ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0763 てんしのれいむとどれいのまりさ
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ankoss
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10年位前にどこかで聞いた話のオマージュ作品です。
この時点で不快に思われる方はご注意ください。
駄文注意
/****************************************************************************/
昔々あるところにゆっくりのカミさまが住む世界がありました。
そこはとてもゆっくり出来る場所。
争いも無く、食べ物にも困らなく、ゆっくりできるおうちもある素敵な場所です。
ただし、そこに住むためには条件がありました。
それはゆっくりをお空の上から見守るカミさまであること。
もしくは、カミさまを助けゆっくりを救う仕事をする天使かその見習いであることです。
そんな素敵な世界に一匹の天使見習いのれいむがいました。
これはそんなれいむのお話です。
ある日、れいむはカミさまに呼ばれました。
「カミさまれいむになんのようなの?」
するとカミさまはこう答えました。
「よいぞ!」
そう一言言うと直ぐカミさまの隣にいた大天使のぱちゅりーがこう言いました。
「むきゅぅ…れいむはてんしとしてのしゅぎょーをだいぶがんばったからさいごのしれんをあたえるわ!
ちじょうにおりてたくさんのゆっくりをゆっくりさせてきなさい!…とカミさまはおっしゃったわ!」
最後の試練を合格すれば晴れて天使として一人前です。
そうすれば今よりもゆっくりできる暮らしができるしたくさんのゆっくりをゆっくりさせてあげることもできるようになります。
れいむはゆわーいゆわーいと大喜びです。
「それでれいむ、どこにおろせばいいかしら?」
「れいむはえーとえーと…あのかわさんのちかくがいいよ!
きれいなおみずはゆっくりできるからきっとちかくにたくさんゆっくりがいるよ!」
「わかったわ!それじゃおろすまえにちからをさずけるわ!」
この力こそ天使が天使と呼ばれる理由。
お空の上に住むカミさまの力の欠片を貰うことで天使はゆっくりの願い事をほんの少しだけ叶えてあげれるのです。
カミさまはれいむに向かって何やら呟き始めました。
するとれいむを光の雲が包んでいくではありませんか。
「ゆゆゆ!?ゆっゆっゆっゆっ……んほぉぉぉぉぉぉぉ!」
しばらくすると光の雲はれいむから離れて消えていきました。
れいむの頭の上に光り輝く輪っかを残して…
「ゆわぁぁぁぁ…わっかさんはゆっくりできるよぉぉぉぉ…」
「よいぞ!」
れいむが感動しているのもお構いなしにカミさまが合図を出しました。
するとまたれいむを光の雲が包み始めました。
「ゆゆ!?なにがおこるの!?」
「ちからをさずけたからちじょうにおくるのよ?
れいむ!むっきゅりがんばってきなさい!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
元気よく返事をするとれいむは光となってゆっくり地上へと向かいました。
地上に着いたれいむは初めての地上に感動していました。
「とりあえずおみずをのむよ!ぺ~ろぺ~ろご~くご~く!しあわせぇぇぇぇぇぇぇ!!」
れいむはお水をたっぷり飲むとゆっくりし始めました。
「ぽんぽんがくるしいからおしごとできないよ!ゆっくりする…ゆ?」
川岸でゆっくりしようと思ったれいむのおめめにたくさんのゆっくりが見えたのです。
おぼうしは無いけどおさげの感じからすると多分まりさでしょう。
おぼうしが無いだけでなく髪はボサボサ、お肌は泥まみれでとてもじゃないがゆっくりできていない様子です。
しかもれいむには数えられない位たっくさんいます。
「くるしいけどがんばってしれんをするよ!」
れいむはずーりずーりしながらゆっくりまりさ達の方へと移動を始めました。
そんなに距離があった訳ではありませんがれいむがまりさ達の所へ到着した時にはもうお日様さんがさようならをしていました。
まりさ達は一箇所に集まってすーやすーやの準備をしていました。
「ゆっくりしていってね!」
れいむは元気よくご挨拶をしました。
するとたくさんのまりさの中の一匹が近寄ってきて、
「ゆ…ゆっくりしていってくださいのぜ…」
と変な返し方をしてきました。
しかしれいむは構わず続けます。
「れいむはカミさまにつかえるてんしなんだよ!すごいんだよ!ゆっへん!」
「カミさま…?てんし…?それはなんですのぜ?」
他のまりさも同様に知らない様で訝しげにれいむを見つめています。
「カミさまはとってもゆっくりしてるんだよ!てんしもとってもゆっくりしてるんだよ!
