ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0721 かってにはえてくる
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ankoss
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寒い寒い森の中。
冷たい地面の土からいきなり前触れも無く、
"ボコッ!!" と、黒く尖ったピラミットが地面から突き出した。
その奇妙な物が生えている周囲の土が、
"ゴゴゴゴゴゴッ!!" と、低い唸りを上げながら亀裂が走っていく。
「にょきりぃいいいいいいいいいいーっ!!」
地面から飛び出してきたのは巨大なドスまりさ。
体に土の破片を付けながら、穴の中からずーりずーりと這い出してくる。
「ゆっくりはえたよ!! どすはとってもげんきだよ!!」
プルプルと大きな体を振るわせながら土を周囲に撒くドスまりさ。
「…どすだ……」
「……どすだね」
「ゆ?」
ドスまりさは声のした方へと顔を向ける。
そこには、れいむとまりさのツガイが目を丸くして固まっていた。
まりさの方は今日の狩りで獲た食料を口からボロボロと地面に零しながら驚いている。
「どすだあああああああああっ゛!?」
「どすだよおおおおおおおおっ゛!?」
大声を叫びながら何処かに飛んでいくれいむ夫婦。
それを無言で見送るドスまりさ。
ツガイの姿はあっという間に茂みへと消えた。
「……? あっ!? たべものさんだ! ちょうどおなかすいてたんだよ~っ!!」
まりさが置いていった食料を遠慮なく食べるドスまりさ。
一口でペロリと平らげた後、ドスはツガイが消えていった方向へと移動を開始した。
木の枝に体を引っかけないように慎重に進んでいくドスまりさ。
少し進んだ後、木々の間が開けた小さな広場に辿り付く。
『『 どす!! ゆっくりしていってね!! 』』
「ゆ?」
そこに居たのは大勢のゆっくり達。
森で暮らす野生のゆっくり達だ。
「でもすこしおやすみしすぎだったよ!!」
「そうだよ!! もうすぐふゆさんがきちゃうところだったよ!!」
「ずっとゆっくりどすをまっていたんだよ!!」
ドスまりさの周辺に群れのゆっくりが集まっていく。
大きなドスの体に全身をすり寄せてくる小さなゆっくり達。
その誰もが歓迎の言葉を口にしていた。
「ゆ~ん!! どすはむれのおさにゆっくりなるよ!!」
『『 ゆっくりしていってね!! 』』
瞳に涙を溜めながら長宣言をしたドスまりさ。
周囲のゆっくり達も笑顔で答えた。
「さっそくおいわいのじゅんびをしてね!!
どすはおいしいものがいっぱいたべたいよ!!」
ドスはお腹が空いていた。
先程食べた少量の食料では満たされる訳が無い。
「どす!! こっちにゆっくりきてね!!」
「ゆん? どすのおいわい……は……?」
群れは慌しく森の奥に消えていく。
一人取り残されたドスは後を追いかけるしかなかった。
群れとドスは大きな岩盤付近で停止した。
「ここにゆっくりあなをあけてねっ!!」
「どすならかんたんでしょ?」
大きな岩壁を指し示しながら、ドスにお願いをするゆっくり達。
『どうして?』と、ドスが聞いてみた所、理由が明らかになる。
今まで住んでいる木の根元や土壁の穴は崩れる危険性があるらしい。
冬の寒さと雪の重さに耐えれる住処、それは岩盤に掘られた洞穴が一番ゆっくりとの事だ。
『群れが住める広さの穴を掘って欲しい!』
との申し出を受けたドスまりさは、張り切りながらスパークを打つ準備に入った。
ここが今から皆で住む場所になるならば多少の労力は仕方が無い。
それに、
おさの力を群れに見せ付けるいい機会だ。
ドスは賢くて一番偉いと認識させる必要性がある。
と、ドスはしたたかに考えていた。
