「許さない」(2006/01/22 (日) 16:17:54) の最新版変更点
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<p><font size=
"2">薔「今日の晩御飯はシュウマイだ・・・w」<br>
女1「ねぇねぇあんた。」<br>
薔 「なに・・・?」<br>
女2「ちょっと顔かしてくれない?」<br>
薔 「・・・・・・。」<br>
<br>
女1「私たちさぁ、ちょっとお金に困ってるんだよねぇ~貸してくれない?」<br>
薔「・・・・・・だめ。こういうの・・・カツアゲって言う・・・。」<br>
女2「そう。だからっさっさと金出せよ!!」<br>
ボグッ!<br>
薔 「うっ・・・ゲホッ!」<br>
女1「きゃはははは、腹はヤバイッテ!」<br>
女2「これ以上痛い目あいたくなかったら・・・さっさしよ?」<br>
薔 「・・・やだ・・・」<br>
バシッ!<br>
薔 「!!・・・痛い・・・。」<br>
女1「勝手に取っちゃおう?」<br>
薔 「だめ・・・私の鞄・・・!」<br>
女2「黙ってろって!!」<br>
薔 「あ・・・うぅ・・・。」<br>
女1「あった、あった・・・なんだそんなに入ってないじゃん。ま、少しは遊べるか。」<br>
女2「このこと・・・誰にも言うなよ?言ったら・・・」<br>
ゴッ!<br>
薔 「!!!!!!」<br>
壁に頭をぶつけられ・・・チカチカする・・・。<br>
女1「だから、ヤバイッテ(笑)」<br>
女2「いいって、このぐらいの方が。じゃあね~。」<br>
<br>
薔 「・・・グス・・・。」<br>
<br>
その夜・・・水銀燈の部屋<br>
翠 「水銀燈~お茶です~。」<br>
水「ありがとう・・・。ねぇ、翠星石・・・ちょっと良いかしらぁ?」<br>
翠 「なんです?」<br>
水「薔薇水晶・・・なんだか元気なさそうじゃなかったぁ・・・?」<br>
翠「そうですかぁ?『シュウマイおいし・・・』とか良いながら黙々と食べてたですよ?」<br>
水 「そうよねぇ・・・思い過ごしかしらぁ?」<br>
翠「意外と心配性なんですねぇ・・・。きっと、過保護な母親になるですぅ。」<br>
水「翠星石・・・あなたいつも一言余計なのよねぇ・・・。」<br>
翠「間違った事は言ってないですぅ・・・さっきから何をやってるですか?」<br>
水 「護身道具・・・ほらぁ、私可愛いでしょ?」<br>
翠 「はいはい、ワロスワロスですぅ。」<br>
水 「失礼な娘ねぇ・・・。」<br>
翠 「・・・ダーツと黒い羽・・・?」<br>
水「そう・・・漫画で羽とばす奴あるでしょう・・・?あれカッコイイじゃなぁい☆」<br>
翠「・・・正気ですか・・・?どうせならもっと殺傷能力のある奴にするですぅ!」<br>
水 「殺しちゃまずいわよぉ・・・。」<br>
翠 「正当防衛ですぅ。」<br>
薔 「水銀燈・・・翠星石・・・。」<br>
水 「薔薇水晶・・・どうしたの?」<br>
薔「もう寝るから・・・おやすみ言いに来た・・・。」<br>
翠 「律儀なやつですぅ。」<br>
水 「おやすみ・・・薔薇水晶・・・。」<br>
薔 「・・・水銀燈・・・。」<br>
水 「なぁに・・・?」<br>
薔 「ううん・・・おやすみ・・・。」<br>
それだけ言うと、薔薇水晶はトタトタと部屋を出て行った。<br>
<br>
翌日<br>
薔 「係の仕事で遅くなった…。」<br>
女1「あれ?昨日のやつじゃん!?」<br>
女2「ホントだ!丁度良い!てか・・・学校同じ?」<br>
薔 「・・・(無視無視・・・)」<br>
女1「お~っと待った。」<br>
女2「また、金貸してくれな~い?」<br>
薔 「・・・今日は財布持ってきてない。」<br>
女1「はぁ?マジで?使えねぇ~。」<br>
女2「気がきかねぇねぇやつ・・・。」<br>
薔 「あなた達に・・・用はないから・・・」<br>
ゴスッ<br>
女1「あんたさ・・・マッジで生意気だよねぇ~。」<br>
薔 「うっ・・・痛・・・。」<br>
女2「じゃあさぁ~あそこのコンビニから幾つかパクってきて?」<br>
薔 「万引き・・・良くない・・・。」<br>
女1「うっわ・・・マジで白けるんですけど~。」<br>
女2「ヤキいれてやろ、おら、こっち来い。」<br>
薔 「いや・・・やめてっ・・・」<br>
<br>
女1「はい、人気のない路地裏とうちゃ~く。」<br>
女2「じゃあ、始めま~す!」<br>
バシッ! ガスッ!<br>
薔「痛っ!なんで・・・こんな・・・ケホッ・・・。」<br>
女1「は?お前が言う事聞かないからに決まってるじゃん。」<br>
女2「そうそう、あんたが悪いの。世の中のルール教えてやるよ」<br>
ボスッ! ガッ!<br>
薔 「やめて…やめてぇ…!」<br>
女1「だったら言う事聞きなよ?」<br>
薔 「それは・・・やだ・・・」<br>
バシィッ!!<br>
女2「ちょ、やりすぎなんじゃねぇ?なんか血ぃでてるよ(笑)」<br>
薔 「・・・っ・・・」<br>
手を頬に当てる・・・相手の爪が当たったのだろうか・・・血が滲んでいる<br>
女1「確か同じ学校だったね、明日覚悟しときな?」<br>
女2「何するつもりなん?」<br>
女1「こいつを使って稼いでやるんだよ・・・。」<br>
二人が去った後、薔薇水晶は暫くうずくまっていた。<br>
<br>
薔 「ただいま・・・。」<br>
蒼 「お帰り・・・薔薇す・・・!?」<br>
水 「どうしたのその傷!?」<br>
薔 「・・・絡まれた・・・。」<br>
水 「一体誰に!?」<br>
薔 「分からない・・・名前も知らない人・・・。」<br>
真 「・・・酷いやつね・・・。」<br>
水「ああ・・・血が出てるじゃない・・・!早く手当てしないと・・・!」<br>
金 「きゅ・・・救急箱かしら~!」<br>
雛 「大丈夫?うにゅう食べる?」<br>
<br>
薔 「イタタ・・・。」<br>
真 「本当に・・・一体誰なのかしらね。」<br>
薔 「女子生徒・・・同じ学校。」<br>
蒼 「同じ学校?ほんとかい?」<br>
薔 「本当・・・制服同じだった。」<br>
翠 「まったく・・・学園の恥です!!」<br>
水 「それで・・・何をされたの?」<br>
薔「・・・昨日カツアゲされた・・・。今日は、万引きしろって言われたけど・・・やだって言ったら・・・。」<br>
