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anko3166 隻眼のまりさ 第七話
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『隻眼のまりさ 第七話』 17KB
戦闘 群れ ちょっと自分推敲が足りないかもしれませんね。
戦闘 群れ ちょっと自分推敲が足りないかもしれませんね。
初めましての方は初めまして
他の作品を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
タイトルどおり前作の続編です。
他の作品を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
タイトルどおり前作の続編です。
―――――――――――――――――――――――――――――
~第七話~
ドスの思い!その存在が生み出すものは…
ドスの思い!その存在が生み出すものは…
――――同日、深夜――――
隻眼のまりさ、ぱちゅりー、ドスは皆が寝静まった深夜に
ドスの洞窟の中で一箇所に集まっていた。
今までのことを、そして今後のことを話し合うために。
ドスの洞窟の中で一箇所に集まっていた。
今までのことを、そして今後のことを話し合うために。
洞窟の中は真っ暗だった。
中で行動するのに慣れていてもそろりそろりと移動しないと危険だ。
中で行動するのに慣れていてもそろりそろりと移動しないと危険だ。
「まりさ、とりあえずドスにも同じ話をしてあげて」
「うん…」
「……………」
「うん…」
「……………」
ドスは黙ってことの推移を見ていた。
ぱちゅりーの行動、つまりは自分に話を通すということが意外だったからだ。
それはつまり、自分の予想が全く追いつかないことが分かったから。
いちいち話の腰を折って状況説明を求めるより
全て聞いてから自分の判断や意見を言おうと思った。
ぱちゅりーの行動、つまりは自分に話を通すということが意外だったからだ。
それはつまり、自分の予想が全く追いつかないことが分かったから。
いちいち話の腰を折って状況説明を求めるより
全て聞いてから自分の判断や意見を言おうと思った。
「ドスは、きめぇ丸って知ってるかな?」
「きめぇ丸…?ひょっとしてあの全然ゆっくりしてない
ゆっくりのこと?」
「きめぇ丸…?ひょっとしてあの全然ゆっくりしてない
ゆっくりのこと?」
隻眼のまりさはその言葉に少々ズキンときた。
やはりゆっくりしていないゆっくりはドスでもいやなのか、と。
やはりゆっくりしていないゆっくりはドスでもいやなのか、と。
「何日か前に狩りに行ったときそのきめぇ丸に会ったんだ」
「そうなの?」
「それで、きめぇ丸が」
「ゆんやあああああああああああ!!!
れみりゃがああああああああああああ!!!」
「!!!」
「れみりゃ!?」
「そうなの?」
「それで、きめぇ丸が」
「ゆんやあああああああああああ!!!
れみりゃがああああああああああああ!!!」
「!!!」
「れみりゃ!?」
集落のゆっくりの悲鳴が聞こえてきた。
「まりさ!ドス!」
「う、うん!!」
「いくよ!!」
「う、うん!!」
「いくよ!!」
ドスはぱちゅりーを帽子に乗せ、洞窟の外へ向かう。
緊急事態だからしょうがない。
三匹とも同じように考えていたが同時に
この話を先延ばしにできたことに僅かな安堵を得ていた。
緊急事態だからしょうがない。
三匹とも同じように考えていたが同時に
この話を先延ばしにできたことに僅かな安堵を得ていた。
でもやはり、この話には早々に決着をつけておくべきだったのだ。
まず隻眼のまりさが外に出て、それに続いてドスが洞窟から顔を出す。
「ドス!危ない!!」
「むきゅっ!!」
「うわあ!!」
「むきゅっ!!」
「うわあ!!」
ドスの顔めがけて飛んできたれみりゃをまりさが体当たりで引き離した。
「え…?まりさ…?」
ドスは驚いた。ドスの顔の高さは1m以上ある。
にもかかわらず隻眼のまりさはその高さにいたれみりゃに体当たりを当てたのだ。
にもかかわらず隻眼のまりさはその高さにいたれみりゃに体当たりを当てたのだ。
「ドス!ドス!前見て!!」
「う、うん!!」
「う、うん!!」
そうだ、それどころではない。目の前にはれみりゃがいるのだ。
自分のドススパークは最大戦力。
とにかく今は戦闘に集中しなければならない。
自分のドススパークは最大戦力。
