戦国BASARA/エロパロ保管庫

元親×元就(♀)時々ザビー2

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momo

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見上げると、ふいに俺の背後の襖を開けて室内に入ってきた毛利の顔は恐ろしいほど無表情で。
内心はらわたが煮えくり返るほど怒り心頭しているであろう事は、誰の目にも明らかだ。
ああ…そう言えば今日は前々から「早く来い」って毛利に言われてたっけか…。
なのに俺がこんな所で家臣達相手に油売ってたもんだから、すっかりへそ曲げちまった訳だ。
つか怒るのは良いけど、せっかく可愛いんだからあんまし怖い顔するんじゃねぇよ。
ほら…アンタんとこの家臣達、全員ビビリまくってんじゃねぇか。

「そんな物騒な話じゃねぇって。
 俺はただ、ちょっとコイツ等に安芸の国の事を色々教えてもらってただけで…」

「ちっ…長曾我部殿、庇い立てなど…我らには不用…」

震える声で俺の言葉をさえぎると同時に、若い家臣の一人が毛利へとひれ伏す。
それを皮切りに他の家臣達も次々と頭を畳に擦りつけながら言葉を発していった。

「元就様…我ら一同、いかなる処罰も受ける覚悟に存じます!!」

「ですが我らが長曾我部殿に苦言を呈すは…」

「一同ひとえに、毛利の御家と安芸の安泰をおもんばかればこそにございます!!!」

「駒共が…我に意見すると申すか」

ゆらりと一歩踏み出し、地の底から湧き上がるような低い声で毛利が呟く。
土下座していた家臣達が毛利の言葉を受けて更にガクブルしながら縮こまっちまったのを見ると、
ついさっきまで責め立てられてた身とは言え、流石に気の毒になっちまう。
思わず俺は毛利の狩衣のすそを引っ張り合図を送った。

「おっ…おい、もう良いじゃねぇか毛利…」

「黙れ長曾我部、よそ者が余計な口を挟むでない」

「「「「………………」」」」

誰かの汗が畳の上にしたたり落ちた音すら聞こえたんじゃねぇかと思うほどの、
身に突き刺さるような静寂が部屋中に蔓延する。
だがやがて小さな溜息を一つ吐くと、毛利は家臣達へと向き直る。

「申し付けたき事が有る…一同おもてを上げよ」

一体何事かとおそるおそる頭を上げた家臣達を見据えて、毛利は言葉を続けた。

「我は安芸の国主を辞するつもりなど毛頭無い」

「「「「…おぉ、元就様ぁっ!!!」」」」

「しかし国主である事を理由に、長曾我部との交流を控えるつもりも毛頭無い」

「「「「…も…元就様ぁ……」」」」

「それが不服であれば、いつでも我に反旗をひるがえすが良い。
 だが過去にそうした者の末路を…貴様等知らぬ訳ではなかろう?」

一族総粛清…。
微かに笑んだ毛利とは対照的に、真っ白い紙みてぇに血の気を失った家臣達の顔に
そう書いてあったような気がして、思わず俺はゴシゴシと目を擦る。
刹那…今度は思いもよらぬ言葉に耳を疑った。

「…前述した身勝手ゆえに、時として皆には要らぬ気苦労をかける事もあろう。
 だが、どうか我に免じて家臣一同結束し…安芸に安寧をもたらす為その力を貸して欲しい」

「「「「「……………!!!」」」」」

幻聴でなけりゃ、ここまで直立不動で上から目線のままお願いする奴を俺は初めて見たぞ。
まぁそれでも日ごろの毛利を良く知る家臣達に取っちゃあ、それは天変地異同様の出来事で。
しばらくの間揃いもそろって硬直し、大きく目を見開いてあんぐりと大口を開けていた。
だが家臣達はやがてよろよろ立ち上がると、感極まったように次々毛利の元へと駆け寄って来る。
そして毛利に縋りつくようにして皆いっせいにむせび泣いた。

「「「「もっ…元就様ぁあああ!! なんと…なんとありがたきお言葉っ!!」」」」

「「「「我ら…我ら生涯命を賭して、
 元就様と毛利の御家、そして安芸の国の為に尽力いたしまするぞぉおおおおっ!!!」」」」

ちょっ、痛っ!!痛ぇって!!!
アンタ等大将囲んで盛り上がりてぇのは解るが、傍に居る俺を足蹴にするんじゃねぇよっ!!
…にしても毛利の奴、鞭と飴を巧みに使い分けて堅物揃いの家臣達をまんまと懐柔しやがった。
恐るべしツンデ…否、詭計智将。

「解れば良い…それより皆の者、急ぎ出航の準備を致せ」

「「「「ははぁっ!!!!」」」」



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