ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3758 おいわい
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ankoss
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『おいわい』 12KB
考証 差別・格差 野良ゆ 都会 現代 独自設定
考証 差別・格差 野良ゆ 都会 現代 独自設定
初めて投稿します。ゆっくりがどれほど矮小なものかを書こうと思ったのですが、だらだら長いだけになってしまったような気もします。
どうしようか迷いましたが、せっかく書いたので投稿させていただきます。壮絶な虐待も愛でもHENTAIもありません。自己設定満載です。良ければ読んでいただければ幸いです。
どうしようか迷いましたが、せっかく書いたので投稿させていただきます。壮絶な虐待も愛でもHENTAIもありません。自己設定満載です。良ければ読んでいただければ幸いです。
おいわい
まりさは決意した。
(ぜったいに、にんげんにふくしゅうをしてやるのぜ)
(ぜったいに、にんげんにふくしゅうをしてやるのぜ)
ここはとある市民公園。まりさは、ここの公園にある群れの長をしている。帽子には赤いバッジが付けられている。
ここでは、自治体の土地である公園にわざと野良の群れを住まわせ、そのゆっくりに最低限の餌を与える代わりに、雑草の草むしりや虫の駆除などの「おしごと」をやらせることで、
街に出る野良ゆっくりの数を減らすという試みが行われていた。
基本的には野良の扱いだが、自治体の担当が決めた長には赤いバッジが付けられ、区別できるようになっている。
ゆっくり達にしても、わざわざ危険な「狩り」をすることなく、多少きつくても決められたことをしていれば食には困らないため、この形に一応納得はしていた。
ここでは、自治体の土地である公園にわざと野良の群れを住まわせ、そのゆっくりに最低限の餌を与える代わりに、雑草の草むしりや虫の駆除などの「おしごと」をやらせることで、
街に出る野良ゆっくりの数を減らすという試みが行われていた。
基本的には野良の扱いだが、自治体の担当が決めた長には赤いバッジが付けられ、区別できるようになっている。
ゆっくり達にしても、わざわざ危険な「狩り」をすることなく、多少きつくても決められたことをしていれば食には困らないため、この形に一応納得はしていた。
不満があるとすれば、「人間が絶対である」という決まりくらいだろう。もちろん不満があったところで逆らったゆっくりは潰されるだけなのだが。
この群れの決まりはただ一つ。「人間が絶対である」というだけだ。与えられる餌の数は決まっているため、すっきり制限などしなくても馬鹿な個体は勝手に自滅する。
この試みが行われて3ヶ月、たいして予算もかからず、遊び手の少なくなった公園の有効活用にもなり、政策としては上々の結果を納めている。
この群れの決まりはただ一つ。「人間が絶対である」というだけだ。与えられる餌の数は決まっているため、すっきり制限などしなくても馬鹿な個体は勝手に自滅する。
この試みが行われて3ヶ月、たいして予算もかからず、遊び手の少なくなった公園の有効活用にもなり、政策としては上々の結果を納めている。
ゆっくりの群れを管理するのは、市の職員だ。1日に決められたいくつかの群れを見回り、長の話を聞いて的確な指示を与え、また次の長や群れの幹部を指名する役割を担っている。
と書くととても優秀な者に見えるが、相手はゆっくりの群れである。個体の善し悪しくらい誰でも判別できるし、指示も簡単なものしかない。どう見ても閑職。
それゆえ、担当者は無気力な者か、威張り散らすかのどちらかのタイプがほとんどだ。
と書くととても優秀な者に見えるが、相手はゆっくりの群れである。個体の善し悪しくらい誰でも判別できるし、指示も簡単なものしかない。どう見ても閑職。
