに苦手で三日坊主な欠点こそが、まさにドラえもん言うところの「両方の」…というより比重的にはパパの「悪いとこに似ちゃった」*28結果なのだろう。ついでに絵の才能は受け継がれなかった模様。

【関連人物】

玉子、のび太、ドラえもんを除くのび助と関係の深いキャラクターを挙げる。

◆両親

●のび太のおじいちゃん
のび助の父。本名は不明だが、一部のドラえもん関連の書籍では名を「のびる」としている。

『夢まくらのおじいさん』で初登場。非常に厳格な昭和特有のカミナリ親父で、意気地なしだった長男ののび助をしばしば鍛えさせていた。
のび助の美術学校への進学に反対していたが、兼子との婚約についてのび助が決断に迷っていた際は、「もう子供じゃない」からとあくまで本人に決めさせる姿勢でいた。

時に優しく、時に厳しく息子と向き合おうとする姿勢は、彼以上に厳格だった父の教育も影響しており、自身をたくましい男(?)へ育て上げてくれた彼のことは深く感謝と尊敬の念を持っている。
のび助本人は、とにかく子供をしごき上げる恐ろしい父親として記憶していたようだが、
実際の父は常に裏でのび助を深く気遣う温かさも持ち合わせており、陰ながら息子に愛情を注ぐ父の人格ものび助の温厚な性格に影響していると言える。良くも悪くも不器用な明治男と言えるだろう。
速い話がツンデレ

のび太が生まれる前に死去。タイムマシンでのび太とドラえもんが会いに来た時には孫の顔が見られたことや未来ののび助が父親としてやっていけていることに感激していた。

●のび太のおばあちゃん
ご存知、のび太が今でも大好きな亡き祖母でのび助の母。

威厳ある一家の主であるべき夫の顔を立てつつ、子供達を温かく見守る良き母親。
のび助にとっても彼女の存在は大きな心の癒しとなっている。
彼女の存在もまたのび助の優しい性格に強く影響していると言っていいだろう。
人一倍厳格だが息子への気遣いは忘れなかった夫と、気の優しい彼女とはいい意味でバランスの取れた夫婦だったと言える。

タイムマシンで生前の母と再会*29した際には思わず号泣。仕事の愚痴を零していたが、やがて泣き疲れたのか彼女の膝の上で穏やかな眠りについた。のび助本人はこのことを夢だと思いこんでいたようで、翌日の朝食の席では「夕べ、久しぶりにおふくろの夢をみたよ。懐かしかったなぁ」と穏やかな表情で語るのであった。

◆きょうだい

●のび郎
のび助の弟で、数いる「のび太の親戚」の代表格とも言えるキャラでのび助のきょうだいでは最も出番が多い。
小遣いのやりくりに苦労しがちなのび太からは、野比家を訪れる度に多額の小遣いやお年玉をくれる気前のいいおじさんとして好評。趣味はボトルシップ。
戦時中から終戦時に少年時代を過ごし、大好きだった動物園のゾウ・ハナ夫が戦争のために殺されたと知るとひどく落胆していた。

●のび三郎*30
のび助の弟。『一晩でカキの実がなった』で登場し、少年時代ののび助との柿の木にまつわる思い出を語る。

●ムナシ
のび助の弟で売れない映画俳優。オンボロ荘というアパートに住む貧しい青年で、のび太にお年玉を借りようと野比家に上がり込んでいた。

●月賦のおじさん
『してない貯金を使う法』に登場したのび助の弟。収入は少ないものの、外国製のゴルフセットや自動車といった高級品を月賦払いで買って楽しむという生活をしている。
本人はこれを「現代人の生き方」と豪語するも、その後月賦が払えないためにのび助へ金を借りに訪れるなど計画性ゼロの危ない生き方をしている。
画面の前の諸君もリボ払いには気を付けよう!

●のび助の妹
『プロポーズ作戦』に登場。婚約前ののび助に小遣いをせびりに公園まで来て甘えていた。ところが、偶然その光景を目にした玉子にあらぬ誤解を与えてしまい…。
余談だが、後に度々登場する『北海道のおばさん』なるのび太の親戚は顔が「のび助の妹」そっくりなので同一人物説がある。

以上のようにのび助には数人ものきょうだいがいるが、正確な人数については明らかでない。
一部の関連書籍やわさドラ版ではのび三郎がのび郎に統合されるなどの改変がなされている。
少なくとも作中に登場した全ての兄弟がのび助を「兄」として呼ぶため、これ以上きょうだいがいない場合、のび助は長男ということになる。

◆その他

●柿原
著名な洋画家で、画家を志願していた頃ののび助はかつて彼に師事していた。
彼の描いてきた作品には600万円もの値打ちが付くほどで才能は確かだったものの、
かつてはその独特な画風*31をなかなか周囲に認められなかった故に家賃も払えないほど貧乏だった。
のび助が画家の道を諦めてからは長らく会うことはなかったものの、数十年ぶりに偶然の再会を果たしてからはのび助も何度か彼の邸宅を訪ねている*32

