ルーメン(DQⅦ)

登録日:2012/01/14(土) 15:34:35
更新日:2024/04/29 Mon 22:58:18NEW!
所要時間:約 5 分で読めます




ルーメンとはドラゴンクエストⅦに登場する町。

■概要

ゲームでは13〜15番目に訪れる場所である。
ちなみにプロビナ・ルーメン・マーディラスの3箇所は石板がほぼ同時に揃うので訪れる順番が変わる場合もある。

この町を最後までクリアするには三度も過去の世界を訪れなくてはいけない*1
2度町を救っても崩壊したままで、3度目の危機の際の主人公の行動で町が救われるか滅びるか決まる。

町を救って意気揚々と現代のルーメンを訪ねると滅んでいる光景を目にした際の驚きは凄まじいものがある。
町自体は三角形の屋根の家が並ぶ個性的なデザインである。


【第一の災厄・闇のドラゴン

ルーメンの町はヘルバオムという巨大食人植物によって危機に陥っていたが、ある日闇のドラゴンによって日の光を失い町は大陸ごと封印された。
日の光を失ってヘルバオムは枯れて行動不能(死んではいない)となるが、闇のドラゴンの配下であるボルンガ率いるモンスター達によって町は占領、支配された。
教会等もモンスターが占拠しているが、道具屋を除けばまともに機能している。
配下の手により三日三晩で完成した巨大な塔に鎮座し闇をまき散らすドラゴン。そのせいでルーメンの住民は何百年もの間(!)、老いて死ぬ事も出来ず絶望のまま生き地獄を味わい続けていた。
そんな時に主人公達が現れ、ボルンガを討伐。それによってモンスター達は闇のドラゴンの塔への敗走を余儀なくされる。
闇のドラゴンはボルンガの制御を失ったことで暴走し、大陸を吹き飛ばそうとしていた。
主人公達は塔を駆け登り、頂上で闇のドラゴンと相対し討伐する事に成功する。
ドラゴンが討伐された事でルーメンの町に光が戻り、大陸は長きにわたる封印から解放されたのだった。
それにしても闇に包まれた町の名前がルーメン(光の単位)とは皮肉である。

…だが。


【第二の災厄・ヘルバオム

大陸が復活して現代のルーメンに行ってみると何故か滅んでいたので、過去のルーメンに戻ってみることにした。
光を取り戻して喜んでいたのも束の間、光を失い枯れ果てたと思われたヘルバオムが復活したのである。
再び主人公たちが訪れたルーメンの町は、無数の根っこが至る所から這い出し、住民を手当たり次第に引きずり込む地獄絵図と化していた。
ヘルバオムの根っこは容赦なくルーメンの住民を襲い、多くの住民が根っこに引きずり込まれ捕食されていった。
主人公達は根っこの様子から「ヘルバオムはルーメンの真下に潜んでいる」と看破。井戸の中に巨大な空洞を発見、最奥に鎮座するヘルバオムと相まみえる。
そしてヘルバオムは主人公達に倒され、再びルーメンは救われたのであった。


【第三の災厄・ヘルワーム

今度こそ現代のルーメンが復活する…と思いきや町はまだ滅んだままである。
過去では特に何も起こっておらず、町一番の金持ちのシーブルはヘルバオムの根っこに噛みついていた芋虫をチビィと名付けて可愛がっていた。
しかしチビィの成長ぶりは異常で、その姿は明らかにモンスターであった。
町人は闇のドラゴンとヘルバオムの件もあってかチビィに恐れを抱くようになっていた。
そんな時主人公達が再び町に戻ってきて、町人はシーブルにチビィを山に捨てるように言う。
しかしシーブルは断固拒否し、その時にチビィがシーブルを守ろうとしたことで「こいつは人を襲う」という風評も広まってしまう。
町人は、もはやチビィを退治するしか無いと考え、腕の立つ主人公にその役を任せようとするのだった。

ここで主人公達には二つの選択が迫られる。
町人の依頼でチビィを殺すか、シーブルを説得してチビィを逃がすか。

  • チビィを殺す場合
主人公達は町人の依頼でチビィを殺すことになり、事を荒立てないためにシーブルが眠った真夜中に家に忍び込みチビィを殺す。
その時シーブルが目覚め、チビィの亡骸を見て悲しむ。
しかしその時、チビィと同じ姿の虫の大群が町を襲うのだった。
あまりの大群のため、主人公達はシーブルと共に井戸に避難し夜明けを待つことになる。
そして夜明けが来て井戸を出ると、そこは廃墟と化した町だった。
町を救うために手を汚したはずが、因果応報なのか、チビィも町も救えないという最悪の結末を迎えてしまう。