「ゆううううううううううううううううっ!!」
"ビガガガッ" と、口からスパークを放出するドスまりさ。
岩肌が削れて大きな穴が開いていく。
「……ゆっくりあいたよっ!!」
にこやかに宣言したドスまりさの足元を群れのゆっくり達が通っていく。
それぞれが自分の決めたゆっくりプレイスの場所に陣取ると、
頬いっぱいに詰め込んだ荷物を地面へと吐き出す。
「ゆ~ん! ここはゆっくりできるよっ!!」
「みゃみゃ!! ぺーりょぺーりょちてにねっ!!」
「ゆゆ~ん! いいこでかわいいあかちゃんだよ~!!」
「ゆふゅ~ん!! くちゅぎゅったいよっ!!」
「……」
全てのゆっくり達は、作業をしたドスに感謝言葉を掛ける事も無く、思い思いのままに寛いでいる。
ドスは目を点にしながらゆっくり達でいっぱいに詰まった洞穴の内部を凝視していた。
そこにドスまりさの体が入るスペースは無い。
「ゆ……ゆっくりべつのばしょをほるよ! おさはもっとおおきいぷれいすじゃなきゃだめだよね!!」
ここは群れが暮らすプレイスだと無理矢理自分を納得させるドス。
乾いた笑顔を浮かべながら移動をしようとしたドスまりさ。
「ゆえ~ん!! しゃむいよ~っ!?」
「ゆゆゆゆっ!? おちびちゃんすこしまっててねっ!!
……どす!! おねがいがあるよ!! あそこのきをたおしてね!!」
「………ゆえ?」
立ち去ろうとしたドスまりさにお願いをしてくるゆっくり。
枯葉を毛布にするらしい。
地面に降り積もるのを待っていられないようだ。
「どす!! はやくしてねっ!!」
「そうだよ!! おちびちゃんがかわいそうなんだよ!!」
「ゆっくりおねがいをきいてねっ!!」
周囲のゆっくり達も騒ぎ出す。
赤ゆは泣き出してより一層煩くなっていった。
「わかったよ!! いうとうりにするよっ!!」
ドスは体を縦に振って了承の合図を取るしかなかった。
ドスの目の前にあるのはそれなりに大きい木。
「どすはえらいんだよ!! ゆっくりかんしゃしてねっ!!」
そう叫びながら木に向かって突進した。
体当たりの旅に度に大きく揺れて枯葉が舞い落ちてくる。
ドスのお肌が赤く染まっていく。
痛みが体を駆け巡る。
それでも群れの為に体当たりを続けた。
「……ゆふ~。ゆっふ~ん……どう!?」
踏ん反り返って威張るドスまりさ。
それなりの集荷が得られたと自賛して態度が増徴していた。
「これだけじゃたりないよ!!」
「もっとまじめにおしごとしてねっ!!」
「どすはこんなこともできないのっ!?」
有頂天なドスに向けられたのは慈悲無き言葉。
実際、枯葉の量は足りないが、労いの言葉を掛けてくれないドスは相当へこんだ。
その後も瞳に涙を滲ませながら枯葉を落とし続けた。
「……ゆひぃいいいっ……ゆああああああっ゛……」
体の前面を真っ赤に腫らしたドスが地面に横たわる。
群れが満足がいく枯葉の量を集めるまでには相当な労力を必要とした。
ドスの視界の先では枯葉のベットに包まれた赤ゆが幸せそうに眠っている。
「ゆうううっ……どすはおなかへったよ……」
体当たりを繰り返した際、落ちた木の実を口にしようとしたら怒られたのだ。
保存食を食べるドスはゆっくり出来ないと。
だから何も口にせず、一心不乱にドスは群れの為に頑張った。
「むーちゃむーちゃ! ちあわちぇ~っ!!」
なのに、ドスの目の前では別の赤ゆが幸せそうにご飯を食べていた。
ドスはやりきれない気持ちで一杯だった。
硬くて冷たい地面の上でドスは静かに泣いていた。
「ゆっくりたべてねっ!!」
「…ゆ……ひっくっ?」
ドスが泣きしゃっくりを響かせながら視界を上げると、
そこには群れのゆっくり達がドスを囲むように集まっていた。
そっと差し出されたのはお団子のような塊。
ドスは笑顔を滲ませながら喜びを露にした。
これでドスは長に認められたんだね!?
