ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1032 ゆっくりとの共存社会 ~ニュースキャスター編~
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ankoss
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・人間とゆっくりが共存しています
・やっぱ作品作りは難しい(文法的な意味で)
・作者はホラー映画が好きなんだよ!!
・作者は放送関係者ではないのでその辺りの事は推測で書いてます。
はじまるよ!!
初めてゆっくりをみるA一同はその生き物をまじまじと見つめていた。
人間の顔のような生き物なのは一目でみて分かった。
だがそれ以前に目を惹いたのは余りにも汚い食べ方であった。
「む~しゃむ~しゃ、じあわぜぇぇぇぇぇぇ!!」
山積みになったお菓子をてっぺんからくらっているのだが、大きく口をあけて喋りながら食べるせいか
お菓子の食いカスが車のシートに散乱しており、口からたれる涎がシートを
見るも汚いものに飾りつけていた。
醜い…一同はそう判断した。
「ゆ?れいむがいくらかわいいからってそんなにみつめないでね!!」
だれもそんなことはおもってねぇ!!
一同の心の叫びは偶然にも一致した。
「ん~~、れいむちゃん、目的地に着いたからおりてくれるかな?」
運転手の男がゆっくりに話しかける。
そうか、こいつの名前はれいむというのかとAは思った。
「ゆ!?うるさいよ!!れいむのすーぱーむ~しゃむ~しゃたいむをじゃましないでね!!」
「そこをなんとか頼むよぉ…」
「うるさいよ!!」
運転手は自分の車の後部座席の惨状をみて顔を曇らせていた。
Aはさすがにかわいそうに思い、助け舟をだした。
「れいむちゃん、俺からも頼むよ」
だが、れいむは聞く耳持たず。無視したままさらに菓子クズをぶちまけていった。
くそ、このままじゃ埒があかない。Aは考えうる最善の案を考え、導き出した。
Aは近くにいたスタッフに駄菓子屋にお菓子を買いに行かせた。
帰ってきたスタッフの手には駄菓子がいっぱい詰まった籠があった。
Aは帰ってきたスタッフから籠を受け取ると山積みになったお菓子を
貪り食うれいむに見せびらかしつつ言った。
「れいむちゃん!!こっちに美味しいお菓子がいっぱいあるよ!!
こっちにおいで!!」
A以外のスタッフはさすがにこんな手に引っ掛かるわけが「ゆっくりついていくよ!!」
ないと思ったがすんなりいってしまった。
「ほら、こっちだよ!!」
「れいむのおかしさん!!ゆっくりまってね!!」
れいむは車から降りようと体をAの方に向け、ジャンプをした。
「ゆっくりまってゆびぃ!!」
れいむは着地に失敗して頭から着地した。
運転手さんがAに近寄ってきた。
「すみません、最初に言っておくべきでした。あのゆっくりという生き物はあまり運動が得意では
ないんで、出来たら底の方を持って移動していただけますか。
一応移動は出来るんですが、ナメクジ並みに遅いんで…」
そう言って運転手はれいむをみた。Aもれいむを見る
れいむはジャンプ(跳ねるといった方がいいだろうか)をして此方に近づいてきてはいた。
「でいぶのあまあまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
すさまじい顔で移動しているのだが…地上から数センチ程度しかジャンプしていなかった。
そんな跳躍力でジャンプして移動できる距離はたかが知れており、やはり数センチ程度しか
移動していなかった。
「まあ、そんな訳です」
Aは納得した顔で運転手に応えた。
そんなこんなで10分後
結局れいむが移動しているのを待っていたら日が暮れてしまうのでそのままれいむをもって
会議室に移動した。
Aはとりあえずさっき買った駄菓子をれいむに与えている最中にスタッフを集め、
一日目の予定の変更を行った。
とりあえず見た目が非常に悪いため、減量と悪癖の矯正をしばらく重点的に
やろうということで決定した。
スタッフの顔はあれの世話をするであろう苦労に今から嫌な顔をしていた。
かくして彼らの指導が始まった。
一週間後…
どうしてこうなった…Aは頭を抱えていた。
スタッフ一同のやる気、指導力はAが良く分かっていた。長年の付き合いでわかるのだ。
だがそんな指導力、やる気を粉々に打ち砕く要素があった。それは…
「あまあまもっでごいぃぃぃぃぃぃ!!ぐぞどれいがぁぁぁぁぁぁ!!」
このれいむだった。いや、来た時よりも明らかにぶくぶく太っていたからもうでいぶだろう。
来たときから態度が悪かったのだが、時が経つにつれ態度がさらに悪化してきたのだ。
最初来た日、さっそくダイエットをさせようと外に連れ出そうとしたが、満腹だったためか
「ゆぴ~、ゆぴ~」
いつの間にか寝てしまっていた。
大きな音を出して起こそうとしたが、女性のスタッフから
「寝顔がかわいいから起こしたらかわいそうよ!!」
との一言で起きるまで待つ事になった。その女性スタッフはきもかわいいものが好きな変わり者だった。
まあ目が覚めてからでもいけるし、変にぐずってもらっても困るし、
生態系自体よくわからない生き物だ…慎重に行こう
これがスタッフの結論となった。
結局その日のうちにれいむが目覚めることはなく、初日は終わった。
今思えばこのときに無理にでも起こしていたら事態が少しマシになっていたのではないかと
Aは後悔することになった。
それから二日目、三日目と教育しようとしたが
「れいむはいっぱいむ~しゃむ~しゃしないとうごけないんだよ!!ばかなの?しぬの?」だの
「すーぱーおひるねたいむだよ!!すぴー!!すぴー!!」
など言って教育から逃げ、どんどんと態度が悪くなっていき、5日が経つ頃には
「でいぶのあまあまもっでごいぐぞどれいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
もう手のつけられない事態に陥っていた。
スタッフが見るに見かねてお菓子を取り上げて無理やり教え込もうとしたが
「でいぶのあまあまがえぜぇぇぇぇ!!どれいがでいぶにざがらうんじゃないぃぃぃぃぃ!!」
と叫びながらスタッフに体当たりを仕掛けてきたのだ。
なんとか話だけでもと思って必死に話しかけたが、上のセリフを繰り返しがら罵倒を繰り返し
まったく聞こうとせず、結局スタッフが諦めてお菓子を元の所に返すまで体当たりと罵声を
繰り返していた。
体当たりによるダメージはなかったのだが、このスタッフはこの一件で白旗をあげてしまった。
「Aさん、ありゃもう俺たちの手に負えませんよ!!アイツ、俺たちを給仕かなんかとみなしてやがる!!」
Aもこのれいむの態度には腸が煮えくりかえっていた。このクソ野郎は思いっきりぶん殴りたい!!
だがそれは出来なかった。何故なら
「でいぶはえらいゆっくりなんだぞぉぉぉぉ!!ぎぢょうなんだよぉぉぉぉぉ!!
わがっでいるのがどれいがぁぁぁぁぁ!!」
このれいむの言うことはあながち間違いではない。
そもそもゆっくり自体がまだ調査対象の生物であり、政府から丁寧に扱うようにと指示が
来ていたのだ。
そもそもアイツは来たときからお菓子を山盛り食ってたんだから政府の方にも責任があるじゃないか!!
なんで俺だけあんな饅頭に苦労しなければいけないんだ!!
Aは憤りを押しきれず、社長室に押し掛けていた。
最初Aが今まで見たこともないような顔で来たので社長は驚いた。
「ど、どうしたのだA君、そんな顔をして」
「いえ、なんでもありません。」
どこをどう見てもなんでもないような顔には見えなかった。
顔という顔から青筋が浮かび、まるで不動明王のような顔をしていた。
間違いない、完全にキレてる。そして…メッチャ怖い!!