水「昨日・・・やっぱり何かあったのね・・・どうして言わなかったの?」<br>
薔 「・・・・・・・・・」<br>
水 「黙ってないで・・・!ねぇどうして・・・!」<br>
真「水銀燈・・・熱くならないで・・・過ぎた事よ。」<br>
水 「そうね・・・ごめんなさい薔薇水晶。」<br>
薔「・・・私こそ・・・ごめんなさい・・・。ヒクッ・・・グスッ・・・」<br>
<br>
<br>
真 「薔薇水晶は・・・?」<br>
水 「寝てるわ・・・。泣くだけ泣いて・・・。」<br>
蒼 「まさかあんな事になってるなんて・・・。」<br>
翠 「どうするですぅ?」<br>
真「決まってるわ・・・見つけ出して二度と薔薇水晶に手を出させないようにするのだわ・・・。」<br>
水「それなんだけど・・・私に任せてくれない・・・?」<br>
蒼 「どうして?皆で協力した方が・・・。」<br>
水「お願い・・・必ず何とかしてみせるから・・・。」<br>
翠 「でもぉ!」<br>
水 「お願いよ・・・。」<br>
真「分かったわ・・・けど、もし貴女も危なくなったらちゃんと言って・・・。」<br>
水「ありがとう・・・真紅・・・じゃあ、私はもう寝るわ。」<br>
<br>
翠 「どういうつもりです、真紅!」<br>
真 「・・・翠星石・・・気付かなかったの?」<br>
蒼 「水銀燈が・・・怒ってたね・・・。」<br>
翠「・・・そう言われてみれば・・・そんな気がしないでもないですぅ・・・。」<br>
真「一番・・・やってはいけないことをしたわね・・・相手は。」<br>
<br>
水 「・・・」<br>
水銀燈はベッドに横になり、さっきの薔薇水晶の泣き顔を思い浮かべていた。<br>
水 「絶対に・・・許さない・・・」<br>
<br>
―学校<br>
水 「ふぅ・・・。」<br>
真 「どうかしら?」<br>
水「だめね・・・薔薇水晶の様子を見てるけど・・・それらしい奴と接触している様子はないわ・・・。」<br>
蒼 「薔薇水晶は?」<br>
真 「雛苺と金糸雀といっしょよ・・・。」<br>
翠 「でも、一人にしてたほうが相手は・・・」<br>
水 「翠星石・・・本気で言ってるの?」<br>
翠「じょ・・・冗談ですぅ・・・そんな怖い顔で睨むなですぅ・・・!」<br>
水 「ふん・・・。」<br>
雛 「何を話してるの~?」<br>
蒼 「あれ・・・、薔薇水晶は?」<br>
金 「先生が呼んでいるのかしら~。」<br>
真 「先生・・・?直接呼ばれたの・・・?」<br>
金 「男子が教えてくれたのかしら?」<br>
蒼「男子か・・・なら大丈夫かな。もうすぐ授業だし。」<br>
水 「・・・そうかしら・・・?」<br>
真「相手は女なのでしょ?なら大丈夫なのだわ。もし女がその男子に言ったとしたら、先生からとは言わないはずよ?」<br>
水 「・・・男がグルだったら?」<br>
水銀燈は席を立つ<br>
水 「先生に上手く言っておいて!探してくるわ!!」<br>
<br>
薔 「・・・何を・・・?」<br>
薔薇水晶は男子に声をかけられた後、無理やり校舎から離れた武道場に連れて来られた。<br>
先日の女子生徒だけでなく、男子生徒が二人加わっている。<br>
女1「さぁ?」<br>
女2「いいよ、やっちゃって。」<br>
男1「かなり可愛いじゃん・・・ほんとに良いのかよ?」<br>
女1「どうせ、滅多にやれないんでしょ?」<br>
男2「はははっ・・・違いねぇ・・・じゃあ、遠慮なく。」<br>
薔 「何を・・・きゃぁっ!!」<br>
男二人に横に寝かされ押さえつけられる。<br>
薔 「何をするの・・・!いや・・・離して!」<br>
女1「そうそう、良い感じ。ちゃんと撮ってる?」<br>
女2「おっけー、ばっちり。」<br>
何をしようとしているのか・・・容易に想像がついた・・・<br>
このままじゃ・・・確実に犯される・・・。<br>
薔 「いやだ・・・いやだ・・・!」<br>
女1「裏からの情報だけど、こういうビデオって結構高くで売れるらしいのよねぇ。」<br>
女2「さっすが、情報通~。」<br>
薔 「・・・離して!この・・・ロクデナシ!」<br>
男1「もうちょっとおとなしくしてくれないか?なぁ?」<br>
ナイフを出して薔薇水晶の頬に当てる・・・その冷たい感触に身を強張らせた。<br>
男2「そうそう・・・そんなふうにな!」<br>
ビリビリビリビリィ!!<br>
薔 「!!!///」<br>
シャツを破られ下着があらわになる<br>
女1「うわ、胸ちっちゃ!」<br>
女2「犯りがいなさそ~。」<br>
男1「今はナイチチブームだ!」<br>
薔「やだ・・・やめて・・・!いや・・・いやああああああああ!!」<br>
女1「いくら叫んでも助けは来ないって!授業中だし!!」<br>
女2「この場所校舎から離れて声は殆ど聞こえないし!!」<br>
<br>
薔 「助けて・・・銀ねえ・・・さま・・・。」<br>
<br>
水 「薔薇水晶!!」<br>
武道場のドアを開ける・・・人目の届かないところは他にもあるが、一番はここだ・・・。<br>
<br>
水 「薔薇・・・水晶・・・!」<br>
<br>
水銀燈の目に押さえるけられている薔薇水晶が写る・・・<br>
状況は直に把握できた・・・体が熱い・・・怒りが前身を巡っているのが分かる<br>
水 「こんなのところで何してるの・・・?」<br>
女1「げ!」<br>
女2「だ・・・誰だよ!?」<br>
男1「おいおい!人来ないんじゃなかったのかよ!」<br>
予想外の事態に薔薇水晶を押さえつけていた力が緩む・・・その隙に薔薇水晶は逃れた<br>
薔 「銀ねえさま・・・!」<br>
水 「薔薇水晶・・・なんてこと・・・。」<br>
薔薇水晶の痛々しい姿を見て水銀燈の怒りは増した・・・<br>
水「薔薇水晶・・・これを着て外で待ってなさい・・・。」<br>
薔 「でも、水銀燈が・・・。」<br>
水「大丈夫よ・・・私は平気・・・こんな奴らにやられたりしないわ・・・。」<br>
薔 「・・・でも。」<br>
水「ここにいると危ないわ・・・どうしても居たいなら・・・入り口のところで待ってて・・・。でもドアはちゃんと閉めといて。」<br>
薔 「分かった・・・。」<br>
薔薇水晶は武道場をでると扉を閉め入り口のところに座った・・・。<br>
薔 「銀ねえさまが来てくれた・・・。」<br>
安心したのか、薔薇水晶はすっと眠りに落ちた<br>
