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anko2355 『思えばそこは幻想郷』
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『思えばそこは幻想郷』 28KB
観察 自業自得 日常模様 群れ 野良ゆ 子ゆ 現代 人間なし ○○あき 作 東方の幻想郷の話じゃありません
『思えばそこは幻想郷』 ○○あき 作
秋らしく涼しくなってきました、あー過ごし易い。
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コンクリートの壁に阻まれた都会の一角に、自然に生えた草木が存在する場所があった。
そこは過去に無理やり土地開発を行ったが、バブルが弾けて誰からも必要とされなくなった土地。
『きょうもぽかぽかしてとかいはね、きょうもゆっくりできそうね。』
『おきゃあしゃん、ありしゅはあしょびにいってくるにぇ!』
『おちびちゃん、むこうはがけさんでおちたらたいへんだからそっちにいっちゃだめよ!』
『ゆっくちりきゃいしちゃよ!そんにゃいにゃかもなこちょはしにゃいわ!』
おうちから元気よく飛び出していく子ありす、それを見送りながら崖の向こうに視線を移す母ありす。
多くのビルが立ち並ぶのが見え、そこにはここの様な緑ある場所は見えない。
人でも降り立つのが困難な程の、急斜面の中腹に造られた平地。
前面には断崖絶壁が広がり湧き水で出来た流れが、白糸の様に壁に線を描いて降り注いでいた。
公園が出来そうな大きさのこの場所は、その立地の不便さ故、
すっかり世間から忘れ去られ、自然の姿を取り戻す。
自然に息吹いた植物が大地を覆い、そこに昆虫類が住み着き野鳥も集う。
そしていつの間にかゆっくりまでもが、そこに生きる様になっていた。
人でも降りられぬ場所にゆっくりが行けるはずもなく、
飼ゆがここに放り捨てられたのが、偶然にも潰れず生き残ったのであろう。
人が来ない場所には一斉駆除もやって来ない。
ここに住むゆっくり達にとって天敵は、野鳥や鼠程度となりゆっくり達にとっては楽園と化す。
もともと住宅用地だったので大地は固く、斜面はコンクリートで固められている。
これでは野生のゆっくりの様に、巣穴を掘る事は出来ない。
だがその分不法投棄された産業ゴミが、野良ゆ達に住処を造る材料を与えた。
『ここはちぇんのおうちにするんだよーわかってねぇー』
『むきゅ・・・でもここはおそらからいろんなものがおちてきて、とってもきけんなばしょなのよ・・・』
『そんなのわからないよぉー』
ちぇんが住み着こうとしていたのは冷蔵庫、ゆっくりには重くて運べないのでここに住みつく事にしたらしい。
困惑しながら説得しているのが、この群れをまとめている長のぱちゅりー。
ちぇんが住もうとした場所は、不法投棄のゴミが降ってくる場所で危険極まりない。
『ちぇん、おねがいだからはなしをきいて・・・』
『しらないよーここはちぇんのおうちなんだだよーわかってねー』
巣立ちしたばかりでまだ若いちぇんには、長が何を言っているのか理解出来ない。
ちぇんには長が、自分の住みかを奪おうとしているゲスの様に見えていた。
『むきゅ!ちぇ・・ちぇん!はやくこっちにきて!いますぐよ!』
『しらないんだよぉーおさのいうことなんかきかないんだよぉー』
長は崖上に人影を見つけ、ジリジリと後退しながらちぇんに避難を呼びかける。
しかしちぇんは長の忠告を無視。
『むきゅぅぅぅぅ!いいからちぇんおそらをみてぇぇぇぇぇぇ!!』
『おそら?』
ドゴォォォォォォォグワガラガッシャァァァァァァァァァァァン!
見上げるちぇんに見える晴天の空に浮かぶ黒い影、やがてそれは大きさを増していく。
その目に映る物が何かをちぇんが理解する前に、その影はちぇんのおうちに衝突し木っ端微塵に砕け散る。
ちぇんが最後に見た物、それは不法投棄されたブラウン管テレビ。
冷蔵庫にぶつかりちぇん諸共に押し潰し、チョコの雨が周囲を黒く染める。
時折降ってくるゴミは落ちた時の衝撃で砕けていく、この破片がゆっくりの巣財へと活用されるのだ。
『むきゅ・・・やっぱりちぇんはどうばっちさんのこどもね、ちぇんのおかあさんもおろかだったわ。』
ここに捨てられたゆっくりの大半はゲス化して、飼い主に逆らった銀バッチ以下のゆっくりばかりである。
もちろん金バッチもゲス化する事はあるが、その価格故においそれと捨てる事も出来ず。
仮に捨てても、飼い主の住所や名前を覚えている可能性がある。
それを防ぐ為には、人里離れた山に捨てるか殺すしかない。
しかし金バッチこそ特別待遇でゆっくりし続けてきただけに、野良として生きていくのは難しい。
植物や昆虫を食べる事なぞ出来ず、ましてや生ゴミなぞ口にするのも躊躇われる。
だがこのぱちゅりーは、正真証明の金バッチゆっくりの子供だった。
両親がゲスだった訳でもなく、飼い主に捨てられた訳でもない。
まだ長が子ゆっくりだった頃・・・・・・・
『むっきゅ!こにょおはにゃしゃんはゆっくちできりゅわ!』
花壇に咲いたパンジーに見とれる子ぱちゅりー。
この春に生まれ、今日がお外での初めての散歩だった。
『ぱちゅのおちびちゃんはべんきょうねっしんね』
『ぱちゅりーにそっくりだよ』
「何でもいいが教育だけはしっかりしとけよ。」
金バッチゆっくりのぱちゅりーと、同じく金バッチのまりさの間に生まれた。
飼い主に1匹だけと言う約束で、ようやく許された子供である。
両親でけでなく、飼い主にとっても可愛くてしかたがない。
知的好奇心豊富で何にでも興味を持つ子ぱちゅりー。
あんよが少ししっかりしてきたので、地面に慣れるために庭に出された。
自宅の敷地内だからと安心して、縁側で飼い主も両親も見ている。
だが庭も野に生きる動物には関係なかった。
飼い主が家屋に入った瞬間を狙っていたかの様に1匹の烏が現れる。
クワァークワァークワァーーーーー
『むきゅ?おしょらをちょんでるみちゃい~~~~~~~~』
『まりさのおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
嘴に挟まれ持ち上げられる子ぱちゅりー。
それを阻止すべく父まりさが慌てて飛び出してきた。
だが烏はまりさが飛びつくよりも早く、空に飛び立ち庭木に移動する。
『まりさのだいじなおちびちゃんをかえせぇぇぇぇぇぇ!』
木の下で跳ねながらまりさが喚くが、烏は意にもかけない様子。
嘴に髪の毛を噛まれてぶら下がる子ぱちゅりーは、その恐怖のあまりに固まって動く事すら出来ない。
『かえぜぇぇ!かえ・・・・ゆ?・・・・・おそらをとんでるみたい~~~~』
不意に飛び立った烏は、そのまま父まりさを爪でしっかり掴み屋根よりも高く舞い上がる。
父まりさが我に帰った時には、ゆっくりには想像を絶する高さに上がっていた。
『ゆぅ!ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ』
父まりさはこの高さに絶望した、金バッチゆっくり故に理解出来る絶対絶命のこの状況。
助かるには、烏に嘆願するしかないと父まりさは考えた。
『か・・・・・からすさん・・・・・ま・・・・まり・・・さにいじ・・わるしないで・・・・ゆひぃぃぃぃぃぃぃぃぃあべぇ!』
口を開いた直後に無常にもまりさは宙に放たれる。
地上3階の高さから落とされたまりさは、庭に黒い餡子の花を咲かせる。
この騒ぎに飼い主も再び庭に出てきた。
「五月蝿いぞまりさ・・・・てええええええええええ?まりさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
『むきゅぅぅぅぅぅ!エレエレエレエレ』
「あぁ!馬鹿!ぱちゅりー中身を吐くなぁぁぁぁぁぁ!」
子ぱちゅりーは、庭で遊んでいる所を烏に浚われてここへやってきた。
まさに運が無かったとしか言い様のない。
『むっきゅ?ここどきょ?みゃみゃーぴゃぴゃーぱちゅはきょきょにいりゅよー』
だが烏に食べられなかった事と、やてきた時期が春であった事は幸運と言えるかもしれない。
春の恵みは花に蜜を蓄え、子ぱちゅりーが植物を食べる事が出来るまでの時間を稼ぐ。
