~第二話 トリステイン魔法学院春の乱~
ルイズとコルベールの華麗な連携が炸裂していた今より、少しだけ時は戻る。
ここはトリステイン魔法学院の学院長室。
そこでは、いつものように、ミス・ロングビルという美人秘書にセクハラをする校長のオールド・オスマンがいた。
ここはトリステイン魔法学院の学院長室。
そこでは、いつものように、ミス・ロングビルという美人秘書にセクハラをする校長のオールド・オスマンがいた。
「何故尻を触るのか。そこに尻があるからじゃ」
ロングビルの尻を触るだけ触った後、どこぞの山男のように、渋い表情でそんな事をロングビルに言うと、遠い目をしながら窓の外を見て
「なあ、ミス・ロングビル。何故、人は争うのかのう…?悲しいとは思わんかね?」
などとのたまった。
言われたロングビルは、額に青筋を立てながら震え、今正に鉄槌の踵落としをこの老人に打ち込まんと足を上げる。
その時、オスマンの表情が変わり、窓の外を見ながら呟いた。
言われたロングビルは、額に青筋を立てながら震え、今正に鉄槌の踵落としをこの老人に打ち込まんと足を上げる。
その時、オスマンの表情が変わり、窓の外を見ながら呟いた。
「あれは…何じゃ?」
どうせ言い訳だろうと、ロングビルが踵を振り下ろした瞬間、窓をブチ破って何かが部屋に突っ込み、それがオスマンの顔面を直撃したかと思うと、凄まじい爆発を起こした。
「ぬわーーーー!!」
老人とは思えぬ断末魔の悲鳴をあげ、オスマンが爆炎に包まれる。
ちなみに、ロングビルは巻き込まれる瞬間に、どうやら瞬時にオスマンが放ったと思われる風の壁により、熱と爆風より守られた。
いくらセクハラじじいだとしても、流石にそこは魔法学院を束ねる偉大なるオールド・オスマンと呼ばれた男。
そんなオスマンの心意気に少しだけ感動し、直後にオスマンの安否が気になり、思わず叫ぶ。
ちなみに、ロングビルは巻き込まれる瞬間に、どうやら瞬時にオスマンが放ったと思われる風の壁により、熱と爆風より守られた。
いくらセクハラじじいだとしても、流石にそこは魔法学院を束ねる偉大なるオールド・オスマンと呼ばれた男。
そんなオスマンの心意気に少しだけ感動し、直後にオスマンの安否が気になり、思わず叫ぶ。
「お…オールド・オスマン!?」
爆心地に彼は居た。
ブスブスと身を焦がしながらも、その足はしっかと地に着き、その手には黒焦げのぬいぐるみのような物を持ち、表情はキリリと引き締まり…目は爛々と好色的な色をし、ロングビルの方を見ていたのである。
その目に気付き、ロングビルが自分の状態をよく確かめてみると、自分を守るために巻き上げられた風が、彼女のスカートを巻き上げ、その白い下着があらわとなっていた。
ブスブスと身を焦がしながらも、その足はしっかと地に着き、その手には黒焦げのぬいぐるみのような物を持ち、表情はキリリと引き締まり…目は爛々と好色的な色をし、ロングビルの方を見ていたのである。
その目に気付き、ロングビルが自分の状態をよく確かめてみると、自分を守るために巻き上げられた風が、彼女のスカートを巻き上げ、その白い下着があらわとなっていた。
「死ねやこのクゾジジイいいいいいいっ!!」
「ぬわーーーーーーっ!!!」
「ぬわーーーーーーっ!!!」
こうして、学院室に二度目の悲鳴が響き渡ることとなった。
さて、時間はまた今に戻り、先ほどコンクラント・サーヴァントが無事(?)に終了した草原に場所は移る。
未だにカクカクした足を引きずり、コルベールがエトナを見てみると、その左手が輝き、見たこともないルーンが刻まれていた。
そのルーンを詳しく調べたいという誘惑が少しだけ彼の頭を過ぎるも、それを教師という立場で押さえ込み、周りを見渡した。
未だにカクカクした足を引きずり、コルベールがエトナを見てみると、その左手が輝き、見たこともないルーンが刻まれていた。
そのルーンを詳しく調べたいという誘惑が少しだけ彼の頭を過ぎるも、それを教師という立場で押さえ込み、周りを見渡した。
「これは…私一人ではどうしようもないですね…」
辺りには気絶した生徒が溢れ、唯一、立っている自分も膝が笑っている状態の為、どうしようもない。
しかし、このエトナという魔神と生徒をそのままにしておく訳にもいかず、どうしたものかと頭を抱えていると、生徒の一人である通称キュルケこと、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーが「…ううん…」という、無駄に魅力的な声を出して目を覚ました。
