大横本線

大横本線 (おおよこほんせん・Ōyoko Line)は、埼玉県さいたま市大宮区の大宮駅と神奈川県横須賀市の湘南鷹取駅とを結ぶ、ちばドリームエクスプレス(cdx)の鉄道路線である。
路線番号の記号は OY



路線データ

大横本線 Ōyoko Line
営業距離
(営業キロ)
112.8km
(六平連絡線除く)
管轄 浦和支部:44.1 km(大宮駅宮寺駅間)
東京支部:35.8km(みずほ高根駅金森駅
横浜支部:32.9km(つくし野駅湘南鷹取駅
軌間 1,067mm
駅数 59駅(起終点含む)
路線記号 OY
平均駅間距離 1.91km
複線区間 全線
電化区間 全線(直流1500V)
閉塞方式 車内信号閉塞式
保安装置 Digital-ATC(全線)
ETCS Level 3(西所沢駅拝島駅間:予定)
運賃区分 都市線
  路線図

概要

大横本線は環状方向の路線で、「ドリームネットワーク」の西側部分を受け持っている。営業キロが約112キロと長く、cdxの単一路線では一番長い。駅数はcdxの単一路線では最も多い(cdxグループの路線を含めると、ひたち高速鉄道ひたちラインが営業キロ・駅数共にトップとなる)。

運行形態

線内の有料特急列車は2009年3月12日まで運転していたが、利用客低迷のため廃止した。しばらくの間有料特急が全く走らない状態が続いていたが、新杉田駅以南に限り2012年3月17日のダイヤ改正から有料特急が復活した。
2012年3月現在、有料特急ははまゆうが運行している。有料特急以外の列車種別は 急行 直通快速 快速 区間快速 普通 の5種別。
  • 環状方向の路線で区間・時間帯によって旅客の増減が大きいため、区間運転の列車が多い。
  • 大宮駅川越駅間は大柏本線の列車が乗り入れる。かつては急行も普通も各駅停車であったが、混乱の原因となるため、現在は大横本線の列車と停車駅を合わせている。
  • 新杉田駅以南は原則として三浦線の列車で運行しており、旅客案内上も「三浦線」として扱っている。大横本線の列車が乗り入れるのは早朝・夜間のごく数本のみである。

特急はまゆう(Limited Express HAMAYŪ)

東京湾を横断して三浦半島と房総半島を結ぶ特急列車。詳細は 特急はまゆうの項目 を参照。

急行(Express)

大横本線の最速達列車。大横本線で全区間走行する列車は急行のみである。

快速(Rapid)

大横本線の快速列車である。運転本数の少ない区間は各駅に停まる。
  • 停車駅は 大宮駅 – 川越新宿町駅間の各駅、川越新宿町駅 – 入間大井駅 – 東所沢駅 – 所沢駅、所沢駅 – 拝島駅間の各駅、拝島駅 – 多摩平駅 – 豊田駅 – 武蔵堀之内駅山崎団地駅町田北口駅 – 町田駅 – 金森駅 – つくし野駅 – ズーラシア駅 – 鶴ケ峰駅別所中里台駅 – 上大岡駅 – 新杉田駅 と、新杉田駅 – 湘南鷹取駅間の各駅である。
  • 区間運転列車が多く、全線を通しで運転する列車は少ない。運転頻度も区間によって異なる。
  • 2008年3月15日のダイヤ改正で六平連絡線が 直通快速 が新設されるまでは、新杉田駅から横浜環状線横浜駅まで乗り入れていた。
  • 日中30分ヘッドの運転。

直通快速(Rapid)

町田駅方面から横浜環状線へ乗り入れる快速列車で、主に町田駅 – 横浜駅間で運転。
  • 大横本線内の停車駅は 快速 と同じで、横浜環状線内は各駅に停まる。

区間快速(Regional Rapid)

快速列車のうち、一部の駅を各駅停車としたもの。主に豊田駅以南で運転される。大宮駅 – 拝島駅間は快速と停車駅が同じである。
  • 停車駅は 大宮駅 – 川越新宿町駅間の各駅、川越新宿町駅 - 入間大井駅 - 東所沢駅、東所沢駅 – 拝島駅間の各駅、拝島駅 – 多摩平駅 – 豊田駅 – 武蔵堀之内駅 – 山崎団地駅、山崎団地駅 – ズーラシア駅間の各駅、ズーラシア駅 – 鶴ケ峰駅 – 別所中里台駅、別所中里台駅 – 湘南鷹取駅間の各駅である。

普通(Local)

  • 全ての駅に停車。区間運転主体で、2010年3月現在全線を通して運転する列車は無い。
  • 前述の通り、新杉田駅以南は三浦線の車両で運転しており、三浦線の車両で運転する列車は原則として「三浦線」と案内している。

車両

開業当初は2 – 4両の編成の短い車両を使用していたが、予想旅客需要が大きく上回って捌ききれなくなってしまったため、現在は4 – 8両編成の4扉車に統一されている。
2021年現在は、大宮エリアでは主に古谷車両センター(浦フヤ)所属の2系を使用し、横浜エリアでは主に新杉田車両センター(浜スキ)所属の24系8系を使用している。新杉田駅以南は三浦線と一体的に運用していることから、三浦線と同じ17系を使用している。
このほか、大宮から乗り入れてくる大柏本線の車両も見られる。

