ディオニス・セサル

登録日:2010/08/05(木) 14:46:51
更新日:2024/02/22 Thu 18:07:01
所要時間:約 3 分で読めます





ディオニス・セサルは、2010年に中日ドラゴンズに在籍していた助っ人外国人。

類い稀なる打撃センスで、2009年度メキシカンリーグにて打率.380、40盗塁で見事MVPを獲得。ドミニカへ視察に赴いた森繁和ヘッドコーチの目に止まり、彼は日本球界の門を叩くのだった…

が!

フタを開けてみればビックリのオープン戦打率.100ちょい。この時、セサルはこう言った。

「メキシコではフォークボールはこんなに投げない」
「荒木を見て盗塁は諦めたよ」

ペナントが始まっても調子は一向に上向かず、打率1割台。しかし、彼の真骨頂はこんなものでは終わらなかった。

彼は宇野勝レベルのお笑いプレーを見せるのだ!



内野守備では平凡なゴロをポロポロポロポロこぼし、外野守備では深い打球に快足を飛ばして追い付きながらも土手に当て、こぼしながら打球ではなく本人がフェンスに激突。

この時、落合監督は言う。



「あそこまで飛ばされる投手が悪い」…



そんなセサルさんの元へ無情にも飛んでゆく白球。今度はなんと追い付いたかと思いきや、落下点を通り過ぎてセサルさんがフェンスに激突。この時に右肩を痛め、晴れて二軍落ちとなりました。



二軍で大した結果を残せていないにもかかわらず昇格してきたセサル。しかし、この時からセサルは変わった…らしい。



春先、落合監督は周囲に言った。

「暖かくなったら打つよ」

その通り。
復帰後の打率はなんと5割!



…しかし屋外球場に限った話。ドーム球場では相変わらずの「ご愛嬌」でした。ちなみに、中日ドラゴンズの本拠地は「ナゴヤドーム」(当時。現在は「バンテリンドーム」)です。



そして、またまた何の変哲もないライトフライを捕球できなかったセサルさん。快足を飛ばして打球の落下点をあっという間に通り過ぎ、そのまま二軍へ走って行きました。



二軍での最終打席は阪神タイガース戦。下柳-矢野バッテリーの最後の打者となり、見事、空振り三振で締め括った。両者に気を使ったのか使っていないのか分からない、絶妙な三振であった。



以下更なるネタバレ





実は彼、何を隠そう、魔将ことアーロン・ガイエルにも似た「能力者」であったのだ!



彼のエラーは能力そのものなのだ!

時に彼の能力は相手野手陣にまで影響を及ぼし、全くもって不可解としか言えないエラーをさせる。そして味方にも…



この能力を人々は「セサる」と呼び、一度発動すれば



セサったぁぁぁーーーー!!!



と実況掲示板ではどよめきが起こるのだ…



CSを待たずして来期の契約を結ばない事が発表され、世のセサルファンは嘆き、大方の中日ファンは歓喜した。

ドラゴンズを退団になったセサル。帰国時にはチームメイトや球団関係者に挨拶してから、笑顔で飛行機に乗り込んでいった。

一軍での通算成績は、51試合出場で40安打・1本塁打・10打点・2盗塁・打率.215。

2011年はメキシカンリーグに戻ってプレーしている。成績も先頭打者として申し分ない成績だった様だ。

だが2016年1月、万引きとその隠蔽行為により逮捕された模様。
しかし、その後はアリゾナでベースボールアカデミーを開設してアマチュアの指導者として暮らしているとの事。



セサルの事が好きな人、迷惑な人、追記、修正よろしくお願いします。
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最終更新:2024年02月22日 18:07