「宇宙の果てのどこか(ry」
ルイズは魔法が使えない。
ルイズは魔法が爆発する。
ルイズは魔法を失敗する。
だからこれもある意味失敗の魔法。
「何、これ?」
呼び出されたものは、茶色と赤と黄色で構成された、何かのショーの衣装のようなものだった。
結局その呼び出した何かに契約をして、春の儀式は終わった。
コルベールによって固定化をかけられたそれは、キレイにたたまれてルイズのカバンの中に入っている。
どれだけ調べてもそれは、本当にただの服だった。
生き物ではないが、呼び出せたのでとりあえず留年は保留、それがルイズに下された決定。
彼女の二年目は惨めなスタートを切った。
学友たちは彼女をさげずみ、心無い一言一言がその心をえぐる。
少しずつ少しずつ、ルイズは削り落とされていった。
そんなルイズだったが、己の呼び出したその服は、包まれば何故か心にぬくもりを与えてくれる。
やがてその使い魔は彼女にとって手放せないものとなった。
フーケ討伐のその日。
盗まれた秘宝『穢れの老師の杖』を取り戻すため、ルイズは腐れ縁のキュルケとその友人タバサと共に繰り出した。
ガンダールヴのいないルイズの末路など、誰もが予想すべきものだった。
ふるっても霞が生まれるだけで何の攻撃も行いはしない、使い方のわからない杖。
何もできない己に悔しくて涙があふれても、風竜の上から聞こえる悪友の声が聞こえても、ルイズは決して下がらなかった。
目の前に迫る鋼の巨腕、それでもルイズは下がらなかった。
「魔法を使えるから貴族なんじゃない! 決して引かないからこそ貴族なのよ!」
ただその誇りだけを胸に、ルイズは震える足を叱責して立ち上がる。
無情にも腕は、ルイズの上に振り下ろされた。
歌が、聞こえる。
叩き潰されたルイズを前に呆然とするキュルケ、フーケに怒りの視線を向けるタバサ、それを眉間をしかめて見るフーケ、全員の耳にゆっくりとした、きれいな歌声が聞こえた。
その歌は確かにルイズの声で、ゴーレムの腕に下から響いていた。
What is happy of you?
何をすれば君は、幸せになれるのだろうか?
Are you pleased what to be done?
何をすれば君は、喜んでくれるのだろうか?
It is unpleasant to end no understanding.
それに気づけないまま終わるなんて、それはあまりも悲しい
ぎしりと音がして、ゴーレムの腕が浮き上がる。
Don't forget the dream. Don't drown in tears.
夢を忘れてはならない、涙をこぼしてはならない
Therefore, you also fly even where.
だからこそ君は、どこまでもどこまでも飛んでいく
Don't fear it for everyone.
恐れてはならない、何よりもみんなのために
Only love and courage are decided the friends by yourself.
ただ愛と勇気だけを己の友と胸に決め
すべての物理法則を無視して、ただの腕の一本で、頑丈で重厚なゴーレムは持ち上げられる。
Ah ANPANMAN
ああ、アンパンマン
You are too gentle to keep fighting to defend everyone's dream.