それゆえ、担当者は無気力な者か、威張り散らすかのどちらかのタイプがほとんどだ。
昨日まで、この群れの担当者は、すぐに威張り散らすタイプだった。昨日、先代の長であるぱちゅりーの死亡にともない、まりさが6代目の長となり、それに合わせて担当者も変わった。
これは管理者側と群れのゆっくりの禍根を極力残さないようにするための決まりで、長が変われば担当が変わるようになっているからだ。
これは管理者側と群れのゆっくりの禍根を極力残さないようにするための決まりで、長が変われば担当が変わるようになっているからだ。
2日前、前の担当だった男が、この公園の近くで上司に叱られているのを、群れのれいむが偶然見てしまった。
普段から威張り散らしていて群れの中での評判も良くなかったため、れいむはこの男を追い出すチャンスだと考えてしまった。
普段から威張り散らしていて群れの中での評判も良くなかったため、れいむはこの男を追い出すチャンスだと考えてしまった。
次の日、つまり昨日のこと、男が見回りにやってきた時にれいむが
「にんげんさん、れいむはきのう、にんげんさんがほかのにんげんさんにぺーこぺーこしてたのをみたよ。」
と言ってしまったのだ。
『なんだと!』と男。
「にんげんさんは、れいむたちゆっくりにはえらそうだけど、ほんとうはたいしたことないんだね!!」
群れのれいむにしてみれば、普段からのちょっとした仕返しのつもりだったのだろう。だが・・・
「ゆびゅっ」
男はそれに何も答えず、そのれいむはそのまま潰された。先代ぱちゅりーは男の元にかけより、必死に謝る。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい」
おかざりを外しておさげに乗せ、差し出すように前に出し、そのまま顔を地べたにくっつけて
「どうか、どうかおゆるしください」
と許しを請う。おかざりが何よりも大切なゆっくりにとって、これ以上ないほどへりくだった土下座である。
「にんげんさん、れいむはきのう、にんげんさんがほかのにんげんさんにぺーこぺーこしてたのをみたよ。」
と言ってしまったのだ。
『なんだと!』と男。
「にんげんさんは、れいむたちゆっくりにはえらそうだけど、ほんとうはたいしたことないんだね!!」
群れのれいむにしてみれば、普段からのちょっとした仕返しのつもりだったのだろう。だが・・・
「ゆびゅっ」
男はそれに何も答えず、そのれいむはそのまま潰された。先代ぱちゅりーは男の元にかけより、必死に謝る。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい」
おかざりを外しておさげに乗せ、差し出すように前に出し、そのまま顔を地べたにくっつけて
「どうか、どうかおゆるしください」
と許しを請う。おかざりが何よりも大切なゆっくりにとって、これ以上ないほどへりくだった土下座である。
だが、男はさらに先代ぱちゅりーまで踏みつぶし、側近だったまりさに赤いバッジを付け替え、『今日からお前が長だ』とだけ言い残し、その日の分の餌を放り投げて去ってしまった。
ひどいようだが、この地域の長の交代劇などどこもこんなもんである。
ひどいようだが、この地域の長の交代劇などどこもこんなもんである。
まりさは、昨日この公園の2代目長となったばかり。混乱する群れのゆっくりをなんとかなだめ、先代ぱちゅりーとれいむの死骸をどうにかして片付けた頃には、もう夕刻になっていた。
その夜、公園のゆっくり用に用意された巣穴の中で、まりさは先代を思い出して涙を流しながら、思った。
(ぜったいに、にんげんにふくしゅうをしてやるのぜ)
(あしたは、おいわいがあるはずなのぜ)
(そのときに、にんげんにひとあわふかせてやるのぜ)
その夜、公園のゆっくり用に用意された巣穴の中で、まりさは先代を思い出して涙を流しながら、思った。
(ぜったいに、にんげんにふくしゅうをしてやるのぜ)
(あしたは、おいわいがあるはずなのぜ)
