ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2464 小舟のお家
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ankoss
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『小舟のお家』 12KB
不運 野良ゆ 現代 自然の力って怖い
・ニュースみたら思いついた
麦茶あき
小舟のお家
ある曇りの日、川の近く。
そこには小舟が桟橋にかかっていた。
普段誰も使わないような小舟にゆっくりがいつの間にか住み着いていた。
そのゆっくりはまりさ、れいむにその子供たち。
典型的な野良ゆっくりである。
この家族は以前は拾ってきたダンボールに住んでいたのだが、
後から突然やってきたゲスゆっくりたちにお家を奪われてしまったのだ。
家を奪われた家族に住むところがなかったため夜に捕食種に狙われる恐怖が毎日襲った。
それでも自分たちの子供たちだけでもゆっくりさせてあげようと二匹で必死におうちを探した。
人間の家に入り込むという考えもあったが、このゆっくりたちは人間の恐ろしさを熟知していた。
そうしてがんばって探したところがこの場所である。
小舟。
最初に見つけたのはまりさだ。
川の岸で家が見つからず落ち込んでいたとき偶然この小舟を発見したのだ。
小さい船であったが、人間が数人乗れるような船であった。
木造の舟であり、今の日本では珍しいものだった。
舟の先端に屋根っぽい木の板で作られたものがあり、
中を見ると自分たちがコーディネイトすればいいお家になるのでは?と思いここを自分たちのお家にした。
まず、自分たちがいることをばれないよう、どこからか拾ってきたブルーシートで覆いくくり付け、お家を隠し、雨を防ぐ。
隙間が開いている部分はれいむ自慢のけっかいで防いだ。
次に生活に役立ちそうなものを船の中に入れた。
小船の中には何故か毛布があり、これを自分たちのお布団にした。
これでお家は一通り完成である。
こうしてこのゆっくり一家はここをお家とし、ここに住み着いたのであった。
「ゆっくりただいま!」
「おかえりまりさ!」
「「「おきゃえりなしゃい!」」」
まりさは岸で獲って来た虫や草を集め、舟に帰ったところだった。
お帽子はパンパンで大量のようである。
れいむはまりさが着地しやすいよう毛布を敷き、落ちたときの衝撃に備えた。
何故こんなことをするのかというと、ゆっくりが船に飛び乗る時、どうしてもジャンプしなければならなかった。
その高さで舟に落ちたときの衝撃で少しダメージを負ってしまうのだ。
最初飛び移ったときまりさはその衝撃のせいで餡子を少し吐いてしまうことがあった。
その経験から舟に乗るときに毛布を敷くようになった。
「まりさ!いつでもいいよ!」
「ゆん!」
ぴょん・・!
ぼふんっ・・・!
バシャッ!!
「「「ゆっくち~♪」」」
まりさが舟に着地したとき舟が上下に揺れた。
ゆっくりの重さはそれほどでもないが少しばかり舟を揺らすくらいの重さはある。
その揺れを楽しんでいるのが子ゆっくりたちだ。
舟が浮き上がったように揺れるため子ゆっくりたちは宙に浮きジャンプする。
子ゆっくりたちはそれを楽しんでいるのだ。
「おちょーしゃんもっちょやっちぇー!」
「おしょらちょびちゃい!」
「もうおちびちゃんたち~」
「ゆっくりゆらすよ!」
ギシッ・・・・ギシッ・・・・・
「「「ゆっくち~♪」」」
まりさが体を上下に動かし舟を揺らしている。
一定のリズムで揺れている舟に子ゆっくりたちは大喜びだ。
まりさが獲って来たごはんを食べ、木箱に乗り、川にうんうんする家族たち。
いい忘れていたがこの舟には何故か木箱も積まれていた。
高いところにあるお家に戻ったり、舟から降りるために使えたりし、なにより大きさがゆっくりがジャンプして登れる大きさであった。
うんうんを落とした後、うんうんは水に浮いたがすぐに魚がやってきて食べられてしまった。
「うんうんしゃんたべちぇるよ」
「きちゃないにぇ!」
「ゆゆっおさかなさんにはあれでじゅうぶんなんだよ」
「「「しょーだにぇ!」」」
そんな魚たちを笑いながら舟に戻るゆっくり一家。
ここに虐待お兄さんがいたら「魚を侮辱するゆっくりは餌になってね!」と言いながら、
このゆっくりたちを川に突き落とすだろう。
しかし今回制裁を与えるのは人間ではない。
もっと大きな力の持ち主である。
ごはんを食べ終え、うんうんをし終えいたゆっくりたちは母れいむと一緒におうたを歌う。
まりさはそろそろ自分と同じ種類の子供に水渡りの方法を教えなければと考えていた。
子ゆっくりたちはおうたを歌い、親にす~りす~りしてもらい、一緒にお布団敷きを手伝った。
家族一緒で寝て、明日も今日と同じ様にゆっくりできますようにと眠っていった。
空が徐々に曇っていくことを知らずに・・・・
「「ゆぴ~・・・・ゆぴ~・・・・・・」」
「「「ゅ~・・・・・・・ゅ~・・・・・・」」」
まりさたちは寝ていた。
舟に揺られながら。
ギシッ・・・・・ギシッギシッ・・・・
「ゆ?」
まりさは何か違和感を感じた。
いつも一定のリズムで揺れている舟がなんだか激しいような気がするのだ。
それに雨の音が聞こえた。
雨の音かと思いまた眠りに就こうとしたが、
ガンッ・・!!