「社長、政府の担当者に連絡させてもらえませんか?」
「な、なんで?」
「あのクソ饅頭を思いっきりぶん殴るためですよ!!」
社長はAの様子を見てすべてを悟った。
実は社長は昨日ゆっくりの教育がうまくいっているか様子を見に行ったのだが
「ごんながだいぼのもっでぐるなぁぁぁぁぁ!!ぞれでもあだまあるのがぁぁぁぁぁ!!」
まったくうまくいってないことが手に取るように分かった。
まあ初日からあれだけ入口の辺りで騒いでいたのだから並み大抵でない事は分かっていたが
ここまでとは…
社長は厄介の事になったもんだと溜息をついた。
「社長ぉぉぉぉ、いいですかぁぁぁぁぁ!!」
「む…むむむむむ」
この時社長はどうしたものかと考えていた。
このままAに電話させても余計自体が混乱するだけだろうし、だからといってこのままだと
Aがゆっくりを殴るかも知れないし…
社長が頭を抱えて悩んでいるまさにその時であった
プルルルルルルルルルル
社長室の電話が鳴った。
社長は考えるのを一時中断して電話の受話器を取った。
五分後…
「社長ぉぉぉ、誰だったんですか?」
Aは社長に問いただした。だがその回答は来ないまま社長は唯一言こういった
「A君、政府から制限付きだが許可が出たよ」
Aはまさか自分の言い分がすんなり通るとは思っていなかったのか
非常に驚いた顔をした
「どうしてそんなにすんなり許可を出すんですか?」
「いや~、それがな。政府は他の職種にもゆっくりを試験的に教育させようとしていたらしいのだよ。
スーパーのレジ打ち、警備員、他にも色々あるみたいだがどうも他の所でもゆっくりの態度が
非常に悪くなかなか教育出来るような状態じゃないためあっちこっちで体罰の許可を求める声が
上がったらしいのだよ」
「はあ、なるほど」
「うむ。さすがに戦力にはなってほしいと考えている政府もやっと重い腰を上げて
体罰の許可を与えることにしたそうだ。
我が放送局はあのゆっくりをニュースキャスターとして使う。よって体に後が残るような体罰を
厳禁とする!!分かったな!!」
「はい、ありがとうございます!!」
Aは社長に一礼すると急ぎ足で社長室を出た
ちょうどあの忌々しいれいむは散々菓子を食い散らかしてグースカ寝て居やがったな
スタッフを集めて早速プランを練って訓練開始だ、クヒヒヒヒヒヒ
Aはストレスのたまりすぎか不気味な笑い声をあげながらスタッフの待つ会議室へと向かった。
れいむが目覚めた時、部屋は真っ暗だった
「ゆぅ!?なんでばっぐらだのぉぉぉぉぉぉ!!どっどどびがびがざんをづげろぉぉぉぉぉ!!」
誰かの姿を見つけたわけでもないのに、れいむは叫ぶ。
だが、答えが返ってくる訳がなかった
「どっどどおべんじじろぉぉぉぉぉぉ!!どれいがでいぶのめいでいにざがらうんじゃないぃぃぃぃぃ!!」
その様子をマジックミラー越しに見ていた男が二人いた。
(Aさんあの腐れ饅頭が目を覚ましたようです)
(よし、では早速例のアレを流せ。後は手筈どおりにな)
(はい!!)
もう一人の男は手元にあった機械のスイッチを押すとれいむの部屋にあった
スクリーンに灯りがついた。
「ゆぅ!?こんなあかりじゃまだうずぐらぐでごわいでじょぉぉぉぉぉ!!
もっどあがりをづげろぉぉぉぉぉぉ!!」
れいむは叫ぶが返事はこない。
ひたすら罵倒を続けている内にスクリーンに映像が映った。
自分の姿だった。
「ゆ?このびゆっくりは…れいむだね!!どれいにしてはきがきくよ!!」
スクリーンに映し出されたじぶんは美味しそうに、かつお上品(笑)にお菓子の山にかぶりついていた。
(む~じゃ、む~じゃ、じあわぜぇぇぇぇぇぇ!!
そごのばばあぁぁぁ!!まふぃんさんをもっどもっでごいぃぃぃぃぃぃ!!!)
「ゆ~~ん、さすがれいむだよ!!とてもゆっくりできるね!!
ゆゆ~~~ん!!えらくてごめんね!!」
れいむは自分自身に称賛の言葉を送った。
だが3分程すると、スクリーンに異変が起こった。
「ゆ?」
(ゆ?てれびさんがかってについたよ?…がーがーうるざいぃぃぃぃぃぃ!!
じじぃぃいぃぃぃぃ!!はやくけしてねぇぇぇぇぇ!!)
独りでについたテレビはただガーガーとしか音を出していなかった。
耳障りに思ったスクリーンのれいむは消すように命令を出すが、返事がこない
れいむ以外誰もいないようだ
(じゃんどばだらげぇぇぇぇぇ!!なんのだめにでいぶにづがえでるどおもっでるのぉぉぉぉ!!
もおいいいぃぃぃ!!でいぶがげじでやるがらまんがにぐをがっでごいぃぃぃ!!)
そう叫んだれいむは明らかに運動不足な上にぶくぶく太った醜い体を這うようにしてテレビの
リモコンの前まで移動し、舌を使って電源のボタンを押した。
まさかこんな所で好奇心から知った知識が役に立つとは思わなかっただろう
テレビのスクリーンはリモコンに反応して消えた
(ゆぶぅぅぅ!!ようやくゆっくりぃぃぃぃぃい!!)
れいむは驚いた。
今先ほど消したはずのテレビの電源が再びつき、またガーガーと音を鳴らしていた。
(えらいでいぶにざがらうのぉぉぉぉ!!あぎらめでだまっでね!!)
れいむは舌を使ってリモコンの電源ボタンを押す。
だが、反応がない
(なんでぇぇぇぇぇ!!ざっぎはぢゃんどだまったでしょぉぉぉぉ!!
ばやぐだまっでね!!だばっでねぇぇぇぇ!!)
れいむは何度も電源ボタンを押す。
だが、何度押しても反応するどころか徐々に音量が勝手に上がっていった。
(ゆぶぅぅぅぅ!!うるざいぃぃぃぃぃぃぃ!!うるざいうるざいうるざいぃぃぃいぃぃぃ!!
だばれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)
その言葉と同時にテレビの音が勝手に消えた。
その代わりになにか映像が映し出された。
周りの風景はどこかの森を思わせるような所であった。
映像自体は白黒で何故かお菓子の山が映っていた。
いつもならお菓子をよこせと騒ぐスクリーン上のれいむではあったがこの事態に
さすがの能天気な頭でもなにかまずい事が起こっている事を直感的に感じていた。
(ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!ごばいよぉぉぉぉぉぉぉ!!
じじいぃぃぃぃぃ!!ばばあぁぁぁぁぁぁ!!だれがだずげでぇぇえぇぇぇぇ!!)
れいむは余りの恐怖に動けなくなっていた。
目を閉じたかったが恐怖のあまり目の瞬きすら忘れ、ひたすらスクリーンを凝視していた。
スクリーンに異変が起きた。
お菓子の山が崩れ、中から何かが現れた。
それは…自分だった。
目は白く濁り、体の周りにはハエが飛び回り、とてもゆっくりしていたリボンはボロボロになっていたが
間違いなく自分だった。
テレビに映っていた自分がスクリーンのれいむの方を向くと…ゆっくりと歩き始めた。
それは非常にゆっくりであった…だが時折画面にノイズが走り元の画面に戻ると
テレビ上のれいむは前より明らかに接近していた。
(ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!ぐるなぁぁぁぁぁぁ!!ごっぢぐるなぁぁぁぁぁぁぁ!!)