(そのときに、にんげんにひとあわふかせてやるのぜ)
「おいわい」。お祝いのことである。この地区の群れでは、新しい長が決まると「おいわい」と称して、1日だけ役所で過ごさせる決まりがある。
この決まりのおかげで、これまで1年、市内の群れから反乱を起こす長は出てきていない。果たしてこのまりさは初めての失敗例となるのだろうか。
この決まりのおかげで、これまで1年、市内の群れから反乱を起こす長は出てきていない。果たしてこのまりさは初めての失敗例となるのだろうか。
次の日、新しい担当がやってきた。無気力を形にしたかのような初老の男は、まりさから見てもとても弱そうに見えた。だが、人間に復讐をするという目的のために焦ってはいけない。
このまりさは長に指名されるだけあってゆっくりの中ではとても賢い方だった。生まれる場所が違っていれば、頭のバッジは金色に輝いていたことだろう。
このまりさは長に指名されるだけあってゆっくりの中ではとても賢い方だった。生まれる場所が違っていれば、頭のバッジは金色に輝いていたことだろう。
『君が新しい長だね。今日はお祝いの日だから、みんなのお仕事はお休みにしよう』
「わかりましたのぜ、ありがとうなのぜ」
「「「「「ゆわーい、ゆっくりできるよ!!!」」」」」
『じゃあ、お祝いに行こうか』
「ゆっくりおねがいしますのぜ」
幹部ゆっくりに今日の分の餌を渡し、休みがもらえて大喜びの群れのゆっくりを尻目に、ぎこちない丁寧語で挨拶するまりさを抱えて担当者は公園を出た。決まっているわけではないが、
たいていの群れの長はゆっくりとしては目一杯の丁寧な言葉を話す。まりさは復讐する作戦がばれないよう、先代の真似をして丁寧な言葉(のつもり)を使っていた。
「わかりましたのぜ、ありがとうなのぜ」
「「「「「ゆわーい、ゆっくりできるよ!!!」」」」」
『じゃあ、お祝いに行こうか』
「ゆっくりおねがいしますのぜ」
幹部ゆっくりに今日の分の餌を渡し、休みがもらえて大喜びの群れのゆっくりを尻目に、ぎこちない丁寧語で挨拶するまりさを抱えて担当者は公園を出た。決まっているわけではないが、
たいていの群れの長はゆっくりとしては目一杯の丁寧な言葉を話す。まりさは復讐する作戦がばれないよう、先代の真似をして丁寧な言葉(のつもり)を使っていた。
公園の外には、水槽が乗った台車が1台置いてある。担当者はそこにまりさを入れた。
「ゆっ、にんげんさん、ここはちょっとせまいの・・・せまいですのぜ。だしてほしいですのぜ」
『これは君のためのすぃーだからね。少し我慢してくれ。』
といって、役所まで担当者はごろごろと台車を押し始めた。
「ゆっ、にんげんさん、ここはちょっとせまいの・・・せまいですのぜ。だしてほしいですのぜ」
『これは君のためのすぃーだからね。少し我慢してくれ。』
といって、役所まで担当者はごろごろと台車を押し始めた。
すぃー。ゆっくりにとっては夢の乗り物である。自分のすぃーを自在に操って辺りを駆けるというのは、特に野良ゆっくりにしてみれば夢のまた夢。
そんなすぃーに自分が乗っていると言われたまりさが興奮するのも無理はなかった。
そんなすぃーに自分が乗っていると言われたまりさが興奮するのも無理はなかった。
「にんげんさん、ありがとうなんだぜ!まりさ、すぃーにのるのがゆめだったんだぜ!
」
丁寧語も忘れてはしゃぐまりさ。担当者は特に気にもせず、台車を押している。
」
丁寧語も忘れてはしゃぐまりさ。担当者は特に気にもせず、台車を押している。
しばらくして、まりさはあることに気がついた。
(このすぃーは、まりさのためのものじゃないんだぜ)
それが都市伝説であるとしても、ゆっくりにとっての「すぃー」は自由に操れる物である。
(にんげんさんにしたがうすぃーなのぜ)
台車だから当然だが、押しているのは人間だ。まりさは何度か、右や左に曲がろうとしてみたりしたが全く言うことをきかず、人間の動きに合わせて走っているだけだった。