そう思いながらドスはお団子を口にした。
「むーしゃむーしゃ!! しあわせ~んっ!!」
あまり美味しくないお団子だ。
でも、ドスにとっては何よりのご馳走だったに違いない。
これは認められた証なのだから。
「ゆっくりどすもおうちにはいるよ!!
……はいるよ? ゆゆゆ? なんだか……」
ドスは体をフラフラとさせた後、
「ゆうううっ゛!?」
大きな音を立てて、うつ伏せに倒れた。
もぞもぞと体を動かすドスだったが、
(あんよさんが動かないよっ!?)
全く動かない足、いや、全身が思いどうりに動いてくれない。
「ゆっくりしようね!!」
「ゆっゆお~!!」
(何? 何なの!?)
聞こえてくるのは群れの声。
今から何かをしようとしている合図と雄叫び。
ドスまりさはゆっくり出来ない寒気を感じていた。
その悪い考えは的中してしまう。
周囲に集まったゆっくり達がドスの体を齧り始めたのだ。
「ああああああっ゛!? いだいいいいいいいいいっ゛!!」
容赦なく体に歯を立てられたドスまりさは悲鳴を上げる。
地面に触れたお口の中に泥が入り込み、土の味が口内全体に広がった。
「やべでええええええっ!! どずはおざなんだよっ゛!?
えらいんだよっ゛!! とっでもゆっぐぢじでるのにいいいいいいっ゛!!
どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおおおっ゛!?」
涙を地面に吸わせながらドスは叫ぶ。
それを聞いた群れのゆっくり達は、
『『 ゆ? なにをいっているの? 』』
「ゆぎいいいいいいいいいいいいっ゛!?
どずのきらきらのかみのげざんがああああああああああっ゛!!」
ブチブチと髪の毛を引きちぎる。
ドスまりさの髪の毛はどんどん短くカットされていった。
『『 なにをいってるのかがわからないよ? 』』
「ゆあああああああああああっ゛!?
どすのおおきなおぼうしざんがあああっ゛!? ゆっぐぢがえじでええええええっ゛!!」
大勢のゆっくり達がドスの大帽子を洞穴の中へと運んでいく。
『『 だってどすは…… 』』
「いだああああああああいっ゛!!
もちもちほっぺさんをめぐらないでええええええええっ゛!?」
ベリベリと外皮を剥かれていく。
破かないように丁寧に、そして大胆に。
『『 かってにはえてくるんだよ? 』』
「おごああああああっ゛!?