スクリーン上のれいむは恐怖のあまり叫ぶがテレビに映ったれいむは歩みを止めず、
ついに顔が良く見える所まで近づいてきた。
(ゆぅぅぅぅぅ!!で…でもこれいじょうはこれゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ)
あり得ない事がスクリーン上のれいむの目の前で起こった。
テレビに映ったれいむがテレビから出てきたのだ!!
テレビから出てきたれいむはスクリーン上でただ恐怖で固まっているれいむへと
一直線に向かってきた。
(hdbyふkdsvbhfじょ)
テレビから出てきたれいむはなにかしゃべっているようだが何をいっているか
全く分からない。
(ゆがぁぁぁぁぁ!!ごないでぇぇぇぇぇぇ!!ごないでぇぇぇぇぇぇ!!)
れいむは発狂寸前の患者のように叫んだ。
余りに現実離れしたその光景にただただ叫ぶしかできなかったのだ。
だが、叫んだ所で事態が好転する訳がなく、逆に死亡フラグが立つだけであった。
(hbhさうkxghすいあだhぎ!!いんdsんb!!)
テレビから出てきたれいむはそんな命乞いを聞いていないかのようであった。
歩みが止まることはなく、ついにれいむの目の前にたどり着いた
(ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!おでがいでず!!だずげでぐだざいぃぃぃぃ!!
でいぶいいごにだりばずがらいのぢだげは!!いのぢだげはぁぁぁぁぁ!!)
その一瞬、テレビから出てきたれいむは笑ったかのような顔をした
(ゆぅ!!ぞ、ぞれじゃだずげぇぇぇぇぇぇっぇぇぇ!!いやだぁぁぁぁっぁぁあ!!)
テレビから出てきたれいむはスクリーン上にいたれいむの髪に噛みつき、引きちぎった。
(ゆぎゃぁぁぁぁ!!でいぶのざらざらべあーがぁぁぁぁぁぁぁっぁあ!!
おりぼんざんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)
スクリーン上れいむは必死に抵抗するがテレビからでてきたれいむの方が力が強いらしく
何の抵抗らしい抵抗もできないままスクリーン上のれいむははげ饅頭になってしまった。
(ゆうぅぅうぅぅぅぅ!!びどいよぉぉぉぉぉぉぉ!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!!
ゆ…これいじょうなにずるの…やべでね!!でいぶのざらざらべあーざんはもう
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁやべでぇぇぇぇっぇぇぇぇぇっぇぇぇ!!)
はげ饅頭になったスクリーン上のれいむにテレビから出てきたれいむ頭を食い破った。
かじられた所から中身が見える。真っ黒なれいむの血が映っている。
流動性がない血は絶え間なく流れ続けるような事はなかったが、自らの中身が外気にさらされている、
これは人間にとっても耐えがたい苦痛であろう。
れいむは今まで出したこともないような大声でひたすら叫び続けた。
(いだいぃぃぃぃぃぃ!!jdskbhrfvsえ!!jびおdsrb…gヴぃさvtg…)
中身を食われ続けたれいむはしだいに声のトーンが落ちていき、その叫び声もだんだん奇声のように
なってきた。
髪の毛が生えていたであろう部分を噛み開いたれいむは体を器用にくねらせ、中身だけを
食い散らかしていく。
(ゆ…jkf…い…………)
れいむの叫び声はますます小さくなっていき、ついに物言わぬ生き物となった。
れいむの死体は中身を食いつくされ、まるでハロウィンの時に使うかぼちゃのアレのような
状態となっていた。
「ゆ…ゆ…ゆ…」
今までゆっくりしていた自分がテレビから出てきた自分そっくりな化け物によって食い殺される様を
見たれいむは恐怖のあまりうんうんとしーしーを漏らしながら固まっていた。
「れいむが…れいむを…れいむが…」
そう呟いていたその時であった。
ぐるり…
今までスクリーン上でゆっくりしていた自分を捕食していた自分がコッチを向いた。
ずるり…ずるり…
ゆっくりと這うようにこっちに向かってきた。
ずるり…ザー…ずるり…ザー…ずるり…
スクリーンにノイズが走るたびに自分がさらに近付いてきた。
「ゆ…や…やだよ…コッチにこないでね…」
だが歩みは止まらない
(jybひhだ…ごあ…ざん…ゆっぐ…り)
そしてテレビから出てきた時と同じぐらいれいむが大きく映ってきた
(いだだぎまず)
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
れいむは臨界点を突破したのか、うんうんとしーしーを撒き散らしながら失神した。
「よし、スクリーンを消して部屋の電気を付けろ」
Aの指示でスクリーンの電源が落ち、部屋の明かりが付いた。
Aはわざわざこのためだけに作った映像が終了したのを確認するとれいむの様子を見に行った。
れいむの様子はAの予想をはるかに超えていた。
れいむの体は餡子と砂糖水を撒き散らしすぎたのが原因なのか皮がたるみ、
元の半分程度にまで縮んでいた。
「まさかここまで効果がでるとは思わなかった。
恐怖心を植え付けるのが目的だったんだが思わぬ僥倖だ。」
Aとスタッフは体罰を与えることを許可はされたが、「体に傷が残ってはいけない」という条件を
クリアーする事に頭を悩ませていた。
そんな時に、政府からゆっくりの生体系についての報告書が届いた。
精神面が非常に脆い。
性格が悪いなどなど、こと細やかにゆっくりのデータが書き連なっていた。
そんな中一人のスタッフが気付いた。
「精神面が脆いんなら恐怖を植え付けてうまく操れば良いんじゃありませんか?」
AはそのアイディアにGOサインを出した。
スタッフ一同からも異論はなかった。
それからは簡単だった。
昔流した事がある心霊・ホラー映画の映像を流用し、キャラクターを
隠し撮りしておいたれいむ本人に置き換え、映像に合わせて声も編集し映像にもちょっと手を加えた。
作業自体は素材自体がもともと揃っていた事もあってかすぐに出来上がり、
れいむが目を覚ますと同時に上映したのだ。
しかしここまで効果があるとは思いがけなかった。
お陰で減量の必要がなくなった。
れいむが目覚めるとそこには今まで過ごした部屋の光景が広がっていた。
「ゆぅ?ゆめだったのかなぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
れいむは自分の体を見て叫んだ。
寝る前の自分の姿はあふれんばかりのもちもちのお肌(笑)は皺だらけで
自分の体が半分近く縮んでいたのだ。人間であっても驚くだろう。
「どぼじでぇぇぇぇぇ!!あではゆべだったんでじょぉぉぉぉぉぉ!!」
れいむの叫び声に気付いたのか一人の女性スタッフが部屋に入ってきた。
「どうしたのれいむちゃん!?大きな声で叫んじゃって」
「ばばあぁぁぁぁぁぁ!!ごばいゆめざんをみででいぶじぼんぢゃっだぁぁぁぁぁぁ!!」
れいむは涎を飛ばしながら叫ぶ。だが女性スタッフは至って冷静な顔で応える。
「怖い夢?どんな夢を見たの?お姉さんに教えてくれるかな?」
「じょうがないばばあだねぇぇっぇえ!!じゃんどぎいでねぇぇぇぇ!!」
れいむは夢と思い込んだ内容を所々誇張し、歪曲して女性スタッフに語った。
女性スタッフは至って冷静な顔のまま聞き、話終わったのを見計らって語った。
「う~ん、れいむちゃん。もしかしたらあの怖~い怪談かも」
「がいだんっでなにぃぃぃぃぃぃ!!」
「おねえさんの間で広まっている噂なんだけどね、人間の基準で悪い事をばかりしている子の所に