15分ほどすると、役所に着いた。裏口から入った担当者は決まった手続きをしてまりさを預け、次の仕事へと向かっていった。
(このすぃーは、まりさのためのものじゃないんだぜ)
それが都市伝説であるとしても、ゆっくりにとっての「すぃー」は自由に操れる物である。
(にんげんさんにしたがうすぃーなのぜ)
台車だから当然だが、押しているのは人間だ。まりさは何度か、右や左に曲がろうとしてみたりしたが全く言うことをきかず、人間の動きに合わせて走っているだけだった。
15分ほどすると、役所に着いた。裏口から入った担当者は決まった手続きをしてまりさを預け、次の仕事へと向かっていった。
『いらっしゃい、まりさ。ここがお祝いの会場よ。ゆっくりしていってね。』
出迎えたのは、女性職員だ。彼女は保健所の職員で、時々ある長の交代時の「お祝い」の担当だ。
「ゆっくりしていってね!!まりさはまりさなのz・・・です!よろしくおねがいしますのぜ!」
出迎えたのは、女性職員だ。彼女は保健所の職員で、時々ある長の交代時の「お祝い」の担当だ。
「ゆっくりしていってね!!まりさはまりさなのz・・・です!よろしくおねがいしますのぜ!」
群れの担当者は、「ゆっくりしていってね」という言葉を言わないよう決められている。その方が上下関係がはっきりするからだ。例外がこのお祝いの最初だけ。
これはゆっくりの緊張をほぐすためと、テストの一環でもある。ここでつけあがるようでは、当然失格となり、別の長を決めなければならない。といってもこれまでそんな例はない。
前にも書いたが、ゆっくりの個体の善し悪しくらい、群れの担当者として毎日のように見ていれば誰でも分かるので、長の指名自体に失敗することはまずないのだ。
これはゆっくりの緊張をほぐすためと、テストの一環でもある。ここでつけあがるようでは、当然失格となり、別の長を決めなければならない。といってもこれまでそんな例はない。
前にも書いたが、ゆっくりの個体の善し悪しくらい、群れの担当者として毎日のように見ていれば誰でも分かるので、長の指名自体に失敗することはまずないのだ。
まりさはぎこちないながらも丁寧な言葉を思い出し、つけあがったりするようなことはなかった。合格だ。
『じゃあ、入りましょうか。好きに遊んでていいわよ。』
「ゆわぁぁぁ」
と目を輝かすまりさ。ここはゆっくりが興味を惹くような遊び道具がそろっている。スーパーボールや積み木など、ごくごく安いものだが。
床にはカーペットが敷かれていて、その感触をしばらく楽しんだまりさは、積み木やボールなどを転がしたり、頬ずりをしたりしてゆっくりとしていた。
普段の生活ではまず味わえない、かけがえのない「ゆっくり」である。
「ゆわぁぁぁ」
と目を輝かすまりさ。ここはゆっくりが興味を惹くような遊び道具がそろっている。スーパーボールや積み木など、ごくごく安いものだが。
床にはカーペットが敷かれていて、その感触をしばらく楽しんだまりさは、積み木やボールなどを転がしたり、頬ずりをしたりしてゆっくりとしていた。
普段の生活ではまず味わえない、かけがえのない「ゆっくり」である。
『まりさ、ちょっと勝負しましょうか』
15分後、女性職員が話しかける。これ以上の時間を好きに過ごさせると、どんな優秀なゆっくりでも普段のことを忘れてしまうからだ。
「ゆっ、なんなのz・・・なんですかのぜ?」
実際まりさも自分の立場を忘れかけていた。ついでに復讐のことも忘れかけていた。
(そうなのぜ!まりさはふくしゅうにきたのぜ!これはちゃんすなのぜ!)
ここで正体がバレては水の泡と、あわてて取り繕うまりさ。
15分後、女性職員が話しかける。これ以上の時間を好きに過ごさせると、どんな優秀なゆっくりでも普段のことを忘れてしまうからだ。
「ゆっ、なんなのz・・・なんですかのぜ?」
実際まりさも自分の立場を忘れかけていた。ついでに復讐のことも忘れかけていた。
(そうなのぜ!まりさはふくしゅうにきたのぜ!これはちゃんすなのぜ!)