「「「「「ゆっ??!」」」」」
突然大きな音がした。
暗いお家の中何が起こったかわからない。
外で何かぶつかったのか?
「・・・なんのおとだろ・・」
「まりさがみてくるよ・・」
まりさは毛布から出て外の様子を見ることにした。
何か嫌な予感がする。
改めて起きてわかったことだが、舟の揺れがいつもより激しい。
外を見るためブルーシートから抜け出した先には、
信じられない光景が待っていた。
「・・・・・・・・ゆっ?」
雨が降っている。
それもにわか雨などではない、ゲリラ豪雨みたいな激しい雨だ。
もしこの中にゆっくりが長時間いればたちまち雨に流されてしまうほどの。
それだけならよかった。
また家の中に隠れればいいことだから。
まりさが見たものは増水した川の水が荒れ狂っている様だった。
「・・・なにこれ?」
風は吹き荒れ、川は濁流となっている。
何故こんなことになっているかというと台風がこの町に来ているのだ。
強風空域であったが、それでもこの雨と風である。
雨はさらに激しさを増し、川はさらに荒れまくる。
まりさは目の前の光景が信じられないようだ。
あれだけ穏やかだった川が地獄のようになるなんて。
ここは危険だと感じたまりさは家族を連れて避難することにした。
「みんな!いますぐひなんするよ!」
「「「ゆっ??」」」
「まりさなにいってるの?おうちのなかにいればあんぜんでしょ?」
「そとがきけんなんだよ!かわさんがゆっくりできていないんだよ!!」
「「「きょ、きょわいよー!!」」」
「で、でもどこにひなんするの?こっちにはおちびちゃんもいるんだよ?」
「ゆ・・・!」
まりさはそこを考えていなかった。
避難するにもこの大雨の中どうやって移動する?
自分たちならまだしも、こっちには子供がいる。
まだ小さくて水に打たれ弱い子ゆくりたち。
そんな子供たちをどうやって避難させるのか全く考えていなかった。
しかもどこに避難すればいいかも全く考えていない。
「しかたないね・・・おうちのなかでなんとかたえてみせるよ!」
「そうだね」
まりさとれいむはお家を固め、飛ばされないように固定した。
子供たちを毛布の中に包み、雨を防げるようにした。
「きょわいよ・・・・」
「ゆっくちちて・・・・」
「ゆぴいぃぃぃ・・・・」
「あめさんはやくやんでね」
「だいじょうぶだよおちびちゃん、おかーさんがついているからね」
しかし、その時であった。
ブチッ!!
桟橋に繋がれていた縄が切れ舟が流れていった。
この濁流の中、そんなことをすればどうなるか。
「ゆわああああああああああああああああああ!!!?」
「ゆれりゅうううううううう!!?」
「ちょまっちぇー!!」
「なんでふねさんかってにうごくのおおおおおおおおおおおおおおおおおおお???!!」
濁流の波に乗り、舟は流されていく。
激しく揺れる舟にゆっくりたちはしがみ付いて耐えるしかなかった。
「「「おきゃあしゃああん!!おちょおしゃあああん!!!きょわいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
「おちびちゃあああああああああん!!!しっかりつかまってねええええええええええ!!!」
「おふとんさんからでちゃだめだよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
必死で耐えるまりさたち。
だが、自然にはそんな小さな努力など簡単に消し飛ばす。
ドンッ・・!
