戦国BASARA/エロパロ保管庫

その後の二人6

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momo

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「さすけぇ…。」
ずずっと鼻をすする音がする。
「んー?どしたの?……大丈夫。ここにいるでしょ?」
「うむ……。」
これ以上は邪魔だな。そう思い、慶次は立ち上がった。
「悪いね。」
「いや、良いよ。仲直りできるなら、俺もほっとした。……それにしても。」
「どうかした?」
「いや、良く騒動を引き起こす動画だと思ってさ……。」
「騒動?」
「いやーあの動画でさ、騒ぎになってるのってここだけじゃないんだよねえ。」
慶次は遠い目をして、西の空を見上げた。

元親はどうしてんのかねえ。
そろそろ上手くやってると良いんだけど。


「落ち着いた?」
慶次が去ってからも暫く幸村は佐助に抱きついたままだった。
「佐助…俺は。こ……?」
こつんと何か小さい感触がして漸く体を離す。顔を上げると佐助が笑っていた。
「分かる?蹴ったの。」
佐助は幸村の手を取り膨らんだ腹を触らせて「もうすぐ会えるね」と呟いた。
その言葉に感動とすまなさが同時に沸き上がってくる。
抱きついた佐助の肩は初めて触れたときよりも随分薄くなっていた。
「すまぬ。俺は……何も気付かずに。」
「良いんだよ。そうじゃなくても貧相なのにこんなになるもんだから触らせたくなかったんだ。」

佐助の顔を見ると、女心ってヤツさ。と佐助は苦笑した。
「真田の旦那、俺はね。嫌いな野郎の子を孕むなんてへまはしないし、どうでも良いって思ってるなら危険を冒してまで産もうなんて思わなかったよ。」
目を反らさず、真っ直ぐにそう告げられて、幸村は噛み締めるようにその言葉を頭の中で反芻した。
「佐助、それはお前は俺を……。」
言いかけて佐助の指がそれを遮る。
「俺は立場が立場だからね。自分の想いを主に言うなんてホントは駄目なんだよ。」
「!さ……。」
前ぶれもなく佐助の唇が触れる。
「黙って、ね。」
佐助は幸村の頭に手を添えて、額や頬、唇に優しく口付けた。
「俺が言ったって秘密してくれる?」
聞こえるか聞こえないかの声で佐助が囁く。

「好きだよ。旦那。」

「佐助……。」
目頭が熱くなる。
「旦那の子は命に代えても無事に産むから。心配しないで。」
「馬鹿なことを言うな!心配に決まっているだろう!」
その言葉に佐助は応えず、吐息のような笑みを溢しただけだった。



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