<br>
水 「さぁて・・・どうしてあげようかしら・・・。」<br>
女1「おまえバカじゃね?それは、こっちの台詞だっての。つか・・・誰よ?」<br>
水 「水銀燈・・・薔薇水晶の姉よ・・・。」<br>
女1「姉!?あいつ姉妹いたんだ。つか、あいつ薔薇水晶って名前だったんだ。」<br>
女2「妹を助けに来た・・・泣かせるじゃん!」<br>
水「あなた達・・・薔薇水晶に何をしようとしたの?」<br>
女2「あの状況見てわかんない?強姦よ・・・強姦。」<br>
女1「ビデオに撮って売ろうと思ったのよ。で、男どもは男優・・・女優は薔薇水晶って訳よ」<br>
二人は顔を合わせてにたにたと笑う<br>
水 「薔薇水晶の傷・・・全部あなた達?」<br>
女1「そうそう!全然ゆうこと聞かないから殴ったり。」<br>
女2「金も持ってないし・・・?だから、薔薇を使って儲けてやろうと思って」<br>
水 「・・・何処までも腐ってるのねぇ・・・」<br>
女1「どうせだから・・・お前も犯ってやろうか?」<br>
男1「良いのか?二人もwww」<br>
男2「こいつら二人とも可愛いしな・・・へへへ・・・。」<br>
水「そんなに、ペラペラ喋っていいのぉ?これ・・・な~んだ?」<br>
水銀燈が取り出したのは小型の録音機・・・<br>
水「自白してくれてありがと。学校に渡したらどうなるかしらねぇ?結構な事件よ・・・学校内で婦女暴行・・・」<br>
女1「てめっ!」<br>
女2「そんなの、あんたから奪えば良いだけじゃん。」<br>
水 「奪う・・・できるかしら?」<br>
女1「おめ・・・バカじゃね?一人で何がっ・・・!」<br>
トスッ・・・<br>
女2「イテッ!!なんだこれ?」<br>
手の甲に、黒い羽のついたダーツが刺さっている<br>
水 「皆まとめてやっつけてあげる・・・。」<br>
男1「は?お前本・・・ぐあっ!」<br>
水「本気よ・・・薔薇水晶をあんな目にあわせたあなた達・・・」<br>
<br>
水 「絶対に・・・許さないから・・・。」<br>
<br>
―十分後<br>
水「男なんて・・・急所を狙うだけで良いんだから楽よねぇ・・・。」<br>
カランと竹刀が畳に落ちる、男は二人とも悶絶している・・・南無・・・<br>
水「武道場なんて・・・いい場所を選んでくれたわぁ。」<br>
女1「ひぃぃ・・・。」<br>
女2「な・・・なんで!?」<br>
訳が分からない・・・男が二人もいたのに・・・<br>
水「さて・・・あとはあんたたちだけ・・・うふふふふ!」<br>
女1「見逃してよぉ・・・金払う・・・」<br>
ザクッ!<br>
女1「ぎゃああああああああ!」<br>
水「下品な声・・・いらないわぁそんなもの・・・。」<br>
その隙にもう一人が逃げようとしたが・・・<br>
水 「何処に逃げるつもりぃ・・・?」<br>
女2「ひいいいいいいい!」<br>
水銀燈の放ったダーツは両足に命中し、女子生徒は思いっきり転倒した<br>
水「痛い?苦しい?でもねぇ・・・薔薇水晶はもっと苦しかったはずよぉ・・・。」<br>
女1「こ・・・ここまでする必・・・ぎゃぁっ!」<br>
水「ここまでする必要・・・?あなた達・・・本気で言ってるの?ねぇ・・・」<br>
ダーツが女子生徒に向かって飛ぶ<br>
女2「ひぃ・・・痛い・・・」<br>
水 「自分たちが何をしたか分かってるの・・・?」<br>
女1「何って・・・ちょっとかわいがっ・・・ぎゃぁす!」<br>
女に突き刺さるダーツの数が増えていく・・・<br>
水「なにもしてない薔薇水晶に・・・あんなに酷いことしたのよ・・・そう簡単に許す訳ないじゃない・・・。」<br>
女2「こんなことして・・・ばれたら・・・ぎぁっ!」<br>
水「いちいち刺さったぐらいで悲鳴あげないで・・・汚らしい。」<br>
水銀燈は表情一つ変えず淡々としている<br>
水「これが、ばれたとしてもまずくなるのはあなた達でしょう?薔薇水晶にあんな事して・・・証拠だって在るんだから・・・。」<br>
水銀燈は転がってるビデオカメラに目を向ける<br>
水「写ってるんでしょ?録音機なくても良かったわねぇ・・・。」<br>
女1「ち・・・ちくしょおおおおおおおお!」<br>
水「危ないわね・・・ダメよナイフなんて出しちゃ余計にあなた達の立場が悪くなるわぁ・・・。」<br>
突き出されたナイフを交わし、ダーツを肩口に突き刺す・・・<br>
水「あなた達は四人・・・そのうち二人は男しかもナイフ付き・・・どうせ四人とも持ってるのでしょ?」<br>
女2「・・・・・・」<br>
水「けれど、こっちは私一人・・・武器はナイフより殺傷能力の低いダーツ・・・どう考えても悪者はあなたたちよねえ・・・!」<br>
女2「・・・ぎゃっ!」<br>
また一本ダーツが突き刺さる。<br>
水「だめよぉ・・・そのビデオカメラは大事な証拠なんだから・・・持っていこうとしちゃ・・・」<br>
女1「もうやめろよ・・・もう許せよ・・・」<br>
水「あなた達・・・薔薇水晶は・・・そう言わなかったの?」<br>
女2「・・・」<br>
水「あなた達が酷い事をしたとき薔薇水晶は止めてって言わなかったかしらぁ?」<br>
再びダーツが放たれる・・・<br>
水 「もっと苦しみなさぁい・・・!痛がりなさぁい!!」<br>
女1&女2 「「ひいいいいいいいいい」」<br>
が、水銀燈は動きを止める<br>
水 「まぁ・・・もうそろそろ授業も終わるし・・・」<br>
女1「じゃあ・・・」<br>
水「勘違いしないでぇ・・・ホントならもっともっと苦しめてやりたいわ・・・。でも、薔薇水晶も待たせてるしこんなの人に見られたくないじゃない?」<br>
女2「てことは・・・」<br>
水「ここであった事は言っちゃだめよぉ?まあ、言ったとしても悪いのはあなた達になるけど・・・。黙ってくれてたら・・・薔薇水晶の事も・・・黙っててあげるから。」<br>
女子生徒二人は何度も頷いた・・・助かりたくて必死だ。<br>
自分たちが黙っていれば、虐めのことも黙ってくれるという・・・こんなに都合のいい事はない。<br>
水「この辺にしておいてあげる・・・私は優しいから・・・けど覚えておきなさぁい・・・。」<br>
水銀燈は刺さっている黒い羽のついたダーツを抜いていく、その度に相手は「ひぃっ」という悲鳴をあげる・・・<br>
十四本・・・ずいぶん投げたものだ<br>
<br>
