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anko3170 境界線 後編その3
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『境界線 後編その3』 39KB
制裁 自業自得 駆除 群れ ゲス ドスまりさ 希少種 独自設定 ナナシ作 完結です
制裁 自業自得 駆除 群れ ゲス ドスまりさ 希少種 独自設定 ナナシ作 完結です
*注意
- anko3083 境界線 後編その2 の続きです。
- この物語はフィクションであり、実在の人物、団体、国家とは一切関係ありません。
- 独自設定の希少種が出ます。
- 人間が犯罪行為を犯す場面が出てきます。
- いつも通り過去作品の登場人物や世界観が出ますが読んでなくても大丈夫です。
「ゆっゆっゆー!ゆっくりー!」
今、山の山道を鼻歌を歌いながら呑気にゆっくりとした速度で下っているゆっくりがいた。
ドスまりさ(本物)とその帽子の上に乗った幹部ぱちゅりーだ。
ドスまりさ(本物)とその帽子の上に乗った幹部ぱちゅりーだ。
「むっきゅう!まったくこのけんじゃのぱちぇと、どすをさしおいて、みんなでさきにいくなんてどういうつもりなのかしら!」
「まあまあぱちゅりー!どすはそのくらいべつにかまわないよ!」
「まあまあぱちゅりー!どすはそのくらいべつにかまわないよ!」
ご機嫌なドスとは違い、やや不機嫌な様子の幹部ぱちゅりーをなだめるドス。
群れ総出で出発したはずなのに、今のドスの周りには頭の帽子に乗っかっている幹部パチュリー以外のゆっくりの姿は見当たらなかった。
何故かといえば理由は簡単で、ドスは移動しているゆっくりたちの集団の最後尾にいたからだ。
群れ総出で出発したはずなのに、今のドスの周りには頭の帽子に乗っかっている幹部パチュリー以外のゆっくりの姿は見当たらなかった。
何故かといえば理由は簡単で、ドスは移動しているゆっくりたちの集団の最後尾にいたからだ。
通常、大勢のゆっくりたちと共にドスがどこかへ移動する場合、ドスの居場所は必然的に先頭か最後尾になる。
何故なら迂闊に行軍の真ん中などにドスが居座られると、その巨体ゆえに移動時に他のゆっくりを踏み潰してしまう危険性があるからだ。
故に今回の群れを率いての大移動は、はじめはドスを先頭にしてその後ろにゆっくりの集団を配置しての進軍の予定だった。
がしかし、えいっゆうまりさの集団が先走って前に出てしまい、それに釣られる形で大勢のゆっくりたちが、
我先へと憧れのお野菜プレイスを目指したため、現在ドスは最後尾に陣取ることになってしまったのだ。
何故なら迂闊に行軍の真ん中などにドスが居座られると、その巨体ゆえに移動時に他のゆっくりを踏み潰してしまう危険性があるからだ。
故に今回の群れを率いての大移動は、はじめはドスを先頭にしてその後ろにゆっくりの集団を配置しての進軍の予定だった。
がしかし、えいっゆうまりさの集団が先走って前に出てしまい、それに釣られる形で大勢のゆっくりたちが、
我先へと憧れのお野菜プレイスを目指したため、現在ドスは最後尾に陣取ることになってしまったのだ。
そういったわけで、ドスは前にいるゆっくりたちを急かすことのないように、わざとゆっくりと前進し、
結果として前の一団とは大きく距離が空いてしまっていた。
今ドスの周りに、帽子に乗った幹部ぱちゅりー以外のゆっくりが一匹もいないのはそういうわけだ。
きっと今頃は、全てのゆっくりが目的地であるお野菜プレイスに到着している頃合だろう。
結果として前の一団とは大きく距離が空いてしまっていた。
今ドスの周りに、帽子に乗った幹部ぱちゅりー以外のゆっくりが一匹もいないのはそういうわけだ。
きっと今頃は、全てのゆっくりが目的地であるお野菜プレイスに到着している頃合だろう。
「むっぎゅー!こんなかってなまねをしたのは、きっとさいきんちょうしにのっているあのまりさね!
どす!こんなことはゆるされることではないわ!くそにんげんとのけんにかたがついたら、
ただちにあのばかまりさを、せいっさいするべきよ!」
「まあまあぱちゅりー!そんなにかっかしないで!」
どす!こんなことはゆるされることではないわ!くそにんげんとのけんにかたがついたら、
ただちにあのばかまりさを、せいっさいするべきよ!」
「まあまあぱちゅりー!そんなにかっかしないで!」
命令違反をしたえいっゆうまりさを制裁すべきだとドスに主張する幹部ぱちゅりー。
幹部ぱちゅりーとしては、最近勢力を強めているえいっゆうまりさは自身の地位の維持のためにもなるべく早い内に潰しておきたい相手。
そういった下心からの進言だったのだが、それを知って知らずかドスはまったく取り合わなかった。
幹部ぱちゅりーとしては、最近勢力を強めているえいっゆうまりさは自身の地位の維持のためにもなるべく早い内に潰しておきたい相手。
そういった下心からの進言だったのだが、それを知って知らずかドスはまったく取り合わなかった。
「ぱちゅりー!そんなちいさなことで、せいっさいなんてゆっくりできないよ!
どすはね、ほんとうはだれもせいっさいなんてしたくないんだよ、それがたとえ、くそにんげんであってもね!」
「むぎゅ!いったいなにをいってるのどす!くそにんげんたちは………」
「わかってるよ!ぱちゅりー!くそにんげんはるーるをやぶった!
だからせいさいしなければならない!あやまちは、おおいなるただしきそんざいが、あらためなければならない!
それがいだいなそんざいである、どすの、ぎむだってことはね!
ふぅ……でもね、わかってはいてもつらいものだよ!おろかなそんざいをせいっさするのはさ!
おうはね、つねにこどくなんだよ!ゆふふふふふ!」
どすはね、ほんとうはだれもせいっさいなんてしたくないんだよ、それがたとえ、くそにんげんであってもね!」
「むぎゅ!いったいなにをいってるのどす!くそにんげんたちは………」
「わかってるよ!ぱちゅりー!くそにんげんはるーるをやぶった!
だからせいさいしなければならない!あやまちは、おおいなるただしきそんざいが、あらためなければならない!
それがいだいなそんざいである、どすの、ぎむだってことはね!
ふぅ……でもね、わかってはいてもつらいものだよ!おろかなそんざいをせいっさするのはさ!
おうはね、つねにこどくなんだよ!ゆふふふふふ!」
遠い目をしながら、わけのわからないことを口走るドス。
実際のところドスは、本気で人間を制裁するのを辛いと思っているというわけではない。
それは昨日意味なく男を土下座させて、悦に入っていたことからも明らかだ。
結局のところこの行為は、見当違いの自己憐憫により、自らは特別な存在であるという優越感を感じて自分に酔っているに過ぎない。
まあ、要するにこれは新しい遊びというやつなのだ。
名づけて「つよーいドスは誰にも理解されなくて孤独なんだよ、かわいそうでしょ」ゴッコである。
無論本人にはそんな意識は毛頭ないが。
実際のところドスは、本気で人間を制裁するのを辛いと思っているというわけではない。
それは昨日意味なく男を土下座させて、悦に入っていたことからも明らかだ。
結局のところこの行為は、見当違いの自己憐憫により、自らは特別な存在であるという優越感を感じて自分に酔っているに過ぎない。
まあ、要するにこれは新しい遊びというやつなのだ。
名づけて「つよーいドスは誰にも理解されなくて孤独なんだよ、かわいそうでしょ」ゴッコである。
無論本人にはそんな意識は毛頭ないが。
「むぎゅ!どすはきっとやさしすぎるのね!いいわ!そのぶんこのけんじゃのぱちぇが、きびしくゆっくりとにんげんをみちびいていくわ!
なんといっても、ぱちぇはいだいなけんっじゃだからね!」
「ゆゆ!そうだね!たよりにしてるよぱちゅりー!」
なんといっても、ぱちぇはいだいなけんっじゃだからね!」
「ゆゆ!そうだね!たよりにしてるよぱちゅりー!」
そして幹部ぱちゅりーもまたドスと同じように酔っていた。
愚民を導かなければならない、偉大なけんっじゃという自分の立場に。
にやにやと笑い合う両者。
そんな両者の間にはなにか奇妙な一体感があった。
それは多分、集団で集まって誰かの悪口を言い合うときのアレだ。
自分以外の全てを劣として見下す笑みだ。
結局人間もゆっくりも、皆で集まって誰かをバカにしたり、見下しているときが一番ゆっくりできているのかもしれない。
愚民を導かなければならない、偉大なけんっじゃという自分の立場に。
にやにやと笑い合う両者。
そんな両者の間にはなにか奇妙な一体感があった。
それは多分、集団で集まって誰かの悪口を言い合うときのアレだ。
自分以外の全てを劣として見下す笑みだ。
結局人間もゆっくりも、皆で集まって誰かをバカにしたり、見下しているときが一番ゆっくりできているのかもしれない。
「ゆう!そろそろぷれいすにとうちゃくするよ!」
そんな気持ち悪いやり取りをしながら進んでいくと、やがて木々が薄れ、目の前の視界が開けてきた。
目的地のお野菜プレイスはもうすぐそこだだろう。
先行したゆっくりたちはみなどうしているだろうか?
もしかしたら群れのみんなはもう既に、人間たちを制裁してしまっているかもしれない。
もしそうならば、止めるつもりだった。
何故ならば制裁は絶対者たるドスの役目だからだ。他の何者にも裁く権利は無い。
目的地のお野菜プレイスはもうすぐそこだだろう。
先行したゆっくりたちはみなどうしているだろうか?
もしかしたら群れのみんなはもう既に、人間たちを制裁してしまっているかもしれない。
もしそうならば、止めるつもりだった。
何故ならば制裁は絶対者たるドスの役目だからだ。他の何者にも裁く権利は無い。
そして制裁を止めたドスは、さっきぱちゅりーに言ったことを、群れのゆっくりたちと人間どもにも聞かせるのだ。
強大さゆえのドスの苦悩を知ったみなは、きっと感動するに違いない。
人間などはドスのあまりの偉大さと慈悲深さに涙することだろう。
ああ、なんだろう、そのときのことを想像すると、何故かとてつもなくゆっくりできる。
はっ、はやく!はやくその瞬間を味わいたい!ゆっくりしたい!