『むきぃぃぃぎゅぅぅぅぅぅぅ・・・・にぎゃいわ・・・・おはしゃん・・・ごめんにぇ・・・ぱちゅにたべりぇてにぇ・・・・
む~ちゃむ~ちゃ・・・ふちあわちぇ・・・・・むきゅぅ・・・・・』
花の蜜が甘い事を庭に出る前に、母ぱちゅりーに教わっていたのが幸いした。
だが蜜の取れる花は少なく、蜜だけでは空腹を満たす事は出来ない。
子ぱちゅりーが考えた末に思いついたのが、まだ若く柔らかい新芽を蜜と一緒に食べる事だった。
当然ここまでしても、これまで上質な食事を取ってきた子ぱちゅりーには苦くてたまらない。
だが食べなければ死ぬしかない、生への執着が子ぱちゅりーに苦味を我慢させる。
おうちは幸運にも前に住んでいたでいぶが、投棄されたゴミの下敷きとなり空いたおうちに住む事が出来た。
5月も終わりを迎える頃には、子ゆっくりだった身体もすっかり大きく成長し。
金バッチの親から継いだ優秀な知能で、仲間から長になってくれと推挙され2年間も群れを仕切ってきた。
『むきゅ・・・・ゆっくりってどうしてこんなにものおぼえがわるいのかしら・・・』
何度言ってもゴミ捨て場に住処を構えて、ゴミの下敷きになる者が後を絶たない。
どんなに警告しても食料の保存をしようとしない、仮に保存しても腐ってしまう物を保存する。
長はここに来るまで両親しかゆっくりと接した事が無かった為、ゆっくりの本来の資質に落胆せざるえなかった。
越冬は既に2回ほど経験しているが、毎年大量のゆっくりが失敗する。
『ゆぴぃ・・・おにゃかしゅいたぁぁぁぁ』
『ごべんねぇおちびちゃん・・・もうごはんさんはないのよ・・・・』
『どおちてしょんなこちょいうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
『おちびちゃんがぜんぶむ~しゃむ~しゃしちゃったからでしょぉぉぉぉぉぉ!』
れいむは越冬前に、散々ぱちゅりーに警告されていたにも拘らず子供を4匹も造った。
その結果、僅かばかり蓄えた食糧は、越冬に入って3日とかからず無くなり。
雪の中を無理やり狩に行かせたまりさは、そのまま寒さで凍え死に帰って来なかった。
『ゆぴぃぃ!やめちぇぇぇぇ!まりちゃをたべにゃいでぇぇぇぇぇ!』
『うるさいよ!れいむはおなかがすいているんだよ!れいむをゆっくりさせないまりさににたこなんていらないよ!』
『しょうだよ!りぇいむもゆっくちしちゃいんだよ!げしゅにゃまりしゃはりぇいむにたべりゃりぇてにぇ!』
『ゆぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
餓えたれいむは、自分に似た子供を残して赤まりさは全部食べてしまう。
だが赤ゆ3匹で食料事情か改善するはずも無く、即日に餓える日々がまた始まる。
『りぇいむをゆっくちしゃせないげしゅなおやはちねぇ!』
『ゆぎぃぃぃ!おやをげすよばわりするげすはしねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『ゆぴぃぃぃぃぃ!も・・・ちょ・・・ゆっくち・・しちゃかった・・』
だが残った結局れいむも、春を迎える事無く餓死する事となる。
もともと無理やり開発された土地だけに、それほど多くのゆっくりを養えるはずも無く。
あまり増えられても食料に困窮する。
だが長がいくらすっきりを制限しようとしても・・・・・
『おちびちゃんはゆっくりできるんだよ!ごはんさんがたりなくてもゆっくりできるからいいんだよ!』
等と言って群れの大半が聞く耳を持たない。
結局はそんな無知なゆっくりは、梅雨や越冬の度に篩いにかけられる様に減っていく。
しかしそのおかげで、これまでなんとか群の個体数のバランスを取る事が出来ていた。
そんな窮屈な環境の中で群れのゆっくりは思う。
『おさ・・・まりさはむれのおそとにでてみたいんだぜぇ・・・』
『おさはおそとをしってるんでしょ?』
『むきゅ・・・ごめんなさい・・・ぱちゅもおうちからはじめておそとにでたひに、
とりさんにここへつれてこられたの・・・・だからくわしくはしらないわ・・・・』
ほとんどのゆっくりが、銀バッチや銅バッチゆっくりだった子供の世代になる。
それだけに出た事の無い外の世界を知らない、外の事を知るゆっくりは長を含めても3匹もおらず。
それも銀や銅の記憶力では、自己本位に改竄され完全に美化されてしまう。
その知識を教えられる子供達は、外の世界に憧れを持つ。
外には食べきれない程のあまあまが溢れ、暑さ寒さに苦しむ事も無い楽園であると・・・・
『むきゅう・・・・ほんとうにおろかだわ・・・』
実際は、長は外の世界での野良の暮らしぶりを知っていた。
金バッチ試験への教育過程で、かならず教えられる。
野良ゆっくりは、生ゴミを荒らし街や公園を汚し人に嫌われて生きている。
しかし群れのゆっくりにそれを正直に教えても、誰も信じないであろう。
都合の悪い現実は受け入れないが、途方も無い話は都合が良ければ何でも信じる。
ここに至るまでに長は、ゆっくりの愚かさをとことん見せ付けられてきた。
自分も同属であるとは信じ難い程に、自惚れ我侭で物覚えが悪い。
『しっているのにおしえてあげないなんて、ぱちゅはげすなゆっくりね・・・・』
群れのゆっくりは、長から見て無能であったがゲスではない。
皆ただゆっくりしたいと願うだけで、その想いに悪意は無かった。
ここでどんなバッチを持っていても意味は無い、だがその理解力は餡統で大きく上下する。
むしろそれを利用して群れの個体数を調整していた、長はそんな自分こそがゲスではないかと思う。
そろそろ季節は秋を迎える。
今のうちに保存出来る食料は、なるべく越冬用にまわしていかないと間に合わない。
『むきゅ~ことしもたくさんおちているわね、いっぱいあつめておかないと・・・・』
『ゆゅ?おさ、そのきのみはたべれるの?』
『たべてみる?』
『ゆゅ~ゆっくりむ~しゃむ~しゃするよ!む~しゃ・・・がりごり・・・・かたいよ・・・・
これはたべれないきのみさんだね?ゆっくりしないでほかのごはんさんをさがしにいくよ!』
『ぱちゅはたべれないとはいってないわよ』
遠ざかるれいむを見ながら長は小さく呟く、この木の実は殻を割らないと食べる事は出来ない。
長は銀杏や団栗等の、硬い木の実を重点的にストックしていく。
他のゆっくりはこの様な硬い木の実は食べれないと、見向きもしないので集めるのに苦労しない。
越冬に必要な分が集まる頃には、秋も中頃に突入していた。
しかし群れの中には、まだ終わっていない者もいる。
『むきゅ?まりさはえっとうのごはんさんはまだあつめないの?』
『まりさはかりのめいじんなんだぜぇ!まだまだようゆなんだぜぇ!』
『むきゅ!だめよ!まりさはことし5ひきもおちびちゃんをつくったでしょ?いそがないとまにあわないわ!』
『だいじょうぶなんだぜぇ!いまはまだおちびちゃんたちはたべざかりだけど
えっとうのころにはおちついてるはずなんだぜぇ!』
『そう・・・ぱちゅはちゅうこくはしたわよ』
この夏に子供を5匹も造ったまりさは、未だに越冬用の食料を用意できずにいた。
子供が5匹もいては、まりさが持ち帰る食料は日々食い尽くされいっこうに貯まっていかない。
それでも子供はゆっくり出来ると、何の対策もとらずに秋に入っても日々の糧だけを求めている。
『むきゅ・・・・たしかまりさのおとうさんは、ぎんばっちさんだったはずなのに・・・
やっぱりれいむのあんこをついじゃったのね・・・・』
金バッチゆっくりの子供はぱちゅりーしか居なかったが、銀バッチゆっくりはそこそこいる。
流石に銀バッチともなると、ゆっくりと時間をかけて利害を説明すれば理解出来る者もいた。
だが銅バッチだけは手に負えない。
自分にとって気に食わない事は、すぐにゆっくり出来ないだゲスだのと騒ぎ立てる。
銀バッチと銅バッチの子供では、引き継ぐ餡子の可能性は理論上は50%。
だが実際は80%近くが無能な子供が育つ。
『ゆゅ~かわいいおちびちゃん、おかあさんとおうたをうたいましょうね~』
『ゆ~おうたはゆっくちできりゅ~』
『れいむ!だめなんだぜぇ!おうちでばかりすごしていたらだめなこになっちゃうんだぜぇ!
おそとにでてもっといろんなことをおしえてあげないとだめなんだぜぇ!』
『なにいってるの?ばかなの?しぬの?こんなにゆっくりしたおちびちゃんなんだよ?
