ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0284 長寿と繁栄を・・・後編
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ankoss
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※俺設定
※東方オリジナルの設定をほとんど無視します
※人間が出ます
※ゆっくりが賢い(?)です
※虐待は少しだけです
※作者は低学歴なので、日本語がおかしいです
ゆとり乙と罵ってください
※前編、後編に分けます
※前編を見てから、後編を見てください
長寿と繁栄を・・・後編
ゆっくりは・・・。
人語を話す饅頭やシュークリームということなので、
法律上、物という定義が当てはまる。
これは猫や犬と同じく動物も物になる。
しかし、動物とゆっくりの違いは愛護法の有無である。
動物には動物愛護法があるが、
ゆっくりには、ゆっくり愛護法なんていうモノは存在しない。
つまり、ゆっくりをどう扱おうが、何の罪にも問われないのである。
彼ら、ゆっくり製菓に勤務するゆっくりたちは、ゆっくり製菓の所有物となっている。
社員のゆっくりたちをどう扱おうが、それはゆっくり製菓の勝手なのである。
あまりにも残酷である。
仕事に失敗したれいむだけならまだしも、
家族のゆっくりたちも加工所に送られてしまうなんて・・・。
だが、これは、ゆっくりたち自身が選んだ道なのである。
ゆっくりは弱い。
雨、風、日照り、雪・・・。
ありとあらゆる自然災害の被害を受ける。
動物やれみりゃやふらんといった捕食種・・・。
彼らからすればゆっくりは安全に狩れ、かつ、高カロリーで、
一度狙われたら、必ず食されてしまう。
ゆっくりを虐待することに命を賭ける人種・・・。
ご存知、虐待鬼意山たち。
ゆっくりたちからすれば、想像もつかない虐待で、無惨に殺されていく。
こんなゆん生は嫌だ!!!
ゆっくりたちはゆっくりするために生まれてきたのに、
世の中はゆっくりさせてくれない!!!
どうしてゆっくりさせてくれない!!!
ゆっくりをゆっくりさせろ!!!
そうじゃないと、おかしい!!!
ゆっくりはこんなにゆっくりしているのに!!!
神は一体何をしているのだ!!!
殺してやる!!!ゆっくりをゆっくりさせない世の中を作った神なんて殺してやる!!!
制裁だ!!!ゆっくりの名の下に制裁だ!!!
と、今までは、自身の弱さを省みず、むしろ、ゆっくりが生物の頂点を思い込み、
自らを尊大な存在だと勘違いしていたゆっくりばかりであろう。
しかし、ゆっくりたちも"進化"したのだ。
『次世代ゆっくり』と言われるゆっくりたちの登場だ。
ゆっくりにとって、その”進化”は革新的だ。
ゆっくりが何かモノを作り出した・・・!?
違う。所詮は饅頭。
人間に出来ないことが饅頭如きに出来るはずもない。
ゆっくりが肉体的に何か得たのか・・・!?
違う。所詮は饅頭。
旨くなるか不味くなるかその程度だろう。例えそうだとしても。
その”進化”とは、
過去のゆっくりたちの概念を捨て去ること・・・。
そして、新しい概念を受け入れること・・・。
ゆっくりはゆっくりするために生まれてきた!?
違う。
ゆっくりの存在理由なんて・・・。存在しない。
ただ生まれてきただけ。それだけの事実。
じゃないとおかしい。
ゆっくりがあまりにも弱すぎることが・・・。
という思考を『次世代ゆっくり』たちはするようになった。
何世代をも傲慢かつ無知な思考を繰り返していたが、
ついに、自らを客観的に見ることが出来るようになり、
自身の弱さを受け入れたのだ。
でも、ゆっくりはゆっくりしたい。
じゃあ、どうすればいいのか?
ゆっくりできないモノを排除すればいいのだ。
ありとあらゆる自然災害・捕食種・虐待鬼意山を排除した場所で生きていけばいいのだ。
では、一体どこにそんな場所があるのだ?
と疑問に思っていた矢先・・・。
人間たちが、ゆっくりに提案してきたのだ。
その場所は、人間が用意しようと・・・。
この人間たちこそ、ゆっくり製菓の経営陣である。
ゆっくり製菓は、昨今のゆっくりブームの人気にあやかり、面白半分で、
ゆっくりに仕事を覚えさせて、やらせてみた。
すると、実は人間と対して変わらないくらいの仕事をこなしていたのだ。
最初は客寄せパンダとしか思っていなかったが、
次第に人間よりも仕事が出来る様になってきた。
しかも、ゆっくりの給料なんて、人間の給料と比べて、タダみたいなものである。
食事もそこらへんで拾ってきた虫とか草とか花とかをやればそれだけで喜んだ。
中には菓子や人間と同じ食事を望んでくるゆっくりもいたが、
人間とゆっくり、どちらが強いのか、体で教えてやれば、次からはケツを振って厭らしい顔で、
気持ち悪い声を出しながら、媚びを売り、人間の顔色を伺う連中ばかりだった。
そのため、経営陣は、社員の9割を一斉にリストラし、ゆっくりを社員にした。
その結果、会社の利益は数十倍も増え、ゆっくり製菓は名だたる大企業へ発展したのだ。
しかし、面白くないのは・・・。ゆっくり製菓をリストラされた人間や、虐待鬼意山である。
『人間がゆっくりに劣るっ!?許せないっ!!!』
ゆっくり以下とレッテルを貼られた元・社員、ゆっくりが人間より優れているという事実に腹立つ虐待鬼意山。
ゆっくり製菓で働くゆっくりたちを虐待するのは当然のことだった。
その結果、人手不足になってきたゆっくり製菓。
しかし、ゆっくり製菓は、あることを思いついた。
ゆっくりというゆっくりを、すべてゆっくり製菓が買い取るということ・・・。
ゆっくりをゆっくり製菓の所有物にした場合、
ゆっくりを虐待したら、それは器物破損罪が適応される。
そうなれば、人間たちはむやみやたらにゆっくりを虐待できなくなる。
大体、リストラされた人間など、裁判を起こされたらどうなるか、わかっているだろう・・・。
ただでさえ、家計が苦しいのに、賠償金請求などされてしまったら・・・。
虐待鬼意山とて、基本的には資産を持っているような輩はいない。
どちらかと言えば、貧乏人が多い。
そんな奴らが、資金が潤沢している大企業にわざわざ裁判を起こされて負けるようなことはしてこない。
虐待に命を賭けるといっても、それは言葉のあやであり、ホントに命を賭けるような輩は少ない。
ゆっくり虐待なんて、ただの暇つぶし。
中には、破滅願望を持った虐待鬼意山が、それでもゆっくり製菓のゆっくりたちを虐待しに来ることは、
しばしばあった。
しかし、一度、そういう輩を器物破損や営業妨害で訴えてしまえば、
多大な賠償金を取ることができるし、払えなければ、借金苦に自殺をする輩ばかり、
再犯すれば、実刑を食らい、数年くらいは刑務所に入れられるので、取るに足らない問題だ。
そういう問題をクリアしたゆっくり製菓の経営陣たちは、
さらなる利益追求のために、安定した労働力の確保のため、ゆっくりたちを保護することにしたのだ。
ゆっくりたちの求めるモノ、それは安全に暮らせる場所。
人間たちの求めるモノ、安い労働力。
互いに、求めるモノを提供し合うことで、
ついに人間とゆっくりの共存が成り立ったのだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「だずげでぇえええ!!!!みんなぁああ!!!だずげでぇええ!!!!!」
加工所に送られることになったれいむが、同僚のゆっくりたちに助けを求める。
『こら!!動くな!!!』
『ジタバタするな!!!』
黒服を着た人間たちは、れいむを押さえつけようとするが、
必死にもがくれいむの抵抗が激しく、力が緩んだところで、れいむが逃げ出した。
『待て!!!』
と、人間たちは叫んだ。
ポヨンポヨンと体を弾ませ、同僚のゆっくりたちのところへ駆け寄るれいむ。
「ばでいぃざぁあああ!!!!だずげでぇええ!!!!おどもだぢでじょぉおお!!!
おざななじみでじょぉおお!!!だずげでぇええ!!!だずげでよぉお!!!!」
まりさの前にれいむは立ち塞がり、涙を流しながら、助けを乞うれいむ。
まりさと、このれいむは、確かに親友であった。幼馴染であった。
だが、ゆっくり製菓に入社してから、互いに違う業務を行なう内に、接する機会が次第に減っていき、
ここしばらくの間、話しをすることがなかった。
「ばでぃざばぁああ!!!こんげづばのるまをだっぜいじだんでじょぉおお!!!