だかられいむがゆっくりをわけてあげるよ!」
まりさ達はよく意味がわかりませんでした。
ですがれいむが自分たちをゆっくりさせてくれるということだけはなんとなく伝わりました。
「えーっと…れいむはまりさたちをゆっくりさせるためにきたんですのぜ?」
「ゆっへん!そうなんだよ!」
まりさの問いに対するれいむの答えを聞いたまりさ達はお互い顔を見合わせました。
「れ…れいむ?それはほんとうですのぜ?うそはきらいですのぜ?」
「ぷー!てんしはうそをついちゃだめなんだよ!ゆっくりりかいしてね!?」
まりさは慎重に質問を続けます。
「でもどうやるのぜ?」
「てんしのちからをつかうんだよ!それでまりさたちはゆっくりできるよ!」
まりさ達のおめめを涙がみるみる満たしていきます。
中には嗚咽を漏らすまりさもちらほらと見えました。
「れいむ?まりさたちはどれいですのぜ?さからったられみりゃにたたかれるですのぜ?それでもゆっくりできますのぜ?」
「まりさ!くどいのはゆっくりできないよ!?」
「ゆっ…ゆぐぅぅぅぅ!!」
遂にまりさも嗚咽を漏らし始めました。
れいむはその様子を見てとってもゆっくりした気分でした。
「それじゃあれいぶ…!おねがいじばず!ばでぃざだぢをゆっぐりさせでぐだざいぃぃぃぃぃぃ!!」
「「おでがいじばずぅぅぅぅぅぅ!!」」
「ゆっぐりぃぃぃぃぃ!!」
「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ゆっぐりでぎるよぉぉぉぉ!!」
まりさに続いて他のまりさ達もお願いし始めました。
それを受けてれいむは自信満々に叫びました。
「てんしのれいむがちからをつかうよ!!!
まりさたちをゆっくりさせてねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
れいむの声が響く。
それが終わるととても静かな時間が始まった。
…何も変化が無い。
しかしまりさ達の涙が乾きかけた頃足音が聞こえた。
「ゆ?……ゆわ…れみりゃさまですのぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
現れた足音の主はまりさ達の主、胴付きれみりゃでした。
まりさ達はなぜこんな時間に?、と思いながら震えていました。
…しかし、れみりゃの様子が変です。
目が虚ろでフラフラしているのです。
れみりゃはそのままフラフラ歩くと、れいむの前で跪きこう言いました。
「…てんしさまのねがいはわかったどー…まりさたちはゆっくりしていいどー…」
全てを言い切ると、またフラフラと戻っていきました。
そしてまた静かな時間が始まりました。
しかしそんな時間が大嫌いなれいむは高らかにこう言いました。
「れいむのちからでみんなはもうじゆうだよ!ゆっくりしていってね!!!」
その言葉は少しずつまりさ達の中枢餡に届いていきました。
「「「ゆわあああああああああああああああああああああああああああいいいいいいいいいいい!!!!!」」」
そして、巻き起こったのは大歓声でした。
「でいぶざまぁぁぁぁ!ありがとうなのぜぇぇぇぇぇ!!」
まりさがお礼を言うと、他のまりさ達もそれぞれお礼を言い始めました。
れいむは少し照れながらとってもゆっくりしています。
少しして興奮が落ち着いてきた頃まりさが言いました。
「それじゃあはじめるのぜ!」
れいむには何のことか分かりません。
お祭りでも始めるのかな?
ご馳走が食べれるのかな?
そんなお気楽な想像を巡らせていました。
すると、まりさ以外のまりさ達は一斉に木の枝や石をくわえ始めました。
みんなとってもゆっくりした笑顔です。
れいむは踊りが始まるんだね!っと思いました。
そしてまりさがおさげを振って合図するとみんなが走り始めました。
…………互いの体を目掛けて。
グシャ!グシャ!ビチャッ!
辺り一面餡子の海が作られていきます。
「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!なんなのこれはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
れいむの声とは裏腹にみんな最高の笑顔のまま互いの体を刺し合い斬り合い飛び散っていきます。
「ばりざぁぁぁぁぁ!!やめてね!!やめさせてね!!どうじでこんなこどするのぉぉぉぉぉぉ!?