そんなこにかりでもさせてけがでもしたらどうするの!かりはまりさのしごとでしょ!』
『でもまりさはいつまでもおちちゃんに、ついていてあげられないんだぜぇ・・・・』
『そうなったときにかんがえればいいでしょ!まだおちびちゃんにははやすぎるよ!ゆっくりりかいしてね!』
この様に銅バッチゆっくり(特にれいむ)は、子供への教育を怠り甘やかす。
当然子供は楽な方を選びそちら側に懐く。
金バッチですら子供はゆっくり出来ると信じていた、それが銀バッチならばなおさらである。
子供に嫌われるのを恐れる親は、甘い意見知りつつも流され従う。
『わかったんだぜぇ!いまはい~ぱいゆっくりして、ゆっくりしたこにそだってほしいんだぜぇ!』
『そうだよ、おちびちゃんゆっくりしていってね。』
未来への不安を感じならがらも番の主張に流される。
生まれた時に銀レベルの資質を持っていても、後の教育で銅レベルまで落とされているようだ。
これも銅バッチゆっくりを番に持つリスクと言える。
そんな両親に育てられたまりさは、当然の様に運動能力に劣り生活の知恵も持たない無能に育つ。
ただゆっくりしていれば幸せと本気で信じ、我が身さえ養えぬのに家庭を持ち子供を造った。
日々子供を養うのさえ追いついてはいない、秋が深まるほどに切羽詰まっていく。
『まりさ!おひっこしをしようよ!』
『ゆゅ?むれのなかをいくらおひっこしをしても、ごはんさんはとれないんだぜぇ?』
『うんそうだね。だからむれのおそとにいこうよ。』
『むれのそと?』
『れいむのおかあさんがいってたよ。おそとにはあまあまがたくさんあって、
あつあつやさむさむにこまることがないって』
生活に困ったまりさ夫婦は、かつてれいむが母より聞かされた話を思い出す。
貧困しているだけに、真実かどうかの疑問が希望で塗り潰された。
『でもどうやってでるんだぜぇ?まりさはむれからでたことはないんだぜぇ・・・』
『おさにきこうよ、おさはおそとからきたんでしょ?ならきっとしってるよ!』
『そうなんだぜぇ!れいむはてんっさいなんだぜぇ!』
『ゆゅ~かしこいおくさんでごめんねぇ~』
草木は紅葉を終えた頃になってまりさ夫婦は、理想郷に旅立つ決心をして長の元を訪ねた。
このような自らの無能を理解出来ない者は、少なからず毎年現れる。
『おさ、まりさはむれのおそとおひっこしをするよ!』
『むきゅ?れいむはむれからでていきたいの?』
『そうだよ!ここはぜんぜんゆっくりできないからね。だからおそとへのいきかたをおしえてねすぐでいいよ。』
何の根拠を持たない情報にすがっているのは明白であったが、長はまりさ夫婦を止めなかった。
無能に増えられても食料事情に困る。
『むきゅ・・・でていくのはいいけど、ぱちゅもここからでたことはないからでかたはしらないわ。』
『どぼぢでそんなこというのぉぉぉぉぉぉ!おさはおそとからきたんでしょぉぉぉぉぉぉぉ!』
外界からやって来たからと言って、ここから出る方法を知っているとは限らない。
そんな簡単な理屈さえもれいむには理解出来なかった。
『じゃあまりさたちはここからでられないんだぜぇ?』
まりさには少しは理解出来た様で、長に脱出の方法に有無を問う。
長は少し困った顔をしながら答える。
『まったくないみちがわけじゃないわ・・・でもだれもとおったことがないのよ・・・・
どこにつながっているのかだれもしらないわ・・・』
しかし切羽詰っているこの夫婦に選択の余地は無かった。
その不確定な話にれいむはすぐに乗る。
『やっぱりあるんだね!れいむにかくすなんておさはげすだね!はやくれいむにおしえてね!すぐでいいよ!』
『むっきゅ?ほんとうにいいのね?ぱちゅはせきにんもてないわよ?』
れいむは話にならないので、長はまりさに問う。
まりさも不安には感じている様だったが、現状の生活が成り立たないだけに乗るしかなかった。
『おさ・・・まりさにそのみちをおしえてほしいんだぜぇ・・・もうここにいてもゆっくりできなからしかたがないんだぜぇ!』
『そう・・・・・わかったわ・・・ぱちゅについてきてちょうだい』
長はまりさ夫婦を、群れの者が誰も知らない場所で案内する。
5匹もの子供を引き連れ大所帯となった一家の移動は、この短い距離でさえ時間がかかった。
『おさ?そっちはかべさんしかないんだぜぇ?』
『むっきゅ、こっちでいいのよ。』
長が案内した場所は、コンクリートでしっかり固められた壁がそそり立つ群れの端。
この壁を登れとでも言う気であろうかと、まりさは疑問に感じる。
『ほらここよ』
長が示した場所にはコンクリートの壁に沿って、丘上の住宅街から繋がっている排水溝があった。
そして1枚だけ排水溝の蓋がずれていて、そこから中に暗闇が広がるのが見える。
排水路ならばかならず何処かに繋がっているはず、だがそれが何処かは分からない。
『ゆゅ~これでゆっくりおひっこしができるよ。さぁまりさゆっくりしないでいくよ!
おちびちゃんはれいむのおくちにはいってね、のこりはまりさのおぼうしにはいってね』
『おひっこち~』
『ゆゅ・・れいむまってほしいんだぜぇ!』
れいむは戸惑う事無く子供を2匹口の中に入れると、すぐさま側溝に入っていった。
慌ててまりさも子供をお帽子の中に入れると、急いでれいむを追いかける。
『いきてでられたらいいわね・・・・・』
まりさが入るのを見届けると長はそう呟いて帰っていった。
側溝は暗く湿っていたが、まりさ夫婦は構わずズンズン進んでいく。
『ゆゅ・・・だいぶあるいたのにまだでられないよ・・・・・・・ゆ?おおきなあながあるよ?』
『どうしたんだぜぇれいむ?』
側溝では大人ゆっくりがギリギリ動ける程度だったので、前で止まられると進む事は出来ない。
れいむの前には急角度で下へ続く側溝、ここを進むと言うより降りないと前には進めなかった。
『ゆゅ・・・これはこわいよ・・・・まりさがさきにいってね?』
『ゆ?わかったんだぜぇ・・・・れいむ?のいてくれないとさきにいけないんだぜぇ!』
『わかったよ・・・・・まりさ!れいむがそっちにいけないでしょ!はやくのいてね!すぐでいいよ!』
お互いに無理難題を押し付けあい、入れ替わる事は不可能である事に気がつかない。
グダグダしていたまりさの後ろから鼠が数匹現れる。
そのうちの1匹が、れいむと押し合うまりさの背中に噛み付いた。
『ぎぃぃ!いだいぃぃぃぃぃぃぃ!』
『ゆ?ゆ?ゆ?ゆぴ?おちょうしゃん?ゆゅ?どうちてまりしゃはおしょとにいりゅの?』
『りぇいむはこりょこりょしてめがまわっちゃよ~』
『ゆぴぃ~~いちゃいよぉ~~~』
痛みで狭い側溝内でまりさが暴れだす、その拍子に壁にぶつかり落ちるお帽子。
中から3匹の子ゆっくりが転がって出てきた。
まりさの悲鳴にれいむが振り向いた時、そこに必死の形相で突っ込んできたまりさを見る。
『ゆゅ?ゆう~~~おしょらをと~ぎぃ・・・・げぇ・・・・ごぉ・・・・ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
『ゆぴぃぃぃぃおきゃあしゃんやめちぇぇぇぇぇぇぇ!ぎぃぃぃ!』
『かまにゃいでぇぇぇぇぇぇぇ!ぴぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
まりさに突き落とされる形で、れいむは急斜面の側溝に落ちていった。
斜面だけに、何度も側溝内の壁に身体を打ちつける。
あまりの事で、口の中にいた2匹の子供を噛み潰してしまう。
『やべでぇぇぇぇぇぇいただいぃぃぃぃぃぃぃばりざをたべないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『やめちぇあげちぇね?おちょうしゃんいたぎゃってりゅよ。』
『ゆぴぃぃぃぃきょわいぃぃぃぃぃぃぃぃ』
『ま・・まりしゃは・・・おいちくにゃいよ』
まりさの悲鳴が側溝内に木霊する。
鼠は容赦無くまりさの身体を齧っていく、その様子にただ泣くばかりの子ゆっくり達。
まりさは瞬く間に無残な姿に変わっていった、子ゆっくり達はそこまできてようやく我に返る。
『まりしゃはちにたくにゃいよ!ゆっくちしにゃいでにげりゅよ!』
『りぇいむもにげりゅよ!』
『おいちぇかにゃいでぇぇぇぇぇぇ!』
逐一何かを宣言しないと動けないゆっくり、その声は当然鼠にも気づかれる。
モソモソと逃げる子ゆっくりが、鼠から逃げおおせるはずも無く。
あっと言う間に捕まってしまった。
『ゆぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
鼠は子ゆっくりのサイズを1口で、身体半分を食い千切る。
咀嚼されながらも、残る半分に残った中枢餡が意識を失なわない。
『ゆぴぃ・・・も・・・・・う・・・・ころちちぇ・・・・・』
鼠は食いかけの子まりさを捨てて次の子ゆっくりを喰らい始める。
捨てられた子まりさは、死んだ方がマシの痛みを長時間味わい苦しんで死んでいった。
『や・・・やめちぇ・・・・え・・・・・・え・・・・・・・・・・・え』
『りぇいむがたべりゃれてるあいだにゆっくちしにゃいでにぎぇりゅよ!
