ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0260 人間の畑だと説得してみよう
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ankoss
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※独自設定垂れ流し。
※いろいろな方達の SS、絵よりインスパイアされてます。
※インスパイアっつーか既に××が通った道だよ!な感じです。
※使い古し、かつ見たことあるネタのオンパレードでごめん。
※虐待されないゆっくりが大半です。重ねてごめん。
※もしかしたらこれって『愛で』なのかもしれない。
ゆっくりを説得することは可能なのか?
ゆっくりは基本バカだ。その日暮らしで後先を考えないし、人間の怖さも理解していない。
でもぱちゅりー種やありす種、そして一部のまりさ種は高度な知能
(といってもゆっくり基準で、だが)を持っている。
根気よく説得すればちゃんと理解するのかもしれない。
いつもは畑を狙うゆっくりをきっちり虐殺している俺だが、排除だけでは対処療法だ。
ゆっくりを説得して群に帰ってもらい、それを仲間に伝えてもらえば
被害を減らすことが可能かもしれない。
虐待によりトラウマを植えつけて放す、ということを実践した人はいるらしいが、
結果は芳しくないようだ。
恐怖をあっという間に忘れるゆっくりだけに、群にまで広がらないらしい。
その割には加工所の恐ろしさは理解しているようだ。
どの恐怖なら覚えてくれるのか、基準が全くわからん。
そういうわけで、賢いゆっくりに畑と野菜について教えることをまずは目標にした。
1.賢いぱちゅりーの場合
「むきゅっ!おにいさん、おねがいがあるの!」
3匹のゆっくりぱちゅりーが柵の前に来ていた。早速、計画発動の時がきたのか!?
「おやさいさんをわけてほしいの!」
あれー?なんか違うなぁ…。
「…なんで野菜が欲しいんだ?」
「むきゅう…。むれのみんながすっきりー!をしすぎちゃったの…。」
「ぱちぇたちはむれのみんなにだめっ!ってなんどもおしえたのに…。」
「おいしいくささんやむしさんをみさかいなくたべちゃって、ふゆごもりようの
しょくりょうがたらないことがわかったの…。」
まだ初秋だというのに、このぱちゅりー達の群では周辺の食料を狩り尽くしたらしい。
なくなるまで採れば次に生えてくるのは少量だということをこいつらは
わかっているようだ。だいぶ賢い。
「ぱちぇたちはむれをでてきたの。」
「なんだ、群を見捨てたのか?」
「むきゅっ!?ち、ちがうわ!ぱちぇたちがむれをでれば、それだけしょくりょうが
すくなくてすむでしょ?」
「でも…りゆうのはんぶんは、かりができないからって、おいだされたの…。」
ありゃー、体が弱いと立場も弱いな…。
「でも人間の里は危ないって知らないのか?」
「むきゅう…。わかってるわ。ころされちゃうかもしれない。でも、むれぜんたい
がだめになるより、ぱちぇたちだけがぎせいになるほうがいいわ…。」
「それにまだぱちぇたちがしぬってきまったわけじゃないわ。
ぱちぇたちはからだがよわいけど、にんげんさんのいうことをいっぱい
りかいできるわ!ぱちぇたちにもなにかいきるすべがあるかもしれないわ。」
うーん、群を思う気持ちがつよいなかなかの良ゆっくりのようだ。
「ちなみに畑はお前達にはゆっくりプレイスなんだっけ?」
「むきゅ!ちがうわ!ぜんぜんちがうわ!はたけさんはにんげんさんがつくってるものよ!」
「おやさいさんもにんげんさんがそだてているのよ!」
「お、良くわかってるじゃないか。」
「むきゅっ!ゆっくりゆうかからおしえてもらったことよ!」
「ゆうかがいうには、おはなさんやおやさいさんはたいせつにそだてられて、
まるでじぶんのこどもみたいだわ、って!」
「そうよ!あかちゃんはとってもゆっくりできるもの!おやさいさんはにんげんさんの
あかちゃんよ!」
それはだいぶ豪快な勘違いだが…。ま、大切なものってことは理解しているようだ。
しかし半分追い出されたゆっくりでは、畑の伝道師にはなれない。残念だが今回は
計画発動ならず、か。
それじゃあこのぱちゅりー達には別の役目をやるとしよう。
「じゃあ、俺の畑で働くか?」
「むきゅ?はたらく???」
「ああ。生えてくる雑草や、野菜にたかる虫を食べてくれれば、できた野菜をわけてやろう。
あと雨風をよける場所も用意してやる。」
「むきゅ!!ぱちぇたちはやるわ!」
「にんげんさんのおてつだいをするわ!」
「ただし!」
「むきゅっ?!」
「野菜を勝手に食べたらその場で処刑、もしくは加工所行きだ。いいな?」
剣呑な言葉が出たことで、さすがにおびえが3匹に走っている。
「む、むきゅう…。かこうじょはゆっくりできないわ…。」
「でも、はたらけばおやさいさんがもらえるのよ。せんたくしはないわ…。」
「むきゅ!ゆっくりりかいしたわ!ぱちぇたち、はたらくわ!」
よっしゃ。これで害虫と雑草の駆除の手間が省けるぜ。
あとは少し釘をさしておくか。
「それと、群に帰ってもこのことは言わないこと。」
「どうして?」
「野菜をタダでもらえると勘違いするゆっくりが出るからな。」
思い当たる節があるのか、ぱちゅりー達の顔が曇る。
「むきゅむきゅ…。た、たしかにかんちがいするこもおおいわ…。」
「まりさやれいむたちはすぐかんちがいするから…。」
「すっきりー、しちゃだめなのもりかいしていないこがおおかったわ…。」
だろうなー。これだけ賢いゆっくりが指導しても越冬に失敗しそうなんだから
相当のダメゆっくり達だよな。
「だから、群に帰ったら強制労働で死ぬかと思った、って言うんだ。
命からがら逃げ出してきた。もう畑なんか行きたくない、って。
そうすれば勘違いせずにすむ。」
というか、こういうしかないよな。騙すわけだが。
「「「むきゅっ!ゆっくりりかいしたわ!!」」」
「それじゃ野菜の説明をするよ。」
「ぱちぇたち、がんばるわ!」
「「「ゆっ、ゆっ、おー!!!」」」
どのゆっくりもこれだけ物分りが良ければいいのにな…。
2.中途半端に賢いまりさの場合
ぱちゅりー達が農作業に加わって数日たった。ついに計画発動の時が来た。
「やいじじい!まりささまにおやさいをよこすんだぜ!」
第一声がこれだ。まずは前提条件クリアというところだ。後は賢さを確認するだけ。
このまりさの説得を足がかりに、畑と人間の関係をゆっくりへ広めなければ。
「おいきいているのかだぜじじい!さっさとよこせばいのちだけはたすけて
やるんだぜ!」
はいはいテンプレ乙。しっかしこの根拠なしの自信はどこからくるんだ?
農作業中のぱちゅりー達はすでに避難済み。農作業しているのをみられると
他のゆっくりにどんな難癖をつけられるかわからないからな。
「なあまりさ?」
「つべこべいうんじゃないんだぜええ!