君はあまりにも優しすぎる、皆の夢を守るため、独り戦い続けるなんて
それはヒーローの歌、それは英雄の歌。
何の見返りも求めず、何の恩恵も求めず、ただ己の正義のために、ただ己の信念のために、ただ己の想いのためだけに戦い続けた、本当の“セイギノミカタ”の歌。
たとえ後ろ指を差されても、たとえあげつらわれても、誰に何を言われても、ただただ微笑み続けた男の歌。
己の身を削っても、己の力をえぐっても、ただただ子供たちの笑顔のために、戦い続けた英雄の歌。
空っぽだったその服は、契約者のルイズの涙のために、かつての主の力を借りて、その正しき力を実行する。
軽く振るわれた拳の一撃でゴーレムは粉々に粉砕された。
かつての英雄の服をその身にまとい、かつての英雄の思いに包まれて、ゼロのルイズは立ち上がる。
そのぬくもりと誇りだけを胸に、ゼロのルイズは立ち上がる。
叩かれても叩かれても、ゼロのルイズは立ち上がる。
ただその想いだけを胸に。
『Let's GO ! ZEROPANMAN!』
ルイズは魔法が使えない。
ルイズは魔法が爆発する。
ルイズは魔法を失敗する。
だからこれもある意味失敗の魔法。
「何、これ?」
呼び出されたものは、茶色と赤と黄色で構成された、何かのショーの衣装のようなものだった。
結局その呼び出した何かに契約をして、春の儀式は終わった。
コルベールによって固定化をかけられたそれは、キレイにたたまれてルイズのカバンの中に入っている。
どれだけ調べてもそれは、本当にただの服だった。
生き物ではないが、呼び出せたのでとりあえず留年は保留、それがルイズに下された決定。
彼女の二年目は惨めなスタートを切った。
学友たちは彼女をさげずみ、心無い一言一言がその心をえぐる。
少しずつ少しずつ、ルイズは削り落とされていった。
そんなルイズだったが、己の呼び出したその服は、包まれば何故か心にぬくもりを与えてくれる。
やがてその使い魔は彼女にとって手放せないものとなった。
フーケ討伐のその日。
盗まれた秘宝『穢れの老師の杖』を取り戻すため、ルイズは腐れ縁のキュルケとその友人タバサと共に繰り出した。
ガンダールヴのいないルイズの末路など、誰もが予想すべきものだった。
ふるっても霞が生まれるだけで何の攻撃も行いはしない、使い方のわからない杖。
何もできない己に悔しくて涙があふれても、風竜の上から聞こえる悪友の声が聞こえても、ルイズは決して下がらなかった。
目の前に迫る鋼の巨腕、それでもルイズは下がらなかった。
「魔法を使えるから貴族なんじゃない! 決して引かないからこそ貴族なのよ!」
ただその誇りだけを胸に、ルイズは震える足を叱責して立ち上がる。
無情にも腕は、ルイズの上に振り下ろされた。
歌が、聞こえる。
叩き潰されたルイズを前に呆然とするキュルケ、フーケに怒りの視線を向けるタバサ、それを眉間をしかめて見るフーケ、全員の耳にゆっくりとした、きれいな歌声が聞こえた。
その歌は確かにルイズの声で、ゴーレムの腕に下から響いていた。
What is happy of you?
何をすれば君は、幸せになれるのだろうか?
Are you pleased what to be done?
何をすれば君は、喜んでくれるのだろうか?
It is unpleasant to end no understanding.
それに気づけないまま終わるなんて、それはあまりも悲しい
ぎしりと音がして、ゴーレムの腕が浮き上がる。
Don't forget the dream. Don't drown in tears.
夢を忘れてはならない、涙をこぼしてはならない
Therefore, you also fly even where.
だからこそ君は、どこまでもどこまでも飛んでいく
Don't fear it for everyone.
恐れてはならない、何よりもみんなのために
Only love and courage are decided the friends by yourself.
ただ愛と勇気だけを己の友と胸に決め
すべての物理法則を無視して、ただの腕の一本で、頑丈で重厚なゴーレムは持ち上げられる。
Ah ANPANMAN
ああ、アンパンマン
You are too gentle to keep fighting to defend everyone's dream.
君はあまりにも優しすぎる、皆の夢を守るため、独り戦い続けるなんて
それはヒーローの歌、それは英雄の歌。
何の見返りも求めず、何の恩恵も求めず、ただ己の正義のために、ただ己の信念のために、ただ己の想いのためだけに戦い続けた、本当の“セイギノミカタ”の歌。
たとえ後ろ指を差されても、たとえあげつらわれても、誰に何を言われても、ただただ微笑み続けた男の歌。
己の身を削っても、己の力をえぐっても、ただただ子供たちの笑顔のために、戦い続けた英雄の歌。
空っぽだったその服は、契約者のルイズの涙のために、かつての主の力を借りて、その正しき力を実行する。
軽く振るわれた拳の一撃でゴーレムは粉々に粉砕された。
かつての英雄の服をその身にまとい、かつての英雄の思いに包まれて、ゼロのルイズは立ち上がる。
そのぬくもりと誇りだけを胸に、ゼロのルイズは立ち上がる。
叩かれても叩かれても、ゼロのルイズは立ち上がる。
ただその想いだけを胸に。
『Let's GO ! ZEROPANMAN!』