アトラスオオカブト

登録日:2024/03/10 Sun 20:19:44
更新日:2024/04/13 Sat 15:46:06
所要時間:約 3 分で読めます




アトラスオオカブトとは、昆虫綱コウチュウ目コガネムシ科アトラスオオカブト属(カルコソマ属)に分類されるカブトムシの一種である。

概要

東南アジアの広い範囲に生息する中型〜大型のカブトムシ。島嶼部のみならず大陸部にも分布している。
同属のコーカサスオオカブトに比べて標高が低い地域に生息している個体が多いため、基本的には競合しないとされる。

ちなみにアフリカ大陸のアトラス山脈にはいない。

オスは左右の2本の胸角と真ん中の頭角があり、闘牛のような3本の角がとてもカッコいい。
また、この3本の角で挟む力はとても強力で、自分より体重が重い昆虫でも持ち上げてしまうほど。人間でも挟まれると怪我をする危険性がある。

コーカサスオオカブトの小型バージョンのような姿をしているが、アトラスオオカブトには真ん中の頭角の途中に突起が無いことで区別できる。

羽は青に近い緑色で、金属光沢がある。

胸部と腹部の間は爪切りのように鋭くなっており、万が一ここに指を挟まれてしまうと人間でも出血を伴う大怪我をしてしまう危険性がある。先述の三本角より怖い部分なので飼育される方はご注意ください。
ちなみにこれはコーカサスなど他の同属の昆虫を取り扱う際の注意点でもある。

サイズは個体によって大きな差があり、小さい個体は体長5cm程度で日本のカブトムシよりも小さかったりするが、逆に大型個体は体長11cmとコーカサスオオカブトに匹敵する大きさになる。
特に亜種の「フィリピンアトラスオオカブト」は大型個体が出現しやすい。

コーカサスオオカブトに比べて個体数が多いため、日本国内に輸入されるものもオオヒラタクワガタ並みに多く、値段も外国産カブトムシにしては安いとされている。

ギリシャ神話の巨人アトラスが名前の由来である。

性格

とにかく気性が荒く、闘争心が強い
特にオスは好戦的で、中には怪我をしても戦いをやめず、最悪の場合は死亡してしまう個体もいる

オスだけでなくメスですら凶暴であり、相手が近づくと前脚を上げて威嚇してくる。
また幼虫も凶暴で、人間の指を近づけると噛み付いてくるので注意が必要。

基本的には単独での飼育が推奨される。また、交尾の際にオスがメスを殺害してしまわないように注意する必要がある。

人気が高く値段も安い種ではあるが、先述の凶暴さが理由となり飼育難易度は結構高い。しかし、だからといって絶対に日本の野に放ってはいけない日本のカブトムシやクワガタムシなどを殺害してしまうほどの攻撃性があり、生態系が乱れてしまう危険性が高いからである。

アトラスオオカブトの仲間

アトラスオオカブトに近い仲間の甲虫として、以下の甲虫も存在する。
これらの種類はアトラスを含めて「アトラスオオカブト属」(カルコソマ属)に分類される。
ちなみにアトラスだけでなく、コーカサスやモーレンカンプ、エンガノも非常に気性が荒いので、取り扱う際には細心の注意を払う必要がある

コーカサスオオカブト

大きな個体だと体長13cmにもなる、アジアで最大かつ最強のカブトムシ。そして世界で一番凶暴なカブトムシとしても有名である。
アトラスをそのまま大きくしたような姿をしているが、細かく見ると頭角の途中に突起があることで区別できる。
ちなみにこいつもコーカサス山脈*1にはいない。
詳細は当該項目を参照。

モーレンカンプオオカブト

主にボルネオ島に生息するカルコソマ属のカブトムシ。別名、「ボルネオオオカブト」。
コーカサスやアトラスに比べて体高が高く、横幅が狭いので区別するのは簡単。しかしそのせいで人気はイマイチである…。
大きさはコーカサスとアトラスの中間くらいで、大型個体だと体長は11cmに達する。

エンガノオオカブト

2004年に発見された比較的新しいカルコソマ種。
小型種で、体長は大型個体でも6〜7cm程度である。
日本人の永井信二氏が初めて発見した。
ムシキングのゲームには残念ながら登場しない。


甲虫王者ムシキングでのアトラスオオカブト

初期の2003年春から参戦している。
実際には大型個体であれば強さ160〜180でも通用する甲虫だが、ゲーム内での階級は強さ140であり、だいぶ過小評価されている。
性格は2003年秋第1弾までは無し(実質バランスタイプ)、2003年秋第2弾からはアタックタイプとなった。
必殺技はパー。超必殺技はネプチューンオオカブトと同じ「サイドスクリュースロー」。
肩書きは「アジアンファイター」。

初期から参戦している強さ140で唯一、日本出身ではない甲虫である*2

アダー完結編で究極必殺技「スーパーサイドスクリュースロー」を習得したが、残念ながらDSソフト『スーパーコレクション』では使えなかった。

旧作では大した強さでもなく、究極必殺技もアダー完結編に入るまで使えなかったためかなり冷遇されていた。

「2005セカンドプラス」でヒメゴホンヅノカブトに出番を譲るかのように一旦排出を終了した。

新甲虫王者ムシキングでは強さ160相当まで出世を果たし、さらに覚醒システムによって強さ200相当まで昇格させられるようになったため、(少なくとも昔よりは)かなり優遇されている。


コーカサスオオカブト

アトラスと同様に初期から登場している。
実際には最強クラスの甲虫だが、階級は上から2番目の強さ180に抑えられている。ただし2006ファースト以降はスーパーアタックタイプとなっているので、攻撃力はヘルクレスリッキーブルーと並び、パーが必殺技の甲虫としては最強クラスである。ただしその代わり体力は低いが…。
詳細は当該項目を参照。


マレーコーカサスオオカブト

新甲虫王者ムシキングに登場したコーカサスの亜種。
階級は旧作でいう強さ200相当で、カルコソマ属としては最強である。
また、カルコソマ属で唯一、グーを必殺技としている。超必殺技は「コーカサスボンバー」。
性格はアタックタイプ。肩書きは「天下無双の三叉槍」。


モーレンカンプオオカブト

2004ファーストから参戦している。
階級は強さ160。こいつも実際の実力より過小評価されている感がある。
必殺技はパー。性格はアタックタイプ。
超必殺技は「サイクロンホイップ」。ちなみにケンタウルスオオカブトもこれを超必殺技としていた。
肩書きは「ボルネオの守護神」。

2006ダイヤモンドブルーと2007フォレストグリーンではアダーコレクションのカードも排出されていた。


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最終更新:2024年04月13日 15:46

*1 ロシア連邦と中東(西アジア)の間にある山脈。

*2 他の初期の強さ140はオオクワガタミヤマクワガタがいる。