船沼本線

船沼本線 (せんしょうほんせん・Senshō Line)は、千葉県船橋市の船橋駅と千葉県柏市の沼南中央駅とを結ぶ、ちばドリームエクスプレス(cdx)の鉄道路線である。
路線記号は SY



路線データ

船沼本線 Senshō Line
管轄・営業距離
(営業キロ)
20.4km
千葉総合本部:20.4km(全線)
軌間 1067mm
駅数 14駅(起終点含む)
路線記号 SY
平均駅間距離 1.45km
複線区間 全線
電化区間 全線(直流1500V)
閉塞方式 車内信号閉塞式
保安装置 Digital-ATC
運賃区分 都市線
  路線図

路線概要

名前の通り、千葉県の橋市と(旧)南町を結ぶ路線である。元々は新たなニュータウン開発地に選ばれた沼南町(現:柏市)や印西町(現:印西市)草深地区の住民が船橋経由で都心へ通勤・通学するための路線として日本国有鉄道(国鉄)が建設したものであり、1976年に船橋駅〜大木戸駅(現:沼南中央駅)間が印西(いんざい)として開業したのがはじまりである。その後、国鉄民営化、cdxへの転換、cdx成田駅(現:成田駅)への延伸、路線の分割・整理を経て現在に至っている。
ほぼ全区間にわたって東武鉄道野田線と併走しており、競合している。

運行形態

2021年3月現在は、主に柏駅船橋駅を結ぶ直通列車を主体としたダイヤとなっている。船沼本線は船橋駅が起点だが、2021年のダイヤ改正から運行上の「上り」「下り」が逆転している。(船橋方面が「下り」)
列車種別は 直通急行 直通快速 特別快速WiNG 普通 の4種別。前者2種別は柏以遠発着で、同線のメインとなる種別である。普通は船沼本線内のみを走行し、他線には乗り入れない。
中山競馬場のレース開催日は、臨時で大柏本線大宮駅方面から中山競馬場線に直通する 臨時急行 臨時快速 も運転されている。
かつては有料特急列車として特急ひまわり号 があったが、現在は廃止されている。また、急行・快速も2021年3月13日のダイヤ改正で直通急行・直通快速に統合される形で廃止され、存在しない。

直通急行(Direct Express)・直通快速(Direct Rapid)

競合する東武鉄道野田線に対抗するため、柏方面から弥生町駅沼南の森駅間にある連絡線を介して船橋駅まで乗り入れる列車。2012年3月17日のダイヤ改正で新設。
直通急行と直通快速が30分おきに交互に運転する形態となっている。多くが柏駅発着だが、柏駅のキャパシティの問題で江戸川台駅越谷駅浦和大学駅大宮駅発着便もある。

なお、直通急行や直通快速が運転されない早朝・夜間は沼南中央駅発着の 急行 快速 が運転されていた。(2021年3月13日のダイヤ改正で廃止)

特別快速「WiNG(ウィング)」(Airport Rapid “WiNG”)

東日本旅客鉄道(JR東日本)総武快速線東京駅と同成田線成田空港駅をcdx経由で結ぶ快速列車である。かつては 快速 特別快速 の2本立てであったが、2010年3月13日のダイヤ改正より特別快速に統一された。座席指定制であり、もと特急用車両を使用しているのが特徴。
  • 停車駅は 東京駅 – 船橋駅 – 沼南中央駅 – (cdx)成田駅 – 空港第2ビル駅 – 成田空港駅 である。

普通(Local)

現在の船沼本線では唯一、沼南中央駅発着の列車。かつては沼南中央駅から大柏本線に乗り入れていた。
基本的に各駅に停車するが、毎時1 – 2本を除く多くの列車が沼南の森駅を通過する。

車両

車両は大柏本線と共通で、印西牧の原総合車両センター(印マキ)所属の2系12系21系22系を使用。このほか、快速WiNG号用としてもと特急型の車両を使用している。

現在使用している車両


21系:大柏本線で最も新しい系列。cdxの広告によく登場するが、実は0番台が6編成・100番台が2編成のみの小所帯で、2系の方が数は多い。2系と共通運用を組み、22系と併結することもよくある。JR常磐線への乗り入れにも対応しているが、緩行線には非対応。

2系:大柏本線の主力かつ最多の系列。21系と共通運用を組み、22系と併結することもよくある。JR常磐線への乗り入れにも対応しているが、緩行線には非対応。

12系:JR東日本E231系をベースにした車で、4本のみの小所帯。単独で運用を組んでいるが、予備が無いため、2系や21系が代走することもある。2系や21系と併結する運用もあるが、22系と併結する運用は2021年現在存在しない(対応はしている)。JR総武快速線への乗り入れにも対応しているが、乗り入れる運用は2021年現在存在しない。


22系:増結用車両。単独での運用は基本的に無く、5両編成の2系・22系に併結して使用。JR総武快速線への乗り入れにも対応しているが、乗り入れる運用は2021年現在存在しない。

過去に使用していた車両


8系:1996年から2004年まで使用していた。旧沼印本線時代の主力車両で、cdx線内だけでなく、一般車両時代の快速「WiNG」にも使用していた。


6系:増結用車両として1999年から2012年まで使用していた。中山競馬場線用の6系が車両基地と金杉駅を往復するために船沼本線を走行するため、6系自体は2022年現在も沿線で見かけることが出来る。


