ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3061 隻眼のまりさ プロローグ
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ankoss
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『隻眼のまりさ プロローグ』 9KB
戦闘 群れ 新シリーズの序章です。
戦闘 群れ 新シリーズの序章です。
初めましての方は初めまして
他の作品を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
新作です。
他の作品を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
新作です。
―――――――――――――――――――――――――――――
まりさは、違和感を感じていた。
初めは本当に、ただそれだけだったのだ。
初めは本当に、ただそれだけだったのだ。
――――某日、朝方――――
まりさは自宅で目を覚ました。
木の根元を掘り進んで作ったいつもの見慣れた巣穴。
入り口には木の皮が被せてあり、朝日が皮の隙間から覗いている。
木の根元を掘り進んで作ったいつもの見慣れた巣穴。
入り口には木の皮が被せてあり、朝日が皮の隙間から覗いている。
ここにいるのは一匹の野生のまりさ。
番はいないので、一匹で寝起きをする普通のまりさである。
だがこのまりさ、少し変わったところがある。
目を覚ましていても左目が開かないのだ。
顔には左目を跨ぐように大きな亀裂が入っている。
跡が残ってしまっているが今はくっついているし痛みもない。
番はいないので、一匹で寝起きをする普通のまりさである。
だがこのまりさ、少し変わったところがある。
目を覚ましていても左目が開かないのだ。
顔には左目を跨ぐように大きな亀裂が入っている。
跡が残ってしまっているが今はくっついているし痛みもない。
「ゆっくりしていってね」
ゆっくり特有の挨拶。
誰が聞いているわけでもないが、朝起きたら誰でも言うことだ。
そこに違和感はない。今はまだ。
誰が聞いているわけでもないが、朝起きたら誰でも言うことだ。
そこに違和感はない。今はまだ。
家から出るとそこには多くのゆっくり達が行き交っていた。
紅白リボンに黒髪のれいむ種。
黒いトンガリ帽子に金髪のまりさ種。
赤のカチューシャに同じく金髪のありす種。
紫のナイトキャップに長い髪のぱちゅりー種。
緑のかぶり物に頭に突き出した耳と二本の尻尾があるちぇん種。
紅白リボンに黒髪のれいむ種。
黒いトンガリ帽子に金髪のまりさ種。
赤のカチューシャに同じく金髪のありす種。
紫のナイトキャップに長い髪のぱちゅりー種。
緑のかぶり物に頭に突き出した耳と二本の尻尾があるちぇん種。
ここは深い山中のゆっくり達が住まう集落。
特に珍しい個体もおらず平和で皆とてもゆっくりしていた。
隻眼のまりさもここで生まれ、育ってきた。
両親はもういないがすでに成体であるまりさは生活に不自由はない。
特に珍しい個体もおらず平和で皆とてもゆっくりしていた。
隻眼のまりさもここで生まれ、育ってきた。
両親はもういないがすでに成体であるまりさは生活に不自由はない。
秋風に吹かれてまりさは目を細める。
風に乗って紅葉が舞っている。
皆一様に冬篭りに備えて食糧の備蓄を行っている最中だ。
実りの秋ということもあり、皆忙しそうに働いていた。
風に乗って紅葉が舞っている。
皆一様に冬篭りに備えて食糧の備蓄を行っている最中だ。
実りの秋ということもあり、皆忙しそうに働いていた。
「まりさ、ゆっくりしていってね!」
お隣に住むれいむに声を掛けられる。
「ゆっくりしていってね」
そう返事を返す。
「今日もドスのところに行くの?」
「うん。『ぶりーふぃんぐ』をしないと」
「じゃあまたね。ゆっくり行ってらっしゃい!」
「うん、行ってくる」
「うん。『ぶりーふぃんぐ』をしないと」
「じゃあまたね。ゆっくり行ってらっしゃい!」
「うん、行ってくる」
笑顔での見送りに首肯するまりさ。
そこに違和感はない。今はまだ。
そこに違和感はない。今はまだ。
「おはよう」
「ゆ!まりさ、おはよう!」
「ゆっくりしていってね!」
「ゆ!まりさ、おはよう!」
「ゆっくりしていってね!」
長であるドスの巣穴に来ると三匹のまりさが来ていた。
この三匹、トレードマークの帽子がボロボロだったり
三つ編みの『おさげ』がなかったりする。
この三匹、トレードマークの帽子がボロボロだったり
三つ編みの『おさげ』がなかったりする。
この三匹は隻眼のまりさの幼馴染でいくつもの
修羅場をくぐってきた古強者達だ。
修羅場をくぐってきた古強者達だ。