●祖古梨(そこなし)
『もどりライト』に登場したのび助の知り合いで良き飲み友。名前通りの「底なし」で、野比家に招かれては2人して朝まで飲んだくれるため、玉子は彼を好ましく思っていない。


【余談】

  • のび太と静香の息子(のび助の孫)であるノビスケとは名前の読みが同じである(一応カタカナ表記か平仮名・漢字表記かという違いはある)。大山版では、区別を付けるためノビスケの名が「ノビオ」になっていた時期が存在する。
  • サザエさん』の波野ノリスケとは、「同じ国民的アニメの父親キャラ」、「メタボ体型」、「恐妻家」、「中の人*33が同じ」など複数の共通点を持つ。また、名前も一字違いである。




いつもそうだが、きみの追記・修正をみていると……、
いやな項目、めんどくさい項目、くるしい項目から逃げようとばかりしてる。

らくな項目ばかりえらびたがっている。ちょうど、水が低いとこ低いとこと流れていくように。
それじゃいけないんだ。気がついてみたら、クソ項目まで落ちてたなんてことになる。

Wiki篭りとは、重い荷物をもって坂道をのぼるようなもの…といった人がある。
Wiki篭りにはいつも向かい風が吹いている…といった人もいる。

「かん難汝を玉にす」ということばを知ってるか。
くるしみなやんでこそ、りっぱなWiki篭りになれるという意味だ。

「われに七難八苦をあたえたまえ」と、運営にいのった人を知っているか。
自分にうんとつらい追記をさせてくださいといのったのだ。

「憂きことのなおこの上につもれかし限りある身の力ためさん」という歌を知ってるか。
スレマゲドンよやってこい。自分の力には限りがあるが、精いっぱい修正するぞ!という意味だ。

昔のWiki篭りたちは、こうして強くたくましい項目を育てあげた。

きみもWiki篭りならやってみろ!そっ閉じしないで。


つらい追記、苦しい修正に、ドンとぶつかっていけ!!


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最終更新:2024年03月31日 17:51

*1 ラジオを買ってもらえなかったときの陰口。

*2 初期では「かあさん」。

*3 TC13巻「七時に何かがおこる」など。

*4 大山版映画などでは、この描写は穏やかなものに改変されている。

*5 わすれ鳥は所持していないと効力を発揮しない。

*6 「変身ビスケット」、「さいみんグラス」、「大氷山の小さな家」など。

*7 「進化退化放射線源」、「人間あやつり機」、「ネジまいてハッスル!」など。

*8 「あらかじめアンテナ」、「ムリヤリトレパン」、「おかしなおかしなかさ」、「アドベン茶」など。

*9 「七時に何かがおこる」。

*10 のぶドラ版で独自に付けられた名前。原作では名称不明。

*11 コロタン文庫「ドラえもんコミッククイズ④ドラえもん大活躍」の、このエピソードを題材にしたクイズの回答編にて、兼子と結婚しなかった理由についてのび助は「奥さんは、顔じゃなく性格のよさで決めるものなのだ。」と答えている。だが、その直後に玉子からお風呂掃除するように言われたのび助を見たドラのびは「性格もキツイと思うけどなあ……。」と内心で呟いた。

*12 2人が結ばれないことはのび太の消滅を意味していた。

*13 性別は病院に来た直後に初めて聞かされた。連載当時はエコー検査もなく出産まで性別判定は困難だったためである。女の子だった場合の名前も併せて考えていたのだろう。

*14 デスクの固定電話を介して家族と通話するシーン程度。

*15 「ためしにさようなら」。元の世界に戻った後は社長の『二月バカ』ということにされた。

*16 だが「月給騒動」では課長からのお誘いに断れない描写があるため少なくとも係長以下の階級である様子。

*17 アルバムでの写真も、会社を引き継いだのび太と握手を交わすシーンになっており、こちらの方が違和感なく見える

*18 『雨男晴れ男メーター』は「マイナス8.5」という驚異的な数値を叩き出していた。

*19 「宝くじ大当たり」。結局その当選くじは友人に売ってしまったため、野比家の懐には一銭も入らなかった。

*20 「デラックスライト」。

*21 「月給騒動」、「おくれカメラ」、「そのときどこにいた」など。

*22 その後イシの監視から解放されて吸った可能性もある。

*23 『うきわパイプとタバコ』の人体への有害性は不明だが、終盤ののび助は苦しそうに咳き込んでいた。

*24 古道具屋で古い壺を買ってきて玉子に怒られたり、のび太に記念切手を買ってくるよう頼むなどしている

*25 月賦で高級ステレオを購入し大音量で楽しんでいたら、近所からクレームが来たことがある

*26 ただし初期エピソード「テストにアンキパン」では料理上手で玉子も味を絶賛していた。

*27 「やくよけシール」の効果により腹痛で登山を休むことになったが、登山先の天気が大荒れとなったため事故や遭難を免れた。

*28 「ぼくの生まれた日」での発言。

*29 本人は酔い潰れていたため夢だと思っていた。

*30 原作では名称不明だが大山版アニメで名前が登場した。

*31 のび太には「落書き」と言われた。

*32 「あらかじめアンテナ」。

*33 日テレ版声優の村越伊知郎およびわさドラ版声優の松本保典。