とにかく今は戦闘に集中しなければならない。
「何よ…これ…」
洞窟の入り口から見た光景はまさに二年前の再現だった。
満月の月に照らされた夜の森に翼を持った悪魔が飛び交っている。
数は無数。あの時以上かもしれない。
満月の月に照らされた夜の森に翼を持った悪魔が飛び交っている。
数は無数。あの時以上かもしれない。
「………!!ドス!ドススパークを!!」
「わ、わかったよ!!」
「わ、わかったよ!!」
しかし呆けてなどいられない。
とにかく、守れるものは守らなければならない。
とにかく、守れるものは守らなければならない。
「うー!おっきなやつがいたんだどー!」
「みんなでたべるよ!!」
「みんなでたべるよ!!」
ぱちゅりーの思惑が成功したのかそうでないのか定かではないが
集落のゆっくり達は巣の中にいるようだ。
外には誰もいない。
しかしそれが故にドスを確認すると辺りにいたれみりゃが一斉に殺到してきた。
ドスもそうだがドスの帽子に乗っているだけのぱちゅりーが最も危険だ。
集落のゆっくり達は巣の中にいるようだ。
外には誰もいない。
しかしそれが故にドスを確認すると辺りにいたれみりゃが一斉に殺到してきた。
ドスもそうだがドスの帽子に乗っているだけのぱちゅりーが最も危険だ。
「ドス!かまわないわ!薙ぎ払って!!」
「ゆっくり理解したよ!!」
「ゆっくり理解したよ!!」
ドスは専用のキノコを咀嚼せずにそのまま飲み込む。
ぱちゅりーに教わった発射時間の短縮方法だ。
ぱちゅりーに教わった発射時間の短縮方法だ。
「ゆぅぅぅぅ…あああああああああ!!!!」
「……っ!!!」
「……っ!!!」
隻眼のまりさはあまりの光と轟音に目を背けた。
ドスはレーザーを照射しながら右から左へと頭を振り上空の連中を一斉攻撃したのだ。
ただし、この方法では周囲の木々も同時に薙ぎ払ってしまう。
巣の支柱とされていた木を破壊してしまわないためにも
緊急時以外は使用を禁じていた方法だ。
ドスはレーザーを照射しながら右から左へと頭を振り上空の連中を一斉攻撃したのだ。
ただし、この方法では周囲の木々も同時に薙ぎ払ってしまう。
巣の支柱とされていた木を破壊してしまわないためにも
緊急時以外は使用を禁じていた方法だ。
「うわあああああああああああああ!!!」
「ゆゆーーーーーーーーーーーー!!!???」
「おがーじゃあああああああああああん!!??」
「ゆゆーーーーーーーーーーーー!!!???」
「おがーじゃあああああああああああん!!??」
バキバキと木が倒れる音。
上空の捕食種は直接薙ぎ払われ、目を戻したところで
今度は倒れてくる木の上部にある葉や枝によって地上のゆっくりに襲い掛かる。
上空の捕食種は直接薙ぎ払われ、目を戻したところで
今度は倒れてくる木の上部にある葉や枝によって地上のゆっくりに襲い掛かる。
「ドス!一旦洞窟の中に下がって!!
このままじゃ三方向かられみりゃに襲われるわ!!」
「分かったよ!!」
「まりさ!!聞こえてる!?中に入ってくるれみりゃを撃退して!!」
「聞こえてるよ!!分かった!!」
このままじゃ三方向かられみりゃに襲われるわ!!」
「分かったよ!!」
「まりさ!!聞こえてる!?中に入ってくるれみりゃを撃退して!!」
「聞こえてるよ!!分かった!!」
周りの音がうるさくてお互いに大声で会話する三匹。
前方90度にあった木がドススパークによってバランスを崩し
ドシンドシンと次々と倒れる。
そして倒れた中は地獄絵図と化した。
れみりゃ達にも多大な被害を与えたが集落のゆっくり達も
驚いて外に出てきてしまった者がいた。
だが、この混乱もぱちゅりーの狙いの一つ。
集落に住む者たちにも被害が出てしまったが
れみりゃ達の行動がバラバラになった。
とりあえず、一点集中の攻撃は避けられたのだ。
前方90度にあった木がドススパークによってバランスを崩し
ドシンドシンと次々と倒れる。
そして倒れた中は地獄絵図と化した。
れみりゃ達にも多大な被害を与えたが集落のゆっくり達も
驚いて外に出てきてしまった者がいた。
だが、この混乱もぱちゅりーの狙いの一つ。
集落に住む者たちにも被害が出てしまったが
れみりゃ達の行動がバラバラになった。
とりあえず、一点集中の攻撃は避けられたのだ。
「ドス!大丈夫!?」
「まりさ達も来たよ!」
「まりさ達も来たよ!」
残りの精鋭まりさ二匹が洞窟の前に躍り出てきた。
「助かるわ!ドスの洞窟の前に陣取って!