このはたけさんはまりささまがみつけたゆっくりぷれいすなんだぜ!」
「いや、お前が聞いているのかっていうから…。」
「ぎゃーぎゃーわめくんじゃないんだぜ!
さっさとでていけばいのちだけはたすけてやるんだぜ!」
「だからあのな…。」
「ちゃんときいてるのかだぜ!?いまあやまればゆるしてやらないこともないんだぜ!」
聞く耳持たねぇー。仕方ない。
ひょい。まりさの帽子を取った。
こういう話を聞かない奴にはこれがいちばんだ。
「な、なにするんだぜー!!おぼうしをかえすんだぜ!」
まりさのとどかない位置まで帽子を持ち上げると、ぽよんぽよんと必死にジャンプして
取り戻そうとする。
「ゆぐぐ!いまかえせばどれいにしてやるんだぜ!こうえいにおもうんだぜ!」
ぽよんぽよん。
こっちはそんな滑稽なすがたをニヤニヤと見てるだけ。
ぽよんぽよん。
「ゆがああ!いいかげんかえすんだぜええええ!」
ぽよんぽよん。いや、ジャンプだけじゃ取り返せないって。
ニヤニヤ。
ぽよんぽよん、べちゃ。あ、後頭部(?)から落ちた。
「い、いだいよー!おぼうちかえちてね!かえちてね!
まりしゃのおぼうちかえちてー!」
なぜか幼児退行をおこした。バレーボールサイズで幼児言葉か。結構かわいい。
「まりさ、話を聞いてくれるなら帽子をかえしてやるぞ?」
「ゆーん、まりしゃちゃんとおはなしきくからー!おぼうちかえちてー!」
ぽとん。帽子をまりさの頭に載せてやる。
「やっとかえしたのかだぜ!まりささまがかんだいなこころをもっていなかったら
いまごろじじいはてんごくなんだぜ!」
「話を聞く気になった…。」
「まったくさいきんのにんげんにはこまったものだぜ!
まりささまたちゆっくりがやさしくなかったら
ぜつめつさせられてもおかしくないんだぜ!」
…これ、また帽子を取ったらどうなるんだろう?
ひょい。
「ゆんやー!おぼうちかえちてー!かえちてー!」
ぽとん。
「さっさとかえせばちゃんとゆるしてやるんだぜ!おぼえておくんだぜ!
まったく、にんげんごときがまりささまにかとうとか、ゆめはねてるときにみてほしいのぜ!」
ひょい。
「ゆーんゆーん!まりしゃのおぼうちー!ごめんなちゃいー!」
なんか楽しいな。でもこっちにも目的があるからそろそろ言う事を聞かせるか。
「ちゃんと話を聞かないと帽子をやぶるぞ。」
帽子のふちを破るマネをする。
「ききましゅっ!ききましゅからおぼうちやぶらにゃいでー!」
「いいな?次に勝手にしゃべったら破くぞ。」
ぽとん。お、さすがに何も言わなくなった。
それでは賢さ確認開始!
「いいか?畑は勝手に出来上がるものじゃない。人間が作ってやっと畑になるんだ。
わかるか?」
「ちがうんだぜ!はたけさんはもともとあるものなのぜ!それをにんげんが
ひとりじめしてるんだぜ!ずるいんだぜ!」
人里近くにあるせいで、人間が占拠しやすい、と思い込んでるらしい。
「じゃあなんで森の中には畑がないんだ?」
「ゆゆっ!?…ゆー、よくわからないんのぜ…。きっと木がたくさんあるからはたけさんが
できなかったんだぜ!きっとそうだぜ!」
お、一応理由を考えるだけの頭はあるみたいだ。ぱちゅりーほどではないが、
頭の良さは感じられるな。
「木がなくて開けた場所だって森にはあるだろう?そこにはなんで畑がないんだよ?」
「ゆゆゆっ!?…う、うるさいのぜ!きっとりゆうがあるんだぜ!にんげんにはわからない
りゆうなんだぜ!にんげんはばかだからわからないんだぜ!」
いや、お前もわかってないだろ。
「まあいいか。じゃあ次は野菜だな。野菜は人間が育ててるんだぞ?」
「ゆっははは!またもうそうをいってるんだぜ!おやさいさんはかってにはえて
くるのぜ!まりさはときどきはたけさんをみにくるからわかっているのぜ!
にんげんがおやさいさんをひとりじめにしたあと、かってにまたはえてきた
のぜ!ほんとうににんげんはどんよくなのぜ!」
いや、人間のものを盗むお前らこそ貪欲デスヨ?
ま、ゆっくり達は人間の作業をずっと観察してないから理解できないのも無理はない。
人間だって、作業の瞬間々々を見るだけならそうなるだろう。
で、こちらから根本的な疑問を投げてやる。これで賢さが見えるはず。
「野菜が勝手に生えてくるなら、どうして森の中に生えないんだよ?」
「ゆゆゆゆっ!?…は、はたけさんだぜ!きっと、おやさいさんははたけさんに
しかはえたがらないんだぜ!」
お、畑にしか生えないとはまあまあ論理的な回答だ。やはり多少は賢いようだ。
「だがさっきも言ったが森の中には開けた場所もあるし、畑に似た場所もあるだろ?
花がいっぱい咲いているところとか。そういうところには野菜が生えても
おかしくないだろう?なんで森には生えないんだ?」
「ゆぅぅぅ…???わ、わからないんだぜ…。どうしてもりにはきのこははえても
おやさいさんははえないのぜ…?もりはくささんがいっぱいはえるのに、
おやさいさんはみたことないのぜ…???」
考え込んでるな。これはみどころがある。
「よし、じゃあ勝負しようじゃないか。この畑の一角をお前に貸してやる。
野菜が勝手に生えてくるなら、それを食べてずっと生活していけるよな?」
「ゆっ!やっとまりささまにごほうしするきになったのぜ?
まあみつぎものをうけとってやらなくも…。」
ひょい。
「ゆわーん!まりしゃのしゅてきなおぼうち!かえちぇぇぇー!」
「話を最後まで聞けよ。」
ぽとん。
「もし野菜がいつまでもはえてこなければ、お前には『野菜はかってに生えてこない』
ってことを群に伝え広めてもらう。どうだ?」
「ゆっははは!かけにもならないんだぜ!まりささまのかちはきまってるのぜ!」
「その言葉、忘れるなよ?」
俺はまりさ用に畑の一角をちょっと狭く囲ってやる。そこには青菜が成長していた。
毎日新鮮なおひたしを食べたくて作っていたものだ。しかし昨日採ったので
残りはほんの少し。
「その青菜はお前が食べていいぞ。」
「とうぜんなのぜ!おやさいさんはみんなでびょうどうにわけるべきなのぜ!」
嘘付け。自分ひとりで盗みに来たくせに。
「一応難癖つけられてもこまるから、隣で野菜を育てて見せるからな。
後で人間がズルをしたとか言われても困るから、
育てるのは俺じゃなくてゆっくりだ。」
「ゆ?ほかのゆっくりがいるのぜ?」
「お~い、ぱちゅりー!」
俺はぱちゅりーを呼ぶ。
「このぱちゅりーは俺の畑をてつd…、じゃなくて強制労働させているゆっくりだ。」
「ゆっはっは!ぱちゅりーはぐずだからにんげんなんかにつかまるのぜ!