・・・・・・・・・・てどぼちてぬずみしゃんがいりゅのぉぉぉぉ!』
子供達が鼠に食べられていくのをまりさは、ただ見ているだけしか出来なかった。
身体を穴だらけにされ身動き出来ない今、出来る事と言えば泣く事と叫ぶ事だけ。
『やべでぇぇぇぇぇ!おちびちゃんにげるんだぜぇぇぇぇ!くぞぉぉぉぉぜいざいぢでやるぅぅぅぅぅぅやべろぉぉぉぉぉ!』
敗者に叫ばれて止める勝者は野生には存在しない。
子ゆっくりを食べ終えた鼠達は、再びまりさに興味を戻す。
だがまりさは先程までの、自らの非力さを忘れたのか憤り叫び続ける。
『ごっちにごいぃぃぃぃぃぃぃ!ぜいざいぢでやるぅぅぅぅぅぅぅぅ!』
動けぬまりさにゆっくりと近づいてくる鼠、その影が大きくなっていくにつれてまりさは恐怖を思い出した。
いくら忘れようとも、身体の痛みは鮮明な記憶を呼び起こす。
『ゆ!・・・ゆご・・ごべんなざ・・いまりざはちょうじごいでまぢたぁぁぁぁあやばりますがらゆるぢでぇぇぇぇ』
鼠に謝罪するまりさだったが、当然ながら聞いてはもらえない。
白玉の目玉を抉られ、身体の皮を破かれ餡子を食べられる。
『ぎぃぃぃぃ!やべでぐだざいぃぃぃぃ!きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!ひぃ・・・ひぃ・・・・ひぃいいいいいいいい!』
生きながら内臓を喰らわれる痛みは、地獄の業火で焼かれたかの様な苦しみ。
流石に成体の餡子は鼠には多かったらしく、空腹を満たした鼠はまりさから興味を失っていく。
鼠が去った後には死ぬ事も生きる事も出来ない、大小の食べかけの饅頭が転がっていた。
『ゆひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぎゃん!・・・・ひ・・・・ひ・・・・・・ひ・・・・・』
急勾配の側溝を抜けた先に、れいむを待っていたのは浅いドブ川だった。
落ちる時の衝撃で全身傷だらけ、身体中に黒い痣が出来ている。
『ゆひ・・・・・ひどいめにあったよ・・・・・おちびちゃんおそとについたよ!おかあさんのおくちからでてね。
・・・・・・・ゆゅ?どぼぢでおちびちゃんがしんでるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
れいむの口から出てきたのは、ズタズタになったお飾りと子ゆっくりの目玉や皮の1部。
落ちた時の衝撃でれいむの底部は、潰れ川底にへばりついていた。
『ゆ・・・ゆ・・・・あんよさん・・いじわるしないでね?・・・このままじゃおみずさんでれいむはふやけちゃうよ。』
れいむの体は、傷口からグングン水を吸い込んでいく。
既に身動きが取れない程にふやけていた。
この川は夏場でも、山の湧き水が微かに流れ続けている。
これでれいむのあんよは、一生乾かす事は出来ない。
『ゆっくりできないぃぃぃぃぃぃぃぃ!おうちにかえるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!』
泣けども叫べども助けが来る事は無い、この地域はゆっくり一斉駆除の厳しい地域。
群れがあった場所はたまたま、人の手が入り難い場所だった故に忘れ去られた幻想郷。
『むきゅ・・・・やっぱりでられなかったようね・・・・・』
翌日側溝に響いて、微かに聞こえるまりさの悲鳴を聞いて長は溜息を吐く。
何匹ものゆっくりが、これまで同様の主張をしてこの側溝に入っていった。
その度に響く断末魔、長はこの先に何があるのかは知らない。
だがこの先に、ゆっくり出来ない事が待っているのは推測出来る。
『むきゅ・・・こんなところにいてもしかたがないわね・・・ゆっくりかえり・・・むきゅ!』
振り向いた長の目の前には、昨日のまりさ一家を襲った鼠が立ち塞がっていた。
ゆっくりの甘味が気に入ったらしく、長を取り囲む鼠達。
『ね・・・ねずみ・・・さん・・・・・・ぱ・・ぱちゅはおいしくないわ・・・・ゆっくりりかいしてね。』
ジリジリと距離を詰める鼠に長は、壁へと追い詰められていく。
逃げ場は昨日まりさ一家が入った側溝しかない、しかしそのまま飛び込んでもすぐに追いつかれる。
『む・・・むきゅ・・・ぱちゅがしんだらこのむれはおしまいよ!まだしぬわけにはいかないわ!』
覚悟を決める長はそのもみあげを使って、鼠に向かって思いっきり砂を投げつけた。
一瞬だけ鼠は怯んだが、すぐさま側溝に入っていく長を追いかける。
だがそこに長の姿は無く、そこにあったのは淡い紫色のお帽子。
ぱちゅりー種がそれ程速く動けるはずは無かったが、鼠はそんな事は知らない。
鼠は落ちていたお帽子を拾って食べ、そのまま昨日の父まりさの呻きが聞こえる方へ走っていった。
『むきゅ・・・どうやらたすかったようね・・・・でもこれでぱちゅもむれにももどれないわね・・・』
長は砂を鼠にぶつけて怯んだ隙を狙い、自分のお帽子を側溝に放り込んだのだ。
鼠はまんまと引っかかり側溝に飛び込む。
後は昨日のまりさの呻きを聞きつけて、そのまま声のする方向に走っていく。
しかし命は助かったが、その代わりお飾りを失ってしまった。
お飾りを外す訓練を受けている、金バッチなら大丈夫だったかもしれない。
だが群れのゆっくりは銀バッチや銅バッチの、それも子供の代のゆっくりばかり。
間違いなく迫害され、ぱちゅりーを長と見分ける事は出来ないだろう。
結局は、長も群れに戻る事は出来なくなってしまった。
『むきゅ・・・・けっきょくはむれにももどれない・・・・おそとにもいけない・・・・』
かと言って、鼠が入っていった側溝にも入る事は出来ない。
完全に詰んでしまった事を自覚する。
陽が落ちても行く先も無い長は、途方に暮れてちぇんが亡くなったゴミ捨て場にやってきた。
『むきゅ・・・・ここならぱちゅなんかかんたんにつぶさせそうね・・・・・げすなぱちゅにはおにあいのさいごね・・・・』
丘の上に明かりと人影が見えた、今日も誰かは不法投棄にやってきたのであろう。
数人がかりで何か放り投げたのが見えた、これで楽に死ねるそう長は思った。
『おさーーーーーー!そこにいちゃだめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『むきゅ!・・・ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!』
昼に出て行った長が帰って来ない事を、心配して探しに来たありすが叫ぶ。
この言葉に長は驚く、そして視界は暗転して消えていった。
ゴミの下敷きとなり、クリームを押され目玉は圧力で吹き飛ぶ。
助からない致命傷だったが、望んだ即死は叶わなかった。
『おさーしっかりしてよ!こんなとこでえいえんにゆっくりするなんていなかもののすることよ!』
長は自分の顔にありすの涙がかかるのを感じた、ありすは必死に長に呼びかける。
お飾りの無い自分を見分けてくれるゆっくりは、この群れの中にも存在した。
『ご・・・・ごべん・・な・・さい・・・・・ぱちゅ・・・は・・みんなの・・ことを・・・しんじていなかったようね・・・』
『おさなにをいっているの?いいからしなないでぇぇぇぇぇぇぇ!』
『もっと・・・・・』
『おさーーーーーおさーーーーいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
長は群れの仲間を誰一匹も信じていなかった、心の中で無能者と蔑んで見ていた。
銀だ銅だと言ってはその能力を区別して、誰の能力も信用出来ない。
だが金バッチゆっくりでも、銅や銀の試験を通過して上がっていく。
当然、銀バッチや銅バッチの中にも、それだけの潜在能力を持つ者はいたのだ。
だが長は信頼する事が出来なかった、何匹もの無能なゆっくりを目の当たりにして同属を嫌悪してしまう。
長は消えゆく意識の中で皆に謝った、もっと信じてあげれなくてごめんねと・・・・・
群れの長はこのありすが引き継いだ、長が代わっても群れは何も変わらない。
ここには人がやって来ない忘れ去られた土地、必要とされなくなった物だけがやってくる。
この限られた空間で、ゆっくりは数を増やし自然に淘汰されていく。
これまでもきっとこの先も・・・・・・
おわり
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高台の住宅地でこの様な土地を見た事があります。