  • チビィを逃がす場合
主人公達はシーブルに町人がチビィを殺そうとしていると説明する。
シーブルは仕方無くチビィを山に逃がすことを決意する。
チビィはシーブルとの別れを嫌がるように付いていこうとするが、シーブルはそそくさと町に逃げるように戻る。
そして家に帰った直後、チビィと同じ姿の虫=ヘルワームの大群が町を襲う。
シーブルは逃げようとするが、その時チビィが現れ、3体のヘルワームを倒し、大群を威嚇して撤退させた。
チビィに感謝し褒め称えるシーブルだったが、深手を負っていたらしいチビィはすぐに死んでしまった。
町人は自らの過ちに気付き、チビィの勇敢な行動は心に刻まれるのだった。

ちなみに、チビィとの戦闘で全滅してもこのルートになる。
3DS版では「過去の冒険」を多く埋めたい場合、依頼を一旦断る→やっぱり依頼を受ける→チビィ戦で負ける、とすることで記述量が最も多くなる。

チビィを悪者扱いする構図は、この少し後に訪れることとなる悪名高いレブレサックの人々とよく似ている。
だが、あちらでは主人公=プレイヤーは真実を知る者として行動できるのに対して、
こちらは救っても救っても滅びる町を拝んだ末にのんきに魔物を飼ってるところを見せられて危機感を覚えさせられ、真相が全くわからない状態で決断を迫られるのが難儀なところ。
チビィを倒してしまったプレイヤーの中には一連のイベントに複雑な思いを抱いた人もいたかもしれない。


【現代】
町が滅びた際は井戸以外何も無い廃墟である。
町を救った際は勇者チビィが祀られた小さな町となっている。
町の伝説では闇のドラゴンもヘルバオムも全てチビィの手柄となっており(主人公達はチビィの部下になっている)、おまけにチビィが魔物という事実も忘れられて人間だったかのように伝わってしまっている。
まあ、盛大に脚色されただけで事実に即していなくはないので、レブレサックに比べたらマシだろう。レブレサックが酷すぎるともいう
何故か外に出る度にBGMがリセットされる。
ちなみにかつてのシーブルの家は大富豪ブルジオの妻らしき貴婦人が暮らしている。
あと、廃墟となった時に井戸に入って仲間と会話すると、まるで町を救ったようなコメントをする。明らかにクリエーターのミスだろうが。
3DS版では当然ながら上記の諸々の怪現象は修正された。
滅んでいても致命的なデメリットはないが、移民探しに支障が出る上にルーメンの施設が利用不可能になる。


【シーブル】
町一番のお金持ち。その行動から名前はシートン+ファーブルか?
封印時はモンスターに家を占領されていた。
モンスター撤退後は家に戻るが家にはまだ爆弾岩が残っていた。
その爆弾岩をロッキーと名付けて可愛がるが、ロッキーはヘルバオムに襲われた時にシーブルを助ける為に自爆し死亡した。
その後チビィを育て、チビィが町を助けて死んだ際はお墓を建てた。
チビィが主人公に殺された場合でも、怒るどころか「自分が手放すのを嫌がらなければチビィは死なずに済んだのに」と嘆く大変温厚な人物である。
モンスターと心を通わすことが出来るようで、モンスターじいさんの祖先なのではないかと思われる。


ボルンガ
闇のドラゴンの部下で、シーブルの家に居座りルーメンを支配するモンスターの首領。初登場時は入浴中である。
せんとくんではない。ナメック星のアレでもない。ルンガだし。
攻撃力は高いが雑魚。
PS版では「グレイトホーン」と同じカラーリングだったが、3DSでは灰色を基調とした体色になった。