水「私はあなた達を絶対に許さない・・・今度薔薇水晶に手を出してみなさい・・・・・・。」<br>
<br>
水銀燈「その時は殺すわ。」<br>
<br>
<br>
薔 「すー・・・すー・・・」<br>
水「暢気ねぇ・・・起きなさい、風邪ひくわよ・・・。」<br>
薔 「んあ・・・」<br>
こしこしと目を擦る・・・。その目に赤い物が映る<br>
薔 「水銀燈・・・腕・・・!」<br>
水「これ・・・?ちょっと切られただけよ・・・血は出てるけどたいした事ないわ・・・。」<br>
薔 「・・・あいつらは?」<br>
水「もう、貴女に手を出す事はないわ・・・よぉく言っておいたから。」<br>
薔薇水晶はホッとしたように息を吐く<br>
水「もし、手を出してきてもまた守ってあげる。だから大丈夫よ・・・。」<br>
薔 「ありがとう・・・。」<br>
水「手当てしないといけないから・・・今日はもう帰りましょ?」<br>
薔 「保健室・・・。」<br>
水「あそこは行きたくないの。担当があいつだから・・・。」<br>
薔 「・・・その気持ち分かる・・・。」<br>
水 「多分大丈夫よ、出血も止まってるし。」<br>
薔 「でも・・・それだと目立つ・・・私も・・・。」<br>
確かにこのままだと非常に人目を引く・・・<br>
水「人目のつかないところに隠れて、真紅たちを呼びましょう・・・それが一番良いわ。」<br>
薔 「水銀燈・・・」<br>
水 「なに?」<br>
薔 「今夜もシュウマイが良い・・・。」<br>
水「なぁにぃ・・・こんな時に・・・。分かったわ、沢山作ってあげる。」<br>
薔 「・・・わ~いw」<br>
<br>
<br>
終わりのチャイムが鳴って数分・・・<br>
真 「こんなところに呼び出して・・・いったい何?」<br>
水「見ての通りよ・・・出るに出られないの・・・。」<br>
真「まったく・・・直に翠星石と蒼星石が来るわ・・・来たらちゃんと説明してあげて。皆心配してたんだから。」<br>
水 「悪いわねぇ・・・我侭聞いてもらって。」<br>
真 「薔薇水晶は・・・寝てるの?」<br>
薔 「すー・・・すー・・・zzzzzz」<br>
水「よっぽど張り詰めてたのね・・・しょうがないわよ。」<br>
真 「それで・・・どうなったの?」<br>
水「万事解決よ・・・証拠もちゃあんと押さえたし。」<br>
真 「学校に提出するの?」<br>
水「様子見ね・・・さっき武道場で結構やっちゃったし・・・今出すとややこしくなるわ・・・。」<br>
真 「殺したりはしてないんでしょうね・・・?」<br>
水「まさかぁ・・・流石にそれはないわよぉ・・・。武道場のことがもしばれても・・・私の方に理があるわ。」<br>
<br>
水「それに・・・殺すだけなんて・・・生易しすぎるわぁ・・・うふふふ。」<br>
<br>
<br>
<br>
―数週間後<br>
女1「あ~退屈だし金がねぇ~。」<br>
女2「誰か鴨にする?」<br>
女1「良いねそれ!」<br>
女2「ま、気が弱い奴は薔薇以外に沢山いるって。」<br>
ブ「君たち…生徒指導のブラッドレイだが・・・すこし、来てもらえるかな?」<br>
女1「え~?」<br>
女2「何か用ですか?」<br>
ブ 「来て貰えば分かる・・・」<br>
二人が連れてこられたのは・・・校長室<br>
ブ 「連れて来ました。ムスカ校長」<br>
ム 「ごくろう・・・。」<br>
女1「!?」<br>
女2「水銀燈に・・・薔薇水晶!?」<br>
男1「よぉ・・・。」<br>
女1「(なんで!?あいつ黙ってるって言わなかった!?)」<br>
女2「(はめられた・・・!?)」<br>
水銀燈は顔を伏せていたが二人を見るとニヤリと笑った<br>
<br>
<br>
焦点は薔薇水晶への暴行で、録音した音声とビデオが決定的な証拠となった。<br>
四人には退学処分が言い渡された・・・。<br>
四人に向けられる社会の眼は予想以上に厳しく・・・以後、日の当たる生活は出来なかったと聞く・・・<br>
<br>
<br>
水銀燈「言ったでしょ・・・絶対に許さないって・・・。」<br>
<br>
end<br>
<br></font></p>
<p><font size=
"2">~勝手にサイドストーリー日の当たらない生活ってこんなん?・・・~</font></p>
<p><font size="2">-薔薇学園尋問室-<br>
オタコン「じゃあ君達はどうしても自分たちの行動を正当化しようとするんだね?」<br>
そこには先だって問題を起こした女子2名と男子2名が呼び出されていた。薔薇学園で特に素行の悪く問題を起こす生徒を更正させる部屋<br>
普通の生徒はその存在を知る者さえいない・・・先だっての事件で金糸雀の手配でその部屋の扉は開かれた・・・。<br>
女1「そうだよ!!何か文句あるの!?さっさと出してよヲタク先公!!」<br>
オタコン「ふぅ~・・・スネーク、こいつらは反省の色が無い・・・。」<br>
スネーク「こちらの譲歩の余地はなし・・・か、やむ終えんな・・・。」<br>
女2「はあ?何言ってんだよ!?マジ意味ワカンネ!!さっさと出せよ!!」<br>
男1「お、俺たちは無関係だもんな?」<br>
男2「そうそう!殆どなんもやってないしね!」<br>
スネーク「黙れ!!全員同罪だ!!」<br>
スネーク「そういうわけだ・・・かまわん存分に傷めつけてくれ・・・。」<br>
スネークは壁の影の部分に寄りかかっている一人の男に声をかけた。<br>
スネーク「お前たちに特別ゲストを用意した。さあ、やってくれ」<br>
??「ああ・・・存分に楽しませてもらうよ」<br>
そういうとその男は拷問機械と拘束具に連中を固定した。<br>
オセロット「さあ!!ショータイムだ!!(カチッ」<br>
一同「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」</font></p>
<p><font size=
"2">オタコン「・・・ん?・・・なんだい?・・・おい!!スネーク!!ちょっと!!」<br>
スネーク「どうしたんだオタコン?・・・え!?、おいオセロット!!やめろ!!中止だ!!」<br>
オセロット「何をする!?せっかく今いいところだったのに・・・。」<br>
スネーク「この娘が・・・。」<br>
オセロット「!?」<br>
そこに立っていたのは連中に虐められ酷い目に合わされた筈のあの少女だった・・・。<br>