まったくなさけないゆっくりなのぜ!」
お前だって四方を囲まれて逃げられねーじゃねーか。
「むきゅ…、なあに、おにいさん?」
「まりさに野菜を育てるところを見せてやってくれ。作り方、わかるよな?」
「むきゅっ!おにいさんにみせてもらったまどーしょにかかれてたわ!できるわ!」
魔道書というか、子供用の家庭菜園の手引書なんだが。
ぱちゅりーに青菜の種を渡す。速成の野菜だから3日で食べられるくらいにはなる特別製。
ただし土から栄養をすごく吸い取るから、後でちゃんと肥料を足しておかないとな。
「それじゃぱちゅりー、後は頼むぞ。まりさ、ゆっくりしていってね…!」
まりさへの微笑みは、ちょっと邪悪な感じになってしまった。
3.いろいろ絶望的なれいむ(しんぐるまざー)の場合
「にんげんさぁぁぁん!れいむはかわいそうなんだよぉぉぉー!わかったら
おやさいさんとあまあまをたくさんもってきてねぇぇぇー!」
「「きゃわいくっちぇごめんなちゃい!あまあまよこちぇー、じじいぃ!」」
…、潰してぇ。
だいたい子れいむ2匹のせりふはなんなんだよ。前後でぜんぜん脈略ないだろ。
さすがに閉口していると、親れいむはさらにヒートアップ。
「なにみてるのぉぉぉー!?れいむはしんぐるまざーなんだよぉ!かわいそうでしょうぅ!
さっさとおやさいさんとあまあまをよこせぇー!」
「「じじいぃ!おきゃあしゃんのいうこちょきけぇ!そりぇとちねぇ!」」
だから子れいむ達のせりふ、どうにかしろよ。
「野菜は人間が育ててるものだ。あげるわけないだろう。」
「そんなこときいてないでしょぉぉぉ!?おやさいさんをひとりじめするにんげんは
しんでねぇぇぇぇ!」
「「ちねぇ、じじい!そりぇとあまあまよこちぇー!」」
死ぬのと食べ物の優劣が同一って、餡子脳は怖いな。
「いやだから独り占めとかじゃなくて、俺が育ててるんだから俺のものだろう?
狩りでとってきたら、えさはそいつのもんなのと同じ。」
「なにわけのわからないこといってるのぉぉぉ!?れいむはしんぐるまざー
だっていってるでしょぉぉぉ!かわいそうなんだから、おやさいよこせぇぇー!」
「「ごうよくなにんげんはちねぇ!」」
子ゆっくりのくせに強欲とか難しい言葉知ってるな。だが知能は最低レベル
のようだ。説得はむりか。しかたない、プランBだ。
「あー、野菜はやれないがお得な情報ならあるぞ。」
「どうでもいいでしょ、そんなことぉぉ!はやくおやさいさんをだしてね!
あとここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ!」
「「ゆっくちぷれいちゅだよぉ!はやくちね!」」
…マジウゼぇ。
「あーあ、この情報を群に持ち帰ったらきっと英雄だよなー。
もう働かなくても群のゆっくり達が貢物をもってくるぐらいの凄い情報
なのになー。もったいないなー。」
ついやる気のない口調になってしまったが、親れいむには効果覿面の
言葉だったようだ。
「はやくそのじょうほうをおしえてね!あとおやさいさんをわたしてね!」
「だから野菜はやれねーっつってんだろ。
いいか、野菜は畑でとれる。それはわかるな?」
「しってるよ!れいむはかしこいもん!」
「「れいみゅはかちこいよ!あとちねぇ!」」
どう見ても子れいむは知能破綻だと思うがな。
「お前達ゆっくりは遠くまでいけないから知らないだろうが、森の中には
神秘の畑があるらしいぞ。だれも手をつけてない畑で、野菜がいっぱい
育ってるってうわさだ。あと甘~い果物もいっぱいらしいぞ。」
「ゆゆっ!すごいゆっくりぷれいすだね!でも、れいむはそんなはたけさん、
もりのなかでみたことないよ!」
「だからお前の群からもっと遠い場所にあるらしいんだよ。だから見つけられ
なかったんだ。だが群のみんなで手分けして森をさがせば、その畑が
見つけられるかもしれない。」
「ゆっ!それはすごいじょうほうだね!そんなじょうほうをしいれるなんて、
さすがはれいむだよ!」
「「おきゃあさん、しゅごーい!」」
いや、お前らの努力じゃないし。
もう野菜への未練がなくなったのか、それとも新たな畑への皮算用からか、
れいむ達は森へと戻っていく。
「ちゃんと群の長に言うんだぞ~!手分けしないと見つからないからな~!」
俺はれいむ親子を見送った。ふう、口八丁も楽じゃないな。
俺の教えた嘘に群が踊らされれば、扇動した罪で最終的にれいむ親子が
リンチを受けるだろう。
これも畑と野菜のことを理解できる知能をもつゆっくりを増やすためだ。
知能弱者のれいむ親子には、その礎となってもらおう。
れいむ親子よ、残り短いゆん生だが、ゆっくりしていってね!