ずごぢでいいがらぁああ!!!!ずごぢでいいがらぁああ!!!
でいぶにぞのぜいぜぎをゆずっでよぉおおおぉお!!!!!!!」
成績の悪いゆっくりの損失を、成績の良いゆっくりの利益で補ったら、加工所に送られなくても済む制度はある。
が、しかし・・・。
「ゆぅ・・・。そんなことできないよ・・・。まりさだって・・・。
こんげつはぎりぎりたっせいしたんだから・・・。そんなことしたらまりさも・・・。」
みな余裕がないのだ。
だから、そんな制度はあってないようなモノ。
「みんなのぜいぜぎがらぁあああぁあ!!!!ずごぢずづでもぉおぉ!!!
でいぶののるまにだぜばいいでじょぉおおぉお!!!!!
ばがなのぉおおお!!!じぬのぉおおお!!!!」
れいむの言うとおり、ここにいるゆっくりたち全員が少しずつでも成績をれいむも譲れば、
助かる可能性はある。
だが・・・。
「みんなよゆうがないんだよぉお!!!そんなことしたらぁぁああぁ!!!
ちぇんまでリストラされちゃうよぉおおぉおお!!!!!!
わからないのぉおぉお!!!!」
と、ちぇんが叫んだ。
今月は黒字だったとしても、来月は赤字かもしれない。
ここにいるゆっくりたちはそう思っている。
だから、ここでれいむを助けたとしても、来月はさらに状況が悪くなったら、
今月の貯金もなくなり、自分もリストラの対象になる可能性が非常に高い。
「ぢぇんんんん!!!!!!おまぇええぇえ!!!!!
だれにじごどをおじえでもらっだどおもっでるんだぁああああ!!!!
でいぶにおんをがんじでいないのがぁああああ!!!!!
じねぇえええええ!!!!!じねぇええええ!!!!!
おまえばじねぇええええええぇええええええ!!!!!!!」
ちぇんは、このれいむから仕事を教わったのだ。
ちぇんは物覚えが悪かった。
そんな中、このれいむは、ちぇんは友達だからと言って、仕事の仕方を教えてやった。
もし、自分が教えていなかったら、この場で泣いているのは、
ちぇんの方だった。
なのに、れいむは恩を仇で返された。
抑えられない怒りがれいむを駆り立て、ちぇんに向かって飛びかかった。
「ゆっぐりでぎないぢぇんばじねぇえええぇえええええええ!!!!!」
バゴッ!!!!
れいむは、ちぇんに飛びかかろうとした瞬間、
壁に叩きつけられた。
「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
白目を向き、小刻みに痙攣をし、餡子を少し吐いているれいむ。
『ふぅ~。危ない危ない。』
人間が汗をかきながら、ため息をつく。
れいむは、人間に蹴られて、壁に叩きつけられた。
「にんげんさん!!!あぶないよ!!!
まだここにいるゆっくりたちはまだかちがあるよ!!!
きずついたらどすのせいになっちゃうよ!!!!」
『ああ、すまんすまん。』
「そんなしゃざいはいらないよ!!!
ゆるしてほしかったら、あまあまさんをもってきてね!!!」
ドスと人間が、そんな会話をしていると・・・。
「どぼぢで・・・どぼぢで・・・」
れいむが苦しそうに声を上げていた。
「もう!!!しごとのじゃまだよ!!!
このごみをかたづけて!!!ふゆかいだよ!!!
どすはこんなにがんばっているのに!!!!!
こんなかすばかりしかぶかにいないなんて!!!
せかいでいちばんかわいそうだよ!!!どすは!!!
ひげきのひろいんなんだよ!!!!まったく!!!!
しね!!!!ごみはしね!!!おまえなんかゆっくりじゃない!!!
ごみだ!!!!むのうだ!!!おまえのそんざいそのものがめいわくだ!!!
きえろ!!!!うまれてきたことがまちがいなんだよ!!!
このくそまんじゅう!!!!」
ドスがれいむに唾を吐き、汚いモノを見るような目で見下す。
それを最後にドスは、れいむの方を向かなくなった。
れいむは、悔しそうに同僚たちを見つめながら、
台車に乗せられて運ばれていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ゆっくり製菓は、ゆっくりたちを保護することにした。
だが、ゆっくり製菓はさらなる利益追求のため、
ゆっくりたちにノルマを課した。
ノルマを達しなかったゆっくりは・・・。
加工所へ売られる。
そこで、ノルマからの差分を補うのだ。
こうすれば、死にたくないゆっくりたちは、
能力の限界まで働くのだ。
そんなことをすれば、ゆっくりたちは、
こんなゆっくり出来ない場所から逃げるのでは?
と思う読者もいるだろう。
ゆっくり製菓は賢い。
ゆっくり製菓がゆっくりたちを保護するという条件を出したとき、
以下の11つの条件で、ゆっくりたちの保護を約束するとした。
第1条 ゆっくり製菓はゆっくり製菓に勤務するゆっくりの家族を保護する。
保護の範囲は、自然災害、野生動物や捕食種、人間からの虐待。
第2条 ゆっくりの巣は、ゆっくり製菓が用意せず、ゆっくり自身が用意する。
ただし、ゆっくり製菓が認めない場所に巣を作ったら、保護は適応しない。
第3条 自然災害にあった場合、巣の復旧やゆっくりの身体の負傷については、ゆっくり製菓が全面支援する。
ただし、ゆっくり製菓に勤務するゆっくりが死亡した場合は支援しない。
第4条 野生動物や捕食種、人間からの虐待を受けた場合、ゆっくり製菓は全面的に報復をする。
ただし、ゆっくり製菓に勤務するゆっくりが死亡した場合は報復しない。
第5条 ゆっくり製菓は成績が著しく悪いゆっくりに対しては、リストラを行い、
リストラを行なわれたゆっくりは加工所へ送られる。
第6条 ゆっくり製菓に勤務するゆっくりの家族を傷つけたゆっくりは、
どんなゆっくりであろうとも、強制的に加工所を送られる。
第7条 ゆっくり製菓に勤務するゆっくりの家族は以下の3点を満たすこと。
?番のゆっくりは、巣から半径50m以内から出ないこと。
もし出た場合、家族全員で加工所へ送られる。
?子のゆっくりは、毎日、「がっこう」へ行く。
テストの成績が良くないゆっくりは、家族全員で加工所へ送られる。
?第5条が執行された時、家族にいるゆっくりは、家族全員で加工所へ送られる。
第8条 一度、社員になったゆっくりは、永遠にゆっくりするまで勤務するしなければならない。
辞める事は許されない。途中で辞める意思を表明したら、加工所へ送られる。
第9条 ゆっくり製菓はそれ以外のことは感知しない。
第10条 第1条を聞いた時点で、ゆっくり製菓の社員になり、この条件が適応される。
第11条 第1条~第10条を理解していないと、加工所へ送られる。
姑息である。
なぜこのような条件にしたのか・・・。
ゆっくり製菓の企みはこの通りである。
第1条:自然災害、野生動物や捕食種、人間からの虐待のみ保護。後は知らん。
第2条:ゆっくりのために社員寮なんか作れるか。なんとなく安全そうなところをお前らが探せ。
人間の目から見ても安全だなぁ~って思う場所なら保護してやる。
第3条:自然災害で傷ついたなら、助けてやる。でも死んだら知らん。
遺族の面倒は見ない。
第4条:被害に合ったら、報告してきてくれ。報復してやる。でも死んだら知らん。
遺族が訴えてきても知らん。
第5条:仕事出来ないヤツは、加工所でおまえ自身が売り物になってくれ。
第6条:家族で揉め事を起こされると面倒だ。傷害事件を起こしたら、お前ら死んでくれ。
あと、お前らの家族もお前らの失敗で売るつもりだから傷つけるなよ。
第7条:番は家の付近で、餌でも探していろ。でも逃げ出したら殺す。
子供は人質だ。よこせ。あと優秀な次の社員を作るため育成してやる。出来が悪かったら殺す。
旦那の失敗は家族の失敗だ。お前ら全員で償ってくれ。
第8条:途中で辞められたら、お前らに投資した金がもったいない。
死ぬまで働け。嫌なら、すぐに投資した金を回収する。
第9条:保護だけしてやる。後は知らん。
第10条と第11条
:ゆっくりは3つまでしか覚えられないんだっけな?なんかウザイな。
あとで知らないとか言うとウザイから、知らなかったら、加工所へ送る。
っていうか、そういうバカは社員になっても脚引っ張るだけだから、
今のうちに売る。
要は、保護をすると言っても、金がかかる。
そんな金をゆっくりにかけたくない。
それが本音である。
ゆっくりを汚させないような安全な住処を、社員寮みたいな建屋を作る金がもったいないと、
人間は感じた。
さらに、野生動物や捕食種、人間からの虐待を未然に防ぐには、
それなりのパトロールが必要だ。
では、ゆっくり自身に探してもらおう。そういう場所を。
ゆっくりたちからすれば、本末転倒である。
ゆっくり出来る場所を提供するという約束で、人間に協力を求めたのに、
ゆっくりする場所を自身で探せとは???