ドッペルゲンガーという自分そっくりな子がやってきて悪い子を食べちゃうという怖~いお話があるのよ。
もしかしたらそのドッペルゲンガーがやってきたのかもね」
れいむは顔を真っ青にして語った。
「じゃあどっでもいいごなでいぶのどごろになんでドッゲルざんがぐるのぉぉぉぉぉ!!」
「悪い子になろうとしているからじゃないかな?人間の基準で見たられいむちゃん
悪い子になりそうだからねぇ。」
「いやだぁぁぁぁぁぁ!!じにだぐないぃぃぃぃぃぃ!!」
「じゃあ良い子になるしかないわね。良い子になる?」
「でいぶいいごになりばずがらたずげでぇぇぇぇぇぇ!!」
「うん分かった!!じゃあ一緒にお勉強しよう」
「ありがどうおでえざぁぁぁぁぁん!!」
れいむは泣きながら女性スタッフにすりすりしてきた。
女性スタッフはちょっと嫌そうな顔をしたが、これも仕事と割り切っておとなしくすりすりされた。
この光景をAは扉の隙間からのぞき、小さくよっしゃーと叫んでいた。
それからAとスタッフのれいむ調教計画が始まった。
皆最初の一週間でれいむに大変ストレスを抱える羽目になりその鬱憤を晴らさんとする勢いで
指導にかかった。
学問の学もなく、日本語が全く読めないれいむに脚本を読ませるようにするには大変苦労した。
「はいこれ読んで」
「ゆっ…と、……はなり…よべだいよぉぉぉぉぉぉ!!」
「それでも読め!!」
「よべるばげないっでいっでいるのがぎごえだいのぉぉぉぉぉ!!」
このように漢字が全く読めず、ひらがなしか読めなかったのだ。
そのため仕方がないとすべてひらがなにしても
「じざんがいっばいでめがいだいぃぃぃぃぃぃ!!」
と言って読もうとせず、しまいには
「もういやだぁぁぁぁ!!でいぶはごれがらずーぱーずーやずーやだいぶにずるよぉぉぉ!!」
と投げ出そうとしたがちょっとスタッフが部屋の電気を消して
テレビをこっそり付けて電波を受信していないチャンネル(ザーとかいってるやつ)に変えてやれば
「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!ごべんだざいどっべるざん!!いばのはぢょっどおやずみ
じようどじだだけでずぅぅぅぅぅ!!だがらこないでぇぇぇぇぇぇ!!」
このように発狂したかのように叫んですぐに戻って指導に戻ってくる。
恐怖の植え付けがうまくいっているようだ。
そんなこんなで調教が進み、そして新番組放送の日がやってきた。
A達一同はみな疲れ切った顔をしていた。
いくら言っても理解しない、何度言っても忘れる、その度にどなり散らしながら教え直すの繰り返し
疲弊しないわけがない…
特に最後の最後まで指導に当たっていたBとCに至っては頭が項垂れ、成功することを望むかのように
お祈りするしていた。
しかし、Aはこの時点で気付くべきだった。
最後に見た時にはヘロヘロでとてもまともにキャスターとして立てそうにないれいむが
なんでそんな自信満々にキャスター席に居座っていたのか?
新番組が放送する時間、社長は政府関係者との打ち合わせのために官邸に来ていた。
「そういえば今日が放送日でしたね」
政府関係者が切り出す。
「ええ、うちのスタッフの中でも飛びきり優秀なスタッフ達に指導を任せているので
成功間違いなしですよ」
「まあうまくいってくれればよいのですが、今の所他の職種は全滅していますから」
「ぜ、全滅!?確かいろんな職種に試験的にやっていたはずでしたよね!!10か20ぐらいあったはずですが!?」
「正確にいうと100近くあります。ですがどれもこれも欲望に負けて店の商品に手を出したり、
居眠りばかりして仕事をしないなど全く使い物にならなかったそうだ。
残ったのはあなたの所だけですよ。」
「ま…まあうちはそんなことないですから」
「お…始まりましたよ」
「ゆっゆっゆ~~、ゆっくり~~♪」
「「ゆっゆっゆ~~、ゆっくり~~♪」
「「「ゆっゆっゆ~~、ゆっくり~~♪」
「ゆっく~り~~、にゅ~~す~~~~~♪」
「こんにちは。本日から始まりましたゆっくりニュースは私、Dとれいむがお送りします。
じゃあれいむちゃんよろしくお願いしますね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「れいむちゃん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ぷるぷるぷるぷる)」
ぽろっとれいむの顔がとれた。
そこにはあっちこっち青痣が浮かび、タバコの火でも押しつけられたかのような焦げ跡が付いた
れいむの顔が現れた。
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!だれがだずげでぇぇっぇぇぇぇ!!どっべるざんごわいよぉぉぉぉ!!
ごないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
おい!!なにやってる!!CMだ!!はやくCMに切り替えろ!!
は、はい!!
ザザ!!ザザザ!!
「しばらくお待ちください」
「「・・・・・・・・・・・・・・」」
「ま、まあ気を落とさないでくれ。今回のことでお咎めもない。みんな失敗したことなんだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、じゃあ私はこれで…」
Aは最後に教育したBとCを問い詰めた。すると二人は簡単にゲロッた。
最後の教育を施している最中にぐずりだし、またドッペルゲンガーの話をして脅そうとしたられいむの精神が
完全にいかれてしまい、もう何を言っても唯叫ぶだけの饅頭になってしまったのだ。
なんとかして正気に戻そうと殴ったり、タバコの火を押し付けたりしたが全く効果なし。
こうなったら神頼みしかないと判断した二人は大急ぎでれいむの顔をメイクし
口も言葉を発する事が出来ないように塞いでそのままスタジオにつれてきたのだ。
Aは事情をきくと二人をそのまま帰らせ、自分たちも今後どうするか考え始めた。
それから数が月後
その時のスタッフ達は誰一人首になることはなかった。
それどころかさらに新しい仕事を任せられるようになった。
社長は全員首にしようと考えたがその後判明し公表されたゆっくりのデータを見て
さすがに厳しすぎるかと考えなおし、全員1か月程給料10%カット程度に処した。
それからあっちこっちからゴキブリのように増えてきたゆっくり個体数とそれに比例するかのように
増えてきたゆっくりによる被害に政府はついに害獣とみなし、サーチアンドデストロイを許可する
事になった。
A達はこれらゆっくりの被害の報道をし、独自の対応策を編み出しては新たに出来た番組で
報道するようになり、A自身やスタッフ達の知名度は上がり給料も上がっていった。
あのれいむに傷をつけ、メイクをしたあの二人も今ではゆっくりの専門家コンビとして
各地を渡り歩くようになった。
かくしてあのゆっくりの試験に協力した者は皆幸福になった。
それに反比例するかのようにゆっくり達の悲劇のストーリーが増えていき
虐待お兄さんが登場する事になるのだが、それはまた別のお話
れいむはみなが知らぬうちに姿を消していた。
いずこかへ逃げ出したのか、あるいはどこかで死んでいるのか。それは誰にも分からないが
BとCはあの時のれいむの話をすると意味深な笑みを浮かべながら知らないそぶりを
みせるのであった。
完
あとがき
時間空きすぎで低クオリティー。泣けてくる…
やっぱり作品を書くというのは難しいものです。
これからじっくり実力を上げていきたいと考えていますのでよろしくお願いします
・やっぱ作品作りは難しい(文法的な意味で)
・作者はホラー映画が好きなんだよ!!