4.その後のまりさ
「むきゅっ!むしさんがいたわ!」
「これはきのうみた『まどうしょ』にあったわ!あぶらむしさんというのよ!」
「ぺろぺろ…。むきゅーっ!あまいわ!」
「あぶらむしさんはあまあまをだしてありさんにようへいになってもらうって、
まどうしょにあったわ!」
「ぺろぺろ…。おいしいわ!」
ぱちゅりーたちは良く働いてくれる。おかげでいろいろ手間が省ける。
「こっちのざっそうさんもおいしいわよ!」
「これはくろーばーさんね!このまえよんだ『たべられるやそう』という
こうとうまじゅつしょにあったわ!」
「むきゅっ!おいしくおしごとをして、ごはんさんももらえるなんてしあわせー!だわ!」
ここでぱちゅりー達ははっと気づく。まりさが不思議そうにこちらを見ているのだ。
「む、むきゅー!きょうせいろうどうはつらいわー!(棒読み)」
「も、もうはたらけないわー!(すごく棒読み)」
「お、おにいさんー!ぱちぇたちをころすきー?(不自然極まりない)」
頭は良くても演技はできないぱちゅりー達だった。
「ゆへっ!ばかぱちゅりーたちはそこでのたれじぬのがおにあいだぜ!」
そしてそれにあっさり騙される奴もいた。お里が知れるというものである。
数日後。
「おーい、ぱちゅりー!そろそろおやつにしよう。」
「「「むきゅー!おやつさんはゆっくりできるわ!」」」
畑仕事も一息つき、俺はぱちゅりーを呼ぶ。
今日のおやつはとうもろこしだ。朝ゆでておいたもの。
さすがにぱちゅりー達には1本だと多すぎるので3等分してある。
「「「いただきまーす!しゃくしゃく…、むきゅーっ!?あまあまのとうもろこしさんー!」」」
畑仕事を始めてから、ぱちゅりー達はだいぶ健康になってきた。
もともと、体が弱いというのはゆっくりぱちゅりー種の思い込みが大きい。
体を動かせば内部の餡も流動して、古くなった部分をちゃんと押し出すから
健康になるのだ。害虫や草を食べることそのものはそう重労働ではないが、
畑をあちこち歩いたり、水を口にいれて運んだりすることでちゃんと運動に
なる。それと、やはり人間の野菜はゆっくりにとってかなりの栄養価のようだ。
「「「ごちそうさまー。ふー、ゆっくりできるわ!」」」
食べ終わったとうもろこしを、まりさの囲いのなかにぽーんと放る。
俺もガジガジとかじりおわったとうもろこしを放った。
中にいたまりさが投げ入れたとうもろこしにとびかかる。ほんの少しだけ残っていた
とうもろこしの実をなんとか食べようと必死にがじがじやっている。
はじめこそ
「ここはまりささまのゆっくりぷれいすだぜ!」
とか
「ぱちゅりーはくずなんだぜ!だめゆっくりだからにんげんなんかにどれいに
されるのぜ!」
などといっていたものの、ちょっぴり残っていた青菜を食べ終わった後は
当然ながら野菜は生えてこない。日に日にまりさはやせ衰えていく。
いまでは頬がこけてげっそりしている。それでも生えてくる雑草でなんとか
しのいでいるものの、横ではぱちゅりーが青菜を豊かに茂らせているのを
恨めしそうにみている。
すでに目の前で俺とぱちゅりー達が仲良くおいしいご飯をたべていても
何も疑うことはなくなっていた。
「ゆっ…、こ、ここはにんげんがどくをまいたのぜ…。だから…、
おやさいさんがはえてこないのぜ…。」
俺が何度目になるか忘れたが「まりさのやさいはずいぶんゆっくりしてるな?」
といやみを言ってやったところ、こう返してきた。
なるほど。少しは考えているようだ。だが予想済み。
「じゃ、ぱちゅりーの畑と交換してやるよ。ぱちゅりーの畑には、
ほら青菜がこんなに茂ってるだろう?毒は無いよな?」
「ゆっ…ゆっ…、そ、それならいいんだぜぇ…。」
これで勝てる、そう思ってるんだろうな。
俺は青菜をぜんぶひっこぬいてぱちゅりーに渡す。まりさは青菜が自分のもの
になると思っていたらしく(どういう思考回路してんだ)、ゆがーん、と
でもいいそうな顔をしていた。
まあここで死なれても困るので、畑を交換したあとでクズ野菜をやったが。
「はぐっ、むぐっ、め、めっちゃ…うめっ…。」
勢いよくがっつくまりさ。
「それじゃ今度こそ野菜が生えてこなかったら、俺の言うとおりにするんだぞ?
毒をまいたとか、夜中に野菜を盗んでるだとか、そういう言い訳は聞かない
からな。」
「ゆぐっ、わ、わかったんだぜ…。」
野菜をたべてなんとか一息ついたまりさは、そういうとゆぴー、とか
寝言を言いながら眠りだした。
もちろんまりさの願いはかなわなかった。俺やぱちゅりー達の食べ残しを
おこぼれとしてもらいながら、生えてくるはずのない野菜を日々待つ。
隣を見ればぱちゅりーが見事に青菜を茂らせている。毒をまかれたと
思った場所には青菜があり、毒が無く茂っていたはずのこちらは
野菜がない。まりさにもやっと理解できた。
野菜は、誰かが育てないと生えてこないんだ。
「ゆぐぅ…、おにいさん…、わかったんだぜ…。おやさいさんはそだてないと
てにはいらないんだぜ…。はたけさんはゆっくりぷれいすじゃないんだぜ。
にんげんさんがつくったおやさいさんのぷれいすなのぜ…。」
「やっとわかってくれたか。ほら、これをくえ。」
大量のクズ野菜をいれてやる。
「ゆぅぅ!あ、ありがとうなのぜ…。」
長期(っていっても1週間ちょっとだが)にわたる絶食はだいぶこたえた
ようだ。性格もずいぶん素直になっている。
次の日、体力の回復したまりさを囲いから出してやる。
「それじゃ、ちゃんと群のみんなに伝えるんだぞ!」
「ゆっ!わかったんだぜ!まかせるのぜ!」
一応、恩を売るつもりで少しの野菜を持たせてある。性格もなおった
ようだし、畑と野菜の伝道師として働いてくれることだろう。
まりさは元気に森へと飛び跳ねていった。
「ねえ、おにいさん…?」
畑仕事をしていたぱちゅりーが心配そうにこっちへきた。
「なんだ、ぱちゅりー?」
「このまえ、れいむにうそをおしえておいかえしたわよね?」
「ああ、それが?」
「むれのみんな、れいむがだましたことでぎしんあんきになって、
まりさのはなしをきかないんじゃ…?」
………、アレ?
別のぱちゅりーがつづける。
「それに、あのむれはどのみちえっとうにしっぱいするから、おやさいさん
のことをつたえてもむだだとおもうわ…。」
…えーと、失敗デスカ…?
つーかゆっくりに教えられるって…。
畑のゆー害防止は、まだまだ始まったばかりのようだ。
5.ぱちゅりー達の身の振り方
晩秋にさしかかり、ほとんどの野菜は収穫が終わった。今年は豊作だ。
ぱちゅりー達が手伝ってくれたおかげで、結構楽できたしな。
やはり害虫対策は効果が高い。それと、低い位置から見るから葉の病気なんかも
ちゃんと見つけてくれるのがありがたい。
「おーし、これでだいたい農作業はおわりだ。よくやってくれたな、ぱちゅりー。」
「「「むきゅっ!おにいさんのしどうのおかげよっ!」」」
なかなか良い返事だ。
「それじゃ野菜をわけてやるよ。冬篭り、がんばれよ。」
といって野菜を取り分けようとすると、なぜかぱちゅりー達は曇った顔。
もじもじと何かを言いたそうにしている。
「うん?なんだよ?」
「じ、じつは、おにいさんにおねがいがあるの!」
せーのっ、とタイミングを合わせると、
「「「ぱちぇたちを『えいきゅうしゅうしょく』させて!」」」
ぶほっ!!
な、ななな何だとぉー!?
「ぱちぇたち、はたらくことのたのしさをしったの。」
「おにいさんのところでおやさいさんのおせわをして、とってもたのしくてゆっくり
できたの。」
「だから、これからもおやさいさんをそだてるの、てつだいたいの!」
ああ、意味はわからず言ったのね、『永久就職』。
うおー、マジでビックリしたわー。
ま、まあよく考えてみれば今から戻っても群の仲間に野菜を奪われるとか
ロクなことにならないだろうし、俺から見れば良い申し出だよな。
農作業の手間がはぶけるし、こいつらはちゃんと働く。
エサ代もそんなにかからないし。
「…よし、じゃあ来年も働いてもらうか。」
「むきゅーっ!うれしいわ!」
「これできちょうなまどうしょがよみほうだいよ!」
「おにいさん、これからもまどうしょをはりきってかりてきてね!」
…結局それが目的ですか…。
3匹をつれて家に帰る。これから冬の間、ぱちゅりー達は本を読んですごすという。
まあそれならそれでかまわない。簡単な漢字を教え込んで、農業関係の
本をじっくり読んでもらうさ。
冬の間、ほぼ毎日のように図書館に通わされるとは、そのときは考えも
しなかったのだが。
過去作品
ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口
ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道
※いろいろな方達の SS、絵よりインスパイアされてます。
※インスパイアっつーか既に××が通った道だよ!な感じです。
※使い古し、かつ見たことあるネタのオンパレードでごめん。
※虐待されないゆっくりが大半です。重ねてごめん。
※もしかしたらこれって『愛で』なのかもしれない。
ゆっくりを説得することは可能なのか?