おかしな話である。
しかし、ゆっくりは受け入れた。
強要されたのではなく、自ら受け入れた。
その結果・・・。
自然災害、野生動物や捕食種、人間からの虐待に合わない場所を、
自ら探し出せて、家族全員が出来がよいゆっくりのみ、ゆっくり製菓の社員になり、
それらを満たすことが出来ない、
具体的には、3つまでしかモノが覚えられない一般的なゆっくりは、
みな加工所へ送られ、優秀なゆっくりのみ残った。
ゆっくり製菓は、思惑通り、
最小限の費用で優秀なゆっくりと豊富な原材料を得ることが出来た。
『次世代ゆっくり』と言われるゆっくりたちも、
旧世代の貧弱・無知・傲慢の三拍子揃ったゆっくりたちのせいで、
群れを絶滅されたことを遺伝子に刻んでいたのだろうか、
ゆっくり製菓の理不尽な約束に自ら進んで従ったのだ。
この程度のことが出来ない無能なゆっくりは、
消えてほしいと思っていたので、理不尽と知りつつ、
無能なゆっくりをこの理不尽な約束で粛清したのだ。
結局のところ、ゆっくりは人間に良い様に扱われてしまっているが、
ゆっくりはそれもそれで受け入れていた。
なぜなら・・・。
無能なゆっくりは、加工所へ売りさばかれるが、
優秀なゆっくりに対しては・・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ゆっくりただいま!!!」
「ゆっくりおかえりなさい!!!」
「「「ゆっくちおきゃえりにゃしゃい!!!」」」
まりさは仕事を終え、巣に帰ってきた。
「ゆっくりしてた?みんな?」
「ゆゆっ!!!れいむはゆっくりしてたよ!!!
おちびちゃんたちもゆっくりしてたよ!!!」
「「「ゆっくちぃ!!!!」」」
今日の昼休み、あんな光景を見たまりさは、
記憶の片隅にも置いておきたくなかったのか、
嫌な思い出をかき消すように、家族とふれあいに微笑んだ。
「おちびちゃんたち!!!おかあさんのとってきたばんごはんさんはおいしい?」
「「「む~ちゃ!!!む~ちゃ!!!ちわあちぇ!!!!!」」」
れいむが一日懸けて、集めてきた草や虫をおいしそうに食べる子供たち。
「ゆ~ん!!!れいむはしあわせだよ!!!こんなにかっこいいまりさと!!!
こんなにかわいいおちびちゃんたちにかこまれて!!!!」
「「「ゆっ!きゃわいくてごみぇんにぇ!!!」」」
キャッキャと騒ぐ子供たち。
まりさに擦り寄るれいむ。
その光景を見て微笑むまりさ。
そこにはゆっくりたちが望むゆっくりがあった。
しかし、まりさは笑いながら、思い出していた。
昼休みのれいむが加工所へ連れられて行く光景ではない。
いや、昼休みの光景を見たから思い出したのであろう。
以前、ゆっくり製菓の幹部の人間が、まりさを呼び出して聞かせた話を・・・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
仕事が終わるチャイムがなる数十分前。
まりさは、ゆっくり製菓の幹部の人間に会議室に呼び出された。
まりさは、自分が何か悪いことをしたのかと、
ビクビクしていた。
大抵、呼び出されると言う場合、嫌なことしかないのだから・・・。
しかし、まりさとは対照的に、
人間はにこやかな顔でまりさに話しかけてきた。
『まりさ。君は優秀なゆっくりだ。ゆっくりにしておくのはもったいないくらいだ。
君が人間ならば、即、私の片腕にしてるところだ。』
「ゆっ!!!ありがとうございます!!!」
まりさは、意外にも褒められるとは思っていなかったから、
つい、笑みが漏れてしまった。
『ところで・・・君は出世には興味あるかね?』
「ゆっ!!!ゆっくりできるなら、ゆっくりできないたちばになってもがんばります!!!」
愛するれいむのため、愛する子供たちのため、
自身がゆっくり出来なくなっても、出世をすれば、家族はゆっくり出来る。
そう思い、その意欲を口に出すまりさ。
『いい心掛けだ!!!ホントにゆっくりなのかと疑いたくなるよ!!!
君みたいな優秀なヤツは人間でも少ないよ。』
「ゆゆっ!!!おほめのことばありがとうございます!!!」
『実は・・・。君の上司のドスまりさ・・・。
彼ね・・・。あまり評判がよくないんだよね・・・。
人間の社員に対して、役職が上だからって、
上から目線で話すからねぇ~。
人間の社員の間で、密かに彼の虐待計画が持ち上がるくらいなんだよ。
まあ、そういう人間は・・・。然るべき制裁をしたから、
何も問題はなかったんだけどね・・・。
ただ・・・。いやね、うちの会社は実力主義だから、
ゆっくりだからとか人間だからとかって差別してないんだけど、
やはり、そういう風に思われるようなゆっくりを上の立場には置いとけないんだよねぇ~。
大体、うちの会社はゆっくりのおかげで持っている様なモンだから、
気に入らないゆっくりは、虐待するなんてことだと、
社員のゆっくりがみんな逃げちゃう可能性があるんだよねぇ~。
まあ、逃げ出しても簡単に捕まえられるんだけど、
一度に全員とかって一気に逃げられちゃうと・・・。
さすがに困っちゃうかなぁ~ってねぇ・・・。』
確かにあのドスまりさは、ゆっくりの中でも嫌われている。
仕事はしないくせに、威張り散らす。
部下の手柄を横取りするくせに、自身の失敗は部下に擦り付ける。
それを指摘すれば、ゴミだとか無能だとか罵ってきて、
アンチゆっくり派や虐待派が多く住んでいると噂される、
注文が取りにくい地区へわざと配属させたり、
受付の美ゆっくりのありすに、人間からもらった
高級菓子を餌にして、すっきりしようと企んでいたり、
客先と癒着して、売り上げの一部から、
ゆっくりフードや高級菓子に変えて、隠し持っていたりとか・・・。
どうしようもないゲスだったりする。
「ゆぅ・・・。まりさはにげだしませんよ!!!
かわいいれいむとかわいいおちびちゃんのために、
ゆっくりはたらきます!!!」
『いやぁ~君は素晴らしい!!!
そんな君だからこそねぇ~、君をリーダーにしようと思うんだ!!!』
「ゆっ!?」
『いきなりだから、びっくりしたかね?』
「ゆぅ・・・。まりさはびっくりしました・・・。」
『そうだろう、いきなりでびっくりしただろう。』
「でも・・・。まりさはゆっくりがんばります!!!!」
『そうかそうか!!!
それはよかった!!!私も君なら引き受けてくれると思ったんだ!!!
ただ・・・。
ちょっと問題があってね・・・。
言い難い事なんだけど・・・。』
人間は、ある書類を取り出した。
その書類には、まりさの子供たちの成績が書いてあった。
そして、その成績を見た瞬間、
まりさは、真っ青になり、口元がピクピクし始めた。
『君の子供たちはねぇ~。
模擬テストの結果が著しく悪いんだよ・・・。
生後1ヶ月だよねぇ~。この時期になると・・・。
数を100個くらい数えられるくらいの認識力が平均的なんだけどさぁ・・・。
まだ、2個までしか数えられないんだよ。
それ以上だと・・・。たくさんだって言い張るんだよね・・・。
いろいろと、私らも、優秀な君の子供だっていうことで、
特別に、普段は、こういうことをしないんだけど・・・。
先生たちにお願いして、彼らのためだけに、補習とか特別授業を開いてるんだけど、
ゆっくりさせろ~とか、あまあまさん持って来いとかねぇ~。
あと、至る所でうんうんをするんだよ。
なんだっけ?そのぉ~。スーパーウンウンタイム?だっけ?
