登録日:2023/10/11(水) 09:38:00
更新日:2024/03/09 Sat 08:49:53
所要時間:約 4 分で読めます
概要
『コワい話は≠くだけで。』はCOMIC BRIDGEレーベルで連載されているホラー漫画。
原作は『かわいそ(笑)』『6』などを手掛ける梨、作画は『死にさえすればいいのよ』でモーニング月例賞2020年7月期奨励賞を受賞した景山五月。
この作品の特徴は作画担当である景山が企画のために集められた体験者たちの様々な怖い話を聞いてそれを漫画にする、という内容である。
ここでいう「怖い話」は妖怪や悪魔といった想像上の恐怖ではなく、身近に潜む「人間の闇」「恐怖心がもたらすもの」が近い。
これだけならただのホラーないし、ちょっとスパイスの効いたエッセイ漫画ともいえるだろうがそこは「原作・梨」が卸さない。
梨作品特有の「得も言われぬ不気味さ」が全開であり、主人公の景山がジワジワと恐怖に侵食されていく様は正にそれを表している。
ストーリー
ひょんなことから怪談を集めることになった一人の漫画家。
日常のすぐそばにある闇や恐怖、その収集の果てに行きつく先とは―――!?
(ComicWalker掲載ページより引用)
登場人物
景山五月
「だって怖いじゃないですか。そういう話ってあんまり関わると―――ほんとう になっちゃう気がするから」
本作の主人公であり作者自身でもある漫画家。左目の下に泣き黒子が縦に2つ並んでいる。
怖い話が苦手でこの連載も条件を付けた上で渋々引き受けた。
担当が連れてきた体験者とは基本的に対面取材をした上で漫画に書き起こすのだが、
景山または体験者の都合でメッセージアプリでやり取りをしたり、手紙から漫画に…というパターンもある。
三頭身描写時はベレー帽を被っている。
第20話時点では直接的な被害には遭っていないものの、次第に精神的に追い詰められていくことになる。
当初は単純に驚くだけだったが第8話「人形」にて過去に取材した話との「繋がり」を見つけてしまうことになる。
「10話更新延期のお知らせ」でも何かしらの影響が出ており、第17話「山童」では対面取材を控えるようになった。
第15話「交換」では担当の「過去の話から知見から怪異を紐解く」という助言を受け、過去の事例に合わせて体験者の話を改変し、
インタビュー終了後に退室する体験者に訝しがられることもあった。
第16話「処理」にて小学校時代の友人と再会。
ホラー漫画を描いていることに対して「怖い話が苦手なのに」とつぶやくと友人から「むしろ怖い話が好きだった」と返される。
今とは逆で都市伝説などを好み、そうしたグループを作っていたほど。
しかし、記憶に全くなく話題に出ていた男子生徒がどうなったのかすらも覚えていなかった。
三頭身描写での景山だが、第23話「解説」でこの作品の「登場人物」である景山とは別の存在として登場した。
彼女(三頭身)曰く「(コワい話は)仕事だと割り切れば意外と平気」とのこと。
この漫画は「ある目的」の元に連載されており、「現実の」景山には何ら影響は無いようだ。
彼女の力か、または担当の力かははっきりしていないが景山(登場人物)のセリフが書き換えられてしまう現象が起きている。
担当
「安心してください!今回怪談取材がないんです!」
景山の担当で性別は男性。金髪で鼻の辺りにそばかすがあり、目元は意図的に描かれていない。
三頭身描写時は顔に「担」または「担当さん」などと書かれた白い人型。
何かしらの伝手があるのか体験者を集めては影山に対面取材をさせている。
彼女に執筆を強要したりはせず、対面から募集に変えるなど柔軟に対応してくれるだけの優しさはあるようだ。
第23話「解説」では景山(登場人物)の精神状態などどこ吹く風の如く家に上がり込んでおり、
「処理が難しいものを引き受けてもらった」ことに感謝の意を述べていた。
どうやら後輩に「ナカノ」と呼ばれる人物がいるらしい。
こちらは景山(三頭身)とは違い、同一人物のまま三頭身となっている。
ヤマモト
「大変ですね、お互い」
販売Ⅱ部に勤める女性。第20話「運転」に登場。