そんな妄想を加速させながら、ドスはわきめも振らず、畑へと飛び出した。
強大さゆえのドスの苦悩を知ったみなは、きっと感動するに違いない。
人間などはドスのあまりの偉大さと慈悲深さに涙することだろう。
ああ、なんだろう、そのときのことを想像すると、何故かとてつもなくゆっくりできる。
はっ、はやく!はやくその瞬間を味わいたい!ゆっくりしたい!
そんな妄想を加速させながら、ドスはわきめも振らず、畑へと飛び出した。
「またせたね!みんなのすーぱーりーだー!どすさまのとうっじょうだよおおおおおお!」
「むきゅ!てんっさいけんっじゃのぱちゅりーもいるわよおおおおおおお!」
「むきゅ!てんっさいけんっじゃのぱちゅりーもいるわよおおおおおおお!」
満面の笑みで、勢いよく飛び出したドスと幹部ぱちゅりー。
しかしその笑みは、広場の惨劇を見た瞬間にこおりつく。
その場に広がっていた光景は、ドスの予想とは違いゆっくりが人間を制裁している物ではなかった。
いや、確かに制裁はされていた。
ただし、それはまったく対象が逆で、人間がゆっくりに対して行なっていたのである。
しかしその笑みは、広場の惨劇を見た瞬間にこおりつく。
その場に広がっていた光景は、ドスの予想とは違いゆっくりが人間を制裁している物ではなかった。
いや、確かに制裁はされていた。
ただし、それはまったく対象が逆で、人間がゆっくりに対して行なっていたのである。
それはドスたちが想像だにしていない光景。
プレイスの所々には黒い染みが四散しており、各所には苦悶の表情をしながら事切れているゆっくりたちの死体が大量に転がっている。
まだ息のあるゆっくりは全員ネットに押し込められ、泣きながら一箇所に集められてた。
そして、畑の中央にいる人間の女が、今手に持っていびっている物体は……。
プレイスの所々には黒い染みが四散しており、各所には苦悶の表情をしながら事切れているゆっくりたちの死体が大量に転がっている。
まだ息のあるゆっくりは全員ネットに押し込められ、泣きながら一箇所に集められてた。
そして、畑の中央にいる人間の女が、今手に持っていびっている物体は……。
「ゆっ……が……どす、だずげで……」
れいむ?だろうか。
全身をズタズタにナイフで切り刻まれ、ほとんどの髪は無理やり引っこ抜かれ、目も片方抉り出されている。
かろうじて残る黒髪が、かつてれいむだった名残を残すのみで、もうほとんど気味の悪いハゲまんじゅうと成り果ていた。
全身をズタズタにナイフで切り刻まれ、ほとんどの髪は無理やり引っこ抜かれ、目も片方抉り出されている。
かろうじて残る黒髪が、かつてれいむだった名残を残すのみで、もうほとんど気味の悪いハゲまんじゅうと成り果ていた。
「あらんドス、やっとごとうちゃくぅ?あんまり来るのが遅いもんだから、おねいさん先に少し遊んじゃったわぁん」
そう言っておねいさんは、手に持っていたれいむらしきものを、ヒョイ、とドスの方へ向かって無造作に放り投げた。
ベチャ!
「ゆがべ!」
「ゆがべ!」
全身を切り裂かれていたせいで餡子が流れてでいたれいむは、落下の衝撃に耐え切れずあっけなくドスの足元で自壊する。
「なっ、なっ、なんなのおおおおおおおおおおお!これはわあああああああああああああああ!」
「むっきょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「むっきょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
あまりに自身の妄想とかけ離れた光景を前にして、ドスと幹部ぱちゅりーの絶叫が周囲に響き渡る。
「あらあら、どうしちゃったのぉ?突然そんな大声出してぇ?」
驚愕にわななくドスと幹部ぱちゅりーに対して、何気ない風に話しかけるおねいさん。
今広がっているこの光景の、一体どにに不自然なところがあるのか?と言わんばかりである。
もちろん不自然なところなど何所にもない。
人間がゆっくりを虐待しているのも、ゆっくりたちが虐待されているのも、ごく自然な光景である。
むしろ今まで異常だった展開が、ただ正常に戻っただけ。それだけのことである。
だがドスにはそんなこと理解できようはずもない。
今広がっているこの光景の、一体どにに不自然なところがあるのか?と言わんばかりである。
もちろん不自然なところなど何所にもない。
人間がゆっくりを虐待しているのも、ゆっくりたちが虐待されているのも、ごく自然な光景である。
むしろ今まで異常だった展開が、ただ正常に戻っただけ。それだけのことである。
だがドスにはそんなこと理解できようはずもない。
「ふざけるなあああああああああ!おまえらじぶんのしたことがわかってるのかあああああああああ!」
怒りのままに咆哮するドス。
しかしおねいさんは涼しい顔だ。
しかしおねいさんは涼しい顔だ。
「ああん、そうそう、一応言っとかないとねぇ。あんたたち、うざいんで一斉駆除することになったからん。
で、私は一斉駆除するついでに、こうして今までの鬱憤を虐待で晴らしてるってわけよん。
自分で言うのもなんだけど、おねいさんはとっても小物でねぇ。
たとえゆっくりだろうと、売られたケンカは残らず買い取るし、やられたことはきっちりやりばっちり返す主義なのよん。
それでこういう状況になっているわけよ。おわかりいただけたかしらん?」
「わかるかあああああああああああああああああああ!」
で、私は一斉駆除するついでに、こうして今までの鬱憤を虐待で晴らしてるってわけよん。
自分で言うのもなんだけど、おねいさんはとっても小物でねぇ。
たとえゆっくりだろうと、売られたケンカは残らず買い取るし、やられたことはきっちりやりばっちり返す主義なのよん。
それでこういう状況になっているわけよ。おわかりいただけたかしらん?」
「わかるかあああああああああああああああああああ!」
大声で怒鳴り返すドス。
挑発的とすら言えるおねいさんの言動に、ドスの怒りはとどまることを知らない。
挑発的とすら言えるおねいさんの言動に、ドスの怒りはとどまることを知らない。
「どすううううう!はやくあのくそにんげんをせいっさいしてねええええええ!」
「どすすぱーくで、はやくやっつけてえええええええ!」
「あのくそにんげんが、むれのなかまたちおおおお!ゆるせないよおおおおおおおお!」
「わかるよー!どすがきてくれたからもうあんっしんなんだねー!あやまるのならいまのうちだよー!」
「どすすぱーくで、はやくやっつけてえええええええ!」
「あのくそにんげんが、むれのなかまたちおおおお!ゆるせないよおおおおおおおお!」
「わかるよー!どすがきてくれたからもうあんっしんなんだねー!あやまるのならいまのうちだよー!」
そんな中、ゆっくり捕獲用ネットによって一箇所に固められている他のゆっくりたちが、必死にドスに声をかける。
目の前で凄惨な虐待を見せつけられて、次は自分の番かと今までの絶望の泣き顔をしていたゆっくりたち。
しかし一転、ドスが来てくれたという希望が、捕まっていたゆっくりたちを活気づけた。
もしかしたら助かるかもしれない、いや助かるべきなのだ!何せあの無敵のドスが来てくれたのだ!
きっと人間を土下座させた上に制裁してくれるに違いないんだ!ざまあみろ!
目の前で凄惨な虐待を見せつけられて、次は自分の番かと今までの絶望の泣き顔をしていたゆっくりたち。
しかし一転、ドスが来てくれたという希望が、捕まっていたゆっくりたちを活気づけた。
もしかしたら助かるかもしれない、いや助かるべきなのだ!何せあの無敵のドスが来てくれたのだ!
きっと人間を土下座させた上に制裁してくれるに違いないんだ!ざまあみろ!
「むっ、むっきゅ!そうよどす!もうこれはきょうていいはんとか、そういうじげんのもんだいじゃないわ!
くそにんげんは、おろかではじしらずにも、じぶんたちのつごうがわるくなったから、ぼうりょくにうったえるきよ!
そんなことはむだだということを、しらしめるためにも、あのくそにんげんをかくじつにせいっさいするひつようがあるわ!
それでどすにさからうことのおろかさを、くそにんげんども、にいちどみせしめるのよ!」
くそにんげんは、おろかではじしらずにも、じぶんたちのつごうがわるくなったから、ぼうりょくにうったえるきよ!
そんなことはむだだということを、しらしめるためにも、あのくそにんげんをかくじつにせいっさいするひつようがあるわ!
それでどすにさからうことのおろかさを、くそにんげんども、にいちどみせしめるのよ!」
周りのゆっくりたちの叫びにより、ショックから立ち直った幹部ぱちゅりーがドスに進言する
「いわれるまでもないよぱちゅりー!
いくらかんだいなどすでも、むれのなかまをこんなにした、くそにんげんをゆるすことはできない!
そう!てんがゆるしても、このどすがゆるさない!これは、してきなせいっさいではないよ!
いだいなどすによる、せいっぎのさばきだああああああああああああ!」
いくらかんだいなどすでも、むれのなかまをこんなにした、くそにんげんをゆるすことはできない!
そう!てんがゆるしても、このどすがゆるさない!これは、してきなせいっさいではないよ!