ここで正体がバレては水の泡と、あわてて取り繕うまりさ。
『そうね、狩りの勝負にしましょうか。どちらがたくさんのご飯を集めてくるか競争。』
ゆっくり、特にまりさ種にとって、狩りの得意不得意は自らの沽券に関わる問題だ。普段は「おしごと」で狩りをほとんどしないとはいえ、長になるほどのゆっくりならば狩りにも絶対の自信を持っている。
『私に勝てたら、飼いゆっくりにしてあげてもいいのよ』
野良で過ごすまりさにとって、飼いゆっくりになることがほとんど不可能なことくらいよく分かっている。すなわちこれは挑発である。
「おねーさん、まりさをあまくみないでほしいですのぜ!うけてたってやるですのぜ!」
丁寧なのかなんだかよく分からないことを自信満々で言うまりさ。
『じゃあ、お外で競争ね。』
と、役所の中庭に出て
『よーい、ドン』
と開始の合図。まりさは飛び出して辺りの散策を開始する。女性職員はその場を離れていった。
ゆっくり、特にまりさ種にとって、狩りの得意不得意は自らの沽券に関わる問題だ。普段は「おしごと」で狩りをほとんどしないとはいえ、長になるほどのゆっくりならば狩りにも絶対の自信を持っている。
『私に勝てたら、飼いゆっくりにしてあげてもいいのよ』
野良で過ごすまりさにとって、飼いゆっくりになることがほとんど不可能なことくらいよく分かっている。すなわちこれは挑発である。
「おねーさん、まりさをあまくみないでほしいですのぜ!うけてたってやるですのぜ!」
丁寧なのかなんだかよく分からないことを自信満々で言うまりさ。
『じゃあ、お外で競争ね。』
と、役所の中庭に出て
『よーい、ドン』
と開始の合図。まりさは飛び出して辺りの散策を開始する。女性職員はその場を離れていった。
5分後、女性職員がビニール袋を下げて戻ってきた。中にはたくさんの食パンの耳とベーコンの切れ端が1つ。もう一つは彼女は中庭のベンチに腰掛けると、自販機でお茶を買って飲み始めた。
30分ほど経ったころまりさが戻ってきた。といっても中庭の中を跳ね回っているのはずっと見えていたのだが。
30分ほど経ったころまりさが戻ってきた。といっても中庭の中を跳ね回っているのはずっと見えていたのだが。
「おねーさんもうかえっていたのぜ!さすがにんげんさんなのぜ!でもかりではまりさはまけないのぜ!」
といって、帽子をぶちまけたまりさ。中にはそこらに生えている雑草がたくさん入っていた。
といって、帽子をぶちまけたまりさ。中にはそこらに生えている雑草がたくさん入っていた。
『草むしりごくろうさま。じゃ、私の番ね』
といってパンの耳の塊とベーコンの切れ端を見せる。まりさの帽子の量を見て入れてあるので絶対に負けることはない。
「ゆぐ・・・」
自分の狩りを草むしりと言われたまりさは怒り心頭になったが、お姉さんの狩りの成果を見て、だまってしまった。量、質ともに勝ったとはとても言えない。
といってパンの耳の塊とベーコンの切れ端を見せる。まりさの帽子の量を見て入れてあるので絶対に負けることはない。
「ゆぐ・・・」
自分の狩りを草むしりと言われたまりさは怒り心頭になったが、お姉さんの狩りの成果を見て、だまってしまった。量、質ともに勝ったとはとても言えない。
『もう、そんな顔しないの。勝負は私の勝ちだったけど、今日はお祝いだからこれはまりさにあげる。ちょうど時間だし。ご飯にしましょ。』
と言って食堂にまりさを連れて行く。そして隅に用意された小さな机に新聞紙を敷いてまりさを乗せ、パンの耳とベーコンの切れ端を置いてやる。女性職員は普通に食券を買って自分の昼食を隣で摂り始める。
もちろん、これらの流れも決まった通りだ。
もちろん、これらの流れも決まった通りだ。
「ゆっくりいただきます」
『いただきます』
「むーしゃ、むーしゃ、うめっ、まじぱねぇ、これまじうめぇ」
食堂に漂う食欲をそそる香り。目の前に置かれたご馳走。まりさは我慢できるはずもなく、汚らしく食い散らかす。
女性職員は特に気にかける様子もなく、自分の昼食を平らげる。
『いただきます』
「むーしゃ、むーしゃ、うめっ、まじぱねぇ、これまじうめぇ」
食堂に漂う食欲をそそる香り。目の前に置かれたご馳走。まりさは我慢できるはずもなく、汚らしく食い散らかす。
女性職員は特に気にかける様子もなく、自分の昼食を平らげる。
『どう?おいしかった?』
「とってもおいしかったんだぜ!おねーさん、ありがとうなんだぜ!」
「とってもおいしかったんだぜ!おねーさん、ありがとうなんだぜ!」
『私の狩りの腕前はすごいでしょ』