「「「「「ゆっ??!」」」」」
子舟が何かにぶつかった。
川に流されていた車と衝突したのだ。
しかもその衝撃で毛布の中に入っていた子れいむが一匹外へ飛ばされてしまった。
「おしょらちょんでりゅみちゃ~い!」
子れいむが飛んだ先は濁流が激しくなっている川だった。
ボチャンッ・・!!
「「おちびちゃんがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」」
子れいむは親に助けを呼ぶ言葉すら言えずに川に流されていった。
「おちびちゃああああああああああああああん!!!」
「だめだよれいむ!れいむまでながされちゃうよ!!」
「はなしてね!おちびちゃんが!おちびちゃんがあああああああああああああ!!!」
子れいむを助けに行こうとするれいむだが、まりさに止められてしまう。
母性からか助かるはずもないのに助けに行こうとする精神は見事だが無意味だ。
まりさはもう子れいむが助からないことを理解していた。
これ以上、家族を失わないためれいむに毛布を抑えるように言い、
まりさは風でお家が飛ばされないよう支えていた。
「ゆぎいいいいいい!!!ぜったいかぞくはまもるよおおおおおおお!!」
すでに一匹は川にのまれて死んでしまっているが。
まりさが必死にお家を支えているとき、陸の方に誰かがいることに気がついた。
それは人間である。
こんな雨の中何をしているのか知らないが運がいい。
まりさは人間の恐ろしさを理解していたがこの状況の最中、そんなことは言ってられない。
なんとか助けを呼ぼうと大声で助けを求めた。
「にんげんさんたすけてええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」
「おい、今何か聞こえなかったか?」
「まさか」
「たすけてええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」
「ホラッ!」
「本当だ!あの舟からか!」
「おーい!無事かー!」
「ゆうううううう!!にんげんさああああああああああああああああああああん!!」
まりさは助かった、
と思っていた。
「なんだゆっくりか」
「じゃあ行こうぜ、雨も激しくなってきたし」
人間の二人は助けを求めてきたのがゆっくりだとわかった途端、帰ってしまった。
遠ざかる人間を呼び続けるまりさだったが、もう見えなくなった。
「にんげんざあああああああああああああああああん!!!?どぼじでええええええええええええええええええええええええええええ??!」
何故人間は自分たちを助けてくれないのかと叫びながら呼ぶがもう遅かった。
雨はさらに激しさを増し、舟を流していく。
その時、強い風が吹き、お家の屋根を吹き飛ばした。
しかも運の悪いことに毛布を抑えていたれいむが屋根にぶつかって飛ばされていった。
「ばりざああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「でいぶううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!」
まりさがりれいむのもみ上げを間一髪で噛み掴むが・・・
ブチッ・・!!
「・・ゆ?」
れいむのもみ上げが千切れてしまった。
時が止まったかのように二匹は見つめ合う。
千切れたもみ上げが何を意味するか理解したときれいむの顔が絶望に変わり始め、
氾濫した川の中に落ちていった。
ボチャンッ!!
「がぼがぼ!!ばびざあああああぼぼご!!?どぼぼぼ??!」
「でいぶううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう???!」
ザパアアアアアアア!!