ドススパーク発射を援護するのよ!!」
「ゆっくり分かったよ!」
「待って!もう一匹は!?」
「まりさは見てないよ!」
「きっと大丈夫だよ!!」
「とりあえず目の前に集中して!!」
ドススパーク発射を援護するのよ!!」
「ゆっくり分かったよ!」
「待って!もう一匹は!?」
「まりさは見てないよ!」
「きっと大丈夫だよ!!」
「とりあえず目の前に集中して!!」
お互いの声を聞いていなければ右も左も分からなくなりそう。
そんな思いを持ちながら自らを奮い立たせて目の前の脅威に立ち向かう。
そんな思いを持ちながら自らを奮い立たせて目の前の脅威に立ち向かう。
「ドス!!いいわ!!その位置から仰角10!真っ直ぐ発射!」
「え!?何だっけ!?」
「地面よりちょっと上!正面の木の枝をすべて排除するの!!」
「ゴメン!!分かったよ!!」
「え!?何だっけ!?」
「地面よりちょっと上!正面の木の枝をすべて排除するの!!」
「ゴメン!!分かったよ!!」
ぱちゅりーの戦術は木の枝という障害物を作り
そこに真っ直ぐ穴を開けるというもの。
そうすればよりドススパークの有効範囲内に
敵が侵入してくるようになる。
そこに真っ直ぐ穴を開けるというもの。
そうすればよりドススパークの有効範囲内に
敵が侵入してくるようになる。
「うー!よくもやったなー!」
「ゆぅぅぅううう!!」
「ふらん!いっしょにあいつをたおすどー!!」
「くらええええええええええええ!!!」
「ゆぅぅぅううう!!」
「ふらん!いっしょにあいつをたおすどー!!」
「くらええええええええええええ!!!」
第二射。正面に集まってきたれみりゃとふらんが一斉に消し飛んだ。
この集落で一番の脅威であると理解してドスに攻撃をしようと集まってきたのが災いした。
この集落で一番の脅威であると理解してドスに攻撃をしようと集まってきたのが災いした。
「いいわ!!第一次攻撃は成功!!まりさ達は前進して!
私が合図するか危ないと思ったら左右の木の枝の中に避難して!
決して自分たちだけで戦おうとしないでね!!」
「分かったよ!」
「突撃するよ!!」
私が合図するか危ないと思ったら左右の木の枝の中に避難して!
決して自分たちだけで戦おうとしないでね!!」
「分かったよ!」
「突撃するよ!!」
まりさ達三匹が隻眼のまりさを先頭にドスの元を離れて
ドススパークでできた道へ前進する。
再び敵をここに集めるのが目的だ。
ドススパークでできた道へ前進する。
再び敵をここに集めるのが目的だ。
「ゆわーん!!こわいよおおおおおおおお!!!」
「みゃみゃあああああああああああ!!!」
「うー!にげるんじゃないんだどー!!」
「えださんじゃまなんだどー!!」
「みゃみゃあああああああああああ!!!」
「うー!にげるんじゃないんだどー!!」
「えださんじゃまなんだどー!!」
混乱して巣から出てきたゆっくり達が辺りに散らばり始めた。
しかし密度の高い障害物である木の枝に遮られて
地上を這い回るゆっくり達より
三次元移動をするれみりゃ達はさらに行動し辛くなる。
しかし密度の高い障害物である木の枝に遮られて
地上を這い回るゆっくり達より
三次元移動をするれみりゃ達はさらに行動し辛くなる。
「行くよ!!『あろーふぉーめーしょん』!!」
「「ゆっくり理解したよ!!」」
「「ゆっくり理解したよ!!」」
そう言ってから隻眼のまりさは木の枝を帽子から取り出す。
それを口にくわえると正面の胴付きれみりゃに向かっていく。
それを口にくわえると正面の胴付きれみりゃに向かっていく。
「あまあまがあったんだどー!」
「ふっ!!!」
「ふっ!!!」
手を伸ばしてきたれみりゃの攻撃にあわせてジャンプした。
すれ違いざまに木の枝の先端で相手の左目を切り裂く。
すれ違いざまに木の枝の先端で相手の左目を切り裂く。
「うー!?いぎゃああああああああああ!!!