断崖絶壁の中腹にあるコンクリートで周囲を囲まれた平地、聞くところによるとバブルで土地が高騰していた時の名残らしく、バブルが弾けて開発は放棄されたとの事。
この様な土地はけっこうありそうな気がします。寂しい感じが秋らしいかなと思い書いてみました。
ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板
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誤字・脱字等あれば勘弁して下さい
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(-_-)zzz↓
観察 自業自得 日常模様 群れ 野良ゆ 子ゆ 現代 人間なし ○○あき 作 東方の幻想郷の話じゃありません
『思えばそこは幻想郷』 ○○あき 作
秋らしく涼しくなってきました、あー過ごし易い。
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コンクリートの壁に阻まれた都会の一角に、自然に生えた草木が存在する場所があった。
そこは過去に無理やり土地開発を行ったが、バブルが弾けて誰からも必要とされなくなった土地。
『きょうもぽかぽかしてとかいはね、きょうもゆっくりできそうね。』
『おきゃあしゃん、ありしゅはあしょびにいってくるにぇ!』
『おちびちゃん、むこうはがけさんでおちたらたいへんだからそっちにいっちゃだめよ!』
『ゆっくちりきゃいしちゃよ!そんにゃいにゃかもなこちょはしにゃいわ!』
おうちから元気よく飛び出していく子ありす、それを見送りながら崖の向こうに視線を移す母ありす。
多くのビルが立ち並ぶのが見え、そこにはここの様な緑ある場所は見えない。
人でも降り立つのが困難な程の、急斜面の中腹に造られた平地。
前面には断崖絶壁が広がり湧き水で出来た流れが、白糸の様に壁に線を描いて降り注いでいた。
公園が出来そうな大きさのこの場所は、その立地の不便さ故、
すっかり世間から忘れ去られ、自然の姿を取り戻す。
自然に息吹いた植物が大地を覆い、そこに昆虫類が住み着き野鳥も集う。
そしていつの間にかゆっくりまでもが、そこに生きる様になっていた。
人でも降りられぬ場所にゆっくりが行けるはずもなく、
飼ゆがここに放り捨てられたのが、偶然にも潰れず生き残ったのであろう。
人が来ない場所には一斉駆除もやって来ない。
ここに住むゆっくり達にとって天敵は、野鳥や鼠程度となりゆっくり達にとっては楽園と化す。
もともと住宅用地だったので大地は固く、斜面はコンクリートで固められている。
これでは野生のゆっくりの様に、巣穴を掘る事は出来ない。
だがその分不法投棄された産業ゴミが、野良ゆ達に住処を造る材料を与えた。
『ここはちぇんのおうちにするんだよーわかってねぇー』
『むきゅ・・・でもここはおそらからいろんなものがおちてきて、とってもきけんなばしょなのよ・・・』
『そんなのわからないよぉー』
ちぇんが住み着こうとしていたのは冷蔵庫、ゆっくりには重くて運べないのでここに住みつく事にしたらしい。
困惑しながら説得しているのが、この群れをまとめている長のぱちゅりー。
ちぇんが住もうとした場所は、不法投棄のゴミが降ってくる場所で危険極まりない。
『ちぇん、おねがいだからはなしをきいて・・・』
『しらないよーここはちぇんのおうちなんだだよーわかってねー』
巣立ちしたばかりでまだ若いちぇんには、長が何を言っているのか理解出来ない。
ちぇんには長が、自分の住みかを奪おうとしているゲスの様に見えていた。
『むきゅ!ちぇ・・ちぇん!はやくこっちにきて!いますぐよ!』
『しらないんだよぉーおさのいうことなんかきかないんだよぉー』
長は崖上に人影を見つけ、ジリジリと後退しながらちぇんに避難を呼びかける。
しかしちぇんは長の忠告を無視。
『むきゅぅぅぅぅ!いいからちぇんおそらをみてぇぇぇぇぇぇ!!』
『おそら?』
ドゴォォォォォォォグワガラガッシャァァァァァァァァァァァン!
見上げるちぇんに見える晴天の空に浮かぶ黒い影、やがてそれは大きさを増していく。
その目に映る物が何かをちぇんが理解する前に、その影はちぇんのおうちに衝突し木っ端微塵に砕け散る。
ちぇんが最後に見た物、それは不法投棄されたブラウン管テレビ。
冷蔵庫にぶつかりちぇん諸共に押し潰し、チョコの雨が周囲を黒く染める。
時折降ってくるゴミは落ちた時の衝撃で砕けていく、この破片がゆっくりの巣財へと活用されるのだ。
『むきゅ・・・やっぱりちぇんはどうばっちさんのこどもね、ちぇんのおかあさんもおろかだったわ。』
ここに捨てられたゆっくりの大半はゲス化して、飼い主に逆らった銀バッチ以下のゆっくりばかりである。
もちろん金バッチもゲス化する事はあるが、その価格故においそれと捨てる事も出来ず。
仮に捨てても、飼い主の住所や名前を覚えている可能性がある。
それを防ぐ為には、人里離れた山に捨てるか殺すしかない。
しかし金バッチこそ特別待遇でゆっくりし続けてきただけに、野良として生きていくのは難しい。
植物や昆虫を食べる事なぞ出来ず、ましてや生ゴミなぞ口にするのも躊躇われる。
だがこのぱちゅりーは、正真証明の金バッチゆっくりの子供だった。
両親がゲスだった訳でもなく、飼い主に捨てられた訳でもない。
まだ長が子ゆっくりだった頃・・・・・・・
『むっきゅ!こにょおはにゃしゃんはゆっくちできりゅわ!』
花壇に咲いたパンジーに見とれる子ぱちゅりー。
この春に生まれ、今日がお外での初めての散歩だった。
『ぱちゅのおちびちゃんはべんきょうねっしんね』
『ぱちゅりーにそっくりだよ』
「何でもいいが教育だけはしっかりしとけよ。」
金バッチゆっくりのぱちゅりーと、同じく金バッチのまりさの間に生まれた。
飼い主に1匹だけと言う約束で、ようやく許された子供である。
両親でけでなく、飼い主にとっても可愛くてしかたがない。
知的好奇心豊富で何にでも興味を持つ子ぱちゅりー。
あんよが少ししっかりしてきたので、地面に慣れるために庭に出された。
自宅の敷地内だからと安心して、縁側で飼い主も両親も見ている。
だが庭も野に生きる動物には関係なかった。
飼い主が家屋に入った瞬間を狙っていたかの様に1匹の烏が現れる。
クワァークワァークワァーーーーー
『むきゅ?おしょらをちょんでるみちゃい~~~~~~~~』
『まりさのおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
嘴に挟まれ持ち上げられる子ぱちゅりー。
それを阻止すべく父まりさが慌てて飛び出してきた。
だが烏はまりさが飛びつくよりも早く、空に飛び立ち庭木に移動する。
『まりさのだいじなおちびちゃんをかえせぇぇぇぇぇぇ!』
木の下で跳ねながらまりさが喚くが、烏は意にもかけない様子。
嘴に髪の毛を噛まれてぶら下がる子ぱちゅりーは、その恐怖のあまりに固まって動く事すら出来ない。
『かえぜぇぇ!かえ・・・・ゆ?・・・・・おそらをとんでるみたい~~~~』
不意に飛び立った烏は、そのまま父まりさを爪でしっかり掴み屋根よりも高く舞い上がる。
父まりさが我に帰った時には、ゆっくりには想像を絶する高さに上がっていた。
『ゆぅ!ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ』
父まりさはこの高さに絶望した、金バッチゆっくり故に理解出来る絶対絶命のこの状況。
助かるには、烏に嘆願するしかないと父まりさは考えた。
『か・・・・・からすさん・・・・・ま・・・・まり・・・さにいじ・・わるしないで・・・・ゆひぃぃぃぃぃぃぃぃぃあべぇ!』
口を開いた直後に無常にもまりさは宙に放たれる。
地上3階の高さから落とされたまりさは、庭に黒い餡子の花を咲かせる。
この騒ぎに飼い主も再び庭に出てきた。
「五月蝿いぞまりさ・・・・てええええええええええ?まりさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
『むきゅぅぅぅぅぅ!エレエレエレエレ』
「あぁ!馬鹿!ぱちゅりー中身を吐くなぁぁぁぁぁぁ!」
子ぱちゅりーは、庭で遊んでいる所を烏に浚われてここへやってきた。
まさに運が無かったとしか言い様のない。
『むっきゅ?ここどきょ?みゃみゃーぴゃぴゃーぱちゅはきょきょにいりゅよー』
だが烏に食べられなかった事と、やてきた時期が春であった事は幸運と言えるかもしれない。