あんござんがああああああっ゛!! だいじなあんござんがああああああっ゛!?」
中身を貪り食われているドスには、ゆっくりの声が聞こえていなかった。
ドスはそれどころでは無い。
死ぬかどうかの瀬戸際に立たされていたのだから。
頬を大きく膨らましたゆっくり達が洞穴の巣に戻り、
黒いドスの餡子を吐き出した後、またドスの内部へと戻っていく。
そして、口いっぱいに餡子を頬張っていくゆっくり達。
「きらきらさんはほしくささんにまぜてたべるんだよ~」
「くろいものはおふとんさんにまぜようね!! ぽかぽかになるよ!!」
「はだいろさんはけがのちりょうにつかえるね!!」
「あんこさんはとってもゆっくりできるよ~」
そう呟きながら、忙しそうに洞穴を走り回るゆっくり達。
群れの全てがドスから剥ぎ取った物を加工するために世話しなく動いている。
これがこの群れの冬支度。
ドスは厳しい冬を乗り切るための重要なアイテム。
頑強な住みかを掘ったり、暖を取るための枯葉などをとる重機代わりにされ、
用が終わり次第、解体されて食料等に姿を変える消耗品。
『どすはかってにはえてくる』
その考えを持った群れはドスを長に迎えようとはしないのは当然。
このドスもバラバラに分解されて短いゆん生を終えた。
雪がちらつくお外の出口を塞ぐ群れのゆっくり達。
今から本格的な冬が訪れる。
これでお外の世界は当分見納めだ。
「ゆ~ん……おちょとであちょびたいよ……」
悲しそうな顔で呟く赤ゆ達。
遊び盛り、食べ盛りの状態でお外の世界から監禁生活になってしまうのは辛いだろう。
「これでゆっくりあそんでね!!」
「…ゆ? ゆーんっ!! こりぇはちゃきゃらもにゅにちゅるよっ!!」
"ゴロリ"と、地面に転がされた遊び道具はドスの大きな眼球だった。
それを奪い合うように眼球と一緒に転がっていく赤ゆ達。
ここには甘い食べ物も沢山蓄えがあり、ポカポカとした毛布も大量にある。
どのゆっくり達も幸せな表情を浮かべながらとてもゆっくりしていた。
「ゆ~ん。ふゆごもりさんはゆっくりできるよ~」
誰かが呟いた言葉に頷きながら枯葉の毛布に潜り込むゆっくり達。
" 来年の冬はドスが生えてこないのかもしれない。"
そんな事態が起こるかもしれないとは誰一人考える事は無く、
暖かい毛布の中で眠りにつく群れのゆっくり。
今から快適な越冬生活が始まる。
・どすが生えてくるお話
それを有効活用する群れの物語
・明確な発生方法は無いので生やしてみました
ゆっくりオーラ諸々の設定は曖昧です
・ぬえにも一本あげました
過去作
ふたば系ゆっくりいじめ 593 迷作劇場
ふたば系ゆっくりいじめ 572 ぎゃんぶらー
ふたば系ゆっくりいじめ 507 火の用心
ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ?
ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー
ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2
ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5
ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値
ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語
ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償
・他、4点
冷たい地面の土からいきなり前触れも無く、
"ボコッ!!" と、黒く尖ったピラミットが地面から突き出した。
その奇妙な物が生えている周囲の土が、
"ゴゴゴゴゴゴッ!!" と、低い唸りを上げながら亀裂が走っていく。
「にょきりぃいいいいいいいいいいーっ!!」
地面から飛び出してきたのは巨大なドスまりさ。
体に土の破片を付けながら、穴の中からずーりずーりと這い出してくる。
「ゆっくりはえたよ!! どすはとってもげんきだよ!!」
プルプルと大きな体を振るわせながら土を周囲に撒くドスまりさ。
「…どすだ……」
「……どすだね」
「ゆ?」
ドスまりさは声のした方へと顔を向ける。
そこには、れいむとまりさのツガイが目を丸くして固まっていた。
まりさの方は今日の狩りで獲た食料を口からボロボロと地面に零しながら驚いている。
「どすだあああああああああっ゛!?」
「どすだよおおおおおおおおっ゛!?」
大声を叫びながら何処かに飛んでいくれいむ夫婦。
それを無言で見送るドスまりさ。
ツガイの姿はあっという間に茂みへと消えた。
「……? あっ!? たべものさんだ! ちょうどおなかすいてたんだよ~っ!!」
まりさが置いていった食料を遠慮なく食べるドスまりさ。
一口でペロリと平らげた後、ドスはツガイが消えていった方向へと移動を開始した。
木の枝に体を引っかけないように慎重に進んでいくドスまりさ。
少し進んだ後、木々の間が開けた小さな広場に辿り付く。
『『 どす!! ゆっくりしていってね!! 』』
「ゆ?」
そこに居たのは大勢のゆっくり達。
森で暮らす野生のゆっくり達だ。
「でもすこしおやすみしすぎだったよ!!」
「そうだよ!! もうすぐふゆさんがきちゃうところだったよ!!」
「ずっとゆっくりどすをまっていたんだよ!!」
ドスまりさの周辺に群れのゆっくりが集まっていく。
大きなドスの体に全身をすり寄せてくる小さなゆっくり達。
その誰もが歓迎の言葉を口にしていた。
「ゆ~ん!! どすはむれのおさにゆっくりなるよ!!」
『『 ゆっくりしていってね!! 』』
瞳に涙を溜めながら長宣言をしたドスまりさ。
周囲のゆっくり達も笑顔で答えた。
「さっそくおいわいのじゅんびをしてね!!