・作者は放送関係者ではないのでその辺りの事は推測で書いてます。
はじまるよ!!
初めてゆっくりをみるA一同はその生き物をまじまじと見つめていた。
人間の顔のような生き物なのは一目でみて分かった。
だがそれ以前に目を惹いたのは余りにも汚い食べ方であった。
「む~しゃむ~しゃ、じあわぜぇぇぇぇぇぇ!!」
山積みになったお菓子をてっぺんからくらっているのだが、大きく口をあけて喋りながら食べるせいか
お菓子の食いカスが車のシートに散乱しており、口からたれる涎がシートを
見るも汚いものに飾りつけていた。
醜い…一同はそう判断した。
「ゆ?れいむがいくらかわいいからってそんなにみつめないでね!!」
だれもそんなことはおもってねぇ!!
一同の心の叫びは偶然にも一致した。
「ん~~、れいむちゃん、目的地に着いたからおりてくれるかな?」
運転手の男がゆっくりに話しかける。
そうか、こいつの名前はれいむというのかとAは思った。
「ゆ!?うるさいよ!!れいむのすーぱーむ~しゃむ~しゃたいむをじゃましないでね!!」
「そこをなんとか頼むよぉ…」
「うるさいよ!!」
運転手は自分の車の後部座席の惨状をみて顔を曇らせていた。
Aはさすがにかわいそうに思い、助け舟をだした。
「れいむちゃん、俺からも頼むよ」
だが、れいむは聞く耳持たず。無視したままさらに菓子クズをぶちまけていった。
くそ、このままじゃ埒があかない。Aは考えうる最善の案を考え、導き出した。
Aは近くにいたスタッフに駄菓子屋にお菓子を買いに行かせた。
帰ってきたスタッフの手には駄菓子がいっぱい詰まった籠があった。
Aは帰ってきたスタッフから籠を受け取ると山積みになったお菓子を
貪り食うれいむに見せびらかしつつ言った。
「れいむちゃん!!こっちに美味しいお菓子がいっぱいあるよ!!
こっちにおいで!!」
A以外のスタッフはさすがにこんな手に引っ掛かるわけが「ゆっくりついていくよ!!」
ないと思ったがすんなりいってしまった。
「ほら、こっちだよ!!」
「れいむのおかしさん!!ゆっくりまってね!!」
れいむは車から降りようと体をAの方に向け、ジャンプをした。
「ゆっくりまってゆびぃ!!」
れいむは着地に失敗して頭から着地した。
運転手さんがAに近寄ってきた。
「すみません、最初に言っておくべきでした。あのゆっくりという生き物はあまり運動が得意では
ないんで、出来たら底の方を持って移動していただけますか。
一応移動は出来るんですが、ナメクジ並みに遅いんで…」
そう言って運転手はれいむをみた。Aもれいむを見る
れいむはジャンプ(跳ねるといった方がいいだろうか)をして此方に近づいてきてはいた。
「でいぶのあまあまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
すさまじい顔で移動しているのだが…地上から数センチ程度しかジャンプしていなかった。
そんな跳躍力でジャンプして移動できる距離はたかが知れており、やはり数センチ程度しか
移動していなかった。
「まあ、そんな訳です」
Aは納得した顔で運転手に応えた。
そんなこんなで10分後
結局れいむが移動しているのを待っていたら日が暮れてしまうのでそのままれいむをもって
会議室に移動した。
Aはとりあえずさっき買った駄菓子をれいむに与えている最中にスタッフを集め、
一日目の予定の変更を行った。
とりあえず見た目が非常に悪いため、減量と悪癖の矯正をしばらく重点的に
やろうということで決定した。
スタッフの顔はあれの世話をするであろう苦労に今から嫌な顔をしていた。
かくして彼らの指導が始まった。
一週間後…
どうしてこうなった…Aは頭を抱えていた。
スタッフ一同のやる気、指導力はAが良く分かっていた。長年の付き合いでわかるのだ。
だがそんな指導力、やる気を粉々に打ち砕く要素があった。それは…
「あまあまもっでごいぃぃぃぃぃぃ!!ぐぞどれいがぁぁぁぁぁぁ!!」
このれいむだった。いや、来た時よりも明らかにぶくぶく太っていたからもうでいぶだろう。
来たときから態度が悪かったのだが、時が経つにつれ態度がさらに悪化してきたのだ。
最初来た日、さっそくダイエットをさせようと外に連れ出そうとしたが、満腹だったためか
「ゆぴ~、ゆぴ~」
いつの間にか寝てしまっていた。
大きな音を出して起こそうとしたが、女性のスタッフから
「寝顔がかわいいから起こしたらかわいそうよ!!」
との一言で起きるまで待つ事になった。その女性スタッフはきもかわいいものが好きな変わり者だった。
まあ目が覚めてからでもいけるし、変にぐずってもらっても困るし、
生態系自体よくわからない生き物だ…慎重に行こう
これがスタッフの結論となった。
結局その日のうちにれいむが目覚めることはなく、初日は終わった。
今思えばこのときに無理にでも起こしていたら事態が少しマシになっていたのではないかと
Aは後悔することになった。
それから二日目、三日目と教育しようとしたが
「れいむはいっぱいむ~しゃむ~しゃしないとうごけないんだよ!!ばかなの?しぬの?」だの
「すーぱーおひるねたいむだよ!!すぴー!!すぴー!!」
など言って教育から逃げ、どんどんと態度が悪くなっていき、5日が経つ頃には
「でいぶのあまあまもっでごいぐぞどれいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
もう手のつけられない事態に陥っていた。
スタッフが見るに見かねてお菓子を取り上げて無理やり教え込もうとしたが
「でいぶのあまあまがえぜぇぇぇぇ!!どれいがでいぶにざがらうんじゃないぃぃぃぃぃ!!」
と叫びながらスタッフに体当たりを仕掛けてきたのだ。
なんとか話だけでもと思って必死に話しかけたが、上のセリフを繰り返しがら罵倒を繰り返し
まったく聞こうとせず、結局スタッフが諦めてお菓子を元の所に返すまで体当たりと罵声を
繰り返していた。
体当たりによるダメージはなかったのだが、このスタッフはこの一件で白旗をあげてしまった。
「Aさん、ありゃもう俺たちの手に負えませんよ!!アイツ、俺たちを給仕かなんかとみなしてやがる!!」
Aもこのれいむの態度には腸が煮えくりかえっていた。このクソ野郎は思いっきりぶん殴りたい!!
だがそれは出来なかった。何故なら
「でいぶはえらいゆっくりなんだぞぉぉぉぉ!!ぎぢょうなんだよぉぉぉぉぉ!!
わがっでいるのがどれいがぁぁぁぁぁ!!」
このれいむの言うことはあながち間違いではない。
そもそもゆっくり自体がまだ調査対象の生物であり、政府から丁寧に扱うようにと指示が
来ていたのだ。
そもそもアイツは来たときからお菓子を山盛り食ってたんだから政府の方にも責任があるじゃないか!!
なんで俺だけあんな饅頭に苦労しなければいけないんだ!!
Aは憤りを押しきれず、社長室に押し掛けていた。
最初Aが今まで見たこともないような顔で来たので社長は驚いた。
「ど、どうしたのだA君、そんな顔をして」
「いえ、なんでもありません。」
どこをどう見てもなんでもないような顔には見えなかった。
顔という顔から青筋が浮かび、まるで不動明王のような顔をしていた。
間違いない、完全にキレてる。そして…メッチャ怖い!!