でびでゃのおべべがああああああああああ!!」
でびでゃのおべべがああああああああああ!!」
これはかつて自分が受けた左目の怪我を思い出して考えた技だ。
『刺す』のではなく勢いに任せて『斬る』攻撃。
『刺す』のではなく勢いに任せて『斬る』攻撃。
「とどめだよ!!」
「ゆっくり死ね!!」
「うー!?いだいいいい!!やべろおおおおおおお!!!」
「ゆっくり死ね!!」
「うー!?いだいいいい!!やべろおおおおおおお!!!」
転んだれみりゃが後ろの二匹のまりさに踏みつけられる。
斬る攻撃なら武器の木の枝を失わずにすみ
刺してれみりゃの顔を踏む追い討ちの邪魔にならないし
裂けた部分から中身が漏れ出すというダメージ増加に繋がる。
カウンターに加えた一石三鳥の攻撃だ。
斬る攻撃なら武器の木の枝を失わずにすみ
刺してれみりゃの顔を踏む追い討ちの邪魔にならないし
裂けた部分から中身が漏れ出すというダメージ増加に繋がる。
カウンターに加えた一石三鳥の攻撃だ。
「立ち止まらないで!着いて来て!!」
「分かってるよ!!」
「分かってるよ!!」
立ち止まってはやられる。
先頭のまりさを矢尻の先端に見立てた三角の陣形。
その形を保ちながら後ろの二匹がついてくるのを確認しながら
隻眼のまりさは大きく方向転換する。
先頭のまりさを矢尻の先端に見立てた三角の陣形。
その形を保ちながら後ろの二匹がついてくるのを確認しながら
隻眼のまりさは大きく方向転換する。
「右に避けるよ!」
「「ゆっくり理解したよ!」」
「よぐもおおおおおおおおおお!!
じねえええええええええええええ!!!」
「「ゆっくり理解したよ!」」
「よぐもおおおおおおおおおお!!
じねえええええええええええええ!!!」
真っ直ぐ向かってくる胴付きふらんの進行方向に対して
垂直になるように回避運動をとる。
通常のまりさよりも早く動ける捕食種に対しては
最も効果的な回避だ。
垂直になるように回避運動をとる。
通常のまりさよりも早く動ける捕食種に対しては
最も効果的な回避だ。
「うー!?どこいったー!?」
「後ろを取ったよ!!回れ、右!!」
「「回れ、右!!」」
「後ろを取ったよ!!回れ、右!!」
「「回れ、右!!」」
胴付きふらんが自分達の進路を横切ったところで180度の方向転換。
先頭のまりさを一旦追い越してから残りの二匹が同様に向きを変える。
陣形を維持したままの方向転換だ。
先頭のまりさを一旦追い越してから残りの二匹が同様に向きを変える。
陣形を維持したままの方向転換だ。
「食らえ!!」
「うー!?」
「うー!?」
隻眼のまりさが後頭部に体当たりを当てるとふらんはうつぶせに倒れた。
「一点集中!!」
「「一点集中するよ!!」」
「「一点集中するよ!!」」
そこへ今度は三匹一斉の踏みつけ攻撃。
一斉にその頭部に向かってジャンプする。
一斉にその頭部に向かってジャンプする。
「ゆっくり死ね!!」
「とどめだよ!!」
「ゆぐびぃ!!」
「とどめだよ!!」
「ゆぐびぃ!!」
ふらんの頭部が帽子ごとグチャッと潰れた。
その手ごたえを感じたら再び前進を開始。
その手ごたえを感じたら再び前進を開始。
「よぐもおおおおおお!!!」
「おがーじゃんがあああああああ!!!」
「ばりざなんがゆっぐりじないでじねえええええええええ!!!」
「ドスのところに戻るよ!!」
「「ゆっくり理解したよ!!」」
「おがーじゃんがあああああああ!!!」
「ばりざなんがゆっぐりじないでじねえええええええええ!!!」
「ドスのところに戻るよ!!」
「「ゆっくり理解したよ!!」」
上空の敵がまりさ達に照準を定めたところで退却を始める。
パワーや柔軟性は胴付きの方が胴無しより優れているが
地上戦を主眼に置いた胴付きより飛んでいる胴無しの方が
まりさ達には仕留めにくい。
何より胴無しは胴付きより数が多い。
無理に立ち向かおうとせずドススパークに頼るため
ドスの洞窟の方へ向かって移動を始めた。
パワーや柔軟性は胴付きの方が胴無しより優れているが
地上戦を主眼に置いた胴付きより飛んでいる胴無しの方が
まりさ達には仕留めにくい。
何より胴無しは胴付きより数が多い。
無理に立ち向かおうとせずドススパークに頼るため
ドスの洞窟の方へ向かって移動を始めた。
「ドス!発射準備!!私の言うタイミングに合わせて!」
「ゆっくり分かったよ!!」
「ゆっくり分かったよ!!」
ことの一部始終を見ていたぱちゅりーが再びドスに発射態勢をとらせる。
ドスはキノコを飲み下すと息を吸い込んでそのまま止める。
十秒程度しか持たないが時間差射撃の体勢だ。
ドスはキノコを飲み下すと息を吸い込んでそのまま止める。
十秒程度しか持たないが時間差射撃の体勢だ。
「まりさ!!れみりゃが来るよ!!」
「急いで!!頑張って走るんだよ!!」
「頑張ってるよ!!」
「ドス!!カウントダウン!!3、2、1!!」
「急いで!!頑張って走るんだよ!!」
「頑張ってるよ!!」
「ドス!!カウントダウン!!3、2、1!!」
三匹のまりさがカウントを聞いてさっと右に避けた。
「発射!!」
「発射あああああああああああああ!!!!」
「発射あああああああああああああ!!!!」
三度(みたび)夜の森がドススパークに照らされた。
「ドス!キノコは後いくつあるの!?」
「あと二つしかないよ!!」
「じゃあすぐに後退!!篭城戦に入るわ!!