薔薇「あ、あの・・・。」<br>
オセロット「そうか!!己を痛めつけた連中の惨めな末路をその目で拝みに来たのか!!大した奴だ!!今丁度・・・。」<br>
薔薇「ち、違うの・・・。」<br>
スネーク「ん?」<br>
オタコン「どういうことなんだい?」<br>
薔薇「た、ただ・・・私は、もう怒ってないよって言いに来たくて・・・なんだか辛い思いしてるって聞いたから・・・私はもう怒ってないよ・・・。」<br>
スネーク&オタコン&オセロット「!!??」<br>
スネーク「今すぐ拷問は中止だ!!オセロット機械を止めろ!!」<br>
オセロット「わかった!!・・・・・・!!??」<br>
スネーク「どうしたんだ!?・・・・・・!!??」<br>
オタコン「!!??こ、これは酷い・・・皆白目を向いてるよ、こっちの奴なんて泡吹いて痙攣してるし。」<br>
スネーク「オセロット!!貴様!!あれほど表沙汰になるから病院送りになるほどやりすぎるなと校長から・・・これじゃ皆集中治療室送りだ!!」<br>
オセロット「すいませんつい・・・。」<br>
薔薇「・・・あ、あれ・・・。」</font></p>
<p><font size=
"2">オセロット「(まったくついてない・・・ギャラももらえない上にムスカの奴からこっぴどく怒られた・・・。)」<br>
雛苺「あ~!!オセロットなの~!!オセロットがいるの~!!」<br>
水銀燈「嘘!?・・・まさか本物!?誰かのコスじゃなくて・・・本物!?」<br>
オセロット「ん?君は??」<br>
水銀燈「あ、あの・・・MGS3やりました!!本物のオセロットさんですよね!?ファンなんです!!」<br>
オセロット「あ、ああ、まあ・・・。(ウホッ!美人・・・。)」<br>
水銀燈「あ、あのよろしければサインください!あと握手も・・・。」<br>
オセロット「あ、ああかまわない・・・。」<br>
水銀燈「あ、この下のとこに水銀燈へって書いてください・・・・・・貰っちゃった貰っちゃた♪リボルバー・オセロットのサイン貰っちゃった~!!」<br>
雛苺「ああ~ずるいの~!!雛もなの~!!」</font></p>
<p><font size=
"2">オセロット「なあ、俺教員試験受けてみようと思うんだ・・・。」<br>
スネーク「・・・。」</font></p>
<p><font size=
"2">薔「今日の晩御飯はシュウマイだ・・・w」<br>
女1「ねぇねぇあんた。」<br>
薔 「なに・・・?」<br>
女2「ちょっと顔かしてくれない?」<br>
薔 「・・・・・・。」<br>
<br>
女1「私たちさぁ、ちょっとお金に困ってるんだよねぇ~貸してくれない?」<br>
薔「・・・・・・だめ。こういうの・・・カツアゲって言う・・・。」<br>
女2「そう。だからっさっさと金出せよ!!」<br>
ボグッ!<br>
薔 「うっ・・・ゲホッ!」<br>
女1「きゃはははは、腹はヤバイッテ!」<br>
女2「これ以上痛い目あいたくなかったら・・・さっさしよ?」<br>
薔 「・・・やだ・・・」<br>
バシッ!<br>
薔 「!!・・・痛い・・・。」<br>
女1「勝手に取っちゃおう?」<br>
薔 「だめ・・・私の鞄・・・!」<br>
女2「黙ってろって!!」<br>
薔 「あ・・・うぅ・・・。」<br>
女1「あった、あった・・・なんだそんなに入ってないじゃん。ま、少しは遊べるか。」<br>
女2「このこと・・・誰にも言うなよ?言ったら・・・」<br>
ゴッ!<br>
薔 「!!!!!!」<br>
壁に頭をぶつけられ・・・チカチカする・・・。<br>
女1「だから、ヤバイッテ(笑)」<br>
女2「いいって、このぐらいの方が。じゃあね~。」<br>
<br>
薔 「・・・グス・・・。」<br>
<br>
その夜・・・水銀燈の部屋<br>
翠 「水銀燈~お茶です~。」<br>
水「ありがとう・・・。ねぇ、翠星石・・・ちょっと良いかしらぁ?」<br>
翠 「なんです?」<br>
水「薔薇水晶・・・なんだか元気なさそうじゃなかったぁ・・・?」<br>
翠「そうですかぁ?『シュウマイおいし・・・』とか良いながら黙々と食べてたですよ?」<br>
水 「そうよねぇ・・・思い過ごしかしらぁ?」<br>
翠「意外と心配性なんですねぇ・・・。きっと、過保護な母親になるですぅ。」<br>
水「翠星石・・・あなたいつも一言余計なのよねぇ・・・。」<br>
翠「間違った事は言ってないですぅ・・・さっきから何をやってるですか?」<br>
水 「護身道具・・・ほらぁ、私可愛いでしょ?」<br>
翠 「はいはい、ワロスワロスですぅ。」<br>
水 「失礼な娘ねぇ・・・。」<br>
翠 「・・・ダーツと黒い羽・・・?」<br>
水「そう・・・漫画で羽とばす奴あるでしょう・・・?あれカッコイイじゃなぁい☆」<br>
翠「・・・正気ですか・・・?どうせならもっと殺傷能力のある奴にするですぅ!」<br>
水 「殺しちゃまずいわよぉ・・・。」<br>
翠 「正当防衛ですぅ。」<br>
薔 「水銀燈・・・翠星石・・・。」<br>
水 「薔薇水晶・・・どうしたの?」<br>
薔「もう寝るから・・・おやすみ言いに来た・・・。」<br>
翠 「律儀なやつですぅ。」<br>
水 「おやすみ・・・薔薇水晶・・・。」<br>
薔 「・・・水銀燈・・・。」<br>
水 「なぁに・・・?」<br>
薔 「ううん・・・おやすみ・・・。」<br>
それだけ言うと、薔薇水晶はトタトタと部屋を出て行った。<br>
<br>
翌日<br>
薔 「係の仕事で遅くなった…。」<br>
女1「あれ?昨日のやつじゃん!?」<br>
女2「ホントだ!丁度良い!てか・・・学校同じ?」<br>
薔 「・・・(無視無視・・・)」<br>
女1「お~っと待った。」<br>
女2「また、金貸してくれな~い?」<br>
薔 「・・・今日は財布持ってきてない。」<br>
女1「はぁ?マジで?使えねぇ~。」<br>
女2「気がきかねぇねぇやつ・・・。」<br>
薔 「あなた達に・・・用はないから・・・」<br>
ゴスッ<br>
女1「あんたさ・・・マッジで生意気だよねぇ~。」<br>
薔 「うっ・・・痛・・・。」<br>
女2「じゃあさぁ~あそこのコンビニから幾つかパクってきて?」<br>
薔 「万引き・・・良くない・・・。」<br>
女1「うっわ・・・マジで白けるんですけど~。」<br>