いだいなどすによる、せいっぎのさばきだああああああああああああ!」
そう言い、キノコを口に含みながら大きく口を開けるドス。
ドススパークの体勢だ。
が、おねいさんは、自分の足元にあった物体をドスに見せるつける様に乱暴に持ち上げ、言い放った。
ドススパークの体勢だ。
が、おねいさんは、自分の足元にあった物体をドスに見せるつける様に乱暴に持ち上げ、言い放った。
「おおっと!そこまでよぉん!これを見てもドススパークを撃てるかしらぁん!」
「ゆ?」
「ゆ?」
目を見張るドス。
おねいさんの手に握られていたもの。
それは、
おねいさんの手に握られていたもの。
それは、
「どすううううううう!たすけるのぜええええええええ!」
えいっゆうまりさだった。
腹部からあんよにかけて、やや大きめのクギのようなものが貫通しており、痛々しい姿を晒している。
しかし、クギが栓になって傷口から餡子が漏れ出るのを防いでいるようで、苦痛こそ感じているものの命の別状はないようだ。
それが証拠に、今も痛みに涙を流しながらも大声でドスに助けを訴えている。
腹部からあんよにかけて、やや大きめのクギのようなものが貫通しており、痛々しい姿を晒している。
しかし、クギが栓になって傷口から餡子が漏れ出るのを防いでいるようで、苦痛こそ感じているものの命の別状はないようだ。
それが証拠に、今も痛みに涙を流しながらも大声でドスに助けを訴えている。
「ゆうううううううう!どすうううううううう!はやくこのむれのえいっゆうである、まりささまをたすけるぜえええええ!
それから、このくそにんげんを、せいっさいするのぜええええ!はやくしろおおおおおおおおおお!」
「ちょっとうるさいわよん、まりさちゃん。今おねいさんが話してるところでしょお!」
それから、このくそにんげんを、せいっさいするのぜええええ!はやくしろおおおおおおおおおお!」
「ちょっとうるさいわよん、まりさちゃん。今おねいさんが話してるところでしょお!」
手もとでやかましく騒ぐえいっゆうまりさを、腹部を貫通しているクギをぐりぐりと上下に動かすおねいさん。
「ゆぐああああああああああああ!いだいいいいいいいい!やめでえええええええええ!ぐりぐりしないでえええええ!」
「まりざあああああ!」
「やめてあげてね!いたがってるよ!」
「おいいい!このくそにんげん!いいっかげんにするみょん!」
「まりざあああああ!」
「やめてあげてね!いたがってるよ!」
「おいいい!このくそにんげん!いいっかげんにするみょん!」
その様子を見て騒ぎ出すその他のゆっくりたち。
だがそんなゆっくりたちに対しておねいさんは、
だがそんなゆっくりたちに対しておねいさんは、
「お前らもいい加減、うるさいわねん」
おねいさんは、ブン!と、懐から取り出したクギを無造作にネットで拘束されているゆっくりたちの集団に向かってぶん投げた。
ブチョ!
「ゆぎゃああああああ!わがらないよおおおおおおおおお!」
クギはネットに内にいるちぇんの目に命中した。
「ひいいいいいいい!」
「あ、あああ……」
「あ、あああ……」
ちぇんの隣にいたゆっくりたちは、目にクギが突き刺さり、痛がるちぇんの様子に戦慄を覚える。
「やべろおおおおおおお!なにやってんだおまえええええええええ!」
それを見て、再び怒りの叫び声を上げるドス。
しかし、おねいさんはまったくペースを崩さずに言う。
しかし、おねいさんはまったくペースを崩さずに言う。
「あらん、おほほほほ、ごめんなさい、ちょっと話しが逸れちゃったわねん。
それじゃ話を戻すけど、要するに今手に握ってるこのまりさはゆん質よん。
あなたが私の言う事を聞かなかったら、こいつの命は保証できないわぁん。
そしてそれは同時に、ドススパークを私に向けて撃ったらこいつの命もないってことねん。
理解できたかしらん?」
「ゆあああああああああああ!ちからでかてないからって、そんなのひきょうだよおおおおおおおおおおお!
このひきょうものおおおお!くそにんげんはあくだよ!はきけをもよおすじゃあくだよおおおおお!」
「ほっほっほぉ!なんとでも言いなさいな。
あーやっぱり、ゆっりは面白いわぁ、この茶番じみた行為を本気でやるバカバカしさが面白いわぁ」
それじゃ話を戻すけど、要するに今手に握ってるこのまりさはゆん質よん。
あなたが私の言う事を聞かなかったら、こいつの命は保証できないわぁん。
そしてそれは同時に、ドススパークを私に向けて撃ったらこいつの命もないってことねん。
理解できたかしらん?」
「ゆあああああああああああ!ちからでかてないからって、そんなのひきょうだよおおおおおおおおおおお!
このひきょうものおおおお!くそにんげんはあくだよ!はきけをもよおすじゃあくだよおおおおお!」
「ほっほっほぉ!なんとでも言いなさいな。
あーやっぱり、ゆっりは面白いわぁ、この茶番じみた行為を本気でやるバカバカしさが面白いわぁ」
歯を食いしばって悔しがるドスに対して、余裕の笑みを浮かべるおねいさん。
それにしてもこのおねいさん、ノリノリである。
それにしてもこのおねいさん、ノリノリである。
「むきゅ!どす!おちついて!ひとじちならこっちにもいるわ!
あのくそにんげんと、まりさをこうかんするようにいうのよ!」
あのくそにんげんと、まりさをこうかんするようにいうのよ!」
ドスとおねいさんの対応を見ていた幹部ぱちゅりーが、ドスに提案する。
「ゆっ!ゆゆっ!そうだよ!そうだったよ!こっちにだってくそにんげんのひとじちがいるんだよ!
わかったらさっさとまりさをはなしてね!それからおとなしくどすにせいっさいされてね!すぐでいいよ!」
わかったらさっさとまりさをはなしてね!それからおとなしくどすにせいっさいされてね!すぐでいいよ!」
幹部ぱちゅりーの進言により、自分たちの側にも人質がいることを思い出したドス。
これで状況は五分だと急に強気になるが、しかしおねいさんは余裕の表情をまったく崩さない。
これで状況は五分だと急に強気になるが、しかしおねいさんは余裕の表情をまったく崩さない。
「え゛何それ怖い、人間の人質がいるなんて話、今はじめて聞いたんですけどぉー。
何のことだか、おねいさんさっぱりわからないわぁー」
何のことだか、おねいさんさっぱりわからないわぁー」
おちょくるように言うおねいさん。
「なにいってるのおおおおおおお!きのういったでしょおおおおおおおお!
そんなこともおぼえてないの!ばかなの!しぬのおおおおおおお!」
そんなこともおぼえてないの!ばかなの!しぬのおおおおおおお!」
話しがかみ合わずヒステリックにドスが叫ぶ。
「そ・ん・な・事実は…………なかった!
私たちは、そんな話は聞かなかった!
つまりはそうゆうことよぉん」
「むっきゅううううううう!さっきからなにわけのわからないことをいっているの!
ごちゃごちゃいってないで、さっさとまりさをはなしなさい!ひとじちがどうなってもいいの!」
私たちは、そんな話は聞かなかった!
つまりはそうゆうことよぉん」
「むっきゅううううううう!さっきからなにわけのわからないことをいっているの!
ごちゃごちゃいってないで、さっさとまりさをはなしなさい!ひとじちがどうなってもいいの!」
おねいさんのふざけた態度に業を煮やしたのか、幹部ぱちゅりーが人質を引き合いに出す。
しかし、
しかし、
「どうやって?」
「むぎゅ?」
「今群れのゆっくりたちはこの場に全員いるのよぉん、
それなのにどうやってこの場にいない人質に危害を加えるつもりかしらん?
まっ、もっともぉん、人質なんて『いない』んだからそもそも何の心配もないんだけどぉん」
「むっ、むぎゅ!そ、それは……」
「むぎゅ?」
「今群れのゆっくりたちはこの場に全員いるのよぉん、
それなのにどうやってこの場にいない人質に危害を加えるつもりかしらん?
まっ、もっともぉん、人質なんて『いない』んだからそもそも何の心配もないんだけどぉん」
「むっ、むぎゅ!そ、それは……」
思わず言葉に詰まる幹部ぱちゅりー。
「ふふふふふ、ようやく自分たちの置かれた立場が理解できてきたみたいねぇ。
それじゃあまず手始めに、あんたたち二匹には土下座して『人間に逆らってごめんなさい』してもらいましょうか。
上手にできたら、このまりさちゃんを放してあげてもいいわよぉん」
「ゆなっ!」
「むぎゅ!」
それじゃあまず手始めに、あんたたち二匹には土下座して『人間に逆らってごめんなさい』してもらいましょうか。
上手にできたら、このまりさちゃんを放してあげてもいいわよぉん」
「ゆなっ!」
「むぎゅ!」
昨日の交渉時の意趣返しとでも言うべきおねいさんの要求に、声を上げるドスと幹部ぱちゅりー。
「ほらほらぁ、はやくしないとこのまりさちゃんが永遠にゆっくりしちゃうわよぉ」
楽しげに言いながら、えいっゆうまりさに突き刺さったクギをグリグリといじくりまわすおねいさん。
「ゆべががががば!やべでえええええええええ!
どすううううううう!なにじっどしてるのおおおお!
さっさとどげざじろおおおおおおおお!えいっゆうであるまりささまがどうなってもいいのおおおおおおお!」
どすううううううう!なにじっどしてるのおおおお!
さっさとどげざじろおおおおおおおお!えいっゆうであるまりささまがどうなってもいいのおおおおおおお!」
自身を貫く痛みにたまらずドスに向かって土下座を催促するえいっゆうまりさ。
その様子を見て唸るドス。
その様子を見て唸るドス。
「ゆぐ!ゆぐぐぐぐぐ!」
(こんな!こんな卑怯で下等な生き物であるクソ人間に、こうっすいな存在であるこのドス様が土下座なんてできるわけないよ!)
(こんな!こんな卑怯で下等な生き物であるクソ人間に、こうっすいな存在であるこのドス様が土下座なんてできるわけないよ!)