アレする度に、すごく厭らしい顔になってねぇ~。何か人間を小馬鹿にしたような・・・。
先生たちは額に血管を浮かべるくらい怒り心頭で、
中にはその血管が切れて、血が出る先生もいるみたいなんだよ・・・。
ひどい先生なんか、血の涙を流して、歯を噛み砕くほどの怒りを持つほどらしく・・・。
あと、かわいくてごめんねってのが口癖みたいで・・・。
先生たちはもう・・・。我慢の限界らしいんだよ。
いつ叩き潰すかわからないって言っているんだよ。
あ、安心してね。そういうことを言った先生たちにも然るべき制裁をしたから。
でもねぇ~。いろいろとそういうことを子供たちにも辞めさせようと、
私らも努力したんだが・・・。
その度に、ゆっくり死ねって言って来るんだよ。
そして、これが一番良くない。
まだ赤ちゃん言葉だよね。もうこれは生後10日くらいでクリアしてなければならない問題なのに、
1ヶ月経ってこれなんだね。
子供たちも・・・。これが可愛さの秘訣だとか言い出して、直す気は全くないんだよね。
このままだと、あと1ヵ月後のテストで・・・。どうなるか・・・。』
ゆっくりの『がっこう』では、次期社員になるべく、
ゆっくりの子供たちを教育している。
人間との約束の項目の中にも、あるように、テストの出来が悪いゆっくりは、
家族ごと、加工所を送られてしまうのである。
「ば・・・ば・・・ばでぃ・・・ばでぃざば・・・・」
口をパクパクとさせながら、呆然とし、視線がどこかに向いているまりさ。
『落ち着きたまえ。
今すぐ、君たち家族を加工所へ送ることはしないよ。
不安にさせて悪かったよ。』
「じゃ・・・じゃああ・・ばでぃざだぢば・・・」
『う~ん。でも~。このままじゃ・・・。』
「おねがいでずぅううう!!!!
ばでぃざのおちびじゃんだぢをずぐっでぐだざいぃいい!!!
ばでぃざのでぃぶもずぐっでぐだざいぃいいい!!!
ばでぃざばぁあああ!!!どんなごどでもじまずがらぁあぁあああ!!!!!」
まりさは泣き叫んだ。
見栄も外聞も忘れて、無様に涙と涎と汗を撒き散らしながら。
『すまない・・・。私の力不足だ。
こればかりはどうにもならないんだよ。
彼らには、次世代ゆっくりとしての資質がなかったんだと思うよ。
すまないが、君ら家族は加工所でゆっくりしてくれ。』
「どぼぢでぞんなごどいうんでずがぁあああ!!!
ばでぃざのおちびじゃんばぁああ!!!!
がわいぐでぇええええええ!!!!
ゆっぐりじでるんでずぅうううううう!!!!
でぃぶばぎれいでゆっぐりじでるんでずぅううう!!!
おねがいでずぅううう!!!
だずげでぐだざぃいいい!!!!!
ゆんやぁあああぁあああ!!!がごうじょいやぁぁぁああああ!!!!」
『残念だ。非常に残念だ。
ただ・・・。君も失うというと・・・。
それはどんな手段を使ってでも防がなければならない。
君だけは助けなければならない。』
「ゆ゛っ!?」
泣き叫ぶまりさは、驚いた。
『実はさ・・・。受付のありすがさぁ・・・。
君の事を気に入っているらしいだ。
でね・・・。今なら、れいむと子供たちを捨てて、
ありすと家庭を持つっていうのなら・・・。
君だけは助けることが出来るんだよね・・・。』
「ぞ・・・ぞんなぁああああ!!!
ばでぃざにうらぎれどいうのでずがぁああああ!!!!!」
『君が家族思いなのはよく知ってるよ。
だけど・・・。このままじゃあ・・・。』
「ぜめでぇえええ!!!!でぃぶだげでもおぉおおお!!!」
まりさは叫んだ。
子供たちの成績の悪さで、何も悪くないれいむも加工所へ送られる。
せめて、れいむだけでも、れいむだけでも助けたい。
『よく考えてごらん。
君は優秀なゆっくり、君の子供は・・・。その・・・なんだ・・・。
言いにくいんだけど・・・。そうじゃないゆっくり。
君の子供は優秀なはずだと思うんだよ。私は。
何せ優秀な君の子供なんだから・・・。
でも、そうじゃないってことは・・・。
君の奥さんのれいむに・・・。その・・・。問題があるってことじゃないかな?』
「ゆ゛っ!?
でぃぶばぁあああ!!!でぃぶばぁああ!!!
ぜがいいぢゆっぐりじでるゆっぐりでずぅううう!!!!
ぞんなごどぉおおお!!!ぞんなごどぉおぉおお!!!!!!」
『まあ、あれだ。君にも思うところがあるのだろう。
だから、しばらくの間、考える時間を与えるよ。
その間にゆっくりと考えてくれたまえ。
君は家族を大切に思っているいいゆっくりだ。
そして、優秀だ。
私はすごく君のことを買っているよ。
だけど・・・。
君が長生きして、長くゆっくりして、
そして、君の子供や家族をたくさん作って、孫やひ孫まで作りたいと思うなら・・・。
私の下に来た方が確実だと思うんだけどね・・・。』
「ゆ゛っ・・・。」
『もしかしたらだよ・・・。
君の子供たちが、あと1ヶ月で成績がすごく良くなって、
君の家族が救われるっていう可能性もないわけじゃない。
優秀な君の子供たちだ。ポテンシャルは高いはずだ。やれば出来るかもしれない。
やれば出来るかもしれないんだが・・・。
私がゆっくりとの関わりを持って、君たちからすれば、
気が遠くなるような年月の間で、見てきた中で・・・。
いくらそういう高いポテンシャルを持っているゆっくりとて・・・。
今の状況を打破するようなゆっくりは皆無だった。
そうだな。みんな無惨に・・・。そう・・・。
まあ、君の子供たちが、
私の経験則を破る第一号になる可能性もあるかもしれないからねぇ~。
何ともいえないよなぁ~。
だけど、そういう限りなく低い可能性にかけるより、
確実に目の前にある幸せを選ぶっていうのも、
またこれは・・・。優秀じゃないのかな?
私はそう思う。』
「ば・・・ばでぃ・・・ばでぃ・・・ばでぃざば・・・」
まりさは、番のれいむが、可愛い自分の子供たちが、
大好きだ。彼らを助けられるのなら、命とて捨ててもいい。
しかし、命を捨てず、彼らを捨てた場合、
会社で一番の美ゆっくりと噂される受付のありすと、夫婦になり、
会社の中でも、人間よりも上に立つくらいの役職にもつけ、
明るい将来を約束されているという事実。
そんな誘惑に惑わされるか!!!!
自分の命より家族の命の方が重い。
それは絶対の決意。絶対の思い。それもまた事実。
迷ってはいない。迷ってはいないのだ。
迷っていないのだが・・・。
なぜか・・・。言えない。言えないのだ。
この先の言葉が・・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ぴゃぴゃ~!!!れいみゅはぴゃぴゃとねりゅぅうぅう!!!」
「ゆ~ん☆まりちゃもぉおぉ!!!!」
「ゆゆん!!!ぴゃぴゃはれいみゅだけのぴゃぴゃだよ!!!
ゆっくちりきゃいしちぇね!!!!」
「あらあら、おちびちゃんたち!!!