  • 24系100番台:横浜エリアの新型車両で、2021年10月にまず6両編成1本が導入され、2022年3月までに4編成が出揃った。横浜エリア用だが24系自体の性能評価とETCSの試験のため、2022年度から当面の間、大宮エリアの西所沢駅拝島駅間で独立した運用を組んでいる。100番台に区分しているが、基本仕様は横浜環状線用の0番台と同一である。

  • 2系:大宮エリアの主力系列。4両編成を基本とし、2本繋いだ8両編成で使用することもある。横浜エリアでも使用可能だが営業運転で乗り入れたことは無い。また、2系には2016年3月以降の横浜環状線で必要なTASCが装備されていないため、仮に横浜エリアで使用するにしても直通快速では使用できない。

  • 8系:横浜エリアの主力系列で、開業時から使用している。1000番台がほとんどだが、2003年に古谷車両センター(浦フヤ)から転属した0番台(二次車)も2編成在籍している。当初は5両編成だったが、後に1両増結されて現在は全て6両編成となっている。
    • 一部の編成はリニューアル工事により内外装が変化しているが、未更新車の中にも塗装だけ変えたものや、走行機器のみ更新した編成が存在する。
    • かつては大宮エリアでも古谷車両センター所属の8系0番台(4両編成)を使用していたが、東湘本線東湘車両センター(浜トシ))へ転出している。

大横本線以外の車両

  • 24系0番台横浜環状線用の新型車両。直通快速(環状線直通列車)の一部の便は環状線用の車両を使用していることから、本系列も大横本線の町田まで乗り入れている。順次、後述の30系を置き換えていく予定である。
  • 30系:横浜環状線の主力系列。24系と同様の理由で、大横本線でもその姿を見ることが出来る。順次、24系に置き換わる予定である。
  • 17系:三浦線用の電車で、主に新杉田駅以南で使用している。

かつて使用していた車両

  • 6系:大宮口用の増結車両として7編成が在籍していた。増大する需要に耐えきれず、2011年までに全ての編成が転属している。

ラインカラー

開業時のラインカラーはロイヤルブルーであったが、2009年11月1日から色合いを変え、新たなロイヤルブルーに変更した。

歴史

  • 1998年09月23日 – 【路線開業】全線。
  • 2001年01月16日 – 【駅開業】大井鶴が岡駅
  • 2004年06月15日 – 【駅開業】さいたま宮前駅
  • 2006年03月18日 – 【駅改称】大井中央駅 → 大井ふじみ野駅
  • 2008年03月15日 – 【路線開業】【直通運転開始】六平連絡線が開業。直通快速が新設され、cdx横浜駅(現:横浜駅)まで乗り入れを開めた。
  • 2020年03月14日 – 【駅改称】大井ふじみ野駅 → 入間大井駅

駅一覧・接続路線

  • 2012年3月17日改正
  • ●は停車駅、|は通過駅、‖は経由せず、◆は折り返す列車のある駅
  • 直通快速の大横本線内の停車駅は、快速と同じ。
大横本線(大宮〜新杉田)








駅名








接続路線・備考 所在地 管轄
- 0.0 OY01 大宮駅 TH 大柏本線
東日本旅客鉄道:新幹線・ JU 東北本線(宇都宮線)・ JU 高崎線・ JS 湘南新宿ライン・ JK 京浜東北線・ JA 埼京線・川越線
東武鉄道: TD 野田線
埼玉新都市交通: NS 伊奈線(ニューシャトル)






大宮区




1.4 1.4 OY02 大成町駅
2.7 4.1 OY03 日進駅 東日本旅客鉄道:川越線 北区
1.7 5.8 OY04 さいたま宮前駅 西区
2.8 8.6 OY05 新指扇駅
3.2 11.8 OY06 古谷本郷駅 川越市
3.4 15.2 OY07 仙波駅
1.5 16.7 OY08 川越駅 SO 埼央線
東日本旅客鉄道:川越線
東武鉄道: TJ 東上線
0.8 17.5 OY09 川越新宿町駅
1.8 19.3 OY10 砂新田駅
2.3 21.6 OY11 大井鶴が岡駅 ふじみ野市
0.7 22.3 OY12 入間大井駅
3.4 25.7 OY13 北永井駅 入間郡
三芳町
2.6 28.3 OY14 南永井駅 所沢市
2.4 30.7 OY15 東所沢駅 東日本旅客鉄道: JM 武蔵野線
3.1 33.8 OY16 上安松駅
0.9 34.7 OY17 所沢駅 西武鉄道: SS 新宿線・ SI 池袋線
1.9 36.6 OY18 西所沢駅 西武鉄道: SI 池袋線・ SI 狭山線
3.0 39.6 OY19 武蔵北野駅
1.8 41.4 OY20 所沢キャンパス駅
2.7 44.1 OY21 宮寺駅 入間市
1.9 46.0 OY22 みずほ高根駅