ドスは思っていた。
偉大な存在である自分が人間に頭を下げることなどあってはならないと。
そんな世界の真理を無視した行いが許されるわけがない。
こんな!こんな……。
偉大な存在である自分が人間に頭を下げることなどあってはならないと。
そんな世界の真理を無視した行いが許されるわけがない。
こんな!こんな……。
「むきゅ、どすおちついて」
憤るドスに、幹部ぱちゅりーがおねいさんに聞こえないような小さな声で話しかける。
「ゆうう!ぱちゅりー!いったいどうすれば…」
「かんたんよどす!あのおんなを、まりさもろともどすすぱーくでふきとばせばいいのよ!」
「ゆゆ!」
「かんたんよどす!あのおんなを、まりさもろともどすすぱーくでふきとばせばいいのよ!」
「ゆゆ!」
幹部ぱちゅりーの驚愕の提案に驚くドス。
なんとあのえいっゆうまりさを見捨てて、人間に攻撃を仕掛けろというのだ。
なんとあのえいっゆうまりさを見捨てて、人間に攻撃を仕掛けろというのだ。
「で、でもそんなことしたらまりさが」
「むきゅ!いいどす!あなたはゆっくりのおうなのよ!そんなちいさなことにこだわっていて、たいきょくをみうしなってはいけないわ!
ここでゆっくりのとっぷであるどすが、くそにんげんなんかにあたまをさげたら、それこそにんげんのおもうつぼよ!
くそにんげんは、ゆっくりよりもおとったそんざいだという、しぜんのせつりをくつがえしてはいけないわ!
これはどすだけではなく、ゆっくりぜんたいのもんだいなのよ!」
「ゆっ、ゆゆ!そうだね!そのとおりだよぱちゅりー!」
「むきゅ!いいどす!あなたはゆっくりのおうなのよ!そんなちいさなことにこだわっていて、たいきょくをみうしなってはいけないわ!
ここでゆっくりのとっぷであるどすが、くそにんげんなんかにあたまをさげたら、それこそにんげんのおもうつぼよ!
くそにんげんは、ゆっくりよりもおとったそんざいだという、しぜんのせつりをくつがえしてはいけないわ!
これはどすだけではなく、ゆっくりぜんたいのもんだいなのよ!」
「ゆっ、ゆゆ!そうだね!そのとおりだよぱちゅりー!」
幹部ぱちゅりーの説得にあっさり応じるドス。
というかぶっちゃけた話、ドスとしては土下座を回避できるのなら別の何でもよかったというのが本音だった。
そして、そんなドスの様子を見て幹部ぱちゅりーはひそかにほくそ笑む。
というかぶっちゃけた話、ドスとしては土下座を回避できるのなら別の何でもよかったというのが本音だった。
そして、そんなドスの様子を見て幹部ぱちゅりーはひそかにほくそ笑む。
(むっきょきょきょきょ!ちょろいもんだわ!
あのバカまりさがゆん質に取られたときは一瞬驚いたけど、よく考えてみればこれは好都合ね。
もともとあのバカまりさは、ことが終わった後で消えてもらうつもりだったわけだし。
むしろどうやって自然な感じで始末をしようかと悩んでいたところだわ。
そこにきて、このバカまりさがゆん質に取られるという展開。
これを利用しない手はないわね。
バカまりさには人間と一緒に消えてもらいましょう。
これで邪魔者を始末できると同時に、クソ人間たちへの見せしめにもなる。
皆が見ている前でドスがバカまりさを始末するのだから、自身に責が及ぶこともまったくない。
まったく一石二鳥とはこのことね。むっきょきょきょきょ)
あのバカまりさがゆん質に取られたときは一瞬驚いたけど、よく考えてみればこれは好都合ね。
もともとあのバカまりさは、ことが終わった後で消えてもらうつもりだったわけだし。
むしろどうやって自然な感じで始末をしようかと悩んでいたところだわ。
そこにきて、このバカまりさがゆん質に取られるという展開。
これを利用しない手はないわね。
バカまりさには人間と一緒に消えてもらいましょう。
これで邪魔者を始末できると同時に、クソ人間たちへの見せしめにもなる。
皆が見ている前でドスがバカまりさを始末するのだから、自身に責が及ぶこともまったくない。
まったく一石二鳥とはこのことね。むっきょきょきょきょ)
幹部ぱちゅりーがそんなことを考えてる間にも、ドスはキリッとおねいさんの方に向き直り、ガバッと大口を開けた。
ドススパークの体勢だった。
ドススパークの体勢だった。
「かくごしてね、くそにんげん!これからどすがおまえをせいっさいするよ!」
一片の戸惑いもなくおねいさんに言い放つドス。
そんなドスに対しておねいさんは、いささかわざと臭い、大げさな仕草で驚いて見せる。
そんなドスに対しておねいさんは、いささかわざと臭い、大げさな仕草で驚いて見せる。
「え゛え゛ええええ、ちょっと本気なのぉ?
こっちにはゆん質がいるのよぉん。それでも撃つ気なのん?」
「どすううううううう!なにがんがえてるのぜえええええええ!
まだまりささまがつかまってるのぜええええええ!せいっさいするのはまりささまを、たすけたあとにするのぜええええええ!
ただたんに、どげざすればいいだけのはなしでしょおおおおおおおお!
このくず!げどうがああああああああああ!」
こっちにはゆん質がいるのよぉん。それでも撃つ気なのん?」
「どすううううううう!なにがんがえてるのぜえええええええ!
まだまりささまがつかまってるのぜええええええ!せいっさいするのはまりささまを、たすけたあとにするのぜええええええ!
ただたんに、どげざすればいいだけのはなしでしょおおおおおおおお!
このくず!げどうがああああああああああ!」
自分もろともドススパークで吹き飛ばしてしまうという、ドスの考えを悟ったえいっゆうまりさもまた叫びだす。
「そうだ!そうだ!この外道!人でなし!あら、こういう場合はゆっくりなしって言うのかしらん?」
茶化すようにまりさの叫びに追従するおねいさん。
「だまってねええええええ!
どすはおうなんだよ!いだいなんだよ!ゆっくりのだいひょうなんだよ!
どすは、あくにくっするわけにはいかないせきにんがあるんだよおおおおおおお!
そのためには、ちいさなぎせいはやむをえないんだよおおおおおおおおおお!」
どすはおうなんだよ!いだいなんだよ!ゆっくりのだいひょうなんだよ!
どすは、あくにくっするわけにはいかないせきにんがあるんだよおおおおおおお!
そのためには、ちいさなぎせいはやむをえないんだよおおおおおおおおおお!」
そんなことを口走りながら、標準をおねいさんに固定するドス。
どうやら撃つ気なのは間違いないらしい。
どうやら撃つ気なのは間違いないらしい。
「きゃあーーー!いやーーーー!」(棒読み)
「ゆあああああああ!やめるのぜえええええええ!」(迫真)
「ゆあああああああ!やめるのぜえええええええ!」(迫真)
ドススパークの発射態勢を前にして、
うさんくさいおねいさんの悲鳴と、えいっゆうまりさの緊迫の絶叫が周囲に響き渡ったその瞬間。
ヒュッ!と何かが風を切る、鋭い音が聞こえ、
ブスッ!
うさんくさいおねいさんの悲鳴と、えいっゆうまりさの緊迫の絶叫が周囲に響き渡ったその瞬間。
ヒュッ!と何かが風を切る、鋭い音が聞こえ、
ブスッ!
「ゆぶぇえ!」
今まさにドススパークを発射せんとしていたドスに、矢が突き刺さった。
「ゆっ!がっ!あがががががががが!ふがげげげげげ!」
突然襲った激しい痛みに訳がわからず唸り声を上げるドス。
「なっ、なにが……、ゆっぐう、ゆがああああああああああああああああ!」
訳がわからない状況のドス。
だがしかし、はじめは矢が刺さった部分の一点だけだった痛みが、何故か全身にまでまわりはじめて、苦痛の悲鳴をあげることしかできない。
もちろんドススパークなど撃てるはずもない。
だがしかし、はじめは矢が刺さった部分の一点だけだった痛みが、何故か全身にまでまわりはじめて、苦痛の悲鳴をあげることしかできない。
もちろんドススパークなど撃てるはずもない。
「むっ、むぎゅう!なにやってるのどす!そんなちいさなやがつきささったくらいで!
はやくどすすぱーくであのくそにんげんたちをふきとばすのよ!
どうしたの!はやくしなさい!このぐず!」
はやくどすすぱーくであのくそにんげんたちをふきとばすのよ!
どうしたの!はやくしなさい!このぐず!」
ドスの無様な様子に、幹部ぱちゅりーが苛立ながら叱責する。
確かにドスの体積からすれば、小さな矢が突き刺さっただけでのこの痛がりようは少々異常だった。
確かにドスの体積からすれば、小さな矢が突き刺さっただけでのこの痛がりようは少々異常だった。
「ゆぐぐぐう、ど、どすのからだが……どじで…」
先ほどからまったく身動きできずに唸るドス。
と、そこへ、
と、そこへ、
「ああ、いくら足掻いても無駄だよ。その矢には対ドス用の特殊な薬品が塗ってあるからね。
それをくらったからには、ドススパークはおろか、二三日まともに動く事すらできんよ」
それをくらったからには、ドススパークはおろか、二三日まともに動く事すらできんよ」
今まで死角に隠れていた先輩が、ボウガンを抱えながらドスたちの前に姿を現した。
「むっ、むぎゅ!なんですって!
ひっ、ひきょうよ!ひきょうだわ!こそこそかくれていて、とつぜんふいうちするなんて!
くそにんげんには、せいせいどうどうとたたかおうっていう、ぷらいどがないの!」
「卑怯とは失礼だな。
相手の注意を引いておいて、そのスキに側面から攻撃するのは戦術の基本だよ。
相手が攻撃する瞬間こそ、もっともスキができるものだからね。
次からはもっと周りにの様子にも注意を払うべきだな。
まあもっとも………」
ひっ、ひきょうよ!ひきょうだわ!こそこそかくれていて、とつぜんふいうちするなんて!