ゆっくりは基本バカだ。その日暮らしで後先を考えないし、人間の怖さも理解していない。
でもぱちゅりー種やありす種、そして一部のまりさ種は高度な知能
(といってもゆっくり基準で、だが)を持っている。
根気よく説得すればちゃんと理解するのかもしれない。
いつもは畑を狙うゆっくりをきっちり虐殺している俺だが、排除だけでは対処療法だ。
ゆっくりを説得して群に帰ってもらい、それを仲間に伝えてもらえば
被害を減らすことが可能かもしれない。
虐待によりトラウマを植えつけて放す、ということを実践した人はいるらしいが、
結果は芳しくないようだ。
恐怖をあっという間に忘れるゆっくりだけに、群にまで広がらないらしい。
その割には加工所の恐ろしさは理解しているようだ。
どの恐怖なら覚えてくれるのか、基準が全くわからん。
そういうわけで、賢いゆっくりに畑と野菜について教えることをまずは目標にした。
1.賢いぱちゅりーの場合
「むきゅっ!おにいさん、おねがいがあるの!」
3匹のゆっくりぱちゅりーが柵の前に来ていた。早速、計画発動の時がきたのか!?
「おやさいさんをわけてほしいの!」
あれー?なんか違うなぁ…。
「…なんで野菜が欲しいんだ?」
「むきゅう…。むれのみんながすっきりー!をしすぎちゃったの…。」
「ぱちぇたちはむれのみんなにだめっ!ってなんどもおしえたのに…。」
「おいしいくささんやむしさんをみさかいなくたべちゃって、ふゆごもりようの
しょくりょうがたらないことがわかったの…。」
まだ初秋だというのに、このぱちゅりー達の群では周辺の食料を狩り尽くしたらしい。
なくなるまで採れば次に生えてくるのは少量だということをこいつらは
わかっているようだ。だいぶ賢い。
「ぱちぇたちはむれをでてきたの。」
「なんだ、群を見捨てたのか?」
「むきゅっ!?ち、ちがうわ!ぱちぇたちがむれをでれば、それだけしょくりょうが
すくなくてすむでしょ?」
「でも…りゆうのはんぶんは、かりができないからって、おいだされたの…。」
ありゃー、体が弱いと立場も弱いな…。
「でも人間の里は危ないって知らないのか?」
「むきゅう…。わかってるわ。ころされちゃうかもしれない。でも、むれぜんたい
がだめになるより、ぱちぇたちだけがぎせいになるほうがいいわ…。」
「それにまだぱちぇたちがしぬってきまったわけじゃないわ。
ぱちぇたちはからだがよわいけど、にんげんさんのいうことをいっぱい
りかいできるわ!ぱちぇたちにもなにかいきるすべがあるかもしれないわ。」
うーん、群を思う気持ちがつよいなかなかの良ゆっくりのようだ。
「ちなみに畑はお前達にはゆっくりプレイスなんだっけ?」
「むきゅ!ちがうわ!ぜんぜんちがうわ!はたけさんはにんげんさんがつくってるものよ!」
「おやさいさんもにんげんさんがそだてているのよ!」
「お、良くわかってるじゃないか。」
「むきゅっ!ゆっくりゆうかからおしえてもらったことよ!」
「ゆうかがいうには、おはなさんやおやさいさんはたいせつにそだてられて、
まるでじぶんのこどもみたいだわ、って!」
「そうよ!あかちゃんはとってもゆっくりできるもの!おやさいさんはにんげんさんの
あかちゃんよ!」
それはだいぶ豪快な勘違いだが…。ま、大切なものってことは理解しているようだ。
しかし半分追い出されたゆっくりでは、畑の伝道師にはなれない。残念だが今回は
計画発動ならず、か。
それじゃあこのぱちゅりー達には別の役目をやるとしよう。
「じゃあ、俺の畑で働くか?」
「むきゅ?はたらく???」
「ああ。生えてくる雑草や、野菜にたかる虫を食べてくれれば、できた野菜をわけてやろう。
あと雨風をよける場所も用意してやる。」
「むきゅ!!ぱちぇたちはやるわ!」
「にんげんさんのおてつだいをするわ!」
「ただし!」
「むきゅっ?!」
「野菜を勝手に食べたらその場で処刑、もしくは加工所行きだ。いいな?」
剣呑な言葉が出たことで、さすがにおびえが3匹に走っている。
「む、むきゅう…。かこうじょはゆっくりできないわ…。」
「でも、はたらけばおやさいさんがもらえるのよ。せんたくしはないわ…。」
「むきゅ!ゆっくりりかいしたわ!ぱちぇたち、はたらくわ!」
よっしゃ。これで害虫と雑草の駆除の手間が省けるぜ。
あとは少し釘をさしておくか。
「それと、群に帰ってもこのことは言わないこと。」
「どうして?」
「野菜をタダでもらえると勘違いするゆっくりが出るからな。」
思い当たる節があるのか、ぱちゅりー達の顔が曇る。
「むきゅむきゅ…。た、たしかにかんちがいするこもおおいわ…。」
「まりさやれいむたちはすぐかんちがいするから…。」
「すっきりー、しちゃだめなのもりかいしていないこがおおかったわ…。」
だろうなー。これだけ賢いゆっくりが指導しても越冬に失敗しそうなんだから
相当のダメゆっくり達だよな。
「だから、群に帰ったら強制労働で死ぬかと思った、って言うんだ。
命からがら逃げ出してきた。もう畑なんか行きたくない、って。
そうすれば勘違いせずにすむ。」
というか、こういうしかないよな。騙すわけだが。
「「「むきゅっ!ゆっくりりかいしたわ!!」」」
「それじゃ野菜の説明をするよ。」
「ぱちぇたち、がんばるわ!」
「「「ゆっ、ゆっ、おー!!!」」」
どのゆっくりもこれだけ物分りが良ければいいのにな…。
2.中途半端に賢いまりさの場合
ぱちゅりー達が農作業に加わって数日たった。ついに計画発動の時が来た。
「やいじじい!まりささまにおやさいをよこすんだぜ!」
第一声がこれだ。まずは前提条件クリアというところだ。後は賢さを確認するだけ。
このまりさの説得を足がかりに、畑と人間の関係をゆっくりへ広めなければ。
「おいきいているのかだぜじじい!さっさとよこせばいのちだけはたすけて
やるんだぜ!」
はいはいテンプレ乙。しっかしこの根拠なしの自信はどこからくるんだ?
農作業中のぱちゅりー達はすでに避難済み。農作業しているのをみられると
他のゆっくりにどんな難癖をつけられるかわからないからな。
「なあまりさ?」
「つべこべいうんじゃないんだぜええ!
このはたけさんはまりささまがみつけたゆっくりぷれいすなんだぜ!」
「いや、お前が聞いているのかっていうから…。」
「ぎゃーぎゃーわめくんじゃないんだぜ!