せっかくじゆうでゆっくりできるのにぃぃぃぃぃぃぃ!!」
まりさは笑顔のまま答えました。
「なにいってるのぜ?みんなとってもゆっくりしてるのぜ?」
そしてこう続けました。
「まりさたちはおかあさんのおかあさんよりたっくさんまえからどれいなのぜ。
ろーどーのときはもちろんすーやすーやするときもむーしゃむーしゃするときもゆっくりできなかったのぜ…
そんななかでとってもゆっくりしているまりさはうごかなくなったまりさだけだったのぜ…!」
虚ろな笑みに変わったまりさはさらにこう続けます。
「そのときおもったのぜ…あれがゆっくりしているっていうのぜって…
はじめてだったのぜ…ゆっくりってどういうことかわかったのは…
でもまりさたちはかってにうごけなくなんてなれないのぜ!
まりさがうごけなくなったらそのぶんかぞくのおしごとがふえるのぜ?
それにみはられてるからかってにうごけないのぜ…」
「ゆ…あっ…」
まりさの話にれいむは言葉を失いました。
その間も周りにあった餡子の海はどんどん広がっていました。
れいむが改めて周りを見て絶望しているとまりさは口だけニコっとしてこう言いました。
「だからかんしゃしてるのぜ?れいむ…………ゆっくりさせてくれて!」
まりさはそう言うと走り始めました。
誰かの使った尖った岩を目指して。
「まりさ!やめt「ほんとうにありがとうなのぜぇぇぇぇぇ!!れいむぅぅぅぅ!!!」」
グシャ…
れいむの言葉も虚しくまりさは岩に突撃してしまいました。
頭から真っ直ぐ突き刺さった岩はあんよまで貫通しています。
「ま…まりさ…」
れいむはゆっくりずーりずーりしながら餡子の海を渡り始めました。
そしてゆっくり理解し始めました。
自分のやったことを…
れいむは奴隷のゆっくりできないまりさをゆっくりさせたかった。
悪意なんて無い。
家族みんなで群れでも作ってゆっくりして欲しい。
ただそれだけだった。
それが自分のすべき最後の試練だったから。
誰が悪い?
れいむ?まりさ?れみりゃ?カミさま?
わからないわからない。
でも一つだけ言える。
それは………
れいむがここに来なきゃ少なくともまりさたちは今も生きていたはず…!!
「ゆがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁゆげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
結論を出したれいむは叫びながら体を餡子の海に打ち付けます。
何度も何度も打ち付けます。
時には木の枝に引掛けもみあげさんのおりぼんがバラバラになったりもしました。
また時には石や岩にぶつかって頭のおりぼんがボロボロになったりもしました。
「わるいごのれいむはおじおぎをうげなぎゃだめなんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
一心不乱に打ち付けます。
「ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ごべんねばりざぁぁぁぁぁぁ!!ごべんねぇぇぇぇ!!ごべんねぇぇぇぇぇぇ!!!」
…お日様さんがおはようした頃れいむはただボーッとしていました。
れいむの頭の上にある輪っかは光を失い黒っぽくなっています。
まるでまりさ達の餡子の様に。
それかられいむは歩き始めました。
いつもの様にずーりずーりと。
どこまでも、どこまでも…
「むきゅぅ…ざんねんだったわね…」
「なんぞ?」
数週間後のお空の上。
カミさまと大天使ぱちゅりーがお話をしているときの事です。
「れいむよ…ぱちゅりーのかんがえならごうっかくっできるとおもったのに…」
「どこぞ?」
「れいむはふらふらしてるわ…そしてきずついたゆっくりをたすけてるみたいね…
おりぼんもほとんどなくなっちゃてるのよ?なんとかたすけてあげたいけどれいむがいやがってるからどうにもできないわ…」
如何にカミさまや大天使と言ってもゆっくりしたくないゆっくりはどうにもできないのです。
よって悪い子の自分はお仕置きを受けないといけないと思っているれいむを救ってあげることができません。
れいむはこれからも旅を続けるでしょう。
お仕置きが終わるその時まで……
/****************************************************************/
あとがき
初めまして。
本作品を読んで頂きありがとうございます。
この作品は上にも書いた通りとある作品のオマージュです。
元ネタの登場人物は確か天使とユダヤ人だったと思います。
若干登場人物を増やしたりしましたが大筋は変わってないはずです。
また、話をゆっくりに合わせましたが敬意は失ってないつもりです。
次はオリジナルで書きたいと思ってます。
ここまでお読み頂き本当にありがとうございました。
この時点で不快に思われる方はご注意ください。
駄文注意
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昔々あるところにゆっくりのカミさまが住む世界がありました。
そこはとてもゆっくり出来る場所。
争いも無く、食べ物にも困らなく、ゆっくりできるおうちもある素敵な場所です。
ただし、そこに住むためには条件がありました。
それはゆっくりをお空の上から見守るカミさまであること。
もしくは、カミさまを助けゆっくりを救う仕事をする天使かその見習いであることです。
そんな素敵な世界に一匹の天使見習いのれいむがいました。
これはそんなれいむのお話です。
ある日、れいむはカミさまに呼ばれました。
「カミさまれいむになんのようなの?」
するとカミさまはこう答えました。
「よいぞ!」
そう一言言うと直ぐカミさまの隣にいた大天使のぱちゅりーがこう言いました。
「むきゅぅ…れいむはてんしとしてのしゅぎょーをだいぶがんばったからさいごのしれんをあたえるわ!