ゆっくりにとって装飾品は大切だが集落の中で最も強く
勇敢に戦う姿を見たゆっくり達はそれを馬鹿にしたりすることはない。
勇敢に戦う姿を見たゆっくり達はそれを馬鹿にしたりすることはない。
「ゆ~!みんな、集まってるね!」
「長(おさ)!」
「ゆっくりしていってね!!」
「むきゅ、じゃあ『ぶりーふぃんぐ』を始めましょう」
「長(おさ)!」
「ゆっくりしていってね!!」
「むきゅ、じゃあ『ぶりーふぃんぐ』を始めましょう」
洞窟の奥からドスまりさとぱちゅりーが出てくる。
このドスは三匹と同じ幼馴染の一員だった。
だがある日気がついたらとても大きく成長していた。
元々強かったリーダー格のまりさがドスになったことで
皆一様に喜び、村長に祭り上げた。
今でもドスを含めた五匹は仲がよく、うまく集落を統率していた。
だがある日気がついたらとても大きく成長していた。
元々強かったリーダー格のまりさがドスになったことで
皆一様に喜び、村長に祭り上げた。
今でもドスを含めた五匹は仲がよく、うまく集落を統率していた。
そして横の元人間の飼いゆっくりであったぱちゅりーは
家から追い出され、行き倒れていたところをこの集落に拾われた。
そしてゆっくり達では知りえない有用性の高い情報をもって
集落の参謀役を務めている。
家から追い出され、行き倒れていたところをこの集落に拾われた。
そしてゆっくり達では知りえない有用性の高い情報をもって
集落の参謀役を務めている。
「今日は左のまりさ達には赤松林の方へ狩りに行ってきてね」
「ゆっくり行くよ!」
「右の二人は狩人のありす達と一緒に洞窟の裏の森へ行ってね」
「わかったんだぜ!」
「ドスは昨日の続きで開拓ね、私も行くわ」
「分かったよ、ぱちゅりー」
「ゆっくり行くよ!」
「右の二人は狩人のありす達と一緒に洞窟の裏の森へ行ってね」
「わかったんだぜ!」
「ドスは昨日の続きで開拓ね、私も行くわ」
「分かったよ、ぱちゅりー」
ブリーフィングと言うには簡単だが
ゆっくりとしては上出来な作戦会議だ。
ゆっくりとしては上出来な作戦会議だ。
ドスは長く大きな舌でぱちゅりーを帽子の上に乗せると移動を始める。
隻眼のまりさも同様に、赤松林で取れるものを思い浮かべながら洞窟を出た。
隻眼のまりさも同様に、赤松林で取れるものを思い浮かべながら洞窟を出た。
――――同日、昼前――――
赤松林に到着したまりさは、狩りを始めていた。
大小さまざまなキノコや、昆虫がひしめいている。
大小さまざまなキノコや、昆虫がひしめいている。
「はっ!!」
体当たりを食らわしてカマキリを仕留めた。
昆虫は植物と違い保存が利かないので主に今日明日の食事になる。
そしてまりさが任務として狙うのはキノコ類。
昆虫は植物と違い保存が利かないので主に今日明日の食事になる。
そしてまりさが任務として狙うのはキノコ類。
甘党であるゆっくりはトマトやにんじんのような野菜
そしてリンゴやミカンといった果物を好む。
そしてリンゴやミカンといった果物を好む。
まりさが今狙っている松茸や毒キノコであるテングダケなどは
無用の長物である。
無用の長物である。
だが、驚くことにこの集落はドスの確かな統制とぱちゅりーの交渉により
人間と不可侵協定と等価交換による取引を交わしている。
ぱちゅりーが言うには松茸は人間の間では法外な価値で取引され
毒キノコでさえも利用方法があるという。
まりさ達が回収したそれらのゆっくりにとって無用な物を
人間の栽培した野菜や果物と交換しているのだ。
人間と不可侵協定と等価交換による取引を交わしている。
ぱちゅりーが言うには松茸は人間の間では法外な価値で取引され
毒キノコでさえも利用方法があるという。
まりさ達が回収したそれらのゆっくりにとって無用な物を
人間の栽培した野菜や果物と交換しているのだ。
人間なら力ずくで奪うということもできるのだろうが
確かな実績、毎年の安定した供給量を約束することで
もうすでに二年以上協定は破られていない。
確かな実績、毎年の安定した供給量を約束することで
もうすでに二年以上協定は破られていない。
特に秋に手に入れた野菜は冬篭りで役に立つので
松茸の存在はまさに渡りに舟だった。
松茸の存在はまさに渡りに舟だった。
「ゆ!あったよ!」
まりさは松茸を見つけると舌で回収し帽子にしまった。
まりさ種は頭より身体能力に優れた種だが
キノコに関する知識だけは豊富だった。
元となったキャラクターがどうである、などと言うつもりはないが。
まりさ種は頭より身体能力に優れた種だが
キノコに関する知識だけは豊富だった。
元となったキャラクターがどうである、などと言うつもりはないが。
――――同日、夕刻――――
「帰ったよー!」
隻眼のまりさはぴょんぴょん跳ねながらドスのいた洞窟に戻ってきた。
「むきゅ!いっぱい取れたわね!