「社長、政府の担当者に連絡させてもらえませんか?」
「な、なんで?」
「あのクソ饅頭を思いっきりぶん殴るためですよ!!」
社長はAの様子を見てすべてを悟った。
実は社長は昨日ゆっくりの教育がうまくいっているか様子を見に行ったのだが
「ごんながだいぼのもっでぐるなぁぁぁぁぁ!!ぞれでもあだまあるのがぁぁぁぁぁ!!」
まったくうまくいってないことが手に取るように分かった。
まあ初日からあれだけ入口の辺りで騒いでいたのだから並み大抵でない事は分かっていたが
ここまでとは…
社長は厄介の事になったもんだと溜息をついた。
「社長ぉぉぉぉ、いいですかぁぁぁぁぁ!!」
「む…むむむむむ」
この時社長はどうしたものかと考えていた。
このままAに電話させても余計自体が混乱するだけだろうし、だからといってこのままだと
Aがゆっくりを殴るかも知れないし…
社長が頭を抱えて悩んでいるまさにその時であった
プルルルルルルルルルル
社長室の電話が鳴った。
社長は考えるのを一時中断して電話の受話器を取った。
五分後…
「社長ぉぉぉ、誰だったんですか?」
Aは社長に問いただした。だがその回答は来ないまま社長は唯一言こういった
「A君、政府から制限付きだが許可が出たよ」
Aはまさか自分の言い分がすんなり通るとは思っていなかったのか
非常に驚いた顔をした
「どうしてそんなにすんなり許可を出すんですか?」
「いや~、それがな。政府は他の職種にもゆっくりを試験的に教育させようとしていたらしいのだよ。
スーパーのレジ打ち、警備員、他にも色々あるみたいだがどうも他の所でもゆっくりの態度が
非常に悪くなかなか教育出来るような状態じゃないためあっちこっちで体罰の許可を求める声が
上がったらしいのだよ」
「はあ、なるほど」
「うむ。さすがに戦力にはなってほしいと考えている政府もやっと重い腰を上げて
体罰の許可を与えることにしたそうだ。
我が放送局はあのゆっくりをニュースキャスターとして使う。よって体に後が残るような体罰を
厳禁とする!!分かったな!!」
「はい、ありがとうございます!!」
Aは社長に一礼すると急ぎ足で社長室を出た
ちょうどあの忌々しいれいむは散々菓子を食い散らかしてグースカ寝て居やがったな
スタッフを集めて早速プランを練って訓練開始だ、クヒヒヒヒヒヒ
Aはストレスのたまりすぎか不気味な笑い声をあげながらスタッフの待つ会議室へと向かった。
れいむが目覚めた時、部屋は真っ暗だった
「ゆぅ!?なんでばっぐらだのぉぉぉぉぉぉ!!どっどどびがびがざんをづげろぉぉぉぉぉ!!」
誰かの姿を見つけたわけでもないのに、れいむは叫ぶ。
だが、答えが返ってくる訳がなかった
「どっどどおべんじじろぉぉぉぉぉぉ!!どれいがでいぶのめいでいにざがらうんじゃないぃぃぃぃぃ!!」
その様子をマジックミラー越しに見ていた男が二人いた。
(Aさんあの腐れ饅頭が目を覚ましたようです)
(よし、では早速例のアレを流せ。後は手筈どおりにな)
(はい!!)
もう一人の男は手元にあった機械のスイッチを押すとれいむの部屋にあった
スクリーンに灯りがついた。
「ゆぅ!?こんなあかりじゃまだうずぐらぐでごわいでじょぉぉぉぉぉ!!
もっどあがりをづげろぉぉぉぉぉぉ!!」
れいむは叫ぶが返事はこない。
ひたすら罵倒を続けている内にスクリーンに映像が映った。
自分の姿だった。
「ゆ?このびゆっくりは…れいむだね!!どれいにしてはきがきくよ!!」
スクリーンに映し出されたじぶんは美味しそうに、かつお上品(笑)にお菓子の山にかぶりついていた。
(む~じゃ、む~じゃ、じあわぜぇぇぇぇぇぇ!!
そごのばばあぁぁぁ!!まふぃんさんをもっどもっでごいぃぃぃぃぃぃ!!!)
「ゆ~~ん、さすがれいむだよ!!とてもゆっくりできるね!!
ゆゆ~~~ん!!えらくてごめんね!!」
れいむは自分自身に称賛の言葉を送った。
だが3分程すると、スクリーンに異変が起こった。
「ゆ?」
(ゆ?てれびさんがかってについたよ?…がーがーうるざいぃぃぃぃぃぃ!!
じじぃぃいぃぃぃぃ!!はやくけしてねぇぇぇぇぇ!!)
独りでについたテレビはただガーガーとしか音を出していなかった。
耳障りに思ったスクリーンのれいむは消すように命令を出すが、返事がこない
れいむ以外誰もいないようだ
(じゃんどばだらげぇぇぇぇぇ!!なんのだめにでいぶにづがえでるどおもっでるのぉぉぉぉ!!
もおいいいぃぃぃ!!でいぶがげじでやるがらまんがにぐをがっでごいぃぃぃ!!)
そう叫んだれいむは明らかに運動不足な上にぶくぶく太った醜い体を這うようにしてテレビの
リモコンの前まで移動し、舌を使って電源のボタンを押した。
まさかこんな所で好奇心から知った知識が役に立つとは思わなかっただろう
テレビのスクリーンはリモコンに反応して消えた
(ゆぶぅぅぅ!!ようやくゆっくりぃぃぃぃぃい!!)
れいむは驚いた。
今先ほど消したはずのテレビの電源が再びつき、またガーガーと音を鳴らしていた。
(えらいでいぶにざがらうのぉぉぉぉ!!あぎらめでだまっでね!!)
れいむは舌を使ってリモコンの電源ボタンを押す。
だが、反応がない
(なんでぇぇぇぇぇ!!ざっぎはぢゃんどだまったでしょぉぉぉぉ!!
ばやぐだまっでね!!だばっでねぇぇぇぇ!!)
れいむは何度も電源ボタンを押す。
だが、何度押しても反応するどころか徐々に音量が勝手に上がっていった。
(ゆぶぅぅぅぅ!!うるざいぃぃぃぃぃぃぃ!!うるざいうるざいうるざいぃぃぃいぃぃぃ!!
だばれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)
その言葉と同時にテレビの音が勝手に消えた。
その代わりになにか映像が映し出された。
周りの風景はどこかの森を思わせるような所であった。
映像自体は白黒で何故かお菓子の山が映っていた。
いつもならお菓子をよこせと騒ぐスクリーン上のれいむではあったがこの事態に
さすがの能天気な頭でもなにかまずい事が起こっている事を直感的に感じていた。
(ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!ごばいよぉぉぉぉぉぉぉ!!
じじいぃぃぃぃぃ!!ばばあぁぁぁぁぁぁ!!だれがだずげでぇぇえぇぇぇぇ!!)
れいむは余りの恐怖に動けなくなっていた。
目を閉じたかったが恐怖のあまり目の瞬きすら忘れ、ひたすらスクリーンを凝視していた。
スクリーンに異変が起きた。
お菓子の山が崩れ、中から何かが現れた。
それは…自分だった。
目は白く濁り、体の周りにはハエが飛び回り、とてもゆっくりしていたリボンはボロボロになっていたが
間違いなく自分だった。
テレビに映っていた自分がスクリーンのれいむの方を向くと…ゆっくりと歩き始めた。
それは非常にゆっくりであった…だが時折画面にノイズが走り元の画面に戻ると
テレビ上のれいむは前より明らかに接近していた。
(ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!ぐるなぁぁぁぁぁぁ!!ごっぢぐるなぁぁぁぁぁぁぁ!!)