女2「ヤキいれてやろ、おら、こっち来い。」<br>
薔 「いや・・・やめてっ・・・」<br>
<br>
女1「はい、人気のない路地裏とうちゃ~く。」<br>
女2「じゃあ、始めま~す!」<br>
バシッ! ガスッ!<br>
薔「痛っ!なんで・・・こんな・・・ケホッ・・・。」<br>
女1「は?お前が言う事聞かないからに決まってるじゃん。」<br>
女2「そうそう、あんたが悪いの。世の中のルール教えてやるよ」<br>
ボスッ! ガッ!<br>
薔 「やめて…やめてぇ…!」<br>
女1「だったら言う事聞きなよ?」<br>
薔 「それは・・・やだ・・・」<br>
バシィッ!!<br>
女2「ちょ、やりすぎなんじゃねぇ?なんか血ぃでてるよ(笑)」<br>
薔 「・・・っ・・・」<br>
手を頬に当てる・・・相手の爪が当たったのだろうか・・・血が滲んでいる<br>
女1「確か同じ学校だったね、明日覚悟しときな?」<br>
女2「何するつもりなん?」<br>
女1「こいつを使って稼いでやるんだよ・・・。」<br>
二人が去った後、薔薇水晶は暫くうずくまっていた。<br>
<br>
薔 「ただいま・・・。」<br>
蒼 「お帰り・・・薔薇す・・・!?」<br>
水 「どうしたのその傷!?」<br>
薔 「・・・絡まれた・・・。」<br>
水 「一体誰に!?」<br>
薔 「分からない・・・名前も知らない人・・・。」<br>
真 「・・・酷いやつね・・・。」<br>
水「ああ・・・血が出てるじゃない・・・!早く手当てしないと・・・!」<br>
金 「きゅ・・・救急箱かしら~!」<br>
雛 「大丈夫?うにゅう食べる?」<br>
<br>
薔 「イタタ・・・。」<br>
真 「本当に・・・一体誰なのかしらね。」<br>
薔 「女子生徒・・・同じ学校。」<br>
蒼 「同じ学校?ほんとかい?」<br>
薔 「本当・・・制服同じだった。」<br>
翠 「まったく・・・学園の恥です!!」<br>
水 「それで・・・何をされたの?」<br>
薔「・・・昨日カツアゲされた・・・。今日は、万引きしろって言われたけど・・・やだって言ったら・・・。」<br>
水「昨日・・・やっぱり何かあったのね・・・どうして言わなかったの?」<br>
薔 「・・・・・・・・・」<br>
水 「黙ってないで・・・!ねぇどうして・・・!」<br>
真「水銀燈・・・熱くならないで・・・過ぎた事よ。」<br>
水 「そうね・・・ごめんなさい薔薇水晶。」<br>
薔「・・・私こそ・・・ごめんなさい・・・。ヒクッ・・・グスッ・・・」<br>
<br>
<br>
真 「薔薇水晶は・・・?」<br>
水 「寝てるわ・・・。泣くだけ泣いて・・・。」<br>
蒼 「まさかあんな事になってるなんて・・・。」<br>
翠 「どうするですぅ?」<br>
真「決まってるわ・・・見つけ出して二度と薔薇水晶に手を出させないようにするのだわ・・・。」<br>
水「それなんだけど・・・私に任せてくれない・・・?」<br>
蒼 「どうして?皆で協力した方が・・・。」<br>
水「お願い・・・必ず何とかしてみせるから・・・。」<br>
翠 「でもぉ!」<br>
水 「お願いよ・・・。」<br>
真「分かったわ・・・けど、もし貴女も危なくなったらちゃんと言って・・・。」<br>
水「ありがとう・・・真紅・・・じゃあ、私はもう寝るわ。」<br>
<br>
翠 「どういうつもりです、真紅!」<br>
真 「・・・翠星石・・・気付かなかったの?」<br>
蒼 「水銀燈が・・・怒ってたね・・・。」<br>
翠「・・・そう言われてみれば・・・そんな気がしないでもないですぅ・・・。」<br>
真「一番・・・やってはいけないことをしたわね・・・相手は。」<br>
<br>
水 「・・・」<br>
水銀燈はベッドに横になり、さっきの薔薇水晶の泣き顔を思い浮かべていた。<br>
水 「絶対に・・・許さない・・・」<br>
<br>
―学校<br>
水 「ふぅ・・・。」<br>
真 「どうかしら?」<br>
水「だめね・・・薔薇水晶の様子を見てるけど・・・それらしい奴と接触している様子はないわ・・・。」<br>
蒼 「薔薇水晶は?」<br>
真 「雛苺と金糸雀といっしょよ・・・。」<br>
翠 「でも、一人にしてたほうが相手は・・・」<br>
水 「翠星石・・・本気で言ってるの?」<br>
翠「じょ・・・冗談ですぅ・・・そんな怖い顔で睨むなですぅ・・・!」<br>
水 「ふん・・・。」<br>
雛 「何を話してるの~?」<br>
蒼 「あれ・・・、薔薇水晶は?」<br>
金 「先生が呼んでいるのかしら~。」<br>
真 「先生・・・?直接呼ばれたの・・・?」<br>
金 「男子が教えてくれたのかしら?」<br>
蒼「男子か・・・なら大丈夫かな。もうすぐ授業だし。」<br>
水 「・・・そうかしら・・・?」<br>
真「相手は女なのでしょ?なら大丈夫なのだわ。もし女がその男子に言ったとしたら、先生からとは言わないはずよ?」<br>
水 「・・・男がグルだったら?」<br>
水銀燈は席を立つ<br>
水 「先生に上手く言っておいて!探してくるわ!!」<br>
<br>
薔 「・・・何を・・・?」<br>
薔薇水晶は男子に声をかけられた後、無理やり校舎から離れた武道場に連れて来られた。<br>
先日の女子生徒だけでなく、男子生徒が二人加わっている。<br>
女1「さぁ?」<br>
女2「いいよ、やっちゃって。」<br>
男1「かなり可愛いじゃん・・・ほんとに良いのかよ?」<br>
女1「どうせ、滅多にやれないんでしょ?」<br>
男2「はははっ・・・違いねぇ・・・じゃあ、遠慮なく。」<br>
薔 「何を・・・きゃぁっ!!」<br>
男二人に横に寝かされ押さえつけられる。<br>
薔 「何をするの・・・!いや・・・離して!」<br>
女1「そうそう、良い感じ。ちゃんと撮ってる?」<br>
女2「おっけー、ばっちり。」<br>
何をしようとしているのか・・・容易に想像がついた・・・<br>
このままじゃ・・・確実に犯される・・・。<br>
薔 「いやだ・・・いやだ・・・!」<br>
女1「裏からの情報だけど、こういうビデオって結構高くで売れるらしいのよねぇ。」<br>
女2「さっすが、情報通~。」<br>
薔 「・・・離して!この・・・ロクデナシ!」<br>
男1「もうちょっとおとなしくしてくれないか?なぁ?」<br>
ナイフを出して薔薇水晶の頬に当てる・・・その冷たい感触に身を強張らせた。<br>