しかし、このエトナという魔神と生徒をそのままにしておく訳にもいかず、どうしたものかと頭を抱えていると、生徒の一人である通称キュルケこと、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーが「…ううん…」という、無駄に魅力的な声を出して目を覚ました。
「おお、ミス・ツェルプストー!大丈夫ですか!?」
そう声をかけると、彼女はぼんやりと周りを見渡し、すぐにハッとした表情で隣で気絶していた青髪の少女、タバサの肩を掴み、カクンカクンと揺らしながら必死に声をかけた。
「タバサ!!タバサ!!しっかりしなさい!!ほら!!」
段々とカクンカクンがガクガクという表現になり、更にヒートアップしそうだったので、コルベールが止めようかとしたその時、揺らされていたタバサが目を覚ます。
「……ここは?」
起きたタバサをぎゅっと抱きしめ、キュルケが更にハッとなる。
「ルイズ!!ルイズは!?」
そう言ってキュルケが見渡すと、ルイズはコルベールより少し離れた場所でうつぶせに倒れていた。
キュルケの脳裏に嫌な予感がよぎる。
キュルケの脳裏に嫌な予感がよぎる。
「ま…まさかあの悪魔に…?冗談でしょ…?」
隣のタバサも僅かに動揺した顔をすると、倒れたルイズのすぐ傍にて、仰向けの状態で倒れている、この騒動の主犯を見て取った。
「悪魔も倒れている。今がチャンス」
タバサは短くそう言い、瞬時に杖を向け、詠唱を始める。
同じくキュルケも杖を胸の谷間より抜き放ち、復讐心の燃える目と同じような、熱く、巨大な火球を作り出す。
同じくキュルケも杖を胸の谷間より抜き放ち、復讐心の燃える目と同じような、熱く、巨大な火球を作り出す。
「よくも…よくもルイズをっ!!」
そんな、いつもはルイズの事をからかい、口げんかばかりしているはずなのに、実は内心ルイズの事が心配でたまらないという、実にひねくれつつも魅力的な心を持つキュルケの様子を見て、タバサは彼女の友人である事を誇りに思った。
それを見たコルベールは、慌てて二人を止める。
それを見たコルベールは、慌てて二人を止める。
「ま、待ってくださいお二人とも!」
それを聞いたタバサは何事かと思い、急いで詠唱を中断したが、隣の興奮したキュルケは間に合わなかったらしく。
「ファイアーボール!!…って、は?どういう事!?」
と言って、発射してしまった。
それを見て慌てたのがコルベールだ。
ようやく契約までこぎ着け、しかも今は気絶している為に安全だと思ったのに、あんなものを食らわせて起きてしまったら、逆上したエトナが何をするかわかったもんじゃない。
そこまで考え、反射的に身体をエトナの前に出すと、急いで防御の為の呪文を詠唱しようとしたが、予想以上に火球の速度は速く…
それを見て慌てたのがコルベールだ。
ようやく契約までこぎ着け、しかも今は気絶している為に安全だと思ったのに、あんなものを食らわせて起きてしまったら、逆上したエトナが何をするかわかったもんじゃない。
そこまで考え、反射的に身体をエトナの前に出すと、急いで防御の為の呪文を詠唱しようとしたが、予想以上に火球の速度は速く…
「ぬわーーーーっ!!!」
哀れ、教師コルベールの身体は炎に包まれたのだった。
~次回予告~
「教え子、キュルケの凶弾に倒れた教師コルベール!!」
「いや、あれはわざとじゃないのよ?何ていうか…ねえ?」
「しかし、その身は滅びても、その邪悪なる精神は現世に残り、青髪の少女、タバサを脅かす!!」
「少しの間、旅に出る…」
「そんな、絶望が支配しようとしたハルケギニアを救うため、魔神エトナが立ち上がるっ!いくぞ必殺っ!!『ルイズ・アタック』『ルイズ・ボンバー』『ルイズ・自爆』!!」
「へ?わたし!?わたしなの!?今回、気絶しっぱなしで出番少なかったわたしなの!?っていうか最後に自爆って言った!!自爆って!!」
「いや、あれはわざとじゃないのよ?何ていうか…ねえ?」
「しかし、その身は滅びても、その邪悪なる精神は現世に残り、青髪の少女、タバサを脅かす!!」
「少しの間、旅に出る…」
「そんな、絶望が支配しようとしたハルケギニアを救うため、魔神エトナが立ち上がるっ!いくぞ必殺っ!!『ルイズ・アタック』『ルイズ・ボンバー』『ルイズ・自爆』!!」
「へ?わたし!?わたしなの!?今回、気絶しっぱなしで出番少なかったわたしなの!?っていうか最後に自爆って言った!!自爆って!!」
「次回!!ゼロディス第二話!!~ルイズは二度死ぬ~お楽しみに☆ルイズの魂は、学院の夜を照らす…」
「うう…始祖ブリミルよ…わたしをこの悪魔からお救い下さい…」
「うう…始祖ブリミルよ…わたしをこの悪魔からお救い下さい…」