スクリーン上のれいむは恐怖のあまり叫ぶがテレビに映ったれいむは歩みを止めず、
ついに顔が良く見える所まで近づいてきた。
(ゆぅぅぅぅぅ!!で…でもこれいじょうはこれゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ)
あり得ない事がスクリーン上のれいむの目の前で起こった。
テレビに映ったれいむがテレビから出てきたのだ!!
テレビから出てきたれいむはスクリーン上でただ恐怖で固まっているれいむへと
一直線に向かってきた。
(hdbyふkdsvbhfじょ)
テレビから出てきたれいむはなにかしゃべっているようだが何をいっているか
全く分からない。
(ゆがぁぁぁぁぁ!!ごないでぇぇぇぇぇぇ!!ごないでぇぇぇぇぇぇ!!)
れいむは発狂寸前の患者のように叫んだ。
余りに現実離れしたその光景にただただ叫ぶしかできなかったのだ。
だが、叫んだ所で事態が好転する訳がなく、逆に死亡フラグが立つだけであった。
(hbhさうkxghすいあだhぎ!!いんdsんb!!)
テレビから出てきたれいむはそんな命乞いを聞いていないかのようであった。
歩みが止まることはなく、ついにれいむの目の前にたどり着いた
(ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!おでがいでず!!だずげでぐだざいぃぃぃぃ!!
でいぶいいごにだりばずがらいのぢだげは!!いのぢだげはぁぁぁぁぁ!!)
その一瞬、テレビから出てきたれいむは笑ったかのような顔をした
(ゆぅ!!ぞ、ぞれじゃだずげぇぇぇぇぇぇっぇぇぇ!!いやだぁぁぁぁっぁぁあ!!)
テレビから出てきたれいむはスクリーン上にいたれいむの髪に噛みつき、引きちぎった。
(ゆぎゃぁぁぁぁ!!でいぶのざらざらべあーがぁぁぁぁぁぁぁっぁあ!!
おりぼんざんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)
スクリーン上れいむは必死に抵抗するがテレビからでてきたれいむの方が力が強いらしく
何の抵抗らしい抵抗もできないままスクリーン上のれいむははげ饅頭になってしまった。
(ゆうぅぅうぅぅぅぅ!!びどいよぉぉぉぉぉぉぉ!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!!
ゆ…これいじょうなにずるの…やべでね!!でいぶのざらざらべあーざんはもう
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁやべでぇぇぇぇっぇぇぇぇぇっぇぇぇ!!)
はげ饅頭になったスクリーン上のれいむにテレビから出てきたれいむ頭を食い破った。
かじられた所から中身が見える。真っ黒なれいむの血が映っている。
流動性がない血は絶え間なく流れ続けるような事はなかったが、自らの中身が外気にさらされている、
これは人間にとっても耐えがたい苦痛であろう。
れいむは今まで出したこともないような大声でひたすら叫び続けた。
(いだいぃぃぃぃぃぃ!!jdskbhrfvsえ!!jびおdsrb…gヴぃさvtg…)
中身を食われ続けたれいむはしだいに声のトーンが落ちていき、その叫び声もだんだん奇声のように
なってきた。
髪の毛が生えていたであろう部分を噛み開いたれいむは体を器用にくねらせ、中身だけを
食い散らかしていく。
(ゆ…jkf…い…………)
れいむの叫び声はますます小さくなっていき、ついに物言わぬ生き物となった。
れいむの死体は中身を食いつくされ、まるでハロウィンの時に使うかぼちゃのアレのような
状態となっていた。
「ゆ…ゆ…ゆ…」
今までゆっくりしていた自分がテレビから出てきた自分そっくりな化け物によって食い殺される様を
見たれいむは恐怖のあまりうんうんとしーしーを漏らしながら固まっていた。
「れいむが…れいむを…れいむが…」
そう呟いていたその時であった。
ぐるり…
今までスクリーン上でゆっくりしていた自分を捕食していた自分がコッチを向いた。
ずるり…ずるり…
ゆっくりと這うようにこっちに向かってきた。
ずるり…ザー…ずるり…ザー…ずるり…
スクリーンにノイズが走るたびに自分がさらに近付いてきた。
「ゆ…や…やだよ…コッチにこないでね…」
だが歩みは止まらない
(jybひhだ…ごあ…ざん…ゆっぐ…り)
そしてテレビから出てきた時と同じぐらいれいむが大きく映ってきた
(いだだぎまず)
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
れいむは臨界点を突破したのか、うんうんとしーしーを撒き散らしながら失神した。
「よし、スクリーンを消して部屋の電気を付けろ」
Aの指示でスクリーンの電源が落ち、部屋の明かりが付いた。
Aはわざわざこのためだけに作った映像が終了したのを確認するとれいむの様子を見に行った。
れいむの様子はAの予想をはるかに超えていた。
れいむの体は餡子と砂糖水を撒き散らしすぎたのが原因なのか皮がたるみ、
元の半分程度にまで縮んでいた。
「まさかここまで効果がでるとは思わなかった。
恐怖心を植え付けるのが目的だったんだが思わぬ僥倖だ。」
Aとスタッフは体罰を与えることを許可はされたが、「体に傷が残ってはいけない」という条件を
クリアーする事に頭を悩ませていた。
そんな時に、政府からゆっくりの生体系についての報告書が届いた。
精神面が非常に脆い。
性格が悪いなどなど、こと細やかにゆっくりのデータが書き連なっていた。
そんな中一人のスタッフが気付いた。
「精神面が脆いんなら恐怖を植え付けてうまく操れば良いんじゃありませんか?」
AはそのアイディアにGOサインを出した。
スタッフ一同からも異論はなかった。
それからは簡単だった。
昔流した事がある心霊・ホラー映画の映像を流用し、キャラクターを
隠し撮りしておいたれいむ本人に置き換え、映像に合わせて声も編集し映像にもちょっと手を加えた。
作業自体は素材自体がもともと揃っていた事もあってかすぐに出来上がり、
れいむが目を覚ますと同時に上映したのだ。
しかしここまで効果があるとは思いがけなかった。
お陰で減量の必要がなくなった。
れいむが目覚めるとそこには今まで過ごした部屋の光景が広がっていた。
「ゆぅ?ゆめだったのかなぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
れいむは自分の体を見て叫んだ。
寝る前の自分の姿はあふれんばかりのもちもちのお肌(笑)は皺だらけで
自分の体が半分近く縮んでいたのだ。人間であっても驚くだろう。
「どぼじでぇぇぇぇぇ!!あではゆべだったんでじょぉぉぉぉぉぉ!!」
れいむの叫び声に気付いたのか一人の女性スタッフが部屋に入ってきた。
「どうしたのれいむちゃん!?大きな声で叫んじゃって」
「ばばあぁぁぁぁぁぁ!!ごばいゆめざんをみででいぶじぼんぢゃっだぁぁぁぁぁぁ!!」
れいむは涎を飛ばしながら叫ぶ。だが女性スタッフは至って冷静な顔で応える。
「怖い夢?どんな夢を見たの?お姉さんに教えてくれるかな?」
「じょうがないばばあだねぇぇっぇえ!!じゃんどぎいでねぇぇぇぇ!!」
れいむは夢と思い込んだ内容を所々誇張し、歪曲して女性スタッフに語った。
女性スタッフは至って冷静な顔のまま聞き、話終わったのを見計らって語った。
「う~ん、れいむちゃん。もしかしたらあの怖~い怪談かも」
「がいだんっでなにぃぃぃぃぃぃ!!」
「おねえさんの間で広まっている噂なんだけどね、人間の基準で悪い事をばかりしている子の所に