男2「そうそう・・・そんなふうにな!」<br>
ビリビリビリビリィ!!<br>
薔 「!!!///」<br>
シャツを破られ下着があらわになる<br>
女1「うわ、胸ちっちゃ!」<br>
女2「犯りがいなさそ~。」<br>
男1「今はナイチチブームだ!」<br>
薔「やだ・・・やめて・・・!いや・・・いやああああああああ!!」<br>
女1「いくら叫んでも助けは来ないって!授業中だし!!」<br>
女2「この場所校舎から離れて声は殆ど聞こえないし!!」<br>
<br>
薔 「助けて・・・銀ねえ・・・さま・・・。」<br>
<br>
水 「薔薇水晶!!」<br>
武道場のドアを開ける・・・人目の届かないところは他にもあるが、一番はここだ・・・。<br>
<br>
水 「薔薇・・・水晶・・・!」<br>
<br>
水銀燈の目に押さえるけられている薔薇水晶が写る・・・<br>
状況は直に把握できた・・・体が熱い・・・怒りが前身を巡っているのが分かる<br>
水 「こんなのところで何してるの・・・?」<br>
女1「げ!」<br>
女2「だ・・・誰だよ!?」<br>
男1「おいおい!人来ないんじゃなかったのかよ!」<br>
予想外の事態に薔薇水晶を押さえつけていた力が緩む・・・その隙に薔薇水晶は逃れた<br>
薔 「銀ねえさま・・・!」<br>
水 「薔薇水晶・・・なんてこと・・・。」<br>
薔薇水晶の痛々しい姿を見て水銀燈の怒りは増した・・・<br>
水「薔薇水晶・・・これを着て外で待ってなさい・・・。」<br>
薔 「でも、水銀燈が・・・。」<br>
水「大丈夫よ・・・私は平気・・・こんな奴らにやられたりしないわ・・・。」<br>
薔 「・・・でも。」<br>
水「ここにいると危ないわ・・・どうしても居たいなら・・・入り口のところで待ってて・・・。でもドアはちゃんと閉めといて。」<br>
薔 「分かった・・・。」<br>
薔薇水晶は武道場をでると扉を閉め入り口のところに座った・・・。<br>
薔 「銀ねえさまが来てくれた・・・。」<br>
安心したのか、薔薇水晶はすっと眠りに落ちた<br>
<br>
水 「さぁて・・・どうしてあげようかしら・・・。」<br>
女1「おまえバカじゃね?それは、こっちの台詞だっての。つか・・・誰よ?」<br>
水 「水銀燈・・・薔薇水晶の姉よ・・・。」<br>
女1「姉!?あいつ姉妹いたんだ。つか、あいつ薔薇水晶って名前だったんだ。」<br>
女2「妹を助けに来た・・・泣かせるじゃん!」<br>
水「あなた達・・・薔薇水晶に何をしようとしたの?」<br>
女2「あの状況見てわかんない?強姦よ・・・強姦。」<br>
女1「ビデオに撮って売ろうと思ったのよ。で、男どもは男優・・・女優は薔薇水晶って訳よ」<br>
二人は顔を合わせてにたにたと笑う<br>
水 「薔薇水晶の傷・・・全部あなた達?」<br>
女1「そうそう!全然ゆうこと聞かないから殴ったり。」<br>
女2「金も持ってないし・・・?だから、薔薇を使って儲けてやろうと思って」<br>
水 「・・・何処までも腐ってるのねぇ・・・」<br>
女1「どうせだから・・・お前も犯ってやろうか?」<br>
男1「良いのか?二人もwww」<br>
男2「こいつら二人とも可愛いしな・・・へへへ・・・。」<br>
水「そんなに、ペラペラ喋っていいのぉ?これ・・・な~んだ?」<br>
水銀燈が取り出したのは小型の録音機・・・<br>
水「自白してくれてありがと。学校に渡したらどうなるかしらねぇ?結構な事件よ・・・学校内で婦女暴行・・・」<br>
女1「てめっ!」<br>
女2「そんなの、あんたから奪えば良いだけじゃん。」<br>
水 「奪う・・・できるかしら?」<br>
女1「おめ・・・バカじゃね?一人で何がっ・・・!」<br>
トスッ・・・<br>
女2「イテッ!!なんだこれ?」<br>
手の甲に、黒い羽のついたダーツが刺さっている<br>
水 「皆まとめてやっつけてあげる・・・。」<br>
男1「は?お前本・・・ぐあっ!」<br>
水「本気よ・・・薔薇水晶をあんな目にあわせたあなた達・・・」<br>
<br>
水 「絶対に・・・許さないから・・・。」<br>
<br>
―十分後<br>
水「男なんて・・・急所を狙うだけで良いんだから楽よねぇ・・・。」<br>
カランと竹刀が畳に落ちる、男は二人とも悶絶している・・・南無・・・<br>
水「武道場なんて・・・いい場所を選んでくれたわぁ。」<br>
女1「ひぃぃ・・・。」<br>
女2「な・・・なんで!?」<br>
訳が分からない・・・男が二人もいたのに・・・<br>
水「さて・・・あとはあんたたちだけ・・・うふふふふ!」<br>
女1「見逃してよぉ・・・金払う・・・」<br>
ザクッ!<br>
女1「ぎゃああああああああ!」<br>
水「下品な声・・・いらないわぁそんなもの・・・。」<br>
その隙にもう一人が逃げようとしたが・・・<br>
水 「何処に逃げるつもりぃ・・・?」<br>
女2「ひいいいいいいい!」<br>
水銀燈の放ったダーツは両足に命中し、女子生徒は思いっきり転倒した<br>
水「痛い?苦しい?でもねぇ・・・薔薇水晶はもっと苦しかったはずよぉ・・・。」<br>
女1「こ・・・ここまでする必・・・ぎゃぁっ!」<br>
水「ここまでする必要・・・?あなた達・・・本気で言ってるの?ねぇ・・・」<br>
ダーツが女子生徒に向かって飛ぶ<br>
女2「ひぃ・・・痛い・・・」<br>
水 「自分たちが何をしたか分かってるの・・・?」<br>
女1「何って・・・ちょっとかわいがっ・・・ぎゃぁす!」<br>
女に突き刺さるダーツの数が増えていく・・・<br>
水「なにもしてない薔薇水晶に・・・あんなに酷いことしたのよ・・・そう簡単に許す訳ないじゃない・・・。」<br>
女2「こんなことして・・・ばれたら・・・ぎぁっ!」<br>
水「いちいち刺さったぐらいで悲鳴あげないで・・・汚らしい。」<br>
水銀燈は表情一つ変えず淡々としている<br>
水「これが、ばれたとしてもまずくなるのはあなた達でしょう?薔薇水晶にあんな事して・・・証拠だって在るんだから・・・。」<br>
水銀燈は転がってるビデオカメラに目を向ける<br>
水「写ってるんでしょ?録音機なくても良かったわねぇ・・・。」<br>
女1「ち・・・ちくしょおおおおおおおお!」<br>