ある私物を怪談イベントに送ったら、そのイベントが何かしらの事情で無くなってしまい運転手を務めることになった。
第18話「転嫁」に登場した学生時代の「私」が彼女である。
体験者たち
担当が景山に会わせる不気味な体験談を持つ人たち。
九州のアパレルショップに勤める女性など編集部や担当がどのようにして接点を得たのか分からない人選が多い。
過去に体験し、今でも何ともない人物が殆どだが中には第14話「末路」のように現在進行形で影響を受けている人物も…
ライターの男性
「『平山メソッド』をご存じですか?」
第21話「匿名」に登場。
眼鏡をかけており、景山に「自分(ライター)の名前を絶対に匿名にすること」を条件に漫画への描き起こしを許可した。
景山へのインタビューにて「平山メソッド」とそれに纏わる「ある男」の話をするのだが…
「とある怪談ライター」が『ふなべかずこ』に遭遇したことに加え、
景山に「体験者や編集の名前は伏せたのに『ふなべかずこ』にはそうしなかったのか?」と疑問を投げつけた。
追記・修正よろしくお願いします。
- さつきじゃなくてごがつなの驚いた。ぶっちゃけ描いてる人が癒し系の内容の別の漫画今現在並行で描いててホッとする -- 名無しさん (2023-10-11 16:04:54)
- 梨はかわいそ笑で知ったけどJホラー作家として頭2つくらい抜けてるわ -- 名無しさん (2023-10-14 11:35:39)
- 「コワい話をキいてくれ」というハッシュタグを使って、現実のTwitterで怖い話を募ってたのが印象的。集まった怖い話を作中で漫画化することで、現実すら作品の内に巻き込んでいるというか、現実と創作の境が曖昧になる感覚が面白い -- 名無しさん (2023-10-15 03:17:25)
- ふなべかずこ、もう完全にレギュラーキャラじゃん 一体何者なんだ… -- 名無しさん (2023-11-01 20:54:51)
- 一話の「名前だけは絶対に変えてくださいね」って台詞を見た時「てことは、この『ふなべかずこ』も偽名で怪異の本当の名前じゃないのか」「もしくは『名前だけは~』は話の提供者や地名等に対しての話であって『ふなべかずこ』は怪異の本名そのままなのか。だとしたら危険じゃないか?」と思ってたけど、最新話で明かされた状況的には後者が近かった。が、更に深刻そう……景山さん大丈夫か? -- 名無しさん (2023-11-01 22:03:18)
- 21話で背景にいちいち出てくる小道具が怖い。いやそもそも室内に実在している飾りなのか、会話に出てくる内容のイメージなのか…汚れた人形とか無数の写真とか天井の隅のまっくろくろすけみたいな膨大な黒い点とか景山さんの背後に現れた首吊り縄とか… -- 名無しさん (2023-11-11 21:11:57)
- 「総集編」って体裁にしてしまったのがトドメというか 文字通りの集合の成れの果てだよねあれ -- 名無しさん (2023-12-30 01:42:31)
- 普通、漫画原作者と漫画家がいて「筆者の体験談という体裁の漫画」を作る時は主人公が漫画原作者になるものだけど、この漫画は漫画家の方が主人公。おまけに最新話(正月公開の23話)では、推理小説エラリー・クイーンシリーズ筆者エラリー・クイーンと主人公エラリー・クイーンのように景山五月氏が分裂していた。梨さん本当にどうオチをつけるつもりなのか全く見えないのが怖い。 -- 名無しさん (2024-01-04 10:13:07)
- きちんと閉じた形で終わらせるのは目的にも合致してて上手いし怖くていいんだけど、無間地獄でかわいそうだわ -- 名無しさん (2024-02-11 22:13:50)
- これはつまり無限ループってこと? -- 名無しさん (2024-02-12 03:43:25)
- ↑そう、この先実は封じ込めが失敗してましたとか抜け出されちゃいましたとかいう可能性を念入りに潰すために、始まりと終わりを繋げて完全に閉じた形にした。 -- 名無しさん (2024-02-12 22:07:15)
最終更新:2024年03月09日 08:49