ドッペルゲンガーという自分そっくりな子がやってきて悪い子を食べちゃうという怖~いお話があるのよ。
もしかしたらそのドッペルゲンガーがやってきたのかもね」
れいむは顔を真っ青にして語った。
「じゃあどっでもいいごなでいぶのどごろになんでドッゲルざんがぐるのぉぉぉぉぉ!!」
「悪い子になろうとしているからじゃないかな?人間の基準で見たられいむちゃん
悪い子になりそうだからねぇ。」
「いやだぁぁぁぁぁぁ!!じにだぐないぃぃぃぃぃぃ!!」
「じゃあ良い子になるしかないわね。良い子になる?」
「でいぶいいごになりばずがらたずげでぇぇぇぇぇぇ!!」
「うん分かった!!じゃあ一緒にお勉強しよう」
「ありがどうおでえざぁぁぁぁぁん!!」
れいむは泣きながら女性スタッフにすりすりしてきた。
女性スタッフはちょっと嫌そうな顔をしたが、これも仕事と割り切っておとなしくすりすりされた。
この光景をAは扉の隙間からのぞき、小さくよっしゃーと叫んでいた。
それからAとスタッフのれいむ調教計画が始まった。
皆最初の一週間でれいむに大変ストレスを抱える羽目になりその鬱憤を晴らさんとする勢いで
指導にかかった。
学問の学もなく、日本語が全く読めないれいむに脚本を読ませるようにするには大変苦労した。
「はいこれ読んで」
「ゆっ…と、……はなり…よべだいよぉぉぉぉぉぉ!!」
「それでも読め!!」
「よべるばげないっでいっでいるのがぎごえだいのぉぉぉぉぉ!!」
このように漢字が全く読めず、ひらがなしか読めなかったのだ。
そのため仕方がないとすべてひらがなにしても
「じざんがいっばいでめがいだいぃぃぃぃぃぃ!!」
と言って読もうとせず、しまいには
「もういやだぁぁぁぁ!!でいぶはごれがらずーぱーずーやずーやだいぶにずるよぉぉぉ!!」
と投げ出そうとしたがちょっとスタッフが部屋の電気を消して
テレビをこっそり付けて電波を受信していないチャンネル(ザーとかいってるやつ)に変えてやれば
「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!ごべんだざいどっべるざん!!いばのはぢょっどおやずみ
じようどじだだけでずぅぅぅぅぅ!!だがらこないでぇぇぇぇぇぇ!!」
このように発狂したかのように叫んですぐに戻って指導に戻ってくる。
恐怖の植え付けがうまくいっているようだ。
そんなこんなで調教が進み、そして新番組放送の日がやってきた。
A達一同はみな疲れ切った顔をしていた。
いくら言っても理解しない、何度言っても忘れる、その度にどなり散らしながら教え直すの繰り返し
疲弊しないわけがない…
特に最後の最後まで指導に当たっていたBとCに至っては頭が項垂れ、成功することを望むかのように
お祈りするしていた。
しかし、Aはこの時点で気付くべきだった。
最後に見た時にはヘロヘロでとてもまともにキャスターとして立てそうにないれいむが
なんでそんな自信満々にキャスター席に居座っていたのか?
新番組が放送する時間、社長は政府関係者との打ち合わせのために官邸に来ていた。
「そういえば今日が放送日でしたね」
政府関係者が切り出す。
「ええ、うちのスタッフの中でも飛びきり優秀なスタッフ達に指導を任せているので
成功間違いなしですよ」
「まあうまくいってくれればよいのですが、今の所他の職種は全滅していますから」
「ぜ、全滅!?確かいろんな職種に試験的にやっていたはずでしたよね!!10か20ぐらいあったはずですが!?」
「正確にいうと100近くあります。ですがどれもこれも欲望に負けて店の商品に手を出したり、
居眠りばかりして仕事をしないなど全く使い物にならなかったそうだ。
残ったのはあなたの所だけですよ。」
「ま…まあうちはそんなことないですから」
「お…始まりましたよ」
「ゆっゆっゆ~~、ゆっくり~~♪」
「「ゆっゆっゆ~~、ゆっくり~~♪」
「「「ゆっゆっゆ~~、ゆっくり~~♪」
「ゆっく~り~~、にゅ~~す~~~~~♪」
「こんにちは。本日から始まりましたゆっくりニュースは私、Dとれいむがお送りします。
じゃあれいむちゃんよろしくお願いしますね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「れいむちゃん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ぷるぷるぷるぷる)」
ぽろっとれいむの顔がとれた。
そこにはあっちこっち青痣が浮かび、タバコの火でも押しつけられたかのような焦げ跡が付いた
れいむの顔が現れた。
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!だれがだずげでぇぇっぇぇぇぇ!!どっべるざんごわいよぉぉぉぉ!!
ごないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
おい!!なにやってる!!CMだ!!はやくCMに切り替えろ!!
は、はい!!
ザザ!!ザザザ!!
「しばらくお待ちください」
「「・・・・・・・・・・・・・・」」
「ま、まあ気を落とさないでくれ。今回のことでお咎めもない。みんな失敗したことなんだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、じゃあ私はこれで…」
Aは最後に教育したBとCを問い詰めた。すると二人は簡単にゲロッた。
最後の教育を施している最中にぐずりだし、またドッペルゲンガーの話をして脅そうとしたられいむの精神が
完全にいかれてしまい、もう何を言っても唯叫ぶだけの饅頭になってしまったのだ。
なんとかして正気に戻そうと殴ったり、タバコの火を押し付けたりしたが全く効果なし。
こうなったら神頼みしかないと判断した二人は大急ぎでれいむの顔をメイクし
口も言葉を発する事が出来ないように塞いでそのままスタジオにつれてきたのだ。
Aは事情をきくと二人をそのまま帰らせ、自分たちも今後どうするか考え始めた。
それから数が月後
その時のスタッフ達は誰一人首になることはなかった。
それどころかさらに新しい仕事を任せられるようになった。
社長は全員首にしようと考えたがその後判明し公表されたゆっくりのデータを見て
さすがに厳しすぎるかと考えなおし、全員1か月程給料10%カット程度に処した。
それからあっちこっちからゴキブリのように増えてきたゆっくり個体数とそれに比例するかのように
増えてきたゆっくりによる被害に政府はついに害獣とみなし、サーチアンドデストロイを許可する
事になった。
A達はこれらゆっくりの被害の報道をし、独自の対応策を編み出しては新たに出来た番組で
報道するようになり、A自身やスタッフ達の知名度は上がり給料も上がっていった。
あのれいむに傷をつけ、メイクをしたあの二人も今ではゆっくりの専門家コンビとして
各地を渡り歩くようになった。
かくしてあのゆっくりの試験に協力した者は皆幸福になった。
それに反比例するかのようにゆっくり達の悲劇のストーリーが増えていき
虐待お兄さんが登場する事になるのだが、それはまた別のお話
れいむはみなが知らぬうちに姿を消していた。
いずこかへ逃げ出したのか、あるいはどこかで死んでいるのか。それは誰にも分からないが
BとCはあの時のれいむの話をすると意味深な笑みを浮かべながら知らないそぶりを
みせるのであった。
完
あとがき
時間空きすぎで低クオリティー。泣けてくる…
やっぱり作品を書くというのは難しいものです。
これからじっくり実力を上げていきたいと考えていますのでよろしくお願いします