闇のドラゴン
ルーメンを封印したドラゴン。
大陸を消し飛ばすほどの力があるらしい。
氷の息や激しい炎を吐いて攻撃してくるが、実は一回休みや「猛毒の霧」が効くので、これらが使えるなら雑魚も同然。
PS版のグラフィックは「ウィングドラゴン」と全く同じだったが、3DS版ではカラーリングが全体的にどす黒くなった。
ちなみにこいつを倒した直後に井戸に行くと悪魔神官がいて、話すと戦える。
ここで戦える悪魔神官は「メラミ」に加えなんと「ザキ」を唱えてくるかなり危険な奴なので満身創痍で話しかけて返り討ちにあった人もいたとか。


ヘルバオム
ルーメンを襲う巨大食人植物。闇のドラゴンとは違い魔王の部下ではない。
実はカラーリングがドラクエモンスターズシリーズでの「ローズバトラー」と同じ。
無数の根っこで人間を引きずり込んで食べる。
町人が引きずりこまれるシーンはトラウマ映像。
根っことの連携プレイで攻撃力が高く、知能の低そうな外見に似合わず、
マホトーンと甘い息でこちらの行動を封じてきたり猛毒の霧でじわじわいたぶる頭脳派な戦法で攻めてくる。根っこを倒して手数を減らさないと後に響く。


ヘルワーム
ヘルバオムが作った穴から大量に出て来た虫。
カラーリングは「どくあおむし」と同じだが「糸はき」で1ターン行動不能にしてきたり、毒状態にしてきたりと中々ウザい。
体力も攻撃力もヘルバオムの根っこ以上だが、PS版だとBGMが町のままなのでいまいち緊迫感が無い。
しかし、彼らはルーメン滅亡の原因となる油断出来ない敵である。
チビィを殺した場合、襲撃に際して「チビィが最期に人間を恨んで仲間を呼んだのでは?」と言われ、もしかしたらそうなのかも……と思わせるが、
逃がした場合も同様のタイミングで襲撃してくるので、実際のところは無関係である。


【チビィ】
ヘルバオムの根っこを噛んでいてシーブルに飼われた虫。
恐らくヘルワーム(紫と緑色)の一匹だが、シーブルの愛情によるものか体が茶色(サンドワームと同色)である。
戦闘ではヘルワームと違って毒の息ではなく甘い息を吐く。これもシーブルの愛情の賜物だろうか?
チビィを逃がす選択肢だとヘルワームを3体返り討ちにするが、赤色だから通常のヘルワームの3倍の強さなのだろうか
殺そうとした場合もヘルワームより大幅に強化されており、この時点の戦力で負けることはまずないと思うがいち魔物にしては強い。これがまだまだ成長するのだとしたら、確かに怖い。

ルーメンが滅亡を免れたルートでは前述のように人間の英雄だったかのように語り継がれ、自分はチビィの子孫だなどととんでもない大ボラを吹く者までいる始末。


【町人】
闇のドラゴンに封印され、ヘルバオムに襲われ、ヘルワームに襲われと散々な目にあっている。
しかし、シーブルの言い分も聞かずによってたかってチビィを殺そうとするような黒い側面もある。
まあ、あれだけ危機にあったのだから、敏感になるのも仕方ないか。
チビィを殺す依頼をする際は3回も確認してくれる。


【モンスターパーク】
現代のルーメンの近くにある施設。
モンスターじいさんなる人物がモンスターの動物園を作ろうとしている。
全てのモンスターを集めると、チビィの形見というアイテムを貰える。
失敗しない「どとうのひつじ」を使える……と言うと超強力なアイテムだが、完成までの膨大な手間はもちろん、完成させる頃にはもはや倒すべき敵自体が特にいないはずなので勲章に近い。
3DS版ではすれちがい石版との兼ね合いもあって完成を目指してみる価値が増した。
真・スライム道場開拓のために2周目以降からは真っ先にルーメンに行った人も多いのでは?


小説版
ゲームと違って魔王撃破後から神復活の間に行くことになっている。
シーブルの飼った魔物を殺すか否かで主人公とガボが対立し仲違いする。
罪の無い魔物を殺すことに納得のいかないガボはルーメンの町に残るが、しばらく後に魔物は子供を増やして繁殖して更に凶暴化してしまう。
ガボの必死の戦いでなんとか村は救ったが多くの人が犠牲となってしまったという……が、会話の中でちらっと上がる程度である。



追記・修正はルーメンを救ってからお願いします。

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最終更新:2024年04月29日 22:58

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