ぱぱはままやおちびちゃんたちのものよ!!!」
「「「ゆゆ~ん!!!」」」
まりさたちはみな集まって、す~りす~りしながら、
寝床へ入った。
「あしちゃはもっちょゆっくちできりゅひがくりゅね!!!」
「あさっちぇももっちょゆっくちできりゅひがくりゅよ!!!」
「あしゃちぇのちゅぎももっちょゆっくちできりゅひがくりゅよ!!!」
「おちびちゃん!!!まりさ!!!ゆっくりおやすみなさい!!!」
「「「ゆっくちおやちゅみなちゃい!!!」」」
まりさも笑顔で床に就く。
しかし、その笑顔の裏には、
確実に迫り来るゆっくり出来ない日が近づいているという恐怖に震えていた。
恐怖から逃げるため、家族を捨て、
長寿と繁栄の道を選ぶか・・・。
それとも愛する家族と共に滅びの日を迎えるか・・・。
あとがき
また長すぎた。
あと無駄に設定が多すぎた。
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ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3
ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派
ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4
ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える
ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5
ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編
※東方オリジナルの設定をほとんど無視します
※人間が出ます
※ゆっくりが賢い(?)です
※虐待は少しだけです
※作者は低学歴なので、日本語がおかしいです
ゆとり乙と罵ってください
※前編、後編に分けます
※前編を見てから、後編を見てください
長寿と繁栄を・・・後編
ゆっくりは・・・。
人語を話す饅頭やシュークリームということなので、
法律上、物という定義が当てはまる。
これは猫や犬と同じく動物も物になる。
しかし、動物とゆっくりの違いは愛護法の有無である。
動物には動物愛護法があるが、
ゆっくりには、ゆっくり愛護法なんていうモノは存在しない。
つまり、ゆっくりをどう扱おうが、何の罪にも問われないのである。
彼ら、ゆっくり製菓に勤務するゆっくりたちは、ゆっくり製菓の所有物となっている。
社員のゆっくりたちをどう扱おうが、それはゆっくり製菓の勝手なのである。
あまりにも残酷である。
仕事に失敗したれいむだけならまだしも、
家族のゆっくりたちも加工所に送られてしまうなんて・・・。
だが、これは、ゆっくりたち自身が選んだ道なのである。
ゆっくりは弱い。
雨、風、日照り、雪・・・。
ありとあらゆる自然災害の被害を受ける。
動物やれみりゃやふらんといった捕食種・・・。
彼らからすればゆっくりは安全に狩れ、かつ、高カロリーで、
一度狙われたら、必ず食されてしまう。
ゆっくりを虐待することに命を賭ける人種・・・。
ご存知、虐待鬼意山たち。
ゆっくりたちからすれば、想像もつかない虐待で、無惨に殺されていく。
こんなゆん生は嫌だ!!!
ゆっくりたちはゆっくりするために生まれてきたのに、
世の中はゆっくりさせてくれない!!!
どうしてゆっくりさせてくれない!!!
ゆっくりをゆっくりさせろ!!!
そうじゃないと、おかしい!!!
ゆっくりはこんなにゆっくりしているのに!!!
神は一体何をしているのだ!!!
殺してやる!!!ゆっくりをゆっくりさせない世の中を作った神なんて殺してやる!!!
制裁だ!!!ゆっくりの名の下に制裁だ!!!
と、今までは、自身の弱さを省みず、むしろ、ゆっくりが生物の頂点を思い込み、
自らを尊大な存在だと勘違いしていたゆっくりばかりであろう。
しかし、ゆっくりたちも"進化"したのだ。
『次世代ゆっくり』と言われるゆっくりたちの登場だ。
ゆっくりにとって、その”進化”は革新的だ。
ゆっくりが何かモノを作り出した・・・!?
違う。所詮は饅頭。
人間に出来ないことが饅頭如きに出来るはずもない。
ゆっくりが肉体的に何か得たのか・・・!?
違う。所詮は饅頭。
旨くなるか不味くなるかその程度だろう。例えそうだとしても。
その”進化”とは、
過去のゆっくりたちの概念を捨て去ること・・・。
そして、新しい概念を受け入れること・・・。
ゆっくりはゆっくりするために生まれてきた!?
違う。
ゆっくりの存在理由なんて・・・。存在しない。
ただ生まれてきただけ。それだけの事実。
じゃないとおかしい。
ゆっくりがあまりにも弱すぎることが・・・。
という思考を『次世代ゆっくり』たちはするようになった。
何世代をも傲慢かつ無知な思考を繰り返していたが、
ついに、自らを客観的に見ることが出来るようになり、
自身の弱さを受け入れたのだ。
でも、ゆっくりはゆっくりしたい。
じゃあ、どうすればいいのか?
ゆっくりできないモノを排除すればいいのだ。
ありとあらゆる自然災害・捕食種・虐待鬼意山を排除した場所で生きていけばいいのだ。
では、一体どこにそんな場所があるのだ?
と疑問に思っていた矢先・・・。
人間たちが、ゆっくりに提案してきたのだ。
その場所は、人間が用意しようと・・・。
この人間たちこそ、ゆっくり製菓の経営陣である。
ゆっくり製菓は、昨今のゆっくりブームの人気にあやかり、面白半分で、
ゆっくりに仕事を覚えさせて、やらせてみた。
すると、実は人間と対して変わらないくらいの仕事をこなしていたのだ。
最初は客寄せパンダとしか思っていなかったが、
次第に人間よりも仕事が出来る様になってきた。
しかも、ゆっくりの給料なんて、人間の給料と比べて、タダみたいなものである。
食事もそこらへんで拾ってきた虫とか草とか花とかをやればそれだけで喜んだ。
中には菓子や人間と同じ食事を望んでくるゆっくりもいたが、
人間とゆっくり、どちらが強いのか、体で教えてやれば、次からはケツを振って厭らしい顔で、
気持ち悪い声を出しながら、媚びを売り、人間の顔色を伺う連中ばかりだった。
そのため、経営陣は、社員の9割を一斉にリストラし、ゆっくりを社員にした。
その結果、会社の利益は数十倍も増え、ゆっくり製菓は名だたる大企業へ発展したのだ。
しかし、面白くないのは・・・。ゆっくり製菓をリストラされた人間や、虐待鬼意山である。
『人間がゆっくりに劣るっ!?許せないっ!!!』
ゆっくり以下とレッテルを貼られた元・社員、ゆっくりが人間より優れているという事実に腹立つ虐待鬼意山。
ゆっくり製菓で働くゆっくりたちを虐待するのは当然のことだった。
その結果、人手不足になってきたゆっくり製菓。
しかし、ゆっくり製菓は、あることを思いついた。
ゆっくりというゆっくりを、すべてゆっくり製菓が買い取るということ・・・。
ゆっくりをゆっくり製菓の所有物にした場合、
ゆっくりを虐待したら、それは器物破損罪が適応される。
そうなれば、人間たちはむやみやたらにゆっくりを虐待できなくなる。
大体、リストラされた人間など、裁判を起こされたらどうなるか、わかっているだろう・・・。
ただでさえ、家計が苦しいのに、賠償金請求などされてしまったら・・・。
虐待鬼意山とて、基本的には資産を持っているような輩はいない。
どちらかと言えば、貧乏人が多い。
そんな奴らが、資金が潤沢している大企業にわざわざ裁判を起こされて負けるようなことはしてこない。
虐待に命を賭けるといっても、それは言葉のあやであり、ホントに命を賭けるような輩は少ない。
ゆっくり虐待なんて、ただの暇つぶし。
中には、破滅願望を持った虐待鬼意山が、それでもゆっくり製菓のゆっくりたちを虐待しに来ることは、
しばしばあった。
しかし、一度、そういう輩を器物破損や営業妨害で訴えてしまえば、
多大な賠償金を取ることができるし、払えなければ、借金苦に自殺をする輩ばかり、
再犯すれば、実刑を食らい、数年くらいは刑務所に入れられるので、取るに足らない問題だ。
そういう問題をクリアしたゆっくり製菓の経営陣たちは、
さらなる利益追求のために、安定した労働力の確保のため、ゆっくりたちを保護することにしたのだ。
ゆっくりたちの求めるモノ、それは安全に暮らせる場所。
人間たちの求めるモノ、安い労働力。
互いに、求めるモノを提供し合うことで、
ついに人間とゆっくりの共存が成り立ったのだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「だずげでぇえええ!!!!みんなぁああ!!!だずげでぇええ!!!!!」
加工所に送られることになったれいむが、同僚のゆっくりたちに助けを求める。
『こら!!動くな!!!』
『ジタバタするな!!!』
黒服を着た人間たちは、れいむを押さえつけようとするが、
必死にもがくれいむの抵抗が激しく、力が緩んだところで、れいむが逃げ出した。
『待て!!!』
と、人間たちは叫んだ。
ポヨンポヨンと体を弾ませ、同僚のゆっくりたちのところへ駆け寄るれいむ。
「ばでいぃざぁあああ!!!!だずげでぇええ!!!!おどもだぢでじょぉおお!!!
おざななじみでじょぉおお!!!だずげでぇええ!!!だずげでよぉお!!!!」
まりさの前にれいむは立ち塞がり、涙を流しながら、助けを乞うれいむ。
まりさと、このれいむは、確かに親友であった。幼馴染であった。
だが、ゆっくり製菓に入社してから、互いに違う業務を行なう内に、接する機会が次第に減っていき、
ここしばらくの間、話しをすることがなかった。
「ばでぃざばぁああ!!!こんげづばのるまをだっぜいじだんでじょぉおお!!!