さっさとでていけばいのちだけはたすけてやるんだぜ!」
「だからあのな…。」
「ちゃんときいてるのかだぜ!?いまあやまればゆるしてやらないこともないんだぜ!」
聞く耳持たねぇー。仕方ない。
ひょい。まりさの帽子を取った。
こういう話を聞かない奴にはこれがいちばんだ。
「な、なにするんだぜー!!おぼうしをかえすんだぜ!」
まりさのとどかない位置まで帽子を持ち上げると、ぽよんぽよんと必死にジャンプして
取り戻そうとする。
「ゆぐぐ!いまかえせばどれいにしてやるんだぜ!こうえいにおもうんだぜ!」
ぽよんぽよん。
こっちはそんな滑稽なすがたをニヤニヤと見てるだけ。
ぽよんぽよん。
「ゆがああ!いいかげんかえすんだぜええええ!」
ぽよんぽよん。いや、ジャンプだけじゃ取り返せないって。
ニヤニヤ。
ぽよんぽよん、べちゃ。あ、後頭部(?)から落ちた。
「い、いだいよー!おぼうちかえちてね!かえちてね!
まりしゃのおぼうちかえちてー!」
なぜか幼児退行をおこした。バレーボールサイズで幼児言葉か。結構かわいい。
「まりさ、話を聞いてくれるなら帽子をかえしてやるぞ?」
「ゆーん、まりしゃちゃんとおはなしきくからー!おぼうちかえちてー!」
ぽとん。帽子をまりさの頭に載せてやる。
「やっとかえしたのかだぜ!まりささまがかんだいなこころをもっていなかったら
いまごろじじいはてんごくなんだぜ!」
「話を聞く気になった…。」
「まったくさいきんのにんげんにはこまったものだぜ!
まりささまたちゆっくりがやさしくなかったら
ぜつめつさせられてもおかしくないんだぜ!」
…これ、また帽子を取ったらどうなるんだろう?
ひょい。
「ゆんやー!おぼうちかえちてー!かえちてー!」
ぽとん。
「さっさとかえせばちゃんとゆるしてやるんだぜ!おぼえておくんだぜ!
まったく、にんげんごときがまりささまにかとうとか、ゆめはねてるときにみてほしいのぜ!」
ひょい。
「ゆーんゆーん!まりしゃのおぼうちー!ごめんなちゃいー!」
なんか楽しいな。でもこっちにも目的があるからそろそろ言う事を聞かせるか。
「ちゃんと話を聞かないと帽子をやぶるぞ。」
帽子のふちを破るマネをする。
「ききましゅっ!ききましゅからおぼうちやぶらにゃいでー!」
「いいな?次に勝手にしゃべったら破くぞ。」
ぽとん。お、さすがに何も言わなくなった。
それでは賢さ確認開始!
「いいか?畑は勝手に出来上がるものじゃない。人間が作ってやっと畑になるんだ。
わかるか?」
「ちがうんだぜ!はたけさんはもともとあるものなのぜ!それをにんげんが
ひとりじめしてるんだぜ!ずるいんだぜ!」
人里近くにあるせいで、人間が占拠しやすい、と思い込んでるらしい。
「じゃあなんで森の中には畑がないんだ?」
「ゆゆっ!?…ゆー、よくわからないんのぜ…。きっと木がたくさんあるからはたけさんが
できなかったんだぜ!きっとそうだぜ!」
お、一応理由を考えるだけの頭はあるみたいだ。ぱちゅりーほどではないが、
頭の良さは感じられるな。
「木がなくて開けた場所だって森にはあるだろう?そこにはなんで畑がないんだよ?」
「ゆゆゆっ!?…う、うるさいのぜ!きっとりゆうがあるんだぜ!にんげんにはわからない
りゆうなんだぜ!にんげんはばかだからわからないんだぜ!」
いや、お前もわかってないだろ。
「まあいいか。じゃあ次は野菜だな。野菜は人間が育ててるんだぞ?」
「ゆっははは!またもうそうをいってるんだぜ!おやさいさんはかってにはえて
くるのぜ!まりさはときどきはたけさんをみにくるからわかっているのぜ!
にんげんがおやさいさんをひとりじめにしたあと、かってにまたはえてきた
のぜ!ほんとうににんげんはどんよくなのぜ!」
いや、人間のものを盗むお前らこそ貪欲デスヨ?
ま、ゆっくり達は人間の作業をずっと観察してないから理解できないのも無理はない。
人間だって、作業の瞬間々々を見るだけならそうなるだろう。
で、こちらから根本的な疑問を投げてやる。これで賢さが見えるはず。
「野菜が勝手に生えてくるなら、どうして森の中に生えないんだよ?」
「ゆゆゆゆっ!?…は、はたけさんだぜ!きっと、おやさいさんははたけさんに
しかはえたがらないんだぜ!」
お、畑にしか生えないとはまあまあ論理的な回答だ。やはり多少は賢いようだ。
「だがさっきも言ったが森の中には開けた場所もあるし、畑に似た場所もあるだろ?
花がいっぱい咲いているところとか。そういうところには野菜が生えても
おかしくないだろう?なんで森には生えないんだ?」
「ゆぅぅぅ…???わ、わからないんだぜ…。どうしてもりにはきのこははえても
おやさいさんははえないのぜ…?もりはくささんがいっぱいはえるのに、
おやさいさんはみたことないのぜ…???」
考え込んでるな。これはみどころがある。
「よし、じゃあ勝負しようじゃないか。この畑の一角をお前に貸してやる。
野菜が勝手に生えてくるなら、それを食べてずっと生活していけるよな?」
「ゆっ!やっとまりささまにごほうしするきになったのぜ?
まあみつぎものをうけとってやらなくも…。」
ひょい。
「ゆわーん!まりしゃのしゅてきなおぼうち!かえちぇぇぇー!」
「話を最後まで聞けよ。」
ぽとん。
「もし野菜がいつまでもはえてこなければ、お前には『野菜はかってに生えてこない』
ってことを群に伝え広めてもらう。どうだ?」
「ゆっははは!かけにもならないんだぜ!まりささまのかちはきまってるのぜ!」
「その言葉、忘れるなよ?」
俺はまりさ用に畑の一角をちょっと狭く囲ってやる。そこには青菜が成長していた。
毎日新鮮なおひたしを食べたくて作っていたものだ。しかし昨日採ったので
残りはほんの少し。
「その青菜はお前が食べていいぞ。」
「とうぜんなのぜ!おやさいさんはみんなでびょうどうにわけるべきなのぜ!」
嘘付け。自分ひとりで盗みに来たくせに。
「一応難癖つけられてもこまるから、隣で野菜を育てて見せるからな。
後で人間がズルをしたとか言われても困るから、
育てるのは俺じゃなくてゆっくりだ。」
「ゆ?ほかのゆっくりがいるのぜ?」
「お~い、ぱちゅりー!」
俺はぱちゅりーを呼ぶ。
「このぱちゅりーは俺の畑をてつd…、じゃなくて強制労働させているゆっくりだ。」
「ゆっはっは!ぱちゅりーはぐずだからにんげんなんかにつかまるのぜ!