ちじょうにおりてたくさんのゆっくりをゆっくりさせてきなさい!…とカミさまはおっしゃったわ!」
最後の試練を合格すれば晴れて天使として一人前です。
そうすれば今よりもゆっくりできる暮らしができるしたくさんのゆっくりをゆっくりさせてあげることもできるようになります。
れいむはゆわーいゆわーいと大喜びです。
「それでれいむ、どこにおろせばいいかしら?」
「れいむはえーとえーと…あのかわさんのちかくがいいよ!
きれいなおみずはゆっくりできるからきっとちかくにたくさんゆっくりがいるよ!」
「わかったわ!それじゃおろすまえにちからをさずけるわ!」
この力こそ天使が天使と呼ばれる理由。
お空の上に住むカミさまの力の欠片を貰うことで天使はゆっくりの願い事をほんの少しだけ叶えてあげれるのです。
カミさまはれいむに向かって何やら呟き始めました。
するとれいむを光の雲が包んでいくではありませんか。
「ゆゆゆ!?ゆっゆっゆっゆっ……んほぉぉぉぉぉぉぉ!」
しばらくすると光の雲はれいむから離れて消えていきました。
れいむの頭の上に光り輝く輪っかを残して…
「ゆわぁぁぁぁ…わっかさんはゆっくりできるよぉぉぉぉ…」
「よいぞ!」
れいむが感動しているのもお構いなしにカミさまが合図を出しました。
するとまたれいむを光の雲が包み始めました。
「ゆゆ!?なにがおこるの!?」
「ちからをさずけたからちじょうにおくるのよ?
れいむ!むっきゅりがんばってきなさい!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
元気よく返事をするとれいむは光となってゆっくり地上へと向かいました。
地上に着いたれいむは初めての地上に感動していました。
「とりあえずおみずをのむよ!ぺ~ろぺ~ろご~くご~く!しあわせぇぇぇぇぇぇぇ!!」
れいむはお水をたっぷり飲むとゆっくりし始めました。
「ぽんぽんがくるしいからおしごとできないよ!ゆっくりする…ゆ?」
川岸でゆっくりしようと思ったれいむのおめめにたくさんのゆっくりが見えたのです。
おぼうしは無いけどおさげの感じからすると多分まりさでしょう。
おぼうしが無いだけでなく髪はボサボサ、お肌は泥まみれでとてもじゃないがゆっくりできていない様子です。
しかもれいむには数えられない位たっくさんいます。
「くるしいけどがんばってしれんをするよ!」
れいむはずーりずーりしながらゆっくりまりさ達の方へと移動を始めました。
そんなに距離があった訳ではありませんがれいむがまりさ達の所へ到着した時にはもうお日様さんがさようならをしていました。
まりさ達は一箇所に集まってすーやすーやの準備をしていました。
「ゆっくりしていってね!」
れいむは元気よくご挨拶をしました。
するとたくさんのまりさの中の一匹が近寄ってきて、
「ゆ…ゆっくりしていってくださいのぜ…」
と変な返し方をしてきました。
しかしれいむは構わず続けます。
「れいむはカミさまにつかえるてんしなんだよ!すごいんだよ!ゆっへん!」
「カミさま…?てんし…?それはなんですのぜ?」
他のまりさも同様に知らない様で訝しげにれいむを見つめています。
「カミさまはとってもゆっくりしてるんだよ!てんしもとってもゆっくりしてるんだよ!