・・・・・・・・・・・・・
れいむは濁流に呑まれていった。
残されたのは毛布に包まっている子ゆっくり二匹とまりさのみ。
もう三匹だけとなってしまった。
まりさはれいむを助けれなかった責任として残された子ゆっくりをなんとかして守ろうと決意した。
今できることは雨が降っているこの状況を何とかしようと子ゆっくりたちを雨に当たらない場所に移動させるが、
この舟にはそんな場所はなかった。
毛布が雨で濡れてきている。
このままでは子供たちが溶けてしまうと焦ったまりさは何かないかと辺りを見渡した。
非情にもそんなものはなかった。
それだけではない、また舟が何かにぶつかり、その衝撃でまりさが川に落ちてしまった。
「おそらとんでるううううううううううううううううう???!!」
落ちる前、まりさは自分のお帽子を使って水に浮こうとしたがそれがいけなかった。
おさげを使い頭から外れた帽子は突風によりどこかへ飛ばされてしまった。
「おぼうしさん?!」と言った直後、まりさは川の中へ。
「ゆがばぼばあああ!!??ばああばががばぼがぼ??!」
濁流の中、まりさは流れ溶けていった。
舟に戻ろうと必死に足掻いたがもう遅かった。
その時には体が破けて溶けているのだから。
何故こんなことになってしまったのか。
おちびちゃんは無事だろうか。
あの世に行ったられいむに謝らなきゃなと思いながらまりさの意識は水に溶けていった。
「おーい、そっちなんかあったかー?」
「いや、特には」
「はあー・・・なんで俺たちがこんなことしなきゃならんのだ」
「仕方ないだろう仕事なんだから、さっさと引き上げて作業終わらすぞ」
「へーい」
この二人は昨日、川が氾濫したせいで流れてしまった車や大きな人工物を引き上げていた。
今はその作業中でクレーンを使い、車などを引き上げている。
「ん?」
「どうした?」
男の一人が何か見つけたようだ。
そこにはあの小舟があった。
「なんだ?随分ボロッちぃのが流れてきたな」
「こんなの今の日本にあるんだな」
男は小舟にあった布を引っ張った。
何故こんなものが舟にあるのか不思議に思っていたが、すぐに考えをやめ作業に戻った。
布を子舟に戻したとき、布から何か落ちた。
男はそれに気づいてはいない。
いや気づいたとしてもそれが何なのか理解できないだろう。
それは溶けかかっていた小さな赤いリボンと黒い帽子だったそうだ。
あとがき
また○○あきさんに挿絵描いてもらったよ
あのれいむのふんばっり顔がよかったです。
外国には舟の家があるそうです、いつかそんな家に住んでみたいね
今まで書いたもの
加工所本部 前編・後編
れいむその後
まりさその後
14番れいむのその後
れみぃと野良豆ゆっくり 前編・後編
あいつらの違い
れいむはいい飼いゆっくりさ
折れた「ぐんぐにる」
ドスれいむ
追われるれいむ
ゆなら
HENTAIお姉さんとクイーンありす
消費期限切れのお菓子を与えてみた
HENTAIたちの無双劇
HENTAIフルコース
不運 野良ゆ 現代 自然の力って怖い
・ニュースみたら思いついた
麦茶あき
小舟のお家
ある曇りの日、川の近く。
そこには小舟が桟橋にかかっていた。
普段誰も使わないような小舟にゆっくりがいつの間にか住み着いていた。
そのゆっくりはまりさ、れいむにその子供たち。
典型的な野良ゆっくりである。
この家族は以前は拾ってきたダンボールに住んでいたのだが、
後から突然やってきたゲスゆっくりたちにお家を奪われてしまったのだ。
家を奪われた家族に住むところがなかったため夜に捕食種に狙われる恐怖が毎日襲った。
それでも自分たちの子供たちだけでもゆっくりさせてあげようと二匹で必死におうちを探した。
人間の家に入り込むという考えもあったが、このゆっくりたちは人間の恐ろしさを熟知していた。
そうしてがんばって探したところがこの場所である。
小舟。
最初に見つけたのはまりさだ。
川の岸で家が見つからず落ち込んでいたとき偶然この小舟を発見したのだ。
小さい船であったが、人間が数人乗れるような船であった。
木造の舟であり、今の日本では珍しいものだった。
舟の先端に屋根っぽい木の板で作られたものがあり、
中を見ると自分たちがコーディネイトすればいいお家になるのでは?と思いここを自分たちのお家にした。
まず、自分たちがいることをばれないよう、どこからか拾ってきたブルーシートで覆いくくり付け、お家を隠し、雨を防ぐ。
隙間が開いている部分はれいむ自慢のけっかいで防いだ。
次に生活に役立ちそうなものを船の中に入れた。
小船の中には何故か毛布があり、これを自分たちのお布団にした。
これでお家は一通り完成である。
こうしてこのゆっくり一家はここをお家とし、ここに住み着いたのであった。
「ゆっくりただいま!」
「おかえりまりさ!」
「「「おきゃえりなしゃい!」」」
まりさは岸で獲って来た虫や草を集め、舟に帰ったところだった。
お帽子はパンパンで大量のようである。
れいむはまりさが着地しやすいよう毛布を敷き、落ちたときの衝撃に備えた。
何故こんなことをするのかというと、ゆっくりが船に飛び乗る時、どうしてもジャンプしなければならなかった。
その高さで舟に落ちたときの衝撃で少しダメージを負ってしまうのだ。
最初飛び移ったときまりさはその衝撃のせいで餡子を少し吐いてしまうことがあった。
その経験から舟に乗るときに毛布を敷くようになった。
「まりさ!いつでもいいよ!」
「ゆん!」
ぴょん・・!