まったくなさけないゆっくりなのぜ!」
お前だって四方を囲まれて逃げられねーじゃねーか。
「むきゅ…、なあに、おにいさん?」
「まりさに野菜を育てるところを見せてやってくれ。作り方、わかるよな?」
「むきゅっ!おにいさんにみせてもらったまどーしょにかかれてたわ!できるわ!」
魔道書というか、子供用の家庭菜園の手引書なんだが。
ぱちゅりーに青菜の種を渡す。速成の野菜だから3日で食べられるくらいにはなる特別製。
ただし土から栄養をすごく吸い取るから、後でちゃんと肥料を足しておかないとな。
「それじゃぱちゅりー、後は頼むぞ。まりさ、ゆっくりしていってね…!」
まりさへの微笑みは、ちょっと邪悪な感じになってしまった。
3.いろいろ絶望的なれいむ(しんぐるまざー)の場合
「にんげんさぁぁぁん!れいむはかわいそうなんだよぉぉぉー!わかったら
おやさいさんとあまあまをたくさんもってきてねぇぇぇー!」
「「きゃわいくっちぇごめんなちゃい!あまあまよこちぇー、じじいぃ!」」
…、潰してぇ。
だいたい子れいむ2匹のせりふはなんなんだよ。前後でぜんぜん脈略ないだろ。
さすがに閉口していると、親れいむはさらにヒートアップ。
「なにみてるのぉぉぉー!?れいむはしんぐるまざーなんだよぉ!かわいそうでしょうぅ!
さっさとおやさいさんとあまあまをよこせぇー!」
「「じじいぃ!おきゃあしゃんのいうこちょきけぇ!そりぇとちねぇ!」」
だから子れいむ達のせりふ、どうにかしろよ。
「野菜は人間が育ててるものだ。あげるわけないだろう。」
「そんなこときいてないでしょぉぉぉ!?おやさいさんをひとりじめするにんげんは
しんでねぇぇぇぇ!」
「「ちねぇ、じじい!そりぇとあまあまよこちぇー!」」
死ぬのと食べ物の優劣が同一って、餡子脳は怖いな。
「いやだから独り占めとかじゃなくて、俺が育ててるんだから俺のものだろう?
狩りでとってきたら、えさはそいつのもんなのと同じ。」
「なにわけのわからないこといってるのぉぉぉ!?れいむはしんぐるまざー
だっていってるでしょぉぉぉ!かわいそうなんだから、おやさいよこせぇぇー!」
「「ごうよくなにんげんはちねぇ!」」
子ゆっくりのくせに強欲とか難しい言葉知ってるな。だが知能は最低レベル
のようだ。説得はむりか。しかたない、プランBだ。
「あー、野菜はやれないがお得な情報ならあるぞ。」
「どうでもいいでしょ、そんなことぉぉ!はやくおやさいさんをだしてね!
あとここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ!」
「「ゆっくちぷれいちゅだよぉ!はやくちね!」」
…マジウゼぇ。
「あーあ、この情報を群に持ち帰ったらきっと英雄だよなー。
もう働かなくても群のゆっくり達が貢物をもってくるぐらいの凄い情報
なのになー。もったいないなー。」
ついやる気のない口調になってしまったが、親れいむには効果覿面の
言葉だったようだ。
「はやくそのじょうほうをおしえてね!あとおやさいさんをわたしてね!」
「だから野菜はやれねーっつってんだろ。
いいか、野菜は畑でとれる。それはわかるな?」
「しってるよ!れいむはかしこいもん!」
「「れいみゅはかちこいよ!あとちねぇ!」」
どう見ても子れいむは知能破綻だと思うがな。
「お前達ゆっくりは遠くまでいけないから知らないだろうが、森の中には
神秘の畑があるらしいぞ。だれも手をつけてない畑で、野菜がいっぱい
育ってるってうわさだ。あと甘~い果物もいっぱいらしいぞ。」
「ゆゆっ!すごいゆっくりぷれいすだね!でも、れいむはそんなはたけさん、
もりのなかでみたことないよ!」
「だからお前の群からもっと遠い場所にあるらしいんだよ。だから見つけられ
なかったんだ。だが群のみんなで手分けして森をさがせば、その畑が
見つけられるかもしれない。」
「ゆっ!それはすごいじょうほうだね!そんなじょうほうをしいれるなんて、
さすがはれいむだよ!」
「「おきゃあさん、しゅごーい!」」
いや、お前らの努力じゃないし。
もう野菜への未練がなくなったのか、それとも新たな畑への皮算用からか、
れいむ達は森へと戻っていく。
「ちゃんと群の長に言うんだぞ~!手分けしないと見つからないからな~!」
俺はれいむ親子を見送った。ふう、口八丁も楽じゃないな。
俺の教えた嘘に群が踊らされれば、扇動した罪で最終的にれいむ親子が
リンチを受けるだろう。
これも畑と野菜のことを理解できる知能をもつゆっくりを増やすためだ。
知能弱者のれいむ親子には、その礎となってもらおう。
れいむ親子よ、残り短いゆん生だが、ゆっくりしていってね!