西多摩郡
瑞穂町



1.8 47.8 OY23 箱根ケ崎駅 東日本旅客鉄道:八高線
2.0 49.8 OY24 武蔵双葉駅 羽村市
1.3 51.1 OY25 東福生駅 東日本旅客鉄道:八高線 福生市
1.3 52.4 OY26 新牛浜駅 東日本旅客鉄道: JC 青梅線(牛浜駅)
1.8 54.2 OY27 拝島駅 東日本旅客鉄道: JC 青梅線・ JC 五日市線・八高線
西武鉄道: SS 拝島線
昭島市
1.9 56.1 OY28 南昭島駅 東日本旅客鉄道: 青梅線(昭島駅)
2.4 58.5 OY29 武蔵福島駅
2.4 60.9 OY30 武蔵石川駅 八王子市
1.2 62.1 OY31 多摩平駅 日野市
0.9 63.0 OY32 豊田駅 東日本旅客鉄道: JC 中央本線
1.2 64.2 OY33 武蔵平山駅
3.2 67.4 OY34 武蔵堀之内駅 京王電鉄: KO 相模原線 八王子市
1.5 68.9 OY35 西唐木田駅
2.3 71.2 OY36 小山田駅 町田市
1.6 72.8 OY37 図師町駅
1.8 74.6 OY38 山崎団地駅
2.2 76.8 OY39 町田北口駅
1.4 78.2 OY40 町田駅 東日本旅客鉄道: JH 横浜線
小田急電鉄: OH 小田原線
1.7 79.9 OY41 金森駅
2.3 82.2 OY42 つくし野駅 東京急行電鉄: DT 田園都市線
2.2 84.4 OY43 霧が丘駅




緑区


1.9 86.3 OY44 三保町駅
2.1 88.4 OY45 ズーラシア駅 TS 東湘本線 旭区
1.4 89.8 OY46 東今宿駅
1.3 91.1 OY47 鶴ケ峰駅 相模鉄道: SO 本線
1.4 92.5 OY48 市沢駅
1.7 94.2 OY49 新桜が丘駅 保土ケ谷区
2.4 96.6 OY50 東平戸駅 (六平連絡線(一部乗入れ)) 戸塚区
2.1 98.7 OY51 別所中里台駅 YL 横浜環状線 南区
1.4 100.1 OY52 上大岡駅 京浜急行電鉄: KK 本線
横浜市営地下鉄: B ブルーライン
1.3 101.4 OY53 磯子汐見台駅 磯子区
2.3 103.7 OY54 新杉田駅 YL 横浜環状線
東日本旅客鉄道: JK 根岸線
京浜急行電鉄: KK 本線(杉田駅)
横浜新都市交通:金沢シーサイドライン
YL01 横浜駅
下段へ








駅名








接続路線・備考 所在地

  • 2012年3月17日改正
  • 全駅神奈川県内に所在、横浜支部管轄
  • ●は停車駅、|は通過駅、‖は経由せず、◆は折り返す列車のある駅
  • 大横本線:全種別各駅停車
大横本線(新杉田〜湘南鷹取)・三浦線
駅間
キロ
営業キロ 駅番号 駅名 大横
本線
三浦線 接続路線・備考 所在地
大宮
から
新杉田
から
普通
上段へ
- 103.7 0.0 OY54 新杉田駅 YL 横浜環状線(はまゆう号乗入れ)
東日本旅客鉄道: 根岸線
京浜急行電鉄: KK 本線(杉田駅)
横浜新都市交通:金沢シーサイドライン


磯子区
1.8 105.5 1.8 OY55 杉田富岡駅
1.2 106.7 3.0 OY56 新能見台駅 金沢区
2.1 108.8 5.1 OY57 釜利谷駅
2.3 111.1 7.4 OY58 六浦駅 京浜急行電鉄: KK 本線
1.7 112.8 9.1 OY59
MI01
湘南鷹取駅 MI 三浦線(直通) 横須賀市
27.8 MI09 三崎口駅
29.8 MI10 油壺駅
33.1 MI12 三崎城ケ島駅
駅間
キロ
大宮
から
新杉田
から
駅番号 駅名 大横
本線
普通 接続路線・備考 所在地
営業キロ 三浦線

今後の計画

車両・車体更新

2022年から順次、横浜地区で運用している8系(1000番台未更新車・0番台二次車)を24系に置き換えていく。なお、大横本線では既に横浜環状線用の24系が環状線から町田駅まで乗り入れており、町田以北でも7月から試運転している姿が目撃されている。
大宮エリアでは今の所車両更新の計画は出ていないが、2系のリニューアルを順次行っていく予定である。

移動式保安装置の試験運用

2022年度から西所沢駅拝島駅間でETCS(Level 3)の試験を始める予定である。試験に供する車両は24系のSK4101 –SK4101編成を予定しており、2021年10月に落成したSK4101編成は当初からETCS車上装置を搭載している。


最終更新:2022-05-28    大横本線 路線

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最終更新:2022年05月28日 20:36