数十回の召喚儀式の末、一本の棒が地面に突き刺さっている。
そのほか、トランクケースが一つ。
召喚したものが無機物で、絶望もした。
だけど、その絶望は契約したその棒によって砕かれた。
そのほか、トランクケースが一つ。
召喚したものが無機物で、絶望もした。
だけど、その絶望は契約したその棒によって砕かれた。
夜、部屋にてトランクを開ける。
トランクの中に、手紙と見たこと無い衣装が入っていた。
見たことも無い文字だったが、ルーンの効果なのか内容がなんだかほんわかした声で再生される。
トランクの中に、手紙と見たこと無い衣装が入っていた。
見たことも無い文字だったが、ルーンの効果なのか内容がなんだかほんわかした声で再生される。
「
異世界のまじかる☆候補へ
異世界のまじかる☆候補へ
ほんらいだったら私がいくべきだったんだけど、
明日から魔法の国(温泉)にいくから召喚に答えられません。
ごめんね~。
代わりに、清く正しい心の持ち主のみ使える、
『まじかる☆すてっき』と『まじかる☆すーつ』をわたしておくね。
変身の手順は二枚目に書いてあるからね。
あなたならきっと、立派な魔法少女になれるよ。
いつか会える日を楽しみにしています。
明日から魔法の国(温泉)にいくから召喚に答えられません。
ごめんね~。
代わりに、清く正しい心の持ち主のみ使える、
『まじかる☆すてっき』と『まじかる☆すーつ』をわたしておくね。
変身の手順は二枚目に書いてあるからね。
あなたならきっと、立派な魔法少女になれるよ。
いつか会える日を楽しみにしています。
まじかる☆ひよりんより
追伸、その杖はほかの資格者の人に『魔法の呪文』を唱えさせることによって、
持ち主の服を『まじかる☆すーつ』にすることが出来るよ。
持ち主の服を『まじかる☆すーつ』にすることが出来るよ。
」
魔法少女!?
異世界の言葉だからうまく変換できなかったみたいだけど、メイジだということは解った。
つまり、二枚目を見れば私もメイジになれる。
意気揚々と二枚目をめくり、始祖ブリミルの与えた試練に全力で抗議した。
異世界の言葉だからうまく変換できなかったみたいだけど、メイジだということは解った。
つまり、二枚目を見れば私もメイジになれる。
意気揚々と二枚目をめくり、始祖ブリミルの与えた試練に全力で抗議した。
私ことキュルケは困っていた。
何が困ったかというと、晩御飯に出てきたハシバミ草のサラダが嫌いなのである。
あの臭いに口に広がる苦味。
考えるだけでも嫌だ。
何が困ったかというと、晩御飯に出てきたハシバミ草のサラダが嫌いなのである。
あの臭いに口に広がる苦味。
考えるだけでも嫌だ。
「はぁ、困ったな」
「お困りのようね?」
「お困りのようね?」
その声はルイズ?
「そんなときは私におまかせ!」
後に語る、『人生最大の恐怖』との出会いが待っていた。
確かにルイズだ。
しかし、格好がおかしい。
メイド服をミニスカにし、フリルをたくさんつけた感じ。
それに合わせた形のマントを羽織り、手にはよくわからない……杖?
やたら派手派手した杖を持った、ルイズが立っていた。
しかし、格好がおかしい。
メイド服をミニスカにし、フリルをたくさんつけた感じ。
それに合わせた形のマントを羽織り、手にはよくわからない……杖?
やたら派手派手した杖を持った、ルイズが立っていた。
「はぁーい、まじかる☆るいずんよ~!」
刻が、見えた。
じゃなかった、時が止まった。
じゃなかった、時が止まった。
「何してんのよルイズ?」
「はぁーい、まじかる☆るいずんよ~!」
「いやだからルイズ」
「まじかる☆るいずんよ~!」
「はぁーい、まじかる☆るいずんよ~!」
「いやだからルイズ」
「まじかる☆るいずんよ~!」
雪希「説明しよう!
魔法少女の資格を得て変身したルイズ、まじかる☆るいずんは、
釘宮ボイスで入った状態で、口調は若干ルイズ混じりのひよりんとなったのだ!
変身後の性格も若干ルイズが混ざったひよりんだよ!