ずごぢでいいがらぁああ!!!!ずごぢでいいがらぁああ!!!
でいぶにぞのぜいぜぎをゆずっでよぉおおおぉお!!!!!!!」
成績の悪いゆっくりの損失を、成績の良いゆっくりの利益で補ったら、加工所に送られなくても済む制度はある。
が、しかし・・・。
「ゆぅ・・・。そんなことできないよ・・・。まりさだって・・・。
こんげつはぎりぎりたっせいしたんだから・・・。そんなことしたらまりさも・・・。」
みな余裕がないのだ。
だから、そんな制度はあってないようなモノ。
「みんなのぜいぜぎがらぁあああぁあ!!!!ずごぢずづでもぉおぉ!!!
でいぶののるまにだぜばいいでじょぉおおぉお!!!!!
ばがなのぉおおお!!!じぬのぉおおお!!!!」
れいむの言うとおり、ここにいるゆっくりたち全員が少しずつでも成績をれいむも譲れば、
助かる可能性はある。
だが・・・。
「みんなよゆうがないんだよぉお!!!そんなことしたらぁぁああぁ!!!
ちぇんまでリストラされちゃうよぉおおぉおお!!!!!!
わからないのぉおぉお!!!!」
と、ちぇんが叫んだ。
今月は黒字だったとしても、来月は赤字かもしれない。
ここにいるゆっくりたちはそう思っている。
だから、ここでれいむを助けたとしても、来月はさらに状況が悪くなったら、
今月の貯金もなくなり、自分もリストラの対象になる可能性が非常に高い。
「ぢぇんんんん!!!!!!おまぇええぇえ!!!!!
だれにじごどをおじえでもらっだどおもっでるんだぁああああ!!!!
でいぶにおんをがんじでいないのがぁああああ!!!!!
じねぇえええええ!!!!!じねぇええええ!!!!!
おまえばじねぇええええええぇええええええ!!!!!!!」
ちぇんは、このれいむから仕事を教わったのだ。
ちぇんは物覚えが悪かった。
そんな中、このれいむは、ちぇんは友達だからと言って、仕事の仕方を教えてやった。
もし、自分が教えていなかったら、この場で泣いているのは、
ちぇんの方だった。
なのに、れいむは恩を仇で返された。
抑えられない怒りがれいむを駆り立て、ちぇんに向かって飛びかかった。
「ゆっぐりでぎないぢぇんばじねぇえええぇえええええええ!!!!!」
バゴッ!!!!
れいむは、ちぇんに飛びかかろうとした瞬間、
壁に叩きつけられた。
「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
白目を向き、小刻みに痙攣をし、餡子を少し吐いているれいむ。
『ふぅ~。危ない危ない。』
人間が汗をかきながら、ため息をつく。
れいむは、人間に蹴られて、壁に叩きつけられた。
「にんげんさん!!!あぶないよ!!!
まだここにいるゆっくりたちはまだかちがあるよ!!!
きずついたらどすのせいになっちゃうよ!!!!」
『ああ、すまんすまん。』
「そんなしゃざいはいらないよ!!!
ゆるしてほしかったら、あまあまさんをもってきてね!!!」
ドスと人間が、そんな会話をしていると・・・。
「どぼぢで・・・どぼぢで・・・」
れいむが苦しそうに声を上げていた。
「もう!!!しごとのじゃまだよ!!!
このごみをかたづけて!!!ふゆかいだよ!!!
どすはこんなにがんばっているのに!!!!!
こんなかすばかりしかぶかにいないなんて!!!
せかいでいちばんかわいそうだよ!!!どすは!!!
ひげきのひろいんなんだよ!!!!まったく!!!!
しね!!!!ごみはしね!!!おまえなんかゆっくりじゃない!!!
ごみだ!!!!むのうだ!!!おまえのそんざいそのものがめいわくだ!!!
きえろ!!!!うまれてきたことがまちがいなんだよ!!!
このくそまんじゅう!!!!」
ドスがれいむに唾を吐き、汚いモノを見るような目で見下す。
それを最後にドスは、れいむの方を向かなくなった。
れいむは、悔しそうに同僚たちを見つめながら、
台車に乗せられて運ばれていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ゆっくり製菓は、ゆっくりたちを保護することにした。
だが、ゆっくり製菓はさらなる利益追求のため、
ゆっくりたちにノルマを課した。
ノルマを達しなかったゆっくりは・・・。
加工所へ売られる。
そこで、ノルマからの差分を補うのだ。
こうすれば、死にたくないゆっくりたちは、
能力の限界まで働くのだ。
そんなことをすれば、ゆっくりたちは、
こんなゆっくり出来ない場所から逃げるのでは?
と思う読者もいるだろう。
ゆっくり製菓は賢い。
ゆっくり製菓がゆっくりたちを保護するという条件を出したとき、
以下の11つの条件で、ゆっくりたちの保護を約束するとした。
第1条 ゆっくり製菓はゆっくり製菓に勤務するゆっくりの家族を保護する。
保護の範囲は、自然災害、野生動物や捕食種、人間からの虐待。
第2条 ゆっくりの巣は、ゆっくり製菓が用意せず、ゆっくり自身が用意する。
ただし、ゆっくり製菓が認めない場所に巣を作ったら、保護は適応しない。
第3条 自然災害にあった場合、巣の復旧やゆっくりの身体の負傷については、ゆっくり製菓が全面支援する。
ただし、ゆっくり製菓に勤務するゆっくりが死亡した場合は支援しない。
第4条 野生動物や捕食種、人間からの虐待を受けた場合、ゆっくり製菓は全面的に報復をする。
ただし、ゆっくり製菓に勤務するゆっくりが死亡した場合は報復しない。
第5条 ゆっくり製菓は成績が著しく悪いゆっくりに対しては、リストラを行い、
リストラを行なわれたゆっくりは加工所へ送られる。
第6条 ゆっくり製菓に勤務するゆっくりの家族を傷つけたゆっくりは、
どんなゆっくりであろうとも、強制的に加工所を送られる。
第7条 ゆっくり製菓に勤務するゆっくりの家族は以下の3点を満たすこと。
?番のゆっくりは、巣から半径50m以内から出ないこと。
もし出た場合、家族全員で加工所へ送られる。
?子のゆっくりは、毎日、「がっこう」へ行く。
テストの成績が良くないゆっくりは、家族全員で加工所へ送られる。
?第5条が執行された時、家族にいるゆっくりは、家族全員で加工所へ送られる。
第8条 一度、社員になったゆっくりは、永遠にゆっくりするまで勤務するしなければならない。
辞める事は許されない。途中で辞める意思を表明したら、加工所へ送られる。
第9条 ゆっくり製菓はそれ以外のことは感知しない。
第10条 第1条を聞いた時点で、ゆっくり製菓の社員になり、この条件が適応される。
第11条 第1条~第10条を理解していないと、加工所へ送られる。
姑息である。
なぜこのような条件にしたのか・・・。
ゆっくり製菓の企みはこの通りである。
第1条:自然災害、野生動物や捕食種、人間からの虐待のみ保護。後は知らん。
第2条:ゆっくりのために社員寮なんか作れるか。なんとなく安全そうなところをお前らが探せ。
人間の目から見ても安全だなぁ~って思う場所なら保護してやる。
第3条:自然災害で傷ついたなら、助けてやる。でも死んだら知らん。
遺族の面倒は見ない。
第4条:被害に合ったら、報告してきてくれ。報復してやる。でも死んだら知らん。
遺族が訴えてきても知らん。
第5条:仕事出来ないヤツは、加工所でおまえ自身が売り物になってくれ。
第6条:家族で揉め事を起こされると面倒だ。傷害事件を起こしたら、お前ら死んでくれ。
あと、お前らの家族もお前らの失敗で売るつもりだから傷つけるなよ。
第7条:番は家の付近で、餌でも探していろ。でも逃げ出したら殺す。
子供は人質だ。よこせ。あと優秀な次の社員を作るため育成してやる。出来が悪かったら殺す。
旦那の失敗は家族の失敗だ。お前ら全員で償ってくれ。
第8条:途中で辞められたら、お前らに投資した金がもったいない。
死ぬまで働け。嫌なら、すぐに投資した金を回収する。
第9条:保護だけしてやる。後は知らん。
第10条と第11条
:ゆっくりは3つまでしか覚えられないんだっけな?なんかウザイな。
あとで知らないとか言うとウザイから、知らなかったら、加工所へ送る。
っていうか、そういうバカは社員になっても脚引っ張るだけだから、
今のうちに売る。
要は、保護をすると言っても、金がかかる。
そんな金をゆっくりにかけたくない。
それが本音である。
ゆっくりを汚させないような安全な住処を、社員寮みたいな建屋を作る金がもったいないと、
人間は感じた。
さらに、野生動物や捕食種、人間からの虐待を未然に防ぐには、
それなりのパトロールが必要だ。
では、ゆっくり自身に探してもらおう。そういう場所を。
ゆっくりたちからすれば、本末転倒である。
ゆっくり出来る場所を提供するという約束で、人間に協力を求めたのに、
ゆっくりする場所を自身で探せとは???