春の恵みは花に蜜を蓄え、子ぱちゅりーが植物を食べる事が出来るまでの時間を稼ぐ。
『むきぃぃぃぎゅぅぅぅぅぅぅ・・・・にぎゃいわ・・・・おはしゃん・・・ごめんにぇ・・・ぱちゅにたべりぇてにぇ・・・・
む~ちゃむ~ちゃ・・・ふちあわちぇ・・・・・むきゅぅ・・・・・』
花の蜜が甘い事を庭に出る前に、母ぱちゅりーに教わっていたのが幸いした。
だが蜜の取れる花は少なく、蜜だけでは空腹を満たす事は出来ない。
子ぱちゅりーが考えた末に思いついたのが、まだ若く柔らかい新芽を蜜と一緒に食べる事だった。
当然ここまでしても、これまで上質な食事を取ってきた子ぱちゅりーには苦くてたまらない。
だが食べなければ死ぬしかない、生への執着が子ぱちゅりーに苦味を我慢させる。
おうちは幸運にも前に住んでいたでいぶが、投棄されたゴミの下敷きとなり空いたおうちに住む事が出来た。
5月も終わりを迎える頃には、子ゆっくりだった身体もすっかり大きく成長し。
金バッチの親から継いだ優秀な知能で、仲間から長になってくれと推挙され2年間も群れを仕切ってきた。
『むきゅ・・・・ゆっくりってどうしてこんなにものおぼえがわるいのかしら・・・』
何度言ってもゴミ捨て場に住処を構えて、ゴミの下敷きになる者が後を絶たない。
どんなに警告しても食料の保存をしようとしない、仮に保存しても腐ってしまう物を保存する。
長はここに来るまで両親しかゆっくりと接した事が無かった為、ゆっくりの本来の資質に落胆せざるえなかった。
越冬は既に2回ほど経験しているが、毎年大量のゆっくりが失敗する。
『ゆぴぃ・・・おにゃかしゅいたぁぁぁぁ』
『ごべんねぇおちびちゃん・・・もうごはんさんはないのよ・・・・』
『どおちてしょんなこちょいうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
『おちびちゃんがぜんぶむ~しゃむ~しゃしちゃったからでしょぉぉぉぉぉぉ!』
れいむは越冬前に、散々ぱちゅりーに警告されていたにも拘らず子供を4匹も造った。
その結果、僅かばかり蓄えた食糧は、越冬に入って3日とかからず無くなり。
雪の中を無理やり狩に行かせたまりさは、そのまま寒さで凍え死に帰って来なかった。
『ゆぴぃぃ!やめちぇぇぇぇ!まりちゃをたべにゃいでぇぇぇぇぇ!』
『うるさいよ!れいむはおなかがすいているんだよ!れいむをゆっくりさせないまりさににたこなんていらないよ!』
『しょうだよ!りぇいむもゆっくちしちゃいんだよ!げしゅにゃまりしゃはりぇいむにたべりゃりぇてにぇ!』
『ゆぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
餓えたれいむは、自分に似た子供を残して赤まりさは全部食べてしまう。
だが赤ゆ3匹で食料事情か改善するはずも無く、即日に餓える日々がまた始まる。
『りぇいむをゆっくちしゃせないげしゅなおやはちねぇ!』
『ゆぎぃぃぃ!おやをげすよばわりするげすはしねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『ゆぴぃぃぃぃぃ!も・・・ちょ・・・ゆっくち・・しちゃかった・・』
だが残った結局れいむも、春を迎える事無く餓死する事となる。
もともと無理やり開発された土地だけに、それほど多くのゆっくりを養えるはずも無く。
あまり増えられても食料に困窮する。
だが長がいくらすっきりを制限しようとしても・・・・・
『おちびちゃんはゆっくりできるんだよ!ごはんさんがたりなくてもゆっくりできるからいいんだよ!』
等と言って群れの大半が聞く耳を持たない。
結局はそんな無知なゆっくりは、梅雨や越冬の度に篩いにかけられる様に減っていく。
しかしそのおかげで、これまでなんとか群の個体数のバランスを取る事が出来ていた。
そんな窮屈な環境の中で群れのゆっくりは思う。
『おさ・・・まりさはむれのおそとにでてみたいんだぜぇ・・・』
『おさはおそとをしってるんでしょ?』
『むきゅ・・・ごめんなさい・・・ぱちゅもおうちからはじめておそとにでたひに、
とりさんにここへつれてこられたの・・・・だからくわしくはしらないわ・・・・』
ほとんどのゆっくりが、銀バッチや銅バッチゆっくりだった子供の世代になる。
それだけに出た事の無い外の世界を知らない、外の事を知るゆっくりは長を含めても3匹もおらず。
それも銀や銅の記憶力では、自己本位に改竄され完全に美化されてしまう。
その知識を教えられる子供達は、外の世界に憧れを持つ。
外には食べきれない程のあまあまが溢れ、暑さ寒さに苦しむ事も無い楽園であると・・・・
『むきゅう・・・・ほんとうにおろかだわ・・・』
実際は、長は外の世界での野良の暮らしぶりを知っていた。
金バッチ試験への教育過程で、かならず教えられる。
野良ゆっくりは、生ゴミを荒らし街や公園を汚し人に嫌われて生きている。
しかし群れのゆっくりにそれを正直に教えても、誰も信じないであろう。
都合の悪い現実は受け入れないが、途方も無い話は都合が良ければ何でも信じる。
ここに至るまでに長は、ゆっくりの愚かさをとことん見せ付けられてきた。
自分も同属であるとは信じ難い程に、自惚れ我侭で物覚えが悪い。
『しっているのにおしえてあげないなんて、ぱちゅはげすなゆっくりね・・・・』
群れのゆっくりは、長から見て無能であったがゲスではない。
皆ただゆっくりしたいと願うだけで、その想いに悪意は無かった。
ここでどんなバッチを持っていても意味は無い、だがその理解力は餡統で大きく上下する。
むしろそれを利用して群れの個体数を調整していた、長はそんな自分こそがゲスではないかと思う。
そろそろ季節は秋を迎える。
今のうちに保存出来る食料は、なるべく越冬用にまわしていかないと間に合わない。
『むきゅ~ことしもたくさんおちているわね、いっぱいあつめておかないと・・・・』
『ゆゅ?おさ、そのきのみはたべれるの?』
『たべてみる?』
『ゆゅ~ゆっくりむ~しゃむ~しゃするよ!む~しゃ・・・がりごり・・・・かたいよ・・・・
これはたべれないきのみさんだね?ゆっくりしないでほかのごはんさんをさがしにいくよ!』
『ぱちゅはたべれないとはいってないわよ』
遠ざかるれいむを見ながら長は小さく呟く、この木の実は殻を割らないと食べる事は出来ない。
長は銀杏や団栗等の、硬い木の実を重点的にストックしていく。
他のゆっくりはこの様な硬い木の実は食べれないと、見向きもしないので集めるのに苦労しない。
越冬に必要な分が集まる頃には、秋も中頃に突入していた。
しかし群れの中には、まだ終わっていない者もいる。
『むきゅ?まりさはえっとうのごはんさんはまだあつめないの?』
『まりさはかりのめいじんなんだぜぇ!まだまだようゆなんだぜぇ!』
『むきゅ!だめよ!まりさはことし5ひきもおちびちゃんをつくったでしょ?いそがないとまにあわないわ!』
『だいじょうぶなんだぜぇ!いまはまだおちびちゃんたちはたべざかりだけど
えっとうのころにはおちついてるはずなんだぜぇ!』
『そう・・・ぱちゅはちゅうこくはしたわよ』
この夏に子供を5匹も造ったまりさは、未だに越冬用の食料を用意できずにいた。
子供が5匹もいては、まりさが持ち帰る食料は日々食い尽くされいっこうに貯まっていかない。
それでも子供はゆっくり出来ると、何の対策もとらずに秋に入っても日々の糧だけを求めている。
『むきゅ・・・・たしかまりさのおとうさんは、ぎんばっちさんだったはずなのに・・・
やっぱりれいむのあんこをついじゃったのね・・・・』
金バッチゆっくりの子供はぱちゅりーしか居なかったが、銀バッチゆっくりはそこそこいる。
流石に銀バッチともなると、ゆっくりと時間をかけて利害を説明すれば理解出来る者もいた。
だが銅バッチだけは手に負えない。
自分にとって気に食わない事は、すぐにゆっくり出来ないだゲスだのと騒ぎ立てる。
銀バッチと銅バッチの子供では、引き継ぐ餡子の可能性は理論上は50%。
だが実際は80%近くが無能な子供が育つ。
『ゆゅ~かわいいおちびちゃん、おかあさんとおうたをうたいましょうね~』
『ゆ~おうたはゆっくちできりゅ~』
『れいむ!だめなんだぜぇ!おうちでばかりすごしていたらだめなこになっちゃうんだぜぇ!
おそとにでてもっといろんなことをおしえてあげないとだめなんだぜぇ!』
『なにいってるの?ばかなの?しぬの?こんなにゆっくりしたおちびちゃんなんだよ?