ぼふんっ・・・!
バシャッ!!
「「「ゆっくち~♪」」」
まりさが舟に着地したとき舟が上下に揺れた。
ゆっくりの重さはそれほどでもないが少しばかり舟を揺らすくらいの重さはある。
その揺れを楽しんでいるのが子ゆっくりたちだ。
舟が浮き上がったように揺れるため子ゆっくりたちは宙に浮きジャンプする。
子ゆっくりたちはそれを楽しんでいるのだ。
「おちょーしゃんもっちょやっちぇー!」
「おしょらちょびちゃい!」
「もうおちびちゃんたち~」
「ゆっくりゆらすよ!」
ギシッ・・・・ギシッ・・・・・
「「「ゆっくち~♪」」」
まりさが体を上下に動かし舟を揺らしている。
一定のリズムで揺れている舟に子ゆっくりたちは大喜びだ。
まりさが獲って来たごはんを食べ、木箱に乗り、川にうんうんする家族たち。
いい忘れていたがこの舟には何故か木箱も積まれていた。
高いところにあるお家に戻ったり、舟から降りるために使えたりし、なにより大きさがゆっくりがジャンプして登れる大きさであった。
うんうんを落とした後、うんうんは水に浮いたがすぐに魚がやってきて食べられてしまった。
「うんうんしゃんたべちぇるよ」
「きちゃないにぇ!」
「ゆゆっおさかなさんにはあれでじゅうぶんなんだよ」
「「「しょーだにぇ!」」」
そんな魚たちを笑いながら舟に戻るゆっくり一家。
ここに虐待お兄さんがいたら「魚を侮辱するゆっくりは餌になってね!」と言いながら、
このゆっくりたちを川に突き落とすだろう。
しかし今回制裁を与えるのは人間ではない。
もっと大きな力の持ち主である。
ごはんを食べ終え、うんうんをし終えいたゆっくりたちは母れいむと一緒におうたを歌う。
まりさはそろそろ自分と同じ種類の子供に水渡りの方法を教えなければと考えていた。
子ゆっくりたちはおうたを歌い、親にす~りす~りしてもらい、一緒にお布団敷きを手伝った。
家族一緒で寝て、明日も今日と同じ様にゆっくりできますようにと眠っていった。
空が徐々に曇っていくことを知らずに・・・・
「「ゆぴ~・・・・ゆぴ~・・・・・・」」
「「「ゅ~・・・・・・・ゅ~・・・・・・」」」
まりさたちは寝ていた。
舟に揺られながら。
ギシッ・・・・・ギシッギシッ・・・・
「ゆ?」
まりさは何か違和感を感じた。
いつも一定のリズムで揺れている舟がなんだか激しいような気がするのだ。
それに雨の音が聞こえた。
雨の音かと思いまた眠りに就こうとしたが、
ガンッ・・!!
「「「「「ゆっ??!」」」」」
突然大きな音がした。
暗いお家の中何が起こったかわからない。
外で何かぶつかったのか?
「・・・なんのおとだろ・・」
「まりさがみてくるよ・・」
まりさは毛布から出て外の様子を見ることにした。
何か嫌な予感がする。
改めて起きてわかったことだが、舟の揺れがいつもより激しい。
外を見るためブルーシートから抜け出した先には、
信じられない光景が待っていた。
「・・・・・・・・ゆっ?」
雨が降っている。
それもにわか雨などではない、ゲリラ豪雨みたいな激しい雨だ。
もしこの中にゆっくりが長時間いればたちまち雨に流されてしまうほどの。
それだけならよかった。
また家の中に隠れればいいことだから。
まりさが見たものは増水した川の水が荒れ狂っている様だった。
「・・・なにこれ?」
風は吹き荒れ、川は濁流となっている。
何故こんなことになっているかというと台風がこの町に来ているのだ。
強風空域であったが、それでもこの雨と風である。
雨はさらに激しさを増し、川はさらに荒れまくる。
まりさは目の前の光景が信じられないようだ。
あれだけ穏やかだった川が地獄のようになるなんて。
ここは危険だと感じたまりさは家族を連れて避難することにした。
「みんな!いますぐひなんするよ!」
「「「ゆっ??」」」
「まりさなにいってるの?おうちのなかにいればあんぜんでしょ?」
「そとがきけんなんだよ!かわさんがゆっくりできていないんだよ!!」
「「「きょ、きょわいよー!!」」」
「で、でもどこにひなんするの?こっちにはおちびちゃんもいるんだよ?」
「ゆ・・・!」
まりさはそこを考えていなかった。
避難するにもこの大雨の中どうやって移動する?