4.その後のまりさ
「むきゅっ!むしさんがいたわ!」
「これはきのうみた『まどうしょ』にあったわ!あぶらむしさんというのよ!」
「ぺろぺろ…。むきゅーっ!あまいわ!」
「あぶらむしさんはあまあまをだしてありさんにようへいになってもらうって、
まどうしょにあったわ!」
「ぺろぺろ…。おいしいわ!」
ぱちゅりーたちは良く働いてくれる。おかげでいろいろ手間が省ける。
「こっちのざっそうさんもおいしいわよ!」
「これはくろーばーさんね!このまえよんだ『たべられるやそう』という
こうとうまじゅつしょにあったわ!」
「むきゅっ!おいしくおしごとをして、ごはんさんももらえるなんてしあわせー!だわ!」
ここでぱちゅりー達ははっと気づく。まりさが不思議そうにこちらを見ているのだ。
「む、むきゅー!きょうせいろうどうはつらいわー!(棒読み)」
「も、もうはたらけないわー!(すごく棒読み)」
「お、おにいさんー!ぱちぇたちをころすきー?(不自然極まりない)」
頭は良くても演技はできないぱちゅりー達だった。
「ゆへっ!ばかぱちゅりーたちはそこでのたれじぬのがおにあいだぜ!」
そしてそれにあっさり騙される奴もいた。お里が知れるというものである。
数日後。
「おーい、ぱちゅりー!そろそろおやつにしよう。」
「「「むきゅー!おやつさんはゆっくりできるわ!」」」
畑仕事も一息つき、俺はぱちゅりーを呼ぶ。
今日のおやつはとうもろこしだ。朝ゆでておいたもの。
さすがにぱちゅりー達には1本だと多すぎるので3等分してある。
「「「いただきまーす!しゃくしゃく…、むきゅーっ!?あまあまのとうもろこしさんー!」」」
畑仕事を始めてから、ぱちゅりー達はだいぶ健康になってきた。
もともと、体が弱いというのはゆっくりぱちゅりー種の思い込みが大きい。
体を動かせば内部の餡も流動して、古くなった部分をちゃんと押し出すから
健康になるのだ。害虫や草を食べることそのものはそう重労働ではないが、
畑をあちこち歩いたり、水を口にいれて運んだりすることでちゃんと運動に
なる。それと、やはり人間の野菜はゆっくりにとってかなりの栄養価のようだ。
「「「ごちそうさまー。ふー、ゆっくりできるわ!」」」
食べ終わったとうもろこしを、まりさの囲いのなかにぽーんと放る。
俺もガジガジとかじりおわったとうもろこしを放った。
中にいたまりさが投げ入れたとうもろこしにとびかかる。ほんの少しだけ残っていた
とうもろこしの実をなんとか食べようと必死にがじがじやっている。
はじめこそ
「ここはまりささまのゆっくりぷれいすだぜ!」
とか
「ぱちゅりーはくずなんだぜ!だめゆっくりだからにんげんなんかにどれいに
されるのぜ!」
などといっていたものの、ちょっぴり残っていた青菜を食べ終わった後は
当然ながら野菜は生えてこない。日に日にまりさはやせ衰えていく。
いまでは頬がこけてげっそりしている。それでも生えてくる雑草でなんとか
しのいでいるものの、横ではぱちゅりーが青菜を豊かに茂らせているのを
恨めしそうにみている。
すでに目の前で俺とぱちゅりー達が仲良くおいしいご飯をたべていても
何も疑うことはなくなっていた。
「ゆっ…、こ、ここはにんげんがどくをまいたのぜ…。だから…、
おやさいさんがはえてこないのぜ…。」
俺が何度目になるか忘れたが「まりさのやさいはずいぶんゆっくりしてるな?」
といやみを言ってやったところ、こう返してきた。
なるほど。少しは考えているようだ。だが予想済み。
「じゃ、ぱちゅりーの畑と交換してやるよ。ぱちゅりーの畑には、
ほら青菜がこんなに茂ってるだろう?毒は無いよな?」
「ゆっ…ゆっ…、そ、それならいいんだぜぇ…。」
これで勝てる、そう思ってるんだろうな。
俺は青菜をぜんぶひっこぬいてぱちゅりーに渡す。まりさは青菜が自分のもの
になると思っていたらしく(どういう思考回路してんだ)、ゆがーん、と
でもいいそうな顔をしていた。
まあここで死なれても困るので、畑を交換したあとでクズ野菜をやったが。
「はぐっ、むぐっ、め、めっちゃ…うめっ…。」
勢いよくがっつくまりさ。
「それじゃ今度こそ野菜が生えてこなかったら、俺の言うとおりにするんだぞ?
毒をまいたとか、夜中に野菜を盗んでるだとか、そういう言い訳は聞かない
からな。」
「ゆぐっ、わ、わかったんだぜ…。」
野菜をたべてなんとか一息ついたまりさは、そういうとゆぴー、とか
寝言を言いながら眠りだした。
もちろんまりさの願いはかなわなかった。俺やぱちゅりー達の食べ残しを
おこぼれとしてもらいながら、生えてくるはずのない野菜を日々待つ。
隣を見ればぱちゅりーが見事に青菜を茂らせている。毒をまかれたと
思った場所には青菜があり、毒が無く茂っていたはずのこちらは
野菜がない。まりさにもやっと理解できた。
野菜は、誰かが育てないと生えてこないんだ。
「ゆぐぅ…、おにいさん…、わかったんだぜ…。おやさいさんはそだてないと
てにはいらないんだぜ…。はたけさんはゆっくりぷれいすじゃないんだぜ。
にんげんさんがつくったおやさいさんのぷれいすなのぜ…。」
「やっとわかってくれたか。ほら、これをくえ。」
大量のクズ野菜をいれてやる。
「ゆぅぅ!あ、ありがとうなのぜ…。」
長期(っていっても1週間ちょっとだが)にわたる絶食はだいぶこたえた
ようだ。性格もずいぶん素直になっている。
次の日、体力の回復したまりさを囲いから出してやる。
「それじゃ、ちゃんと群のみんなに伝えるんだぞ!」
「ゆっ!わかったんだぜ!まかせるのぜ!」
一応、恩を売るつもりで少しの野菜を持たせてある。性格もなおった
ようだし、畑と野菜の伝道師として働いてくれることだろう。
まりさは元気に森へと飛び跳ねていった。
「ねえ、おにいさん…?」
畑仕事をしていたぱちゅりーが心配そうにこっちへきた。
「なんだ、ぱちゅりー?」
「このまえ、れいむにうそをおしえておいかえしたわよね?」
「ああ、それが?」
「むれのみんな、れいむがだましたことでぎしんあんきになって、
まりさのはなしをきかないんじゃ…?」
………、アレ?
別のぱちゅりーがつづける。
「それに、あのむれはどのみちえっとうにしっぱいするから、おやさいさん
のことをつたえてもむだだとおもうわ…。」
…えーと、失敗デスカ…?
つーかゆっくりに教えられるって…。
畑のゆー害防止は、まだまだ始まったばかりのようだ。
5.ぱちゅりー達の身の振り方
晩秋にさしかかり、ほとんどの野菜は収穫が終わった。今年は豊作だ。
ぱちゅりー達が手伝ってくれたおかげで、結構楽できたしな。
やはり害虫対策は効果が高い。それと、低い位置から見るから葉の病気なんかも
ちゃんと見つけてくれるのがありがたい。
「おーし、これでだいたい農作業はおわりだ。よくやってくれたな、ぱちゅりー。」
「「「むきゅっ!おにいさんのしどうのおかげよっ!」」」
なかなか良い返事だ。
「それじゃ野菜をわけてやるよ。冬篭り、がんばれよ。」
といって野菜を取り分けようとすると、なぜかぱちゅりー達は曇った顔。
もじもじと何かを言いたそうにしている。
「うん?なんだよ?」
「じ、じつは、おにいさんにおねがいがあるの!」
せーのっ、とタイミングを合わせると、
「「「ぱちぇたちを『えいきゅうしゅうしょく』させて!」」」
ぶほっ!!
な、ななな何だとぉー!?
「ぱちぇたち、はたらくことのたのしさをしったの。」
「おにいさんのところでおやさいさんのおせわをして、とってもたのしくてゆっくり
できたの。」
「だから、これからもおやさいさんをそだてるの、てつだいたいの!」
ああ、意味はわからず言ったのね、『永久就職』。
うおー、マジでビックリしたわー。
ま、まあよく考えてみれば今から戻っても群の仲間に野菜を奪われるとか
ロクなことにならないだろうし、俺から見れば良い申し出だよな。
農作業の手間がはぶけるし、こいつらはちゃんと働く。
エサ代もそんなにかからないし。
「…よし、じゃあ来年も働いてもらうか。」
「むきゅーっ!うれしいわ!」
「これできちょうなまどうしょがよみほうだいよ!」
「おにいさん、これからもまどうしょをはりきってかりてきてね!」
…結局それが目的ですか…。
3匹をつれて家に帰る。これから冬の間、ぱちゅりー達は本を読んですごすという。
まあそれならそれでかまわない。簡単な漢字を教え込んで、農業関係の
本をじっくり読んでもらうさ。
冬の間、ほぼ毎日のように図書館に通わされるとは、そのときは考えも
しなかったのだが。
過去作品
ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口
ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道