だかられいむがゆっくりをわけてあげるよ!」
まりさ達はよく意味がわかりませんでした。
ですがれいむが自分たちをゆっくりさせてくれるということだけはなんとなく伝わりました。
「えーっと…れいむはまりさたちをゆっくりさせるためにきたんですのぜ?」
「ゆっへん!そうなんだよ!」
まりさの問いに対するれいむの答えを聞いたまりさ達はお互い顔を見合わせました。
「れ…れいむ?それはほんとうですのぜ?うそはきらいですのぜ?」
「ぷー!てんしはうそをついちゃだめなんだよ!ゆっくりりかいしてね!?」
まりさは慎重に質問を続けます。
「でもどうやるのぜ?」
「てんしのちからをつかうんだよ!それでまりさたちはゆっくりできるよ!」
まりさ達のおめめを涙がみるみる満たしていきます。
中には嗚咽を漏らすまりさもちらほらと見えました。
「れいむ?まりさたちはどれいですのぜ?さからったられみりゃにたたかれるですのぜ?それでもゆっくりできますのぜ?」
「まりさ!くどいのはゆっくりできないよ!?」
「ゆっ…ゆぐぅぅぅぅ!!」
遂にまりさも嗚咽を漏らし始めました。
れいむはその様子を見てとってもゆっくりした気分でした。
「それじゃあれいぶ…!おねがいじばず!ばでぃざだぢをゆっぐりさせでぐだざいぃぃぃぃぃぃ!!」
「「おでがいじばずぅぅぅぅぅぅ!!」」
「ゆっぐりぃぃぃぃぃ!!」
「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ゆっぐりでぎるよぉぉぉぉ!!」
まりさに続いて他のまりさ達もお願いし始めました。
それを受けてれいむは自信満々に叫びました。
「てんしのれいむがちからをつかうよ!!!
まりさたちをゆっくりさせてねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
れいむの声が響く。
それが終わるととても静かな時間が始まった。
…何も変化が無い。
しかしまりさ達の涙が乾きかけた頃足音が聞こえた。
「ゆ?……ゆわ…れみりゃさまですのぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
現れた足音の主はまりさ達の主、胴付きれみりゃでした。
まりさ達はなぜこんな時間に?、と思いながら震えていました。
…しかし、れみりゃの様子が変です。
目が虚ろでフラフラしているのです。
れみりゃはそのままフラフラ歩くと、れいむの前で跪きこう言いました。
「…てんしさまのねがいはわかったどー…まりさたちはゆっくりしていいどー…」
全てを言い切ると、またフラフラと戻っていきました。
そしてまた静かな時間が始まりました。
しかしそんな時間が大嫌いなれいむは高らかにこう言いました。
「れいむのちからでみんなはもうじゆうだよ!ゆっくりしていってね!!!」
その言葉は少しずつまりさ達の中枢餡に届いていきました。
「「「ゆわあああああああああああああああああああああああああああいいいいいいいいいいい!!!!!」」」
そして、巻き起こったのは大歓声でした。
「でいぶざまぁぁぁぁ!ありがとうなのぜぇぇぇぇぇ!!」
まりさがお礼を言うと、他のまりさ達もそれぞれお礼を言い始めました。
れいむは少し照れながらとってもゆっくりしています。
少しして興奮が落ち着いてきた頃まりさが言いました。
「それじゃあはじめるのぜ!」
れいむには何のことか分かりません。
お祭りでも始めるのかな?
ご馳走が食べれるのかな?
そんなお気楽な想像を巡らせていました。
すると、まりさ以外のまりさ達は一斉に木の枝や石をくわえ始めました。
みんなとってもゆっくりした笑顔です。
れいむは踊りが始まるんだね!っと思いました。
そしてまりさがおさげを振って合図するとみんなが走り始めました。
…………互いの体を目掛けて。
グシャ!グシャ!ビチャッ!
辺り一面餡子の海が作られていきます。
「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!なんなのこれはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
れいむの声とは裏腹にみんな最高の笑顔のまま互いの体を刺し合い斬り合い飛び散っていきます。
「ばりざぁぁぁぁぁ!!やめてね!!やめさせてね!!どうじでこんなこどするのぉぉぉぉぉぉ!?