ドスはすぐに奥へ!!だけど外を見ながら後ずさるのよ!!
まりさ達は私の部屋に入って!!」
「ゆっくり分かったよ!!」
「あと二つしかないよ!!」
「じゃあすぐに後退!!篭城戦に入るわ!!
ドスはすぐに奥へ!!だけど外を見ながら後ずさるのよ!!
まりさ達は私の部屋に入って!!」
「ゆっくり分かったよ!!」
そこで隻眼のまりさは『え?』と思った。
何で?まりさはまだ戦えるよ?
集落のゆっくり達はどうするの?
ドススパークもあと二発残ってるんでしょう?
こんな弱い奴らから逃げるの?
なんで?
なんで?
何で?まりさはまだ戦えるよ?
集落のゆっくり達はどうするの?
ドススパークもあと二発残ってるんでしょう?
こんな弱い奴らから逃げるの?
なんで?
なんで?
隻眼のまりさだけはそこで固まった。
ドスは既に前を見ながら後ろ向きに移動を始めている。
二匹のまりさも洞窟に向かって走り始めていた。
ドスは既に前を見ながら後ろ向きに移動を始めている。
二匹のまりさも洞窟に向かって走り始めていた。
第一に、この認識のずれが先に話し合っておくべき内容だった。
「まりさ!?」
「何処行くの!?ドスの洞窟の中が安全だよ!?」
「ゆっくり追うよ!!」
「駄目!!言ったでしょう!?勝手に行動しないで!!
ついていったら死ぬわよ!!」
「何処行くの!?ドスの洞窟の中が安全だよ!?」
「ゆっくり追うよ!!」
「駄目!!言ったでしょう!?勝手に行動しないで!!
ついていったら死ぬわよ!!」
第二に、それぞれの思惑の方向性について先に話し合っておくべき内容だった。
「ぱちゅりー!!どうしてそんなこと言うの!?」
「まりさを助けに行かないと!!」
「あなたたちはもう忘れたの!?
助けることよりも、生き残ることを考えなさい!!」
「ドスは、村長なんだよ!?皆を守るドスなんだよ!?」
「まりさを助けに行かないと!!」
「あなたたちはもう忘れたの!?
助けることよりも、生き残ることを考えなさい!!」
「ドスは、村長なんだよ!?皆を守るドスなんだよ!?」
第三に、各々の立場を再確認することが先に話し合っておくべき内容だった。
この三つが互いにとって最低限、話し合っておくべきことだったのだ。
奇しくもれみりゃに襲われたタイミングは三匹にとって最悪のタイミングだったのだ。
奇しくもれみりゃに襲われたタイミングは三匹にとって最悪のタイミングだったのだ。
――――同日、同時刻――――
ドスは前に出て戦う隻眼のまりさを見てずっと考えていた。
あの三匹は見事な軌跡を描いてれみりゃ達を討っていた。
その様子から自分が考えていたことは杞憂だったのではないかと思い始めていた。
見事なフォーメーションと指揮だ。
かつて自分が先頭を走っていた時とは比べ物にならない。
ぱちゅりーの作戦もあるのだろうが
それを聞いていたとしてもかつての自分にあれだけできただろうか?