自分たちならまだしも、こっちには子供がいる。
まだ小さくて水に打たれ弱い子ゆくりたち。
そんな子供たちをどうやって避難させるのか全く考えていなかった。
しかもどこに避難すればいいかも全く考えていない。
「しかたないね・・・おうちのなかでなんとかたえてみせるよ!」
「そうだね」
まりさとれいむはお家を固め、飛ばされないように固定した。
子供たちを毛布の中に包み、雨を防げるようにした。
「きょわいよ・・・・」
「ゆっくちちて・・・・」
「ゆぴいぃぃぃ・・・・」
「あめさんはやくやんでね」
「だいじょうぶだよおちびちゃん、おかーさんがついているからね」
しかし、その時であった。
ブチッ!!
桟橋に繋がれていた縄が切れ舟が流れていった。
この濁流の中、そんなことをすればどうなるか。
「ゆわああああああああああああああああああ!!!?」
「ゆれりゅうううううううう!!?」
「ちょまっちぇー!!」
「なんでふねさんかってにうごくのおおおおおおおおおおおおおおおおおおお???!!」
濁流の波に乗り、舟は流されていく。
激しく揺れる舟にゆっくりたちはしがみ付いて耐えるしかなかった。
「「「おきゃあしゃああん!!おちょおしゃあああん!!!きょわいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
「おちびちゃあああああああああん!!!しっかりつかまってねええええええええええ!!!」
「おふとんさんからでちゃだめだよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
必死で耐えるまりさたち。
だが、自然にはそんな小さな努力など簡単に消し飛ばす。
ドンッ・・!
「「「「「ゆっ??!」」」」」
子舟が何かにぶつかった。
川に流されていた車と衝突したのだ。
しかもその衝撃で毛布の中に入っていた子れいむが一匹外へ飛ばされてしまった。
「おしょらちょんでりゅみちゃ~い!」
子れいむが飛んだ先は濁流が激しくなっている川だった。
ボチャンッ・・!!
「「おちびちゃんがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」」
子れいむは親に助けを呼ぶ言葉すら言えずに川に流されていった。
「おちびちゃああああああああああああああん!!!」
「だめだよれいむ!れいむまでながされちゃうよ!!」
「はなしてね!おちびちゃんが!おちびちゃんがあああああああああああああ!!!」
子れいむを助けに行こうとするれいむだが、まりさに止められてしまう。
母性からか助かるはずもないのに助けに行こうとする精神は見事だが無意味だ。
まりさはもう子れいむが助からないことを理解していた。
これ以上、家族を失わないためれいむに毛布を抑えるように言い、
まりさは風でお家が飛ばされないよう支えていた。
「ゆぎいいいいいい!!!ぜったいかぞくはまもるよおおおおおおお!!」
すでに一匹は川にのまれて死んでしまっているが。
まりさが必死にお家を支えているとき、陸の方に誰かがいることに気がついた。
それは人間である。
こんな雨の中何をしているのか知らないが運がいい。
まりさは人間の恐ろしさを理解していたがこの状況の最中、そんなことは言ってられない。
なんとか助けを呼ぼうと大声で助けを求めた。
「にんげんさんたすけてええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」
「おい、今何か聞こえなかったか?」
「まさか」
「たすけてええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」
「ホラッ!」
「本当だ!あの舟からか!」
「おーい!無事かー!」
「ゆうううううう!!にんげんさああああああああああああああああああああん!!」
まりさは助かった、
と思っていた。
「なんだゆっくりか」
「じゃあ行こうぜ、雨も激しくなってきたし」
人間の二人は助けを求めてきたのがゆっくりだとわかった途端、帰ってしまった。
遠ざかる人間を呼び続けるまりさだったが、もう見えなくなった。
「にんげんざあああああああああああああああああん!!!?どぼじでええええええええええええええええええええええええええええ??!」
何故人間は自分たちを助けてくれないのかと叫びながら呼ぶがもう遅かった。
雨はさらに激しさを増し、舟を流していく。
その時、強い風が吹き、お家の屋根を吹き飛ばした。
しかも運の悪いことに毛布を抑えていたれいむが屋根にぶつかって飛ばされていった。
「ばりざああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「でいぶううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!」
まりさがりれいむのもみ上げを間一髪で噛み掴むが・・・
ブチッ・・!!