どすはおいしいものがいっぱいたべたいよ!!」
ドスはお腹が空いていた。
先程食べた少量の食料では満たされる訳が無い。
「どす!! こっちにゆっくりきてね!!」
「ゆん? どすのおいわい……は……?」
群れは慌しく森の奥に消えていく。
一人取り残されたドスは後を追いかけるしかなかった。
群れとドスは大きな岩盤付近で停止した。
「ここにゆっくりあなをあけてねっ!!」
「どすならかんたんでしょ?」
大きな岩壁を指し示しながら、ドスにお願いをするゆっくり達。
『どうして?』と、ドスが聞いてみた所、理由が明らかになる。
今まで住んでいる木の根元や土壁の穴は崩れる危険性があるらしい。
冬の寒さと雪の重さに耐えれる住処、それは岩盤に掘られた洞穴が一番ゆっくりとの事だ。
『群れが住める広さの穴を掘って欲しい!』
との申し出を受けたドスまりさは、張り切りながらスパークを打つ準備に入った。
ここが今から皆で住む場所になるならば多少の労力は仕方が無い。
それに、
おさの力を群れに見せ付けるいい機会だ。
ドスは賢くて一番偉いと認識させる必要性がある。
と、ドスはしたたかに考えていた。
「ゆううううううううううううううううっ!!」
"ビガガガッ" と、口からスパークを放出するドスまりさ。
岩肌が削れて大きな穴が開いていく。
「……ゆっくりあいたよっ!!」
にこやかに宣言したドスまりさの足元を群れのゆっくり達が通っていく。
それぞれが自分の決めたゆっくりプレイスの場所に陣取ると、
頬いっぱいに詰め込んだ荷物を地面へと吐き出す。
「ゆ~ん! ここはゆっくりできるよっ!!」
「みゃみゃ!! ぺーりょぺーりょちてにねっ!!」
「ゆゆ~ん! いいこでかわいいあかちゃんだよ~!!」
「ゆふゅ~ん!! くちゅぎゅったいよっ!!」
「……」
全てのゆっくり達は、作業をしたドスに感謝言葉を掛ける事も無く、思い思いのままに寛いでいる。
ドスは目を点にしながらゆっくり達でいっぱいに詰まった洞穴の内部を凝視していた。
そこにドスまりさの体が入るスペースは無い。
「ゆ……ゆっくりべつのばしょをほるよ! おさはもっとおおきいぷれいすじゃなきゃだめだよね!!」
ここは群れが暮らすプレイスだと無理矢理自分を納得させるドス。
乾いた笑顔を浮かべながら移動をしようとしたドスまりさ。
「ゆえ~ん!! しゃむいよ~っ!?」
「ゆゆゆゆっ!? おちびちゃんすこしまっててねっ!!