おかしな話である。
しかし、ゆっくりは受け入れた。
強要されたのではなく、自ら受け入れた。
その結果・・・。
自然災害、野生動物や捕食種、人間からの虐待に合わない場所を、
自ら探し出せて、家族全員が出来がよいゆっくりのみ、ゆっくり製菓の社員になり、
それらを満たすことが出来ない、
具体的には、3つまでしかモノが覚えられない一般的なゆっくりは、
みな加工所へ送られ、優秀なゆっくりのみ残った。
ゆっくり製菓は、思惑通り、
最小限の費用で優秀なゆっくりと豊富な原材料を得ることが出来た。
『次世代ゆっくり』と言われるゆっくりたちも、
旧世代の貧弱・無知・傲慢の三拍子揃ったゆっくりたちのせいで、
群れを絶滅されたことを遺伝子に刻んでいたのだろうか、
ゆっくり製菓の理不尽な約束に自ら進んで従ったのだ。
この程度のことが出来ない無能なゆっくりは、
消えてほしいと思っていたので、理不尽と知りつつ、
無能なゆっくりをこの理不尽な約束で粛清したのだ。
結局のところ、ゆっくりは人間に良い様に扱われてしまっているが、
ゆっくりはそれもそれで受け入れていた。
なぜなら・・・。
無能なゆっくりは、加工所へ売りさばかれるが、
優秀なゆっくりに対しては・・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ゆっくりただいま!!!」
「ゆっくりおかえりなさい!!!」
「「「ゆっくちおきゃえりにゃしゃい!!!」」」
まりさは仕事を終え、巣に帰ってきた。
「ゆっくりしてた?みんな?」
「ゆゆっ!!!れいむはゆっくりしてたよ!!!
おちびちゃんたちもゆっくりしてたよ!!!」
「「「ゆっくちぃ!!!!」」」
今日の昼休み、あんな光景を見たまりさは、
記憶の片隅にも置いておきたくなかったのか、
嫌な思い出をかき消すように、家族とふれあいに微笑んだ。
「おちびちゃんたち!!!おかあさんのとってきたばんごはんさんはおいしい?」
「「「む~ちゃ!!!む~ちゃ!!!ちわあちぇ!!!!!」」」
れいむが一日懸けて、集めてきた草や虫をおいしそうに食べる子供たち。
「ゆ~ん!!!れいむはしあわせだよ!!!こんなにかっこいいまりさと!!!
こんなにかわいいおちびちゃんたちにかこまれて!!!!」
「「「ゆっ!きゃわいくてごみぇんにぇ!!!」」」
キャッキャと騒ぐ子供たち。
まりさに擦り寄るれいむ。
その光景を見て微笑むまりさ。
そこにはゆっくりたちが望むゆっくりがあった。
しかし、まりさは笑いながら、思い出していた。
昼休みのれいむが加工所へ連れられて行く光景ではない。
いや、昼休みの光景を見たから思い出したのであろう。
以前、ゆっくり製菓の幹部の人間が、まりさを呼び出して聞かせた話を・・・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
仕事が終わるチャイムがなる数十分前。
まりさは、ゆっくり製菓の幹部の人間に会議室に呼び出された。
まりさは、自分が何か悪いことをしたのかと、
ビクビクしていた。
大抵、呼び出されると言う場合、嫌なことしかないのだから・・・。
しかし、まりさとは対照的に、
人間はにこやかな顔でまりさに話しかけてきた。
『まりさ。君は優秀なゆっくりだ。ゆっくりにしておくのはもったいないくらいだ。
君が人間ならば、即、私の片腕にしてるところだ。』
「ゆっ!!!ありがとうございます!!!」
まりさは、意外にも褒められるとは思っていなかったから、
つい、笑みが漏れてしまった。
『ところで・・・君は出世には興味あるかね?』
「ゆっ!!!ゆっくりできるなら、ゆっくりできないたちばになってもがんばります!!!」
愛するれいむのため、愛する子供たちのため、
自身がゆっくり出来なくなっても、出世をすれば、家族はゆっくり出来る。
そう思い、その意欲を口に出すまりさ。
『いい心掛けだ!!!ホントにゆっくりなのかと疑いたくなるよ!!!
君みたいな優秀なヤツは人間でも少ないよ。』
「ゆゆっ!!!おほめのことばありがとうございます!!!」
『実は・・・。君の上司のドスまりさ・・・。
彼ね・・・。あまり評判がよくないんだよね・・・。
人間の社員に対して、役職が上だからって、
上から目線で話すからねぇ~。
人間の社員の間で、密かに彼の虐待計画が持ち上がるくらいなんだよ。
まあ、そういう人間は・・・。然るべき制裁をしたから、
何も問題はなかったんだけどね・・・。
ただ・・・。いやね、うちの会社は実力主義だから、
ゆっくりだからとか人間だからとかって差別してないんだけど、
やはり、そういう風に思われるようなゆっくりを上の立場には置いとけないんだよねぇ~。
大体、うちの会社はゆっくりのおかげで持っている様なモンだから、
気に入らないゆっくりは、虐待するなんてことだと、
社員のゆっくりがみんな逃げちゃう可能性があるんだよねぇ~。
まあ、逃げ出しても簡単に捕まえられるんだけど、
一度に全員とかって一気に逃げられちゃうと・・・。
さすがに困っちゃうかなぁ~ってねぇ・・・。』
確かにあのドスまりさは、ゆっくりの中でも嫌われている。
仕事はしないくせに、威張り散らす。
部下の手柄を横取りするくせに、自身の失敗は部下に擦り付ける。
それを指摘すれば、ゴミだとか無能だとか罵ってきて、
アンチゆっくり派や虐待派が多く住んでいると噂される、
注文が取りにくい地区へわざと配属させたり、
受付の美ゆっくりのありすに、人間からもらった
高級菓子を餌にして、すっきりしようと企んでいたり、
客先と癒着して、売り上げの一部から、
ゆっくりフードや高級菓子に変えて、隠し持っていたりとか・・・。
どうしようもないゲスだったりする。
「ゆぅ・・・。まりさはにげだしませんよ!!!
かわいいれいむとかわいいおちびちゃんのために、
ゆっくりはたらきます!!!」
『いやぁ~君は素晴らしい!!!
そんな君だからこそねぇ~、君をリーダーにしようと思うんだ!!!』
「ゆっ!?」
『いきなりだから、びっくりしたかね?』
「ゆぅ・・・。まりさはびっくりしました・・・。」
『そうだろう、いきなりでびっくりしただろう。』
「でも・・・。まりさはゆっくりがんばります!!!!」
『そうかそうか!!!
それはよかった!!!私も君なら引き受けてくれると思ったんだ!!!
ただ・・・。
ちょっと問題があってね・・・。
言い難い事なんだけど・・・。』
人間は、ある書類を取り出した。
その書類には、まりさの子供たちの成績が書いてあった。
そして、その成績を見た瞬間、
まりさは、真っ青になり、口元がピクピクし始めた。
『君の子供たちはねぇ~。
模擬テストの結果が著しく悪いんだよ・・・。
生後1ヶ月だよねぇ~。この時期になると・・・。
数を100個くらい数えられるくらいの認識力が平均的なんだけどさぁ・・・。
まだ、2個までしか数えられないんだよ。
それ以上だと・・・。たくさんだって言い張るんだよね・・・。
いろいろと、私らも、優秀な君の子供だっていうことで、
特別に、普段は、こういうことをしないんだけど・・・。
先生たちにお願いして、彼らのためだけに、補習とか特別授業を開いてるんだけど、
ゆっくりさせろ~とか、あまあまさん持って来いとかねぇ~。
あと、至る所でうんうんをするんだよ。
なんだっけ?そのぉ~。スーパーウンウンタイム?だっけ?