くそにんげんには、せいせいどうどうとたたかおうっていう、ぷらいどがないの!」
「卑怯とは失礼だな。
相手の注意を引いておいて、そのスキに側面から攻撃するのは戦術の基本だよ。
相手が攻撃する瞬間こそ、もっともスキができるものだからね。
次からはもっと周りにの様子にも注意を払うべきだな。
まあもっとも………」
先輩はてくてくとドスと幹部ぱちゅりーのところまで歩いていくと、幹部ぱちゅりーの顔面を無造作に蹴り飛ばした。
「むっぎょっばああああああああああ!」
無様にコロコロと転がっていく幹部ぱちゅりー。
「君たちに次はないんだけどね。
まっ、正直な話、君たち程度の相手にここまで念入りに下準備する必要はまったくなかった。
でも今回は万に一つの失敗も許されない状況だったんでね。
念には念を入れさせてもらったというわけだ。
そしてこれは最後の仕上げだ」
まっ、正直な話、君たち程度の相手にここまで念入りに下準備する必要はまったくなかった。
でも今回は万に一つの失敗も許されない状況だったんでね。
念には念を入れさせてもらったというわけだ。
そしてこれは最後の仕上げだ」
それだけ言うと先輩は、隣で身動きできずにプルプルと震えているドスに、入れ物から取り出した矢を突き刺した。
「ゆっがぶがあああああああああああああああああ!」
身動きできない状況にて、さらに薬が塗られた矢を追加され、絶叫を上げるドス。
これで完全にドスの動きは封じられた。
もう何をどうやっても動くことはできないだろう。
これで完全にドスの動きは封じられた。
もう何をどうやっても動くことはできないだろう。
「作戦完了っと」
ボソリと先輩が呟いた。
こうして畑に集まったきた群れのゆっくりたちは全て制圧された。
今や群れの大半のゆっくりは潰され、畑のそこかしこに散乱している。
潰されずに残った生きているゆっくりたちは全て、ゆっくり捕獲用ネットによって一緒に集められており、
頼みのドスは先輩によって完全に無力化させられてしまった。
今のところ唯一捕まってないのは、ゆっくり中で最も運動能力の低い幹部ぱちゅりーのみだが、
それも先ほど先輩に蹴飛ばされ意識を失っている。
もっとも起きていたとして、何ができるというわけでもない。
完全に詰みだ。この状況を絶望と言わずして何と言おうか。
今や群れの大半のゆっくりは潰され、畑のそこかしこに散乱している。
潰されずに残った生きているゆっくりたちは全て、ゆっくり捕獲用ネットによって一緒に集められており、
頼みのドスは先輩によって完全に無力化させられてしまった。
今のところ唯一捕まってないのは、ゆっくり中で最も運動能力の低い幹部ぱちゅりーのみだが、
それも先ほど先輩に蹴飛ばされ意識を失っている。
もっとも起きていたとして、何ができるというわけでもない。
完全に詰みだ。この状況を絶望と言わずして何と言おうか。
「あっ、ああ、そんな、うそなのぜ……」
えいっゆうまりさは目の前の光景が信じられなかった。
ドスが自分もろとも、ドススパークで人間を吹き飛ばそうとしたのも信じられなかったし、
そのドスが、いつの間にか死角に隠れていたもう一人の人間に、何もできずにあっさりやられてしまったことも信じられかった。
この光景は果たして現実のものなのか、それすらもあやふやな状況だ。
ドスが自分もろとも、ドススパークで人間を吹き飛ばそうとしたのも信じられなかったし、
そのドスが、いつの間にか死角に隠れていたもう一人の人間に、何もできずにあっさりやられてしまったことも信じられかった。
この光景は果たして現実のものなのか、それすらもあやふやな状況だ。
「ゆぎぎいいいいい!」
しかしそんな漠然とした意識は、身を貫く激しい痛みによって強制的に現実に引き戻される。
おねいさんがまりさを貫いている大きめのクギを掻きまわしたのだ。
おねいさんがまりさを貫いている大きめのクギを掻きまわしたのだ。
「あらん、どうしちゃたのまりさちゃん。
ぼーっとしちゃってさ」
「ゆがあああ!こんなばかなことがあるはずないんだぜえ!
むれのえっゆう、であるこのまりささまが、こんなめにあうはずが!
これはなにかのまちがいなのぜえええええ!」
ぼーっとしちゃってさ」
「ゆがあああ!こんなばかなことがあるはずないんだぜえ!
むれのえっゆう、であるこのまりささまが、こんなめにあうはずが!
これはなにかのまちがいなのぜえええええ!」
必死に現実を否定するえいっゆうまりさ。
今のまりさには、もうそれくらいしかできることがなかった。
今のまりさには、もうそれくらいしかできることがなかった。
「ふーん、群れのえいっゆうねぇ。
でもおねいさんの見立てではぁ、あなた今回の主犯というよりは、ただ単に利用されただけのザコって感じなのよねぇ。
まあ、せいぜい調子に乗ったチンピラってとこかしらん?
どこの群れにもいるような、取るに足らない、居ても居なくても別に誰も困らない存在ってことねん」
「ちっ、ちがう!まりさは、まりささまは、むれのえいっゆうなんだぜえええええええ!
ざこなんかじゃないいいいいいいい!とくべつなそんざいなんだぜえええええ!
いずれはどすになって、むれも、にんげんもしはいして、それから!ずっとずっとゆっくりするんだぜええええ!」
「へー、まっ、どっちでもいいわん。もうあんたみたいな小物には用はないから殺してあげる。
それじゃあねぇん、哀れな道化のえいっゆうさん」
でもおねいさんの見立てではぁ、あなた今回の主犯というよりは、ただ単に利用されただけのザコって感じなのよねぇ。
まあ、せいぜい調子に乗ったチンピラってとこかしらん?
どこの群れにもいるような、取るに足らない、居ても居なくても別に誰も困らない存在ってことねん」
「ちっ、ちがう!まりさは、まりささまは、むれのえいっゆうなんだぜえええええええ!
ざこなんかじゃないいいいいいいい!とくべつなそんざいなんだぜえええええ!
いずれはどすになって、むれも、にんげんもしはいして、それから!ずっとずっとゆっくりするんだぜええええ!」
「へー、まっ、どっちでもいいわん。もうあんたみたいな小物には用はないから殺してあげる。
それじゃあねぇん、哀れな道化のえいっゆうさん」
おねいさんはえいっゆうまりさに突き刺さったクギをグッと握ると、
それをメリメリと横に動かしはじめた。
それをメリメリと横に動かしはじめた。
「ゆがああああああああ!どうしてえええええええええええ!こんな!こんあはずじゃあああああああああ!
ゆがぼげがはばああああああああああああああああ!」
ゆがぼげがはばああああああああああああああああ!」
おねいさんがクギを動かすことによって、今まで塞がっていた傷口が抉れ、どんどん広がっていき、そこから大量の餡子があふれ出す。
中身が出るにつれ、みるみるえいゆうまりさからは生気が失われていき、やがえて身体の半分くらいが裂けた頃になると、
中身が出るにつれ、みるみるえいゆうまりさからは生気が失われていき、やがえて身体の半分くらいが裂けた頃になると、
「もっど、ゆっくり……」
小さな断末魔を残し、えいっゆうまりさは永遠にゆっくりした。
「ふん、ただの雑魚が語るには、随分と不相応な夢だったわねぇ。
一時でも夢を見なければ、もっと楽に逝けたかもしれなかったのにねん」
一時でも夢を見なければ、もっと楽に逝けたかもしれなかったのにねん」
おねいさんはグチャグチャになった物体を、地面に放り投げながら言う。
「やれやれ、まあなんと言うか、哀れなヤツだったね」
その様子を見ていた先輩もまた、手に持ったボウガンを分解しながら呟く。
「まっ、別に自業自得だからいいけどねん。さーて、お次は誰の番かしらん」
「「「「「ゆひいいいい!」」」」」
「「「「「ゆひいいいい!」」」」」
おねいさんの視線がネットに捕まっているゆっくりに向けられたのを見て、恐怖する群れのゆっくりたち。
もはやゆっくりたちは抵抗しようという気力はなく、ただ怯えるばかりだ。
もはやゆっくりたちは抵抗しようという気力はなく、ただ怯えるばかりだ。
「お、おでがいです!だずげてくだざい!れいむがまちがってましたあああ!」
「わがるよおおお!もうにんげんさにさからったりしないよおおお!だからたすけてねええええ!」
「どすがああ!どすがわるいだよおおお!まりさははんたいしたのに、むりやりここにつれてこられたんだよおおおお!」
「そっ、そうよ!ありすたちは、ただどす、やぱちゅりーのしじにしたがっていただけよ!だからわるくないわ!」
「みょおおおん!しにたくないみょん!たすけてみょん!」
「わがるよおおお!もうにんげんさにさからったりしないよおおお!だからたすけてねええええ!」
「どすがああ!どすがわるいだよおおお!まりさははんたいしたのに、むりやりここにつれてこられたんだよおおおお!」
「そっ、そうよ!ありすたちは、ただどす、やぱちゅりーのしじにしたがっていただけよ!だからわるくないわ!」
「みょおおおん!しにたくないみょん!たすけてみょん!」
何とか助かろうと、次々と反省や無実を訴えるゆっくりたち。
「ふーんそっかぁ。反省している上に、無理やりやらされたってんじゃしょうがないわねぇ。
それじゃあ許しちゃおっかなぁ」
「「「「ゆ、ゆるされた!?」」」」
それじゃあ許しちゃおっかなぁ」
「「「「ゆ、ゆるされた!?」」」」
そのおねいさんの一言によって、パアッと明るい顔になるゆっくり一同。
が、
が、
「ゴメンやっぱり許さない」
「「「「ゆあああああああああ!そんなああああああああ!」」」」
「「「「ゆあああああああああ!そんなああああああああ!」」」」
またもやおねいさんの一言によって、絶望の表情になるゆっくり一同。
「はっきり言ってさぁ。もう許すとか許さないとかそういう段階はとっくに過ぎちゃってるのよねぇ。
せめてもう少しそれがはやければねぇ。
でもまあ、あなたたちは基本的に何もしてないから、楽にサクッと殺してあげるわん。
まっ、恨むなら自分たちのトップを恨むことねん」
せめてもう少しそれがはやければねぇ。
でもまあ、あなたたちは基本的に何もしてないから、楽にサクッと殺してあげるわん。
まっ、恨むなら自分たちのトップを恨むことねん」
そう言いながらおねいさんが、恐怖に慄くゆっくりたちに向かって歩き出したそのとき。
「むきゅ!そこまでよ!くそにんげん!」
いつのまに復活したのだろうか?
