「…アンタ、誰?」
「私かね?…そうだな、強いて言うなら…正義の味方だ」
「私かね?…そうだな、強いて言うなら…正義の味方だ」
私がサモン・サーヴァントで呼び出した、使い魔になるはずのそいつはそう答えた。
正義の味方。
口に出して言うのも陳腐な、馬鹿馬鹿しい台詞だ。だが、彼の雰囲気はその言葉に充分な説得力を与えるだけの力を持っていた。
タイツに覆われた、見るからに強力そうな鍛え抜かれた体。聞く者に安らぎをもたらす落ち着いた声。
だから、私は、彼の言う事を信じた。それは他の皆も同じだったらしい。
それにしても腰に巻いた妙に大きなベルトが異彩を放つ。あれは、何やら曰くのある品なのだろうか?
正義の味方。
口に出して言うのも陳腐な、馬鹿馬鹿しい台詞だ。だが、彼の雰囲気はその言葉に充分な説得力を与えるだけの力を持っていた。
タイツに覆われた、見るからに強力そうな鍛え抜かれた体。聞く者に安らぎをもたらす落ち着いた声。
だから、私は、彼の言う事を信じた。それは他の皆も同じだったらしい。
それにしても腰に巻いた妙に大きなベルトが異彩を放つ。あれは、何やら曰くのある品なのだろうか?
「すげぇ…正義の味方なんて初めて見た…」
「大当たりをひいたな…羨ましい…」
「大当たりをひいたな…羨ましい…」
彼を見て、そんな囁きがあちこちから漏れた。それを聞いたら、普段の私なら得意の絶頂になるところだったが…不安があった。
正義の味方といえば、何かしら大きな使命を背負っているはず。果たして、そんな存在が使い魔になってくれるのだろうか?
そのような不安をよそに、彼は当然の疑問を口にした。
正義の味方といえば、何かしら大きな使命を背負っているはず。果たして、そんな存在が使い魔になってくれるのだろうか?
そのような不安をよそに、彼は当然の疑問を口にした。
「さて、状況が良く分からないのだが…私は何故こんな所に?」
「それは…えぇと、どう言えば良いのかしらね…」
「それは…えぇと、どう言えば良いのかしらね…」
「ふむ、私が説明しましょう。ミス・ヴァリエール、構わないね?」
「はい、お願いします。ミスタ・コルベール」
「はい、お願いします。ミスタ・コルベール」
幸いにも、何から話したものかと悩む私に代わって、コルベール先生が上手く事情を説明してくれた。
それが功を奏したのだろうか、
それが功を奏したのだろうか、
「ふむ、私が使い魔にね…信じがたい話だが、まあいいだろう。ルイズ君、その話、引き受けた」
「え…良いの?でも、正義の味方なら、なにか使命があるんじゃ…」
「フ… 目の前に困っている少女がいるのに救いの手を伸ばさぬようでは正義の味方は名乗れんよ」
「え…良いの?でも、正義の味方なら、なにか使命があるんじゃ…」
「フ… 目の前に困っている少女がいるのに救いの手を伸ばさぬようでは正義の味方は名乗れんよ」
意外なほどあっさりと彼は承諾した。
そして、皆の羨望の視線の中、コンタラクト・サーヴァントを成功させて、晴れて彼は私の使い魔となった。
そして、皆の羨望の視線の中、コンタラクト・サーヴァントを成功させて、晴れて彼は私の使い魔となった。
「…ところで、貴方、正義の味方というからには何か得意技があるの?」
「得意技というか、必殺技ならある」
「…是非、見たいわ。見せてもらえるかしら」
「こらこら、こういうものは見世物ではないのだが」
「ええ~、お願い。見せて?」
「得意技というか、必殺技ならある」
「…是非、見たいわ。見せてもらえるかしら」
「こらこら、こういうものは見世物ではないのだが」
「ええ~、お願い。見せて?」
「そうだ、俺も見たい」
「私も私も!」
「後学のために、是非」
「私も私も!」
「後学のために、是非」
私の懇願に、他の皆が同調した。先生も、立場上口に出してこそいないが好奇心を隠そうともせずにじっとこっちを見ている。
彼はといえば、それを黙ってしばらく見ていたが…やがて、笑った。
彼はといえば、それを黙ってしばらく見ていたが…やがて、笑った。
「フ…そこまで言われては、仕方がないか…ゆくぞ必殺!ハラワタボンバー!」
その日、多くの生徒達が夕食に手を付けず殆ど残したという。