帰ってきた!? フラン(伊)とゴリラの大冒険!! 第7話『vs津喜多 万作』


フランとゴリラはとっても仲良し。
いつも一緒にお散歩するの。

「今日は購買部に買い物に行きましょう。」
「ウホウホ。」

フランとゴリラが購買部に行くと、そこには津喜多 万作がいました。

「ごきげんよう。」
「ウホウホ。」
「絵描こーぜ。」
「ウホウホ。」

だけどおやおや、何やら万作の様子がおかしいです。

「どうしたの?」
「ウホウホ。」

「実は生まれつき巻きこまれ体質でいつも不幸な目にあうんだ。」
「一 一(にのまえ はじめ)みたいにラッキースケベでもあるならまだしも、女の子との絡みは一切ないばかりか魔人グループに目をつけられる始末だ。」
「せめて連れていかれたのが番長Gならまだたくさん女の子がいたのに。本当についてない。」

「可哀相。」
「ウホウホ。」

フランとゴリラは買い物をしながら話半分に万作の愚痴を聞いてあげました。

「そうだ、こんなところにバナナがあるわ。」
「ウホウホ。」

フランとゴリラが万作にバナナを与えると、万作は流れるような動きでバナナの皮で転びました。

「可哀相。」
「ウホウホ。」
「大丈夫だ。こんなこともあろうかとヘルメットを装着していたので頭部の守りは万全だ。」

「そうだ、こんなところにキノコがあるわ。」
「ウホウホ。」

フランとゴリラは、ゴリラの体から生えたキノコをむしり取って万作に与えました。
もちろんキノコにあたりました。

「可哀相。」
「ウホウホ。」
「もう俺のことは放っておいてくれ。」

なんということでしょう。
フランとゴリラが何かをすればするほど、万作はかえって不幸な目に遭ってしまうのです。

「まさか今まで万能アイテムだったバナナもキノコも役に立たないなんて・・・」
「ウホウホ。」
「これは手ごわいわね・・・」
「ウホウホ。」

フランとゴリラはあまりのことに衝撃を禁じえません。
果たして万作を救う手立てはないのでしょうか?

「そうだ、こんなところにコショウがあるわ。」
「ウホウホ。」

フランとゴリラはさっき購買で買ったばかりのコショウを万作に与えました。

「へっくち!」

万作はいきなりコショウを降りかけられてクシャミをしました。
しかし、どうしたことでしょう。何やら万作の様子が変わりました。
卑屈だった目つきには輝きが戻り、猫背となっていた姿勢は正され、その表情には生気がみなぎっていました。
フルフェイスヘルメットなので見た目には全くわかりませんが。
どうやら鼻につっかえていたムズムズする感じがなくなってスッキリしたようです。

試しにバナナを与えてみてもバナナの皮で転ぶことがなく、
近くをガラの悪い不良が通りかかっても絡まれることがなく、
購買にいた同級生の女の子に話しかけても酷い目にあいませんでした。
キノコにはあたりました。

なんと、フランとゴリラが与えたコショウは魔人能力を解除する不思議なコショウだったのです。

「やったぜ!これで俺は不幸体質からおさらばだ、ヒャッホゥ!!」

そう言うと万作は嬉しそうに購買から走り去って行きました。
コショウの効果はあくまでも一時的なものなので
万作はすぐにまた不幸体質に戻ってしまうのですが、
それはまた別のお話。

「今日もいいことしたね!」
「ウホウホ!」
「明日も一緒にお散歩しようね!」
「ウホウホ!」
「明日はどこに行こうかなあ。」

めでたしめでたし。

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最終更新:2014年04月16日 06:51