……どす!! おねがいがあるよ!! あそこのきをたおしてね!!」
「………ゆえ?」
立ち去ろうとしたドスまりさにお願いをしてくるゆっくり。
枯葉を毛布にするらしい。
地面に降り積もるのを待っていられないようだ。
「どす!! はやくしてねっ!!」
「そうだよ!! おちびちゃんがかわいそうなんだよ!!」
「ゆっくりおねがいをきいてねっ!!」
周囲のゆっくり達も騒ぎ出す。
赤ゆは泣き出してより一層煩くなっていった。
「わかったよ!! いうとうりにするよっ!!」
ドスは体を縦に振って了承の合図を取るしかなかった。
ドスの目の前にあるのはそれなりに大きい木。
「どすはえらいんだよ!! ゆっくりかんしゃしてねっ!!」
そう叫びながら木に向かって突進した。
体当たりの旅に度に大きく揺れて枯葉が舞い落ちてくる。
ドスのお肌が赤く染まっていく。
痛みが体を駆け巡る。
それでも群れの為に体当たりを続けた。
「……ゆふ~。ゆっふ~ん……どう!?」
踏ん反り返って威張るドスまりさ。
それなりの集荷が得られたと自賛して態度が増徴していた。
「これだけじゃたりないよ!!」
「もっとまじめにおしごとしてねっ!!」
「どすはこんなこともできないのっ!?」
有頂天なドスに向けられたのは慈悲無き言葉。
実際、枯葉の量は足りないが、労いの言葉を掛けてくれないドスは相当へこんだ。
その後も瞳に涙を滲ませながら枯葉を落とし続けた。
「……ゆひぃいいいっ……ゆああああああっ゛……」
体の前面を真っ赤に腫らしたドスが地面に横たわる。
群れが満足がいく枯葉の量を集めるまでには相当な労力を必要とした。
ドスの視界の先では枯葉のベットに包まれた赤ゆが幸せそうに眠っている。
「ゆうううっ……どすはおなかへったよ……」
体当たりを繰り返した際、落ちた木の実を口にしようとしたら怒られたのだ。
保存食を食べるドスはゆっくり出来ないと。
だから何も口にせず、一心不乱にドスは群れの為に頑張った。
「むーちゃむーちゃ! ちあわちぇ~っ!!」
なのに、ドスの目の前では別の赤ゆが幸せそうにご飯を食べていた。
ドスはやりきれない気持ちで一杯だった。
硬くて冷たい地面の上でドスは静かに泣いていた。
「ゆっくりたべてねっ!!」
「…ゆ……ひっくっ?」
ドスが泣きしゃっくりを響かせながら視界を上げると、
そこには群れのゆっくり達がドスを囲むように集まっていた。
そっと差し出されたのはお団子のような塊。
ドスは笑顔を滲ませながら喜びを露にした。
これでドスは長に認められたんだね!?
そう思いながらドスはお団子を口にした。
「むーしゃむーしゃ!! しあわせ~んっ!!」
あまり美味しくないお団子だ。
でも、ドスにとっては何よりのご馳走だったに違いない。
これは認められた証なのだから。
「ゆっくりどすもおうちにはいるよ!!
……はいるよ? ゆゆゆ? なんだか……」
ドスは体をフラフラとさせた後、
「ゆうううっ゛!?」
大きな音を立てて、うつ伏せに倒れた。
もぞもぞと体を動かすドスだったが、
(あんよさんが動かないよっ!?)
全く動かない足、いや、全身が思いどうりに動いてくれない。
「ゆっくりしようね!!」
「ゆっゆお~!!」
(何? 何なの!?)
聞こえてくるのは群れの声。
今から何かをしようとしている合図と雄叫び。
ドスまりさはゆっくり出来ない寒気を感じていた。
その悪い考えは的中してしまう。
周囲に集まったゆっくり達がドスの体を齧り始めたのだ。
「ああああああっ゛!? いだいいいいいいいいいっ゛!!」
容赦なく体に歯を立てられたドスまりさは悲鳴を上げる。
地面に触れたお口の中に泥が入り込み、土の味が口内全体に広がった。
「やべでええええええっ!! どずはおざなんだよっ゛!?
えらいんだよっ゛!! とっでもゆっぐぢじでるのにいいいいいいっ゛!!
どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおおおっ゛!?」
涙を地面に吸わせながらドスは叫ぶ。
それを聞いた群れのゆっくり達は、
『『 ゆ? なにをいっているの? 』』
「ゆぎいいいいいいいいいいいいっ゛!?