先輩に蹴り飛ばされてて気絶していた幹部ぱちゅりーが、おねいさんに向かって声を上げたのだった。
先輩に蹴り飛ばされてて気絶していた幹部ぱちゅりーが、おねいさんに向かって声を上げたのだった。
「あら、ぱちゅりーちゃんどうしたのかりしらん?
心配しなくてもあなたは後でおねいさんがたっぷり可愛がってあげるわよん。
おねいさんの見立てでは、今回の件のゆっくり側の首謀者はあなたみたいだからねん」
心配しなくてもあなたは後でおねいさんがたっぷり可愛がってあげるわよん。
おねいさんの見立てでは、今回の件のゆっくり側の首謀者はあなたみたいだからねん」
ニヤリと笑うおねいさん。
しかし幹部ぱちゅりーは臆することなく言い放つ。
しかし幹部ぱちゅりーは臆することなく言い放つ。
「いいかげんにしなさい!
こんなごくあくひどうなこういが、ゆるされるとおもっているの!
きょうっていいはんからはじまり、けんじゃのぱちぇのていあんをうけいれないばかりか、あまつさえむさべつなぼうりょくこうい!
こんなしゃかいてき『あく』は、せけんがみとめないわ!
いまならまだおそくないから、はんせいして、おとなしくこのけんじゃのぱちぇのどれいになりなさい!」
「………はぁん?」
こんなごくあくひどうなこういが、ゆるされるとおもっているの!
きょうっていいはんからはじまり、けんじゃのぱちぇのていあんをうけいれないばかりか、あまつさえむさべつなぼうりょくこうい!
こんなしゃかいてき『あく』は、せけんがみとめないわ!
いまならまだおそくないから、はんせいして、おとなしくこのけんじゃのぱちぇのどれいになりなさい!」
「………はぁん?」
この後に及んでいったい何を言っているのだろうか、このクソ袋は?
流石のおねいさんも、この幹部ぱちゅりーのトンチンカンな言動の意図を察しかねた。
流石のおねいさんも、この幹部ぱちゅりーのトンチンカンな言動の意図を察しかねた。
「ほぉ、世間とは……なかなか面白いことを言うね君は」
だが困惑するおねいさんとは対照的に、面白そうな顔をしながら幹部ぱちゅりーに近づく先輩。
「それで?君の言う事を聞かないと、我々はどうなってしまうのかなぱちゅりー君?」
「む、むぎゅ!だ、だからいったでしょう!こんなことせけんがゆるさないわ!
なっんったって、さいしょにきょうっていをやぶったのは、そっちなのよ!
そうよ!『せいぎ』はぱちぇたちのほうにあるのよ!あななたちは『あく』なの!
せけんは『せいぎ』をおうえんするわ!
ぱちぇたちをころせば、きっとくそにんげんたちは、せけんてきせいさいをうけることになるわ!」
「バカだね君は。
先ほども彼女が言ってたが、君たちが今ここで全滅したら、誰がそのことを世間とやらに伝えるのかな」
「そっ、それは、そう!そうよ!にんげんさんよ!
ぱちぇたちのばっくには、にんげんさんがいるのよ!
ぱちぇたちになにかあったら、そのにんげんさんが、きっとそのことをつたえるわ!
これでわかったでしょう!『せいぎ』のぱちぇたちを、おうえんしているにんげんさんもいるのよ!
わかったら、さっさとひざまずきなさい!いまならまだ、はんごろしのうえに、うんうんどれいでゆるしてあげるわ!」
「む、むぎゅ!だ、だからいったでしょう!こんなことせけんがゆるさないわ!
なっんったって、さいしょにきょうっていをやぶったのは、そっちなのよ!
そうよ!『せいぎ』はぱちぇたちのほうにあるのよ!あななたちは『あく』なの!
せけんは『せいぎ』をおうえんするわ!
ぱちぇたちをころせば、きっとくそにんげんたちは、せけんてきせいさいをうけることになるわ!」
「バカだね君は。
先ほども彼女が言ってたが、君たちが今ここで全滅したら、誰がそのことを世間とやらに伝えるのかな」
「そっ、それは、そう!そうよ!にんげんさんよ!
ぱちぇたちのばっくには、にんげんさんがいるのよ!
ぱちぇたちになにかあったら、そのにんげんさんが、きっとそのことをつたえるわ!
これでわかったでしょう!『せいぎ』のぱちぇたちを、おうえんしているにんげんさんもいるのよ!
わかったら、さっさとひざまずきなさい!いまならまだ、はんごろしのうえに、うんうんどれいでゆるしてあげるわ!」
勝ち誇ったようなドヤ顔の幹部ぱちゅりー。
そんなぱちゅりーの目に先輩は、グチョリ!と、無造作に人差し指を突っ込んだ。
そんなぱちゅりーの目に先輩は、グチョリ!と、無造作に人差し指を突っ込んだ。
「むぎょおおおおおおおおお!ぱちぇのおめめがああああああああああああ!」
突然の行為に悲鳴をあげる幹部ぱちゅりー。
先輩は無言で目に差し込んだ人差し指をグリグリと回すと、そのまま目玉を引き抜いた。
先輩は無言で目に差し込んだ人差し指をグリグリと回すと、そのまま目玉を引き抜いた。
「あんぎゃあああああああああ!どじでえええええええええ!
さっきのはなしをきいてたのかあああああああああ!
けんっじゃのぱちぇにこんなことして、ただですむとおもってるのかああああああああああ!」
「ああ、もちろん聞いていたさ。そしてもう大方知りたいことは聞き終えた。
だからもう死んでいいよ」
「あああああああああああ!なんなのおおおおお!どういうことなのおおおおおお!」
「うるさいなぁ。まあめんどくさいけど冥土の土産に教えてやるよ。
私たちにとっての最悪の事態は、人間とゆっくりが手を組んでいる場合ではなく、
本当にゆっくりが人間の人質を取っている場合だったのさ。
普段ゆっくりに関心がない連中でも、人命が関わってるとなれば血相を変えるからね。
だから混乱をさけるためと、それと私的な理由で、とりえずそんな事実はなかったことにしたのさ。
で、今の君の話によって、我々の予想通り、ゆっくりと人間が結託していたことがわかった。
人質は自演で、バカな人間がゆっくりを先導して、なにかやらかそうとしているだけだったと判明したわけだ。
後は、はじめに人質を取ったと宣言したゆっくり連中を残らず始末して、人質宣言をなかったことにしてしまえば、
人間がゆっくりと組んで迷惑行為をしていたという事実のみが残るというわけだ。
ゆっくりと人間が結託して、我々の妨害行為を行うことは、たまにある事だしね。
多少ゴタゴタしたところで、たいしたお咎めはないのさ。
ああ、そうだ、今となってはどうでもいいが、君の言う協力者の人間の目的が何なのか聞いてないかい?」
「むっきゅううううううううう!こんな!こんな!『あく』がゆるされるわけないいいいいいいい!」
さっきのはなしをきいてたのかあああああああああ!
けんっじゃのぱちぇにこんなことして、ただですむとおもってるのかああああああああああ!」
「ああ、もちろん聞いていたさ。そしてもう大方知りたいことは聞き終えた。
だからもう死んでいいよ」
「あああああああああああ!なんなのおおおおお!どういうことなのおおおおおお!」
「うるさいなぁ。まあめんどくさいけど冥土の土産に教えてやるよ。
私たちにとっての最悪の事態は、人間とゆっくりが手を組んでいる場合ではなく、
本当にゆっくりが人間の人質を取っている場合だったのさ。
普段ゆっくりに関心がない連中でも、人命が関わってるとなれば血相を変えるからね。
だから混乱をさけるためと、それと私的な理由で、とりえずそんな事実はなかったことにしたのさ。
で、今の君の話によって、我々の予想通り、ゆっくりと人間が結託していたことがわかった。
人質は自演で、バカな人間がゆっくりを先導して、なにかやらかそうとしているだけだったと判明したわけだ。
後は、はじめに人質を取ったと宣言したゆっくり連中を残らず始末して、人質宣言をなかったことにしてしまえば、
人間がゆっくりと組んで迷惑行為をしていたという事実のみが残るというわけだ。
ゆっくりと人間が結託して、我々の妨害行為を行うことは、たまにある事だしね。
多少ゴタゴタしたところで、たいしたお咎めはないのさ。
ああ、そうだ、今となってはどうでもいいが、君の言う協力者の人間の目的が何なのか聞いてないかい?」
「むっきゅううううううううう!こんな!こんな!『あく』がゆるされるわけないいいいいいいい!」
唸る幹部ぱちゅりーに溜息をつく先輩。
「やれやれ、さっきから悪だの正義だのくだらない。
それじゃ聞くがね、君にとっての正義とはなにかな?」
それじゃ聞くがね、君にとっての正義とはなにかな?」
先輩が幹部ぱちゅりーに質問する。
「むきょおおおお!そんなのゆっくりが、ゆっくりすることにきまってるでしょおおおおおお!
そんなせかいのしんりもわからないのおおおおおおおお!ばかなの!しぬのおおお!」
「では悪とは?」
「ゆっくりをゆっくりさせないくそにんげんにきまってるでしょおおおお!
この『あく』があああああああ!なんでもかんでもひとりじめしてえええええええ!
だいたい、くそにんげんも、ほかのだゆっくりどもも、どすだって、そうだよおおおおお!
おまえらぜんいん、おとなしくこのけんっじゃのいうことをきいていればいいんだよおおおおお!
それこそが『せいぎ』なんっだよおおおおおお!
このけんっじゃにさからうものは、みんな『あく』だああああああああああ!」
「そうかい」
そんなせかいのしんりもわからないのおおおおおおおお!ばかなの!しぬのおおお!」
「では悪とは?」
「ゆっくりをゆっくりさせないくそにんげんにきまってるでしょおおおお!
この『あく』があああああああ!なんでもかんでもひとりじめしてえええええええ!