18系:地下鉄千代田線直通用の車で「メトロライナー」の愛称を持つ。主に大柏本線のJR常磐線(緩行線) – 地下鉄千代田線直通列車に使用している車だが、間合いで船沼本線でも使用していた。2015年3月のダイヤ改正で同線での運用を終了した。

  • 4系:1995年から2004年まで使用していた。旧柏本線時代の主力車両で、台車に搭載した車体チルト機構を搭載しており、線形の悪い大柏本線でその効果を発揮していた(後に運用の都合で通常の台車に変更している)。
  • 7系:もとJR東日本の207系900番台で、1999年から2015年まで使用していた。10両編成1本のみの在籍で、cdxに入線した際に内外装をリニューアルしていた。
  • 13系:2000年から2011年11月まで使用していた。JR東日本E231系(近郊タイプ)をベースとしているが、前面に通りぬけの出来る貫通扉を設けていることが特徴であった。2011年11月までに全編成が木更津車両センター(千キサ)転属した。
  • 103系・1系:103系は1976年の国鉄東葛線開業時から使用していたもの。cdxに継承されてから大規模な車体更新を行った1系・(旧)10系になったが、103系のまま残った車両もあった。老朽化に伴い、103系は2000年までに全車廃車(一部は旧10系に更新)し、1系も2008年に定期運用を終了、予備車として残った5両編成×2本も2011年度に廃車となり、消滅した。

ラインカラー

ラインカラーはサンフラワーオレンジである。この色は、かつての沼印本線のラインカラーでもあった。

歴史

  • 1976年03月06日 – 【路線開業】国鉄印西(いんざい)として船橋駅 – 大木戸駅(現:沼南中央駅)間が開業。
  • 1980年12月06日 – 【路線開業】国鉄印西線 大木戸駅〜印西原駅(現:印西牧の原駅)間が開業。印西線の車両基地として印西電車区開設。
  • 1987年04月01日 – 国鉄民営化により、東日本旅客鉄道(JR東日本)の路線となる。
  • 1995年04月01日
  • 1996年06月15日
  • 1999年11月25日 – 【駅開業】東道野辺駅新鎌ケ谷駅
  • 2000年04月01日 – 【路線名改称】 沼印本線 に改称。
  • 2004年04月01日 – 沼印本線・柏本線の路線再編を実施。
  • これにより、船橋駅 – 大木戸駅間が船沼(せんしょう)本線となる。
  • 同日、大宮駅 – 大木戸駅 – 印西牧の原駅間が大柏(たいはく)本線に、印西牧の原駅 – cdx成田駅間が成田(なりた)となる。
  • 2005年08月05日 – 【駅開業】沼南の森駅
  • 2008年03月15日 – 次世代型車両「AC-TRAIN」(21系22系)運転開始。
  • 2008年03月28日 – 【駅改称】大木戸→沼南中央
  • 2012年03月17日 – 【運転開始】 直通急行 直通快速
  • 2020年03月14日 – 駅番号を振り直し。高柳駅から大柏本線弥生町駅に続く番号となる。また、順番が逆になり、船橋駅に向かうに連れて数字が大きくなるようになった。

駅一覧・接続路線

  • 2021年03月13日改正
  • 全駅千葉県に所在、千葉総合本部管轄
  • ●は停車駅、○は一部列車停車駅、|は通過駅、‖は経由せず
  • WiNG:特別快速WiNG号
船沼本線
駅間
キロ
営業
キロ
駅番号 駅名 普通 直通
快速
直通
急行
WiNG 接続路線・備考 所在地
JO19 東京駅
0.0 SY35 船橋駅 東日本旅客鉄道: JO 総武快速線(一部乗り入れ)・ JB 総武緩行線
東武鉄道: TD 野田線
京成電鉄: KS 本線(京成船橋駅)
船橋市
1.8 1.8 SY34 東船橋駅 東日本旅客鉄道: JB 総武緩行線
1.2 3.0 SY33 駿河台駅
1.6 4.6 SY32 飯山満駅 東葉高速鉄道: TR 東葉高速線
2.8 7.4 SY31 金杉駅 NK 中山競馬場線
1.5 8.9 SY30 馬込町駅 鎌ケ谷市
1.4 10.3 SY29 東道野辺駅
0.9 11.2 SY28 鎌ケ谷駅 東武鉄道: TD 野田線
0.9 12.1 SY27 初富駅 新京成電鉄: SL 新京成線
0.9 13.0 SY26 新鎌ケ谷駅 東武鉄道: TD 野田線
新京成電鉄: SL 新京成線
北総鉄道: HS 北総線(京成電鉄: KS 成田スカイアクセス線)
1.5 14.5 SY25 佐津間駅
1.6 16.1 SY24 高柳駅 東武鉄道: TD 野田線 柏市
TH21 柏駅
TH10 越谷駅
TH01 大宮駅
1.8 17.9 SY23 沼南の森駅 柏市
2.5 20.4 SY22 沼南中央駅 TH 大柏本線
TH34
NR01
印西牧の原駅
NR09 成田駅
JO36 空港第2ビル駅
JO37 成田空港駅
駅間
キロ
営業
キロ
駅番号 駅名 普通 直通
快速
直通
急行
WiNG 接続路線・備考 所在地



最終更新:2022-06-01    船沼本線 路線

タグ:

路線 船沼本線
最終更新:2022年06月01日 00:31