アレする度に、すごく厭らしい顔になってねぇ~。何か人間を小馬鹿にしたような・・・。
先生たちは額に血管を浮かべるくらい怒り心頭で、
中にはその血管が切れて、血が出る先生もいるみたいなんだよ・・・。
ひどい先生なんか、血の涙を流して、歯を噛み砕くほどの怒りを持つほどらしく・・・。
あと、かわいくてごめんねってのが口癖みたいで・・・。
先生たちはもう・・・。我慢の限界らしいんだよ。
いつ叩き潰すかわからないって言っているんだよ。
あ、安心してね。そういうことを言った先生たちにも然るべき制裁をしたから。
でもねぇ~。いろいろとそういうことを子供たちにも辞めさせようと、
私らも努力したんだが・・・。
その度に、ゆっくり死ねって言って来るんだよ。
そして、これが一番良くない。
まだ赤ちゃん言葉だよね。もうこれは生後10日くらいでクリアしてなければならない問題なのに、
1ヶ月経ってこれなんだね。
子供たちも・・・。これが可愛さの秘訣だとか言い出して、直す気は全くないんだよね。
このままだと、あと1ヵ月後のテストで・・・。どうなるか・・・。』
ゆっくりの『がっこう』では、次期社員になるべく、
ゆっくりの子供たちを教育している。
人間との約束の項目の中にも、あるように、テストの出来が悪いゆっくりは、
家族ごと、加工所を送られてしまうのである。
「ば・・・ば・・・ばでぃ・・・ばでぃざば・・・・」
口をパクパクとさせながら、呆然とし、視線がどこかに向いているまりさ。
『落ち着きたまえ。
今すぐ、君たち家族を加工所へ送ることはしないよ。
不安にさせて悪かったよ。』
「じゃ・・・じゃああ・・ばでぃざだぢば・・・」
『う~ん。でも~。このままじゃ・・・。』
「おねがいでずぅううう!!!!
ばでぃざのおちびじゃんだぢをずぐっでぐだざいぃいい!!!
ばでぃざのでぃぶもずぐっでぐだざいぃいいい!!!
ばでぃざばぁあああ!!!どんなごどでもじまずがらぁあぁあああ!!!!!」
まりさは泣き叫んだ。
見栄も外聞も忘れて、無様に涙と涎と汗を撒き散らしながら。
『すまない・・・。私の力不足だ。
こればかりはどうにもならないんだよ。
彼らには、次世代ゆっくりとしての資質がなかったんだと思うよ。
すまないが、君ら家族は加工所でゆっくりしてくれ。』
「どぼぢでぞんなごどいうんでずがぁあああ!!!
ばでぃざのおちびじゃんばぁああ!!!!
がわいぐでぇええええええ!!!!
ゆっぐりじでるんでずぅうううううう!!!!
でぃぶばぎれいでゆっぐりじでるんでずぅううう!!!
おねがいでずぅううう!!!
だずげでぐだざぃいいい!!!!!
ゆんやぁあああぁあああ!!!がごうじょいやぁぁぁああああ!!!!」
『残念だ。非常に残念だ。
ただ・・・。君も失うというと・・・。
それはどんな手段を使ってでも防がなければならない。
君だけは助けなければならない。』
「ゆ゛っ!?」
泣き叫ぶまりさは、驚いた。
『実はさ・・・。受付のありすがさぁ・・・。
君の事を気に入っているらしいだ。
でね・・・。今なら、れいむと子供たちを捨てて、
ありすと家庭を持つっていうのなら・・・。
君だけは助けることが出来るんだよね・・・。』
「ぞ・・・ぞんなぁああああ!!!
ばでぃざにうらぎれどいうのでずがぁああああ!!!!!」
『君が家族思いなのはよく知ってるよ。
だけど・・・。このままじゃあ・・・。』
「ぜめでぇえええ!!!!でぃぶだげでもおぉおおお!!!」
まりさは叫んだ。
子供たちの成績の悪さで、何も悪くないれいむも加工所へ送られる。
せめて、れいむだけでも、れいむだけでも助けたい。
『よく考えてごらん。
君は優秀なゆっくり、君の子供は・・・。その・・・なんだ・・・。
言いにくいんだけど・・・。そうじゃないゆっくり。
君の子供は優秀なはずだと思うんだよ。私は。
何せ優秀な君の子供なんだから・・・。
でも、そうじゃないってことは・・・。
君の奥さんのれいむに・・・。その・・・。問題があるってことじゃないかな?』
「ゆ゛っ!?
でぃぶばぁあああ!!!でぃぶばぁああ!!!
ぜがいいぢゆっぐりじでるゆっぐりでずぅううう!!!!
ぞんなごどぉおおお!!!ぞんなごどぉおぉおお!!!!!!」
『まあ、あれだ。君にも思うところがあるのだろう。
だから、しばらくの間、考える時間を与えるよ。
その間にゆっくりと考えてくれたまえ。
君は家族を大切に思っているいいゆっくりだ。
そして、優秀だ。
私はすごく君のことを買っているよ。
だけど・・・。
君が長生きして、長くゆっくりして、
そして、君の子供や家族をたくさん作って、孫やひ孫まで作りたいと思うなら・・・。
私の下に来た方が確実だと思うんだけどね・・・。』
「ゆ゛っ・・・。」
『もしかしたらだよ・・・。
君の子供たちが、あと1ヶ月で成績がすごく良くなって、
君の家族が救われるっていう可能性もないわけじゃない。
優秀な君の子供たちだ。ポテンシャルは高いはずだ。やれば出来るかもしれない。
やれば出来るかもしれないんだが・・・。
私がゆっくりとの関わりを持って、君たちからすれば、
気が遠くなるような年月の間で、見てきた中で・・・。
いくらそういう高いポテンシャルを持っているゆっくりとて・・・。
今の状況を打破するようなゆっくりは皆無だった。
そうだな。みんな無惨に・・・。そう・・・。
まあ、君の子供たちが、
私の経験則を破る第一号になる可能性もあるかもしれないからねぇ~。
何ともいえないよなぁ~。
だけど、そういう限りなく低い可能性にかけるより、
確実に目の前にある幸せを選ぶっていうのも、
またこれは・・・。優秀じゃないのかな?
私はそう思う。』
「ば・・・ばでぃ・・・ばでぃ・・・ばでぃざば・・・」
まりさは、番のれいむが、可愛い自分の子供たちが、
大好きだ。彼らを助けられるのなら、命とて捨ててもいい。
しかし、命を捨てず、彼らを捨てた場合、
会社で一番の美ゆっくりと噂される受付のありすと、夫婦になり、
会社の中でも、人間よりも上に立つくらいの役職にもつけ、
明るい将来を約束されているという事実。
そんな誘惑に惑わされるか!!!!
自分の命より家族の命の方が重い。
それは絶対の決意。絶対の思い。それもまた事実。
迷ってはいない。迷ってはいないのだ。
迷っていないのだが・・・。
なぜか・・・。言えない。言えないのだ。
この先の言葉が・・・。
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「ぴゃぴゃ~!!!れいみゅはぴゃぴゃとねりゅぅうぅう!!!」
「ゆ~ん☆まりちゃもぉおぉ!!!!」
「ゆゆん!!!ぴゃぴゃはれいみゅだけのぴゃぴゃだよ!!!
ゆっくちりきゃいしちぇね!!!!」
「あらあら、おちびちゃんたち!!!
ぱぱはままやおちびちゃんたちのものよ!!!」
「「「ゆゆ~ん!!!」」」
まりさたちはみな集まって、す~りす~りしながら、
寝床へ入った。
「あしちゃはもっちょゆっくちできりゅひがくりゅね!!!」
「あさっちぇももっちょゆっくちできりゅひがくりゅよ!!!」
「あしゃちぇのちゅぎももっちょゆっくちできりゅひがくりゅよ!!!」
「おちびちゃん!!!まりさ!!!ゆっくりおやすみなさい!!!」
「「「ゆっくちおやちゅみなちゃい!!!」」」
まりさも笑顔で床に就く。
しかし、その笑顔の裏には、
確実に迫り来るゆっくり出来ない日が近づいているという恐怖に震えていた。
恐怖から逃げるため、家族を捨て、
長寿と繁栄の道を選ぶか・・・。
それとも愛する家族と共に滅びの日を迎えるか・・・。
あとがき
また長すぎた。
あと無駄に設定が多すぎた。
他の作品
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ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭
ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1
ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2
ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3
ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派
ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4
ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える
ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5
ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編