だいたい、くそにんげんも、ほかのだゆっくりどもも、どすだって、そうだよおおおおお!
おまえらぜんいん、おとなしくこのけんっじゃのいうことをきいていればいいんだよおおおおお!
それこそが『せいぎ』なんっだよおおおおおお!
このけんっじゃにさからうものは、みんな『あく』だああああああああああ!」
「そうかい」
幹部ぱちゅりーの叫びに短く答えた先輩は、入れ物から矢を取り出し、
それをブスッ!と幹部ぱちゅりーの脳天に突き刺した。
それをブスッ!と幹部ぱちゅりーの脳天に突き刺した。
「むっびょええええええがばああああああああああああ!」
体中を何かが弾け回るような痛みに、声にならない絶叫を上げる幹部ぱちゅりー。
先輩が刺した矢は、対ドス用の薬が塗られたものだ。
それを普通の、しかもゆっくりの中でもっとも身体の弱いぱちゅりーがくらうとどうなるか。
先輩が刺した矢は、対ドス用の薬が塗られたものだ。
それを普通の、しかもゆっくりの中でもっとも身体の弱いぱちゅりーがくらうとどうなるか。
「むぎょ!がべぱはっ!えれえれぐばあぁああああぁあぁあ!」
突然口から、そして中身を抉り出されて、穴のあいた目から中身を吐き出しはじめる幹部ぱちゅりー。
それを無感動に見下ろす先輩。
それを無感動に見下ろす先輩。
「自分の行動に正義があると思い込むのは、まあいいよ。人間だって似たようなものさ。
だがそれが全ての存在にとっての、共通の正義だと思わないことだね。
ああ、ちなみに私たちは君が言ったように悪さ。
なにせ君を殺すのは正義のためなんかじゃなく、自分たちの都合のためなんだからね
そしてその悪が許せないというのならば、遠慮なくかかってくるといい、いつでも相手になろう。
ただしこれだけは言っておく。ゆっくりの正義では人間の悪には絶対に勝てないよ」
「むっ……がっ」
だがそれが全ての存在にとっての、共通の正義だと思わないことだね。
ああ、ちなみに私たちは君が言ったように悪さ。
なにせ君を殺すのは正義のためなんかじゃなく、自分たちの都合のためなんだからね
そしてその悪が許せないというのならば、遠慮なくかかってくるといい、いつでも相手になろう。
ただしこれだけは言っておく。ゆっくりの正義では人間の悪には絶対に勝てないよ」
「むっ……がっ」
最後の先輩の言葉は、果たして幹部ぱちゅりーに聞こえただろうか。
しかし聞こえていたところで意味はないだろう。
そこには自身の薄っぺらい正義を全て吐き出して、ぺちゃんこになった気持ち悪い物体があるだけだった。
しかし聞こえていたところで意味はないだろう。
そこには自身の薄っぺらい正義を全て吐き出して、ぺちゃんこになった気持ち悪い物体があるだけだった。
「うーむ、少し……大人気なかったかな。つい偉そうに説教などしてまって…」
ふと我に返ったように、先輩は少しバツの悪そうな表情でカリカリと頬を掻く。
「いやー、よかったんじゃないのぉ。
そりゃ、私らだって決して誉められた人間じゃないけどさぁ。
いままで散々やりたい放題やっといて、
都合のいいときだけ正義だ世間だ言って、ドヤ顔するようなクズゆには遠慮は無用よん」
そりゃ、私らだって決して誉められた人間じゃないけどさぁ。
いままで散々やりたい放題やっといて、
都合のいいときだけ正義だ世間だ言って、ドヤ顔するようなクズゆには遠慮は無用よん」
そう、おねいさんが先輩をフォローする。
「さぁて、それじゃあ群れの雑魚共は後でまとめて処分するとして、残る最後の先導者はドスちゃんだけねぇ。
いよいよ大ボスって感じかしらん。
ていうかぁ、あんたさっからずっと黙ってるけど、どうしちゃったのぉん?
もっとこう、ほらさ、ゲスッっぽくバカだの死ねだの暴言を吐いててもいいのよん?
そのほうが、こっちもやる気出るからん」
いよいよ大ボスって感じかしらん。
ていうかぁ、あんたさっからずっと黙ってるけど、どうしちゃったのぉん?
もっとこう、ほらさ、ゲスッっぽくバカだの死ねだの暴言を吐いててもいいのよん?
そのほうが、こっちもやる気出るからん」
おねいさんがドスに向かって挑発的に語りかける。
確かに彼女の言うとおり、ドスはさっきっから一言も発していない。
えいっゆうまりさが真っ二つにされたときも、幹部ぱちゅりーが中身を全て吐き出したときもだ。
いくら薬で全身が動かないとはいえ、喋ったり叫んだりはできるはず。
しかしドスはうつろな目をしながら、ただピクピクと痙攣しているだけだ。
確かに彼女の言うとおり、ドスはさっきっから一言も発していない。
えいっゆうまりさが真っ二つにされたときも、幹部ぱちゅりーが中身を全て吐き出したときもだ。
いくら薬で全身が動かないとはいえ、喋ったり叫んだりはできるはず。
しかしドスはうつろな目をしながら、ただピクピクと痙攣しているだけだ。
ドスは昔を思い出していた。
そう、それはまだドスになる前の、ただのまりさだったときの記憶。
あのときの自分は気弱でいつもオドオドしていた。
自分よりも大きな人間に逆らうなんて、もってのほかだと思っていたはずだ。
そしてその考えは、ドスになった当初もかわらなかったはず。
むしろ、何かと人間の悪口ばかり言っていた幹部ぱちゅりーと違って、
自分はちゃんと人間のと付き合っていこうと思っていたはずだ。
そう、それはまだドスになる前の、ただのまりさだったときの記憶。
あのときの自分は気弱でいつもオドオドしていた。
自分よりも大きな人間に逆らうなんて、もってのほかだと思っていたはずだ。
そしてその考えは、ドスになった当初もかわらなかったはず。
むしろ、何かと人間の悪口ばかり言っていた幹部ぱちゅりーと違って、
自分はちゃんと人間のと付き合っていこうと思っていたはずだ。
それが、一体なぜこんなことに?
どうして自分は人間に逆らうなんてバカな真似をしてしまったのだろう?
何故自分は世界一強いと勘違いしてしまったのだろう?
何かがおかしい。
どうしてこんな……。
どうして自分は人間に逆らうなんてバカな真似をしてしまったのだろう?
何故自分は世界一強いと勘違いしてしまったのだろう?
何かがおかしい。
どうしてこんな……。
「おいぃ、さっきからなに黙って余裕ぶってんのよ、このタコォ!」
ドカッ!
「ゆぶぇえ!」
ずっと黙ったままのドスに腹に、おねいさんのケリが炸裂する。
薬で痺れ、体が敏感になっているドスにはたまらない痛みだった。
薬で痺れ、体が敏感になっているドスにはたまらない痛みだった。
「ちょっとぉ、あんたしっかりしなさいよぉ。
一応この群れの長のドゲスでしょうがぁ。
なーんか、さっきから覇気がないわねぇ」
一応この群れの長のドゲスでしょうがぁ。
なーんか、さっきから覇気がないわねぇ」
怪訝な表情をするおねいさんにドスは小声で何かを呟く。
「……さぃ」
「あぁん?」
「ごべんなざぃいぃいいいいいいいいい!
どすがちょうしのっでまじだあああああああ!」
「………はぁ?」
「あぁん?」
「ごべんなざぃいぃいいいいいいいいい!
どすがちょうしのっでまじだあああああああ!」
「………はぁ?」
急に大声で泣きながら謝罪しだすドス。
「お前……いまさらなんなのぉ」
呆れた表情で言うおねいさん。
「ちがうんでずううううううう!ほんとは、どすはにんげんさんにさからうきなんてなかったんですうううううう!
それなのに、むれのみんながあああ!ばじゅりいがああああ!あのおねいざんがあああああ!
にんげんをゆるずなっでいったんでずうううううう!
だから!だから!どすはしかたなくうううう!」
それなのに、むれのみんながあああ!ばじゅりいがああああ!あのおねいざんがあああああ!
にんげんをゆるずなっでいったんでずうううううう!
だから!だから!どすはしかたなくうううう!」
涙を滝のように流しながらドスは語る。
しかしその言葉を聞いて群れのゆっくりたちは黙ってなかった。
しかしその言葉を聞いて群れのゆっくりたちは黙ってなかった。
「ゆあああああ!なにいってるのどすうううううう!れいむたちのせいにしないでねええええ!」
「んほおおお!ほかのゆっくりのせいにするなんて、とかいはじゃないわああああ!」
「わがるよおおおお!どすがいちばん、にんげんのとちをのっとるのに、せっきょくてきだったよおおおおお!」
「くそにんげをどげざさせたって、じまんげにはなしてのを、まりさはきいたんだぜええええ!」
「んほおおお!ほかのゆっくりのせいにするなんて、とかいはじゃないわああああ!」
「わがるよおおおお!どすがいちばん、にんげんのとちをのっとるのに、せっきょくてきだったよおおおおお!」
「くそにんげをどげざさせたって、じまんげにはなしてのを、まりさはきいたんだぜええええ!」
自分らの責任にされてはたまらないと、口々に叫びだす群れのゆっくりたち。
「だまれええええええええ!ぜんぶおまえらのせいだろうがああああああ!どすはわるくないいいいいい!」
「黙るのはテメェだよ、このカス!」
「黙るのはテメェだよ、このカス!」
思わず興奮して乱暴な言葉を吐き捨てながら、おねいさんが長めのクギをドスに突き刺す。
「ゆぎいいいいいいいいい!いだいよおおおおおおおお!」
涙を流しながら金切り声を上げるドス。
「チッ、まったく、白けるわぁん」
「なんというか、流石にこれは醜いと言わざるを得んな」
「ほんともう、なんかどうでもよくなってきたわん。
さっき殺った、えいっゆうまりさはチンピラで小物だったけど、コイツはそれ以下のクズね。
こんなヤツに、力を尽くした虐待をするのもアホらしくなったわん」
「なんだ?もしかして助ける気か?」
「んなわけないでしょバカね、予定をはやめるのよ」
「なんというか、流石にこれは醜いと言わざるを得んな」
「ほんともう、なんかどうでもよくなってきたわん。
さっき殺った、えいっゆうまりさはチンピラで小物だったけど、コイツはそれ以下のクズね。
こんなヤツに、力を尽くした虐待をするのもアホらしくなったわん」
「なんだ?もしかして助ける気か?」
「んなわけないでしょバカね、予定をはやめるのよ」
そう言うと、おねいさんは置いてあった自分の荷物をゴソゴソといじりだした。
「おねがいですうううううう!たすけてくださいいいいいいい!