そんなこにかりでもさせてけがでもしたらどうするの!かりはまりさのしごとでしょ!』
『でもまりさはいつまでもおちちゃんに、ついていてあげられないんだぜぇ・・・・』
『そうなったときにかんがえればいいでしょ!まだおちびちゃんにははやすぎるよ!ゆっくりりかいしてね!』
この様に銅バッチゆっくり(特にれいむ)は、子供への教育を怠り甘やかす。
当然子供は楽な方を選びそちら側に懐く。
金バッチですら子供はゆっくり出来ると信じていた、それが銀バッチならばなおさらである。
子供に嫌われるのを恐れる親は、甘い意見知りつつも流され従う。
『わかったんだぜぇ!いまはい~ぱいゆっくりして、ゆっくりしたこにそだってほしいんだぜぇ!』
『そうだよ、おちびちゃんゆっくりしていってね。』
未来への不安を感じならがらも番の主張に流される。
生まれた時に銀レベルの資質を持っていても、後の教育で銅レベルまで落とされているようだ。
これも銅バッチゆっくりを番に持つリスクと言える。
そんな両親に育てられたまりさは、当然の様に運動能力に劣り生活の知恵も持たない無能に育つ。
ただゆっくりしていれば幸せと本気で信じ、我が身さえ養えぬのに家庭を持ち子供を造った。
日々子供を養うのさえ追いついてはいない、秋が深まるほどに切羽詰まっていく。
『まりさ!おひっこしをしようよ!』
『ゆゅ?むれのなかをいくらおひっこしをしても、ごはんさんはとれないんだぜぇ?』
『うんそうだね。だからむれのおそとにいこうよ。』
『むれのそと?』
『れいむのおかあさんがいってたよ。おそとにはあまあまがたくさんあって、
あつあつやさむさむにこまることがないって』
生活に困ったまりさ夫婦は、かつてれいむが母より聞かされた話を思い出す。
貧困しているだけに、真実かどうかの疑問が希望で塗り潰された。
『でもどうやってでるんだぜぇ?まりさはむれからでたことはないんだぜぇ・・・』
『おさにきこうよ、おさはおそとからきたんでしょ?ならきっとしってるよ!』
『そうなんだぜぇ!れいむはてんっさいなんだぜぇ!』
『ゆゅ~かしこいおくさんでごめんねぇ~』
草木は紅葉を終えた頃になってまりさ夫婦は、理想郷に旅立つ決心をして長の元を訪ねた。
このような自らの無能を理解出来ない者は、少なからず毎年現れる。
『おさ、まりさはむれのおそとおひっこしをするよ!』
『むきゅ?れいむはむれからでていきたいの?』
『そうだよ!ここはぜんぜんゆっくりできないからね。だからおそとへのいきかたをおしえてねすぐでいいよ。』
何の根拠を持たない情報にすがっているのは明白であったが、長はまりさ夫婦を止めなかった。
無能に増えられても食料事情に困る。
『むきゅ・・・でていくのはいいけど、ぱちゅもここからでたことはないからでかたはしらないわ。』
『どぼぢでそんなこというのぉぉぉぉぉぉ!おさはおそとからきたんでしょぉぉぉぉぉぉぉ!』
外界からやって来たからと言って、ここから出る方法を知っているとは限らない。
そんな簡単な理屈さえもれいむには理解出来なかった。
『じゃあまりさたちはここからでられないんだぜぇ?』
まりさには少しは理解出来た様で、長に脱出の方法に有無を問う。
長は少し困った顔をしながら答える。
『まったくないみちがわけじゃないわ・・・でもだれもとおったことがないのよ・・・・
どこにつながっているのかだれもしらないわ・・・』
しかし切羽詰っているこの夫婦に選択の余地は無かった。
その不確定な話にれいむはすぐに乗る。
『やっぱりあるんだね!れいむにかくすなんておさはげすだね!はやくれいむにおしえてね!すぐでいいよ!』
『むっきゅ?ほんとうにいいのね?ぱちゅはせきにんもてないわよ?』
れいむは話にならないので、長はまりさに問う。
まりさも不安には感じている様だったが、現状の生活が成り立たないだけに乗るしかなかった。
『おさ・・・まりさにそのみちをおしえてほしいんだぜぇ・・・もうここにいてもゆっくりできなからしかたがないんだぜぇ!』
『そう・・・・・わかったわ・・・ぱちゅについてきてちょうだい』
長はまりさ夫婦を、群れの者が誰も知らない場所で案内する。
5匹もの子供を引き連れ大所帯となった一家の移動は、この短い距離でさえ時間がかかった。
『おさ?そっちはかべさんしかないんだぜぇ?』
『むっきゅ、こっちでいいのよ。』
長が案内した場所は、コンクリートでしっかり固められた壁がそそり立つ群れの端。
この壁を登れとでも言う気であろうかと、まりさは疑問に感じる。
『ほらここよ』
長が示した場所にはコンクリートの壁に沿って、丘上の住宅街から繋がっている排水溝があった。
そして1枚だけ排水溝の蓋がずれていて、そこから中に暗闇が広がるのが見える。
排水路ならばかならず何処かに繋がっているはず、だがそれが何処かは分からない。
『ゆゅ~これでゆっくりおひっこしができるよ。さぁまりさゆっくりしないでいくよ!
おちびちゃんはれいむのおくちにはいってね、のこりはまりさのおぼうしにはいってね』
『おひっこち~』
『ゆゅ・・れいむまってほしいんだぜぇ!』
れいむは戸惑う事無く子供を2匹口の中に入れると、すぐさま側溝に入っていった。
慌ててまりさも子供をお帽子の中に入れると、急いでれいむを追いかける。
『いきてでられたらいいわね・・・・・』
まりさが入るのを見届けると長はそう呟いて帰っていった。
側溝は暗く湿っていたが、まりさ夫婦は構わずズンズン進んでいく。
『ゆゅ・・・だいぶあるいたのにまだでられないよ・・・・・・・ゆ?おおきなあながあるよ?』
『どうしたんだぜぇれいむ?』
側溝では大人ゆっくりがギリギリ動ける程度だったので、前で止まられると進む事は出来ない。
れいむの前には急角度で下へ続く側溝、ここを進むと言うより降りないと前には進めなかった。
『ゆゅ・・・これはこわいよ・・・・まりさがさきにいってね?』
『ゆ?わかったんだぜぇ・・・・れいむ?のいてくれないとさきにいけないんだぜぇ!』
『わかったよ・・・・・まりさ!れいむがそっちにいけないでしょ!はやくのいてね!すぐでいいよ!』
お互いに無理難題を押し付けあい、入れ替わる事は不可能である事に気がつかない。
グダグダしていたまりさの後ろから鼠が数匹現れる。
そのうちの1匹が、れいむと押し合うまりさの背中に噛み付いた。
『ぎぃぃ!いだいぃぃぃぃぃぃぃ!』
『ゆ?ゆ?ゆ?ゆぴ?おちょうしゃん?ゆゅ?どうちてまりしゃはおしょとにいりゅの?』
『りぇいむはこりょこりょしてめがまわっちゃよ~』
『ゆぴぃ~~いちゃいよぉ~~~』
痛みで狭い側溝内でまりさが暴れだす、その拍子に壁にぶつかり落ちるお帽子。
中から3匹の子ゆっくりが転がって出てきた。
まりさの悲鳴にれいむが振り向いた時、そこに必死の形相で突っ込んできたまりさを見る。
『ゆゅ?ゆう~~~おしょらをと~ぎぃ・・・・げぇ・・・・ごぉ・・・・ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
『ゆぴぃぃぃぃおきゃあしゃんやめちぇぇぇぇぇぇぇ!ぎぃぃぃ!』
『かまにゃいでぇぇぇぇぇぇぇ!ぴぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
まりさに突き落とされる形で、れいむは急斜面の側溝に落ちていった。
斜面だけに、何度も側溝内の壁に身体を打ちつける。
あまりの事で、口の中にいた2匹の子供を噛み潰してしまう。
『やべでぇぇぇぇぇぇいただいぃぃぃぃぃぃぃばりざをたべないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『やめちぇあげちぇね?おちょうしゃんいたぎゃってりゅよ。』
『ゆぴぃぃぃぃきょわいぃぃぃぃぃぃぃぃ』
『ま・・まりしゃは・・・おいちくにゃいよ』
まりさの悲鳴が側溝内に木霊する。
鼠は容赦無くまりさの身体を齧っていく、その様子にただ泣くばかりの子ゆっくり達。
まりさは瞬く間に無残な姿に変わっていった、子ゆっくり達はそこまできてようやく我に返る。
『まりしゃはちにたくにゃいよ!ゆっくちしにゃいでにげりゅよ!』
『りぇいむもにげりゅよ!』
『おいちぇかにゃいでぇぇぇぇぇぇ!』
逐一何かを宣言しないと動けないゆっくり、その声は当然鼠にも気づかれる。
モソモソと逃げる子ゆっくりが、鼠から逃げおおせるはずも無く。
あっと言う間に捕まってしまった。
『ゆぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』
鼠は子ゆっくりのサイズを1口で、身体半分を食い千切る。
咀嚼されながらも、残る半分に残った中枢餡が意識を失なわない。
『ゆぴぃ・・・も・・・・・う・・・・ころちちぇ・・・・・』
鼠は食いかけの子まりさを捨てて次の子ゆっくりを喰らい始める。
捨てられた子まりさは、死んだ方がマシの痛みを長時間味わい苦しんで死んでいった。
『や・・・やめちぇ・・・・え・・・・・・え・・・・・・・・・・・え』
『りぇいむがたべりゃれてるあいだにゆっくちしにゃいでにぎぇりゅよ!