あの三匹は見事な軌跡を描いてれみりゃ達を討っていた。
その様子から自分が考えていたことは杞憂だったのではないかと思い始めていた。
見事なフォーメーションと指揮だ。
かつて自分が先頭を走っていた時とは比べ物にならない。
ぱちゅりーの作戦もあるのだろうが
それを聞いていたとしてもかつての自分にあれだけできただろうか?
だが同時に今はもうそれでもいいか、と思う。
自分が果たせなかった思いをあのまりさが引き継いでくれている。
そう思った。
自分が果たせなかった思いをあのまりさが引き継いでくれている。
そう思った。
帽子の上にいるぱちゅりーの様子は自分からは確認することができない。
だがきっと自分と同じようにその姿を見て感心しているはずだ。
自分はもう、まりさ達と走ることはできない。
だが、まりさ達は自分達でチームを組み
自分が必要ない段階まで成長してきている。
隻眼のまりさが皆を統率してくれる。
あのまりさに皆はついていくことだろう。
そしてそう思うことで自分は彼らに対する未練を完全に
断ち切ることができるだろう。
だがきっと自分と同じようにその姿を見て感心しているはずだ。
自分はもう、まりさ達と走ることはできない。
だが、まりさ達は自分達でチームを組み
自分が必要ない段階まで成長してきている。
隻眼のまりさが皆を統率してくれる。
あのまりさに皆はついていくことだろう。
そしてそう思うことで自分は彼らに対する未練を完全に
断ち切ることができるだろう。
今日の決意がもう揺らがないように。
ドスは幼馴染の輪から完全に抜けることを決心した。
もう自分はまりさ達のリーダーなのではなく
集落のリーダーなのだから。
ドスは幼馴染の輪から完全に抜けることを決心した。
もう自分はまりさ達のリーダーなのではなく
集落のリーダーなのだから。
「ドス!発射準備!!私の言うタイミングに合わせて!」
「ゆっくり分かったよ!!」
「ゆっくり分かったよ!!」
自分は、自分に与えられた使命を果たす。
今できることはドススパークでれみりゃを出来るだけ倒し
集落の皆を助けることだ。
キノコを口に放り込みそのまま丸呑みする。
口に合わせて喉も大きいので特に苦にならない。
そしで息を吸い込んで止める。
今できることはドススパークでれみりゃを出来るだけ倒し
集落の皆を助けることだ。
キノコを口に放り込みそのまま丸呑みする。
口に合わせて喉も大きいので特に苦にならない。
そしで息を吸い込んで止める。
「ドス!!カウントダウン!!3、2、1!!」
思い切り息を吸い込んで止めるのは結構苦しい。
ぱちゅりーのカウントがものすごく遅く聞こえる。
ぱちゅりーのカウントがものすごく遅く聞こえる。
「発射!!」
「発射あああああああああああああ!!!!」
「発射あああああああああああああ!!!!」
全力で叫んでドススパークを発射。
いつもながら自分で発射しているのにもかかわらず
れみりゃや大木をなぎ倒すこの威力には全く現実感がない。
ドスでなかった頃からは全く考えられないものだ。
いつもながら自分で発射しているのにもかかわらず
れみりゃや大木をなぎ倒すこの威力には全く現実感がない。
ドスでなかった頃からは全く考えられないものだ。
「ドス!キノコは後いくつあるの!?」
「あと二つしかないよ!!」
「じゃあすぐに後退!!篭城戦に入るわ!!
ドスはすぐに奥へ!!だけど外を見ながら後ずさるのよ!!
まりさ達は私の部屋に入って!!」
「ゆっくり分かったよ!!」
「あと二つしかないよ!!」
「じゃあすぐに後退!!篭城戦に入るわ!!
ドスはすぐに奥へ!!だけど外を見ながら後ずさるのよ!!
まりさ達は私の部屋に入って!!」
「ゆっくり分かったよ!!」
ドスはそう言われ感心した。
本当にぱちゅりーはすごい。
こういう練習はたまにしてきたけど
何もかもその練習通りになる。
まるで自分だけでなくまりさ達やれみりゃまで
ぱちゅりーの言いなりに動いているかのような錯覚に陥る。
その知識と判断力は驚嘆に値する。
ぱちゅりーがいれば、その言葉に従えば
集落全てのゆっくりを助けることが出来る。
ドスはそう考えていた。
本当にぱちゅりーはすごい。
こういう練習はたまにしてきたけど
何もかもその練習通りになる。
まるで自分だけでなくまりさ達やれみりゃまで
ぱちゅりーの言いなりに動いているかのような錯覚に陥る。
その知識と判断力は驚嘆に値する。
ぱちゅりーがいれば、その言葉に従えば
集落全てのゆっくりを助けることが出来る。
ドスはそう考えていた。
「まりさ!?」
「何処行くの!?ドスの洞窟の中が安全だよ!?」
「何処行くの!?ドスの洞窟の中が安全だよ!?」
唐突に隻眼のまりさが外へ飛び出していった。
え?なに?ぱちゅりーは洞窟に入れって言ったよ?
