「アレンお願い」
そうアレンに懇願したのは幼馴染の@wikiだった
「う~ん・・・いいよ」
その言葉で@wikiは笑顔を見せた
その約束から数ヶ月
アレンは冬休みで毎年恒例
ゾウディアックの山荘へ来ていた
昼食の後片付けをして一休みしようと管理人室へ向かう
何やら入り口・・・
カウンターからアレンを呼ぶ声が聞こえる
その声に聞き覚えが
「こらぁーアレン!!」
「い!?@wiki!!なんでこんなとことに?」
@wikiはアレンにカツカツと歩み寄った
「んもー何でじゃないわよ
冬になったらハンティングと
銃の扱い教えてくれるって約束したじゃない」
「あ・・・」
思い出せば遥か昔にそんな約束をした・・・
ようなしてないような
「完全に忘れてたでしょ?」
「ごめんごめん」
「ひっどーい」
@wikiは持ってきた荷物の一つをアレンに投げつけた
一番大きな荷物で重そうだ
「忘れてた罰、それを208に持っていってね」
「って、泊まるの」
「当たり前よ、2泊ぐらいしてくから
その間に絶対教えてね」
「はいはい」
その日の夕方
「コンコン」
@wikiがノックの音を聞いて扉を開ける
そこにいたのはアレンだった
「@wiki行こう」
「え?それじゃ・・・」
「うん、まずは基本的な銃の使い方から」
アレンオリジナルのハンティングレクチャーに@は参加することになった
と、言っても参加者は@wiki一人である
「んじゃ、あの的に向かって撃ってみて」
「解ったわ」
(うう・・・銃って結構重い・・・)
パン、という乾いた音がした
その瞬間だっただろうか?
何故か自分は空を見ていた
銃の発砲の衝撃で
体勢を崩していたのだ
それでも雪に倒れこむことはなかった
「あ・・・」
アレンが@を支えていたからだ
「あ・・・りがと」
「どういたしまして」
あ・・・あれ?アレンってこんなにかっこ・・・
「@wiki、大丈夫?」
「あ、平気平気」
「そう?何かぼーっとしてたから」
「な・・・何でもない」
うわ~何これ
@wikiは胸の鼓動に途惑っていた
それは恋の始まり
最終更新:2016年03月07日 23:22