・・・・・・・・・・てどぼちてぬずみしゃんがいりゅのぉぉぉぉ!』
子供達が鼠に食べられていくのをまりさは、ただ見ているだけしか出来なかった。
身体を穴だらけにされ身動き出来ない今、出来る事と言えば泣く事と叫ぶ事だけ。
『やべでぇぇぇぇぇ!おちびちゃんにげるんだぜぇぇぇぇ!くぞぉぉぉぉぜいざいぢでやるぅぅぅぅぅぅやべろぉぉぉぉぉ!』
敗者に叫ばれて止める勝者は野生には存在しない。
子ゆっくりを食べ終えた鼠達は、再びまりさに興味を戻す。
だがまりさは先程までの、自らの非力さを忘れたのか憤り叫び続ける。
『ごっちにごいぃぃぃぃぃぃぃ!ぜいざいぢでやるぅぅぅぅぅぅぅぅ!』
動けぬまりさにゆっくりと近づいてくる鼠、その影が大きくなっていくにつれてまりさは恐怖を思い出した。
いくら忘れようとも、身体の痛みは鮮明な記憶を呼び起こす。
『ゆ!・・・ゆご・・ごべんなざ・・いまりざはちょうじごいでまぢたぁぁぁぁあやばりますがらゆるぢでぇぇぇぇ』
鼠に謝罪するまりさだったが、当然ながら聞いてはもらえない。
白玉の目玉を抉られ、身体の皮を破かれ餡子を食べられる。
『ぎぃぃぃぃ!やべでぐだざいぃぃぃぃ!きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!ひぃ・・・ひぃ・・・・ひぃいいいいいいいい!』
生きながら内臓を喰らわれる痛みは、地獄の業火で焼かれたかの様な苦しみ。
流石に成体の餡子は鼠には多かったらしく、空腹を満たした鼠はまりさから興味を失っていく。
鼠が去った後には死ぬ事も生きる事も出来ない、大小の食べかけの饅頭が転がっていた。
『ゆひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぎゃん!・・・・ひ・・・・ひ・・・・・・ひ・・・・・』
急勾配の側溝を抜けた先に、れいむを待っていたのは浅いドブ川だった。
落ちる時の衝撃で全身傷だらけ、身体中に黒い痣が出来ている。
『ゆひ・・・・・ひどいめにあったよ・・・・・おちびちゃんおそとについたよ!おかあさんのおくちからでてね。
・・・・・・・ゆゅ?どぼぢでおちびちゃんがしんでるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
れいむの口から出てきたのは、ズタズタになったお飾りと子ゆっくりの目玉や皮の1部。
落ちた時の衝撃でれいむの底部は、潰れ川底にへばりついていた。
『ゆ・・・ゆ・・・・あんよさん・・いじわるしないでね?・・・このままじゃおみずさんでれいむはふやけちゃうよ。』
れいむの体は、傷口からグングン水を吸い込んでいく。
既に身動きが取れない程にふやけていた。
この川は夏場でも、山の湧き水が微かに流れ続けている。
これでれいむのあんよは、一生乾かす事は出来ない。
『ゆっくりできないぃぃぃぃぃぃぃぃ!おうちにかえるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!』
泣けども叫べども助けが来る事は無い、この地域はゆっくり一斉駆除の厳しい地域。
群れがあった場所はたまたま、人の手が入り難い場所だった故に忘れ去られた幻想郷。
『むきゅ・・・・やっぱりでられなかったようね・・・・・』
翌日側溝に響いて、微かに聞こえるまりさの悲鳴を聞いて長は溜息を吐く。
何匹ものゆっくりが、これまで同様の主張をしてこの側溝に入っていった。
その度に響く断末魔、長はこの先に何があるのかは知らない。
だがこの先に、ゆっくり出来ない事が待っているのは推測出来る。
『むきゅ・・・こんなところにいてもしかたがないわね・・・ゆっくりかえり・・・むきゅ!』
振り向いた長の目の前には、昨日のまりさ一家を襲った鼠が立ち塞がっていた。
ゆっくりの甘味が気に入ったらしく、長を取り囲む鼠達。
『ね・・・ねずみ・・・さん・・・・・・ぱ・・ぱちゅはおいしくないわ・・・・ゆっくりりかいしてね。』
ジリジリと距離を詰める鼠に長は、壁へと追い詰められていく。
逃げ場は昨日まりさ一家が入った側溝しかない、しかしそのまま飛び込んでもすぐに追いつかれる。
『む・・・むきゅ・・・ぱちゅがしんだらこのむれはおしまいよ!まだしぬわけにはいかないわ!』
覚悟を決める長はそのもみあげを使って、鼠に向かって思いっきり砂を投げつけた。
一瞬だけ鼠は怯んだが、すぐさま側溝に入っていく長を追いかける。
だがそこに長の姿は無く、そこにあったのは淡い紫色のお帽子。
ぱちゅりー種がそれ程速く動けるはずは無かったが、鼠はそんな事は知らない。
鼠は落ちていたお帽子を拾って食べ、そのまま昨日の父まりさの呻きが聞こえる方へ走っていった。
『むきゅ・・・どうやらたすかったようね・・・・でもこれでぱちゅもむれにももどれないわね・・・』
長は砂を鼠にぶつけて怯んだ隙を狙い、自分のお帽子を側溝に放り込んだのだ。
鼠はまんまと引っかかり側溝に飛び込む。
後は昨日のまりさの呻きを聞きつけて、そのまま声のする方向に走っていく。
しかし命は助かったが、その代わりお飾りを失ってしまった。
お飾りを外す訓練を受けている、金バッチなら大丈夫だったかもしれない。
だが群れのゆっくりは銀バッチや銅バッチの、それも子供の代のゆっくりばかり。
間違いなく迫害され、ぱちゅりーを長と見分ける事は出来ないだろう。
結局は、長も群れに戻る事は出来なくなってしまった。
『むきゅ・・・・けっきょくはむれにももどれない・・・・おそとにもいけない・・・・』
かと言って、鼠が入っていった側溝にも入る事は出来ない。
完全に詰んでしまった事を自覚する。
陽が落ちても行く先も無い長は、途方に暮れてちぇんが亡くなったゴミ捨て場にやってきた。
『むきゅ・・・・ここならぱちゅなんかかんたんにつぶさせそうね・・・・・げすなぱちゅにはおにあいのさいごね・・・・』
丘の上に明かりと人影が見えた、今日も誰かは不法投棄にやってきたのであろう。
数人がかりで何か放り投げたのが見えた、これで楽に死ねるそう長は思った。
『おさーーーーーー!そこにいちゃだめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『むきゅ!・・・ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!』
昼に出て行った長が帰って来ない事を、心配して探しに来たありすが叫ぶ。
この言葉に長は驚く、そして視界は暗転して消えていった。
ゴミの下敷きとなり、クリームを押され目玉は圧力で吹き飛ぶ。
助からない致命傷だったが、望んだ即死は叶わなかった。
『おさーしっかりしてよ!こんなとこでえいえんにゆっくりするなんていなかもののすることよ!』
長は自分の顔にありすの涙がかかるのを感じた、ありすは必死に長に呼びかける。
お飾りの無い自分を見分けてくれるゆっくりは、この群れの中にも存在した。
『ご・・・・ごべん・・な・・さい・・・・・ぱちゅ・・・は・・みんなの・・ことを・・・しんじていなかったようね・・・』
『おさなにをいっているの?いいからしなないでぇぇぇぇぇぇぇ!』
『もっと・・・・・』
『おさーーーーーおさーーーーいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
長は群れの仲間を誰一匹も信じていなかった、心の中で無能者と蔑んで見ていた。
銀だ銅だと言ってはその能力を区別して、誰の能力も信用出来ない。
だが金バッチゆっくりでも、銅や銀の試験を通過して上がっていく。
当然、銀バッチや銅バッチの中にも、それだけの潜在能力を持つ者はいたのだ。
だが長は信頼する事が出来なかった、何匹もの無能なゆっくりを目の当たりにして同属を嫌悪してしまう。
長は消えゆく意識の中で皆に謝った、もっと信じてあげれなくてごめんねと・・・・・
群れの長はこのありすが引き継いだ、長が代わっても群れは何も変わらない。
ここには人がやって来ない忘れ去られた土地、必要とされなくなった物だけがやってくる。
この限られた空間で、ゆっくりは数を増やし自然に淘汰されていく。
これまでもきっとこの先も・・・・・・
おわり
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高台の住宅地でこの様な土地を見た事があります。
断崖絶壁の中腹にあるコンクリートで周囲を囲まれた平地、聞くところによるとバブルで土地が高騰していた時の名残らしく、バブルが弾けて開発は放棄されたとの事。
この様な土地はけっこうありそうな気がします。寂しい感じが秋らしいかなと思い書いてみました。
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