どずのきらきらのかみのげざんがああああああああああっ゛!!」
ブチブチと髪の毛を引きちぎる。
ドスまりさの髪の毛はどんどん短くカットされていった。
『『 なにをいってるのかがわからないよ? 』』
「ゆあああああああああああっ゛!?
どすのおおきなおぼうしざんがあああっ゛!? ゆっぐぢがえじでええええええっ゛!!」
大勢のゆっくり達がドスの大帽子を洞穴の中へと運んでいく。
『『 だってどすは…… 』』
「いだああああああああいっ゛!!
もちもちほっぺさんをめぐらないでええええええええっ゛!?」
ベリベリと外皮を剥かれていく。
破かないように丁寧に、そして大胆に。
『『 かってにはえてくるんだよ? 』』
「おごああああああっ゛!?
あんござんがああああああっ゛!! だいじなあんござんがああああああっ゛!?」
中身を貪り食われているドスには、ゆっくりの声が聞こえていなかった。
ドスはそれどころでは無い。
死ぬかどうかの瀬戸際に立たされていたのだから。
頬を大きく膨らましたゆっくり達が洞穴の巣に戻り、
黒いドスの餡子を吐き出した後、またドスの内部へと戻っていく。
そして、口いっぱいに餡子を頬張っていくゆっくり達。
「きらきらさんはほしくささんにまぜてたべるんだよ~」
「くろいものはおふとんさんにまぜようね!! ぽかぽかになるよ!!」
「はだいろさんはけがのちりょうにつかえるね!!」
「あんこさんはとってもゆっくりできるよ~」
そう呟きながら、忙しそうに洞穴を走り回るゆっくり達。
群れの全てがドスから剥ぎ取った物を加工するために世話しなく動いている。
これがこの群れの冬支度。
ドスは厳しい冬を乗り切るための重要なアイテム。
頑強な住みかを掘ったり、暖を取るための枯葉などをとる重機代わりにされ、
用が終わり次第、解体されて食料等に姿を変える消耗品。
『どすはかってにはえてくる』
その考えを持った群れはドスを長に迎えようとはしないのは当然。
このドスもバラバラに分解されて短いゆん生を終えた。
雪がちらつくお外の出口を塞ぐ群れのゆっくり達。
今から本格的な冬が訪れる。
これでお外の世界は当分見納めだ。
「ゆ~ん……おちょとであちょびたいよ……」
悲しそうな顔で呟く赤ゆ達。
遊び盛り、食べ盛りの状態でお外の世界から監禁生活になってしまうのは辛いだろう。
「これでゆっくりあそんでね!!」
「…ゆ? ゆーんっ!! こりぇはちゃきゃらもにゅにちゅるよっ!!」
"ゴロリ"と、地面に転がされた遊び道具はドスの大きな眼球だった。
それを奪い合うように眼球と一緒に転がっていく赤ゆ達。
ここには甘い食べ物も沢山蓄えがあり、ポカポカとした毛布も大量にある。
どのゆっくり達も幸せな表情を浮かべながらとてもゆっくりしていた。
「ゆ~ん。ふゆごもりさんはゆっくりできるよ~」
誰かが呟いた言葉に頷きながら枯葉の毛布に潜り込むゆっくり達。
" 来年の冬はドスが生えてこないのかもしれない。"
そんな事態が起こるかもしれないとは誰一人考える事は無く、
暖かい毛布の中で眠りにつく群れのゆっくり。
今から快適な越冬生活が始まる。
・どすが生えてくるお話
それを有効活用する群れの物語
・明確な発生方法は無いので生やしてみました
ゆっくりオーラ諸々の設定は曖昧です
・ぬえにも一本あげました
過去作
ふたば系ゆっくりいじめ 593 迷作劇場
ふたば系ゆっくりいじめ 572 ぎゃんぶらー
ふたば系ゆっくりいじめ 507 火の用心
ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ?
ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー
ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2
ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5
ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値
ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語
ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償
・他、4点