以上、説明終わり!」
魔法少女の資格を得て変身したルイズ、まじかる☆るいずんは、
釘宮ボイスで入った状態で、口調は若干ルイズ混じりのひよりんとなったのだ!
変身後の性格も若干ルイズが混ざったひよりんだよ!
以上、説明終わり!」
これは、とりあえずルイズに付き合うしかないのか?
意を決して、名前を呼ぶことにする。
意を決して、名前を呼ぶことにする。
「ねえ、るいずん」
「お困りのようね?」
「お困りのようね?」
そうだ、私は困っていたんだ。
だったらるいずんに頼んでみよう。
……ダメモトで。
だったらるいずんに頼んでみよう。
……ダメモトで。
「実は…」
「ふむふむ、それは困ったわね」
「いや、まだ何も言ってないし」
「ふむふむ、それは困ったわね」
「いや、まだ何も言ってないし」
何がふむふむなんだろう。
というか伝わったのか?
というか伝わったのか?
「よぉーし、魔法でなんでも解決よ~!」
ルイズが? ゼロのルイズが魔法を?
るいずんが杖を構える。
凄く派手だが、構える姿を見るとサマになっている。
るいずんが杖を構える。
凄く派手だが、構える姿を見るとサマになっている。
「ぴんぷるぱんぷるろりぽっぷん、まじかるまじかるるんらら~」
訂正。
だめだこりゃ。
成功する気配ゼロ。
だめだこりゃ。
成功する気配ゼロ。
「そーれ、にゃ☆う~ん!」
まぶしい光が走り、そして―――
「うーん、やっぱりおいしくないわ~」
サラダのハシバミ草を食べてる、るいずんがいた。
ちょ、魔法で消すとかじゃないの!?
ちょ、魔法で消すとかじゃないの!?
「はい、ハシバミ草は無くなったわ、これで解決だね~」
「ちょっと、それって魔法じゃないんじゃないの!?」
「ちょっと、それって魔法じゃないんじゃないの!?」
今思えば、それがあの惨劇の引き金だった。
この日私は学んだ、口は惨劇の根源だと。
この日私は学んだ、口は惨劇の根源だと。
「やっぱりゼロはゼロね!」
「うぅ~…」
「こんな魔法でもなんでもないものでメイジなんて」
「うぅ~うぅ~!」
「やっぱり所詮は」
「うわぁぁ~ん!!!」
「うぅ~…」
「こんな魔法でもなんでもないものでメイジなんて」
「うぅ~うぅ~!」
「やっぱり所詮は」
「うわぁぁ~ん!!!」
雪希「説明しよう!
るいずんにはひよりんと同じく、魔法に関して攻め立てられて泣いてしまったとき、
そのステッキと、なんだかよくわからないうちに強化された力を持って暴れるのだ!
以上、説明終わり!」
るいずんにはひよりんと同じく、魔法に関して攻め立てられて泣いてしまったとき、
そのステッキと、なんだかよくわからないうちに強化された力を持って暴れるのだ!
以上、説明終わり!」
振るわれるルイズの杖。
それは私を余裕で吹き飛ばし、壁に激突させる威力を持っていた。
それは私を余裕で吹き飛ばし、壁に激突させる威力を持っていた。
「痛ぅ―――! 少しは、手加減しなさいよ!!」
火の二乗スペル、フレイムボールを放つ。
今までの怒りと今の恨みを込めて放った火球はステッキの一振りで消された。
るいずんの暴走に巻き込まれた生徒達も魔法を放つが、全部消されていく。
今までの怒りと今の恨みを込めて放った火球はステッキの一振りで消された。
るいずんの暴走に巻き込まれた生徒達も魔法を放つが、全部消されていく。
雪希「説明しよう!
いまのるいずんはギャグキャラ補正に作者の権限でチートモードなのだ!
だから魔法を弾き返すぐらいわけないのだ!
説明終わり!」
いまのるいずんはギャグキャラ補正に作者の権限でチートモードなのだ!
だから魔法を弾き返すぐらいわけないのだ!
説明終わり!」
結局、るいずんが止まったのは食堂が壊滅した後だった。
この事件は『まじかる☆事件』として長き間語り継がれるのだった。
この事件は『まじかる☆事件』として長き間語り継がれるのだった。
「魔法のステッキで、何でも解決よ☆」
「はぁ、これからこの学園はどうなるのかしら?」
「はぁ、これからこの学園はどうなるのかしら?」