これなら人間さんからたくさんお野菜がもらえて皆ゆっくりできるわ!」
「今日は持ちきれなかったけど、まだいっぱい生えてたから明日も行くね!」
「分かったわ、じゃあ今日はお仕事おしまいね
明日までゆっくりしていってね!」
「わかったよ、ぱちゅりー」
これなら人間さんからたくさんお野菜がもらえて皆ゆっくりできるわ!」
「今日は持ちきれなかったけど、まだいっぱい生えてたから明日も行くね!」
「分かったわ、じゃあ今日はお仕事おしまいね
明日までゆっくりしていってね!」
「わかったよ、ぱちゅりー」
まりさは上機嫌で返事をすると帰路に着く。
そこに違和感はない。今はまだ。
そこに違和感はない。今はまだ。
――――同日、深夜――――
「れみりゃだあああああああああああああ!!!!」
自宅で眠っていた隻眼のまりさは
悲鳴を聞いて飛び起きた。
悲鳴を聞いて飛び起きた。
その後すぐに思考を巡らすことなく外に向かって跳ねていた。
そこには数匹のれみりゃがいた。一匹は胴付きだ。
「やめろおおおおおおおおおおおお!!!」
「ゆっくりしね!!!」
「ゆっくりしね!!!」
幼馴染の三匹も出てきた。
「うー☆あまあまいっぱいだどぅー!」
胴付きれみりゃが手に持っているのはれいむ。
子供であるらしい頭だけのれみりゃがかぶりつこうとする。
子供であるらしい頭だけのれみりゃがかぶりつこうとする。
「れいむを放せええええええええ!!!」
もみ上げのないまりさが子れみりゃをれいむに触れる直前に
体当たりで弾き飛ばす。
体当たりで弾き飛ばす。
「うー!?いたいんだどー!いたいんだどー!」
衝撃で失速し地面を転がったれみりゃは翼をばたつかせながらもがいている。
「うー!よぐもおぢびぢゃんをー!!」
怒った胴付きれみりゃが四匹のまりさ達に手を伸ばす。
「れいむ!今のうちにゆっくりにげるよ!」
「ゆっくりにげるよ!」
「ゆっくりにげるよ!」
まりさ達は散り散りになって動き回りれみりゃを撹乱する。
れいむが離れるのを確認してから四匹が集まった。
れいむが離れるのを確認してから四匹が集まった。
「ゆ!『ふぉーめーしょん』を組むよ!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
隻眼のまりさの号令で隻眼のまりさを先頭に
三角形の陣を取る。
先頭のまりさは地面を踏みしめ、ジャンプの体勢。
三角形の陣を取る。
先頭のまりさは地面を踏みしめ、ジャンプの体勢。
「まりさのくせになまいきなんだどー!!」
一層怒りをあらわにした胴付きれみりゃは歩み寄って
隻眼のまりさに右手を伸ばす。
隻眼のまりさに右手を伸ばす。
(今だ!!)