「・・ゆ?」
れいむのもみ上げが千切れてしまった。
時が止まったかのように二匹は見つめ合う。
千切れたもみ上げが何を意味するか理解したときれいむの顔が絶望に変わり始め、
氾濫した川の中に落ちていった。
ボチャンッ!!
「がぼがぼ!!ばびざあああああぼぼご!!?どぼぼぼ??!」
「でいぶううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう???!」
ザパアアアアアアア!!
・・・・・・・・・・・・・
れいむは濁流に呑まれていった。
残されたのは毛布に包まっている子ゆっくり二匹とまりさのみ。
もう三匹だけとなってしまった。
まりさはれいむを助けれなかった責任として残された子ゆっくりをなんとかして守ろうと決意した。
今できることは雨が降っているこの状況を何とかしようと子ゆっくりたちを雨に当たらない場所に移動させるが、
この舟にはそんな場所はなかった。
毛布が雨で濡れてきている。
このままでは子供たちが溶けてしまうと焦ったまりさは何かないかと辺りを見渡した。
非情にもそんなものはなかった。
それだけではない、また舟が何かにぶつかり、その衝撃でまりさが川に落ちてしまった。
「おそらとんでるううううううううううううううううう???!!」
落ちる前、まりさは自分のお帽子を使って水に浮こうとしたがそれがいけなかった。
おさげを使い頭から外れた帽子は突風によりどこかへ飛ばされてしまった。
「おぼうしさん?!」と言った直後、まりさは川の中へ。
「ゆがばぼばあああ!!??ばああばががばぼがぼ??!」
濁流の中、まりさは流れ溶けていった。
舟に戻ろうと必死に足掻いたがもう遅かった。
その時には体が破けて溶けているのだから。
何故こんなことになってしまったのか。
おちびちゃんは無事だろうか。
あの世に行ったられいむに謝らなきゃなと思いながらまりさの意識は水に溶けていった。
「おーい、そっちなんかあったかー?」
「いや、特には」
「はあー・・・なんで俺たちがこんなことしなきゃならんのだ」
「仕方ないだろう仕事なんだから、さっさと引き上げて作業終わらすぞ」
「へーい」
この二人は昨日、川が氾濫したせいで流れてしまった車や大きな人工物を引き上げていた。
今はその作業中でクレーンを使い、車などを引き上げている。
「ん?」
「どうした?」
男の一人が何か見つけたようだ。
そこにはあの小舟があった。
「なんだ?随分ボロッちぃのが流れてきたな」
「こんなの今の日本にあるんだな」
男は小舟にあった布を引っ張った。
何故こんなものが舟にあるのか不思議に思っていたが、すぐに考えをやめ作業に戻った。
布を子舟に戻したとき、布から何か落ちた。
男はそれに気づいてはいない。
いや気づいたとしてもそれが何なのか理解できないだろう。
それは溶けかかっていた小さな赤いリボンと黒い帽子だったそうだ。
あとがき
また○○あきさんに挿絵描いてもらったよ
あのれいむのふんばっり顔がよかったです。
外国には舟の家があるそうです、いつかそんな家に住んでみたいね
今まで書いたもの
加工所本部 前編・後編
れいむその後
まりさその後
14番れいむのその後
れみぃと野良豆ゆっくり 前編・後編
あいつらの違い
れいむはいい飼いゆっくりさ
折れた「ぐんぐにる」
ドスれいむ
追われるれいむ
ゆなら
HENTAIお姉さんとクイーンありす
消費期限切れのお菓子を与えてみた
HENTAIたちの無双劇
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