せっかくじゆうでゆっくりできるのにぃぃぃぃぃぃぃ!!」
まりさは笑顔のまま答えました。
「なにいってるのぜ?みんなとってもゆっくりしてるのぜ?」
そしてこう続けました。
「まりさたちはおかあさんのおかあさんよりたっくさんまえからどれいなのぜ。
ろーどーのときはもちろんすーやすーやするときもむーしゃむーしゃするときもゆっくりできなかったのぜ…
そんななかでとってもゆっくりしているまりさはうごかなくなったまりさだけだったのぜ…!」
虚ろな笑みに変わったまりさはさらにこう続けます。
「そのときおもったのぜ…あれがゆっくりしているっていうのぜって…
はじめてだったのぜ…ゆっくりってどういうことかわかったのは…
でもまりさたちはかってにうごけなくなんてなれないのぜ!
まりさがうごけなくなったらそのぶんかぞくのおしごとがふえるのぜ?
それにみはられてるからかってにうごけないのぜ…」
「ゆ…あっ…」
まりさの話にれいむは言葉を失いました。
その間も周りにあった餡子の海はどんどん広がっていました。
れいむが改めて周りを見て絶望しているとまりさは口だけニコっとしてこう言いました。
「だからかんしゃしてるのぜ?れいむ…………ゆっくりさせてくれて!」
まりさはそう言うと走り始めました。
誰かの使った尖った岩を目指して。
「まりさ!やめt「ほんとうにありがとうなのぜぇぇぇぇぇ!!れいむぅぅぅぅ!!!」」
グシャ…
れいむの言葉も虚しくまりさは岩に突撃してしまいました。
頭から真っ直ぐ突き刺さった岩はあんよまで貫通しています。
「ま…まりさ…」
れいむはゆっくりずーりずーりしながら餡子の海を渡り始めました。
そしてゆっくり理解し始めました。
自分のやったことを…
れいむは奴隷のゆっくりできないまりさをゆっくりさせたかった。
悪意なんて無い。
家族みんなで群れでも作ってゆっくりして欲しい。
ただそれだけだった。
それが自分のすべき最後の試練だったから。
誰が悪い?
れいむ?まりさ?れみりゃ?カミさま?
わからないわからない。
でも一つだけ言える。
それは………
れいむがここに来なきゃ少なくともまりさたちは今も生きていたはず…!!
「ゆがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁゆげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
結論を出したれいむは叫びながら体を餡子の海に打ち付けます。
何度も何度も打ち付けます。
時には木の枝に引掛けもみあげさんのおりぼんがバラバラになったりもしました。
また時には石や岩にぶつかって頭のおりぼんがボロボロになったりもしました。
「わるいごのれいむはおじおぎをうげなぎゃだめなんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
一心不乱に打ち付けます。
「ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ごべんねばりざぁぁぁぁぁぁ!!ごべんねぇぇぇぇ!!ごべんねぇぇぇぇぇぇ!!!」
…お日様さんがおはようした頃れいむはただボーッとしていました。
れいむの頭の上にある輪っかは光を失い黒っぽくなっています。
まるでまりさ達の餡子の様に。
それかられいむは歩き始めました。
いつもの様にずーりずーりと。
どこまでも、どこまでも…
「むきゅぅ…ざんねんだったわね…」
「なんぞ?」
数週間後のお空の上。
カミさまと大天使ぱちゅりーがお話をしているときの事です。
「れいむよ…ぱちゅりーのかんがえならごうっかくっできるとおもったのに…」
「どこぞ?」
「れいむはふらふらしてるわ…そしてきずついたゆっくりをたすけてるみたいね…
おりぼんもほとんどなくなっちゃてるのよ?なんとかたすけてあげたいけどれいむがいやがってるからどうにもできないわ…」
如何にカミさまや大天使と言ってもゆっくりしたくないゆっくりはどうにもできないのです。
よって悪い子の自分はお仕置きを受けないといけないと思っているれいむを救ってあげることができません。
れいむはこれからも旅を続けるでしょう。
お仕置きが終わるその時まで……
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あとがき
初めまして。
本作品を読んで頂きありがとうございます。
この作品は上にも書いた通りとある作品のオマージュです。
元ネタの登場人物は確か天使とユダヤ人だったと思います。
若干登場人物を増やしたりしましたが大筋は変わってないはずです。
また、話をゆっくりに合わせましたが敬意は失ってないつもりです。
次はオリジナルで書きたいと思ってます。
ここまでお読み頂き本当にありがとうございました。