れみりゃが身体ごと腕を突き出してきたところを
身体を縮めた反動でれみりゃの顔面めがけ全力の体当たりを叩き込む。
身体を縮めた反動でれみりゃの顔面めがけ全力の体当たりを叩き込む。
「ゆ゙ゔっーーー!!!」
「うー!!??」
「うー!!??」
自分の体重とまりさの体重分とジャンプ力の加わった一撃が
れみりゃの額を捉え仰向けに倒されてしまう。
れみりゃの額を捉え仰向けに倒されてしまう。
「止めだよ!」
「ゆっくりしね!」
「ゆっくりしね!!」
「ゆっくりしね!」
「ゆっくりしね!!」
後ろにはじけとんだ隻眼のまりさを飛び越え残りの三匹が
れみりゃの顔面を狙って踏みつけ攻撃を仕掛ける
れみりゃの顔面を狙って踏みつけ攻撃を仕掛ける
「うー!?うー!!!??ゔゔゔゔーーー!!!」
しばらくうめいていたれみりゃだが執拗な三匹の踏みつけに
顔面が変形していき、ついには頭部を完全に潰されてしまった。
顔面が変形していき、ついには頭部を完全に潰されてしまった。
「おがーじゃーーーーん!!」
「よぐもおおおおおお!!!」
「よぐもおおおおおお!!!」
残った子れみりゃがまりさたちに襲い掛かろうとした時
「皆避けてね!!」
その声を合図に四匹のまりさはすばやく
れみりゃから離れるように左右に分かれる。
れみりゃから離れるように左右に分かれる。
「くらえーーーーーーーー!!!!」
「うーーーーーーーーーーー!!??」
「うーーーーーーーーーーー!!??」
ドスの放ったドススパークが闇夜を切り裂き
残ったれみりゃを全て消し炭に変えた。
残ったれみりゃを全て消し炭に変えた。
――――翌日、日の出――――
「昨日はすごかったよー!」
「れみりゃを倒したんだねー!わかるよー!」
「れいむはまりさたちに助けられたよ!」
「れみりゃを倒したんだねー!わかるよー!」
「れいむはまりさたちに助けられたよ!」
集落は昨晩の戦いの話題で持ちきりだった。
頭部のない胴付きれみりゃがその証。
あの時れみりゃに捕まっていたれいむが噂話の中心だ。
頭部のない胴付きれみりゃがその証。
あの時れみりゃに捕まっていたれいむが噂話の中心だ。
「それでね、まりさ達がれみりゃに攻撃を仕掛けた後ね
ドススパークで皆やっつけたんだよ!」
「すごーい!!」
「かっこいー!!」
ドススパークで皆やっつけたんだよ!」
「すごーい!!」
「かっこいー!!」
そんな噂話を横目に隻眼のまりさは物思いに耽っていた。
昨日の戦い。
負傷者もおらず集落にとってにとって最高の内容だった。
れいむが捕まったときはまずい、と思ったが
胴付きが自分で食べなかったのが幸いしてれいむは無傷で生還できた。
負傷者もおらず集落にとってにとって最高の内容だった。
れいむが捕まったときはまずい、と思ったが
胴付きが自分で食べなかったのが幸いしてれいむは無傷で生還できた。
自分の放った渾身のカウンター。
数年前、れみりゃに対抗する必殺の武器を探していたまりさは
体当たりを磨きに磨いた自分の攻撃力のさらに増大する
この技、カウンターを編み出した。
習得したての頃は一回二回ではタイミングをつかめずに一度失敗。
交差する瞬間にれみりゃの右手の爪が
まりさの左目を切り裂いたのだ。
最終的にはドススパークで決着がつき命は助かったが
まりさの左目に光が戻ることはなかった。
数年前、れみりゃに対抗する必殺の武器を探していたまりさは
体当たりを磨きに磨いた自分の攻撃力のさらに増大する
この技、カウンターを編み出した。
習得したての頃は一回二回ではタイミングをつかめずに一度失敗。
交差する瞬間にれみりゃの右手の爪が
まりさの左目を切り裂いたのだ。
最終的にはドススパークで決着がつき命は助かったが
まりさの左目に光が戻ることはなかった。
そんな思いをして習得した必殺技。
今ではチームの切り込み隊長として存分にその力を振るっている。
今ではチームの切り込み隊長として存分にその力を振るっている。
そして、そんな想いが隻眼のまりさに一つのしこりを生み出していたのだ。
しばらくすると、昨日助けたれいむが駆け寄ってきた。
「まりさ!昨日はありがとう!!
お礼に今日は皆を招待してうちでご馳走するから
ゆっくりしていってね!!!」
お礼に今日は皆を招待してうちでご馳走するから
ゆっくりしていってね!!!」
嬉しそうな顔でそんなことを言うれいむを見て
隻眼のまりさは今度ははっきりと
確かな違和感を感じていた。
続く
あとがき
独自設定多数の新シリーズです。
ゆっくり達が妙に賢すぎねぇ?という人も多いと思いますが
基本的にプロローグで紹介したような世界観で物語は進みます。
虐待、愛で、その他シュールなギャグのない冒険活劇です。
山場と帰結は大体構想があるのですがそこまでの道中に
靄がかかった状態で書き始めています。
あまり評判がよくなければ
某ソードマスターのようにラ~ララ、ララララ~♪と
唐突なハッピーエンディングを迎えるかもしれません。
ゆっくり達が妙に賢すぎねぇ?という人も多いと思いますが
基本的にプロローグで紹介したような世界観で物語は進みます。
虐待、愛で、その他シュールなギャグのない冒険活劇です。
山場と帰結は大体構想があるのですがそこまでの道中に
靄がかかった状態で書き始めています。
あまり評判がよくなければ
某ソードマスターのようにラ~ララ、ララララ~♪と
唐突なハッピーエンディングを迎えるかもしれません。
また、駆除業者のお仕事風景も終わりではないので
よければそちらもよろしくお願いします。
よければそちらもよろしくお願いします。
最後に、この作品を読んでくださった全ての方に無上の感謝を。