水「危ないわね・・・ダメよナイフなんて出しちゃ余計にあなた達の立場が悪くなるわぁ・・・。」<br>
突き出されたナイフを交わし、ダーツを肩口に突き刺す・・・<br>
水「あなた達は四人・・・そのうち二人は男しかもナイフ付き・・・どうせ四人とも持ってるのでしょ?」<br>
女2「・・・・・・」<br>
水「けれど、こっちは私一人・・・武器はナイフより殺傷能力の低いダーツ・・・どう考えても悪者はあなたたちよねえ・・・!」<br>
女2「・・・ぎゃっ!」<br>
また一本ダーツが突き刺さる。<br>
水「だめよぉ・・・そのビデオカメラは大事な証拠なんだから・・・持っていこうとしちゃ・・・」<br>
女1「もうやめろよ・・・もう許せよ・・・」<br>
水「あなた達・・・薔薇水晶は・・・そう言わなかったの?」<br>
女2「・・・」<br>
水「あなた達が酷い事をしたとき薔薇水晶は止めてって言わなかったかしらぁ?」<br>
再びダーツが放たれる・・・<br>
水 「もっと苦しみなさぁい・・・!痛がりなさぁい!!」<br>
女1&女2 「「ひいいいいいいいいい」」<br>
が、水銀燈は動きを止める<br>
水 「まぁ・・・もうそろそろ授業も終わるし・・・」<br>
女1「じゃあ・・・」<br>
水「勘違いしないでぇ・・・ホントならもっともっと苦しめてやりたいわ・・・。でも、薔薇水晶も待たせてるしこんなの人に見られたくないじゃない?」<br>
女2「てことは・・・」<br>
水「ここであった事は言っちゃだめよぉ?まあ、言ったとしても悪いのはあなた達になるけど・・・。黙ってくれてたら・・・薔薇水晶の事も・・・黙っててあげるから。」<br>
女子生徒二人は何度も頷いた・・・助かりたくて必死だ。<br>
自分たちが黙っていれば、虐めのことも黙ってくれるという・・・こんなに都合のいい事はない。<br>
水「この辺にしておいてあげる・・・私は優しいから・・・けど覚えておきなさぁい・・・。」<br>
水銀燈は刺さっている黒い羽のついたダーツを抜いていく、その度に相手は「ひぃっ」という悲鳴をあげる・・・<br>
十四本・・・ずいぶん投げたものだ<br>
<br>
水「私はあなた達を絶対に許さない・・・今度薔薇水晶に手を出してみなさい・・・・・・。」<br>
<br>
水銀燈「その時は殺すわ。」<br>
<br>
<br>
薔 「すー・・・すー・・・」<br>
水「暢気ねぇ・・・起きなさい、風邪ひくわよ・・・。」<br>
薔 「んあ・・・」<br>
こしこしと目を擦る・・・。その目に赤い物が映る<br>
薔 「水銀燈・・・腕・・・!」<br>
水「これ・・・?ちょっと切られただけよ・・・血は出てるけどたいした事ないわ・・・。」<br>
薔 「・・・あいつらは?」<br>
水「もう、貴女に手を出す事はないわ・・・よぉく言っておいたから。」<br>
薔薇水晶はホッとしたように息を吐く<br>
水「もし、手を出してきてもまた守ってあげる。だから大丈夫よ・・・。」<br>
薔 「ありがとう・・・。」<br>
水「手当てしないといけないから・・・今日はもう帰りましょ?」<br>
薔 「保健室・・・。」<br>
水「あそこは行きたくないの。担当があいつだから・・・。」<br>
薔 「・・・その気持ち分かる・・・。」<br>
水 「多分大丈夫よ、出血も止まってるし。」<br>
薔 「でも・・・それだと目立つ・・・私も・・・。」<br>
確かにこのままだと非常に人目を引く・・・<br>
水「人目のつかないところに隠れて、真紅たちを呼びましょう・・・それが一番良いわ。」<br>
薔 「水銀燈・・・」<br>
水 「なに?」<br>
薔 「今夜もシュウマイが良い・・・。」<br>
水「なぁにぃ・・・こんな時に・・・。分かったわ、沢山作ってあげる。」<br>
薔 「・・・わ~いw」<br>
<br>
<br>
終わりのチャイムが鳴って数分・・・<br>
真 「こんなところに呼び出して・・・いったい何?」<br>
水「見ての通りよ・・・出るに出られないの・・・。」<br>
真「まったく・・・直に翠星石と蒼星石が来るわ・・・来たらちゃんと説明してあげて。皆心配してたんだから。」<br>
水 「悪いわねぇ・・・我侭聞いてもらって。」<br>
真 「薔薇水晶は・・・寝てるの?」<br>
薔 「すー・・・すー・・・zzzzzz」<br>
水「よっぽど張り詰めてたのね・・・しょうがないわよ。」<br>
真 「それで・・・どうなったの?」<br>
水「万事解決よ・・・証拠もちゃあんと押さえたし。」<br>
真 「学校に提出するの?」<br>
水「様子見ね・・・さっき武道場で結構やっちゃったし・・・今出すとややこしくなるわ・・・。」<br>
真 「殺したりはしてないんでしょうね・・・?」<br>
水「まさかぁ・・・流石にそれはないわよぉ・・・。武道場のことがもしばれても・・・私の方に理があるわ。」<br>
<br>
水「それに・・・殺すだけなんて・・・生易しすぎるわぁ・・・うふふふ。」<br>
<br>
<br>
<br>
―数週間後<br>
女1「あ~退屈だし金がねぇ~。」<br>
女2「誰か鴨にする?」<br>
女1「良いねそれ!」<br>
女2「ま、気が弱い奴は薔薇以外に沢山いるって。」<br>
ブ「君たち…生徒指導のブラッドレイだが・・・すこし、来てもらえるかな?」<br>
女1「え~?」<br>
女2「何か用ですか?」<br>
ブ 「来て貰えば分かる・・・」<br>
二人が連れてこられたのは・・・校長室<br>
ブ 「連れて来ました。ムスカ校長」<br>
ム 「ごくろう・・・。」<br>
女1「!?」<br>
女2「水銀燈に・・・薔薇水晶!?」<br>
男1「よぉ・・・。」<br>
女1「(なんで!?あいつ黙ってるって言わなかった!?)」<br>
女2「(はめられた・・・!?)」<br>
水銀燈は顔を伏せていたが二人を見るとニヤリと笑った<br>
<br>
<br>
焦点は薔薇水晶への暴行で、録音した音声とビデオが決定的な証拠となった。<br>
四人には退学処分が言い渡された・・・。<br>
四人に向けられる社会の眼は予想以上に厳しく・・・以後、日の当たる生活は出来なかったと聞く・・・<br>
<br>
<br>
水銀燈「言ったでしょ・・・絶対に許さないって・・・。」<br>
<br>
end<br>
<br></font></p>
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