皆と戦うためには、集落の皆を守るためには
皆で力を合わせないといけないんだよ?
え?なに?ぱちゅりーは洞窟に入れって言ったよ?
皆と戦うためには、集落の皆を守るためには
皆で力を合わせないといけないんだよ?
ドスはその行動に虚を突かれた。
なぜなら隻眼のまりさはあの二匹を放り出して出て行ってしまったのだ。
まりさ達のリーダーになるんじゃなかったの?
なぜなら隻眼のまりさはあの二匹を放り出して出て行ってしまったのだ。
まりさ達のリーダーになるんじゃなかったの?
「ゆっくり追うよ!!」
「駄目!!言ったでしょう!?勝手に行動しないで!!
ついていったら死ぬわよ!!」
「ぱちゅりー!!どうしてそんなこと言うの!?」
「駄目!!言ったでしょう!?勝手に行動しないで!!
ついていったら死ぬわよ!!」
「ぱちゅりー!!どうしてそんなこと言うの!?」
そうだ、どうして。
それに隻眼のまりさはどうして出て行った。
それでどうしてぱちゅりーは追いかけるのを止めるんだ。
まりさが勝手に行動したのは確かに悪いことだけど
それを見捨ててここで待つというのか?
それに隻眼のまりさはどうして出て行った。
それでどうしてぱちゅりーは追いかけるのを止めるんだ。
まりさが勝手に行動したのは確かに悪いことだけど
それを見捨ててここで待つというのか?
「まりさを助けに行かないと!!」
ドスは思う。
二年前のあの時六匹が五匹になってしまったのは
力がなかったからであることが原因だ。
そして自分達の力を過信してちゃんと力を合わせて戦えなかったからだ。
二年前のあの時六匹が五匹になってしまったのは
力がなかったからであることが原因だ。
そして自分達の力を過信してちゃんと力を合わせて戦えなかったからだ。
「あなたたちはもう忘れたの!?」
忘れてなどいない。
あんな思いはもう御免だ。
それ以前に既に一匹見当たらないのだ。
その見つからないまりさも探しに行かなければならない。
目の前にはまだ何十匹も敵がいるのだ。
一匹で行動していては危険だ。
あんな思いはもう御免だ。
それ以前に既に一匹見当たらないのだ。
その見つからないまりさも探しに行かなければならない。
目の前にはまだ何十匹も敵がいるのだ。
一匹で行動していては危険だ。
「助けることよりも、生き残ることを考えなさい!!」
何を言っているんだ。
助けることと生き残ることは一緒だ。
助けなければ皆生き残れない。
仲間がやられて自分だけになってしまえばすぐにやられてしまう。
だから助けないと。
生き残るために。
戦うために。
皆を守るために。
村長としての役目のために。
助けることと生き残ることは一緒だ。
助けなければ皆生き残れない。
仲間がやられて自分だけになってしまえばすぐにやられてしまう。
だから助けないと。
生き残るために。
戦うために。
皆を守るために。
村長としての役目のために。
そう思うと自分は声を張り上げていた。
「ドスは、村長なんだよ!?皆を守るドスなんだよ!?」
それが自分が自分が決心したこと。
村長としての役割を演じるための。
皆で笑いあうために。
これからもゆっくりするために。
村長としての役割を演じるための。
皆で笑いあうために。
これからもゆっくりするために。
少なくともその思いはぱちゅりーだって同じはずだ。
ぱちゅりーの知識なら何とかしてくれるはずだ。
そう思ってぱちゅりーの反応を待った。
ぱちゅりーの知識なら何とかしてくれるはずだ。
そう思ってぱちゅりーの反応を待った。
しかし返ってきた言葉は
「駄目!私にも状況がつかめていないのよ!
れみりゃが何匹いるか!まりさが何処へ行くのか!
この状況で動けば悪い方向にしか行かないわ!
自分のことだけ考えて!でないと全滅するわ!
戦えるものだけでも生き残らないと!」
れみりゃが何匹いるか!まりさが何処へ行くのか!
この状況で動けば悪い方向にしか行かないわ!
自分のことだけ考えて!でないと全滅するわ!
