戦国BASARA/エロパロ保管庫

手の鳴る方へ3

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momo

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「――やめて!」
侮辱の言葉とともに捲りあげられようとした狩衣を、長曾我部の手とともに叩き落とす。
やめて。否定の言葉が涙と一緒に溢れ出る。悔しい。なんで私泣いてしまうの。
ふと、腕を掴まれ、温かい空気が近づいたかと思うと、こぼれた涙を掬い取られていた。
毛利の唇と舌が、優しく、優しく。
「え、や、……ぅわ…っ」
そのまま抱きしめられ、不安定に傾いだ身体を立て直そうともがくが、毛利の抱きしめる腕はますます強くなる。
白けた顔で、長曾我部が見降ろしている。
「やめて、ねえ……おい毛利ぃ、お前にもあったのかよ、こんな純真っぽい時がよ」
再び、鬼の動きが始まったようだ。今度は密着している鶴姫までその淫らな上下運動に巻き込まれて混乱してしまう。
「んっ、ふあぁ…っ」
嬌声が耳に、押し付けられた豊かな乳房の奥から直接響いてくる。逃げたい。
「……知ら、ぬ…」
知らぬ。しらない。そんな事はもうどうでもいい。いいから、もっと、
一度、がくんと大きく毛利が身体全体で跳ねて、長曾我部が笑って言った。「イってやがる」
緩んだ腕からそっと抜け出して、恐る恐る毛利の顔を見上げると。やっぱり緩く微笑んでいた。
そして、か細く言う。
「娘……鶴、姫?……来よ、こちらまで……」
ここまでおいで。
いっしょになろう。

過ぎてしまったことはもうどうしようもないの。
こぼれた水も、いってしまった人も戻ってはきてくれないの。
だからなくす前に叩きつける。粉々になればさみしくないね。

さみしくないよ。
でもこれからあなたはさみしくなるから、だからいっしょになってあげる。

握られた両の二の腕が、何故だか拒むのをやめた。
私は、まだ信じているのかもしれない。この人を助けられる事を。
そしてもしかしたら、鬼だって泣いているのだろうかと、気づきかけている事。
長曾我部が毛利から離れて、支えを無くした毛利が鶴姫にもたれかかる。睨みつけると、
「思い上がんなよ、餓鬼」
歪んで吊り上がる口元と、笑ってない片目が見えた。
私は、信じている。何にも屈せずこの心のまま生きていける。大丈夫。
ゆるりと毛利が起き上がってきて、薄絹越しに口づけを交わしてくる。
大丈夫。きっと大丈夫だから。
拒否も、自ら近づく事もないまま微かな唇を受け入れて、再び動こうとしている未来を見据えようと、
鶴姫は息を整えた。

おしまい。

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これだけじゃあんまり外道すぎるのでバックボーン補足。

少年少女時代の瀬戸内が、ひょんなきっかけから出会っていて、
お互い敵国の人間だろうけど、それでも友達になりたくてこっそり遊んでた。
そのうち友情から淡い恋心に発展してはいくんだけど、二人とも内気だからそれ以上何もなくて結局別れてそのまま。
大人になって再開するんだけど、互いのあまりの変わりっぷりとかやっぱり敵国であるからとか、
可愛さ余って憎さ百倍になって上記の話に至る。

とはいえこれでは鶴姫完全に蚊帳の外でまとまらないのでボツ。
お目汚ししました。
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