これからはこころをいれかえますうううう!もうけっしてにんげんさんにはさからいませんんんん!
げすゆもきちんとせいっさいしますううううう!だからああああああ!」
これからはこころをいれかえますうううう!もうけっしてにんげんさんにはさからいませんんんん!
げすゆもきちんとせいっさいしますううううう!だからああああああ!」
なおも続く懇願を無視しておねいさんが取り出したもの、それは……。
「ちょ!おまっ!それは」
思わず声を上げる先輩。
そんな先輩を無視しておねいさんは、勢いよくドスに、黒くて臭くてよーく燃える液体をぶっかけた。
そんな先輩を無視しておねいさんは、勢いよくドスに、黒くて臭くてよーく燃える液体をぶっかけた。
「そぉら、くらえぇい!」
「ぶひゃあああああ!なにごれくさいいいいいいい!」
「ぶひゃあああああ!なにごれくさいいいいいいい!」
自身にかけられた、危険極まりない液体の性質を知ってか知らずかドスはその臭いに不快を訴える。
「おい!お前そんなもの一体どこで調達した!」
「今朝、民家のおばちゃんからゆずってもらったのよん」
「正気かおい、ここは一様、私有地の畑だぞ」
「昨日、罠を仕掛ける際に何やってもいいって持ち主に許可もらったでしょう。
大丈夫、大丈夫、大した量じゃないからさ、終わったあときちんと片付けるわよん。
それにこの虐待はなかなかやる機会がないのよぉ。
室内はもちろん、主にドスが生息する森の中でも危険極まりないしね」
「どこでやっても危険極まりないわ、バカ者」
「まあまあ、いいからいいから」
「な、な、な、なんなのおおおおおお!いったいどすをどうするきなのおおおおおおおお!」
「今朝、民家のおばちゃんからゆずってもらったのよん」
「正気かおい、ここは一様、私有地の畑だぞ」
「昨日、罠を仕掛ける際に何やってもいいって持ち主に許可もらったでしょう。
大丈夫、大丈夫、大した量じゃないからさ、終わったあときちんと片付けるわよん。
それにこの虐待はなかなかやる機会がないのよぉ。
室内はもちろん、主にドスが生息する森の中でも危険極まりないしね」
「どこでやっても危険極まりないわ、バカ者」
「まあまあ、いいからいいから」
「な、な、な、なんなのおおおおおお!いったいどすをどうするきなのおおおおおおおお!」
先輩とおねいさんの会話に不吉なものを感じ取ったのか、ドスが堪えきれない様子で叫びだす。
「あぁん、それはねぇ」
おねいさんはポケットからマッチ箱を取り出し、シュッと擦り火をつけると、
「こうするのよ!ヒャッハー!点火だぁ!」
それをドスに向かって放り投げた。
マッチは動けないドスへ命中し、そして、
マッチは動けないドスへ命中し、そして、
「ゆぎゃあああああああああああああああ!あち!あち!あずいいいいいいいいいい!
なにごれええええええええええ!あついいいいいいいいいいいいいい!
だずげでええええええええ!あばばばあばあばああああああああ!」
なにごれええええええええええ!あついいいいいいいいいいいいいい!
だずげでええええええええ!あばばばあばあばああああああああ!」
一瞬にして身体全体に炎が燃え広がり、もだえ苦しむドス。
薬で全身を麻痺させられているため転げまわることもできない。
全身を一気に焼かれる苦しみは、通常の足焼きなどとは比較にならないだろう。
薬で全身を麻痺させられているため転げまわることもできない。
全身を一気に焼かれる苦しみは、通常の足焼きなどとは比較にならないだろう。
「うんうん、さっすが、ゴミクズはよく燃えるわぁん。
そんじゃ、ついでに残った連中も処理しちゃうとしますか」
そんじゃ、ついでに残った連中も処理しちゃうとしますか」
そう言うと、おねいさんはネットに拘束されているゆっくりの一匹を外に取り出した。
「ゆゆ!おそらをとんでるみた…」
そしてそのまま、そのゆっくりを炎に包まれ、悲鳴を上げているドスの口にヒョイと投げ込んだ。
「ゆばがああああああ!あじいいいいいいいいい!がらだがもえるうううううううう!」
当然のことながら、投げ込まれたゆっくりも地獄の業火に全身を焼かれることになる。
唯一の救いはドスほど身体が大きくないため、すぐに焼き尽くされ永遠にゆっくりしてしまうことだろうか。
唯一の救いはドスほど身体が大きくないため、すぐに焼き尽くされ永遠にゆっくりしてしまうことだろうか。
「さぁて、どんどんいくわよぉ」
「ゆひいいいいい!やめてえええええ!」
「ああああ、いやだあああああああ!」
「わがらないよおおおおおおおおお!」
「ゆひいいいいい!やめてえええええ!」
「ああああ、いやだあああああああ!」
「わがらないよおおおおおおおおお!」
次々に燃え盛るドスの口内へとゆっくりたちを投げ入れるおねいさん。
「しねええええ!このくそどすがあああ!ぜんぶおまえのせいだああああ!ゆあづいいいいいいいいいい!」
「なんでまりさがこんなめにいいい!このやくたたずがあああああ!」
「ばかああ!どすのばかああああ!おまえさいいなければこんなことにわあああああ!もえるううううう!」
「なんでまりさがこんなめにいいい!このやくたたずがあああああ!」
「ばかああ!どすのばかああああ!おまえさいいなければこんなことにわあああああ!もえるううううう!」
ドスの口内で焼かれるゆっくりたちは、みな最後にドスへと恨み言を吐きながら散っていく。
そして皮肉にも、口の中に次々と投げ込まれるゆっくりたちが栄養分となり、ドスの余命を、即ち苦しむ時間を長くしていく。
そして皮肉にも、口の中に次々と投げ込まれるゆっくりたちが栄養分となり、ドスの余命を、即ち苦しむ時間を長くしていく。
「ゆがばばあああああ!もうやべでええええ!もうあついのいやだあああああああああああ!」
ドスは泣いていた。
熱のせいで、涙はどれだけ流しても一瞬で蒸発してしまうが、それでもドスは泣いていた。
自身を焼く炎の痛みに、口の中で消えていく群れのゆっくりたちの憎悪に、そして自身の運命に。
そして果ての無い後悔の末に、ついにドスは永遠にゆっくりしたのであった。
熱のせいで、涙はどれだけ流しても一瞬で蒸発してしまうが、それでもドスは泣いていた。
自身を焼く炎の痛みに、口の中で消えていく群れのゆっくりたちの憎悪に、そして自身の運命に。
そして果ての無い後悔の末に、ついにドスは永遠にゆっくりしたのであった。
その後…。
「ふう、終わったみたいねん」
「なんともまあ、壮絶な光景だった」
「ふふ、楽しかったでしょう」
「別に」
「あら、つれないわぁん」
「なんともまあ、壮絶な光景だった」
「ふふ、楽しかったでしょう」
「別に」
「あら、つれないわぁん」
焼け残った物体を前にして語り合うおねいさんと先輩。
こうしてこの付近の群れは一匹残らず全滅した。
そして彼女らは知る由もないが、今頃は山中にて男が女を倒している頃だろう。
こうしてこの付近の群れは一匹残らず全滅した。
そして彼女らは知る由もないが、今頃は山中にて男が女を倒している頃だろう。
「まったく、わかってるのか?面倒なのはこれからなのかもしれないんだぞ?」
「あの女のこと言ってるの?
だったら平気よん、きっと彼が上手くやるわん。
そもそも女とゆっくりが手を組んでるってわかったんだから、
人質の件さえもみ消しちゃえば、後は女が何言っても、知らぬ存ぜぬで通しちゃえばどうとでもなる話だしねん」
「まあ確かにそうなんだけどな。
しかし、結局あの女の目的は謎のままだからなぁ、どうなることやら……」
「やぁねえ、心配性。
どうせ大した目的じゃないわよん。
大方、世界平和とかそういう夢想の類じゃないぉ?あの手のキチガイのやることってさ。
それにね、たとえ世界の誰かが、ゆっくりでどんな企みをしようとも、確実に言えることが一つだけあるわん」
「んん?なんだそれは?」
「ふふん、それはね、この世におねいさんがいる限り、ゲスゆは必ず制裁されるってことよ!」
「あの女のこと言ってるの?
だったら平気よん、きっと彼が上手くやるわん。
そもそも女とゆっくりが手を組んでるってわかったんだから、
人質の件さえもみ消しちゃえば、後は女が何言っても、知らぬ存ぜぬで通しちゃえばどうとでもなる話だしねん」
「まあ確かにそうなんだけどな。
しかし、結局あの女の目的は謎のままだからなぁ、どうなることやら……」
「やぁねえ、心配性。
どうせ大した目的じゃないわよん。
大方、世界平和とかそういう夢想の類じゃないぉ?あの手のキチガイのやることってさ。
それにね、たとえ世界の誰かが、ゆっくりでどんな企みをしようとも、確実に言えることが一つだけあるわん」
「んん?なんだそれは?」
「ふふん、それはね、この世におねいさんがいる限り、ゲスゆは必ず制裁されるってことよ!」
グッと親指を立てると、おねいさんは誰にともなくウインクをしたのであった。
おしまい。
後書きと、過去作品は容量制限のため省略。
そんなわけでまた次の機会によろしくお願いします。
ナナシ。