今食べた物が、人間が取ってきたものだということを思い出させる。
まりさは周りを見渡し、
(ほかのにんげんさんもおいしそうなものをたべているのぜ)
(わかってたけど、にんげんさんのたべものはおいしいのぜ)
「ゆぐ・・・くやしいけど、かなわないのぜ」
遂には負けを認めた。
今食べた物が、人間が取ってきたものだということを思い出させる。
まりさは周りを見渡し、
(ほかのにんげんさんもおいしそうなものをたべているのぜ)
(わかってたけど、にんげんさんのたべものはおいしいのぜ)
「ゆぐ・・・くやしいけど、かなわないのぜ」
遂には負けを認めた。
「お、おねーさん」
『なあに?』
「いま、まりさがたべたごはんさんを、にんげんさんはまいにちたべれられるのぜ?」
『あぁ、あれくらいならいつでも食べられるわよ。それなりな味だけど』
「ゆがーん」
『なあに?』
「いま、まりさがたべたごはんさんを、にんげんさんはまいにちたべれられるのぜ?」
『あぁ、あれくらいならいつでも食べられるわよ。それなりな味だけど』
「ゆがーん」
今まで食べたこともない、本当においしいご馳走の山。それが人間にとって「それなり」だということを聞き、まりさはショックを受けた。
人間がいいものを食べているのはうすうす分かっていたが、これほど差があるとは思いもよらなかったのだ。
人間がいいものを食べているのはうすうす分かっていたが、これほど差があるとは思いもよらなかったのだ。
『じゃあ、そろそろお開きにしましょうか』
といい、女性職員はまりさを抱えて食堂を出る。ここから群れまで送り届けるまでが彼女の仕事だ。
「おそらをとんでるみたい!!」
普段とは違う高い視点で動かされ、本能的に出る言葉。
『あら、私の目線はもっと高いわよ。』
「ゆがーん」
女性職員の顔がまだ上にあることを指摘され、またもショックを受けるまりさ。
もう人間に復讐するということは完全に忘れ去っていた。
といい、女性職員はまりさを抱えて食堂を出る。ここから群れまで送り届けるまでが彼女の仕事だ。
「おそらをとんでるみたい!!」
普段とは違う高い視点で動かされ、本能的に出る言葉。
『あら、私の目線はもっと高いわよ。』
「ゆがーん」
女性職員の顔がまだ上にあることを指摘され、またもショックを受けるまりさ。
もう人間に復讐するということは完全に忘れ去っていた。
もともと人間の力の強さだけは知っていたまりさ。しかし今日の「おいわい」で人間とゆっくりの格の違いを思い知らされた。
人間さんの言うことしか聞かない「すぃー」、やわらかく気持ちの良いじゅうたん、いくらでも遊んでいられる部屋、ひっくり返っても適わない狩りの腕前、そして圧倒的な高さの視点。
負けを認めたくないという心の奥の気持ちがわき上がってくるが、何をやっても勝てる相手ではないことを完全に理解してしまった。
負けを認めたくないという心の奥の気持ちがわき上がってくるが、何をやっても勝てる相手ではないことを完全に理解してしまった。
群れのゆっくりが集まって食事を摂っている頃、まりさは帰り着いた。
地べたに這いつくばり、人間のご飯とは比べものにならない、それも人間から与えられたご飯に群がる親友たちを高い目線から見下ろした時、負けたくないという気持ちすら完全に吹っ飛んでしまった。
地べたに這いつくばり、人間のご飯とは比べものにならない、それも人間から与えられたご飯に群がる親友たちを高い目線から見下ろした時、負けたくないという気持ちすら完全に吹っ飛んでしまった。
もうおわかりだと思うが、「おいわい」は新しい長となるゆっくりに、人との絶対的な上下関係を植え付けるためのものなのだ。
この「おいわい」の流れは、国内の研究者達の考えた最も効率的な躾のカリキュラム。
人に懐かせたり、人のルールを教えるのではなく、ただ服従させるための方法だ。
この「おいわい」の流れは、国内の研究者達の考えた最も効率的な躾のカリキュラム。
人に懐かせたり、人のルールを教えるのではなく、ただ服従させるための方法だ。
新任の長になったゆっくりのほとんどが、最初は人間への復讐や支配を企てる。だが、たった2時間弱の「おいわい」から戻ってくると、素直に人にしたがう群れの長としての仕事をこなすようになるのだ。
1年の間、市内の公園に就任したゆっくりの群れの長、計194匹。全国的には1万匹を超える、新しい長が誕生しているが、未だ失敗例はない。
1年の間、市内の公園に就任したゆっくりの群れの長、計194匹。全国的には1万匹を超える、新しい長が誕生しているが、未だ失敗例はない。