戦えるものだけでも生き残らないと!」
それは、絶対だと信じていたぱちゅりーの知識の限界。
ぱちゅりーにも分からないことがある。
だが、自分の考えの及ばないところで考えている
ぱりゅりーの知識の限界にドスは全く気付いていなかった。
気付いていなかったが故に
ぱちゅりーが自分のことしか考えていないと
考えることを放棄してドスである自分の力を利用することしか頭にないのだと。
ドスはそう思ってしまった。
ぱちゅりーにも分からないことがある。
だが、自分の考えの及ばないところで考えている
ぱりゅりーの知識の限界にドスは全く気付いていなかった。
気付いていなかったが故に
ぱちゅりーが自分のことしか考えていないと
考えることを放棄してドスである自分の力を利用することしか頭にないのだと。
ドスはそう思ってしまった。
自分は、皆を助けるために戦っているのに。
どうしてそんなこと言うの?
だったらどうして自分に指示を出すの?
自分が指示に従っているのはぱちゅりーを信じているからなのに。
ぱちゅりーは皆を信じていないの?
ぱちゅりーは皆を守る気がないの?
ぱちゅりーは皆と生きたいと思わないの?
どうしてそんなこと言うの?
だったらどうして自分に指示を出すの?
自分が指示に従っているのはぱちゅりーを信じているからなのに。
ぱちゅりーは皆を信じていないの?
ぱちゅりーは皆を守る気がないの?
ぱちゅりーは皆と生きたいと思わないの?
ドスは生まれて初めてものすごい速さで頭の中が回転していた。
今までの二年間。自分はぱちゅりーを信じていたし
ぱちゅりーも自分を信じてくれているものだと思っていた。
今までの二年間。自分はぱちゅりーを信じていたし
ぱちゅりーも自分を信じてくれているものだと思っていた。
自分は集落のためになるとぱちゅりーの指示に従ってきた。
実際集落は以前より活気付いて皆ゆっくりした顔をすることが多くなった。
実際集落は以前より活気付いて皆ゆっくりした顔をすることが多くなった。
だけど。けれども。
ぱちゅりーの行動が長としての役割と一致しないのなら?
ぱちゅりーの指示が皆のためでなく、ぱちゅりー自身のためなら?
ぱちゅりーの考えが自分の及ばない範囲だと村長として考えることを放棄しているのなら?
ぱちゅりーの独自の考えで動く大きいだけの傀儡と化しているのなら?
村長である自分は、どうするべきなのか?
続く
次回予告
それぞれの思いは一つ。
ただ自分の信念を貫こうとすること。
その思いの根底は同じはずなのに。
どうしようもなくすれ違ってしまう。
なぜなら、皆が違う存在なのだから。
きちんと言葉で伝えられなかったから。
それぞれの信念はたとえ戦場においても互いを傷つけてしまう。
ただ自分の信念を貫こうとすること。
その思いの根底は同じはずなのに。
どうしようもなくすれ違ってしまう。
なぜなら、皆が違う存在なのだから。
きちんと言葉で伝えられなかったから。
それぞれの信念はたとえ戦場においても互いを傷つけてしまう。
次回 隻眼のまりさ ~第八話~
ぱちゅりーの思い!その言葉は伝わるのか…
ぱちゅりーの思い!その言葉は伝わるのか…
乞うご期待!
あとがき
相変わらずくどい文章ですがご容赦を。
餡子脳にここまで出来るのかどうかは自分としても疑問ですが
こうして進めてしまった以上最後まで突っ走る所存です。
心理描写は書いて手時間がかかりますが
戦闘描写は書き手というより中のキャラクターが
自然に動いてくれるので書きやすいですね。
ちなみに作中でれみりゃとふらんを目の敵にしていますが
私はれみりゃとふらんがまりさ種より遥かに好きです。
餡子脳にここまで出来るのかどうかは自分としても疑問ですが
こうして進めてしまった以上最後まで突っ走る所存です。
心理描写は書いて手時間がかかりますが
戦闘描写は書き手というより中のキャラクターが
自然に動いてくれるので書きやすいですね。
ちなみに作中でれみりゃとふらんを目の敵にしていますが
私はれみりゃとふらんがまりさ種より遥かに好きです。
最後に、この作品を読んでくださった全ての方に無上の感謝を。
私がここに投稿させて頂いた作品一覧
anko3052 ゆっくり駆除業者のお仕事風景 以降そのシリーズ
anko3061 隻眼のまりさ プロローグ 以降そのシリーズ
anko3127 ゆっくり加工業者のお仕事風景
anko3061 隻眼のまりさ プロローグ 以降そのシリーズ
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